JP3870764B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行レンジが選択された状態で車両が停止したときに流体伝動装置に回転連結されたクラッチを解放させるニュートラル制御を行う自動変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の自動変速機において、燃費を向上させるとともに車両に振動が発生するのを防止するために、走行レンジが選択された状態で停車状態が検出されているとき、走行レンジが選択されたときに係合されるクラッチを油圧サーボ装置の出力油圧により係脱させ、油圧サーボ装置の出力油圧を前記クラッチが僅かにトルクを伝達するインニュートラル油圧に維持するインニュートラル制御を行い、ブレーキが解除されるなど運転者の発進意思が検出されるとインニュートラル制御を終了して油圧サーボ装置にインニュートラル油圧より大きい初期係合油圧を出力させ、この初期係合油圧によりエンジンと前記クラッチとの間に配置されるトルクコンバータの出力側回転数の変化が所定値以上になると油圧サーボ装置の出力油圧を漸増させてクラッチを係合させる自動変速機の制御装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置では、運転者の発進意思が検出されるとクラッチをショックなく速やかに係合するために、初期係合油圧の大きさをクラッチの初期係合までの時間遅れ及び係合ショックに基づいて修正している。即ち、初期係合油圧が出力されてからトルクコンバータの出力側回転数の変化が所定値以上になるまでのクラッチの初期係合までの時間遅れと、クラッチの係合によるショックを示す出力側回転数の最大減速度とに基づいて次回の初期係合油圧を修正している。しかし従来の学習制御では、時間遅れ及び最大減速度という二つのパラメータに基づいて初期係合油圧という一つのパラメータを修正しているので、ショックが大きく且つ時間遅れが大きい場合、ショックを小さくするためには初期係合油圧の減圧、時間遅れを減少するためには増圧が必要であり、従来の学習制御では前記時間遅れとショックとの適正なバランスをとることができない領域が残る不具合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、エンジンの回転を変速装置に伝達する流体伝動装置と、走行レンジが選択されたときに係合されるクラッチと、出力油圧を給排して前記クラッチを係脱させる油圧サーボ装置と、前記流体伝動装置の入力側回転数を検出する入力側回転数検出装置と、前記流体伝動装置の出力側回転数を検出する出力側回転数検出装置と、停車状態を検出する停車状態検出手段と、運転者の発進意思を検出する発進意思検出手段と、を備え、走行レンジが選択された状態で前記停車状態検出手段により停車状態が検出されているとき、前記油圧サーボ装置の出力油圧を前記クラッチが僅かにトルクを伝達するインニュートラル油圧に維持するインニュートラル制御を行い、前記発進意思検出手段が運転者の発進意思を検出するとインニュートラル制御を終了して前記油圧サーボ装置に前記インニュートラル油圧より大きい初期係合油圧を出力させる自動変速機の制御装置において、前記インニュートラル制御で前記油圧サーボ装置に維持させる前記インニュートラル油圧を学習値として記憶する学習値記憶手段と、前記運転者の発進意思を検出して前記油圧サーボ装置に前記初期係合油圧を出力させた時から前記流体伝動装置の出力側回転数の変化の開始が検出された時までの時間遅れを計時する手段と、該時間遅れが上限値以上であるとき、前記学習値記憶手段に記憶された前記インニュートラル油圧の学習値に単位油圧量を加算し、下限値以下であるとき前記学習値から単位油圧量を減算して次回のインニュートラル油圧を修正する手段と、を備えることである。
【0006】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、前記油圧サーボ装置に出力させる前記初期係合油圧を学習値として記憶する初期係合油圧記憶手段と、前記油圧サーボ装置に前記初期係合油圧を出力させた後に前記出力側回転数の最大減速度を求める手段と、前記最大減速度が上限値以上であるとき前記初期係合油圧の学習値から単位係合油圧量を減算し、下限値以下であるとき前記学習値に単位係合油圧量を加算する手段と、を備えることである。
【0009】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、走行レンジが選択されたときに係合されるクラッチを油圧サーボ装置の出力油圧により係脱し、走行レンジが選択された状態で停車状態検出手段が停車状態を検出するとき、油圧サーボ装置の出力油圧を前記クラッチが僅かにトルクを伝達するインニュートラル油圧に維持するインニュートラル制御を行ない、該インニュートラル制御で前記油圧サーボ装置に維持させるインニュートラル油圧を学習値記憶手段に学習値として記憶し、発進意思検出手段が運転者の発進意思を検出するとインニュートラル制御を終了し油圧サーボ装置はインニュートラル油圧より大きい初期係合油圧を出力し、運転者の発進意思を検出して油圧サーボ装置が初期係合油圧を出力した時から流体伝動装置の出力側回転数の変化の開始が検出された時までの時間遅れを計時し、該時間遅れが上限値以上であるときインニュートラル油圧の学習値に単位油圧量を加算し、下限値以下であるとき前記学習値から単位油圧量を減算するようにしたので、面圧が掛からずにクラッチ板が当接する状態にクラッチを作動させるストロークエンド油圧にインニュートラル油圧を学習して近づけることができる。
【0011】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、走行レンジが選択されたときに係合されるクラッチを油圧サーボ装置の出力油圧により係脱し、走行レンジが選択された状態で停車状態検出手段が停車状態を検出するとき、油圧サーボ装置の出力油圧を前記クラッチが僅かにトルクを伝達するインニュートラル油圧に維持するインニュートラル制御を行ない、発進意思検出手段が運転者の発進意思を検出するとインニュートラル制御を終了し、油圧サーボ装置は、インニュートラル油圧より大きい初期係合油圧を学習値として記憶する初期係合油圧記憶手段に記憶された初期係合油圧を出力し、該時間遅れに基づいて次回のインニュートラル油圧を修正し、油圧サーボ装置が初期係合油圧を出力した後に流体伝動装置の出力側回転数の最大減速度を求め、該最大減速度が上限値以上であるとき初期係合油圧の学習値から単位係合油圧量を減算し、下限値以下であるとき学習値に単位係合油圧量を加算するようにしたので、面圧が掛からずにクラッチ板が当接する状態にクラッチを作動させるストロークエンド油圧にインニュートラル油圧を近づけることができ、且つクラッチの係合ショックが許容できる程度の初期係合油圧に学習して修正していくことができ、クラッチの係合の時間遅れとショックとの適正なバランスを得ることができる。
【0012】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、インニュートラル制御終了時の油圧サーボ装置の出力油圧をインニュートラル油圧の学習値として記憶し、油圧サーボ装置が初期係合油圧を出力してから流体伝動装置の出力側回転数の変化が検出されるまでの時間遅れが上限値以上であるときインニュートラル油圧の学習値に単位油圧量を加算し、下限値以下であるとき学習値から単位油圧量を減算し、油圧サーボ装置が出力した初期係合油圧を学習値として記憶し、油圧サーボ装置が初期係合油圧を出力した後に前記出力側回転数の最大減速度を求め、最大減速度が上限値以上であるとき初期係合油圧の学習値から単位係合油圧量を減算し、下限値以下であるとき前記学習値に単位係合油圧量を加算するようにしたので、インニュートラル油圧を、面圧が掛からずにクラッチ板が当接する状態にクラッチを作動させるストロークエンド油圧に近づけることができるとともに、初期係合油圧をクラッチの係合ショックが許容できる程度の油圧に学習して修正していくことができる。
【0014】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係る自動変速機の制御装置により制御される自動変速機10の一例を示すスケルトン図で、自動変速機10は、図略のエンジンが入力側に連結される流体伝動装置としてのトルクコンバータ11及びトルクコンバータ11の出力側に連結された前進6速、後進1速の変速機構12から構成されている。トルクコンバータ11は、ポンプインペラ13、タービンランナ14、ステータ15、ステータ15を変速機構12のケース16に一方向の回転のみ許容して支承するワンウェイクラッチ17、ワンウェイクラッチのインナレースをケース16に固定するステータシャフト18を備えている。19はポンプインペラ13とタービンランナ14とを直結するロックアップクラッチである。
【0015】
変速機構12の主要部である変速プラネタリギヤGは、ダブルピニオン型で、大径及び小径サンギヤS2,S3、大径サンギヤS2に直接噛合するとともに小径サンギヤS3にピニオンP3を介して噛合するロングピニオンP2、ロングピニオンP2及びピニオンP3を支持するキャリヤC2(C3)及びロングピニオンP2と噛合するリングギヤR2(R3)から構成されている。大径サンギヤS2は第1ブレーキB-1に連結され、キャリヤC2(C3)は第2クラッチC-2を介して入力軸20に連結されるとともに、ケース16に支持されたワンウェイクラッチF-1及びブレーキB-2に並列に連結されている。
【0016】
変速機構12の減速プラネタリギヤG1は、シングルピニオン型で、入力要素としてのリングギヤR1が入力軸20に連結され、出力要素としてのキャリヤC1が第1クラッチC-1を介して小径サンギヤS3に連結されるとともに、第3クラッチC-3を介して大径サンギヤS2に連結され、サンギヤS1がケース16に固定されて反力を受けるようになっている。
【0017】
自動変速機10の各クラッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチの係合、解放と各変速段との関係は図2の係合表に示すようになる。係合表における○印は係合、無印は解放、△印はエンジンブレーキ時のみの係合を示す。図3は各クラッチ、ブレーキ及びワンウエェイクラッチの係合により達成される変速段と、そのときのプラネタリギヤG,G1の各要素の回転数比との関係を示す速度線図である。
【0018】
図2,3から明らかなように、第1速(1st)は、クラッチC-1の係合とワンウェイクラッチF-1の自動係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1により変速プラネタリギヤGの小径サンギヤS3に入力され、ワンウェイクラッチF−1により逆転を阻止されたキャリヤC2(C3)が反力を受け、リングギヤR2(R3)が最大減速比で減速回転されて出力軸21に出力する。
【0019】
第2速(2nd)は、クラッチC-1とブレーキB-1の係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1経由で変速プラネタリギヤGの小径サンギヤS3に入力され、ブレーキB-1の係合により回転を阻止された大径サンギヤS2が反力を受け、リングギヤR2(R3)が第2速に減速回転されて出力軸21に出力する。このときの減速比は、図3に示すように、第1速(1st)より小さくなる。
【0020】
第3速(3rd)は、クラッチC-1とクラッチC-3との係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1及びC-3により小径サンギヤS3と大径サンギヤS2に同時に入力されて変速プラネタリギヤGが直結状態となり、リングギヤR2(R3)がキャリヤC1と同一回転数で回転されて出力軸21に出力する。
【0021】
第4速(4th)は、クラッチC-1とクラッチC-2との係合により達成される。入力軸20の回転がクラッチC-2により変速プラネタリギヤGのキャリヤC2(C3)に直接入力され、入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1により変速プラネタリギヤGのサンギヤS3に入力され、リングギヤR2(R3)が入力軸20とキャリヤC1との中間の回転数に減速されて出力軸21に出力する。
【0022】
第5速(5th)は、クラッチC-2とクラッチC-3との係合により達成される。入力軸20の回転がクラッチC-2により変速プラネタリギヤGのキャリヤC2(C3)に直接入力され、入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転が変速プラネタリギヤGのクラッチC-3によりサンギヤS2に入力され、リングギヤR2(R3)が第5速に増速回転されて出力軸21に出力する。
【0023】
第6速(6th)は、クラッチC-2とブレーキB-1との係合により達成される。入力軸20の回転がクラッチC-2により変速プラネタリギヤGのキャリヤC2(C3)に直接入力され、ブレーキB-1の係合により回転を阻止されたサンギヤS2が反力を受け、リングギヤR2(R3)が第6速に増速回転されて出力軸21に出力する。
【0024】
後進(R)は、クラッチC-3とブレーキB-2との係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-3経由で変速プラネタリギヤGのサンギヤS2に入力され、ブレーキB-2の係合により回転を阻止されたキャリヤC2(C3)が反力を受け、リングギヤR2(R3)が逆転されて出力軸21に出力する。
【0025】
上記自動変速機10においては、クラッチC-1が、走行レンジである第1速が選択されたとき係合されてエンジンに連結された流体伝動装置であるトルクコンバータ11の出力を出力軸21を介して駆動輪に伝達するクラッチであり、走行レンジが選択された状態で車両が停止して出力軸21の回転が阻止された場合、ニュートラル制御を行なうために解放されるようになっている。走行レンジが選択された状態でブレーキの制動力により車両が停止して第1速が成立され、ニュートラル制御されてクラッチC-1が解放された状態になると第1速から第2速が選択されるため発進時にブレーキが離された場合、登り坂で車両に後退方向の力が作用してもブレーキB1が出力軸21の逆転を阻止するので、車両は後退することがなく、クラッチC-1が係合し始めて駆動力を伝達すると車両は円滑に発進する。なお、エンジンブレーキが必要なときにはブレーキB-2が係合され、キャリヤC2(C3)が正回転を阻止されて、出力軸21からの回転がサンギヤS3、クラッチC-1、減速プラネタリG1、トルクコンバータ11を経由してエンジンに伝達され、エンジンブレーキがかかる。
【0026】
次に、クラッチC-1の油圧駆動部に給排される油圧を出力する油圧サーボ装置26を図4に基づいて説明する。25は運転者がシフトレバーを操作してニュートラルN、走行レンジD、後進レンジRに手動で切り替えるマニュアルバルブで、ポートPLにオイルポンプからのライン圧が供給されている。マニュアルバルブ25が走行レンジにシフトされたときポートPLと連通されるポートDには、クラッチC-1の油圧駆動部に供給される油圧を出力する油圧サーボ装置26の増幅弁27の入力ポート28及び切替弁29のライン圧ポート30が夫々接続されている。31はオイルポンプからのライン圧が減圧弁を介して供給されるソレノイドモジュレータバルブで、所定圧に制御した油圧を油圧サーボ装置26のリニアソレノイド調圧弁32の入力ポート33及び切替弁29のポート34に供給する。リニアソレノイド調圧弁32は、リニアソレノイド35が後述する制御装置から供給される制御信号である制御電流に応じて作動して弁体36を圧縮バネ37のバネ力とバランスするまで移動し、入力ポート33から流入する所定圧に制御された油圧を絞って制御装置からの制御電流の増大につれて減少する制御油圧を出力ポート38に生成する。リニアソレノイド調圧弁32の出力ポート38は、増幅弁27の制御ポート39に接続されるとともに、切替弁29の切替ポート40に接続されている。増幅弁27は、弁体40が制御ポート39から供給されて弁体40の大径端面に作用するリニアソレノイド調圧弁32の制御油圧による軸力が弁体40の小径端面に作用する圧縮バネ41のバネ力とフィードバック油圧による軸力とが釣り合う位置に移動され、入力ポート28に供給されたライン圧を制御電流の減少につれて増大するリニアソレノイド調圧弁32の制御油圧によって出力油圧Pcを出力し、出力ポート42から切替弁29の入力ポート43に供給する。切替弁29は、弁体45が図示右半分位置にシフトされると、入力ポート43を出力ポート44に連通し、増幅弁27からの出力油圧PcをクラッチC-1の油圧駆動部に供給し、弁体45が図示左半分位置にシフトされると、ライン圧ポート30を出力ポート44に連通し、マニュアルバルブ25のポートDからのライン圧をクラッチC-1の油圧駆動部に供給し、クラッチC-1をライン圧によって係合状態に維持する。
【0027】
自動変速機の制御装置を図5に示すブロック図に基づいて説明する。CPUを内蔵した制御装置50は、エンジンの回転が伝達されるトルクコンバータ11の入力側回転数Neを検出する入力側回転数センサ51、クラッチC-1の入力側となるトルクコンバータ11の出力側回転数Niを検出する出力側回転数センサ52、アクセルの踏み込み量Ssを検出するスロットル開度センサ53、ブレーキの踏み込み有無信号Bsを送出するフットブレーキセンサ54、出力軸20の回転数Nvを検出する車速センサ55、マニュアルバルブ25が走行レンジDにシフトされているか否かを示す信号Drを送出するレンジ位置センサ56及びブレーキの制動力であるブレーキ油圧Bpを検出する制動力検出手段としてのブレーキ油圧センサ57から各検出信号が入力され、これら検出信号に基づいて制御プログラムを実行し、制御信号である制御電流を油圧サーボ装置26のリニアソレノイド調圧弁32に出力するようになっている。
【0028】
次に、本発明に係る自動変速機の制御装置の作動を図6に示すニュートラル制御プログラムのフロー図に基づいて説明する。自動変速機10のマニュアルバルブ25を走行レンジにシフトして走行中にブレーキを掛けて車両を停止する場合、車両制御装置50は第1速を成立させるとともに、入力側回転センサ51、出力側回転センサ52、スロットル開度センサ53、フットブレーキセンサ54、車速センサ55、レンジ位置センサ56、ブレーキ油圧センサ57から各検出信号を取り込み(ステップ61)、リリース待機制御の開始条件が成立したか否かチェックする(ステップ62)。リリース待機制御の開始条件は、▲1▼トルクコンバータ11の出力側回転数Niが待機制御回転数Nwまで低下していること、即ち車速が停止直前の速度まで低下していること、▲2▼ブレーキが踏み込まれてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオンとなっていること、▲3▼スロットル開度センサ53からの信号Ssによりスロットル開度が実質的にゼロ、即ちアイドル状態であることが検出されていることの、3条件が全て成立することである。
【0029】
リリース待機制御の開始条件が成立すると、制御装置50は、図8(a)に示すように、クラッチC-1の油圧駆動部に供給される油圧をクラッチC-1を係合状態に維持する係合油圧Pl(ライン圧力)からクラッチC-1がスリップを開始する直前の油圧より若干大きい待機圧Pwに低下する(ステップ63)。待機圧Pwは、トルクコンバータ11の入力側回転数Niがエンジンのアイドル状態でのNei、出力側回転数Niが停車状態でゼロである場合にトルクコンバータ11に発生する所謂ストールトルクTsに対して、クラッチC-1がスリップを開始するときの油圧サーボ装置26の出力油圧Pcより若干高く設定される。
【0030】
なお、エンジンのアイドル回転数は運転状況によって変化するので、エンジンのアイドル状態でのトルクコンバータ11の入力側回転数Nei、延いてはストールトルクも変化し、ストールトルクに応じて待機圧Pwを変える必要がある。ストールトルクTsは、出力側回転数Niと入力側回転数Neとの比である速度比rとトルクコンバータ11の伝達トルク比tとの図9に示す関係グラフに基づいて、速度比rが0のときのストールトルク比tsと、ストールトルク容量係数Csと、そのときの入力側回転数Neの2乗との積、Ts=ts×Cs×Ne2となる。そして、待機圧Pwは、Pw=Ts/X+Y+αwとなる。ここにおいて、Neはアイドル状態での入力側回転数Neiであり、XはクラッチC-1の油圧駆動部のピストンの面積にクラッチ板の有効半径、枚数及び摩擦係数の積を掛けた積であり、Yはクラッチ板が接触してクラッチC-1がスリップを開始する位置までピストンを移動させるために必要なストローク圧であり、αwは余裕値である。
【0031】
油圧サーボ装置26の出力油圧Pcが待機圧Pwになると、制御装置50は、車両が停止状態になったか否か判断する(ステップ64)。車両の停車状態を検出する停車状態検出手段、及び運転者の発進意思、換言すれば発進動作を検出する発進意思検出手段は、例えば▲1▼ブレーキ油圧センサ57により検出されたブレーキ油圧Bpが車両が動き出す直前のブレーキ油圧Bpsよりも大きくなっていること、▲2▼ブレーキが踏み込まれてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオンとなっていること、▲3▼スロットル開度センサ53からの信号Ssによりスロットル開度が実質的にゼロ、即ちアイドル状態であることが検出されているか否かを判定するプログラム上のステップを含む。ステップ64、67又は70は、3条件が全て成立していると判定した場合は、停車状態を検出する停車状態検出手段として機能し、ステップ67又は70は、ブレーキが離されてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオフになるなど3条件のいずれかが成立していないと判定した場合は、運転者の発進意思、換言すれば発進動作を検出する発進意思検出手段として機能する。
【0032】
停車状態になったと判定されると、フラグFSTOPが立てられ(ステップ65)、リリース制御が開始される。制御装置50は、油圧サーボ装置26の出力油圧Pcを、図8(a)に示すように、クラッチC-1が係合状態からスリップ状態に移行する移行点近傍のリリース開始油圧Ps、好ましくはスリップ状態に移行する直前のリリース開始油圧Psに急激に低下させるために、リリース開始油圧Psに対応するリリース開始電流Isをリニアソレノイド調圧弁32のリニアソレノイド35に印加する。停車状態が検出されたときは、図8(b)に示すように、トルクコンバータ11の出力側回転数Niは0であるので、クラッチC-1には、アイドル状態で入力側回転数NeがNeiでのストールトルクTsが負荷される。従って、リリース開始油圧は前述の待機圧Pwと同様に式Ps=Ts/X+Y+αsにより算出される。αsは0又は正負の極めて小さい値とすることができるが、好ましくは正の極めて小さな値にしてクラッチC-1が係合状態からスリップ状態に移行する直前の油圧とする。
【0033】
出力油圧Pcがリリース開始油圧Psに低下されると、インニュートラル油圧Pinの学習値Pin.nowを記憶した学習値メモリPin.nowの内容が読み出され、学習値Pin.nowに向かって出力油圧Pcが漸減される(ステップ66)。リリース制御中に運転者の発進意思の有無が判定され(ステップ67)、ブレーキが離されてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオフになるなど運転者の発進意思が検出されたときは、後述するアプライ制御に移行する。出力油圧Pcが学習値Pin.nowまで低下すると(ステップ68)、制御装置50はインニュートラル制御を開始する(ステップ69)。インニュートラル制御の開始時には、学習値Pin.nowが出力メモリPcに記入された状態であり、リニアソレノイド35に学習値Pin.nowに対応する制御電流Iin.nowが印加され、油圧サーボ装置26は学習値Pin.nowをインニュートラル油圧Pinとして出力している。インニュートラル制御中は、運転者の発進意思の有無が判定され(ステップ70)、ブレーキが離されてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオフになるなど運転者の発進意思が検出されたときは、制御装置50は、出力メモリPcに記入されている現在のインニュートラル油圧Pinを学習値Pin.nowとして学習値メモリPin.nowに書き込み(ステップ71)、インニュートラル制御を終了する。
【0034】
インニュートラル制御が終了すると、図7に示すアプライ制御が開始され、先ずパラメータの初期化が行なわれる。油圧サーボ装置26がアプライ制御の開始時に初期係合油圧Papを出力した時からトルクコンバータ11の出力側回転数Niの変化の開始が検出された時までの時間遅れJlagを計時するタイマJがリセットされ(ステップ72)、タイマJにより計時された時間遅れJlagが記入される時間遅れメモリJlagがリセットされ、トルクコンバータ11の出力側回転数Niの最大減速度dNmaxが記入される最大減速度メモリdNimaxがリセットされる(ステップ73)。
【0035】
制御装置50は、初期係合油圧メモリPapに記憶された初期係合油圧Papに対応する制御電流Iapを油圧サーボ装置26のリニアソレノイド35に供給し、制御電流Iapに応じた制御油圧がリニアソレノイド調圧弁32の出力ポート38に生成され、増幅弁27は制御油圧に応じた初期係合油圧Papを切替弁29に出力する。切替弁29は、調圧弁32から切替ポート40に供給される制御油圧が制御電流Iapに応じて低下するので、制御油圧と圧縮バネ46のバネ力との和がソレノイドモジュレータバルブ31からポート34に供給される所定圧より小さくなり、弁体45が図示右半分位置にシフトされるので、初期係合油圧Papが油圧サーボ装置26からの出力油圧PcとしてクラッチC-1に供給される(ステップ74)。
【0036】
制御装置50は、トルクコンバータ11の出力側回転数Niを微小時間間隔で読み込み(ステップ75)、油圧サーボ装置26が初期係合油圧Papを出力したときの出力側回転数Nisとの差(Nis−Ni)を演算し、この差が一定量A以上になった時にタイマJが示す時間を読み取り(ステップ76)、この時間を油圧サーボ装置26が初期係合油圧Papを出力した時からトルクコンバータ11の出力側回転数Niの変化の開始が検出された時までの時間遅れJlagとして時間遅れメモリJlagに記入する(ステップ77)。なお、出力側回転数Niの微小時間dJ毎の差、即ち出力側回転数Niの減速度dNiが一定値以上になったときのタイマJの時間を、油圧サーボ装置26が初期係合油圧Papを出力した時からトルクコンバータ11の出力側回転数Niの変化の開始が検出された時までの時間遅れJlagとしてもよい。
【0037】
初期係合油圧Papが出力された後に出力側回転数Niの変化の開始が検出されると、油圧サーボ装置26の出力油圧Pcが待機圧Pwまで漸増されて(ステップ78)アプライ制御が終了する(ステップ80)。制御装置50は、微小時間dJ経過前後の出力側回転数Niの差を演算して出力側回転数Niの減速度を求め、アプライ制御が終了するまでの間の減速度dNiの最大値を最大減速度dNimaxとして最大減速度メモリdNimaxに記憶する(ステップ79)。
【0038】
そして、時間遅れJlagがアプライ時間遅れの上限値Jmaxより大きいか否か判定され(ステップ81)、大きい場合はステップ71で学習値メモリPin.nowに書き込まれたインニュートラル油圧Pinの学習値Pin.nowに修正量Δpinが加算される(ステップ82)。大きくない場合はアプライ時間遅れの下限値Jminより小さいか否か判定され(ステップ83)、小さい場合は、学習値Pin.nowから修正量Δpinが減算される(ステップ84)。続いて、最大減速度メモリdNimaxに記憶された出力側回転数Niの最大減速dNimaxがショック上限値Smaxより大きいか否か判定され(ステップ85)、大きい場合は初期係合油圧メモリPapに記入された初期係合油圧Papから修正量ΔPapが減算される(ステップ86)。大きくない場合はショック下限値Sminより小さいか否か判定され(ステップ87)、小さい場合は、初期係合油圧Papに修正量ΔPapが加算される(ステップ88)。最大減速dNimaxがショック下限値Sminより小さくない場合はそのままプログラムを終了する。
【0039】
アプライ制御が終了すると、制御装置50は、リニアソレノイド調圧弁32のリニアソレノイド35への制御電流の供給を停止するので、弁体36は圧縮バネ37により開放位置に移動し、出力ポート38に発生する制御油圧がソレノイドモジュレータバルブ31から供給される所定圧に上昇して切替弁29の弁体45が図示左位置にシフトされ、クラッチC-1はマニュアルバルブ25からのライン圧Plが供給されて通常の係合状態となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動変速機の制御装置により制御される自動変速機のスケルトン図。
【図2】 自動変速機の各変速段におけるクラッチ、ブレーキの係合表。
【図3】 自動変速機の各速度段におけるプラネタリギヤの各要素の回転数比を示す速度線図。
【図4】 クラッチC-1の油圧サーボ装置を示す図。
【図5】 自動変速機の制御装置を示すブロック図。
【図6】 ニュートラル制御プログラムのフロー図。
【図7】 アプライ制御を詳細に示したニュートラル制御プログラムの一部のフロー図。
【図8】 ニュートラル制御のタイムチャート。
【図9】 速度比とトルク比、トルク容量係数を示す図。
【符号の説明】
10・・・自動変速機、11・・・トルクコンバータ(流体伝動装置)、12・・・変速機構、20・・・入力軸、21・・・出力軸、25・・・マニュアルバルブ、26・・・油圧サーボ装置、50・・・制御装置、51・・・入力側回転数センサ、52・・・出力側回転数センサ、56・・・レンジ位置センサ、57・・・ブレーキ油圧センサ、C-1・・・クラッチ、Ni・・・入力側回転数、dNi・・・減速度、dNimax・・・最大減速度、Jlag・・・時間遅れ、Pin・・・インニュートラル油圧、Pap・・・初期係合油圧、Pin.now・・・インニュートラル油圧の学習値、Pc・・・出力油圧。
Claims (2)
- エンジンの回転を変速装置に伝達する流体伝動装置と、走行レンジが選択されたときに係合されるクラッチと、出力油圧を給排して前記クラッチを係脱させる油圧サーボ装置と、前記流体伝動装置の入力側回転数を検出する入力側回転数検出装置と、前記流体伝動装置の出力側回転数を検出する出力側回転数検出装置と、停車状態を検出する停車状態検出手段と、運転者の発進意思を検出する発進意思検出手段と、を備え、走行レンジが選択された状態で前記停車状態検出手段により停車状態が検出されているとき、前記油圧サーボ装置の出力油圧を前記クラッチが僅かにトルクを伝達するインニュートラル油圧に維持するインニュートラル制御を行い、前記発進意思検出手段が運転者の発進意思を検出するとインニュートラル制御を終了して前記油圧サーボ装置に前記インニュートラル油圧より大きい初期係合油圧を出力させる自動変速機の制御装置において、
前記インニュートラル制御で前記油圧サーボ装置に維持させる前記インニュートラル油圧を学習値として記憶する学習値記憶手段と、前記運転者の発進意思を検出して前記油圧サーボ装置に前記初期係合油圧を出力させた時から前記流体伝動装置の出力側回転数の変化の開始が検出された時までの時間遅れを計時する手段と、該時間遅れが上限値以上であるとき、前記学習値記憶手段に記憶された前記インニュートラル油圧の学習値に単位油圧量を加算し、下限値以下であるとき前記学習値から単位油圧量を減算して次回のインニュートラル油圧を修正する手段と、を備えることを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 前記油圧サーボ装置に出力させる前記初期係合油圧を学習値として記憶する初期係合油圧記憶手段と、前記油圧サーボ装置に前記初期係合油圧を出力させた後に前記出力側回転数の最大減速度を求める手段と、前記最大減速度が上限値以上であるとき前記初期係合油圧の学習値から単位係合油圧量を減算し、下限値以下であるとき前記学習値に単位係合油圧量を加算する手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
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