JP3217190B2 - 自動変速機における油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機における油圧制御装置

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JP3217190B2
JP3217190B2 JP15622793A JP15622793A JP3217190B2 JP 3217190 B2 JP3217190 B2 JP 3217190B2 JP 15622793 A JP15622793 A JP 15622793A JP 15622793 A JP15622793 A JP 15622793A JP 3217190 B2 JP3217190 B2 JP 3217190B2
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義久 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機における油
圧制御装置に係り、詳しくは摩擦係合要素のつかみ換
え、即ち所定変速段にて、一の摩擦係合要素を係合する
と共に他の摩擦係合要素を解放する際に係る油圧制御装
置に関する。
【0002】
【関連する技術】近時、車輌に搭載される自動変速機
は、車輌の走行性能、燃費、乗り心地等を向上させるべ
く多段化されているが、該多段化に伴う寸法及び重量の
増加は、車輌への搭載性を損ない、また燃費を悪化させ
る。そのため、自動変速機の多段化には、各部の一層の
小型軽量化と単純化が要請されている。このような見地
から、前置式オーバドライブプラネタリギヤユニットと
シンプソンタイプの3速プラネタリギヤユニットとを組
合せた従来のギヤトレインに換え、該3速プラネタリギ
ヤユニットにシングルプラネタリギヤを組合せて4速の
主変速ギヤユニットとして、該4速ギヤユニットと前記
前置式オーバドライブプラネタリギヤを組合せて5速変
速とした自動変速機が案出されているが、この主変速ユ
ニットのギヤトレインにおいては、2速から3速への変
速時にブレーキ摩擦材のつかみ換え操作を必要とする。
このような操作は、変速ショックを生じさせ易く、それ
を避けるべく、通常、つかみ換えに関与する摩擦係合要
素にそれと直列にワンウェイクラッチを介装するが、こ
のような構成要素の付加は、小型軽量化の上記要請にそ
ぐわないものであるため、他の対策が可能であれば避け
ることが望ましい。
【0003】そこで、本出願人は、上述した2個の摩擦
係合要素のつかみ換えを必要とする変速時に作動するタ
イミングバルブを設け、該バルブのスプールの一方側
に、前記所定変速時、例えば2→3シフト時に、係合を
開始する摩擦係合要素(例えば3rdブレーキ)の油圧
サーボに連通する油圧と、解放する摩擦係合要素(例え
ば2ndブレーキ)の油圧サーボに連通する油圧とを作
用し、また該スプールの他側にリニアソレノイドバルブ
にて適宜調圧される制御油圧(例えば入力トルクに比例
する油圧)を作用して、前記両摩擦係合要素の油圧サー
ボに作用する油圧の和が、常にリニアソレノイドバルブ
による調圧に一致するように、即ち αP2 +βP3 =γPS α,β,γ;所定係数 P2 ;一方の摩擦係合要素用油圧サーボの油圧(係合
圧) P3 ;他方の摩擦係合要素用油圧サーボの油圧(解放
圧) PS ;リニアソレノイドバルブによる油圧(制御油圧) になるように構成した油圧制御装置(方法)を提案した
(特願平3−344124号;未公開)。
【0004】これにより、ワンウェイクラッチを用いな
いコンパクトな構成を採用できるものでありながら、入
力トルクに比例した制御油圧の作用下で、一方の摩擦係
合要素への供給圧の昇圧に応じて、他方の摩擦係合要素
の解放圧を低下するように調圧し、スロットル開度の変
化に即応して適切な係合解放タイミングの修正を可能と
し、変速ショックの軽減を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記油圧制御装置は、
変速ショックの軽減において充分な効果を発揮するが、
更に滑らかな変速を達成するためには、以下の点に課題
がある。
【0006】即ち、上記油圧制御装置における両摩擦係
合要素の油圧サーボはそれぞれアキュムレータを介在し
ているが、特に解放側となるアキュムレータは、それが
係合側となる時に合せて設定されているため、解放時に
容量不足となって、適正な圧力特性を得ることが困難な
場合を生ずる。例えば、2→3シフト時、2ndブレー
キが解放側となるが、該ブレーキは1→2シフト時係合
側となり、該係合時に合せて、アキュムレータの諸元が
設定される。
【0007】また、前記両摩擦係合要素のアキュムレー
タは、同じアキュムレータの制御圧により背圧制御され
ており、一方の油圧サーボの油圧の動きにより、アキュ
ムレータ背圧を介して他方の油圧サーボに影響を与える
干渉を生じ、精度の高い油圧の切換えの支障となること
があり、また該背圧制御は、一般的に係合側例えば3r
dブレーキ側の係合特性により決められるため、解放側
例えば2ndブレーキの容量が不足する場合がある。
【0008】そこで、本発明は、摩擦係合要素のつかみ
換えを生ずる所定変速時、解放側の油圧サーボ用アキュ
ムレータの背圧にライン圧を供給して、該アキュムレー
タの容量を確保することにより、シフトショックの少な
い変速を確実に行い得る、自動車変速機における油圧制
御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであり、所定変速時(例えば2→3変速
時)、第1の摩擦係合要素(例えば3rdブレーキB
2)を係合すると共に第2の摩擦係合要素(例えば2n
dブレーキB3)を解放する、つかみ換えを行う自動変
速機における油圧制御装置において、前記第1の摩擦係
合要素を操作する第1の油圧サーボ(B−2)と、前記
第2の摩擦係合要素を操作する第2の油圧サーボ(B−
3)と、前記第1の油圧サーボ(B−2)に連通しかつ
その背圧室(30a)にアキュムレータコントロール圧
(Pacc )が供給される第1のアキュムレータ(30)
と、背圧室(31a)を有する第2のアキュムレータ
(31)と、該第2のアキュムレータの背圧室(31
a)に連通する出力ポート(l1 )と、前記アキュムレ
ータコントロール圧(Pacc )が供給されているアキュ
ム圧ポート(h1 )と、ライン圧(PL )が供給されて
いるライン圧ポート(p1 )と、前記第2の摩擦係合要
素(B3)の係合時と解放時で異なる制御圧が供給され
る制御油室(n1 ,22a)と、を有する切換えバルブ
(25,252 ,253)と、を備え、前記所定変速
時、該切換えバルブが、前記ライン圧ポート(p1 )と
出力ポート(l1 )とを連通して、前記第2のアキュム
レータ(31)の背圧室(31a)にライン圧(PL
を供給することを特徴とする、自動変速機における油圧
制御装置にある。
【0010】
【作用】以上構成に基づき、所定変速時((例えば2→
3変速時)、第1の油圧サーボ(B−2)及び第1のア
キュムレータ(30)に油圧が供給されると共に、第2
の油圧サーボ(B−3)が解放される。この際、第1の
油圧サーボ(B−2)は、例えばオリフィスの切換え等
によりゆっくりと昇圧し、これに合せて、第2の油圧サ
ーボ(B−3)もゆっくりと解放することが好ましく、
このため、第2の油圧サーボ(B−3)の解放初期値は
比較的高い圧力である必要がある。
【0011】上記所定変速時、切換えバルブ(25,2
2 ,253 )により、第2のアキュムレータ(31)
の背圧室(31a)にライン圧が供給され、従って該ア
キュムレータ(31)は、上記油圧サーボ(B−3)の
必要とする高い圧力を保証し得る充分な容量が確保され
ており、上述した比較的長い調圧時間による同期係合・
解放が確実に行なわれる。
【0012】またこの際、第1の油圧サーボ(B−2)
には、アキュムコントロール圧(Pacc )により適正に
背圧制御されるアキュムレータ(30)が作用している
が、該コントロール圧は、解放側である第2のアキュム
レータ(31)には供給されず、第2の油圧サーボ(B
−3)からの油圧の解放に際し、アキュムレータコント
ロール圧が影響を及ぼす(背圧の干渉)ことはない。
【0013】なお、第2の摩擦係合要素(B3)が係合
する変速時(例えば1→2変速時)、切換えバルブ(2
5…)は、アキュム圧ポート(h1 )と出力ポート(l
1 )が連通して、第2のアキュムレータ(31)の背圧
室(31a)にアキュムレータコントロール圧(P
acc )が供給される。従って、該係合時に合せたアキュ
ムレータ(31)の特性により、油圧サーボ(B−3)
は滑らかに係合する。
【0014】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対象
するためのものであるが、本発明の構成を何等限定する
ものではない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
摩擦係合要素のつかみ換えを伴う所定変速時、解放側と
なる油圧サーボ用のアキュムレータは、その背圧室にラ
イン圧が供給されるので、充分な容量を確保し得、これ
により滑らかで正確なつかみ換えによる同期係合・解放
を行うことができ、変速ショックを減少することができ
る。
【0016】また、上記所定変速時、係合側となる油圧
サーボ用アキュムレータにはアキュムレータコントロー
ル圧が供給され、適正な係合特性にて係合側摩擦係合要
素を係合できるものでありながら、解放側となる第2の
アキュムレータには該アキュムレータコントロール圧が
供給されないので、該アキュムレータコントロール圧が
第2のアキュムレータに影響を及ぼして、解放側油圧サ
ーボに脈動等の不適正な油圧を生ずることを防止して、
滑らかな変速を確実化することができる。
【0017】更に、第2の摩擦係合要素が係合する際、
第2のアキュムレータの背圧室にはアキュムレータコン
トロール圧が供給されて、適性な特性にて正確な変速作
動を行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明による実施例に
ついて説明する。
【0019】まず、本発明に適用し得る自動車変速機に
ついて、図1及び図2に基づき説明する。
【0020】本自動変速機ATは、図1(a) に示すよう
に、エンジン側(同図左側、不図示)から順に、トルク
コンバータTC、オーバードライブ変速ギヤユニットO
D、4速主変速ギヤユニットMを備えており、エンジン
からの動力が、O/D入力軸1からプラネタリギヤ2、
入力軸3、プラネタリギヤ5、6、7を介して、出力軸
9に伝達されるように構成されている。
【0021】トルクコンバータTCは、ロックアップ機
構1aを有し、エンジンからの動力は、このロックアッ
プ機構1aを介して、または流体を介して、O/D入力
軸1に伝達される。
【0022】オーバドライブ用変速ギヤユニットOD
は、サンギヤ2S、ピニオン2Pを保持するキャリヤ2
C、リングギヤ2Rを有する1組のプラネタリギヤ2を
備えている。キャリヤ2Cは、前述のO/D入力軸1と
一体に形成されており、該キャリヤ2Cとサンギヤ2S
との間には、内側にワンウェイクラッチF0、そして外
側にO/DダイレクトクラッチC0が介装されており、
さらに、サンギヤ2Sと外側のトランスミッションケー
ス(以下単に「ケース」という。)Tとの間には、O/
DブレーキB0が介装されている。O/D入力軸1から
プラネタリギヤ2に入力された動力は、リングギヤ2R
から出力されて、このリングギヤ2Rと一体の、主変速
ギヤユニットMの入力軸3に入力されるようになってい
る。
【0023】入力軸3を前端側に有し、後端側には出力
軸9を有する4速主変速ギヤユニットMは、これら入力
軸3と出力軸9との間の、前側、中間、後側にそれぞれ
プラネタリギヤ5、6、7を備えている。これらプラネ
タリギヤ5、6、7は、前側のサンギヤ5Sと中間のサ
ンギヤ6S、中間のリングギヤ6Rと後側のサンギヤ7
S、そして前側のリングギヤ5Rと中間のキャリヤ6C
と後側のキャリヤ7Cがそれぞれ一体に構成されてお
り、これら一体となったものは、これらの一部に動力を
伝達することによって全体が一体に回転し、また一部を
停止させることによって一体となって停止するようにな
っている。なお、以下の説明においては、これら一体の
ものについては、適宜1つの変速要素をあげ、他のもの
は( )内に示すものとする。
【0024】上述の入力軸3は、その後端側のフォーワ
ードクラッチC1を介して、リングギヤ6R(サンギヤ
7S)に連結されている。入力軸3は、また別のダイレ
クトクラッチC2を介して、サンギヤ5S(サンギヤ6
S)に連結されている。サンギヤ5S(サンギヤ6S)
の前端側には、ワンウェイクラッチF1のインナレース
が固定され、このワンウェイクラッチF1のアウタレー
スと、ケースTとの間には、3rdブレーキB2が配設
されている。さらに、サンギヤ5S(サンギヤ6S)前
側の、ダイレクトクラッチC2の外側には、ケースTに
固定されたバンド式の3rdコーストブレーキB1が配
設されている。サンギヤ5Sの外側のキャリヤ5Cと、
ケースTとの間には、ケース内側に固着された2ndブ
レーキB3が介装されている。キャリヤ5Cの外側のリ
ングギヤ5Rは、前述のように、キャリヤ6C、キャリ
ヤ7Cと一体に構成され、キャリヤ7Cは、さらに出力
軸9と一体となっている。最後に、キャリヤ7Cの外側
のリングギヤ7Rには、ケースTに固定された1st&
RevブレーキB4及びワンウェイクラッチF2が介装
されている。
【0025】なお、以上説明した各クラッチC0〜C2
及び各ブレーキB0〜B4は、いずれも油圧制御装置1
0の油圧サーボによって、各変速要素に対する係合、及
び解放が制御されるようになっている。また図1(b) に
示すように、油圧制御装置10は、センサ群12(セン
サ12a、12b…)の信号に基づくコンピュータ11
の指令に基づき、各ソレノイドS1,S2,S3,SL
N,SLT,SLUを作動によって制御される。
【0026】次に、図2を参照しながら、図1(a) の自
動変速機AT全体の動作を説明する。なお、図2の作動
表中の左端の、1st、2nd…は、自動変速機ATの
走行変速段に対応する。また、同表中黒丸は、エンジン
ブレーキ時に係合するものである。さらに、O/D入力
軸1、出力軸9の回転については、エンジンの回転がト
ルクコンバータTCを介して、O/D入力軸1に右回転
(図1の矢印K方向)として伝達され、さらにこの右回
転が、出力軸9に右回転を伝達するときは自動車は前
進、反対に左回転を伝達するときには、後進となるよう
に設定されているものとする。
【0027】まず、1速(1st)時は、各係合要素の
うちO/DダイレクトクラッチC0、フォーワードクラ
ッチC1、ワンウェイクラッチF0、F2が係合し、そ
の他の係合要素は開放状態になっている。この状態で
は、副変速ギヤ機構ODのプラネタリギヤユニット2
は、サンギヤ2Sとキャリヤ2CとがO/Dダイレクト
クラッチC0及びワンウェイクラッチF0によって一体
となり、これによって、リングギヤ2Rを含めて、全体
が一体となって回転する。したがって、O/D用変速ギ
ヤユニットODを介してO/D入力軸1と入力軸3とは
一体の状態、すなわち直結状態となり、O/D入力軸1
の右回転(矢印K方向)は、そのまま入力軸3の右回転
となって伝達される。入力軸3の右回転は、フォーワー
ドクラッチC1を介してリングギヤ6R(サンギヤ7
S)に右回転として伝達される。サンギヤ7Sの右回転
によって、キャリヤ7Cのピニオン7Pが左方向の回転
力を受け、リングギヤ7Rを右方向に回転しようとする
が、リングギヤ7Rの右回転は、ワンウェイクラッチF
2によって阻止されるため、結局キャリヤ7Cが右方向
の回転力を受け、これと一体の出力軸9も右方向の回転
を受ける。なお、上述の1速、そして後述する2速、3
速、4速については、O/DダイレクトクラッチC0及
びO/DワンウェイクラッチF0が係合された状態、す
なわちプラネタリギヤ2全体が一体回転し、O/D入力
軸1の回転がそのまま入力軸3に入力される。さらに1
速〜4速では、すべての場合にフォーワードクラッチC
1も係合されており、結局O/D入力軸1の回転は、プ
ラネタリギヤ2、入力軸3、フォーワードクラッチC1
を介して、中間のリングギヤ6R、後側のサンギヤ7S
に伝達されるようになっている。
【0028】つづいて、2速(2nd)では、O/Dダ
イレクトクラッチC0が解放されるが、O/Dワンウェ
イクラッチF0が係合して、プラネタリギヤ2は、上述
の1速の場合と同様の状態となり、O/D入力軸1の右
回転は、1速と同様に、そのままリングギヤ6R(サン
ギヤ7S)右回転として伝達される。さらに、フォーワ
ードクラッチC1、3rdブレーキB2、ワンウェイク
ラッチF1が係合し、その他の係合要素が開放状態とな
るため、リングギヤ6R(サンギヤ7S)が右回転する
と、これに噛合しているキャリヤ6Cのピニオン6P
は、右方向の回転力を受けてサンギヤ6S(サンギヤ5
S)に伝達するため、サンギヤ6S(サンギヤ5S)は
左回転する。このサンギヤ5Sの左回転は、2ndブレ
ーキB3によってロックされたキャリヤ5Cのピニオン
5Pの右回転によって、リングギヤ5Rに右回転として
伝達され、リングギヤ5Rと一体の出力軸9に右回転と
して伝達される。
【0029】次に、3速(3rd)では、O/D用プラ
ネタリギヤ2は、1速(2速)と同様に、O/Dダイレ
クトクラッチC0、O/DワンウェイクラッチF0が係
合するので、O/D入力軸1の右回転は、そのまま入力
軸3に右回転として伝達される。さらに、フォーワード
クラッチC1、3rdブレーキB2、ワンウェイクラッ
チF1が係合し、その他の係合要素が開放される。した
がって、入力軸3の右回転は、フォーワードクラッチC
1を介して、リングギヤ6Rに右回転として伝達され
る。これによって、キャリヤ6Cのピニオン6Pは、右
方向の回転力を受け、サンギヤ6Sを左方向に回転しよ
うとするが、サンギヤ6Sの前端側にはワンウェイクラ
ッチF1、3rdブレーキB2が係合されていて、サン
ギヤ6Sの回転は禁止され、したがって、キャリヤ6C
は、右方向に回転する。これにより、キャリヤ6Cと一
体の出力軸9は、右回転する。
【0030】次に、4速(4th)については、1速な
いし3速と同じように、O/DダイレクトクラッチC
0、O/DワンウェイクラッチF0が係合して、O/D
入力軸1の右回転が入力軸3に右回転として伝達され
る。さらに、フォーワードクラッチC1、ダイレクトク
ラッチC2が係合され、その他の係合要素は開放され
る。フォーワードクラッチC1の係合によって、入力軸
3の右回転は、リングギヤ6Rに伝達される。一方、ダ
イレクトクラッチC2に係合によって、サンギヤ6S
は、入力軸3及びリングギヤ6Rと一体となって回転す
る。このリングギヤ6Rとサンギヤ6Sとの一体回転に
よって、キャリヤ6Cはロックされ、プラネタリギヤ6
は、全体が一体となって回転する。したがって、入力軸
3と出力軸9とは、直結状態となり、入力軸3の右回転
は、そのまま出力軸9の右回転となって伝達される。
【0031】次に、5速(5th)では、フォーワード
クラッチC1、ダイレクトクラッチC2、O/Dブレー
キB0が係合され、その他の係合要素は開放される。こ
の状態においては、プラネタリギヤ5、6、7は、つま
り主変速ギヤ機構Mの状態は、上述の4速のときと同様
であり、入力軸3と出力軸9とは直結となる。4速と異
なるのは、O/D用変速ギヤユニットODのO/Dダイ
レクトクラッチC0が開放され、O/DブレーキB0が
係合されることである。これによって、サンギヤ2Sが
ロックされ、O/D入力軸1と一体のキャリヤ2Cの右
回転は、リングギヤ2R(入力軸3)に増速された右回
転として伝達される。したがって、出力軸9に対しても
増速された右回転となって伝達される。
【0032】なお、4速及び5速において、3rdブレ
ーキB2が係合状態に保持されているが、動力伝達には
何等影響を及ぼさない。
【0033】最後に、Rレンジでは、ダイレクトクラッ
チC2、O/DブレーキB0、1st&Revブレーキ
B4が係合され、その他の係合要素は開放される。プラ
ネタリギヤ2の状態は、上述の5速ときと同様で、した
がって、O/D入力軸1の右回転は、増速されて入力軸
3の右回転として伝達される。この入力軸3の右回転
は、ダイレクトクラッチC2を介してサンギヤ6Sに伝
達される。サンギヤ6Sの右回転によって、キャリヤ6
Cのピニオン6Pは、左方向の回転力を受け、リングギ
ヤ6Rに同方向の回転力を伝達する。これによってリン
グギヤ6Rと一体のサンギヤ7Sは、左方向に回転し、
サンギヤ7Sに噛合しているキャリヤ7Cのピニオン7
Pに右方向の回転力を伝達する。一方このピニオン7P
が噛合しているリングギヤ7Rは1st&Revブレー
キB4によってロックされており、このピニオン7Pが
左方向に回転し、これに伴いキャリヤ7Cは左回転す
る。キャリヤ7Cと一体の出力軸9は、結局、O/D入
力軸1及び入力軸3の右回転と反対の左方向に回転す
る。
【0034】また、エンジンブレーキ時は、1速におい
ては1st&RevブレーキB4が係合されて、プラネ
タリギヤ7のリングギヤ7Rを逆トルク作用時にも停止
して、1速状態を保持する。2速においては、O/Dダ
イレクトクラッチCOが係合されて、プラネタリギヤ2
のギヤ2Cを逆トルク作用時にも停止して、2速状態を
保持する。3速において、3rdコーストブレーキB1
が係合されて、プラネタリギヤ5のサンギヤ5Sを停止
し、3速状態を保持する。なお、4速及び5速にあって
は、ワンウェイクラッチを介在しておらず、エンジンブ
レーキが作動するが、車輪からエンジンに作用するトル
クは小さく、またシフトに際してのショックも小さい。
【0035】ついで、図3に沿って、本発明に係る油圧
制御装置の第1の実施例について説明する。
【0036】本油圧制御装置20は、2−3タイミング
バルブ21、B−2オリフィスコントロールバルブ2
2、B−3コントロールバルブ23、そしてリレーバル
ブ25を有している。なお、図中26は2−3シフトバ
ルブ、27は3−4シフトバルブ、29はC−Oイグゾ
ーストバルブであり、そしてB−2は3rdブレーキ用
油圧サーボ、30はB−2用アキュムレータ、B−3は
2ndブレーキ用油圧サーボ、31はB−3用アキュム
レータ、C−OはO/Dダイレクトクラッチ用油圧サー
ボ、32はC−O用アキュムレータである。
【0037】2−3タイミングバルブ21は、スプール
21aの一端フィードバック油室a1 に油圧サーボB−
2からの油路aが連通されており、他端制御油室b1
リニアソレノイドバルブSLUからの油路bが連通され
ており、かつその段差部からなるフィードバック油室c
1 及びドレーンポートEXに連通し得る調圧ポートc2
に、2ndブレーキB3解放時、該油圧サーボB−3か
ら油路g,d及び2−3シフトバルブ26を介して連通
する油路cが連通している。なお、リニアソレノイドバ
ルブSLUは、前記制御装置(ECU)11(図1(b)
)からの信号に基づき、入力トルクに比例した油圧を
発生する。
【0038】B−2オリフィスコントロールバルブ22
は、油圧サーボB−2からの油路aに連通しているポー
トa2 、B−3コントロールバルブ23からの油路fに
連通しているポートf1 及び2−3シフトバルブ26か
らの油路nに連通しているポートn3 を備えており、そ
してスプールの一端の制御油室22aにはソレノイドバ
ルブ(S3)からの制御圧(3速以下)が3−4シフト
バルブ27を経由して供給される(4速以上では排出さ
れる)。なお、油圧サーボB−2からの油路aと2−3
シフトバルブ26からの油路nとはチェックバルブ付き
の小径のオリフィス34を介して連通しており、また油
路nにはチェックバルブ付きの大径オリフィス35が介
在している。
【0039】B−3コントロールバルブ23は、2−3
シフトバルブ26からの油路dに連通しているポートd
1 、油圧サーボB−3からの油路gに連通しているフィ
ードバック油室g2 及びポートg3 、前記油路fに連通
しているポートf2 及び2−3シフトバルブ26からの
油路iに連通している制御油室i1 を有しており、そし
てスプール一端の制御油室b2 に前記リニアソレノイド
SLUからの制御圧が供給されている。また、2−3シ
フトバルブ26からの油路dと油圧サーボB−3への油
路gとは、チェックバルブ付小径オリフィス36及びB
−3コントロールバルブ23を介したチェックバルブ付
大径オリフィス37を介して連通されている。
【0040】また、B−2用アキュムレータ30及びB
−3用アキュムレータ31は、それぞれ背圧室30a,
31aを有しており、B−2用アキュムレータ31の背
圧室31aにはアキュムレータコントロール圧Pacc
油路hを介して供給される。そして、リレーバルブ25
は、ライン圧が供給されているライン圧ポートp1 、前
記アキュムレータコントロール圧が供給される油路hに
連通しているアキュム圧ポートh1 及びB−3用アキュ
ムレータ31の背圧室31aに油路lを介して連通して
いる出力ポートl1 を備えており、かつそのスプール2
5aの一端に作用する制御油室n1 に前記2−3シフト
バルブ26からの油路nが連通され、またスプールの他
端にはスプリング25bが作用している。
【0041】ついで、本第1の本実施例による作用につ
いて説明する。
【0042】まず1→2シフト時について説明するに、
マニュアルバルブのDレンジポートからのライン圧が、
2−3シフトバルブ26のポートd2 を介して油路dに
供給され、更にバネ力により左半位置にあるB−3コン
トロールバルブ23のポートd1 及びg3 そして油路g
を介して油圧サーボB−3に供給される。この際、B−
2オリフィスコントロールバルブ22は、3−4シフト
バルブ27は左半位置にあるがソレノイドバルブS3か
ら信号圧は出力されないのでポートkを介して制御油室
22aに信号圧は供給されず右半位置にあり、ポートf
1 は閉塞されている。
【0043】そして、チェックバルブ付大径オリフィス
37を介した該B−3コントロールバルブ23のポート
1 及びg3 を経由した油圧により、素早く2ndブレ
ーキB3の摩擦板が接触を開始すると(ファストフィ
ル)、B−3コントロールバルブ23はフィードバック
ポートg2 の油圧により右半位置に切り換えられ、出力
ポートg3 と供給ポートd1 との連通が断たれる。する
と、油路dからのライン圧は、チェックボール付小径オ
リフィス36を介して油圧サーボB−3及びアキュムレ
ータ31に供給され、該アキュムレータ31の特性に応
じて油圧サーボB−3の油圧を上昇し、2ndブレーキ
B3を滑らかに係合する。
【0044】この際、2−3シフトバルブ26は左半位
置にあって、ポートn2 がドレーンポートEXに連通し
ている。従って、リレーバルブ25は、スプリング25
bにより左半位置にあり、ポートh1 とl1 とが連通し
ている。この状態では、アキュムレータコントロール圧
acc は、ポートh1 ,l1 及び油路lを介してB−3
用アキュムレータ31の背圧室31aに供給され、適正
な背圧制御が行なわれる。
【0045】なお、2速状態にあっては、油路dからの
ライン圧がC−Oイグゾーストバルブ29の制御油室s
に供給され、該バルブは右半位置にあって、Dレンジラ
イン圧ポートoとポートrとを遮断して油圧サーボC−
Oをドレーンし、O/DダイレクトクラッチC0を切断
している。
【0046】ついで、2ndブレーキB3を開放すると
共に3rdブレーキB2を係合する、つかみ換えを必要
とする2→3シフト時について説明する。2−3シフト
バルブ26が右半位置に切換えられ、ポートn2 にDレ
ンジライン圧が供給され、更に該Dレンジライン圧は油
路n及び小径オリフィス34を介して油圧サーボB−2
及びB−2用アキュムレータ30に供給されると共に、
油路aを介して2−3タイミングバルブ21の一端フィ
ードバック油室a1 に供給される。この時B−2オリフ
ィスコントロールバルブ22は、ソレノイドバルブS3
からの制御圧の出力により右半位置に切り換えられ、ポ
ートn3 とポートa2 との連通を遮断し、大径オリフィ
ス35を介した油路nから油路aへの油圧の供給が断た
れる。一方、油圧サーボB−3からの解放圧は、油路
g,d、2−3シフトバルブ26のポートd2 ,c3
び油路cを介して2−3タイミングバルブ21の段差フ
ィードバック油室c1 に供給されると共に、調圧ポート
2 からドレーンポートEXに適宜ドレーンされる。
【0047】そして、上記2−3シフトバルブ26の右
半位置への切換えに基づき、Dレンジライン圧がポート
2 を介してリレーバルブ25の制御油室n1 に供給さ
れる。この状態では、該バルブ25は右半位置に切換え
られ、ライン圧PL がポートp1 ,l1 及び油路lを介
してB−3用アキュムレータ31の背圧室31aに供給
される。これにより、該アキュムレータ31は、ライン
圧からなる高い背圧の供給に基づき、油圧サーボB−3
に対しても充分に高い圧力を保証し得、解放時の油圧サ
ーボB−3の容量を確保し得る。
【0048】一方、2−3タイミングバルブ21の制御
油室b1 には、リニアソレノイドバルブSLUから入力
トルクに比例した油圧が作用しており、従って油室a1
及びc1 にそれぞれ作用する油圧サーボB−2の供給圧
と油圧サーボB−3の解放圧は、該入力トルクに基づく
制御油圧に対応して、両油圧サーボの圧力がバランスし
ている。即ち、それぞれスプールの油圧作用面積に基づ
く係数をα、β,γとすると、油圧サーボB−2の供給
圧P2 、油圧サーボB−3の解放圧P3 及び入力トルク
に比例する制御油圧PS は、αP2 +βP3 =γPS
なる。そして、油路cからの解放圧は、調圧ポートc2
が遮断されるか又はドレーンポートEXに連通するかに
より調圧される。
【0049】この際、上記2−3タイミングバルブ21
による調圧制御において、3rdブレーキ用油圧サーボ
B−2の係合圧の立上りのタイムラグを考慮すると、2
→3シフト時には2ndブレーキ用油圧サーボB−3の
初期値はできるだけ高くして、調圧時間を長くする必要
があるが、上述したように、B−3用アキュムレータ3
1は、その背圧にライン圧が供給されて充分な容量を有
しているので、上記油圧サーボB−3の解放時初期に高
い油圧を作用し、充分な調圧時間を確保することができ
る。そして、解放側の油圧サーボB−3は、該油圧サー
ボの係合時(前述した1→2シフト時)に合せて設定さ
れているアキュムレータが上記2→3シフト時に影響を
与えることがなく、かつ係合側の油圧サーボB−2に合
せてアキュムレータ30の背圧制御がなされるが、共通
するアキュムレータコントロール圧Pacc がB−3用ア
キュムレータ31を干渉して2→3シフト時に脈動等の
悪影響を及ぼすことを防止している。
【0050】これにより、2→3シフト時、油圧サーボ
B−3はアキュムレータコントロール圧の影響を受ける
ことなく、かつ油圧サーボB−3は容量が不足すること
なく、両油圧サーボB−2及びB−3が、リニアソレノ
イドバルブSLUからの入力トルクに比例した油圧に対
応して適性にバランスして、2ndブレーキB3が解放す
ると共に3rdブレーキB2が係合するつかみ換えを、シ
フトショックを生ずることなく滑らかに行われる。
【0051】そして、2→3シフトの変速作動即ちブレ
ーキのつかみ換えの同期が終了した状態で、ソレノイド
バルブS3からの制御油圧が排出されてB−2オリフィ
スコントロールバルブ22が右半位置に切換えられる。
この状態では、ポートn3 とa2 が連通して、油路nか
らのライン圧が大径オリフィス35を介して油圧サーボ
B−2に供給され、該油圧サーボは素早く満たされる。
【0052】なお、2→3シフト中にあっては、C−O
イグゾーストバルブ29の制御油室m2 にソレノイドバ
ルブS3からの制御圧が作用し、該バルブ29は右半位
置にあって、油圧サーボC−Oは解放状態にあるが、該
シフトが終了して3速段になると、ソレノイドバルブS
3からの制御圧が断たれて、該バルブ29はスプリング
により左半位置に切換えられる。この状態では、4−5
シフトバルブを経由してDポートライン圧がポートo,
rを介して油圧サーボC−Oに供給される。
【0053】ついで、3→2ダウンシフト時ついて説明
する。まず、2→3シフトバルブ26が左半位置に切換
えられ、Dポートライン圧がポートd2 を介して油路d
に供給される。該変速初期にあっては、リニアソレノイ
ドバルブSLUからの制御圧によりB−3コントロール
バルブ23は左半位置にあり、ポートd1 とg3 とが連
通状態にあって、前記油路dのライン圧は素早く油路g
に供給され、油圧サーボB−3を、ブレーキB3の摩擦
板が係合を開始するまで素早く上昇する(ファストフィ
ル)。
【0054】一方、上記2−3シフトバルブ26の左半
位置への切換えにより、ポートn2がドレーンポートE
Xに連通して、リレーバルブ25は左半位置となる。こ
の状態では、アキュムレータコントロール圧Pacc がポ
ートh1 ,l1 及び油路lを介してB−3用アキュムレ
ータ31の背圧室31aに供給される。また、B−2オ
リフィスコントロールバルブ22は、ソレノイドバルブ
S3からの制御圧に基づき左半位置にあって、ポートf
1 をドレーンポートEXに連通し、また、油圧サーボB
−2からの解放油圧は、アキュムレータ30の作用の基
に、油路a及びチェックバルブ34を通って油路nに導
かれ、更に2−3シフトバルブ26のポートn2 を通っ
てドレーン(EX)される。
【0055】そして、油圧サーボB−3が所定圧に達す
ると、リニアソレノイドバルブSLUからの圧を低下し
て、ポートg2 からのフィードバック圧と相俟って、B
−3コントロールバルブ23はポートg3 が供給ポート
1 に連通する位置と、ポートf2 に連通してポートf
1 からドレーンされる位置とに切換えられ、油圧サーボ
B−3の昇圧は比較的低圧状態におさえられる(低圧待
機)。そして、3rdブレーキB2は滑らかに解放が進
行して、同期点に近づくとリニアソレノイドバルブSL
Uからの制御圧を再び増加し、油圧サーボB−3の油圧
はコントロールバルブ23により上昇し、滑らかな同期
を達成する。その後B−2オリフィスコントロールバル
ブ22を、ソレノイドバルブS3からの制御圧を排出す
ることにより右半位置に切換えられ、ポートa2 とn3
が連通して、油圧サーボB−2の解放圧は大径オリフィ
ス35、油路n、チェックバルブ及び2−3シフトバル
ブ26のポートn2 を通って素早くドレーンされると共
に、ポートf1 が閉塞され、B−3コントロールバルブ
23のポートg3 とf2 とが連通しても、油路gの油圧
がドレーンすることを阻止する。
【0056】これにより、油圧サーボB−3を、油圧サ
ーボB−2の解放と相俟って、3rdブレーキB2の解放
及び2ndブレーキB3の係合に係るつかみ換えによるダ
ウンシフトを素早くかつ滑らかに行うことができる。な
お、エンジンブレーキ作動時(コースト時)も、同様に
作用する。
【0057】ついで、図4に沿って、本発明の第2の実
施例について説明する。
【0058】本実施例は、前述した第1の実施例(図3
参照)におけるリレーバルブ25を2−3シフトバルブ
26に組込んだものである。なお、その他の部分は、第
1の実施例と同一なので、同一符号を付して説明を省略
する。
【0059】2−3シフトバルブ262 は、長尺のスプ
ール26aを有しており、第1の実施例と同じポートの
外、その上部分に、アキュムレータコントロール圧P
acc が供給されるアキュム圧ポートh1 、ライン圧PL
が供給されるライン圧ポートp1 及びB−3用アキュム
レータ31の背圧室31aに連通している出力ポートl
1 を有するバルブ部252 が一体に設けられている。
【0060】従って、1→2シフト時及び3→2シフト
時、該2−3シフトバルブ262 は、その制御油室n1
に作用するソレノイドバルブからの制御油圧のOFFに
基づき左半位置にあり、アキュムレータ圧ポートh1
出力ポートl1 が連通している。この状態では、アキュ
ムレータコントロール圧Pacc がポートh1 ,l1 及び
油路lを介してB−3用アキュムレータ31の背圧室3
1aに供給され、油圧サーボB−3は、該適正にアキュ
ム圧にて制御されているアキュムレータ31の作用の基
で昇圧し、2ndブレーキB3を正確に係合する。
【0061】一方、2→3シフト時、該2−3シフトバ
ルブ262 は、制御油室n1 にソレノイドバルブの制御
油圧が供給されることにより右半位置に切換えられ、出
力ポートl1 がライン圧ポートp1 に連通する。この状
態では、ライン圧PL が、ポートp1 ,l1 及び油路d
を介してB−3用アキュムレータ31の背圧室31aに
供給され、該アキュムレータ31は、油圧サーボB−3
の高圧に対応すべく充分な容量を確保する。従って、小
径オリフィス34を経由する油圧サーボB−2への油圧
供給に基づき、該油圧サーボB−2がゆっくりと昇圧す
ることに対応し、2−3タイミングバルブ21による解
放圧の調圧も比較的時間をかけたものとなり、このため
解放圧調圧の初期においては油圧サーボB−3に高い油
圧を必要とするが、上述したようにアキュムレータ31
は、該高い油圧に対応する充分な容量を有しており、油
圧サーボB−2の昇圧に合せて、油圧サーボB−3の解
放調圧を正確かつ確実に行うことができる。
【0062】ついで、図5に沿って、本発明の第3の実
施例について説明する。
【0063】本実施例は、第1の実施例におけるリレー
バルブ25(図3参照)の機能をB−2オリフィスコン
トロールバルブ22に組込んだものである。なお同様
に、第1の実施例と同様な部分は、同一符号を付して説
明を省略する。
【0064】B−2オリフィスコントロール223 は、
第1の実施例と同様に、2−3シフトバルブ26からの
油路nに連通しているポートn3 、油圧サーボB−2に
連通しているポートa2 、B−3コントロールバルブ2
3からの油路fに連通しているポートf1 、及び3−4
シフトバルブ27のポートk1 及び油路kを介してソレ
ノイドバルブS3からの制御圧が供給される制御油室2
2aの外、ライン圧PL が供給されているポートp1
アキュムレータコントロール圧が供給されるアキュム圧
ポートh1 及びB−3用アキュムレータ31の背圧室3
1aに連通している出力ポートl1 を備えており、これ
らポートp1 、h1 ,l1 がアキュムレータコントロー
ル用のリレーバルブ部253 を構成している。
【0065】以上構成に基づき、1→2シフト時、B−
2オリフィスコントロールバルブ223 は、ソレノイド
バルブS3からの制御圧が3−4シフトバルブ27のポ
ートk1 及び油路kを介して制御油室22aに供給され
ることに基づき、右半位置にあり、アキュムレータポー
トh1 と出力ポートl1 が連通している。従って、アキ
ュムレータコントロール圧Pacc は油路h,ポートh
1 ,l1 及び油路lを介してB−3用アキュムレータ3
1の背圧室31aに導かれる。
【0066】この状態で、Dレンジライン圧が、2−3
シフトバルブ26のポートd2 及び油路d、そしてB−
3コントロールバルブ23のポートd1 及びg3 及び/
又はオリフィス36を介して油圧サーボB−3に供給さ
れる。この際、該油圧サーボB−3は、アキュムレータ
コントロール圧Pacc により係合時の特性に合せて適正
に制御されるアキュムレータ31の作用の基に、適正に
昇圧して、2ndブレーキB3を滑らかに係合する。
【0067】2→3シフト時、B−2オリフィスコント
ロールバルブ223 は、ソレノイドバルブS3からの制
御油圧がOFFになることにより左半位置にあり、ポー
トn3 及びa2 が遮断されると共に、ライン圧ポートp
1 が出力ポートl1 に連通し、かつポートf2 がドレー
ンポートEXに連通する。
【0068】この状態で、Dレンジライン圧が、右半位
置にある2−3シフトバルブ26のポートn2 、油路n
及び小径オリフィス34を介して油圧サーボB−2及び
アキュムレータ30に供給されると共に、油路aを介し
て2−3タイミングバルブ21のフィードバック油室a
1 に導かれる。一方、油圧サーボB−3からの解放圧
は、B−3コントロールバルブ23のポートg3 ,d1
を介して及びチェックバルブ付小径オリフィス36を介
して油路dに導かれ、更に2−3シフトバルブ26のポ
ートd2 ,c3 及び油路cを介して2−3タイミングバ
ルブ21のフィードバック油室c1 及び調圧ポートc2
に導かれる。
【0069】そして、前述と同様に、2−3タイミング
バルブ21にて、リニアソレノイドバルブSLUからの
入力トルクに比例した制御油圧(b1 )の基で、油圧サ
ーボB−2への供給圧の昇圧に応じて、油圧サーボB−
3からの解放圧のドレーンが調圧される。この際、小径
オリフィス34を介して油圧サーボB−2への供給に基
づくゆっくりとした昇圧に対応して、油圧サーボB−3
からの解放圧も時間をかけて調圧されるため、該油圧サ
ーボB−3に高い油圧を作用する充分な容量を必要とす
るが、B−3用アキュムレータ31の背圧室31aに
は、ライン圧PLが供給され、充分な容量が確保されて
いる。
【0070】また、3→2シフト時、同期点前まで、B
−2オリフィスコントロールバルブ223 は左半位置に
ある。この状態では、油圧サーボB−2からの解放圧
は、オリフィス付チェックバルブ34及び油路nを介し
て2−3シフトバルブ26のポートn2 からドレーンポ
ートEXにドレーンされると共に、ライン圧PL がポー
トp1 及びl1 を介してB−3用アキュムレータ31の
背圧室31aに供給される。
【0071】一方、B−3コントロールバルブ23は、
リニアソレノイドバルブSLUからの制御圧により左半
位置にあり、2−3シフトバルブ26からのDレンジラ
イン圧が油路d及びポートd1 ,g3 を介して油圧サー
ボB−3に供給され、該油圧サーボB−3は所定圧まで
急速に上昇する。この際、B−3用アキュムレータの背
圧室31aにはライン圧が供給されて、上記油圧サーボ
B−3の上昇によってもピストンは移動しない。そし
て、油圧サーボB−3が所定圧に上昇した後、B−3コ
ントロールバルブ23は、ポートg3 が供給ポートd1
又はドレーンポートf2 に連通して調圧され、所定時間
低圧状態に保持される。そして、3rdブレーキB2は
滑らかに解放が進行して、同期点に近づくと、リニアソ
レノイドバルブSLUからの制御圧を再び増加し、B−
3圧はコントロールバルブ23により上昇し、滑らかな
同期を達成する。
【0072】その後、B−2オリフィスコントロールバ
ルブ223 は右半位置に切換えられる。これにより、油
圧サーボB−2からの解放圧は、前記チェックバルブ付
オリフィス34を通るドレーンの外、ポートa2 ,n3
及びチェックバルブ付オリフィス35を経由して急速に
排出され、その圧を急速に降下する。一方、油路dから
の供給圧は、B−2オリフィスコントロールバルブ22
のポートf1 が閉塞されているので、B−3コントロー
ルバルブ23のポートg3 とポートf2 とが連通しても
排出されることがなく、油圧サーボB−3に急速に供給
され、その油圧を上昇する。この際、B−3用アキュム
レータ31の背圧室31aには、アキュムレータポート
1 及び出力ポートl1 を介してアキュムレータコント
ロール圧Pacc が導かれ、油圧サーボB−3を、適正な
係合特性に基づき昇圧する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明を適用し得る5速自動変速機の概
略を示す図、(b) はその電気制御を示す概略図。
【図2】5速自動変速機の各変速段における各摩擦係合
要素の作動を示す図。
【図3】本発明に係る油圧制御装置の第1の実施例を示
す油圧回路図。
【図4】第2の実施例を示す油圧回路図。
【図5】第3の実施例を示す油圧回路図。
【符号の説明】
11 制御部(コンピュータ) 21 2−3タイミングバルブ 22 B−2オリフィスコントロールバルブ 23 B−3コントロールバルブ 25,252 ,253 切換えバルブ(リレーバルブ、
バルブ部) 30 第1のアキュムレータ 31 第2のアキュムレータ B2 第1の摩擦係合要素(3rdブレーキ) B3 第2の摩擦係合要素(2ndブレーキ) B−2 第1の油圧サーボ B−3 第2の油圧サーボ h1 アキュムレータ圧ポート p1 ライン圧ポート l1 出力ポート n1 ,22a 制御油室 PL ライン圧 Pacc アキュムレータコントロール圧
フロントページの続き (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 新美 守 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 岩月 邦裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−151061(JP,A) 特開 平5−157168(JP,A) 特開 平1−116347(JP,A) 特開 平2−304256(JP,A) 特開 昭62−31755(JP,A) 特開 平3−149461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定変速時、第1の摩擦係合要素を係合
    すると共に第2の摩擦係合要素を解放する、つかみ換え
    を行う自動変速機における油圧制御装置において、 前記第1の摩擦係合要素を操作する第1の油圧サーボ
    と、 前記第2の摩擦係合要素を操作する第2の油圧サーボ
    と、 前記第1の油圧サーボに連通しかつその背圧室にアキュ
    ムレータコントロール圧が供給される第1のアキュムレ
    ータと、 背圧室を有する第2のアキュムレータと、 該第2のアキュムレータの背圧室に連通する出力ポート
    と、前記アキュムレータコントロール圧が供給されてい
    るアキュム圧ポートと、ライン圧が供給されているライ
    ン圧ポートと、前記第2の摩擦係合要素の係合時と解放
    時で異なる制御圧が供給される制御油室と、を有する切
    換えバルブと、を備え、 前記所定変速時、該切換えバルブが、前記ライン圧ポー
    トと出力ポートとを連通して、前記第2のアキュムレー
    タの背圧室にライン圧を供給することを特徴とする、 自動変速機における油圧制御装置。
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