JP2001106237A - 食品用容器およびその製造方法 - Google Patents

食品用容器およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001106237A
JP2001106237A JP28534599A JP28534599A JP2001106237A JP 2001106237 A JP2001106237 A JP 2001106237A JP 28534599 A JP28534599 A JP 28534599A JP 28534599 A JP28534599 A JP 28534599A JP 2001106237 A JP2001106237 A JP 2001106237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
food
container body
forming
food container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28534599A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Miyazawa
央 宮沢
Yukio Takayama
行雄 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAKAE BUSSAN KK
Original Assignee
NAKAE BUSSAN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAKAE BUSSAN KK filed Critical NAKAE BUSSAN KK
Priority to JP28534599A priority Critical patent/JP2001106237A/ja
Publication of JP2001106237A publication Critical patent/JP2001106237A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電子レンジ、オーブンで調理した食品を、容
器を冷却せず、指で容易に支え持って喫飲または喫食で
きる食品容器と、簡便、安価な食品容器の製造法を提
供。 【解決手段】 容器本体1と底部3に連設した高台部9
とからなり、紙、熱可塑性合成樹脂またはこれらの複合
物から選ばれる1種以上からなる。高台部9は筒状また
は断面湾曲形状である。シート材料を成形加工して容器
本体1と高台部9を製造し、次いで容器本体1の底部3
に高台部9を連接する。成形加工は真空成形、圧空成形
および真空圧空成形などの熱成形法で行い、連接は接
着、融着および勘合などで行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品用容器および
その製造方法に関する。さらに詳しくは容器本体と、該
容器の底部に連設した高台部とからなる食品用容器およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、食品業界は食生活の多様化に伴な
い、電子レンジ、オーブンなどを利用する家庭用の即席
食品が広く普及している。このような即席食品は、主に
カレー、シチュー、ハンバーグのように調理された食品
を再調理する、ボイル−イン−パック形式のものであ
る。したがって、これらの即席食品は、商品の保護、取
り扱いの利便性、美観などの観点から、カップ形状およ
びトレー形状などの食品用容器に収納されている。さら
に、電子レンジ、オーブンなどの調理機器の普及に伴な
い、機械的強さ、耐熱性および外観の優れた食品用容器
が用いられている。
【0003】これらの食品用容器としては、紙、熱可塑
性合成樹脂またはこれらの複合物からなるシートを上方
に開口部を持つ有底容器に成形したものが用いられてい
る。上述したように、これらの容器は、電子レンジ、オ
ーブンなどで調理することから、加熱時の変形を防ぐた
めに、その開口部上縁部分へのフランジ材、周壁部への
補強材などを配置したもの、あるいは各種シートの積層
体などが用いられている。
【0004】フランジ材、補強材、積層体などにより保
形性を付与した食品用容器、特に紙製シートを成形加工
した食品用容器は、構成が複雑であることから、製造コ
ストが高いものとなる。そのために、使用目的や使用形
態によるものの、多くの場合結晶性ポリエチレンテレフ
タレート樹脂シートなどの発泡または非発泡の合成樹脂
シートを成形加工した食品用容器が、広く用いられてい
る。特に、発泡性ポリエチレンテレフタレート樹脂シー
トを用いる食品用容器は、断熱性に優れていることか
ら、電子レンジ、オーブンなどで調理直後においても加
熱した容器を素手で取り出すことができるという利点が
ある。
【0005】たとえば、特開平5−178341号公報
には、紙製容器本体の外側周壁面に、容器周壁の縦方向
に長い多数の突条を連続して設けた表面断熱板カバーを
貼着して、容器の保形性を向上させると共に、突条の下
端部の高さを上端部の高さより高くさせることにより、
積み重ねた際にブロッキングを生じないようにした断熱
性の即席食品用容器が開示されている。
【0006】また、特開平6−345071号公報に
は、発泡または非発泡の結晶性ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂シートを素材として、開口部を持つ有底容器本
体部と該開口部から延出するフランジ部とを一体成形
し、かつ有底容器本体部とフランジ部との境目近傍には
有底容器本体部の開口部の形状に沿いミシン目状の切れ
目部を形成することにより、オーブン内のような高温下
で調理をする場合でも、熱による変形を生じない食品用
耐熱容器が開示されている。
【0007】さらに、特再平9−834817(国際公
開番号WO97/34817号公表)には、発泡合成樹
脂から断熱性容器を形成し、その開口縁部に環状鍔部を
連接することにより、断熱性容器の保形性を向上させ、
さらにその環状鍔部に有底筒状部よりも薄い断面湾曲状
のカール部を連設することにより、開口縁部に口元を付
けたときに、熱い内容物の温度で唇を火傷したり、開口
縁部で唇を切って怪我をする恐れをなくした断熱性の食
品用容器が開示されている。
【0008】一方、電子レンジ、オーブンなどで調理し
て加熱した食品用容器は、冷却することなくそのまま指
で支え持って喫飲または喫食することが困難であるとい
う問題があった。特に近年は、世帯の核家族化を背景
に、即席米飯食品の普及が急速に進展し、また米飯をい
れた容器は指で支え持って食されることから、加熱した
食品用容器を指で支え持つことができる食品用容器が求
められていた。
【0009】これまで、調理後の加熱した食品用容器
を、そのまま指で支え持って喫飲または喫食することを
目的として、加熱した食品用容器を別に製造した脚部に
装入する方法、予め食品用容器自体に断熱のための脚部
を一体成形する方法、食品用容器の側壁部や底部を二重
構造とする方法などが考案されている。
【0010】たとえば、特開平5−16217号公報に
は、内側シートと外側シートからなる合成樹脂製の復層
構造の食品用容器において、真空成形方法、圧空成形方
法または真空圧空成形方法により底部で内側シートと外
側シートを折り返して脚部を設け、かつ脚部の内側シー
ト同志を溶着させて製造した合成樹脂性の食品用容器
は、加熱殺菌や電子レンジなどのより加熱した際におい
ても、折り返し脚部に内容物が侵入することもなく、し
かも加熱した内容物である飲食物を飲食するのに、折り
返し脚部が茶碗の糸尻部の役目を果たすために、断熱効
果があること、また安価に製造できることが開示されて
いる。
【0011】また、特開平6−227538号公報に
は、フィラー入りの合成樹脂製カップ状容器を、板紙製
の外筒に穿挿し、かつ外筒の底部の円周に内カール部を
設けてなる断熱性の食品用容器は、内容物で熱くなった
容器本体に直接触れることなく安全に手でもつことがで
きることが開示されいる。
【0012】一方、これらの食品用容器は、ワン・ウェ
イで使用されるもの(使い切り)であることから、容器
のコストが高いことは致命的な欠点である。この点に関
して、これらの容器は、いずれも構造が複雑であるこ
と、また成形コストの安い真空成形、圧空成形、真空圧
空成形などで脚部を一体成形するとしても、脚部の構造
に起因して脱型が困難であることなどから、成形コスト
の点で依然として高価なものになるという問題があっ
た。
【0013】上述したように、従来の技術においては、
いずれも加熱した食品用容器を指で支え持って喫飲また
は喫食するには、容器の断熱性が不充分なものであり、
電子レンジ、オーブンなどで調理後の加熱した容器を素
手で取り出すことができ、さらに冷却することなく指で
支え持って喫飲または喫食できる食品用容器が、依然と
して強く望まれていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
レンジ、オーブンなどで調理して加熱した食品を、容器
を冷却することなく、指で容易に支え持って喫飲まはた
喫食できる食品用容器、および簡便かつ安価な該食品用
容器の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、食品用容
器について、調理後の加熱した容器を指で支え持つ方
法、およびそのような食品用容器の安価な製造方法を鋭
意検討した結果、該食品用容器の底部に高台部を連設す
ることによって、電子レンジ、オーブンなどで調理後の
加熱した容器を、冷却することなく指で支え持って容易
に喫飲または喫食できることを見出し、また紙、熱可塑
性合成樹脂またはこれらの複合物からなるシートを成形
加工して、容器本体および高台部を製造し、次いで該容
器本体の底部に、該高台部を連接することにより、容易
かつ安価に食品用容器を製造できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は、容器本体と、該容器
本体の底部に連設した高台部とからなり、かつ該容器本
体および該高台部は、紙、熱可塑性合成樹脂またはこれ
らの複合物から選ばれる1種以上からなることを特徴と
する食品用容器を提供するものである。また、本発明
は、上記の高台部の形状は、筒形状または断面湾曲形状
であることを特徴とする上記の食品用容器を提供するも
のである。
【0017】さらに、本発明は、紙、熱可塑性合成樹脂
またはこれらの複合物から選ばれる1種以上からなるシ
ートを成形加工して、容器本体および高台部を製造し、
次いで該容器本体の底部に、該高台部を連接することを
特徴とする上記の食品用容器の製造方法、成形加工は、
真空成形、圧空成形および真空圧空成形から選ばれる1
種以上の熱成形方法により行うことを特徴とする上記の
食品用容器の製造方法、連接は、接着、融着および勘合
から選ばれる1種以上の方法により行うことを特徴とす
る上記の食品用容器の製造方法を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明の食品用容器は、容器本体と、該容器本体の
底部に連設した高台部とからなり、かつ該容器本体およ
び該高台部は、紙、熱可塑性合成樹脂またはこれらの複
合物から選ばれる1種以上からなるものである。また、
本発明の食品用容器の製造方法は、紙、熱可塑性合成樹
脂またはこれらの複合物からなるシートを成形加工し
て、容器本体および高台部を製造し、次いで該容器本体
の底部に、該高台部を連接するものである。
【0019】(容器本体)本発明で使用する容器本体
は、水分透過性が低くかつ容易に容器を成形でき、かつ
該容器本体の底部と高台部とを、接着剤、熱融着などに
より容易に連設できる素材、たとえば紙、熱可塑性合成
樹脂およびこれらの複合物からなる素材を成形加工して
製造することができる。好ましい素材は、耐熱性、保形
性、衝撃性、深絞り成形性などに優れる点から、また製
造コストの点から、熱可塑性合成樹脂である。
【0020】熱可塑性合成樹脂は、特に限定するもので
はなく、食品用容器の素材として用いられる公知の熱可
塑性合成樹脂を用いることができる。たとえば、ポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレ
ン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
結晶性ポリエチレンテレフタレート(CPET)、ポリ
カーボネート、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、
ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート(PAR)、
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PC
T)などを挙げることができる。また、これらの熱可塑
性合成樹脂は、単独で用いることもできるが混合して用
いることもでき、あるいは上記した熱可塑性合成樹脂の
共重合物を用いることもできる。
【0021】熱可塑性合成樹脂のうちPETは、PET
のホモポリマーは勿論のこと、PET単位を65モル%
以上、好ましくは90モル%以上含む実質的に線状のコ
ポリマーエステルを用いることができる。コポリマーエ
ステルを構成する成分としては、たとえばイソフタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ジフェニルジ
カルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソ
フタル酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、p
−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシカップ
ロン酸など芳香族、脂環族脂肪族の他の二官能性カルボ
ン酸、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、デカメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、、トリエチレングリコール、1,1−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,4−1−シクロヘキサンジメタノ
ール、2,2−ビス(4'−β−ヒドロキシエトキジフ
ェノール)プロパン、ビス(4'−β−ヒドロキシエト
オシフェニル)スルホンなどの他のグリコールなどを挙
げることができる。これらの成分は、1種または2種以
上を用いることができる。
【0022】また、PETは、実質的に線状である範囲
内で3官能以上の多官能性化合物と共重合させたもので
もよい。PETは、フェノール:テトラクロロエタン=
6:4(重量比)の混合溶媒を用いて30℃で測定した
固有粘度が0.6以上、このましくは0.72以上のも
のが望ましい。
【0023】熱可塑性合成樹脂のうちCPETは、耐熱
性や食品保存性は良好であるものの、CPET自体が高
価である上に、熱成形して結晶化させる時間が6〜8秒
と長いことから、通常CPETフィルムと他の熱可塑性
合成樹脂との積層物として多用されている。この場合、
CPETフィルムの厚さは、通常400〜1500μm
の範囲である。
【0024】また、CPETフィルムの表面に、ヒート
シール性樹脂フィルムを積層することにより、トップシ
ールを容易とすることができる。このようなヒートシー
ル性樹脂としては、たとえばポリプロピレン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系共重合樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂などが挙げられ、その厚さは特に制限さ
れないが、10〜150μm、好ましくは15〜80μ
mのものが用いられる。
【0025】CPETフィルム層とその他の耐熱性樹脂
との積層方法、およびこれらとヒートシール性樹脂フィ
ルム層との積層方法は、熱ラミネート、バインダーラミ
ネートなどの公知の方法により行うことができ、またシ
ーラー処理したCPETフィルム層にラミネートするこ
ともできる。さらに、押出ラミネート(共押出ラミネー
トを含む)も可能である。
【0026】他の耐熱性合成樹脂としてポリエステル系
樹脂を用いる場合は、紙並の低燃焼カロリーで燃焼し、
かつ有毒ガスも発生しないことから、使用済みの食品用
容器の廃棄処理およびリサイクルが容易となる。
【0027】さらに、熱可塑性合成樹脂は、発泡体また
は非発泡体のいずれのものも用いることができる。発泡
体は、優れた耐熱性や断熱性を有することから、電子レ
ンジやオーブンなどでの調理直後でも容器全体があまり
熱くならず、素手で持ち運びできるという利点がある。
熱可塑性合成樹脂からなるシートの厚さは、特に制限さ
れないが、容器としての構造強度を付与するためには、
0.2mm以上、好ましくは0.4mm以上である。
【0028】また、熱可塑性合成樹脂は、所望とする食
品用容器の性能を阻害しない範囲で、公知の配合物、た
とえば無機フィラー、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収
剤、熱安定剤、酸化安定剤、着色剤などを配合すること
ができる。
【0029】紙、上記した熱可塑性合成樹脂およびこれ
らの複合物からなるシートや積層物は、真空成形、圧空
成形、真空圧空成形などの公知の方法により熱成形し
て、容器本体を製造することができる。CPETフィル
ム層を含むシートやその積層物は、熱成形の過程でCP
ETフィルムの結晶化が高められ、耐熱性が向上するこ
とから、高温殺菌や電子レンジ、オーブンでの調理可能
な優れた耐熱性を有する食品用容器が得られる。
【0030】容器本体の形状は、食品の種類、使用形態
などを勘案して、適宜設定することができる。たとえ
ば、米飯、丼ものなどには椀形状のもの、スープ、味噌
汁などにはカップ形状のもの、カレー、シチューなどに
はトレイ形状のものを用いることができる。特に、米
飯、丼もの、味噌汁などの食品には、容器を指で支え持
って喫食または喫飲することから、椀形状のものが望ま
しい。
【0031】本発明で使用する容器本体としては、たと
えば、下記のようなものを用いることもできる。 (1)容器本体の保形性を向上させるために、開口部周
縁にフランジや鍔を設けたもの、あるいは周壁部に、補
強材を配置したり凹凸を付与したもの (2)食品を収納した容器本体をシール材により密閉す
るために、フランジ部や鍔部の上面を平面として密閉性
を向上させたもの (3)容器そのものをコンパクトかつ安定して積み重ね
て運搬または保管するために、開口部近傍の周壁部にタ
ブ部を設けたもの (4)喫飲または喫食時に容器本体の開口部に口を付け
た際に、口元から内容物が垂れたり、唇を切ったりする
恐れをなくすために、フランジ部や鍔部にさらにカール
部を連接したもの。カール部は、熱い内容物により唇を
火傷しないようにする効果もある。 (5)電子レンジで調理する際に、照射された電子線を
容器の内部方向に広範囲に反射させて内容物を均一に加
熱するために、容器本体の底部を内側に凸面形状とした
もの
【0032】次に、本発明で使用する容器本体を、図面
を用いて説明する。図1は容器本体の例を表す。図1に
おいて、容器本体1は、上部に開口部2を有し、かつ中
央部を内側に凸面形状に湾曲させた底部3からなる。凸
面形状の底部3は、電子レンジで調理する際に、照射さ
れた電子線を容器の内部方向に広範囲に反射させて内容
物を均一に加熱する効果を有する。開口部2の周縁部
は、容器本体の一部を外側に延出させてフランジ部(ま
たは鍔部)4を設け、さらにフランジ部4の上面を平滑
面としたものである。フランジ部4は、容器本体の保形
性を向上させるためのものであり、フランジ部上面の平
滑面5は、容器本体をシール材により密閉する際に、密
閉性を向上させることができる。
【0033】また、カール部6は、フランジ部4に連接
する容器本体の一部を内側に断面湾曲形状にカールさせ
たものである。カール部6は、喫飲または喫食時に容器
本体の開口部に口を付けた際に、口元から内容物が垂れ
たり、唇を切ったりする恐れをなくす効果がある。
【0034】さらに、タブ部7は、容器本体1の側壁部
上部に、容器本体の外側に突出させて形成した凸部であ
る。タブ部7は、容器を運搬または保管する際に、容器
をコンパクトかつ安定して積み重ねることができる。8
は、容器を積み重ねた際の別の容器のフランジ部を表
す。
【0035】(高台部)本発明で使用する高台部は、高
台部を容器本体の底部に連接した際に、容器本体を台上
に安定して載置できる脚機能と、電子レンジ、オーブン
などで調理後の加熱した容器を、冷却することなく、指
で支え持って喫飲または喫食するための断熱機能を有す
るものである。
【0036】高台部は、上述の2機能を有する限り、特
に限定するものではないが、通常の茶碗や湯呑などの糸
尻部と類似の筒形状または断面湾曲形状の脚部を有する
ものである。高台部は、環状に連続しても良く、また断
続したものであっても良く、また円筒状、傘状などの筒
形状のものであってもよい。さらに、台上に載置された
本発明の食品用容器を指で支える際に、高台部に指を掛
け易くするために、高台部に指を差し入れることができ
る程度の切り欠き部を有するものでも良い。
【0037】次に、本発明で使用する高台部を、図面を
用いて説明する。図2は高台部の例を表す。図2におい
て、1は容器本体の一部であり、3は容器本体の底部で
ある。また、9は、容器本体の底部3と連接させた筒形
状の高台部である。図3は高台部の別の例を表す。図3
において、1は容器本体の一部であり、3は容器本体の
底部である。また、10は、容器本体の底部3と連接さ
せた断面湾曲形状の高台部である。図4は高台部のさら
に別の例を表す。図4において、11は筒形状の高台部
であり、13は高台部に設けた切り欠き部である。切り
欠き部13に指を挿入することにより、本発明の食品用
容器を容易に支え持つことができる。
【0038】(食品用容器)本発明の食品用容器は、上
記した容器本体の底部に、上記した高台部を連設したも
のである。図5は、本発明の食品用容器の例を表す。図
5において、1は容器本体であり、3は内側に凸面形状
を有する容器本体の底部である。また、12は高台部で
ある。高台部12は、容器本体の底部3と全面で連接さ
せたものである。
【0039】本発明の食品用容器は、容器本体の開口部
の周縁部に掛けた指、通常親指と、容器本体の底部に連
接した高台部の下部周縁部に掛けた他の指とで、支え持
って喫飲または喫食することができる。このため、電子
レンジ、オーブンなどで調理直後の食品を、加熱されて
熱くなった容器の側壁部に指や掌を接触させることな
く、また容器を冷却することなく、そのまま容器から直
接喫飲または喫食することができる。
【0040】(食品用容器およびその製造方法)本発明
の食品用容器の製造方法は、紙、熱可塑性合成樹脂また
はこれらの複合物からなるシートを成形加工して、上記
した容器本体および上記した高台部を製造し、次いで該
容器本体の底部に、該高台部を連接するものである。容
器本体および高台部は、それぞれ同一の素材、または異
なる素材を成形加工して製造することができる。また、
容器本体と高台部とは、容器本体と高台部とを別々に製
造した後、両者を連接して製造することもできるが、一
体成形して製造することもできる。
【0041】紙、熱可塑性合成樹脂またはこれらの複合
物からなるシートの成形加工は、好ましくは真空成形、
圧空成形、真空圧空成形などの熱成形方法により行うこ
とができる。また、容器本体と高台部との連接は、接着
剤、熱融着、超音波シール、嵌合などの公知の方法で行
うことができるが、好ましくは接着、融着などの方法に
より行うことができる。
【0042】本発明の食品用容器の製造方法を、たとえ
ば、容器本体および高台部の素材としてPETとポリエ
ーテルイミドの混合物を用いる場合について、以下に説
明する。
【0043】先ず、PETとポリエーテルイミドを、従
来から知られている混合方法、たとえばV字型ブレンダ
ー、タンブラー、ヘンシルミキサーなどの混合機で混合
するか、または溶融物をカレンダーロールまたはエクス
トルダーなどの混練機で混合するかして、PETとポリ
エーテルイミドとの混合物を得、これを、90〜150
℃の温度で5時間以上、好ましくは15時間以上乾燥し
たのち、Tダイを備えた押出機を用いて、260〜35
0℃好ましくは280〜320℃の温度で溶融押出し、
100℃以下で急冷して無配向、かつ非晶質のポリエス
テル系合成樹脂シートを得る。シートの厚さは、通常
0.05〜1mm、好ましくは0.2〜0.7mmであ
る。PETとポリエーテルイミドの混合比率は、所望と
する食品容器の品質を勘案して設定することができる。
【0044】次いで、得られたポリエステル系合成樹脂
シートは、熱成形、たとえば真空成形、圧空成形、真空
圧空成形などによって所望の形状の容器に成形する。合
成樹脂シートの熱成形に使用される成形機としては、た
とえば真空成形機、圧空成形機、真空と圧空とを併用し
た万能成形機などを挙げることができる。熱成形におけ
るポリエステルシートの加熱条件は、シートの厚み、P
ETとポリエーテルイミドとの混合比率などを勘案して
適宜選定することができるが、合成樹脂シートの加熱温
度は、90〜180℃であり、加熱時間は2〜180秒
である。ポリエーテルイミドの混合比率が高い場合は、
PETの結晶化が起り、金型からの離型性がよい。
【0045】真空成形法により容器を製造する場合は、
得られたシートをガラス転移温度以上、融点以下の温度
に加熱して、該シートを軟化させ、そしてシートの結晶
化が起る以前に速かに真空下で成形し、金型に合った成
形品に賦形する。また、圧空成形法により容器を製造す
る場合は、通常真空成形法のときと同様にして加熱軟化
させたシートを金型に固定したのち、速やかに加圧気体
で合成樹脂シートを金型に押しつける。加圧空気は、通
常圧縮空気で1〜15kg/cmである。金型の形状
は、トレイ形状の浅絞りからカップ形状の深絞りまで成
形することができる。
【0046】次いで、成形加工して製造された容器本体
と高台部とは、接着剤、熱融着、超音波シール、嵌合な
どの公知の方法によって接合することができる。さら
に、高台部が前述した2機能を有する限り、容器本体の
底部と高台部とは、面で接合することもできるしまた点
で接合することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明の食品用容器は、容器本体の底部に高台部を
連設してなる構成としたことにより、電子レンジ、オー
ブンなどで調理して加熱した際にも、高台部が茶碗の糸
尻部の役目を果たして断熱効果があり、指で容易に支え
持って喫飲まはた喫食できるという効果を奏する。ま
た、本発明の食品用容器の製造方法は、紙、熱可塑性合
成樹脂またはこれらの複合物から選ばれる1種以上から
なるシートを成形加工して、容器本体および高台部を製
造し、次いで該容器本体の底部に、該高台部を連接する
構成としたことにより、上記した食品用容器を容易かつ
安価に製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品用容器で用いる容器本体の例を説
明する図である。
【図2】本発明の食品用容器で用いる高台部の例を説明
する図である。
【図3】本発明の食品用容器で用いる高台部の他の例を
説明する図である。
【図4】本発明の食品用容器で用いる高台部の他の例を
説明する図である。
【図5】本発明の食品用容器の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 開口部 3 凸面形状の底部 4 フランジ部(または鍔部) 5 平滑面 6 カール部 7 タブ部 8 別の容器のフランジ部 9〜12 高台部 13 切り欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 22:00 B65D 1/00 C Fターム(参考) 3E033 AA08 AA10 AA20 BA13 DD01 FA04 GA03 3E062 AA03 AA10 AA20 AB14 AC02 AC05 AC07 CA04 CA05 4F208 AG03 AG20 AG23 AG28 AH52 MA01 MA02 MA03 MB01 MG04 MW02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体と、該容器本体の底部に連設した
    高台部とからなり、かつ該容器本体および該高台部は、
    紙、熱可塑性合成樹脂またはこれらの複合物から選ばれ
    る1種以上からなることを特徴とする食品用容器。
  2. 【請求項2】該高台部の形状は、筒形状または断面湾曲
    形状であることを特徴とする請求項1記載の食品用容
    器。
  3. 【請求項3】紙、熱可塑性合成樹脂またはこれらの複合
    物から選ばれる1種以上からなるシートを成形加工し
    て、容器本体および高台部を製造し、次いで該容器本体
    の底部に、該高台部を連接することを特徴とする請求項
    1または請求項2のいずれかに記載の食品用容器の製造
    方法。
  4. 【請求項4】該成形加工は、真空成形、圧空成形および
    真空圧空成形から選ばれる1種以上の熱成形方法により
    行うことを特徴とする請求項3記載の食品用容器の製造
    方法。
  5. 【請求項5】該連接は、接着、融着および勘合から選ば
    れる1種以上の方法により行うことを特徴とする請求項
    3または請求項4のいずれかに記載の食品用容器の製造
    方法。
JP28534599A 1999-10-06 1999-10-06 食品用容器およびその製造方法 Pending JP2001106237A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28534599A JP2001106237A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 食品用容器およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28534599A JP2001106237A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 食品用容器およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001106237A true JP2001106237A (ja) 2001-04-17

Family

ID=17690362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28534599A Pending JP2001106237A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 食品用容器およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001106237A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004058602A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Frontier:Kk 耐熱性を有するプラスチック製のカップ状容器およびその一次成形品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004058602A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Frontier:Kk 耐熱性を有するプラスチック製のカップ状容器およびその一次成形品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3924013A (en) Method of cooking food in a polythylene terephthalate/paperboard laminated container
US5300748A (en) Recyclable microwavable container with a hinged removable outer shell
JP4935784B2 (ja) 電子レンジ対応紙カップの製造方法
US3967998A (en) Polyethylene terephthalate/paperboard laminate and method of making it, container blank formed from such laminate and container formed from such blank, and cooking method using such container
EP0509664A1 (en) Microwavable container
US20100108693A1 (en) Insulated double-walled disposable plastic cup
US20100108695A1 (en) Air-pocket insulated disposable plastic cup
KR20140065372A (ko) 개선된 종이컵
US3220595A (en) Thin wall container with strengthening and insulating characteristics
JP3953584B2 (ja) 電子レンジ用紙カップ
JP2004315065A (ja) 断熱複合容器
JP2001106237A (ja) 食品用容器およびその製造方法
JP4770018B2 (ja) 断熱電子レンジ対応紙カップ
JPH10180952A (ja) 耐熱性食品容器
JP5028719B2 (ja) 紙容器
JP3404513B2 (ja) 積層構造容器の製造方法
WO2024101409A1 (ja) 耐熱容器及び調理方法
JP6895023B2 (ja) 耐熱性紙材の製造方法
JPH0224785Y2 (ja)
JPH0235256Y2 (ja)
JP2003054654A (ja) 電子レンジ用紙カップおよびその製造方法
KR102580818B1 (ko) 식품 저장용 밀폐용기
JP5128737B2 (ja) 電子レンジ用紙カップ
JP3110081B2 (ja) 容器の製造方法
JPH0738116Y2 (ja) 飲食品用容器