JP3404197B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP3404197B2 JP27205695A JP27205695A JP3404197B2 JP 3404197 B2 JP3404197 B2 JP 3404197B2 JP 27205695 A JP27205695 A JP 27205695A JP 27205695 A JP27205695 A JP 27205695A JP 3404197 B2 JP3404197 B2 JP 3404197B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の制御
装置に関し、特に自動変速のために変速機構中の摩擦係
合要素を掴み替えする制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機において、ギヤトレイ
ン構成によっては、特定の段間の変速時に2つの摩擦係
合要素(具体的にはブレーキ又はクラッチ)のうちの一
方の係合と他方の解放を同時に行う、所謂掴み替え操作
を要する場合がある。こうした場合、それぞれの摩擦係
合要素と並列にワンウェイクラッチを配設し、それらの
作用で係合・解放タイミングを適正化して、タイアップ
による出力軸トルクの落ち込みやアンダラップによるエ
ンジン吹きを避けるのが通例であるが、変速機構のコン
パクト化のため、ワンウェイクラッチを省略した構成を
採る場合もある。この場合、両摩擦係合要素の一方から
の油圧の排出と、他方への油圧の供給を関連制御する専
用の弁を両摩擦係合要素に対する油圧の供給・排出油路
に配設しなければならない。こうした構成の制御装置と
して従来特開平5−157168号公報に開示の技術が
ある。この例では、第2速から第3速への変速(以下2
→3変速と略記する。他の変速について同じ)時に解放
する側の摩擦係合要素(実施例においてブレーキB−
3。以下同様に実施例の構成を括弧書きで付記する)の
油圧(以下これを解放圧という)を制御するための弁
(2−3タイミング弁)を配設している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、解放圧の下がり過ぎを補償すべくアキュムレ
ータを設けているが、アキュムレータは、多量の油を収
容する容量を持つ関係上、それの油圧制御装置全体の大
きさに占める割合は非常に大きく、油圧制御装置をコン
パクト化する上では、好ましくない。そこで、本出願人
等は、先の出願に係る特願平5−157986号におい
て、アキュムレータを用いずに掴み替え変速(2→3変
速)時の解放圧をコントロール弁のみにより制御するも
のを提案した。この提案のものでは、2→3変速時の第
2速時に係合している摩擦係合要素(ブレーキB−3)
の解放圧を第3速時に係合する側の摩擦係合要素(ブレ
ーキB−2)に供給されるDレンジ圧を元圧とし、更に
係合側摩擦係合要素(ブレーキB−2)への供給圧を信
号油圧とした調圧を行うコントロール弁により、係合側
摩擦係合要素(ブレーキB−2)への油圧供給による油
圧の立ち上がり(以下これを係合圧という)に応じて解
放側摩擦係合要素(ブレーキB−3)の解放圧を減圧す
るようにしている。しかしながら、こうした構成を採る
と、コントロール弁等の故障時には、掴み替え変速時
に、摩擦係合要素の解放制御がうまくいかないという問
題点がある。また、この提案のものでは、2→3変速時
の解放圧の元圧が2−3シフト弁を介する構成であるた
め、2→3変速時に、2−3シフト弁が切り換わり、元
圧が発生するまでの間、解放側摩擦係合要素の解放圧が
圧低するという問題点がある。
【0004】そこで、本発明は、自動変速機における掴
み替え変速時の解放側・係合側両摩擦係合要素への油圧
の同時供給を防止することができる制御装置を提供する
ことを第1の目的とする。また、本発明は、上記の同時
供給を簡単な構成により防止することを第2の目的とす
る。また、本発明は、上記制御装置のフェイル時の係合
圧を確保することを第3の目的とする。また、本発明
は、上記制御装置のコンパクト化を第4の目的とする。
また、本発明は、高速段発進時の摩擦係合要素の係合遅
れを防ぐことを第5の目的とする。次に本発明は、上記
掴み替え変速時の係合圧の過渡的な低下を防止すること
ができる制御装置を提供することを第6の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上記第1の目的を達成
するため、本発明は、第1の摩擦係合要素を係合し、第
2の摩擦係合要素を解放した状態で第1の変速段を達成
し、第1の摩擦係合要素を解放し、第2の摩擦係合要素
を係合した状態で第2の変速段を達成する自動変速機で
あって、前記第1の摩擦係合要素に油圧を供給する第1
の油路と、前記第2の摩擦係合要素に油圧を供給する第
2の油路と、前記第1の油路に配設され、該油路の油圧
を調圧する第1の弁とを備え、前記第1の変速段から第
2の変速段への変速時に、前記第2の油路の油圧が加え
られた前記第1の弁により前記第1の油路の油圧を調圧
する制御装置において、前記第1の油路に、前記第1の
弁とは別体で、該第1の油路の油圧を供給、遮断し、か
つ前記第2の摩擦係合要素からの油圧により第1の油路
の油圧を減圧する第2の弁を配設したことを特徴とす
る。
【0006】そして、第2の目的を達成するため、前記
第2の弁は、前記第1の弁と前記第1の摩擦係合要素と
の間に配設され、前記第2の摩擦係合要素からの油圧に
より前記第1の油路の油圧を減圧する構成とされる。
【0007】更に、第3の目的を達成するため、前記第
2の弁には、該弁の位置に関わらず前記第1の摩擦係合
要素に油圧を供給可能な油路が形成されている構成とさ
れる。
【0008】また、第4の目的を達成するため、前記第
2の弁は、前記第1の油路以外の油圧の調圧をする構成
とされる。
【0009】また、第5の目的を達成するため、前記第
2の弁により、前記第1の摩擦係合要素と第2の摩擦係
合要素が共に解放した状態の変速段から前記第2の変速
段への変速時に、前記第1の弁への油圧の供給を遮断す
る構成とされる。
【0010】また、第6の目的を達成するため、本発明
は、第1の摩擦係合要素を係合し、第2の摩擦係合要素
を解放した状態で第1の変速段を達成し、第1の摩擦係
合要素を解放し、第2の摩擦係合要素を係合した状態で
第2の変速段を達成する自動変速機であって、前記第1
の摩擦係合要素に油圧を供給する第1の油路と、前記第
2の摩擦係合要素に油圧を供給する第2の油路と、前記
第1の油路に配設され、該油路の油圧を調圧する第1の
弁とを備え、前記第1の変速段から第2の変速段への変
速時に、前記第2の油路の油圧が加えられた前記第1の
弁により前記第1の油路の油圧を調圧する制御装置にお
いて、前記第1の変速段から第2の変速段への変速時
に、前記第1の油路から第2の油路へ油圧の供給を切換
える第1切換弁と、前記第1の油路の前記第1の弁の上
流に油圧を供給する第2切換弁を備えることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の作用及び効果】 上記請求項1記載の構成で
は、第1の油路に、第1の弁とは別体で、第1の油路の
油圧を供給、遮断し、かつ第2の摩擦係合要素からの油
圧により第1の油路の油圧を減圧する第2の弁を配設し
たので、第1の弁の故障により、掴み替え変速時に第1
の油路の油圧を調圧できなくなっても、第2の弁により
調圧することができるので、第1及び第2の摩擦係合要
素の同時供給を防止することができる。特に、第2の摩
擦係合要素からの油圧による第2の弁の制御で、第1の
摩擦係合要素の油圧の供給が第1の弁の作動に関わりな
く可能となるため、第1の弁が閉じ込み状態でスティッ
クした場合でも第1の摩擦係合要素の油圧の閉じ込み、
すなわち第2の摩擦係合要素及び第1の摩擦係合要素へ
の油圧の同時供給を防止できる。
【0012】また、請求項2に記載の構成では、第2の
弁を第1の弁と第1の摩擦係合要素との間に配設し、第
2の摩擦係合要素からの油圧により第2の弁で第1の油
路の油圧を減圧する構成としているので、第1の油路の
油圧を確実に減圧することができ、両摩擦係合要素の同
時供給を防止することができる。
【0013】更に、請求項3記載のように、第2の弁
に、第2の弁の位置に関わらず第1の摩擦係合要素に油
圧を供給可能な油路を形成すると、第2の弁の故障時
に、第1の摩擦係合要素への油圧を確保することができ
る。
【0014】また、請求項4記載のように、第2の弁を
第1の油路以外の油圧も調圧することができるようにす
ると、第2の弁による複数の弁機能の達成で、回路のコ
ンパクト化を図ることができる。
【0015】また、請求項5記載の構成では、第2の弁
により両摩擦係合要素解放の変速段から第2の変速段へ
の変速時に第1の弁への油圧供給を遮断するようにした
ので、第2の変速段による発進時、第1の油路に供給さ
れる油圧は、第1の弁への供給を第2の弁により遮断さ
れるため、第1の弁による無駄な調圧動作が行われるこ
とがなくなり、流量損失が無くなる。したがって、両摩
擦係合要素解放の変速段から第2の変速段への変速時に
第2の摩擦係合要素の係合の遅れを防ぐことができる。
【0016】次に、請求項6記載の構成では、第1の変
速段から第2の変速段への変速時に、第1の油路から第
2の油路へ油圧の供給を切換える第1切換弁と、第1の
油路の第1の弁の上流に油圧を供給する第2切換弁を備
える構成としたので、第1切換弁の切換え過渡時にも第
2切換弁による第1の油路の第1の弁の上流への油圧供
給により、第1の摩擦係合要素の解放圧の低下を防止で
きる。したがって、この構成によれば、自動変速機の変
速ショックの軽減を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施
形態を説明する。図1〜図10及び図17は本発明の第
1実施形態を示す。先ず自動変速機全体の概略構成から
説明すると、図2に示すように、自動変速機10の機構
部は、この例では、前置式オーバドライブプラネタリギ
ヤユニットからなる副変速機構Dと、単純連結3プラネ
タリギヤトレインからなる前進4速後進1速の主変速機
構Mとを組合わせた5速構成とされ、この機構部がロッ
クアップクラッチL付のトルクコンバータTに連結され
ている。
【0018】副変速機構Dは、サンギヤS0、キャリヤ
C0、リングギヤR0に関連してワンウェイクラッチF
−0とこれに並列する多板クラッチC−0及びこれと直
列する多板ブレーキB−0を備えている。一方、主変速
機構Mは、サンギヤS1〜S3、キャリヤC1〜C3、
リングギヤR1〜R3からなる各変速要素を適宜直結し
た単純連結の3組のギヤユニットP1〜P3を備え、各
ギヤユニットの変速要素に関連して多板クラッチC−
1,C−2、バンドブレーキB−1、多板ブレーキB−
2〜B−4、ワンウェイクラッチF−1,F−2が配設
されている。なお、図において、符号SN1はクラッチ
C−0のドラム回転を検出するC0センサ、SN2はク
ラッチC−2のドラム回転を検出するC2センサを示
す。また、図示されていないが、各クラッチ及びブレー
キは、それらの摩擦材を係合・解放操作するピストン・
シリンダ機構からなる油圧サーボ装置を備えている。
【0019】図4に示すように、自動変速機10には上
記構成からなる機構部、トルクコンバータ及びロックア
ップクラッチを制御する油圧制御装置20と、その油圧
源として機構部に組込まれた図示しないオイルポンプが
設けられている。車載状態において、自動変速機10は
エンジンEに接続され、自動変速機10の油圧制御装置
20は、それに組込まれた各ソレノイド弁SL1〜SL
4及び各リニアソレノイド弁SLN,SLT,SLUを
介して自動変速制御コンピュータ30に接続され、自動
変速制御コンピュータ30は、エンジンE及び自動変速
機10を含む車両の各部に配置された各種センサ40と
エンジン制御コンピュータ50に接続されている。
【0020】この自動変速機10において、図4に示す
エンジンEの回転は、図2に示すトルクコンバータTを
経て副変速機構Dの入力軸Nに伝達され、入力軸Nに連
結するキャリヤC0を常時回転させている。このキャリ
ヤC0の回転は、上記油圧制御装置による制御下で、本
発明にいう第1及び第2の摩擦係合要素を含む全ての摩
擦係合要素を解放し、あるいはブレーキB−0のみ係合
させた状態で、出力軸Uに対して遮断され、ニュートラ
ル状態となる。
【0021】そして、第1速回転は、クラッチC−0を
係合させて副変速機構Dを直結とし、主変速機構Mのク
ラッチC−1を係合し、他の摩擦係合要素を全て解放と
した場合に、リングギヤR0、上記クラッチC−1経由
でギヤユニットP3のサンギヤS3に入り、ワンウェイ
クラッチF−2によるリングギヤR3の逆回転阻止でキ
ャリヤC3から出力軸Uに第1速回転として出力され
る。
【0022】次に、第2速すなわち本実施形態において
本発明にいう第1の変速段に当たる回転は、副変速機構
Dが直結で、クラッチC−1及び本発明にいう第1の摩
擦係合要素に当たるブレーキB−3を係合したときに達
成され、このとき、第1速の場合と同様の経路でギヤユ
ニットP2のリングギヤR2に入った入力は、ギヤユニ
ットP1のキャリヤC1を反力要素としてギヤユニット
P2のキャリヤC2及びそれに直結するギヤユニットP
1のリングギヤR1に出力され、出力軸Uの第2速回転
となる。
【0023】また、第3速すなわち本実施形態において
本発明にいう第2の変速段に当たる回転は、同様に副変
速機構D直結で、クラッチC−1及び本発明にいう第2
の摩擦係合要素に当たるブレーキB−2を係合し、他を
解放としたときに達成され、このとき、第2速の場合と
同様の経路でギヤユニットP2のリングギヤR2に入っ
た入力は、サンギヤS2を反力要素とし、キャリヤC2
に出力され、出力軸Uの第3速回転となる。
【0024】更に、第4速回転は、同じく副変速機構D
直結で、クラッチC−1及びクラッチC−2を共に係合
したときに達成され、このとき、リングギヤR2及びサ
ンギヤS2に入力されるため、ギヤユニットP2が直結
となって入力回転がそのまま出力される。これに対し
て、第5速回転は、主変速機構Mが上記第4速回転の状
態で、クラッチC−0 を解放し、ブレーキB−0の係合
でサンギヤS0を固定して副変速機構Dを増速回転させ
るオーバドライブ状態で達成される。
【0025】また、後進は、副変速機構Dを上記の状態
とし、主変速機構MのクラッチC−2とブレーキB−4
を係合させることで達成され、このとき、ギヤユニット
P2のサンギヤS2に入った入力は、リングギヤR3を
反力要素とするギヤユニットP2,P3のキャリヤC
2,C3の逆回転として出力される。
【0026】上記各変速段における各摩擦係合要素とワ
ンウェイクラッチの作動を図3にまとめて作動図表とし
て示す。図において、○印はクラッチ、ブレーキについ
ては係合、ワンウェイクラッチについてはロック、●印
はエンジンブレーキ時のみの係合、破線の○印は係合又
は解放、◎印は動力伝達に関与しない係合を表す。
【0027】こうした構成の自動変速機10において、
本発明の第1の摩擦係合要素に当たるブレーキB−3
と、第2の摩擦係合要素に当たるブレーキB−2それぞ
れの摩擦材を係合・解放操作する油圧サーボ装置の油圧
の調圧と給排に直接関与する回路部分は、図1に示すよ
うに、ブレーキB−3に油圧を供給する第1の油路20
1bと、ブレーキB−2に油圧を供給する第2の油路2
02aと、第1の油路201bに配設され、該油路の油
圧を調圧する第1の弁としてのB−3コントロール弁2
5を備え、2→3変速時に、第2の油路202aの油圧
に応じてB−3コントロール弁25により第1の油路2
01bの油圧を調圧する制御装置を構成している。
【0028】そして、第1の油路201bには、B−3
コントロール弁25とは別体構成とされ、第1の油路2
01bの油圧を調圧する第2の弁としてのリレー弁2
6、B−2リリース弁24及び3−4シフト弁23が配
設されている。これら第2の弁を構成する弁のうち、リ
レー弁26は、B−3コントロール弁25とブレーキB
−3との間に配設され、ブレーキB−2からの油圧によ
り第1の油路201bの油圧を減圧する作用をする。ま
た、リレー弁26には、該弁の位置に関わらずブレーキ
B−3に油圧を供給可能な油路が形成されている。そし
て、第2の弁を構成するリレー弁26、B−2リリース
弁24及び3−4シフト弁23は、協働して第1の油路
201b以外の油圧の調圧をする。すなわち、リレー弁
26は、リニアソレノイド信号圧(PS L U )の制御を
兼ね、B−2リリース弁24は、ブレーキB−2を制御
する弁を兼ねる。更に、これらの弁により、ブレーキB
−3とブレーキB−2が共に解放した状態の変速段すな
わちニュートラルから第3速への変速時に、B−3コン
トロール弁25への油圧の供給は遮断される。
【0029】この回路には更に、2→3変速時に、第1
の油路201bから第2の油路202aへ油圧の供給を
切換える第1切換弁としての2−3シフト弁22と、第
1の油路201bのB−3コントロール弁25の上流に
油圧を供給する第2切換弁としての1−2シフト弁21
が設けられ、他にB−2アキュムレータ27も配設され
ている。
【0030】これらは、各シフト弁を切換える図4に示
すソレノイド弁SL1〜SL4、ロックアップ用リニア
ソレノイド弁SLU、B−2アキュムレータ27及びそ
の背圧を制御するアキュムレータコントロール用リニア
ソレノイド弁SLN、リニアソレノイド弁SLUにエン
ジン負荷に応じた制御信号を出力するリニアソレノイド
弁SLT等により制御される。
【0031】かくしてこの回路は、ニュートラル(N)
から第2の変速段(すなわち実施形態において第3速
(3rd))への変速時に、1−2シフト弁21及び2
−3シフト弁22を介して第1の油路201bと第2の
油路202aとに油圧を供給し、第1の変速段(同じく
第2速(2nd))から第2の変速段(すなわち第3速
(3rd))への変速時に、ブレーキB−2への係合油
圧に応じてB−3コントロール弁25によりブレーキB
−3からの油圧の排出を調整する制御装置を構成してい
る。
【0032】特に、ブレーキB−3に対する油圧の供給
・排出油路201bに配設したB−3コントロール弁2
5は、ブレーキB−3の油圧をフィードバックして油路
203aから閉弁方向(図示上向き)に印加され、それ
とは逆の開弁方向(図示下向き)に外部制御信号油圧
(リニアソレノイド弁SLUの出力する信号圧)P
S LU を印加されて、それら圧力に応じてブレーキB−
3の油圧を調圧するスプール251と、該スプール25
1と同軸的に配設され、ブレーキB−2を係合させてブ
レーキB−3を解放する掴み替え変速時に、ブレーキB
−2の油圧を閉弁方向(図示上向きに)印加され、少な
くとも前記変速時に、リニアソレノイド弁SLU信号圧
を開弁方向(図示下向き)に印加されるプランジャ25
2とからなり、ブレーキB−2の油圧の印加でプランジ
ャ252がスプール251に当接してスプール251と
連動作動する構成とされている。
【0033】そして、1−2シフト弁21及び2−3シ
フト弁22のうち、2−3シフト弁22は、第1の変速
段(2nd)と第2の変速段(3rd)との切換時に、
第1の油路201bと第2の油路202aへの油圧の供
給を切換え、1−2シフト弁21は、第1の変速段(2
nd)から第2の変速段(3rd)への変速時に、所定
の位置に保持され、第1の油路201bは、2−3シフ
ト弁22を迂回して1−2シフト弁21に接続してい
る。これによりコントロール弁25へのブレーキB−3
油圧を調圧するための油圧の供給は、掴み替え変速時に
切換操作されないで所定の位置に保持される1−2シフ
ト弁21を介して油路201b経由でなされる。
【0034】また、コントロール弁25とブレーキB−
3との間の第1の油路203a,203b中に配設さ
れ、ブレーキB−2からの油圧によりブレーキB−3に
対する油圧の供給と排出を制御するリレー弁26は、ブ
レーキB−3からの油圧の排出位置(図に右下がりの線
でそのときの弁内油路を示す)において、第1の油路2
03aを閉鎖するものとされている。
【0035】更に前記各弁と油路の接続関係を詳述する
と、図示しないマニュアル弁に連なるDレンジ圧油路2
01は、1−2シフト弁21を経て分岐し、一方の油路
201aは、2−3シフト弁22経由でリレー弁26に
接続され、該弁26経由でブレーキB−3油路203b
に接続されている。分岐した他方の油路201bは、3
−4シフト弁23、B−2リリース弁24を経てB−3
コントロール弁25のインポート254に連なり、該弁
25から油路203aを経てリレー弁26に接続されて
いる。
【0036】マニュアル弁に連なる他方のDレンジ圧油
路202は、2−3シフト弁22を経て分岐し、一方の
油路202aは、オリフィスを経てブレーキB−2油路
204に接続されている。この油路204は、B−2リ
リース弁24及びチェック弁経由で油路202aに接続
されると共に、オリフィスを経てアキュムレータ27に
接続されている。分岐した他方の油路202bは、3−
4シフト弁23を経てクラッチC−2に接続されてい
る。
【0037】3−4シフト弁23は、上記両油路201
b、202bの連通及び遮断の他にソレノイド弁SL3
信号圧(PS L 3 )のB−2リリース弁24のスプール
端への印加を行うべく、ソレノイド弁信号圧油路205
(図に2点鎖線で示す)を介してB−2リリース弁24
に接続されている。
【0038】B−2リリース弁24は、ブレーキB−2
の解放終期にアキュムレータ27油圧のドレーンを迅速
化するバイパス回路を形成すべく設けられており、スプ
リング負荷されたスプール241を有し、前記3−4シ
フト弁23経由のソレノイド弁SL3の信号圧(P
S L 3 )をスプール241端に印加されて、バイパス油
路201dのブレーキB−2 油路204への連通及び遮
断と、前記Dレンジ圧油路201bのB−3コントロー
ル弁25のインポート254への連通及びプランジャ2
53端信号ポートへの連通の切換、並びに他のDレンジ
圧油路201aから分岐する油路201eの油路201
bへの連通及び遮断を行う。したがって、B−3コント
ロール弁25のインポート254へは2つの油路201
b,201eから1−2シフト弁21を経て2−3シフ
ト弁22及び3−4シフト弁23経由で並列的にDレン
ジ圧(PD )の供給が可能とされている。
【0039】B−3コントロール弁25は、フィードバ
ック信号圧インポート256を経てスプール251端に
印加されるフィードバック圧によりスプール251に設
けられた2つのランドの一方でインポート254を開閉
し、他方でドレーンポートEXを開閉することでアウト
ポート255に連なる油路203aの油圧を調圧する構
成とされており、スプール251と同軸的に配設された
プランジャ252は差動ピストン形状とされ、径差部に
リニアソレノイド信号圧(PS L U )、端面に2−3シ
フト弁22を介してブレーキB−2の油路204に連な
る油路204aのブレーキB−2圧を印加されてスプー
ル251に当接・離反可能なストローク域を有する構成
とされている。このB−3コントロール弁25には、更
にスプール251へのスプリング負荷を変更するプラン
ジャ253もプランジャ252とは反対側に設けられて
おり、該プランジャ253の端面にはB−2リリース弁
24経由で油路201bのDレンジ圧(PD )の印加及
び解放が可能とされている。
【0040】図17に詳細を示すリレー弁26は、スプ
リング負荷されたスプール形の切換弁とされ、スプリン
グ負荷側スプール端に油路204のブレーキB−2圧
(PB2 )を、また、他のスプール端にライン圧
(PL )を対向して印加され、ブレーキB−3油路20
3bと油路201a及び油路203aとの連通を切換え
る。したがって、リレー弁26は、そのスプールの位置
に関わらず、両切換え位置において、ブレーキB−3に
油圧を供給可能な油路が形成されていることになる。そ
して、油路201aには、リレー弁26がフェイルした
場合のブレーキB−3への油圧供給を滑らかにするため
のオリフィス201rと、該オリフィス201rと並行
してブレーキB−3からの油圧のドレーンを迅速化する
チェック弁201cが配設されている。なお、リレー弁
26は、リニアソレノイド弁SLUの油圧(PS L U
をロックアップ制御時にロックアップコントロール弁L
−upC.V.(図示せず)へ供給し、2→3変速時に
B−3コントロール25へ供給する切換えを行うことを
主な役割として持っている。
【0041】以下、このように構成された回路の作動状
況を図5のフローチャート、図7〜10のタイムチャー
トを主として参照しつつ説明する。 (1)1→2変速制御作動 ステップ1の判定でステップ2の1→2変速と判断され
ると、ステップ3で、1−2シフト弁21の切換に先行
させて、ソレノイド弁SL3をオンからオフへ切換えて
B−2リリース弁24を図6に示す右半分位置にする。
次にステップ4で、1−2シフト弁21を第2速状態に
切換え、マニュアル弁(図示せず)、油路201、1−
2シフト弁21、油路201b、3−4シフト弁23及
びB−2リリース弁24経由のDレンジ圧(PD )をB
−3コントロール弁25を介してブレーキB−3圧とし
て、リレー弁26、油路203bを介してサーボ手段に
供給する一方、クラッチC−0圧をドレーンする。以後
ステップ5に従い、B−3コントロール弁25で図7に
示すa,b,c区間のブレーキB−3圧を直接制御す
る。具体的には、サーボ手段のピストンストローク中
(a区間)は、そのリターンスプリング力によりファス
トフィルのための油圧レベルが設定される。b区間で
は、リニアソレノイド弁SLUの出力(PS L U )を所
定の増加率で上昇させ、回転変化を起こさせる。c区間
では、目標回転変化に応じてリニアソレノイド弁SLU
をフィードバック制御する。1→2変速の終了(2nd
同期)を判定したら、ステップ6に従い、ソレノイド弁
SL3のオンでソレノイド弁信号圧(PS L 3 )を解放
してB−2リリース弁24を図示左半分位置に切換え、
B−3コントロール弁25のプランジャ253にB−2
リリース弁24経由で前記Dレンジ圧(PD )を印加す
る一方、2−3シフト弁22経由の別経路から切換えら
れたB−2リリース弁24を経てDレンジ圧(PD )を
B−3コントロール弁25を介してサーボ手段に供給し
続け、ブレーキB−3圧をライン圧(PL )まで急速に
上昇させて変速を終わる。この結果、第2速(2nd)
定常状態では、ライン圧(PL )でB−3コントロール
弁25のプランジャ253が押し下げられ、スプール2
51は図上で最下方の位置にロックされる一方、B−2
リリース弁24のスプール241は、上記ソレノイド弁
SL3信号圧(PS L 3 )の解放で図上上方位置に戻っ
ている。
【0042】(2)2→1変速制御作動 ステップ7による変速判断と同時に、ステップ8に従
い、リニアソレノイド弁SLUの出力を100%にし、
ブレーキB−3圧のドレーン制御に備える。次に、ステ
ップ9で、ソレノイド弁SL3をオンからオフへ切換え
てB−2リリース弁24を図示右半分位置とし、B−3
コントロール弁25のロックを解除し、以後リニアソレ
ノイド弁SLUの出力によりブレーキB−3圧のドレー
ンを直接制御する。ステップ10に従う第1速(1s
t)同期後に、ステップ11で、1−2シフト弁21を
第1速状態に切換え、ブレーキB−3圧の供給を断つ。
最後に、ステップ12で、ソレノイド弁SL3をオフか
らオンへ切換え、C−0イグゾースト弁を切換えてクラ
ッチC−0圧の供給を開始する。
【0043】(3)2→3変速制御作動 ステップ13による変速判断と同時にリニアソレノイド
弁SLUの出力を100%とし、ソレノイド弁SL3の
オンからオフへの切換時に入力トルクに応じた出力値と
する。次に、ソレノイド弁SL3をオンからオフへ切換
えてB−2リリース弁24を図1に示す右半分位置と
し、プランジャ253端へのライン圧の印加をB−2リ
リース弁24を介して解放して、B−3コントロール弁
25のロックを解除する。その後、2−3シフト弁22
を第3速側に切換え、該弁経由でDレンジ圧(PD )を
ブレーキB−2のサーボ手段へ供給開始する。B−3コ
ントロール弁25によりブレーキB−3圧をブレーキB
−2圧の上昇に応じて必要最小圧に調圧(a区間)す
る。イナーシャ相は、B−2アキュムレータ27の背圧
制御によりフィードバック制御(b区間)する。同時ロ
ック防止のため、タイマ制御してソレノイド弁SL3を
オンとし、B−2リリース弁24によりブレーキB−3
圧の供給を断つとともに、クラッチC−0圧の供給を開
始する。更にB−2アキュムレータ27の蓄圧終了に
て、リレー弁26が切換わり、ブレーキB−3油路が遮
断されて変速が終わる。
【0044】(4)第3速(3rd)状態 Dレンジ圧(PD )を1−2シフト弁21、3−4シフ
ト弁23及びB−2リリース弁24経由でプランジャ2
53端に印加するとともに、2−3シフト弁22経由で
プランジャ252端にも印加し、両プランジャ253,
252の受圧面積差でスプール251を含めてそれらを
全て上方変位させ、スプリングを圧縮して3者を当接状
態にロックする。
【0045】(5)3→2変速制御作動 ステップ19で2−3シフト弁22の切換に先行してソ
レノイド弁SL3をオンからオフへ切換えてB−2リリ
ース弁24を図1に示す右半分位置とし、B−3コント
ロール弁25のロックを解除するとともにブレーキB−
3圧の供給を開始する。次にステップ20で2−3シフ
ト弁22を第2速状態に切換え、ブレーキB−2圧の小
オリフィスドレーンを開始する。ブレーキB−3のファ
ストフィルにより、第2速(2nd)同期前にピストン
ストロークを終了させる(a区間)。ステップ21では
B−2アキュムレータ27の背圧制御により、回転変化
を制御(b区間)する。高車速時はブレーキB−3圧を
低圧待機させ、同期に合わせて上昇させる。低車速時は
ブレーキB−2圧を保持した状態で、ブレーキB−3圧
の漸増制御により、同期を達成する。第2速(2nd)
同期後はステップ22でソレノイド弁SL3をオフから
オンへ切換えてB−2リリース弁24を切換え、ブレー
キB−2の急速ドレーンとブレーキB−3の急係合を行
って変速を終わる。
【0046】(6)N→3変速制御作動 この場合、ソレノイド弁SL3のオンで信号圧(P
S L 3 )が3速位置にある3−4シフト弁23、ソレノ
イド弁信号圧油路205経由でB−2リリース弁24の
スプール241端からドレーンされることで、B−2リ
リース弁24のスプール241は図示左半分位置を取る
ため、該弁24により油路201bからB−3コントロ
ール弁25へのDレンジ圧(PD )の供給自体が遮断さ
れる。これにより、1−2シフト弁21、3−4シフト
弁23及びB−2リリース弁24経由でプランジャ25
3端に印加されるDレンジ圧(PD )と、2−3シフト
弁22経由でプランジャ252端に信号圧として印加さ
れるブレーキB−2の係合圧とによる、ブレーキB−2
の係合圧の立ち上がりの時期に想定されるB−3コント
ロール弁25の不要な調圧動作を無くすことができ、そ
れによる流量損失の発生は未然に防止される。
【0047】以上、要するに、上記実施形態の制御装置
によれば、掴み替え変速時に係合側の摩擦係合要素であ
るブレーキB−2からB−3コントロール弁25に印加
される油圧分に対向する力を外部制御信号圧
(PS L U )自体ではなく、該圧の受圧面積を増加させ
ることで確保することができるので、弁の一本化に伴う
外部制御信号圧(PS L U )出力幅の拡張を不要とする
ことで、精度低下を防ぐことができる。また、第2の摩
擦係合要素であるブレーキB−2からの油圧によるリレ
ー弁26の制御で、第1の摩擦係合要素であるブレーキ
B−3の油圧の供給がB−3コントロール弁25の作動
に関わりなく可能となるため、コントロール弁25が閉
じ込み状態でスティックした場合でもブレーキB−3の
油圧の閉じ込み、すなわちブレーキB−2及びブレーキ
B−3への油圧の同時供給を防止できる。
【0048】次に、上記B−3コントロール弁25への
リニアソレノイド弁SLU圧の印加方法に関する変更例
を挙げると、図11〜図13の回路構成がある。これら
の例に示すような構成を採っても、N→3変速時におけ
るB−2リリース弁24による3−4シフト弁経由のD
レンジ圧(PD )の遮断は、図示左半分に示すB−2リ
リース弁24のスプール位置において、図1に前記した
実施形態の場合と同様に行われ、B−3コントロール弁
25へのDレンジ圧(PD )の供給は阻止される。
【0049】図11は図1に示す回路中に若干構成を変
更したB−2リリース弁24及びB−3コントロール弁
25を配置した変形例である。このようにすると、リニ
アソレノイド弁SLU圧(PS L U )とスプリング負荷
が前記実施形態のものではスプール251に並列(加算
される方向)に作用するため、小さなリニアソレノイド
弁SLU圧(PS L U )で調圧しなければならず、調圧
精度及び応答性の面で不利であるのに対して、この例で
は直列(打ち消し会う方向)に作用するため、より高い
リニアソレノイド弁SLU圧(PS L U )での調圧が可
能となり、調圧精度と応答性の面で有利になる。また、
図12は図1の実施形態のB−3コントロール弁25に
リニアソレノイド弁SLU圧(PS L U )の印加をB−
2リリース弁24を介して行うようにした変形例を示
し、図13は同様の構成を変形したB−3コントロール
弁25に適用した変形例を示す。
【0050】なお、前記実施形態では、図14に示すよ
うにブレーキB−3の供給・排出油路に関して、B−2
リリース弁24、B−3コントロール弁25、リレー弁
26をその順に配設しているが、このような順序として
いるのは、前記のように、第3速発進のためのN→D操
作時に、B−2リリース弁24をソレノイド弁SL3で
制御することによりB−3コントロール弁25への供給
を断つことで流量損失をなくすことができる利点を狙っ
ている他、B−3コントロール弁25の中間フェイルに
よるブレーキB−3圧の閉じ込みに対してもリレー弁2
6でドレーンを保障できることを狙ったものである。ま
た、上記のようにB−3コントロール弁25とブレーキ
B−3の間に直列にリレー弁26を設け、リレー弁26
により油路203aを閉鎖する構成なので、フェイル時
にB−3コントロール弁25とブレーキB−3の間での
ドレーンを保障しながら、B−3コントロール弁25が
供給状態で且つリレー弁26がドレーン状態でロックし
たフェイル時に、ブレーキB−3圧がB−3コントロー
ル弁25の下流からドレーンされてしまう問題が生じな
い利点が得られる。
【0051】ところで、ブレーキB−3の供給・排出油
路に対するリレー弁26の接続方法については、前記実
施形態のように油路中に介挿する直列的な接続方法の他
に、図15、図16及び図18に第2実施形態として示
すように油路に対して分岐的に設ける接続方法もある。
この形態では、第1の弁としてのB−3コントロール弁
25と第1の摩擦係合要素としてのブレーキB−3との
間において第1の油路203a,201aは、第2の摩
擦係合要素としてのブレーキB−2からの油圧によりブ
レーキB−3から油圧を排出するリレー弁26に接続し
ている。
【0052】図16に詳細な回路構成を、また図18に
具体的な形状を示すように、リレー弁26は、ブレーキ
B−3の供給・排出油路203a,203bに分岐接続
している油路201a中に介挿されている。また、この
形態では、リレー弁26経由のリニアソレノイド弁SL
U圧(PS L U )がB−3コントロール弁25のプラン
ジャ253端に印加され、B−2リリース弁24経由の
Dレンジ圧(PD )がスプール251とプランジャ25
3との間に印加される油路接続とされている。その余の
構成については、図示を省略するクラッチC−0関連の
回路も含めて、前記第1実施形態の回路構成と同様なの
で、対応する部位に同様の符号を付して説明に代える。
【0053】こうした構成とした場合、B−3コントロ
ール弁25のフェイルによるブレーキB−3圧の閉じ込
みに対して、リレー弁26からチェック弁201c及び
オリフィス201r経由のドレーンを保障することとな
るため、第1実施形態に比べてリレー弁26のダブルフ
ェイルまで考慮すると不利となる反面、B−3コントロ
ール弁25より下流の第1の油路すなわち油路203a
及び油路203b中に油圧の供給及び排出の妨げとなる
抵抗要素、具体的には弁がないので、弁を介挿すること
で避けがたい流動抵抗の増加を防ぐことができる。こう
した油路の流動抵抗の低減は、B−3コントロール弁2
5の調圧作動に対する、特に低温時の油圧の追従を良く
することとなり、その結果、B−3コントロール弁25
によるB−3圧の調圧精度が向上し、ブレーキB−3を
係合させる変速段時、例えば、1→2、3→2変速制御
時のシフトショックを低減することができる。
【0054】要するに、この第2実施形態のリレー弁配
置では、B−3コントロール弁25の中間フェイルによ
るブレーキB−3圧の閉じ込みに対してもリレー弁26
でドレーンを保障できることを狙った点では同様である
が、上記のようにB−3コントロール弁25とブレーキ
B−3の間にリレー弁26を分岐接続した構成なので、
B−3コントロール弁25フェイル時のドレーン保障よ
りも、むしろB−3コントロール弁25によるB−3圧
の調圧精度の向上を狙った回路構成としている。
【0055】以上、本発明を2つの実施形態と付随的な
変形例に基づき詳説したが、本発明はこれらの実施形態
に限るものではなく、特許請求の範囲に記載の事項の範
囲内で種々に具体的構成を変更して実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る自動変速機の油圧
制御装置の部分回路図である。
【図2】上記自動変速機の変速機構部を示すスケルトン
図である。
【図3】上記自動変速機の作動図表である。
【図4】上記自動変速機のシステム構成を示すブロック
図である。
【図5】上記自動変速機の制御装置の各変速時の制御フ
ローチャートである。
【図6】上記油圧制御装置の1→2変速時の油路接続状
況を示す部分回路図である。
【図7】上記自動変速機の1→2変速時のタイムチャー
トである。
【図8】上記自動変速機の2→1変速時のタイムチャー
トである。
【図9】上記自動変速機の2→3変速時のタイムチャー
トである。
【図10】上記自動変速機の3→2変速時のタイムチャ
ートである。
【図11】上記油圧制御装置の回路構成を一部変更した
変形例の部分回路図である。
【図12】上記油圧制御装置の回路構成を更に変更した
変形例の部分回路図である。
【図13】上記油圧制御装置の回路構成を更に変更した
変形例の部分回路図である。
【図14】上記第1実施形態における油圧制御装置の弁
配置を概念化して示す概略回路図である。
【図15】本発明の第2実施形態における油圧制御装置
の弁配置を概念化して示す概略回路図である。
【図16】上記第2実施形態の油圧制御装置の回路構成
をより詳細に示す部分回路図である。
【図17】前記第1実施形態におけるリレー弁の詳細を
その回路接続関係とともに示す部分回路図である。
【図18】前記第2実施形態におけるリレー弁の詳細を
その回路接続関係とともに示す部分回路図である。
【符号の説明】
10 自動変速機 B−2 ブレーキ(第2の摩擦係合要素) B−3 ブレーキ(第1の摩擦係合要素) N ニュートラル 2nd 第2速(第1の変速段) 3rd 第3速(第2の変速段) 21 1−2シフト弁(第2切換弁) 22 2−3シフト弁(第1切換弁) 23 3−4シフト弁(第2の弁) 24 B−2リリース弁(第2の弁) 25 B−3コントロール弁(第1の弁) 26 リレー弁(第2の弁) 201b,203a,203b 第1の油路 202a,204 第2の油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 深津 彰 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 福村 景範 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−35260(JP,A) 特開 平3−163265(JP,A) 特開 平4−60271(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の摩擦係合要素を係合し、第2の摩
    擦係合要素を解放した状態で第1の変速段を達成し、 第1の摩擦係合要素を解放し、第2の摩擦係合要素を係
    合した状態で第2の変速段を達成する自動変速機であっ
    て、 前記第1の摩擦係合要素に油圧を供給する第1の油路
    と、 前記第2の摩擦係合要素に油圧を供給する第2の油路
    と、 前記第1の油路に配設され、該油路の油圧を調圧する第
    1の弁とを備え、 前記第1の変速段から第2の変速段への変速時に、前記
    第2の油路の油圧が加えられた前記第1の弁により前記
    第1の油路の油圧を調圧する制御装置において、 前記第1の油路に、前記第1の弁とは別体で、該第1の
    油路の油圧を供給、遮断し、かつ前記第2の摩擦係合要
    素からの油圧により第1の油路の油圧を減圧する第2の
    弁を配設したことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の弁は、前記第1の弁と前記第
    1の摩擦係合要素との間に配設され、前記第2の摩擦係
    合要素からの油圧により前記第1の油路の油圧を減圧す
    る請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の弁には、該弁の位置に関わら
    ず前記第1の摩擦係合要素に油圧を供給可能な油路が形
    成されている請求項2記載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の弁は、前記第1の油路以外の
    油圧の調圧をする請求項1記載の自動変速機の制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第2の弁により、前記第1の摩擦係
    合要素と第2の摩擦係合要素が共に解放した状態の変速
    段から前記第2の変速段への変速時に、前記第1の弁へ
    の油圧の供給を遮断する請求項1記載の自動変速機の制
    御装置。
  6. 【請求項6】 第1の摩擦係合要素を係合し、第2の摩
    擦係合要素を解放した状態で第1の変速段を達成し、 第1の摩擦係合要素を解放し、第2の摩擦係合要素を係
    合した状態で第2の変速段を達成する自動変速機であっ
    て、 前記第1の摩擦係合要素に油圧を供給する第1の油路
    と、 前記第2の摩擦係合要素に油圧を供給する第2の油路
    と、 前記第1の油路に配設され、該油路の油圧を調圧する第
    1の弁とを備え、 前記第1の変速段から第2の変速段への変速時に、前記
    第2の油路の油圧が加えられた前記第1の弁により前記
    第1の油路の油圧を調圧する制御装置において、 前記第1の変速段から第2の変速段への変速時に、前記
    第1の油路から第2の油路へ油圧の供給を切換える第1
    切換弁と、前記第1の油路の前記第1の弁の上流に油圧
    を供給する第2切換弁を備えることを特徴とする自動変
    速機の制御装置。
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