JP3437217B2 - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JP3437217B2
JP3437217B2 JP15639993A JP15639993A JP3437217B2 JP 3437217 B2 JP3437217 B2 JP 3437217B2 JP 15639993 A JP15639993 A JP 15639993A JP 15639993 A JP15639993 A JP 15639993A JP 3437217 B2 JP3437217 B2 JP 3437217B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機に関し、特
にその変速のために変速機構中の摩擦係合要素を係合解
放させる制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、自動変速機において、特定の段間
の変速時に2つの摩擦係合要素の係合と解放を同時に行
う、所謂掴み替え操作を要する場合があり、こうした場
合、該操作のタイミングを的確に取らないと、タイアッ
プによる出力軸トルクの落ち込みやアンダラップによる
エンジン吹きを生じる。これを避けるべく、一般に、そ
れぞれの摩擦係合要素と並列にワンウェイクラッチを配
設し、これらを解放に利用して係合側の油圧の制御のみ
で掴み替えタイミングが自動的に良好に保たれるように
している。 【0003】他方、変速機構のコンパクト化のため、上
記ワンウェイクラッチを省略した構成を採る場合もあ
り、この例として、第2速と第3速と間の変速(以下、
2−3変速と略記する。他の変速について同じ)と3−
4変速をワンウェイクラッチなしで行うようにした特開
平1−224553号公報に開示の技術がある。この変
速機では、2−3変速時に、それらに対応する摩擦係合
要素(この例においてクラッチ)の掴み替えを的確に行
うべく、油圧制御装置中に両クラッチの油圧を調圧しな
がらの給排する単一の切換弁としてタイミング弁が設け
られ、この弁に解放される側のクラッチの油圧と係合さ
れる側のクラッチの油圧をバネ負荷に対向して印加する
ことで、この弁を調圧動作させ、適正に解放側の油圧を
ドレーンする構成が採られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
開示の技術では、タイミング弁による調圧動作が前記両
クラッチの油圧により一義的に決まってしまうため、ク
ラッチ摩擦材の摩擦係数のばらつき、エンジントルクの
経時劣化、温度変化、変速中のスロットル変化等に応じ
た切換タイミングの修正は不可能である。そこで、出願
人等は、先に、特願平3−344124号をもって、こ
うした変動要因にも対処可能とすべく、前記タイミング
弁のバネ負荷をリニアソレノイド信号圧の印加で修正す
ることを可能とした制御方法を提案している。 【0005】しかしながら、こうした手法を採用しても
なお、低温時におけるオイルの流動抵抗の増加等に起因
する予期せぬ係合又は解放側油圧のブーストが生じた場
合には、タイミング弁のオーバシュートで解放側油圧の
ドレーンが過剰となり、両摩擦係合要素がアンダラップ
状態となって、エンジン吹きによる変速ショックの悪化
が懸念される。 【0006】そこで、本発明は、一部ワンウェイクラッ
チを省略して変速機構のコンパクト化を図った自動変速
機において、摩擦係合要素の掴み替えを、それらの係合
及び解放タイミングを制御する調圧弁を予期せぬ油圧上
昇の発生を想定して制御することで、過剰なアンダラッ
プを生じさせることなく行えるようにした自動変速機を
提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決する
ため、本発明は、特定の第1の変速段を達成するために
係合される第1の摩擦係合要素と他の第2の変速段を達
成するために係合される第2の摩擦係合要素とを有する
変速機構と、該変速機構の前記第1及び第2の摩擦係合
要素を油圧の給排により係脱制御する油圧制御装置と、
該油圧制御装置をソレノイド信号で制御する電子制御装
置とから成り、前記油圧制御装置は、その油圧回路中に
前記第2の摩擦係合要素への供給油圧が第1の摩擦係合
要素の油圧のドレーンを促進する方向に印加され且つ前
記電子制御装置から出力される第1のソレノイド信号に
より調圧動作する調圧弁を有する自動変速機において、
前記第1の摩擦係合要素は、前記第1のソレノイド信号
により、油圧の排出を調整されるべく、排出油路を前記
調圧弁を介してドレーン油路に接続され、前記電子制御
装置は、前記調圧弁の調圧動作によるドレーンを規制す
る第2のソレノイド信号を前記第1の変速段から第2の
変速段への変速信号の出力に先立ち且つ前記変速信号の
出力から所定時間経過するまで前記第1のソレノイド信
号に代えて前記調圧弁に出力する出力手段を有すること
を構成とする。 【0008】 【発明の作用及び効果】 このような構成を採った本発
明では、第1の変速段から第2の変速段への変速に際し
て、先ず電子制御装置から油圧制御装置の油圧回路中の
調圧弁に第のソレノイド信号が出力され、第1の摩擦
係合要素からの油圧の排出が規制され、予期せぬ油圧上
昇による過剰ドレーンが規制される。その後、電子制御
装置から第2の摩擦係合要素への油圧の供給のための
レノイド信号が出力され、第2の摩擦係合要素への油圧
の供給が開始され、それにより油圧回路中の油圧が安定
した状態で、第のソレノイド信号が出力されて第1の
摩擦係合要素からの油圧の排出が開始される。 【0009】 したがって、本発明によれば、第1の変
速段から第2の変速段への変速時に、第1の変速段から
第2の変速段への変速信号の出力に先立って第のソレ
ノイド信号を調圧弁に印加し、変速信号出力後に所定時
間経過を待って第のソレノイド信号出力に戻す制御を
行うことで、調圧弁の調圧動作を遅らせ、第1の変速段
から第2の変速段への変速初期において生じやすい、オ
イルの流動抵抗の増加等に起因する予期せぬ係合又は解
放側油圧のブーストの影響を避け、第1の摩擦係合要素
の早過ぎる解放を防ぎ、過剰なアンダラップの発生によ
るエンジン吹きを防止することで変速ショックを減少さ
せることができる。 【0010】 【実施例】 以下、図面に沿い、本発明の実施例を説明
する。図1〜図5は本発明の第1実施例を示す。この自
動変速機は、図2に示すように、特定の第1の変速段
(本例において第2速)を達成するために係合される第
1の摩擦係合要素(本例においてブレーキ)B−3と、
他の第2の変速段(本例において第3速)を達成するた
めに係合される第2の摩擦係合要素(本例においてブレ
ーキ)B−2とを有する変速機構と、変速機構のブレー
キB−3及びブレーキB−2を油圧の給排により係脱制
御する油圧制御装置2と、それをソレノイド信号で制御
する電子制御装置3とから成る。なお、電子制御装置3
は、それに変速機構の状態を伝達すべく変速機構の各種
回転要素に関連して各種センサ群4を備えている。 【0011】 図1に示すように、油圧制御装置2は、
その油圧回路中にブレーキB−2への供給油圧がブレー
キB−3の油圧のドレーンを促進する方向に印加され且
電子制御装置3から出力される第のソレノイド信号
(リニアソレノイド弁SLUのデューティ制御信号)に
より調圧動作する調圧弁(本例において2−3タイミン
グ弁)23を有する。 【0012】 そして、本発明の主題に従い、ブレーキ
B−3は、リニアソレノイド弁SLUのデューティ制御
信号により、油圧の排出を調整されるべく、排出油路L
4を2−3タイミング弁23を介してドレーン油路に接
続され、電子制御装置3は、2−3タイミング弁23に
よる調圧動作を規制する第のソレノイド信号(具体的
には前記デューティ制御信号より更にデューティ比の大
きい、例えば100%信号)をブレーキB−2への油圧
供給に先立ち且つリニアソレノイド弁SLUのデューテ
ィ制御信号に代えて2−3タイミング弁23に出力する
出力手段(具体的には電子制御装置3内のプログラム)
を有する。 【0013】以下、これら各部について逐次説明する。
図2に示すように、変速機構1は、この例では、前置式
オーバドライブプラネタリギヤユニットからなる副変速
機ODと、単純連結3プラネタリギヤトレインからなる
前進4速後進1速の主変速機Mとを組合わせた5速構成
とされている。 【0014】変速機構1は、上記の副変速機ODと主変
速機Mとを備えるほか、ロックアップクラッチ付のトル
クコンバータTを備えている。副変速機ODは、サンギ
ヤS0、キャリヤC0、リングギヤR0に関連してワン
ウェイクラッチF−0とこれに並列する多板クラッチC
−0及びこれと直列する多板ブレーキB−0を備えてい
る。一方、主変速機Mは、サンギヤS1〜S3、キャリ
ヤC1〜C3、リングギヤR1〜R3からなる各変速要
素を適宜直結した単純連結の3組のギヤユニットP1〜
P3を備え、各ギヤユニットの変速要素に関連して多板
クラッチC−1,C−2、バンドブレーキB−1、多板
ブレーキB−2〜B−4、ワンウェイクラッチF−1,
F−2が配設されている。なお、図示されていないが、
各クラッチ及びブレーキは、サーボ油圧の制御でそれら
の摩擦材を係合解放操作するピストンを持ったサーボ手
段を備えている。 【0015】この変速機構において、図示しないエンジ
ンの入力回転は、トルクコンバータTを経て副変速機O
Dの入力軸Iに伝達される。そして入力軸Iの回転は、
クラッチC−0を係合させて副変速機ODを直結とし、
主変速機MのクラッチC−1を係合し、他の摩擦係合要
素を全て解放とした場合に、ギヤユニットP3のサンギ
ヤS3に入り、ワンウェイクラッチF−2によるリング
ギヤR3の逆回転阻止でキャリヤC3から出力軸Oに第
1速回転として出力される。 【0016】次に、第2速回転は、副変速機ODが直結
で、クラッチC−1及び本発明の第1の摩擦係合要素に
当たるブレーキB−3を係合したときに達成され、この
とき、ギヤユニットP2のリングギヤR2に入った入力
は、ギヤユニットP1のキャリヤC1を反力要素として
ギヤユニットP2のキャリヤC2及びそれに直結するギ
ヤユニットP1のリングギヤR1に出力される。 【0017】また、第3速回転は、同様に副変速機OD
直結で、クラッチC−1及び本発明の第2の摩擦係合要
素に当たるブレーキB−2を係合し、他を解放としたと
きに達成され、このとき、ギヤユニットP2のリングギ
ヤR2に入った入力は、サンギヤS2を反力要素とし、
キャリヤC2に出力される。 【0018】さらに、第4速回転は、同じく副変速機O
D直結で、クラッチC−1及びクラッチC−2を共に係
合したときに達成され、このとき、リングギヤR2及び
サンギヤS2に入力されるため、ギヤユニットP2が直
結となって入力回転がそのまま出力される。そして第5
速回転は、主変速機Mが上記第4速回転の状態で、クラ
ッチC−0 を解放し、ブレーキB−0の係合でサンギヤ
S0を固定して副変速機ODを増速回転させることで達
成される。また、後進は、副変速機ODを上記の状態と
し、主変速機MのクラッチC−2とブレーキB−4を係
合させることで達成され、このとき、ギヤユニットP2
のサンギヤS2に入った入力は、リングギヤR3を反力
要素とするギヤユニットP2,P3のキャリヤC2,C
3の逆回転として出力される。 【0019】図1に示すように、この自動変速機におい
て、変速時に一方が解放され、他方が係合する関係にあ
るブレーキB−3及びブレーキB−2それぞれの摩擦係
合要素を係合解放させるサーボ手段のサーボ油圧を調圧
する関連部分は、2−3シフト弁21、2−3タイミン
グ弁23、ソレノイドリレー弁26、3−4シフト弁2
2、B−3コントロール弁24、B−2オリフィスコン
トロール弁25、B−2アキュムレータ27から成り、
その他に、この変速機は、図2に示すように、ロックア
ップ用リニアソレノイド弁SLU、B−2アキュムレー
タ27及びその背圧を制御するアキュムレータコントロ
ール用リニアソレノイド弁SLN、リニアソレノイド弁
SLUにエンジン負荷に応じた制御信号を出力する電子
制御装置3及びそれが制御信号を出力するためのエンジ
ン負荷を入力トルク信号として検出する入力トルク検出
手段41を備えている。 【0020】さらに、各部の構成について詳述すると、
先ず、2−3シフト弁21は、バネ負荷されたスプール
210を有する切換弁で構成されており、ソレノイド弁
SL1の信号圧Ps1 のスプール210端への印加によ
り、Dレンジ圧PD の油路L2と油路L3への供給の切
換、油路L2と排出油路L4の連通と遮断、Dレンジ圧
D の油路L5と油路L6への供給の切換等を行う。 【0021】次に、2−3タイミング弁23は、調圧プ
ランジャ231により負荷変更可能なバネにより一端を
支持され、他端を他のプランジャ232に当接されたス
プール230を有する調圧弁で構成されており、調圧プ
ランジャ231にはソレノイド弁SLUのソレノイド信
号圧PS L U が、また、スプール230端には2−3シ
フト弁21経由のDレンジ圧PD が印加され、プランジ
ャ232にはオリフィスを介してブレーキB−2圧が印
加される。このタイミング弁23のインポート233は
排出油路L4に、また、信号ポート234はオリフィス
を介して排出油路L4に接続され、アウトポート235
はドレーン接続されている。 【0022】3−4シフト弁22は、バネ負荷されたス
プール220を有する切換弁で構成されており、ソレノ
イド弁SL2の信号圧をスプール220端に受けて3−
4変速時に切換えられるが、本発明の主題に沿う動作時
には常に図示左半部位置を取り、油路L3をソレノイド
リレー弁26に連通し、ソレノイドSL3信号圧PS3
をB−2オリフィスコントロール弁25に印加する役割
を果たす。 【0023】B−3コントロール弁24は、ブレーキB
−3への供給圧を調圧すべく設けられており、調圧プラ
ンジャ241により負荷変更可能なバネに一端を支持さ
れたスプール240を有する調圧弁とされており、調圧
プランジャ241にはソレノイド信号圧PS L U が、ま
た、スプール240には油路L5の油圧(すなわちDレ
ンジ圧PD )とブレーキB−3圧が対向して印加され
る。 【0024】B−2オリフィスコントロール弁25は、
ブレーキB−2のアキュムレータ27への油圧供給をそ
の終期において迅速化するバイパス回路を形成すべく設
けられており、バネ負荷されたスプール250を有し、
前記3−4シフト弁22経由のソレノイド弁SL3の第
5速信号圧PS 3 をスプール250端に印加されて、バ
イパス油路L8の油路L3への連通及び遮断と、B−3
コントロール弁24の調圧ドレーン油路L7のドレーン
接続及び遮断を行う。 【0025】ソレノイドリレー弁26は、バネ負荷され
たスプール260を有し、バネ負荷側スプール端にブレ
ーキB−2圧を、また、他のスプール端にライン圧PL
を対向して印加され、3−4シフト弁22経由の油路L
3の油圧の2−3タイミング弁23への供給及び遮断を
行う。なお、図における各弁の中心線を挟む位置のずれ
は、スプール変位の両限界を示し、特に両シフト弁につ
いては、上記線の左右への数字の振り分けで、位置とギ
ヤ段とを対応させている。 【0026】このように構成された自動変速機におい
て、逐一の説明は省略するが、油圧制御装置2中の図示
しないマニュアル弁の手動ポジション選択に応じて、車
速とエンジン負荷(例えばスロットル開度)に対応した
電子制御によるレンジ圧の調圧とソレノイド弁SL1〜
SL4のオンオフとで、図3に示すように変速機構の各
クラッチ及びブレーキが制御され、ワンウェイクラッチ
OWCとの関連で、各変速ギヤ段が得られる。 【0027】この自動変速機では、第2速の状態では、
図1に示す2−3シフト弁21が左半部の位置にあり、
図示しないマニュアル弁経由のDレンジ圧PD が2−3
シフト弁21、油路L2及びオリフィスO3を経てブレ
ーキB−3のサーボ手段に供給され、ブレーキB−3は
係合状態にある。このとき、排出油路L7は図の右半部
位置を取るB−3コントロール弁24を経由してB−2
オリフィスコントロール弁25に達するが、該弁25の
右半部位置を取るスプール250のランドでブロックさ
れ、ドレーンを遮断されている。 【0028】この状態で各種センサ群4からの信号を基
に、電子制御装置3で2−3変速要求が有りと判断され
ると、先ず、電子制御装置3からのソレノイド信号出力
で、リニアソレノイド弁SLUが100%のSLU信号
圧PS L U を出力する状態になる。この信号圧は、2−
3タイミング弁23の調圧プランジャ231に印加さ
れ、該弁23を図1の右半部に示す高負荷の調圧状態に
設定する。この負荷設定は、その後、図4のタイムチャ
ートに示すように所定時間(後記するt1 +t2秒間)
継続される。他方、SLU信号圧PS L U は、B−3コ
ントロール弁24の調圧プランジャ241にも印加され
るが、該弁24には、そのスプール240端にブレーキ
B−3圧(この時点ではライン圧)がフィードバックさ
れているため、切換えは生じない。この段階では、入力
回転数は車両走行負荷の軽減により増加段階、出力トル
クは漸減段階にあり、ブレーキB−3圧はライン圧、ブ
レーキB−2圧は0である。 【0029】所定時間t1 の経過を待って、電子制御装
置3から第3速信号が出力されると、2−3シフト弁2
1は、そのスプール210端へのソレノイドSL3信号
圧PS 3 の印加で右半部の位置に切換わる。これにより
Dレンジ圧PD は油路L3、オリフィスO2を経てブレ
ーキB−2及びそのアキュムレータ27に供給されるよ
うになり、一方、油路L2は排出油路L4に連通され、
ブレーキB−3からの解放圧の調圧が開始される。ま
た、B−3コントロール弁24のバネ負荷側スプール端
にも油路L5を経て2−3シフト弁21経由のDレンジ
圧(この時点でのライン圧)が印加され、バネ負荷によ
り弁24は図示左半部位置に切換わる。この結果、油路
L7は弁24のスプール240でブロックされ、油路L
2,L4経由のドレーンが始まる。このとき、油路L3
の圧力は、図示左半部位置を取る3−4シフト弁22及
びライン圧PL の印加で左半部位置を取るソレノイドリ
レー弁26経由で2−3タイミング弁23にも供給され
る。このような作動中、図4に示すブレーキB−3圧
は、変速出力に若干遅れて急速な下降を開始する。 【0030】2−3シフト弁21の切換によりブレーキ
B−2圧が立ち上がり始めても、リニアソレノイド弁S
LUのSLU信号圧PS L U が100%出力されてお
り、2−3タイミング弁23は調圧状態とならないた
め、ブレーキB−3圧の下降は防止される。この時点で
は、ブレーキB−3からブレーキB−2へのトルク移管
はまだ行われないので、出力回転数と出力トルクの変化
は変速前の状態を維持する。この間にタイマ設定による
所定時間(後記するt1 +t2 秒間)が経過し、SLU
信号圧PS L U は、電子制御装置3からの指令で、入力
トルクに応じたデューティ制御のリニア信号圧に変えら
れる。この段階になると、ブレーキB−2圧の上昇に応
じてブレーキB−3圧が下降し、トルク移管が開始さ
れ、出力トルクの落ち込みが始まる。 【0031】トルク移管がほぼ終了すると、出力トルク
は回復し始め、入力回転数はシフトアップによる負荷増
加で下降し始める。この段階でソレノイドSLU信号圧
SL U による2−3タイミング弁23の調圧動作は実
質上不要となるので、SLU信号圧PS L U は0に戻さ
れる。その後、出力トルクは若干行き過ぎた後、一定値
に戻り、入力回転数も新たな第3速の負荷状態に見合っ
て安定する。また、ブレーキB−2圧もアキュムレータ
27への蓄圧を終えて上昇し、Dレンジ圧(この時点で
のライン圧)に達して安定する。 【0032】この変速制御の詳細は、図5のフローチャ
ートに示すようになる。すなわち、先ず、ステップ1で
の2−3変速判断により、3rdのソレノイド信号出力
に先立ち、ステップ2でリニアソレノイド弁SLUへの
出力が100%とされる。これにより、2−3タイミン
グ弁23の調圧プランジャ端にソレノイドSLU信号圧
S L U が印加され、ブレーキB−2供給圧やブレーキ
B−3解放圧のフィードバック圧の予期せぬブーストが
生じた場合でも、2−3タイミング弁23のオーバシュ
ート(図の右半部に示す位置よりさらに下方位置へのス
プール変位)を防ぐ動作が生じる。 【0033】次のステップ3では、タイマtがスタート
される。その後、ステップ4で現経過時間tと設定時間
1 との比較が行われる。この現経過時間tが設定時間
1を超えると、ここでステップ5の第3速(3rd)
出力がなされる。この結果、ソレノイドSL1のオフに
よる第3速信号圧のスプール端への印加で、2−3シフ
ト弁21は図の右半部に示す位置に切換わる。ここで再
びステップ6によりタイマがスタートされ、今度は、ス
テップ7による設定時間t2 の計測が行われる。そし
て、この時間経過を待って、ステップ8でリニアソレノ
イド弁SLUへの出力が入力トルクに応じた値に変更さ
れる。 【0034】上記第1実施例では、ブレーキB−3用の
アキュムレータが設けられていないため、2−3タイミ
ング弁23による調圧動作に必要な回復圧力が得られな
い。そこで、ブレーキB−2への供給圧を油路L3から
3−4シフト弁22及びソレノイドリレー弁26経由で
2−3タイミング弁23に供給し、圧力回復に用いてい
る。このように調圧される解放圧がB−3コントロール
弁24経由でブレーキB−3に戻る。 【0035】次に、図6はブレーキB−3用のアキュム
レータが設けられた場合の第2実施例を示す。この例で
は、上記第1実施例の説明から明らかなように、2−3
タイミング弁23Aによる調圧動作に必要な回復圧力を
アキュムレータ28に蓄圧されたB−3解放圧自体から
得ることができるため、2−3タイミング弁23Aへの
ブレーキB−2圧の供給は行われない。したがって、こ
の例の2−3タイミング弁23Aは、ブレーキB−2圧
の供給ポートをなくした構成とされ、3−4シフト弁2
2Aも該圧の経由路をなくした構成とされている。その
余の構成及び作用は、前記第1実施例の場合と実質的に
同様であるので、対応箇所に同一参照符号を付して説明
に代える。 【0036】最後に、図7は前記第1実施例における2
−3タイミング弁23をB−3コントロール弁24とを
一体化してB−3コントロール弁29とした第3実施例
を示す。B−3コントロール弁29は、調圧プランジャ
291により負荷変更可能なバネにより一端を支持さ
れ、他端を他のプランジャ292に当接されたスプール
290を有する調圧弁で構成されており、調圧プランジ
ャ291にはソレノイド弁SLUのソレノイド信号圧P
S L U が印加され、プランジャ292には2−3シフト
弁経由でオリフィスを介してブレーキB−2圧が印加さ
れる。このB−3コントロール弁29のインポート29
3はオリフィスを介して油路L2に、また、信号ポート
294はオリフィスを介してブレーキB−3の油路に接
続され、アウトポート295はドレーン油路L7に接続
されている。 【0037】この例の場合、ブレーキB−2圧の供給に
関して、3−4シフト弁22とソレノイドリレー弁26
を介するところまでは第1実施例の場合と同様である
が、その後、2−3シフト弁21を経てインポート29
3に連通する点が異なる。また、第1実施例におけるB
−3コントロール弁24は、本来、1−2変速及び3−
2変速時のブレーキB−3圧供給特性を制御するための
ものであり、3−2変速時にはブレーキB−3圧をブレ
ーキB−2圧とは独立に制御しなければならないが、本
発明の主題に沿う2−3変速時には、ブレーキB−3圧
のドレーン特性は、ブレーキB−2圧の上昇に応じて制
御されなければならない。そこで、この例では、B−3
コントロール弁29のプランジャ292に2−3シフト
弁21を介して選択的にブレーキB−2圧が印加される
ようにしている。この例においても、第1実施例と対応
する箇所に同一参照符号を付して共通部分の説明に代え
る。 【0038】以上要約するに、前記何れの例とも、2−
3変速時に、2−3変速信号の出力に先立って100%
のソレノイド弁SLU信号圧を2−3タイミング弁(第
3実施例においてはB−3コントロール弁)に印加し、
変速信号出力後にタイマにて所定時間経過を待ってソレ
ノイド弁SLU信号圧を通常の入力トルクに応じたデュ
ティ比の出力に戻す制御を行うことで、2−3タイミン
グ弁(第3実施例においてはB−3コントロール弁)の
調圧動作を遅らせ、2−3変速初期において生じやす
い、オイルの流動抵抗の増加等に起因する予期せぬ係合
又は解放側油圧のブーストの影響を避け、B−3解放圧
の圧力低下を防止し、解放側ブレーキB−3の早過ぎる
解放を防ぎ、過剰なアンダラップの発生によるエンジン
吹きを防止するものである。 【0039】以上、本発明を5速自動変速機に適用した
実施例に基づき詳説したが、本発明の適用対象はこれに
限るものではなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲
内で種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例に係る自動変速機の油圧制
御装置の部分回路図である。 【図2】上記自動変速機の全体構成を変速機構部をスケ
ルトンで、その余の部分をブロックで示すシステム図で
ある。 【図3】上記自動変速機の作動表である。 【図4】上記自動変速機の2−3変速時のタイムチャー
トである。 【図5】上記自動変速機の2−3変速時の制御フローチ
ャートである。 【図6】本発明の第2実施例に係る自動変速機の油圧制
御装置の部分回路図である。 【図7】本発明の第3実施例に係る自動変速機の油圧制
御装置の部分回路図である。 【符号の説明】 1 変速機構 2 油圧制御装置 3 電子制御装置 4 各種センサ群 21 2−3シフト弁(切換弁) 23 2−3タイミング弁(調圧弁) 29 B−3コントロール弁(調圧弁) 41 入力トルク検出手段 B−2 ブレーキ(第2の摩擦係合要素) B−3 ブレーキ(第1の摩擦係合要素) L4 排出油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 濱嶋 徹郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−199765(JP,A) 特開 昭60−143257(JP,A) 特開 平1−224553(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 特定の第1の変速段を達成するために係
    合される第1の摩擦係合要素と他の第2の変速段を達成
    するために係合される第2の摩擦係合要素とを有する変
    速機構と、該変速機構の前記第1及び第2の摩擦係合要
    素を油圧の給排により係脱制御する油圧制御装置と、該
    油圧制御装置をソレノイド信号で制御する電子制御装置
    とから成り、 前記油圧制御装置は、その油圧回路中に前記第2の摩擦
    係合要素への供給油圧が第1の摩擦係合要素の油圧のド
    レーンを促進する方向に印加され且つ前記電子制御装置
    から出力される第1のソレノイド信号により調圧動作す
    る調圧弁を有する自動変速機において、 前記第1の摩擦係合要素は、前記第1のソレノイド信号
    により、油圧の排出を調整されるべく、排出油路を前記
    調圧弁を介してドレーン油路に接続され、 前記電子制御装置は、前記調圧弁の調圧動作によるドレ
    ーンを規制する第2のソレノイド信号を前記第1の変速
    段から第2の変速段への変速信号の出力に先立ち且つ前
    変速信号の出力から所定時間経過するまで前記第1の
    ソレノイド信号に代えて前記調圧弁に出力する出力手段
    を有することを特徴とする自動変速機。
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