JP3402140B2 - ホトセンサの製造方法 - Google Patents

ホトセンサの製造方法

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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂により一体化
モールドしてなるモールド一体成形方式のホトセンサの
製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】その種のホトセンサとして、例えば図6
に示すものがある。このホトセンサ60では、遮光性樹
脂による樹脂モールド部61に投受光面62が対向状に
位置決めされ、樹脂モールド部61からリード63が外
部に突出している。又、樹脂モールド部61には凹部6
4が形成されているが、この凹部64は一体化モールド
(2次モールド)の際に使用する2次金型によってでき
たものである。 【0003】図6のホトセンサ60には、図7の(a)
や(b)に示すような1次モールド素子が使用される。
図7の(a)の1次モールド素子70Aは、一方のリー
ド63に発光素子又は受光素子としての半導体チップ7
1が取付けられ、半導体チップ71と他方のリード63
がワイヤ72により接続され、半導体チップ71やワイ
ヤ72等を含むリード63の端部が透光性樹脂(モール
ド部分)73により1次モールドされたものである。図
7の(b)の1次モールド素子70Bは、1次モールド
素子70Aと同様の構成であるが、モールド部分73が
突出部73aを有し、この突出部73aが半導体チップ
71やワイヤ72をモールドしている。 【0004】又、図8に示すホトセンサ80もある。こ
のホトセンサ80でも、樹脂モールド部81に投受光面
82が対向状に配され、リード83が樹脂モールド部8
1から外部に突出している。又、樹脂モールド部81の
凹部84は、一体化モールド時に2次金型によりできた
ものである。図8のホトセンサ80には、図9に示すよ
うな1次モールド素子90が使用される。この1次モー
ルド素子90でも、一方のリード83に半導体チップ9
1が取付けられ、半導体チップ91と他方のリード83
がワイヤ92で接続され、半導体チップ91やワイヤ9
2等が透光性樹脂(モールド部分)93により1次モー
ルドされている。モールド部分93は上面にテーパ部9
3aを有するが、このテーパ部93aは、2次金型に設
けられた突出部と協同して光通路形成用の窓部を形成す
るためのものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のホ
トセンサ60,80では、その構造からして、一次モー
ルド素子70A,70B,90のモールド部分73,9
3にレンズ部を突設して光学特性を向上させることは不
可能である。つまり、例えば図6のホトセンサ60や図
8のホトセンサ80では、モールド部分73,93にレ
ンズ部を突設する場合、2次金型から製品(成形品)を
取り出せるような金型構造(形状)にすると、どうして
もレンズ部に2次成形樹脂(遮光性樹脂)が侵入して、
光路を遮ってしまう。逆に、レンズ部に2次成形樹脂が
侵入しないように、レンズ部の形状と同じ形を受けるよ
うな金型構造にすると、2次金型から製品(成形品)を
取り出せなくなる。 【0006】この発明は、そのような問題点に着目して
なされたもので、主に光学特性の向上を図ることができ
るホトセンサの製造方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のホトセンサの製造方法は、発光
素子と受光素子とを透光性樹脂により1次モールドする
と共に、前記発光素子と受光素子の透光面を残して遮光
性樹脂で2次モールドするホトセンサの製造方法におい
て、前記発光素子及び受光素子の透光面に対応する位置
にそれぞれレンズ部を突設し、その後、前記1次モール
ド素子のモールド部分の前面であるレンズ部の下側に係
合する先細部を有する固定金型突部と、前記1次モール
ド素子のモールド部分の前面であるレンズ部の両側に係
合する先細部を有するスライド金型とを備える遮光性樹
脂モールド用の2次金型を用い、この2次金型の前記固
定金型突部の先細部及び前記スライド金型の先細部によ
り前記レンズ部を包囲した状態で遮光性樹脂を2次金型
に注入してモールドすることを特徴とする。 【0008】この製造方法は、遮光性樹脂モールド用の
2次金型の固定金型突部の先細部及びスライド金型の先
細部によりレンズ部を包囲した状態で遮光性樹脂を2次
金型に注入してモールドするので、光学特性を向上させ
るレンズ部を透光性樹脂によるモールドの際に設けるこ
とができる上に、遮光性樹脂によるモールドの際にレン
ズ部に遮光性樹脂が回り込まない。 【0009】なお、本発明において、発光素子としては
発光ダイオード等が、受光素子としてはホトトランジス
タ、ホトダイオード等が示される。又、透光性樹脂及び
遮光性樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等のいずれ
であってもよく、透光性樹脂によるモールド(1次モー
ルド)及び遮光性樹脂によるモールド(2次モールド)
は、トランスファー成形法、注型法、射出成形法等のい
ずれであってもよい。 【0010】透光性樹脂は、発光素子が発する光、又は
受光素子が受光可能な光のうち、ホトセンサとして用い
る光の波長帯域の光に対して透過特性を持つもので、例
えば赤色光を使用するときは、赤色波長は少なくとも透
過するような樹脂である。勿論、赤色以外の光も透過す
るものであってもよい。遮光性樹脂は、モールド中身が
見えないように可視光を遮光する樹脂であることが望ま
しい。又、受光素子がノイズを受光しないように受光素
子の受光可能光も遮光する樹脂であるのが望ましい。 【0011】これら透光性樹脂及び遮光性樹脂によるモ
ールドは、一体成形によるモールドである。遮光性樹脂
によるモールドでは、発光素子と受光素子の透光面を残
すが、この透光面は、透光性樹脂によるモールドで形成
された投光部及び受光部としての窓部となる部分であ
る。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。その一実施形態に係るホトセンサを図1
(斜視図)、その内部構造を図2(透視斜視図)、及び
遮光性樹脂によりモールド(2次モールド)される1次
モールド素子(透光性樹脂によりモールドしたもの)を
図3(斜視図)に示す。このホトセンサは、図示のよう
な形状を呈し、凹字形状の樹脂モールド部20の上部に
一対の対向状の投光部及び受光部に対応する凹部21を
有し、樹脂モールド部20の下部からリード13が外部
に突出している。凹部21は、2次モールドの際に使用
する2次金型によって形成され、この凹部21に1次モ
ールド素子の半円形状のレンズ部12が突出して配置さ
れている。なお、樹脂モールド部20の両側面には、2
次金型の押出しピン33によってできた穴22と、固定
金型突部31によってできた切欠き23がある。 【0013】樹脂モールド部20内には、発光素子及び
受光素子の各々の1次モールド素子10A,10Bが配
されている。1次モールド素子10A,10Bは、それ
ぞれリード13の端部に発光素子及び受光素子を透光性
樹脂により1次モールドしたモールド部分11を有す
る。モールド部分11の前面には半円形状のレンズ部1
2が突設されている。 【0014】次に、上記のように構成した1次モールド
素子を有するホトセンサの製造方法について、図4及び
図5を参照して説明する。まず、ホトセンサに使用され
る半導体素子15(投光素子及び受光素子)の各々の1
次モールド素子10A,10Bを作製する。1次モール
ド素子10A,10Bは、一方のリード13の端部に半
導体素子15を取付け、半導体素子15と他方のリード
13をワイヤ16により接続したものに対し、レンズ部
12に対応する形状を有する1次金型を用いて、半導体
素子15やリード13の端部を透光性樹脂により1次モ
ールドすることにより得られる。但し、1次モールド素
子10A,10Bは、各々独立部品となっているのでは
なく、リードフレーム上に一体につながっている。 【0015】1次モールド素子の作製後は、図4(要部
断面図)及び図5(図4の線I−Iにおける断面図)に
示すような2次金型を使用して一体化モールド(2次モ
ールド)を行う。この2次金型は、固定金型30、固定
金型突部31、矢印A方向に移動可能なスライド金型3
2、押出しピン33及び矢印B方向に移動可能な可動金
型34で構成され、それらの金型30,32,34によ
って形成される空隙に、1次モールド素子10A,10
Bを対向状に位置決めする。 【0016】固定金型突部31は、1次モールド素子1
0A,10Bのモールド部分11の前面(レンズ部12
の下側)に係合する先細部31aを有する。又、スライ
ド金型32は、モールド部分11の前面(レンズ部12
の両側)に係合する先細部32aを有する。これら先細
部31a,32aにより、レンズ部12が包囲される。 【0017】この2次金型に1次モールド素子10A,
10Bを位置決めすれば、レンズ部12が先細部31
a,32aで包囲された状態となる。又、押出しピン3
3によりモールド部分11の背面が押されることで、モ
ールド部分11の前面(レンズ部12)がスライド金型
32に押付けられる。これにより、溶融樹脂の注入準備
ができる。 【0018】図4及び図5の状態で、遮光性樹脂により
一体化モールドすれば、図1に示すように、樹脂モール
ド部20に凹部21が形成されると共に、凹部21に1
次モールド素子10A,10Bのレンズ部12が突出状
に配置されたホトセンサが製造される。勿論、樹脂モー
ルド部20の側面には、押出しピン33による穴22
と、固定金型突部31の先細部31aによる切欠き23
が形成される。 【0019】上記実施形態は、発光素子と受光素子が対
向する透過形のホトセンサに係るが、この場合、特に発
光素子と受光素子(半導体素子15)に対向する方向に
垂直な方向(上下方向)の光軸を合わせることができ、
投受光軸のずれを防止することができる。なお、上記2
次金型において、スライド金型32は、1次モールド素
子10A,10Bと同時に挿入する嵌め込み式の金型で
もよい 【0020】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1のホトセ
ンサの製造方法によれば、2次モールド時に、1次モー
ルド素子のモールド部分の前面であるレンズ部の下側に
係合する先細部を有する固定金型突部と、1次モールド
素子のモールド部分の前面であるレンズ部の両側に係合
する先細部を有するスライド金型とを備える遮光性樹脂
モールド用の2次金型を用い、この2次金型の固定金型
突部の先細部及びスライド金型の先細部によりレンズ部
を包囲した状態で遮光性樹脂を2次金型に注入してモー
ルドするので、光学特性を向上させるレンズ部を透光性
樹脂によるモールド部(投光素子及び受光素子の透光面
に対応する位置)に設けることができる上に、遮光性樹
脂によるモールドの際にレンズ部に遮光性樹脂が回り込
まない。又、透光性樹脂によるモールド部のレンズ部が
遮光性樹脂によるモールド部の投光部及び受光部を兼ね
ることになるので、投光素子及び受光素子の透光面を出
現させるスリットを遮光性樹脂によるモールドの際に形
成する必要がなく、スリットとレンズの光軸ずれが発生
しない。
【図面の簡単な説明】 【図1】一実施形態に係るホトセンサの斜視図である。 【図2】図1のホトセンサの内部を示す透視斜視図であ
る。 【図3】図1のホトセンサに使用する1次モールド素子
の斜視図である。 【図4】図3の1次モールド素子を2次金型を用いて一
体化モールド(2次モールド)する際の状態を示す要部
断面図である。 【図5】図4の線I−Iにおける断面図である。 【図6】従来例に係るホトセンサの斜視図である。 【図7】図6のホトセンサに使用する1次モールド素子
の部分透視斜視図(a)、及び別の1次モールド素子の
部分透視斜視図(b)である。 【図8】別の従来例に係るホトセンサの斜視図である。 【図9】図8のホトセンサに使用する1次モールド素子
の部分透視斜視図である。 【符号の説明】 10A,10B 1次モールド素子 11 モールド部分 12 レンズ部 13 リード 20 樹脂モールド部 21 凹部 30〜34 2次金型31a,32a 先細部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 31/12 H01L 31/12 H (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/28 H01H 35/00 H01L 21/56 H01L 31/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】発光素子と受光素子とを透光性樹脂により
    1次モールドすると共に、前記発光素子と受光素子の透
    光面を残して遮光性樹脂で2次モールドするホトセンサ
    の製造方法において、 前記発光素子及び受光素子の透光面に対応する位置にそ
    れぞれレンズ部を突設し、その後、前記1次モールド素
    子のモールド部分の前面であるレンズ部の下側に係合す
    る先細部を有する固定金型突部と、前記1次モールド素
    子のモールド部分の前面であるレンズ部の両側に係合す
    る先細部を有するスライド金型とを備える遮光性樹脂モ
    ールド用の2次金型を用い、この2次金型の前記固定金
    型突部の先細部及び前記スライド金型の先細部により前
    記レンズ部を包囲した状態で遮光性樹脂を2次金型に注
    入してモールドすることを特徴とするホトセンサの製造
    方法。
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