JP2024056487A - 包装用容器及び包装用容器の製造方法 - Google Patents

包装用容器及び包装用容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】断熱性を有し、かつ、所望の柄を所望の外観で表すことが可能な包装用容器及び包装用容器の製造方法を提供する。【解決手段】包装用容器1は、発泡層6と、この発泡層6のうち、包装用容器1の内面側である上面にバインダ層8を介して積層された第一内面層7と、この第一内面層7のうち、包装用容器1の内面側である上面に積層された第二内面層9とを有し、深さDeは、直径Diの9/10以上、10/9以下であり、平面視における底面部2の1平方メートル当たりの質量は、400グラム以上、1200グラム以下である。【選択図】図4

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、包装用容器及び包装用容器の製造方法に関するものである。
従来、サラダや惣菜等の調理済食品は、スーパーマーケット等で販売される際、プラスチック製の容器に収容された状態で陳列されている。一般的に、惣菜等は容器ごと電子レンジ等で加温されることが多いことから、容器は、耐熱性や断熱性を備えているものが好まれる。例えば、下記特許文献1に記載された、カップ麺等の容器入り食品に使用されるカップ形状を有する断熱容器(以下、「公知文献1発明」と記す)には、容器の側面に複数の断熱リブが形成されている。断熱リブは、凹凸が連続した蛇腹状である。一方で、断熱性の無い容器に、断熱性を持たせる手段として、紙製のスリーブで容器の外周を覆い、容器とスリーブとの間に空気層を設ける方法もある。
特開2021-193041号公報
ところで、容器の外面には、文字や図形等の柄(がら)が印刷される場合があり、例えば真空成型等によれば、容器が成型される前のシート材に、予め柄が印刷されたフィルムが貼り付けられるため、柄付きのシート材から容器が成型される。一方、公知文献1発明の如く、射出成形によって断熱用のリブが形成された容器の外面に柄が付与される場合、印刷を施したシュリンクフィルムで容器の外周を覆う必要がある。
一方で、紙製のスリーブが用いられた場合、スリーブの材料費が嵩む他、スリーブを作製する工程、容器をスリーブで覆う工程等を要する。
本発明は、上記の実情に鑑みて提案されたものである。本発明は、断熱性を有し、かつ、所望の柄を所望の外観で表すことが可能な包装用容器及び包装用容器の製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る包装用容器は、発泡樹脂製の包装用容器であって、底面部と、前記底面部の周縁から立ち上がった側面部と、前記側面部の上端である開口部と、を有し、前記開口部から前記底面部までの深さが、前記開口部の直径の9/10以上であり、平面視における1平方メートル当たりの質量が400グラム以上であり、 独立気泡率が80パーセント以上である、ことを特徴とする。
本発明に係る包装用容器は、前記発泡樹脂が、発泡層と、前記発泡層に積層されて耐衝撃性ポリスチレンを含むバインダ層と、を有する、ことを特徴とする。
本発明に係る包装用容器は、前記発泡層が、ポリフェニレンエーテル又はメタクリル酸を含有するポリスチレン系樹脂を含む、ことを特徴とする。
本発明に係る包装用容器の製造方法は、 前記発泡樹脂を含む基材シートを加熱する手順と、加熱された前記基材シートを、所定の温度に調整されたプラグを用いて器の形に成型する手順と、を含む、ことを特徴とする。
本発明に係る包装用容器は、発泡樹脂製であって、底面部と、底面部の周縁から立ち上がった側面部と、側面部の上端である開口部とを有し、開口部から底面部までの深さが、開口部の直径の9/10以上であり、平面視における1平方メートル当たりの質量が400グラム以上であり、独立気泡率が80パーセント以上である。すなわち、例えば、ポリフェニレンエーテルやメタクリル酸等を配合して耐熱性を付与したポリスチレン(PS:polystyrene)や、ポリプロピレン(PP:polypropylene)、ポリエチレン(PE:polyethylene)といったポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート(PET:polyethylene terephthalate)等の発泡樹脂は、断熱性及び耐熱性を有しているため、包装用容器は、電子レンジによる加熱調理にも適している。また、包装用容器の材質そのものが断熱性及び耐熱性を有しているため、側面部にリブ等を要さず、印刷されたフィルムが貼り付けられたシートを真空成型するだけで側面部に所望の柄を表すことができる。すなわち、本発明は、断熱性と、柄の再現性とを両立させることができる。
本発明に係る包装用容器は、発泡樹脂が、発泡層と、発泡層に積層されて耐衝撃性ポリスチレンを含むバインダ層とを有している。したがって、発泡樹脂は、種々のシート成型に適合し、また、包装用容器を安価に供給することができる。また、発泡樹脂は、耐衝撃性ポリスチレンを含むバインダ層を有しているため、成型性の向上や、容器の剛性の向上が期待できる。例えば、印刷した無延伸ポリスチレン(CPS:cast polystyrene)フィルムと基材としてのポリスチレンペーパー(PSP:polystyrene paper)との接着強度を向上させることが期待できる。
本発明に係る包装用容器は、発泡層が、ポリフェニレンエーテル又はメタクリル酸を含有するポリスチレン系樹脂を含んでいる。したがって、包装用容器は、冷凍保存から加熱調理まで、多用途に利用される。
本発明に係る包装用容器の製造方法は、発泡樹脂を含む基材シートを加熱する手順と、加熱された基材シートを、所定の温度に調整されたプラグを用いて器の形に成型する手順とを含んでいる。本発明によって製造される包装用容器は、開口部から底面部までの深さが、開口部の直径の9/10以上であるため、従来にない形状である。真空成型では、所定の面積及び厚みのシートが、表側面又は裏側面からプラグによって型押しされることで器の形になるため、シートは、引き伸ばされる分、成型前よりも薄くなる。すなわち、成型される器の深さを深くする程、引き伸ばされる量が多くなり、このことに追随して、側面部の厚みが薄くなる。したがって、過度に薄くならないようにするために、一般的には、器の深さは、開口部の直径よりも十分に小さく設計されている。本発明では、所定の温度に調整されたプラグが用いられることから、器の深さが、開口部の直径に限りなく近く、深さと開口部とが、ほぼ1:1となるような包装用容器が実現する。
図1は、本発明の実施形態に係る包装用容器の斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る包装用容器の上面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る包装用容器の正面図である。 図4は、図2のIV-IV断面であって、本発明の実施形態に係る包装用容器の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る包装用容器を図面に基づいて説明する。図1ないし3には本実施形態に係る包装用容器1の外観が示されている。
図1ないし3に示されているとおり、包装用容器1は、被収容物(図示省略)が収容される発泡樹脂製の器(うつわ)である。被収容物には、惣菜の他、例えば、果物、野菜、鮮魚、精肉等の生鮮品、調理加工済みの食品、飲料やスープ等の液体等が含まれる。包装用容器1は、底面部2と、この底面部2の周縁から立ち上がった側面部3と、この側面部3の上端に形成された開口部4とを有している。開口部4には、外側に向けて張り出した円環状のフランジ部5が形成されている。包装用容器1は、上面視において円形であり、開口部4側である上部から底面部2側である下部に至って、徐々に直径が小さくなり、正面視において、ほぼ台形である。側面部3は、円周方向に渡って扁平であって、断熱用のリブ等は形成されていない。
図3に示されているとおり、フランジ部5の先端部を基準とした開口部4の直径Diは、特に制限はないが、例えば、40から300ミリメートルであり、好ましくは75から200ミリメートルであり、さらに好ましくは90から100ミリメートルである。開口部4から底面部2までの深さDeは、特に制限はないが、例えば、40から300ミリメートルであり、より好ましくは75から200ミリメートルであり、さらに好ましくは90から100ミリメートルである。したがって、深さDeは、直径Diの9/10以上、10/9以下である。好ましくは9.5/10以上、10/9.5以下である。
上面視(平面視)における包装用容器1の1平方メートル当たりの質量(坪量[g/m2])は、400グラム以上、1200グラム以下であり、好ましくは600グラム以上、1000グラム以下あり、さらに好ましくは800グラム以上、950グラム以下である。ここで、「上面視(平面視)における包装用容器1」とは、図3に示されているとおり、包装用容器1を上方から視した場合におけるすべての範囲である。換言すれば、フランジ部5の先端部によって形成された円周の内側に在るすべての領域である。
図4に示されているとおり、包装用容器1は、発泡層6と、この発泡層6のうち、包装用容器1の内面側である上面にバインダ層8を介して積層された第一内面層7と、この第一内面層7のうち、包装用容器1の内面側である上面に積層された第二内面層9とを有している。発泡層6のうち、包装用容器1の外面側である下面には、柄等が予め印刷された外面層10が、必要に応じて積層される。
ポリスチレンペーパー(PSP)である発泡層6は、例えば、ポリフェニレンエーテルやメタクリル酸等を配合して耐熱性を付与したポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等である。こうした材料によれば、器の形に成型される前の基材シートのJIS K 7133で測定される100℃の熱収縮率が、マイナス2.0から2.0パーセントを実現できるので好ましい。
また、発泡層6は、例えば、ポリフェニレンエーテル50から10質量部とポリスチレン系樹脂を50から90質量部とを含有する変性ポリフェニレンエーテルにて構成するとよい。ポリフェニレンエーテルの量が10質量部未満であると、この原料樹脂から製造した発泡シートから二次成型をして得た容器を、電子レンジ中で加熱したときの耐熱性が劣り、熱変形し易いので好ましくない。また、ポリフェニレンエーテルの量が50質量部より多い場合には、この原料樹脂から発泡シートを溶融押出法で製造する際に、発泡シートを押出機ダイから引取機に導く過程で発泡シートが切れ易く、発泡シートを効率的に製造することが困難になるので好ましくない。ここで、ポリフェニレンエーテルとしては、ポリ-2,6-ジメチルフェニレン-1,4-エーテル、ポリ-2,6-ジエチルフェニレン-1,4エーテルおよびポリ-2,6-ジクロルフェニレン-1,4-エーテル等が挙げられ、ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン、スチレンとα-メチルスチレンとの共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
さらに、発泡層6は、例えば、メタクリル酸を含有するポリスチレン系樹脂として、スチレン系単量体とメタクリル酸の共重合体であるスチレン-メタクリル酸系共重合体から構成するとよい。スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチレン、プロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレンなどが挙げられる。スチレン系単量体の一部を、二成分と共重合可能な少量の他の単量体と置換することができ、共重合可能な他の単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸などが挙げられる。こうしたスチレン-メタクリル酸系共重合体は、スチレン94から98質量パーセントとメタクリル酸を2から6質量パーセント含むものとすると良好である。共重合体のメタクリル酸の量が2質量パーセント未満であると、この原料樹脂から製造した発泡シートから二次成型をして得た容器を、電子レンジ中で加熱したときの耐熱性が劣り、熱変形し易いので好ましくない。また、メタクリル酸の量が6質量パーセントより多い場合には、この原料樹脂から発泡シートを溶融押出法で製造する際に、発泡シートを押出機ダイから引取機に導く過程で発泡シートが切れ易く、発泡シートを効率的に製造することが困難になるので好ましくない。
発泡層6の独立気泡率は、例えば、80パーセント以上、99パーセント以下であり、好ましくは90パーセント以上、98パーセント以下である。こうした独立気泡率は、ASTM-D2856に準じて測定・算出されればよい。
バインダ層8は、例えば、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS:high impact polystyrene)等である。
第一内面層7は、例えば、無延伸ポリスチレン(CPS)フィルム等であり、第二内面層9は、例えば、無延伸ポリプロピレン(CPP:cast polypropylene)フィルム等である。第一内面層7及び第二内面層9は、例えば、ドライラミネート等で接着されていてもよい。
外面層10は、例えば、無延伸ポリスチレン(CPS)フィルム等である。外面層10は、例えば、熱圧着やコート剤等で接着されていてもよい。なお、柄等は、外面層10のうち、発泡層6と融着される側に印刷されている。すなわち、外面層10と発泡層6との間には、印刷層が形成されていてもよく、印刷層は外面層10としての例えば無延伸ポリスチレン(CPS)フィルムの表面に印刷処理等にて形成されればよい。こうした印刷された無延伸ポリスチレン(CPS)フィルムは発泡層6としてのポリスチレンペーパー(PSP)に熱融着される。
包装用容器1の前身である基材シートは、上記の第二内面層9、第一内面層7、バインダ層8及び発泡層6(又は、第二内面層9、第一内面層7、バインダ層8、発泡層6及び外面層10)が積層されたものである。
第一内面層7の厚みは、10から50マイクロメートルであり、好ましくは15から30マイクロメートルであり、さらに好ましくは20から30マイクロメートルである。第二内面層9の厚みは、10から50マイクロメートルであり、好ましくは15から30マイクロメートルであり、さらに好ましくは20から30マイクロメートルである。外面層10の厚みは、10から50マイクロメートルであり、好ましくは15から30マイクロメートルであり、15から25マイクロメートルである。
次に、本発明の実施形態に係る包装容器1の製造方法を説明する。
本実施形態に係る製造方法には、少なくとも、基材シート(図示省略)を製造する手順(基材シート製造手順)と、基材シートを加熱する手順(加熱手順)と、加熱された基材シートを真空成型によって器の形に成型する手順(成型手順)とを含む。なお、器の成型方法は、例えば、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等であってもよい。
基材シート製造手順では、第一内面層7と第二内面層9とをドライラミネートによって積層して積層フィルムとし、次に、この積層フィルムがバインダ層8を介して、発泡層6の上面に押出ラミネートによって積層される。外面層10は、必要に応じて、発泡層6の下面に、熱圧着やコート剤等によって接着される。
ここで、基材シートの1平方メートル当たりの質量(坪量[g/m2])は、特に制限はないが、例えば、耐熱性を付与したポリスチレンペーパー(PSP)の場合、200から600g/m2であり、好ましくは300から500g/m2であり、さらに好ましくは330から400g/m2である。
加熱手順では、基材シートが、ヒーターによって所定の温度に加熱される。所定の温度は、基材シートの材質によるが、例えば、耐熱性を付与したポリスチレンペーパー(PSP)の場合、260から275℃であり、好ましくは200から330℃である。
成型手順では、加熱された基材シートが、金型内に搬送される。金型(図示省略)は、キャビティとプラグとから構成され、プラグには、ヒーターが内蔵されている。ヒーターによってプラグが加熱された状態で、金型が閉じ、キャビティが真空となることで、基材シートがキャビティに密着する。プラグ側からのアシストによって、基材シートがキャビティ側に押され、最後にキャビティ側からのエアーによって、離型される。
金型が閉じる際のプラグの温度は、100から170℃であり、好ましくは120から150℃である。
ここで、真空引きを開始するタイミングとしては、プラグが容器高さの半分を超えた状態でキャビティ内の真空引きを始めることが好ましい。こういった構成よれば、より多くの樹脂をキャビティ外部から内部へ引き込むことができ、基材シートの坪量に対して、包装用容器1の坪量を高くすることが可能になる。
具体的には、本発明において、包装用容器1の坪量/基材シート坪量は1.5以上であることが好ましく、1.6以上であることがより好ましく、1.7以上であることがさらに好ましい。特に上限はないが、例えば2.5以下である。
また、上述した引き込み量を実現するために、隣り合うキャビティにおいて一方のフランジ端ともう一方のフランジ端との距離(以下、フランジ同士の間隔ともいう。)は、少なくとも4センチメートル以上、より好ましくは4.5センチメートル以上、さらに好ましくは5センチメートル以上設けることが好ましい。フランジ同士の間隔の上限について、特に制限はないが、上限は例えば8センチメートルであればよい。
上記のとおり、包装用容器1が成型される。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、発泡層6が、例えば、ポリフェニレンエーテルやメタクリル酸などを配合して耐熱性を付与したポリスチレン系樹脂であるため、包装用容器1は、断熱性及び耐熱性を有しているうえ、電子レンジによる加熱調理にも適している。また、包装用容器1の材質そのものが断熱性及び耐熱性を有しているため、側面部3は、断熱用のリブ等を要さず、円周方向に渡って扁平である。したがって、側面部3に所望の柄を表すことができる。すなわち、包装用容器1は、断熱性と、柄の再現性とが両立している。特に、ポリスチレン系樹脂は、発泡し易く軽量化に適しているため、多用途に利用される。
本実施形態の発泡層6は、例えば、ポリスチレン系樹脂にメタクリル酸が含有されているため、包装用容器1は、冷凍保存から加熱調理まで、多用途に利用される。包装用容器1は、耐衝撃性ポリスチレンを含むバインダ層8を有しているため、成型性の向上や、包装用容器1の剛性の向上が期待できる。例えば、印刷した無延伸ポリスチレン(CPS)フィルムと基材としての発泡層6であるポリスチレンペーパー(PSP)との接着強度を向上させることが期待できる。更に、包装用容器1は、種々のシート成型に適合し、また、安価に供給される。
本実施形態では、第一内面層7としての無延伸ポリスチレンフィルムと、第二内面層9としての無延伸ポリプロピレンフィルムとが、ドライラミネートによって接着されている。したがって、耐油性を付与しつつ、発泡層6としてのポリスチレンペーパー(PSP)に接着しやすくなる。また、外面層10として、予め柄等が印刷された無延伸ポリスチレンフィルムが、熱融着されているため、売り場でのキャッチアップ性を付与できる。
製造された包装用容器1は、開口部4から底面部2までの深さDeが、開口部の直径Diの9/10以上となり、深さが、開口部4の直径Diに限りなく近く、深さDeと開口部4とが、ほぼ1:1となるような、従来にない包装用容器1が実現する。
本発明の他の実施形態では、包装用容器の発泡層にポリフェニレンエーテルやメタクリル酸が含有されていない。
他の実施形態では、発泡層としてのポリスチレンペーパー(PSP)下面に直接印刷してもよい。
他の実施形態では、第一内面層としての無延伸ポリスチレン(CPS)フィルムに顔料が練り込まれて着色されていてもよい。
他の実施形態では、第一内面層としての無延伸ポリスチレン(CPS)フィルムは、透明であってもよい。
他の実施形態では、包装用容器の前身である基材シートは、第二内面層、第一内面層、発泡層及びバインダ層としての耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)フィルムが積層されたものであってもよい。
他の実施形態では、発泡層は、ポリプロピレン発泡体単体であってもよく、ポリプロピレン発泡体の下面に印刷されていてもよく、ポリプロピレン発泡体の表面に第二内面層としての無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムが積層されたものであってもよい。
他の実施形態では、包装用容器の前身である基材シートは、第二内面層、発泡層としてのポリプロピレン発泡体及び外面層としての無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムが積層されたものであってもよく、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムの内側に印刷されていてもよい。
他の実施形態では、発泡層は、ポリエチレンテレフタレート発泡体単体であってもよく、ポリエチレンテレフタレート発泡体の下面/外面に印刷されていてもよく、ポリエチレンテレフタレート発泡体の上面/表面に第二内面層としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが積層されたものであってもよい。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
1 包装用容器
2 底面部
3 側面部
4 開口部
5 フランジ部
6 発泡層
7 第一内面層
8 バインダ層
9 第二内面層
10 外面層
Di 直径
De 深さ

Claims (4)

  1. 発泡樹脂製の包装用容器であって、
    底面部と、前記底面部の周縁から立ち上がった側面部と、前記側面部の上端である開口部と、を有し、
    前記開口部から前記底面部までの深さが、前記開口部の直径の9/10以上であり、
    平面視における1平方メートル当たりの質量が400グラム以上であり、
    独立気泡率が80パーセント以上である、
    ことを特徴とする包装用容器。
  2. 前記発泡樹脂が、発泡層と、前記発泡層に積層されて耐衝撃性ポリスチレンを含むバインダ層と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載された包装用容器。
  3. 前記発泡層が、ポリフェニレンエーテル又はメタクリル酸を含有するポリスチレン系樹脂を含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載された包装用容器。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載された包装用容器の製造方法であって、
    前記発泡樹脂を含む基材シートを加熱する手順と、
    加熱された前記基材シートを、所定の温度に調整されたプラグを用いて器の形に成型する手順と、を含む、
    ことを特徴とする包装用容器の製造方法。
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