JP3071609B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3071609B2
JP3071609B2 JP5156401A JP15640193A JP3071609B2 JP 3071609 B2 JP3071609 B2 JP 3071609B2 JP 5156401 A JP5156401 A JP 5156401A JP 15640193 A JP15640193 A JP 15640193A JP 3071609 B2 JP3071609 B2 JP 3071609B2
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淳 田端
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速制御
装置に関し、特にクラッチトゥクラッチ変速を要する自
動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遊星歯車式自動変速機において、
特定の変速段間の変速時にそれぞれの変速段を達成する
摩擦係合要素の係合と解放を同時に行う、所謂クラッチ
トゥクラッチ操作を要する場合、この操作タイミングの
ずれがタイアップによる出力軸トルクの落ち込みやアン
ダラップによるエンジン吹きを生じさせるので、それぞ
れの摩擦係合要素と並列にワンウェイクラッチを配設
し、これらを解放に利用して係合側のサーボ油圧の制御
のみでクラッチトゥクラッチ操作タイミングを適正化す
るのが一般的である。
【0003】他方、変速機構の多段化に伴うスペース上
の制約等から、上記ワンウェイクラッチの配設を一部の
変速段について省略した構成を採る場合もある。こうし
た場合、ワンウェイクラッチのない変速段間の変速(例
えば、第3速から第2速へのシフト。以下、これを3→
2変速という。他の変速について同じ)時のクラッチト
ゥクラッチ操作には、より精密なサーボ油圧の調圧を要
する。こうした場合、それぞれの変速段を達成する摩擦
係合要素に対するサーボ油圧の給排を切換えるシフト弁
と摩擦係合要素のサーボ手段との間に調圧弁を介挿し、
該弁によりサーボ油圧を調圧して両摩擦係合要素の一方
の係合と他方の解放のタイミングを調整することが行わ
れる(特開昭58−46258号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、調圧弁がサーボ油圧のドレーンを伴いな
がら動作するため、該弁がドレーン排出状態でスティッ
クした場合、係合側摩擦係合要素へのサーボ油圧の供給
が不可能となるため、解放側摩擦係合要素が解放されて
も係合側摩擦係合要素の係合が達成されず、エンジン負
荷が解放されてしまうため、エンジン回転の過度の上昇
により所期の変速段よりさらに低速の変速段への変速動
作が生じ、激しい変速ショックを生じるばかりでなく、
摩擦係合要素にかかる過剰な熱負荷でその耐久性を悪化
させ、且つエンジン吹きによるオーバレブを起こす問題
点がある。
【0005】 このような事情に鑑み、本発明は、係合
側摩擦係合要素へのサーボ油圧の供給が調圧弁の不調に
より不可能となったときに、変速段を変速途中から当初
の変速段に戻すことによって、より低速段への変速動作
を防ぎ、それにより激しい変速ショックの発生を防止す
ることを目的とし、併せてエンジントルク制御を行なう
ことにより、摩擦係合要素の耐久性の低下及びエンジン
オーバレブを防ぐことのできる自動変速機の変速制御装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決する
ため、本発明は、入力軸と出力軸との間に遊星歯車機構
を備え、該遊星歯車機構の変速要素を変速制御装置のサ
ーボ油圧の制御による摩擦係合要素の係合解放によりつ
なぎ変えて複数の変速段を達成すべく、前記遊星歯車機
構は、前記変速段中の特定の変速段からそれと直近の低
速の変速段への変速時に一方が解放され、他方が係合す
る関係にあるそれぞれの摩擦係合要素を有し、前記変速
制御装置は、前記両摩擦係合要素を係合解放させるサー
ボ油圧の給排を選択する切換弁と、該切換弁と前記低速
の変速段を達成する摩擦係合要素との間に介挿されて前
記サーボ油圧を調圧する調圧手段と、前記両変速段に対
応する変速信号を出力する変速段切換手段とを有する自
動変速機において、前記変速制御装置は、前記調圧手段
の異常を判定する異常判定手段を有し、前記異常判定手
段は、前記特定の変速段からそれと直近の低速の変速段
への変速が開始された後から該変速が完了するまでの間
に前記調圧手段の異常が判定されたときに、直近の低速
の変速段への変速を中止するとともに、前記変速段切換
手段に前記特定の変速段の変速信号を出力することを構
成とする。また、上記の構成において、自動変速機が連
結されたエンジンをトルク制御するエンジントルク制御
装置を有し、前記異常判定手段は、前記特定の変速段か
らそれと直近の低速の変速段への変速時の異常判定によ
り、エンジントルク制御装置のトルク制御を延長する信
号を出力することを更なる構成とする。
【0007】
【発明の作用及び効果】 このような構成を採った請求
項1に係る変速制御装置では、特定の変速段からそれと
直近の低速の変速段への変速時に、サーボ油圧を調圧す
る調圧手段に異常が発生して、解放される側の摩擦係合
要素の解放に対して係合すべき側の摩擦係合要素の係合
が生じないと、エンジン負荷が解放され、遊星歯車機構
の入出力関係が正常時と異なるものとなる。そこで、
に基づき異常判定手段により調圧手段の異常が判定さ
れる。そして、異常判定手段から変速段切換手段に特定
の変速段の変速信号が出力される。その結果、前記変速
信号を受けて切換弁作動手段による切換弁の動作が行わ
れ、解放される側の摩擦係合要素に再びサーボ圧が供給
され、遊星歯車機構の変速要素のつなぎ変えが変速操作
前の状態に戻され、再度特定の変速段が達成される。
た、請求項2に係る変速制御装置では、異常判定手段か
ら変速段切換手段に特定の変速段の変速信号が出力され
ると共に、エンジントルク制御装置にトルク制御を延長
する信号が出力される。その結果、前記変速信号を受け
て切換弁作動手段による切換弁の動作が行われ、解放さ
れる側の摩擦係合要素に再びサーボ圧が供給され、併せ
てトルク制御による該摩擦係合要素の再係合時の熱負荷
軽減がなされながら、遊星歯車機構の変速要素のつなぎ
変えが変速操作前の状態に戻され、再度特定の変速段が
達成される。
【0008】 したがって、本発明によれば、特定の変
速段からそれと直近の低速の変速段への変速時、係合側
摩擦係合要素へのサーボ油圧の供給が不可能となったと
きに、それに即応して変速段を変速途中から当初の変速
段に戻すことによって、より低速段への変速動作を防ぐ
ことができるので、跳び変速による激しい変速ショック
の発生を防ぐことができる。 また、併せてエンジントル
ク制御を行なう場合、解放側摩擦係合要素の過負荷状態
での再係合による耐久性の低下を抑え、エンジン負荷の
解放によるエンジンオーバレブも防ぐことができる。
【0009】
【実施例】以下、図面に沿い、本発明の変速制御装置の
実施例について説明する。この例において、変速制御装
置による制御対象となる遊星歯車機構は、図3に示すよ
うに単純連結3プラネタリギヤトレインからなる前進4
速後進1速の主変速装置Mと、前置式オーバドライブ装
置ODとを組合わせた5速構成とされており、この遊星
歯車機構1の場合、変速時に相互にクラッチトゥクラッ
チ動作される摩擦係合要素は、第3速以上で係合するブ
レーキB−2と第2速時のみ係合するブレーキB−3と
なる。
【0010】先ず、自動変速機の全体構成から説明する
と、図3に示すように、自動変速機は、従来のものと同
様にロックアップクラッチ付のトルクコンバータTを備
え、そのタービンに連結された入力軸Iと出力軸Oとの
間に遊星歯車機構1を備えている。前置式オーバドライ
ブ装置ODは、キャリヤC0、サンギヤS0及びリング
ギヤR0を有する1組のプラネタリギヤから成り、その
キャリヤC0が入力軸Iに、サンギヤS0がクラッチC
−0とワンウェイクラッチF−0を介してキャリヤC0
に、そしてリングギヤR0が主変速装置Mに連結され、
サンギヤS0が固定可能とされており、主変速装置M
は、各変速要素(サンギヤS1〜S3、キャリヤC1〜
C3、リングギヤR1〜R3)を適宜直結した単純連結
の3組のプラネタリギヤP1,P2,P3を備え、各ギ
ヤの変速要素に関連してクラッチC−1,C−2、ブレ
ーキB−1〜B−4及びワンウェイクラッチF−1,F
−2が配設され、図示されていないが、摩擦係合要素で
ある各クラッチ及びブレーキは、従来のものと同様、サ
ーボ油圧の制御でそれらの摩擦材を係合解放操作するピ
ストンを持ったサーボ手段を備えている。
【0011】この自動変速機において、各変速段(1s
t〜5th)における各クラッチ及びブレーキの係合解
放動作とそれらを動作させる切換弁作動手段であるソレ
ノイド弁SL1〜SL4の作動は図4に示すとおりとな
るが、特に第3速及び第2速時の作動について言えば、
第3速時には、トルクコンバータTのタービン出力軸で
ある入力軸Iの回転トルクは、前置式オーバドライブ装
置ODが直結の状態で、クラッチC−1及びブレーキB
−2が係合し、他が解放されているときに、プラネタリ
ギヤP2のリングギヤR2を入力要素とし、サンギヤS
2を反力要素とし、キャリヤC2を出力要素とする第3
速回転で出力軸Oに伝達される。また、第2速時には、
クラッチC−1が係合のままで、ブレーキB−3が係合
し、他が解放の場合に、プラネタリギヤP2のリングギ
ヤR2を入力要素とし、プラネタリギヤP1のキャリヤ
C1を反力要素としてプラネタリギヤP2のキャリヤC
2及びそれに直結するプラネタリギヤP1のリングギヤ
R1を出力要素とする第2速回転で出力軸Oに伝達され
る。
【0012】図5に示すように、この自動変速機におい
て、3→2変速時に一方が解放され、他方が係合する関
係にあるブレーキB−2及びブレーキB−3を係合解放
させるサーボ油圧を制御する関連部分は、1−2シフト
弁20、2−3シフト弁21、3−4シフト弁22、2
−3タイミング弁23、B−3コントロール弁24、B
−2オリフィスコントロール弁25、ソレノイドリレー
弁26、B−2アキュムレータ27から成り、その他
に、この変速機は、図3に示すように、ロックアップ用
リニアソレノイド弁SLU、アキュムレータコントロー
ル用リニアソレノイド弁SLN、ライン圧制御用リニア
ソレノイド弁SLT、各ソレノイド弁を制御する電子制
御装置3及びそれが制御信号を出力するための情報とし
て入力回転を検出する入力軸回転センサ41、出力軸回
転センサ42を含む各種センサ群4を備えている。
【0013】次に、油圧制御装置の各部の構成について
詳述すると、先ず、1−2シフト弁20はソレノイド弁
SL2のオンの第2速信号圧解放で切換えられるスプー
ル形切換弁であるが、主題に係る3→2変速時は、図に
実線で示す連通状態に固定されている。2−3シフト弁
21も同様の切換弁とされており、ソレノイド弁SL1
のオフで出力される第3速信号圧Ps1 の印加により切
換えられ、信号圧印加時には、図示点線の弁内油路接続
によるDレンジ圧PD の油路L2への供給とブレーキB
−3解放圧の油路L3から2−3タイミング弁23への
導通を行い、信号圧解除時には図示実線の弁内油路接続
による1−2シフト弁20経由のDレンジ圧PD の油路
L3への供給と油路L4によるDレンジ圧PD の2−3
タイミング弁23への印加を行う。
【0014】2−3タイミング弁23は、2→3変速時
にブレーキB−3の解放圧を調圧すべく設けられてお
り、プランジャ231により負荷変更可能なバネに一端
を支持され、他端を他のプランジャ232に当接された
スプール230を有する調圧弁とされており、プランジ
ャ231にはソレノイド弁SLUのデューティ制御で出
力されるソレノイド信号圧PS L U が、また、スプール
230端には2−3シフト弁21経由のDレンジ圧PD
が印加され、プランジャ232にはオリフィスを介して
ブレーキB−2圧が印加される。このタイミング弁23
の2−3シフト弁21経由のブレーキB−3解放圧をイ
ンポート233からアウトポート235経由でドレーン
する。
【0015】3−4シフト弁22は、バネ負荷されたス
プール形切換弁とされており、ソレノイド弁SL2のオ
フで出力される第4速信号圧を受けて3→4変速時に切
換えられるが、本発明の主題に係る動作時には常に図示
実線の油路位置を取り、油路L2をソレノイドリレー弁
26に連通し、ソレノイド弁SL3のオフで出力される
第5速信号圧PS 3 をB−2オリフィスコントロール弁
25に印加する役割を果たす。
【0016】本発明に云う調圧手段に該当するB−3コ
ントロール弁24は、ブレーキB−3への供給圧を調圧
すべく設けられており、プランジャ241により負荷変
更可能なバネに一端を支持されたスプール240を有
し、プランジャ241にはソレノイド信号圧P
S L U が、また、スプール240には油路L2の油圧と
ブレーキB−3圧が対向して印加される。この弁は、上
記調圧機能の他にブレーキB−3圧PB 3 解放時の急速
ドレーン機能も果たさせるため、図示右半部位置よりさ
らにスプール240が上昇したポート242とポート2
43が連通した位置を取るため、この位置でスティック
すると油路L5を常時ドレーン状態にしてしまう可能性
がある。
【0017】B−2オリフィスコントロール弁25は、
ブレーキB−2のアキュムレータ27からの排圧をその
終期において迅速化するバイパス回路を形成すべく設け
られており、バネ負荷されたスプール250を有し、前
記3−4シフト弁22経由のソレノイド弁SL3の第5
速信号圧PS 3 をスプール250端に印加することで第
5速信号圧PS 3 を利用したバイパス油路L6の油路L
2への連通及び遮断と、B−3コントロール弁24から
の調圧ドレーン油路L7のドレーン接続及び遮断を行
う。したがって、この弁のスプール250のスティック
によっても油路L5の常時ドレーン状態が生じる。
【0018】ソレノイドリレー弁26は、バネ負荷され
たスプールを有し、バネ負荷側スプール端にブレーキB
−2圧を、また、他のスプール端にライン圧PL を対向
して印加され、油路L2の油圧の3−4シフト弁22経
由の2−3タイミング弁23への供給及び遮断を行う。
この例では、ブレーキB−3用のアキュムレータが設け
られていないため、2−3タイミング弁23による調圧
動作に必要な回復圧力が得られない。そこで、ブレーキ
B−2への供給圧を油路L3から3−4シフト弁22及
びソレノイドリレー弁26経由で2−3タイミング弁2
3に供給し、圧力回復に用いている。なお、図における
各弁の中心線を挟む位置のずれは、スプール変位の両限
界を示し、各切換弁については、その下方の連通方向を
示す傾斜線への数字の振り分けで、連通状態と変速段と
を対応させている。
【0019】上記のように構成された油圧制御装置にお
いて、第3速の状態では、図示しないマニュアル弁を経
たDレンジ圧PD が2−3シフト弁21及び給排油路L
2を経てブレーキB−2のサーボ手段に供給されて、ブ
レーキB−2は係合状態にある。ここで、車両の走行条
件に応じて電子制御装置3の変速段切換手段32から3
→2変速信号が出力されることで、図2に示す制御フロ
ーが開始される。
【0020】以下、図2の制御フローに基づき、システ
ムを示す図1、油圧回路を示す図5及び図6〜図8のタ
イムチャートを併せ参照しながら変速制御動作を説明す
る。ステップ1で、変速段切換手段32から第2速(2
nd)変速出力がなされると、ソレノイド弁SL1のオ
ン動作で2−3シフト弁21が2速位置(その弁内油路
を実線で示す)に切換えられる。この切換で、ブレーキ
B−2のサーボ手段のB−2圧PB 2 は、オリフスO2
及びオリフィスO4で絞られつつ給排油路L2から2−
3シフト弁23を経てドレーンされ始める。一方、1−
2シフト弁20経由のドライブレンジ圧PD は、2−3
シフト弁21から給排油路L3を経てブレーキB−3の
サーボ手段に供給される。このB−3サーボ手段への圧
力供給がその一部の過程においてB−3コントロール弁
24に依存して行われる。すなわち、B−3コントロー
ル弁24のプランジャ241端に印加されるリニアソレ
ノイド弁SLUによる信号圧PS L U は低圧に制御さ
れ、ブレーキB−3が僅かにトルク伝達をするようにB
−3サーボ手段へのB−3圧PB 3 は低圧に維持され
る。このときの供給圧の過剰分は、ポート243から油
路L7、B−2オリフィスコントロール弁25経由でド
レーンされる。その後、リニアソレノイド弁SLUが高
出力とされ、B−3コントロール弁24を介して油路L
3とブレーキB−3のサーボ手段が連通した状態とな
り、急係合が行われる一方、ソレノイド弁SL3からの
信号圧の解除でB−2オリフィスコントロール弁25が
開き、B−2圧PB 2 の急速ドレーンが行われる。この
とき、油路L7はB−2オリフィスコントロール弁25
により閉鎖される。
【0021】次のステップ2では、エンジン制御開始条
件の判定が行われる。この例では、図6に示すように、
入力軸回転(即ちトルクコンバータTのタービン回転)
数NT がセカンド同期回転数(即ち出力軸回転数NO
第2速ギヤ比i2 n d との積)に達する手前の所定値k
だけ低い状態をエンジン制御開始条件としている。
【0022】上記条件が満たされたと判定すると、ステ
ップ3により図6に示すエンジントルク制御信号が図1
に示すエンジントルク制御装置51に出力され、エンジ
ン制御(例えば点火時期の遅延)によるトルクダウンが
開始する。
【0023】次のステップ4で主題に係る制御が開始さ
れる。即ち、入力軸回転センサ41の検出する入力軸回
転数NT が出力軸回転センサ42の検出する出力軸回転
数NO と2速ギヤ比i2 n d との積で計算されるセカン
ド同期回転数よりさらに所定値R(この値は、第1速の
入力同期回転数以下で且つ許容最高回転数以下に設定さ
れる。)分だけ超えたか否かの比較による異常判定手段
31の演算処理で調圧手段であるB−3コントロール弁
24(この例の場合はB−2オリフィスコントロール弁
25も含む)の異常の有無が判定される。ここに言う調
圧手段の異常とは、具体的には、B−3コントロール弁
24のスプール240が図5に示す右半部位置より更に
上方に変位した位置、B−2オリフィスコントロール弁
25の場合は図示右半部の位置から戻らなくなったステ
イック状態を言い、このとき、該弁24の両ポート24
2,243は連通し、供給圧PB 3 が両ポートを経てド
レーン油路L7、更にB−2オリフィスコントロール弁
25を経てドレーンされている。この結果、ブレーキB
−3圧は上昇しない。
【0024】ステップ5では、第2速(2nd)への変
速、即ちブレーキB−3の係合が完了したかどうかの判
定が行われる。この判定は他のセンサからの信号によっ
ても可能であるが、この例では出力軸回転センサ42の
信号を基に、異常判定手段31により行われる。
【0025】調圧手段24に異常が無く、入力軸回転数
T が図6に示すような経過を辿り、この判定がイエス
の場合、ステップ9に進み、エンジントルク制御出力の
解除によるエンジントルクダウン制御復帰が行われ、次
のステップ10で制御を終了する。
【0026】他方、前記ステップ4で調圧手段の異常即
ちB−3コントロール弁24のスプール240又はB−
2オリフィスコントロール弁25のスプール250がス
ティックしたと判定された場合、ステップ6に進み、ア
ップシフトのための第3速(3rd)変速出力がなされ
る。これにより油圧回路上は、ソレノイド弁SL1のオ
ンによる信号圧PS 1 の解放で、2−3シフト弁21が
切換えられて、図に点線で示す弁内油路接続状態にな
る。これによりそれまで、2−3シフト弁21を介して
ドレーン接続とされていた油路L2に再びDレンジ圧P
D が供給され、再度オリフィスO2経由のサーボ油圧供
給が始まる。
【0027】この場合、ステップ7でエンジントルクダ
ウンが継続されることを除いて、通常の2→3変速アッ
プシフトと同様に、ステップ8で変速制御がなされ、そ
の後のステップ9に戻される。こうした異常判定制御を
行わなかった場合、図7に示すように、入力軸回転数N
T は第1速(1st)同期回転数(NO ×i1 s t )ま
で上昇し、その時点で3→1変速が達成されることにな
るため、アウトップトトルク特性に見られるように、激
しい変速ショックが生じる。これに対して、上記異常判
定制御がなされた場合、図8に示すように、入力軸回転
数NT はセカンド同期回転数(NO ×i2 n d )を所定
値R過ぎた回転数に対してタイムラグ分の若干の上昇を
示すだけで、ブレーキB−2の再係合によるエンジン負
荷の回復ですぐに下降するため、エンジントルクダウン
制御ともあいまって、変速ショックが軽減され、解放側
ブレーキB−2の再係合時の熱負荷も軽減される。
【0028】なお、上記実施例には、その後の3→2変
速についての対応を開示してないが、上記異常判定制御
のみによるその後の対応も可能であるが、一旦異常判定
制御がなされた後は、3→2変速を禁止する制御を行う
ことも可能である。
【0029】以上要するに、実施例の変速制御装置によ
れば、入力軸回転数が所定値以上となった場合、係合す
る側の調圧手段に異常が生じたものと判定し、高速段へ
変速を戻す制御が行われ、併せて、入力軸回転数の減少
をイナーシャ相と判定して、通常の高速段への変速と同
様にエンジントルクダウン制御が行われ、それにより過
大な熱負荷、変速ショックの悪化、エンジンの過回転を
防止することができるのである。
【0030】以上、本発明を5速自動変速機に適用した
一実施例に基づき詳説したが、本発明の適用対象はこれ
に限るものではなく、クラッチトゥクラッチ係合のため
にシフト弁とサーボ手段との間にドレーンを伴いながら
供給圧を調圧する何らかの調圧手段を介在させた油圧制
御装置を備える自動変速機に広く適用可能なものであ
り、また、各部の具体的構成についても上記のものに限
らず、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々変更
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る変速制御装置のシステム
図である。
【図2】実施例の変速制御装置の制御フローチャートで
ある。
【図3】実施例の変速制御装置を含む自動変速機の全体
構成をギヤトレイン部分をスケルトンで示すシステム図
である。
【図4】 自動変速機の作動表である。
【図5】実施例の変速制御装置の部分油圧回路図であ
る。
【図6】実施例の変速制御装置による通常の3→2変速
時のタイムチャートである。
【図7】従来の変速制御装置による3→2変速異常時の
タイムチャートである。
【図8】実施例の変速制御装置による3→2変速異常時
のタイムチャートである。
【符号の説明】
I 入力軸 O 出力軸 1 遊星歯車機構 B−2 ブレーキ(摩擦係合要素) B−3 ブレーキ(摩擦係合要素) 21 2−3シフト弁(切換弁) 24 B−3コントロール弁(調圧手段) 25 B−2オリフィスコントロール弁 31 異常判定手段 32 変速段切換手段 41 入力軸回転センサ 42 出力軸回転センサ 51 エンジントルク制御装置 SL1 ソレノイド弁(切換弁作動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 久野 孝之 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−146734(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と出力軸との間に遊星歯車機構を
    備え、該遊星歯車機構の変速要素を変速制御装置のサー
    ボ油圧の制御による摩擦係合要素の係合解放によりつな
    ぎ変えて複数の変速段を達成すべく、前記遊星歯車機構
    は、前記変速段中の特定の変速段からそれと直近の低速
    の変速段への変速時に一方が解放され、他方が係合する
    関係にあるそれぞれの摩擦係合要素を有し、 前記変速制御装置は、前記両摩擦係合要素を係合解放さ
    せるサーボ油圧の給排を選択する切換弁と、該切換弁と
    前記低速の変速段を達成する摩擦係合要素との間に介挿
    されて前記サーボ油圧を調圧する調圧手段と、前記両変
    速段に対応する変速信号を出力する変速段切換手段とを
    有する自動変速機において、 前記変速制御装置は、前記調圧手段の異常を判定する異
    常判定手段を有し、 前記異常判定手段は、前記特定の変速段からそれと直近
    の低速の変速段への変速が開始された後から該変速が完
    了するまでの間に前記調圧手段の異常が判定されたとき
    に、直近の低速の変速段への変速を中止するとともに
    前記変速段切換手段に前記特定の変速段の変速信号を出
    力することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 自動変速機が連結されたエンジンをトル
    ク制御するエンジントルク制御装置を有し、前記異常判
    定手段は、前記特定の変速段からそれと直近の低速の変
    速段への変速時の異常判定により、エンジントルク制御
    装置のトルク制御を延長する信号を出力することを特徴
    とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
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