JP3401546B2 - 吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機

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JP3401546B2
JP3401546B2 JP31797599A JP31797599A JP3401546B2 JP 3401546 B2 JP3401546 B2 JP 3401546B2 JP 31797599 A JP31797599 A JP 31797599A JP 31797599 A JP31797599 A JP 31797599A JP 3401546 B2 JP3401546 B2 JP 3401546B2
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JP
Japan
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heat exchanger
high temperature
boiler
low temperature
regenerator
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邦彦 中島
健一 斉藤
英治 荒井
益臣 大田
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Kawasaki Thermal Engineering Co Ltd
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Kawasaki Thermal Engineering Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸収冷凍機に関す
る。さらに詳しくは、いわゆるリバースサイクル形の蒸
気式二重効用吸収冷凍機に対し、溶液濃縮ボイラを組み
合わせて一体化した吸収冷凍機に関する。ここに、吸収
冷凍機には吸収冷温水機も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】従来より、蒸気式二重効用吸収冷凍機と
して、図9に例示したようなものが知られている。この
ものは、吸収液が吸収器aから低温再生器cを経て高温
再生器eに流されるというリバースサイクルを構成して
いる。このものにおける吸収サイクルを説明すると、ま
ず、吸収器aで多量の冷媒蒸気を吸収して濃度が薄めら
れた吸収液(稀吸収液)が吸収器aから低温熱交換器b
に送給され、この低温熱交換器bにより加熱された後に
低温再生器cに送給される。前記稀吸収液は、この低温
再生器cにおいて低温再生され、吸収している冷媒の一
部を放出し濃度がその分高くなって中間濃度の吸収液
(中間吸収液)となる。次に、この中間吸収液は、低温
再生器cから高温熱交換器dに送給され、この高温熱交
換器dにより加熱された後に高温再生器eに送給され
る。
【0003】前記中間吸収液は、この高温再生器eにお
いて高温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃
度がさらに高くなって高濃度の吸収液(濃吸収液)とな
る。そして、この濃吸収液が前記高温熱交換器dの加熱
側に対し前記中間吸収液を加熱する加熱源として戻さ
れ、さらに、低温熱交換器bの加熱側に対し前記稀吸収
液を加熱する加熱源として戻された後、前記吸収器aに
帰還される。この帰還された濃吸収液は吸収器aにおい
て散布され、冷却水により冷却されながら再び冷媒蒸気
を吸収して前記稀吸収液となる。
【0004】このような蒸気式二重効用吸収冷凍機にお
いては、前記高温再生器eには蒸気ボイラfから高温の
蒸気が加熱源として供給されるようになっており、この
蒸気により中間吸収液が加熱されて吸収していた冷媒を
放出するようにされ、この放出された冷媒蒸気は、低温
再生器cに対しこの低温再生器cでの加熱源として利用
された後、凝縮器gに戻されて凝縮される。
【0005】ところが、かかる蒸気ボイラfを組合わせ
た蒸気式吸収冷凍機においては、以下のような不都合が
ある。
【0006】蒸気ボイラfはそれ自体が大型であり吸収
冷凍機全体の大型化を招くことになる。しかも、その蒸
気ボイラfを運転させるには吸収冷凍機の系とは別の系
の給水、加熱後の蒸気ドレンの回収、および薬品の注入
等が必要になるなど省エネルギーの要請に反する上に、
それらのための付随設備が必要になり前記の大型化を助
長している。しかるに、前記蒸気ボイラfが吸収冷凍機
に対し貢献するのは単に加熱源を供給するという役割を
のみ果たすに止まっており、蒸気ボイラfでの燃焼のた
めの燃料消費に見合う効果を充分に得ているとは言い難
い。その上、法規制上も、取り扱い者として所定の有資
格者や検査等が必要になるという煩わしさを伴うものと
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、ボイラの機能を
充分に活用して冷房出力当たりの燃料消費量の低減およ
び省エネルギーを図るとともに、吸収冷凍機全体のコン
パクト化および簡易な取り扱いを可能とし得る吸収冷凍
機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の吸収冷凍機の第
1形態は、吸収液を、吸収器から順に低温熱交換器、低
温再生器、高温熱交換器、蒸気加熱式高温再生器、前記
高温熱交換器および低温熱交換器を経て前記吸収器に戻
るよう循環させる蒸気式吸収冷凍機において、前記低温
再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ラインにバイ
パスさせる第1バイパスラインと、前記高温再生器から
の吸収液の一部を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる
第2バイパスラインと、前記高温再生器と高温熱交換器
との間に介装されて吸収液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイ
ラと、前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装さ
れて、前記溶液濃縮ボイラにより濃縮された吸収液によ
り前記高温再生器からの吸収液を加熱する付加熱交換器
と、前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装され
て、前記溶液濃縮ボイラからの排ガスにより吸収液を加
熱する排ガス熱回収器と、前記高温再生器からの濃吸収
液を抽出して前記溶液濃縮ボイラに供給する供給手段
、前記低温熱交換器にパラレルに配設された第2低温
熱交換器とを備え、前記溶液濃縮ボイラから発生した冷
媒蒸気が、前記高温再生器に対し加熱源として供給され
るようされ、前記第2低温熱交換器に前記高温再生器か
らの冷媒ドレンが加熱源として供給されるようにされ
なることを特徴とする。
【0009】 本発明の吸収冷凍機の第2形態は、吸収
液を、吸収器から順に低温熱交換器、低温再生器、高温
熱交換器、蒸気加熱式高温再生器、前記高温熱交換器お
よび低温熱交換器を経て前記吸収器に戻るよう循環させ
る蒸気式吸収冷凍機において、前記低温再生器からの吸
収液の一部を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる第1
バイパスラインと、前記高温再生器からの吸収液の一部
を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる第2バイパスラ
インと、前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装さ
れて吸収液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、前記高温
再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、前記溶液
濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記高温再生
器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、前記高温熱
交換器とパラレルに配設されて、前記溶液濃縮ボイラか
らの排ガスにより吸収液を加熱する排ガス熱回収器と、
前記高温再生器からの濃吸収液を抽出して前記溶液濃縮
ボイラに供給する供給手段と、前記低温熱交換器にパラ
レルに配設された第2低温熱交換器とを備え、前記溶液
濃縮ボイラから発生した冷媒蒸気が、前記高温再生器に
対し加熱源として供給されるようされ、前記第2低温熱
交換器に前記高温再生器からの冷媒ドレンが加熱源とし
て供給されるようにされてなることを特徴とする。
【0010】 本発明の吸収冷凍機の第3形態は、吸収
液を、吸収器から順に低温熱交換器、低温再生器、高温
熱交換器、蒸気加熱式高温再生器、前記高温熱交換器お
よび低温熱交換器を経て前記吸収器に戻るよう循環させ
る蒸気式吸収冷凍機において、前記低温再生器からの吸
収液の一部を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる第1
バイパスラインと、前記高温再生器からの吸収液の一部
を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる第2バイパスラ
インと、前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装さ
れて吸収液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、前記高温
再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、前記溶液
濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記高温再生
器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、前記高温再
生器の入口側の分岐ラインに配設されて、前記溶液濃縮
ボイラからの排ガスにより吸収液の一部を再生する排ガ
ス熱回収器と、前記高温再生器からの濃吸収液を抽出し
て前記溶液濃縮ボイラに供給する供給手段と、前記低温
熱交換器にパラレルに配設された第2低温熱交換器と
備え、前記溶液濃縮ボイラから発生した冷媒蒸気が、前
記高温再生器に対し加熱源として供給されるようされ、
前記排ガス熱回収器から発生した冷媒蒸気が前記低温再
生器に対し加熱源として供給されるようにされ、前記第
2低温熱交換器に前記高温再生器からの冷媒ドレンが加
熱源として供給されるようにされてなることを特徴とす
る。
【0011】 本発明の吸収冷凍機の第4形態は、吸収
液を、吸収器から順に低温熱交換器、低温再生器、高温
熱交換器、蒸気加熱式高温再生器、前記高温熱交換器お
よび低温熱交換器を経て前記吸収器に戻るよう循環させ
る蒸気式吸収冷凍機において、前記低温再生器からの吸
収液の一部を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる第1
バイパスラインと、前記高温再生器からの吸収液の一部
を戻り濃吸収液ラインにバイパスさせる第2バイパスラ
インと、前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装さ
れて吸収液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、前記高温
再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、前記溶液
濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記高温再生
器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、前記高温再
生器からの冷媒ドレンを、前記溶液濃縮ボイラからの排
ガスにより加熱する排ガス熱回収器と、前記高温再生器
からの濃吸収液を抽出して前記溶液濃縮ボイラに供給す
る供給手段と、前記低温熱交換器にパラレルに配設され
た第2低温熱交換器とを備え、前記溶液濃縮ボイラから
発生した冷媒蒸気が、前記高温再生器に対し加熱源とし
て供給されるようされ、前記排ガス熱回収器により加熱
された冷媒ドレンが前記低温再生器に対し加熱源として
供給されるようにされ、前記第2低温熱交換器に前記高
温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供給されるよ
うにされてなることを特徴とする。
【0012】本発明の吸収冷凍機においては、前記低温
熱交換器にパラレルに配設された第2低温熱交換器を備
え、前記第2低温熱交換器に前記低温再生器からの冷媒
ドレンが加熱源として供給されるようにされていてもよ
い。
【0013】 また、本発明の吸収冷凍機においては、
前記低温熱交換器にパラレルに配設された第3低温熱交
換器を備え、前記第3低温熱交換器に前記低温再生器か
らの冷媒ドレンが加熱源として供給されるようにされて
いてもよい。
【0014】さらに、本発明の吸収冷凍機においては、
前記高温熱交換器にパラレルに配設された第2高温熱交
換器を備え、前記第2高温熱交換器に前記高温再生器か
らの冷媒ドレンが加熱源として供給されるようにされて
いてもよい。この場合、前記低温熱交換器にパラレルに
配設された第2低温熱交換器を備え、前記第2高温熱交
換器に前記高温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として
供給されるようにされ、前記第2低温熱交換器に前記第
2高温熱交換器において熱交換した後の冷媒ドレンが供
給されるようにされていてもよく、あるいは前記第2低
温熱交換器の加熱源として低温再生器からの冷媒ドレン
が供給されるようにされていてもよい。
【0015】さらにまた、本発明の吸収冷凍機において
は、吸収器と蒸発器との組合せを複数個設け、冷水、冷
却水および吸収液を、前記複数個の組合せにシリーズに
供給してもよく、あるいは吸収器と蒸発器との組合せを
複数個設け、冷水および吸収液を前記複数個の組合せに
シリーズに供給し、冷却水を前記複数個の組合せにパラ
レルに供給してもよい。
【0016】さらにまた、本発明の吸収冷凍機において
は、冷却水が凝縮器から吸収器へ流されてもよい。
【0017】なお、本発明の吸収冷凍機においては、溶
液濃縮ボイラが貫流ボイラであるのが好ましい。
【0018】
【作用】本発明の吸収冷凍機は、前記の如く構成されて
いるので、ボイラに特段の給水設備を設ける必要がない
とともに、蒸気ドレンの回収も不要となる。また、その
ため薬注設備なども不要となるので、ボイラが小型化さ
れる。その結果、吸収冷凍機にボイラを一体化できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定され
るものではない。
【0020】本発明は、ボイラに対し給水する代わりに
吸収液を供給し、そのボイラを吸収液の濃縮に直接利用
して冷房出力当たりの燃料消費量の低減化を図る一方、
その結果として放出される冷媒蒸気を高温再生器等の加
熱源として利用することを基本とするものである。
【0021】基本的には、本発明は、吸収液を、吸収器
から順に低温熱交換器、低温再生器、高温熱交換器、蒸
気加熱式高温再生器、前記高温熱交換器および低温熱交
換器を経て前記吸収器に戻るよう循環させる蒸気式吸収
冷凍機を前提とし、前記高温再生器と高温熱交換器との
間に介装されて吸収液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラ
と、前記高温再生器からの濃吸収液の一部または全てを
抽出して前記溶液濃縮ボイラに供給する供給手段、例え
ばポンプとを備えるものであって、前記溶液濃縮ボイラ
により加熱濃縮された後の吸収液(高濃吸収液)を前記
高温熱交換器の加熱側に戻すよう前記高温熱交換器と接
続する一方、前記溶液濃縮ボイラにおいて吸収液から蒸
発した冷媒蒸気を前記高温再生器に対し加熱源として供
給するよう前記高温再生器と接続してなるものである。
【0022】ここで、「溶液濃縮ボイラ」としては、燃
料の燃焼により濃吸収液を加熱する機能、その加熱によ
り吸収している冷媒を冷媒蒸気として放出させる機能、
および濃吸収液の加熱の際の内圧に耐えうる機能を備え
るものであればよい。
【0023】本発明の場合には、高温再生器により高温
再生されて中間吸収液からさらに濃縮された濃吸収液が
ポンプにより溶液濃縮ボイラに対し送給され、この溶液
濃縮ボイラによってより一層濃縮される。そして、この
高濃縮された吸収液、つまり高濃吸収液が高温熱交換器
の加熱源、ついで低温熱交換器の加熱源として戻される
ことになる。その一方、前記溶液濃縮ボイラにおいて
は、吸収液の濃縮の際に冷媒が冷媒蒸気として放出さ
れ、その冷媒蒸気が前記高温再生器の加熱源として供給
されることになる。その結果、高温再生器での高温再生
もより効率的に行われることになる。
【0024】このように、吸収冷凍機に対し溶液濃縮ボ
イラを組合わせることにより、全体として冷房出力当た
りの燃料消費量の可及的な低減化が図られると同時に、
省エネルギー・省資源も図ることが可能になる。このよ
うな作用は、定性的には、溶液濃縮ボイラに対し供給さ
れる、高温再生器からの濃吸収液の量の大小の如何に拘
わらず得ることができる。
【0025】その上、本発明では、従来の蒸気ボイラの
如く給水、薬品注入および蒸気ドレン回収等が不要にな
るため、それらに対応する設備も不要になり吸収冷凍機
全体のコンパクト化が図られる上に、それらに要するエ
ネルギーも不要となってより大きな省エネルギー・省資
源が図られる。
【0026】また、本発明においては、熱効率の向上を
図る点、主として溶液濃縮ボイラのボイラ効率向上を図
る点より、以下の構成を付加してもよい。
【0027】すなわち、溶液濃縮ボイラに対し高温再生
器から供給される供給吸収液と、前記溶液濃縮ボイラか
ら高温熱交換器に戻される高濃吸収液との間で互いに熱
交換させる第1熱交換器を備えるようにしてもよい。こ
の場合には、第1熱交換器において高濃吸収液からの熱
を受けて供給吸収液が昇温され、この昇温された供給吸
収液が溶液濃縮ボイラに対し導入されることになるた
め、前記熱交換器のない場合と比べボイラ効率の増大化
が図られることになる。また、前記溶液濃縮ボイラに対
し高温再生器から供給される供給吸収液と、前記溶液濃
縮ボイラから排出される燃焼排ガスとの間で互いに熱交
換させる第2熱交換器を備えるようにしてもよい。
【0028】この第2熱交換器としては、例えば溶液濃
縮ボイラに付設したエコノマイザにより構成し、このエ
コノマイザに対し前記供給吸収液を貫流させるようにす
ればよい。このような第2熱交換器を設けた場合にも、
第2熱交換器において昇温された状態の供給吸収液が溶
液濃縮ボイラに導入されることになるため、前記第2熱
交換器のない場合と比べボイラ効率の増大化が図られる
ことになる。その上、この場合には、前記供給吸収液の
昇温が溶液濃縮ボイラ自身の燃焼排ガスを熱源として行
われるため、省エネルギーおよび省資源も図ることが可
能になる。
【0029】さらに、主として省エネルギーの観点より
以下の構成を付加してもよい。
【0030】その第1として、高温熱交換器に並列に溶
液濃縮ボイラの燃焼排ガスを加熱源として中間吸収液を
加熱する排ガス熱回収器、つまり第2高温熱交換器を付
設してもよく、また高温熱交換器の下流に溶液濃縮ボイ
ラの燃焼排ガスを加熱源として中間吸収液を加熱して再
生する排ガス熱回収器、つまり補助再生器を付設しても
よく、さらに溶液濃縮ボイラの燃焼排ガスを加熱源とし
て高温再生器からの冷媒ドレンを加熱する排ガス熱回収
器、つまり冷媒ドレン加熱器を付設してもよい。この場
合には、外部から供給する必要のある冷房出力当たりの
加熱熱量の一部を燃焼排ガスにより賄えるため、前記加
熱熱量を前記補助再生器や冷媒ドレン加熱器のない場合
に比べ低減化することが可能になり、省エネルギーが図
られる。
【0031】その第2として、低温再生器の冷媒ドレン
を加熱源として稀吸収液を加熱する第1冷媒熱回収器、
つまり第2低温熱交換器が、低温熱交換器にパラレルに
または低温熱交換器の稀吸収液の出口側にシリーズに付
設されてもよい。この場合には、外部から供給する必要
のある冷房出力当たりの加熱熱量の一部を冷媒ドレンに
より賄えるため、前記加熱熱量を前記冷媒熱回収器のな
い場合に比べ低減することが可能になり、省エネルギー
が図られる。
【0032】その第3として、高温再生器の冷媒ドレン
を加熱源として稀吸収液を加熱する第2冷媒熱回収器、
つまり第3低温熱交換器が、低温熱交換器にパラレルに
または低温熱交換器の稀吸収液の出口側にシリーズに付
設されてもよい。この場合には、外部から供給する必要
のある冷房出力当たりの加熱熱量の一部を冷媒ドレンに
より賄えるため、前記加熱熱量を前記冷媒熱回収器のな
い場合に比べ低減することが可能になり、省エネルギー
が図られる。
【0033】その第4として、高温再生器の冷媒ドレン
を加熱源として中間吸収液を加熱する第3冷媒熱回収
器、つまり第3高温熱交換器が、高温熱交換器とパラレ
ルにまたは高温熱交換器の中間吸収液の出口側にシリー
ズに付設されるとともに、第3冷媒熱回収器を加熱した
後の冷媒ドレンを加熱源とする、稀吸収液を加熱する第
4冷媒熱回収器、つまり第4低温熱交換器が、低温熱交
換器にパラレルにまたは低温熱交換器の稀吸収液の出口
側にシリーズに付設されてもよい。この場合には、外部
から供給する必要のある冷房出力当たりの加熱熱量の一
部を冷媒ドレンにより賄えるため、前記加熱熱量を前記
第3冷媒熱回収器および第4冷媒熱回収器のない場合に
比べ低減することが可能になり、省エネルギーが図られ
る。
【0034】その第5として、高温再生器の冷媒ドレン
を加熱源とする、中間吸収液を加熱する第3冷媒熱回収
器が高温熱交換器とパラレルにまたは高温熱交換器の中
間吸収液の出口側にシリーズに付設されるとともに、第
3冷媒熱回収器を加熱した後の冷媒ドレンおよび低温再
生器の冷媒ドレンを加熱源として稀吸収液を加熱する第
5冷媒熱回収器、つまり第5低温熱交換器が、低温熱交
換器にパラレルにまたは低温熱交換器の稀吸収液の出口
側にシリーズに付設されてもよい。この場合には、外部
から供給する必要のある冷房出力当たりの加熱熱量の一
部を冷媒ドレンにより賄えるため、前記加熱熱量を前記
第3冷媒熱回収器および第5冷媒熱回収器のない場合に
比べ低減することが可能になり、省エネルギーが図られ
る。
【0035】その第6として、中間吸収液の一部を中間
液ポンプ(中間液供給手段)の手前側から、高温熱交換
器と低温熱交換器との間の吸収液戻りラインにバイパス
させてもよい。この場合には、より高温側へ供給される
臭化リチウム量を減少させることができるので、高温側
で発生する熱損失量が低減されて熱効率の向上が図られ
るとともに、稀液ポンプのキャビテーション防止および
騒音の低下も達成される。
【0036】その第7として、吸収器と蒸発器との組合
せを複数個設け、冷水、冷却水および吸収液を、前記複
数個の組合せにシリーズに供給してもよく、あるいは吸
収器と蒸発器との組合せを複数個設け、冷水および吸収
液を前記複数個の組合せにシリーズに供給し、冷却水を
前記複数個の組合せにパラレルに供給してもよい。この
場合には、吸収器の器内圧力および蒸発器の器内圧力を
グループ毎に段階的に変えることができ、それにより従
来以上に希薄な吸収液濃度領域における利用が可能とな
り、効率が向上するとともに高温再生器および熱交換器
を大幅に小型化できる。その結果、吸収冷凍機の小型化
が達成される。
【0037】その第8として、冷却水が凝縮器から吸収
器へ流されてもよい。この場合には、複数個の再生器を
有する吸収冷凍機の欠点である高温再生系、あるいはボ
イラ系における温度上昇および圧力上昇を比較的小さく
抑えることができる。すなわち、凝縮器の温度および圧
力が低下し、それにより低温再生器の温度が下がり、そ
れにより高温再生器の温度が下がり、それによりボイラ
系の温度および圧力が下がる。
【0038】なお、本発明においては取り扱いの簡易化
の観点より、前記の溶液濃縮ボイラとして貫流ボイラを
用いるようにしてもよい。この場合には、ボイラ内での
吸収液保有量が低減されるため、吸収液の全体量の低減
化が図られ、これに伴い、吸収液のリチウムが高価であ
るためコストの低減化をも図ることが可能になる。さら
に、伝熱面積が10m2以下の場合には小型ボイラ、5
2以下の場合には簡易ボイラとされるため、取り扱い
に際し資格者および設置許可がそれぞれ不要となる上
に、検査等の規制が緩和されることになる。
【0039】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明を実施
例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
【0040】実施例1 本発明の実施例1に係る吸収冷凍機を図1に示す。この
実施例1は、吸収器1、ポンプ(稀液ポンプ)2、低温
熱交換器3、低温再生器4、ポンプ(中間液ポンプ)
5、高温熱交換器6、高温再生器7、凝縮器8および蒸
発器9からなるリバースサイクル式の二重効用吸収冷凍
機に対し、溶液濃縮ボイラとしての貫流ボイラ10を組
み合わせたものである。すなわち、この実施例1は、前
記二重効用吸収冷凍機と、溶液濃縮ボイラ10とを吸収
液による冷凍サイクルの中に組み込んだ状態で一体化し
たものである。そして、この実施例1では、前記溶液濃
縮ボイラ10に加え、第1付加熱交換器14、第1排ガ
ス熱回収器21、第2排ガス熱回収器22、第3排ガス
熱回収器23、第4排ガス熱回収器24、ポンプ(濃液
ポンプ)13、中間液ポンプ5の手前から分岐されて戻
り濃吸収液ライン43に接続されている第1バイパスラ
イン41、濃液ポンプ13の手前から分岐されて戻り濃
吸収液ライン43に接続されている第2バイパスライン
42等を付加している。前記第1バイパスライン41お
よび第2バイパスライン42における流量制御等は流量
制御弁等の周知の手段により達成される。
【0041】なお、この実施例1では、第1排ガス熱回
収器21は、具体的には高温再生器7からの濃吸収液を
加熱するエコノマイザ21とされ、第2排ガス熱回収器
22は、具体的には中間吸収液を加熱する第2高温熱交
換器6Aとされ、第3排ガス熱回収器23は、具体的に
は中間吸収液を補助的に再生する補助再生器23とさ
れ、第4排ガス熱回収器24は高温再生器7からの冷媒
ドレンを加熱する冷媒ドレン加熱器24とされる。ただ
し、エコノマイザ21、第2高温熱交換器6A、補助再
生器23および冷媒ドレン加熱器24は全て設けられる
必要はなく、吸収冷凍機のヒートバランスに応じて適宜
選定され、少なくとも1つが設けられていればよい。ま
た、図1において実線に付した矢印は吸収液もしくは冷
媒の流れ方向を示し、破線に付した矢印は冷媒蒸気の流
れ方向を示す。
【0042】次に、吸収液の循環サイクルについて順に
説明する。
【0043】まず、吸収器1で多量の冷媒蒸気を吸収し
て濃度が薄められた稀吸収液が、稀液ポンプ2によって
吸収器1から低温熱交換器3に送給され、この低温熱交
換器3により加熱された後に低温再生器4に送給され
る。そして、前記稀吸収液はこの低温再生器4において
低温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度が
その分高くなって中間濃度の中間吸収液となる。
【0044】ついで、中間吸収液の一部は、低温再生器
4から中間液ポンプ5によって高温熱交換器6および第
2高温熱交換器6Aにパラレルに送給され、この高温熱
交換器6および第2高温熱交換器6Aにより加熱された
後に合流させられて高温再生器7に送給されるが、合流
後の中間吸収液の一部は高温再生器7に導入される前に
分岐させられて補助再生器20に送給され、補助再生器
20によって補助再生された後、高温再生器7からの吸
収液と合流させられるとともに、この再生により発生し
た冷媒蒸気は、配管18により高温再生器7の冷媒蒸気
ラインを低温再生器4に送気している配管17に合流さ
せられる。一方、中間吸収液の残部は、第1バイパスラ
イン41により戻り濃吸収液ライン43に送給される。
【0045】高温再生器7に導入された前記中間吸収液
は、この高温再生器7において高温再生され、吸収して
いる冷媒の一部を放出し濃度がさらに高くなって高濃度
の濃吸収液となる。
【0046】さらに、この濃吸収液の一部は、高温再生
器7から濃液ポンプ13によって貫流ボイラ10に送給
され、この貫流ボイラ10によりさらに加熱されて吸収
している冷媒が冷媒蒸気として放出され、より一層濃縮
された高濃吸収液になる。一方、濃吸収液の残部は、第
2バイパスライン42により戻り濃吸収液ライン43に
送給される。
【0047】ここで、前記濃吸収液の一部は、前記貫流
ボイラ10に導入される前に、付加熱交換器14および
エコノマイザ21にパラレルに供給されて、付加熱交換
器14およびエコノマイザ21により加熱される。そし
て、加熱後に合流させられて貫流ボイラ10に供給され
る。すなわち、前記付加熱交換器14では、前記濃液ポ
ンプ13により送給される濃吸収液が前記貫流ボイラ1
0により濃縮された後、前記高温熱交換器6に戻される
高濃吸収液と熱交換されて加熱されることになる。ま
た、前記エコノマイザ21では、前記濃液ポンプ13に
より送給される濃吸収液が、貫流ボイラ10から排出さ
れる燃焼排ガスと熱交換されて加熱されることになる。
【0048】前記貫流ボイラ10により高濃縮された高
濃吸収液は、前述したように戻り濃吸収液ライン43を
介して前記付加熱交換器14の加熱側に通された後、ま
ず高温熱交換器6の加熱側に通されて前記中間吸収液を
加熱し、ついで低温熱交換器3の加熱側に通されて前記
稀吸収液を加熱し、しかる後に前記吸収器1に戻され
る。この吸収器1においては、戻された高濃吸収液が散
布され冷却水により冷却されることにより、蒸発器9か
ら供給される冷媒蒸気を多量に吸収して再び稀吸収液と
なる。
【0049】一方、前記貫流ボイラ10において蒸発し
た冷媒蒸気は、配管16を通して高温再生器7に対し蒸
気加熱源として送られ、高温再生器7での中間吸収液の
高温再生に利用される。そして、この高温再生器7で利
用された後の冷媒蒸気は、冷媒ドレン加熱器24に送給
されて燃焼排ガスにより加熱された後に配管17に合流
される。また、前記高温再生器7にて放出された冷媒蒸
気は、配管17を通して低温再生器4に対し加熱源とし
て送られる。しかして、この加熱に利用された冷媒蒸気
は配管19に合流させられて低温再生器4からの冷媒蒸
気とともに凝縮器8に送られ、冷却水により凝縮されて
冷媒となる。
【0050】前記貫流ボイラ10から排出される燃焼排
ガスは、前記のエコノマイザ21、冷媒ドレン加熱器2
4、第2高温熱交換器6A、補助再生器23に対して加
熱源として送られるようになっている。
【0051】このように、この実施例1によれば、貫流
ボイラ10から排出される燃焼排ガスの保有熱量が有効
に回収されるので、外部から供給する加熱量の低減によ
る省エネルギーが図られるという効果が得られる。ま
た、中間吸収液および濃吸収液の一部を戻り濃吸収液ラ
イン43にバイパスさせているので、貫流ボイラ10に
供給される臭化リチウム量を減少させることができる。
そのため、ボイラ側で発生する熱損失量の低減も図られ
るという効果とともに、中間液ポンプ5および稀液ポン
プ2のキャビテーション防止も図られるという効果も得
られる。
【0052】実施例2 本発明の実施例2は実施例1を改変したものであって、
図2示すように、低温熱交換器3にパラレルに稀吸収液
を加熱する第1冷媒熱回収器31、つまり第2低温熱交
換器3Aを付加してなるものである。この第2低温熱交
換器3Aの加熱源としては、低温再生器4からの冷媒ド
レンが利用される。そして、この加熱に利用された冷媒
ドレンは配管19に合流させられる。
【0053】なお、実施例2のその余の構成は実施例1
と同様とされている。
【0054】しかして、実施例2はかかる構成を取るこ
とにより、冷媒ドレンの保有熱が回収されるので、外部
から供給する加熱量の低減による省エネルギーが図られ
るという効果が得られる。
【0055】実施例3 本発明の実施例3は実施例2を改変したものであって、
図3に示すように、冷媒ドレン加熱器24を廃止すると
ともに、低温熱交換器3および第2低温熱交換器3Aに
パラレルに稀吸収液を加熱する第2冷媒熱回収器32、
つまり第3低温熱交換器3Bを付加してなるものであ
る。この第3低温熱交換器3Bの加熱源としては、高温
再生器7からの冷媒ドレンが利用される。そして、この
加熱に利用された冷媒ドレンは配管19に合流させられ
る。
【0056】なお、実施例3のその余の構成は実施例2
と同様とされている。
【0057】しかして、実施例3はかかる構成を取るこ
とにより、冷媒ドレンの保有熱が回収されるので、外部
から供給する加熱量の低減による省エネルギーが図られ
るという効果が得られる。
【0058】実施例4 本発明の実施例4は実施例2を改変したものであって、
図4に示すように、第1冷媒ドレン加熱器24を廃止す
るとともに、低温熱交換器3にパラレルに稀吸収液を加
熱する第1冷媒熱回収器31、つまり第2低温熱交換器
3Aを付加し、さらに第2高温熱交換器6Aの加熱源を
冷媒ドレンとしてなるものである。つまり、第2高温熱
交換器6Aを第2冷媒熱回収器32としてなるものであ
る。ここで、第1冷媒熱回収器31および第2冷媒熱回
収器32の加熱源は、ともに高温再生器7からの冷媒ド
レンとされるとともに、それによる加熱は第2高温熱交
換器6Aおよび第2低温熱交換器3Aの順にされてい
る。そして、この加熱に利用された冷媒ドレンは配管1
9に合流させられる。
【0059】なお、実施例4のその余の構成は実施例2
と同様とされている。
【0060】しかして、実施例4はかかる構成を取るこ
とにより、冷媒ドレンの保有熱が回収されるので、外部
から供給する加熱量の低減による省エネルギーが図られ
るという効果が得られる。
【0061】実施例5 本発明の実施例5は実施例4を改変したものであって、
図5に示すように、第1冷媒熱回収器31の加熱源を変
更してなるものである。すなわち、第1冷媒熱回収器3
1の加熱源に、第2冷媒熱回収器32を加熱した後の冷
媒ドレンと低温再生器4からの冷媒ドレンの混合ドレン
を用いてなるものである。
【0062】なお、実施例5のその余の構成は実施例2
と同様とされている。
【0063】しかして、実施例5はかかる構成を取るこ
とにより、冷媒ドレンの保有熱が回収されるので、外部
から供給する加熱量の低減による省エネルギーが図られ
るという効果が得られる。
【0064】実施例6 本発明の実施例6は実施例1を改変したものであって、
図6に示すように、吸収器1と蒸発器9との組合せを二
組とし、すなわち吸収器1と蒸発器9を第1吸収器1A
と第1蒸発器9Aとの組からなる第1ブロックAと、第
2吸収器1Bと第2蒸発器9Bとの組からなる第2ブロ
ックBとにより構成し、そして冷水および冷却水を第2
ブロックBから第1ブロックAにシリーズに供給する一
方、高濃吸収液を第1ブロックAから第2ブロックBに
シリーズに供給してなるものである。
【0065】しかして、実施例6はかかる構成を取るこ
とにより、吸収液1内の圧力、蒸発器9内の圧力をブロ
ックごとに段階的に変えることが可能になり、吸収液を
広い濃度範囲で利用できるようになるので、稀薄な濃度
領域まで利用できる範囲が広がり、吸収液循環量の低
減、低温熱源の有効利用が図られるという効果が得られ
る。
【0066】実施例7 本発明の実施例7は実施例6を改変したものであって、
図7に示すように、吸収器1と蒸発器9との組合せを二
組とし、すなわち吸収器1と蒸発器9を第1吸収器1A
と第1蒸発器9Aとの組からなる第1ブロックAと、第
2吸収器1Bと第2蒸発器9Bとの組からなる第2ブロ
ックBとにより構成し、そして冷水を第2ブロックBか
ら第1ブロックAにシリーズに供給し、高濃吸収液を第
1ブロックAから第2ブロックBにシリーズに供給し、
冷却水を第1ブロックAおよび第2ブロックBにパラレ
ルに供給してなるものである。
【0067】しかして、実施例7はかかる構成を取るこ
とにより、吸収液1内の圧力、蒸発器9内の圧力をブロ
ックごとに段階的に変えることが可能になり、吸収液を
広い濃度範囲で利用できるようになるので、稀薄な濃度
領域まで利用できる範囲が広がり、吸収液循環量の低
減、低温熱源の有効利用が図られるという効果が得られ
る。
【0068】実施例8 本発明の実施例8は実施例1を改変したものであって、
図8に示すように、通常とは逆に冷却水を凝縮器8から
吸収器1にシリーズに流すようにしてなるものである。
【0069】しかして、実施例8はかかる構成を取るこ
とにより、凝縮器8へ温度の低い冷却水を先に通すこと
により、凝縮器8の温度、圧力が低下しそれにより低温
再生器4の温度、圧力が下がり、高温再生器7の温度、
圧力が下がりボイラ系の温度、圧力が下げられるので、
吸収液の温度、濃度を低くでき低温熱源の有効利用とい
う効果が得られる。
【0070】以上、本発明を実施形態および実施例に基
づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態および
実施例に限定されるものではなく、種々改変が可能であ
る。例えば、実施例6および実施例7においては、吸収
器1と蒸発器9との組合せは二組とされているが、三組
またはそれ以上とされてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の吸収冷凍
機によれば、吸収冷凍機に対し溶液濃縮ボイラを組み合
わせて一体化することによって、全体として冷房出力当
たりの燃料消費量の可及的な低減を図ることができると
同時に、省エネルギーおよび省資源を図ることができ、
併せて吸収冷凍機全体のコンパクト化をも図ることがで
きるという優れた効果が得られる。
【0072】また、溶液濃縮ボイラに供給吸収液を導入
する際、この供給吸収液に対し、溶液濃縮ボイラでの生
成物(高濃吸収液)を熱源とする第1熱交換器や、溶液
濃縮ボイラからの排出物(燃焼排ガス)を熱源とする第
2熱交換器の一方もしくは双方を備えることにより、ボ
イラ効率の増大化を図ることができる上に、より大きな
省エネルギーおよび省資源も達成されるという優れた効
果も得られる。
【0073】さらに、高温再生器への吸収液入口側位置
に、溶液濃縮ボイラからの前記排出物を加熱源とする補
助再生器を付設することにより、外部から加熱する必要
のある冷房出力当たりの加熱熱量を低減させることがで
き、さらに大きな省エネルギーを図ることができるとい
う優れた効果も得られる。
【0074】その上、前記溶液濃縮ボイラとして貫流ボ
イラを用いることにより、吸収冷凍機全体のコンパクト
化および取り扱いの簡易化に加え、吸収液コストの低減
も図ることができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の概略図である。
【図2】本発明の実施例2の概略図である。
【図3】本発明の実施例3の概略図である。
【図4】本発明の実施例4の概略図である。
【図5】本発明の実施例5の概略図である。
【図6】本発明の実施例6の要部概略図である。
【図7】本発明の実施例7の要部概略図である。
【図8】本発明の実施例8の概略図である。
【図9】従来の吸収冷凍機の概略図である。
【符号の説明】
1 吸収器 3 低温熱交換器 4 低温再生器 6 高温熱交換器 7 高温再生器 10 貫流ボイラ(溶液濃縮ボイラ) 13 濃液ポンプ(ポンプ) 14 付加熱交換器(第1熱交換器) 21 エコノマイザ(第2熱交換器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大田 益臣 滋賀県草津市青地町1000番地 川重冷熱 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−205908(JP,A) 特開 平3−152362(JP,A) 特開 平8−247566(JP,A) 特開 昭56−108066(JP,A) 特開 平10−160278(JP,A) 特開 昭60−60468(JP,A) 特開 平11−281187(JP,A) 特開 昭59−189265(JP,A) 特開 昭60−134172(JP,A) 実公 昭60−21727(JP,Y1) 特表 平9−503285(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 102

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収液を、吸収器から順に低温熱交換
    器、低温再生器、高温熱交換器、蒸気加熱式高温再生
    器、前記高温熱交換器および低温熱交換器を経て前記吸
    収器に戻るよう循環させる蒸気式吸収冷凍機において、 前記低温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第1バイパスラインと、 前記高温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第2バイパスラインと、 前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装されて吸収
    液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、 前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、
    前記溶液濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記
    高温再生器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、 前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、
    前記溶液濃縮ボイラからの排ガスにより吸収液を加熱す
    る排ガス熱回収器と、 前記高温再生器からの濃吸収液を抽出して前記溶液濃縮
    ボイラに供給する供給手段と 前記低温熱交換器にパラレルに配設された第2低温熱交
    換器と を備え、 前記溶液濃縮ボイラから発生した冷媒蒸気が、前記高温
    再生器に対し加熱源として供給されるようされ 前記第2低温熱交換器に前記高温再生器からの冷媒ドレ
    ンが加熱源として供給されるようにされ てなることを特
    徴とする吸収冷凍機。
  2. 【請求項2】 吸収液を、吸収器から順に低温熱交換
    器、低温再生器、高温熱交換器、蒸気加熱式高温再生
    器、前記高温熱交換器および低温熱交換器を経て前記吸
    収器に戻るよう循環させる蒸気式吸収冷凍機において、 前記低温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第1バイパスラインと、 前記高温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第2バイパスラインと、 前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装されて吸収
    液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、 前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、
    前記溶液濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記
    高温再生器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、 前記高温熱交換器とパラレルに配設されて、前記溶液濃
    縮ボイラからの排ガスにより吸収液を加熱する排ガス熱
    回収器と、 前記高温再生器からの濃吸収液を抽出して前記溶液濃縮
    ボイラに供給する供給手段と 前記低温熱交換器にパラレルに配設された第2低温熱交
    換器と を備え、 前記溶液濃縮ボイラから発生した冷媒蒸気が、前記高温
    再生器に対し加熱源として供給されるようされ 前記第2低温熱交換器に前記高温再生器からの冷媒ドレ
    ンが加熱源として供給されるようにされ てなることを特
    徴とする吸収冷凍機。
  3. 【請求項3】 吸収液を、吸収器から順に低温熱交換
    器、低温再生器、高温熱交換器、蒸気加熱式高温再生
    器、前記高温熱交換器および低温熱交換器を経て前記吸
    収器に戻るよう循環させる蒸気式吸収冷凍機において、 前記低温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第1バイパスラインと、 前記高温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第2バイパスラインと、 前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装されて吸収
    液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、 前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、
    前記溶液濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記
    高温再生器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、 前記高温再生器の入口側の分岐ラインに配設されて、前
    記溶液濃縮ボイラからの排ガスにより吸収液の一部を再
    生する排ガス熱回収器と、 前記高温再生器からの濃吸収液を抽出して前記溶液濃縮
    ボイラに供給する供給手段と 前記低温熱交換器にパラレルに配設された第2低温熱交
    換器と を備え、 前記溶液濃縮ボイラから発生した冷媒蒸気が、前記高温
    再生器に対し加熱源として供給されるようされ、 前記排ガス熱回収器から発生した冷媒蒸気が前記低温再
    生器に対し加熱源として供給されるようにされ 前記第2低温熱交換器に前記高温再生器からの冷媒ドレ
    ンが加熱源として供給されるようにされ てなることを特
    徴とする吸収冷凍機。
  4. 【請求項4】 吸収液を、吸収器から順に低温熱交換
    器、低温再生器、高温熱交換器、蒸気加熱式高温再生
    器、前記高温熱交換器および低温熱交換器を経て前記吸
    収器に戻るよう循環させる蒸気式吸収冷凍機において、 前記低温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第1バイパスラインと、 前記高温再生器からの吸収液の一部を戻り濃吸収液ライ
    ンにバイパスさせる第2バイパスラインと、 前記高温再生器と高温熱交換器との間に介装されて吸収
    液を加熱濃縮する溶液濃縮ボイラと、 前記高温再生器と溶液濃縮ボイラとの間に介装されて、
    前記溶液濃縮ボイラにより濃縮された吸収液により前記
    高温再生器からの吸収液を加熱する付加熱交換器と、 前記高温再生器からの冷媒ドレンを、前記溶液濃縮ボイ
    ラからの排ガスにより加熱する排ガス熱回収器と、 前記高温再生器からの濃吸収液を抽出して前記溶液濃縮
    ボイラに供給する供給手段と 前記低温熱交換器にパラレルに配設された第2低温熱交
    換器と を備え、 前記溶液濃縮ボイラから発生した冷媒蒸気が、前記高温
    再生器に対し加熱源として供給されるようされ、 前記排ガス熱回収器により加熱された冷媒ドレンが前記
    低温再生器に対し加熱源として供給されるようにされ 前記第2低温熱交換器に前記高温再生器からの冷媒ドレ
    ンが加熱源として供給されるようにされ てなることを特
    徴とする吸収冷凍機。
  5. 【請求項5】 前記第2低温熱交換器に前記低温再生器
    からの冷媒ドレンが加熱源として供給されるようにされ
    てなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載
    の吸収冷凍機。
  6. 【請求項6】 前記低温熱交換器にパラレルに配設され
    た第3低温熱交換器を備え、前記第3低温熱交換器に前
    記低温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供給され
    るようにされてなることを特徴とする請求項1、2、3
    または4記載の吸収冷凍機。
  7. 【請求項7】 前記高温熱交換器にパラレルに配設され
    た第2高温熱交換器を備え、前記第2高温熱交換器に前
    記高温再生器からの冷媒ドレンが加熱源として供給され
    るようにされてなることを特徴とする請求項1または3
    記載の吸収冷凍機。
  8. 【請求項8】 前記第2高温熱交換器に前記高温再生器
    からの冷媒ドレンが加熱源として供給されるようにさ
    れ、前記第2低温熱交換器に前記第2高温熱交換器にお
    いて熱交換した後の冷媒ドレンが供給されるようにされ
    てなることを特徴とする請求項記載の吸収冷凍機。
  9. 【請求項9】 前記第2低温熱交換器の加熱源として低
    温再生器からの冷媒ドレンが供給されるようにされてな
    ることを特徴とする請求項記載の吸収冷凍機。
  10. 【請求項10】 吸収器と蒸発器との組合せを複数個設
    け、冷水、冷却水および吸収液を前記複数個の組合せに
    シリーズに供給してなることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8または記載の吸収冷凍
    機。
  11. 【請求項11】 吸収器と蒸発器との組合せを複数個設
    け、冷水および吸収液を前記複数個の組合せにシリーズ
    に供給し、冷却水を前記複数個の組合せにパラレルに供
    給してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8または記載の吸収冷凍機。
  12. 【請求項12】 冷却水が凝縮器から吸収器へ供給され
    てなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9、10または11記載の吸収冷凍機。
  13. 【請求項13】 溶液濃縮ボイラが貫流ボイラであるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11または12記載の吸収冷凍機。
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