JP3083682B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP3083682B2
JP3083682B2 JP05156398A JP15639893A JP3083682B2 JP 3083682 B2 JP3083682 B2 JP 3083682B2 JP 05156398 A JP05156398 A JP 05156398A JP 15639893 A JP15639893 A JP 15639893A JP 3083682 B2 JP3083682 B2 JP 3083682B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
oil passage
pressure
shift
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05156398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06341530A (ja
Inventor
雅彦 安藤
彰 深津
義久 山本
孝之 久野
淳 田端
康夫 北條
正人 甲斐川
秀洋 大庭
弘道 木村
徹郎 濱嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP05156398A priority Critical patent/JP3083682B2/ja
Publication of JPH06341530A publication Critical patent/JPH06341530A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3083682B2 publication Critical patent/JP3083682B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機に関し、特
にその変速のために変速要素に連携する摩擦係合要素を
係合解放させる変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機において、車両の走行性能の
より一層の向上と変速ショックの更なる低減のために、
変速段の多段化が図られている。こうした多段化は、従
来のものに変速要素を追加する形態で実現可能ではある
が、こうした対応では、変速機構の複雑化と大型化を招
き、搭載スペースの制約の厳しい車両用自動変速機にお
いて、有効な解決とはなり得ない。
【0003】そこで、遊星歯車式変速機構の各変速要素
の連結をできるだけ単純化し、それにオーバドライブ機
構を組合せた多段化を行い、オーバドライブ機構をも含
めて各変速段に対応するギヤ比を適切に設定して、複雑
化と大型化を避けながら多段化を図った自動変速機とし
て、特開平4−370453号公報に開示の技術があ
る。この自動変速機では、単純連結3プラネタリ変速機
構を主変速部とし、オーバドライブ機構を副変速部とし
て、後進段において副変速部をオーバドライブ状態にす
ることで後進段の変速比を適正化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、ニュートラルからリバースへのシフト
(以下N→Rシフトという)時において、変速機構中の
反力要素の係止と変速要素間の動力伝達連結をそれらに
対応する摩擦係合要素の同時係合で達成しており、具体
的には、オーバドライブ機構の反力要素であるリングギ
ヤを固定するブレーキと、動力伝達用クラッチが同時に
係合される構成としているため、前記クラッチの係合に
対して何らかの理由でブレーキの係合が遅れる(この原
因としては種々のものが想定されるが、例えば、それぞ
れの摩擦係合要素のサーボピストンストロークのばらつ
き、ドライブレンジでの第4速走行時に急停止したよう
な場合の第4速達成用の前記クラッチのアキュムレータ
内の残留油の影響、クラッチ遠心油圧の影響等があ
る。)と、クラッチ係合による動力伝達経路の連結時の
ショックと、ブレーキ係合時のショックが2段階に生
じ、変速時間を長くするばかりでなく、体感フィーリン
グをも悪化させる問題点を生じる。
【0005】本発明は、上記問題点を解決すべく案出さ
れたものであり、変速シフト時における、動力伝達経路
を連結する摩擦係合要素の係合に先んじた他の摩擦係合
要素の係合を保障することで、副次的な係合ショックの
発生をなくして、変速時間の短縮と体感フィーリングの
向上を実現する自動変速機の変速制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決する
ため、本発明は、入力軸と出力軸との間に、それぞれが
遊星歯車機構を備える主変速機と、該主変速機より動力
伝達流れで上流側に配設された副変速機とを備え、前記
主変速機及び副変速機の遊星歯車機構の変速要素をサー
ボ油圧の制御による摩擦係合要素の係合と解放により繋
ぎ変えて複数の変速段を達成する自動変速機において、
前記主変速機と副変速機との間に介装されて係合により
前記副変速機の出力を前記主変速機に伝達する動力伝達
用摩擦係合要素と、前記副変速機の変速要素であって、
それが固定されることで前記入力軸の回転を増速し、解
放されることで前記入力軸の回転をそのまま主変速機に
出力する要素を構成する反力要素に付設され、前記動力
伝達用摩擦係合要素と協働して特定の変速段を達成すべ
く、前記反力要素を固定する係止用摩擦係合要素と、前
記特定の変速段の達成のために前記両摩擦係合要素への
サーボ油圧の供給油路を開閉する切換弁と、該切換弁と
前記係止用摩擦係合要素とをオリフィスを介して連結す
るサーボ油圧の供給油路に並列して該供給油路を迂回す
るバイパス油路と、該バイパス油路に介装されたバイパ
ス油路開閉手段と、該バイパス油路開閉手段に開閉信号
を出力する信号出力手段とを備え、該信号出力手段は、
前記特定の変速段の達成時に、副変速機を変速させた後
に主変速機に動力を伝達させるべく、前記係止用摩擦係
合要素が前記動力伝達用摩擦係合要素より先に係合する
ように、前記バイパス油路開閉手段に開放信号を出力す
ることを構成とする。
【0007】
【発明の作用及び効果】 このような構成を採った本発
明では、特定の変速段達成のために切換弁を切換えるこ
とで主変速機と副変速機との間の動力伝達用摩擦係合要
素と副変速機の反力要素を固定する係止用摩擦係合要素
へのサーボ油圧の供給が開始される。このとき、信号出
力手段からバイパス油路開閉手段に開放信号が出力さ
れ、バイパス油路に介装されたバイパス油路開閉手段が
開放されるため、サーボ油圧がオリフィスにより絞られ
ることなく供給油路を迂回するバイパス油路を通って急
速に副変速機の係止用摩擦係合要素に供給される。これ
により通常のタイミングで係合される主変速機と副変速
機との間の動力伝達用摩擦係合要素の係合が生じる前に
主変速機より動力伝達流れで上流側の副変速機の係止用
摩擦係合要素の急係合が生じる。この係止用摩擦係合要
素の急係合による変速要素の繋ぎ変えで副変速機の変速
構に変速ショックは生じるが、これは主変速機と副変
速機との間の動力伝達用摩擦係合要素の係合が生じる前
なので、出力軸にこのショックが伝達されることはな
い。
【0008】 したがって、本発明によれば、変速シフ
ト時に、副変速機の係止用摩擦係合要素に供給油路と並
行してオリフィスを経由しないバイパス油路からサーボ
油圧を供給するようにしているので、バイパス油路から
の急速な油圧供給で係止用摩擦係合要素を主変速機と副
変速機との間の動力伝達用摩擦係合要素に先行して係合
させることで、動力伝達が生じる前に変速機構の特定の
変速段の達成条件を整えることができるので、変速ショ
ックを動力伝達時のショックだけに抑えることができ
る。これにより、変速シフト時の副次的な係合ショック
の発生をなくして、変速時間の短縮と体感フィーリング
の向上を実現することができる。
【0009】
【実施例】 以下、図面に沿い、本発明の実施例を説明
する。図2に示すように、この自動変速機は、入力軸I
と出力軸Oとの間に、それぞれが遊星歯車機構を備える
主変速機Mと、主変速機Mより動力伝達流れで上流側に
配設された副変速機ODとを備え、主変速機M及び副変
速機ODの遊星歯車機構の変速要素をサーボ油圧の制御
による摩擦係合要素の係合と解放により繋ぎ変えて複数
の変速段(本例において5速)を達成する構成とされて
いる。そして、主変速機Mと副変速機ODとの間に介装
されて係合により副変速機ODの出力を主変速機Mに
達する動力伝達用摩擦係合要素(本例においてクラッチ
C−2)と、副変速機ODの変速要素であって、それが
固定されることで入力軸の回転を増速し、解放されるこ
とで入力軸の回転をそのまま主変速機Mに出力する要素
を構成する反力要素(本例においてサンギヤS0)に付
設され、クラッチC−2と協働して特定の変速段(本例
においてリバース)を達成すべく、サンギヤS0を固定
する係止用摩擦係合要素(本例においてブレーキB−
0)とが設けられている。
【0010】 図1に示すように、この変速機の油圧制
御装置2は、リバース(R)の達成のためにクラッチC
−2とブレーキB−0へのサーボ油圧の供給油路(本例
においてリバース油路)LR を開閉する切換弁(本例に
おいてマニュアル弁21)と、該弁21とブレーキB−
0とをオリフィスO1を介して連結するサーボ油圧の供
給油路(本例においてアプライ油路)L0 A に並列して
アプライ油路L0 A を迂回するバイパス油路L0 B と、
バイパス油路L0 B に介装されたバイパス油路開閉手段
(本例において4−5シフト弁22を利用)とを備えて
いる。その他に、この変速機は、油圧制御装置2をソレ
ノイド信号で制御する電子制御装置3を備えており、電
子制御装置3には、4−5シフト弁22に開閉信号を出
力する信号出力手段(具体的にはプログラム)を備えて
おり、この信号出力手段は、リバースの達成時に,副変
速機ODを変速させた後に主変速機Mへ動力を伝達させ
るべく、ブレーキB−0がクラッチC−2より先に係合
するように、4−5シフト弁22に開放信号(具体的に
は信号圧PS 3 )を出力する構成とされている。
【0011】以下、これら各部について関連部分も含め
て逐次説明する。図2に示すように、変速機構1は、こ
の例では、従来のものと同様、前置式オーバドライブプ
ラネタリギヤユニットからなる副変速機ODと、単純連
結3プラネタリギヤトレインからなる前進4速後進1速
の主変速機Mとを組合わせた5速構成とされている。
【0012】変速機構1は、上記の副変速機ODと主変
速機Mとを備えるほか、ロックアップクラッチ付のトル
クコンバータTを備えている。副変速機ODは、サンギ
ヤS0、キャリヤC0、リングギヤR0に関連してワン
ウェイクラッチF−0とこれに並列する多板クラッチC
−0及びこれと直列する多板ブレーキB−0を備えてい
る。一方、主変速機Mは、サンギヤS1〜S3、キャリ
ヤC1〜C3、リングギヤR1〜R3からなる各変速要
素を適宜直結した単純連結の3組のギヤユニットP1〜
P3を備え、各ギヤユニットの変速要素に関連して多板
クラッチC−1,C−2、バンドブレーキB−1、多板
ブレーキB−2〜B−4、ワンウェイクラッチF−1,
F−2が配設されている。なお、図示されていないが、
各クラッチ及びブレーキは、サーボ油圧の制御でそれら
の摩擦材を係合解放操作するピストンを持ったサーボ手
段を備えている。
【0013】この変速機構1において、図示しないエン
ジンの回転トルクは、トルクコンバータTを経て副変速
機ODの入力軸Iに伝達される。そして入力軸Iの回転
トルクは、図3の係合表に示す各クラッチ、ブレーキ及
びワンウェイクラッチの係合(図に○印で示す)又は解
放(図に空欄で示す)により出力軸Oに伝達される。な
お、図の●はエンジンブレーキ時係合、破線の○印は係
合又は解放を示す。そして、第1速(1st)時は、副
変速機OD直結、主変速機MのサンギヤS3入力、ワン
ウェイクラッチF−2によるリングギヤR3の逆回転阻
止、キャリヤC3出力となり、第2速(2nd)時は、
副変速機OD直結、リングギヤR2入力、キャリヤC1
を反力要素としてキャリヤC2及びそれに直結するリン
グギヤR1出力となり、第3速(3rd)時は、副変速
機OD直結、リングギヤR2入力、サンギヤS2を反力
要素とし、キャリヤC2出力となり、第4速(4th)
時は、副変速機OD直結、リングギヤR2及びサンギヤ
S2入力、ギヤユニットP2直結でそのまま出力とな
り、第5速(5th)時は、第4速のまま副変速機OD
が増速回転となる。
【0014】特に、この変速機における本発明の主題に
係るニュートラル(N)時には、ブレーキB−4が係合
又は解放状態とされる。一方、リバース(R)時は、ブ
レーキB−0の係合でサンギヤS0を固定して副変速機
ODを増速回転させる状態とし、主変速機Mのクラッチ
C−2とブレーキB−4を係合させることで達成され
る。このとき、ギヤユニットP2のサンギヤS2に入っ
た入力は、リングギヤR3を反力要素とするギヤユニッ
トP2,P3のキャリヤC2,C3の逆回転として出力
される。
【0015】図2に示すように、この自動変速機には、
油圧制御装置2の各ソレノイド弁SL1〜SL4,SL
N,SLT,SLU(なお、ソレノイド弁SLUはロッ
クアップ制御用のリニアソレノイド弁である)を制御す
る電子制御装置3と、それが制御信号を出力するための
情報としてエンジン負荷や回転数を検出する各種センサ
群4も設けられている。そして、図1に示すように、油
圧制御装置2には、前記マニュアル弁21、4−5シフ
ト弁22等の他に、関連する要素として、エンジンブレ
ーキリレー弁23、プレシャコントロール弁24、アキ
ュムレータ背圧制御用のリニアソレノイド弁SLN、ラ
イン圧制御用のリニアソレノイド弁SLT、アキュムレ
ータコントロール弁25、ライン圧PL をモデュレータ
圧PM に減圧して両リニアソレノイド弁SLN,SLT
に供給するモデュレータ弁26、アキュムレータ27,
28、シャトル弁291,292を含む従来の油圧制御
装置と同様の種々の図示しない調圧弁、切換弁、ソレノ
イド弁、オリフィス等が設けられている。
【0016】さらに、制御装置の各部の構成について詳
述すると、先ず、マニュアル弁21は、図示しないシフ
トレバーに連結されたスプール210の摺動によりライ
ン圧PL の油路LL に連通するインポート211をDレ
ンジポート212等とRレンジポート213に選択的に
連通する切換弁とされている。
【0017】次に、4−5シフト弁22は、バネ負荷さ
れたスプール220を有する切換弁とされており、ソレ
ノイド弁SL3が出力する第5速信号圧をスプール22
0端に受けて4−5変速時に切換えられるが、本発明の
主題に沿う動作時にはニュートラル(N)時に図示左半
部位置、リバース(R)時に図示右半部位置を取り、ニ
ュートラル(N)位置でアプライ油路L0 A のリバース
油路LR への戻し連通並びにライン圧油路LL とアプラ
イ油路L0 A 及びバイパス油路L0 B と係合圧油路L0
間の遮断、リバース(R)位置でバイパス油路L0 B
係合圧油路L0及びライン圧油路LL のアプライ油路L0
A への連通並びにリバース油路LR とアプライ油路L0
A 間の遮断を行う。
【0018】エンジンブレーキリレー弁23は、バネ負
荷されたスプール230を有する切換弁とされており、
ソレノイド弁SL4のエンジンブレーキ信号圧PS 4
スプール230端に受けてエンジンブレーキ作動時に切
換えられるが、本発明の主題に沿う動作時には、上記信
号圧解除時に図示左半部位置(OFF)を取ってバイパ
ス油路L0 B 及びバイパス油路L4 B を遮断すると共に
プレッシャコントロール弁24のアウトポートを該弁2
4のバネ負荷スプール端に連通させ、信号圧印加時に図
示右半部位置(ON)を取ってバイパス油路L0 B 及び
バイパス油路L4 B をプレッシャコントロール弁24経
由でライン圧油路LL に連通する。
【0019】プレッシャコントロール弁24は、バネ負
荷されたスプール240を有する調圧弁とされており、
バネ負荷に対向するリニアソレノイド弁SLNからの信
号圧PS L N をスプール240端に、また自体のフィー
ドバック圧をスプール段部に印加され、選択的にエンジ
ンブレーキリレー弁23経由のフィードバック圧をバネ
負荷端側に印加されて調圧動作する。
【0020】リニアソレノイド弁SLNは、バネ負荷に
抗してソレノイド駆動される調圧弁とされ、電子制御装
置からのデューティ信号でモデュレータ弁26からのモ
デュレータ圧PM を調圧して信号圧PS L N とし、それ
をアキュムレータコントロ−ル弁25に供給すると共に
プレッシャコントロール弁24のスプール240端に印
加する。
【0021】リニアソレノイド弁SLTは、バネ負荷に
抗してソレノイド駆動される調圧弁とされ、電子制御装
置からのデューティ信号でモデュレータ弁26からのモ
デュレータ圧PM を調圧して信号圧PS L T とし、それ
をアキュムレータコントロール弁25のバネ負荷側スプ
ール端に印加する。
【0022】アキュムレータコントロール弁25は、バ
ネ負荷及び上記リニアソレノイド弁SLTからの信号圧
S L T に抗して、スプールに当接するピストン端にア
キュムレータ背圧PA をフィードバックされ、スプール
段部に信号圧PS L N を印加されて、ライン圧油路LL
からのライン圧PL をもとにアキュムレータ27,28
のピストン背後に油路LA B 経由でアキュムレータ背圧
A を供給する。
【0023】このように構成された制御装置における、
本発明の主題に係る段間の制御装置の作用を図1の油圧
回路、図4のタイムチャート及び図5のフローチャート
を併せ参照しつつ説明する。この変速機では、ニュート
ラル時は、マニュアル弁21のスプール210が図示の
位置より若干右方へ変位しており、リバースポート21
3を含む全てのアウトポートはライン圧PL のインポー
ト211に対して遮断されている。この時、この例で
は、信号圧PS L N はリニアソレノイド弁SLNへの信
号オフで出力されておらず、プレッシャコントロール弁
24は無調圧の図示左半部の位置にあり、ソレノイド弁
SL4のオフの信号圧PS 4 出力によりエンジンブレー
キリレー弁23は図示右半部の位置にあるので、ライン
圧油路LLのライン圧PL は、そのままプレッシャコン
トロール弁24及びエンジンブレーキリレー弁23経由
で両バイパス油路L0 B ,L4 B に供給されている。し
たがって、ブレーキB−4はシャトル弁291のボール
弁体の図示左方変位でバイパス油路L4 B に接続され、
ライン圧PL の供給で係合状態にある。これに対して、
バイパス油路L0 B はソレノイド弁SL3のオンで信号
圧PS 3 が印加されていないため、図示左半部位置にあ
り、遮断されている。これがフローチャートのステップ
1に当たる。
【0024】ここで、N→Rシフトを意図する運転者の
操作で、シフトレバーが操作され、マニュアル弁21の
スプール210が図示位置に摺動し、図示しないニュー
トラルスタートスイッチにより電子制御装置上でステッ
プ2によるN→Rシフトが検出されると、ステップ3の
N→Rシフト制御が開始される。すなわち、ステップ4
でリニアソレノイド弁SLNがオフとされ、ステップ5
でソレノイド弁SL3をオフとして信号圧PS 3 を出力
する制御がなされる。このとき、油圧回路上は、マニュ
アル弁21のライン圧のインポート211がリバースポ
ート213と連通し、ライン圧PL がリバース油路LR
に出力され、それによりシャトル弁292及びオリフィ
スO2経由のクラッチC−2への係合圧PC 2 の供給が
開始される。一方、ブレーキB−0へは信号圧PS 3
印加で切換えられた4−5シフト弁22経由でバイパス
油路L0 B から無調圧のライン圧PL が供給される。こ
れによりブレーキB−0の供給圧PB 0 は、図4のタイ
ムチャート(A)に示すように、当初のピストンストロ
ーク後に急速に立ち上がり、実質的な係合状態となる。
この間、電子制御装置では、ステップ6及びステップ7
によるクラッチC−0の回転検出によりブレーキB−0
の係合の判定が行われる。
【0025】かくしてブレーキB−0の係合が確認され
た時点で、ステップ8によるソレノイド弁SL4のオン
により信号圧PS 4 が解除され、それによりエンジンブ
レーキリレー弁23が図示左半部の(OFF)位置へ切
換えられ、バイパス油路L0 B は遮断され、ブレーキB
−0への油圧供給は、アプライ油路L0 A 及びオリフィ
スO1のみからとなる。この時点でプレッシャコントロ
ール弁24の調圧動作を無効とする必要が無くなるの
で、エンジンブレーキリレー弁23経由でプレッシャコ
ントロール弁24にコントロール圧が印加され、ステッ
プ9によりリニアソレノイド弁SLNにデュティ信号が
出力されて、その信号圧PS L N の印加によるアキュム
レータコントロ−ル弁25の調圧動作が開始され、アキ
ュムレータ27,28の背圧制御によるクラッチC−2
の係合制御がなされ、クラッチC−2が係合を開始し、
動力伝達による変速ショックが生じる。一方、ブレーキ
B−0の係合圧はアキュムレータ27への蓄圧の終了に
より急速に上昇してブレーキB−4の係合圧PB 4 と同
圧のライン圧に達する。やがてクラッチC−2の係合が
終わり、アキュムレータ28のピストンストロークが完
了するとクラッチC−2の係合圧もブレーキB−4の係
合圧PB 4 と同圧のライン圧に達する。こうしてN→R
シフト制御が終了する。
【0026】以上、要約するに、この実施例では、マニ
ュアル弁21経由のリバース油路LR と並行し、マニュ
アル弁21を経由しないライン圧油路LL からシフト位
置に関わりなくライン圧PL を供給されるバイパス回路
を設け、N→Rシフト時に、該回路から急速に圧力を供
給してブレーキB−0をクラッチC−2に先行して係合
させることで、動力伝達が生じる前にギヤトレインのリ
バース達成条件を整えることができるので、図4のタイ
ムチャート(A)に示す出力トルクTO の変動に見られ
るような変速ショックを動力伝達時のショックだけに抑
えることができる。これに対して、従来のものにおいて
は、クラッチC−2の係合がブレーキB−0の係合に先
行した場合には、上記タイムチャート(B)に示すよう
に2段ショックが生じる。
【0027】なお、上記実施例では、ブレーキB−4を
ニュートラル(N)時に予め係合しておく構成が採られ
ているため、ブレーキB−4の係合に関する説明を省略
しているが、ブレーキB−4にはアキュムレータが付設
されていない等の関係で、クラッチC−2の係合に遅れ
ることはあり得ないので、ブレーキB−4をニュートラ
ル(N)時に非係合とする場合には、ニュートラル時に
ソレノイド弁SL4をオンとして信号圧PS 4 を解除
し、エンジンブレーキリレー弁23をオフ(OFF)側
とする。このようにすると、油路L4Bへの油圧は断た
れ、ブレーキB−4には油圧が供給されなくなる。この
場合には、リバース(R)へのシフトにより油路L4 A
を介してブレーキB−4に油圧が供給され、かつ、この
時、ソレノイド弁SL3による4−5シフト弁22のリ
バース(R)側への切換えと、ソレノイド弁SL4によ
るエンジンブレーキリレー弁23のオン(ON)側への
切換えがなされるので、油路L4 B からも油圧が供給さ
れる。一方、ブレーキB−0への油圧は、エンジンブレ
ーキリレー弁23の切換えで、油路L0 B 、4−5シフ
ト弁22及び油路L0 から供給されるので、本発明の制
御に影響を与えることはない。こうした場合の図5のフ
ローにおける変更点は、ステップ1をステップ5の時に
行う点にとどまり、他の制御に変更はない。
【0028】また、上記実施例では、ブレーキB−0を
急係合させた後、エンジンブレーキリレー弁23の供給
回路をオフとするフローチャートのステップ6以降の制
御を行っているが、これは、リニアソレノイド弁SLN
によるアキュムレータ背圧制御を可能とするためであ
り、これによれば、クラッチC−2のアキュムレータ2
8の背圧を制御することで、クラッチC−2係合時のシ
ョックをも軽減する制御が可能となるが、このような制
御は、本発明の主題に係る2段ショックの回避には必ず
しも不可欠のものではない。また、この例においては、
上記の説明で切換手段に4−5シフト弁22を用いてい
ることから明らかなように、本発明の主題とする制御の
ための別個のソレノイド弁の増設を避けることができ
る。
【0029】以上、本発明を5速自動変速機に適用した
実施例に基づき詳説したが、本発明の適用対象はこれに
限るものではなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲
内で種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動変速機の油圧制御装
置の部分回路図である。
【図2】上記自動変速機の全体構成を変速機構部をスケ
ルトンで、その余の部分をブロックで示すシステム図で
ある。
【図3】上記自動変速機の各変速段における係合表であ
る。
【図4】上記自動変速機と従来の自動変速機のN→Rシ
フト時の特性を比較して示すタイムチャートである。
【図5】上記自動変速機のN→Rシフト時の制御フロー
チャートである。
【符号の説明】
I 入力軸 O 出力軸M 主変速機 OD 副変速機 1 変速機構 2 油圧制御装置 3 電子制御装置 21 マニュアル弁(切換弁) 22 4−5シフト弁(バイパス油路開閉手段) S0 サンギヤ(反力要素) B−0 ブレーキ(係止用摩擦係合要素) C−2 クラッチ(動力伝達用摩擦係合要素) LR リバース油路(供給油路) O1 オリフィス L0 A アプライ油路(供給油路) L0 B バイパス油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 久野 孝之 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 濱嶋 徹郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−199763(JP,A) 特開 昭62−246652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と出力軸との間に、それぞれが遊
    星歯車機構を備える主変速機と、該主変速機より動力伝
    達流れで上流側に配設された副変速機とを備え、前記主
    変速機及び副変速機の遊星歯車機構の変速要素をサーボ
    油圧の制御による摩擦係合要素の係合と解放により繋ぎ
    変えて複数の変速段を達成する自動変速機において、前記主変速機と副変速機との 間に介装されて係合により
    前記副変速機の出力を前記主変速機に伝達する動力伝達
    用摩擦係合要素と、前記副変速機の 変速要素であって、それが固定されるこ
    とで前記入力軸の回転を増速し、解放されることで前記
    入力軸の回転をそのまま主変速機に出力する要素を構成
    する反力要素に付設され、前記動力伝達用摩擦係合要素
    と協働して特定の変速段を達成すべく、前記反力要素を
    固定する係止用摩擦係合要素と、 前記特定の変速段の達成のために前記両摩擦係合要素へ
    のサーボ油圧の供給油路を開閉する切換弁と、 該切換弁と前記係止用摩擦係合要素とをオリフィスを介
    して連結するサーボ油圧の供給油路に並列して該供給油
    路を迂回するバイパス油路と、 該バイパス油路に介装されたバイパス油路開閉手段と、 該バイパス油路開閉手段に開閉信号を出力する信号出力
    手段とを備え、 該信号出力手段は、前記特定の変速段の達成時に、副変
    速機を変速させた後に主変速機に動力を伝達させるべ
    く、前記係止用摩擦係合要素が前記動力伝達用摩擦係合
    要素より先に係合するように、前記バイパス油路開閉手
    段に開放信号を出力することを特徴とする自動変速機の
    変速制御装置。
JP05156398A 1993-06-03 1993-06-03 自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP3083682B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05156398A JP3083682B2 (ja) 1993-06-03 1993-06-03 自動変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05156398A JP3083682B2 (ja) 1993-06-03 1993-06-03 自動変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06341530A JPH06341530A (ja) 1994-12-13
JP3083682B2 true JP3083682B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=15626873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05156398A Expired - Fee Related JP3083682B2 (ja) 1993-06-03 1993-06-03 自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3083682B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4929528B2 (ja) * 2001-03-22 2012-05-09 アイシン精機株式会社 自動変速機の油圧制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06341530A (ja) 1994-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS59164443A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH0266369A (ja) 自動変速機における油圧制御装置
JP3083682B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3435735B2 (ja) 自動変速機の制御装置
KR100310912B1 (ko) 자동변속기의제어장치
JPH0459498B2 (ja)
JPH04185962A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3086130B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3106803B2 (ja) 手動変速可能な自動変速機の変速制御装置
JPH0266372A (ja) 自動変速機における油圧制御装置
JPH0235259A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3496323B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3568051B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPS63186059A (ja) 定速走行装置を備えた自動変速機の変速制御装置
JPH06341522A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3568050B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2931279B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3086105B2 (ja) 自動変速機における油圧制御装置
JP3217190B2 (ja) 自動変速機における油圧制御装置
JP2792730B2 (ja) 多段式自動変速機の油圧制御装置
JP2911224B2 (ja) 自動変速機における変速制御装置
JPH0712210A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPS63186056A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH0560209A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH06341532A (ja) 自動変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20041209

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20050329

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees