JP3400424B2 - ラビング用布材 - Google Patents

ラビング用布材

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rubbing
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、液晶表示素子製造
工程で用いられるラビング用布材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、テレビやノートパソコ
ンなどの様々な機器に画像表示用に広く用いられてい
る。その表示要素の基幹を成す液晶分子の配向を所定の
方向に制御するために、従来から製造工程においてラビ
ング処理行われている。ラビングとは、液晶を挟持する
基板上に形成されたポリイミド樹脂等からなる配向膜の
表面を一定方向に擦ることで、液晶分子をその方向に配
向させる処理方法である。こうしたラビング処理の部材
としては、パイル地の布材が用いられている。
【0003】パイル地の布材は、図5及び図6に示すよ
うに、経糸1及び緯糸2からなる地組織に経糸方向にパ
イル長が1.5〜3mmのカットパイル3が織り込まれ
た構造をしており、こうしたパイル地の布材を回転ロー
ラの外周に巻きつけて回転させながら基板表面に接触さ
せる。カットパイルは起毛されている為基板表面の配向
膜には一定方向の微細な擦り跡が形成されることにな
る。図5はカットパイルがW字に織り込まれており、主
に長繊維糸で織成する場合に用いられる。図6はV字に
カットパイルが織り込まれ、主に紡績糸で織成する場合
に用いられる。
【0004】こうしたパイル地の布材を用いてラビング
処理を行う場合、不均一なラビング処理により表示ムラ
が発生しやすいため、さまざまな対応策が採られてきて
いる。例えば、特開平11−237636号公報では、
ラビング処理を行うパイル地の布材のパイル先端部がそ
の毛根部よりも後方側に位置するように起毛する−すな
わち、ラビング処理する方向に沿って予め傾斜した方向
にパイルを起毛しておき、ラビング処理の間パイルが一
定の方向になびくようして基板表面と擦り合うようにす
る点及びパイルの並列方向が布材を巻き付けた回転ロー
ラの回転方向に対して傾斜して設定する点等が記載され
ており、このようにしてラビング処理の不均一性の改善
が図られている。また、登録実用新案第3032820
号公報では、ビスコースレーヨン・フィラメントからな
るカットパイルを地組織の経糸方向に所定角度傾斜させ
ることで、ビスコースレーヨン・フィラメントが有する
微細ヒダ構造が傾斜した状態で基板表面に接触して、よ
り微細な溝を形成することが可能になる点が記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示素子は、近年
大型化が進んでおり、特にテレビに用いる液晶パネルは
その傾向が著しい。上述した従来技術では、パイル地の
布材を回転ローラに巻き付けて、回転ローラを回転させ
ながら基板表面と接触させることで、ラビング処理を行
っているため、例えばテレビが30インチから60イン
チに大型化すると、そのラビング処理に用いる布材の生
地幅は従来の2倍必要になってくる。従来の生地幅のも
のを複数枚用いる方法や2〜3インチ幅にカットしたテ
ープ状のパイル地を回転ローラに螺旋状に巻き付ける方
法なども考えられているが、その境界でラビング処理の
不均一化が生じる欠点がある。
【0006】こうした生地幅の大きいパイル地の布材を
従来のやり方で製造する場合その製造過程で幅方向(緯
糸方向)に張力を加えて均一に張ることが困難になって
くるため、様々な弊害が起きてくるようになる。例え
ば、パイル糸の長さを切断により調整するシャーリング
の工程では、幅方向の中央部と端部で張力が異なってく
るため、パイル長が不揃いになってしまう。また、パイ
ル糸を起毛する工程でも張力が不均一になると、パイル
地が弛んだ状態になるため、均一に処理することができ
なくなる。以上のような張力の不均一による弊害は、地
組織の経糸及び緯糸が細くなるほど顕著に表れてくる。
経糸及び緯糸を太くして張力の弊害を小さくすることも
考えられるが、パイル糸の単位面積当りの密度や傾斜角
度等の調整が難しくなってしまう。
【0007】また、従来の製造工程では、特開平11−
237636号公報及び登録実用新案第3032820
号公報にも記載されているように、上記経糸方向にパイ
ル糸の起毛を行っている。しかし、こうした経糸方向へ
の起毛は、その織組織の構造上無理が生じやすい。具体
的に説明すれば、図7(a)は、パイル糸を切断する前
の織組織を示しており、経糸1及び緯糸2で織られた上
下の2つの地組織の間をパイル糸3が織り込まれた織組
織となっている。そして、図7(b)に示すように、地
組織の間のパイル糸を経糸方向に切断することにより、
2つのパイル地が作成される。この切断を行う際に、ま
ずパイル糸3は経糸方向に引張られ、図7(b)に示す
ように1つのパイル糸の地組織から突出する部分4,5
が経糸方向に傾斜した状態になり、突出部4は立つよう
に傾斜し、突出部5は逆に寝るように傾斜する。緯糸と
の関係では、一方は4のように緯糸に巻きつくような状
態となるが、他方は5のように隣り合う緯糸にその傾斜
状態をある程度制限されるようになる。起毛処理工程で
は、経糸方向にパイル糸を傾斜するよう力を加えること
になり、突出部分4,5の異なった傾斜状態が助長さ
れ、突出部分4,5の地組織から突出する高さが不揃い
になりやすい構造となっている。さらに、図8は、図5
のパイル糸を上面からみた図であるが、この図から明ら
かなように、パイル糸はその構造上経糸方向に平行では
なく、所定角度θで交差する方向に織り込まれている。
したがって、経糸方向に起毛処理工程を行うと、パイル
糸をねじるように力を加えることになり、パイル糸が経
糸方向に整然と傾斜した状態になりにくい構造であるこ
とが理解できる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるラビング
用布材は、経糸及び緯糸により織成された地組織と、前
記地組織に経糸方向に織り込まれ前記地組織より突出し
た突出部を有する多数のパイル糸とからなるラビング用
布材において、前記パイル糸の突出部が前記地組織の緯
糸方向に傾斜した状態に保持されるように形態安定加工
されていることを特徴とする。
【0009】さらに、前記パイル糸の突出部の傾斜角度
は、前記地組織に立てた垂線に対して26度〜40度の
範囲であることを特徴とする。
【0010】さらに、前記形態安定加工は、前記パイル
糸を緯糸方向に起毛処理する加工を含むことを特徴とす
る。
【0011】さらに、前記形態安定加工は、前記パイル
糸の突出部を樹脂加工処理する加工を含むことを特徴と
する。
【0012】さらに、前記経糸及び前記緯糸として、繊
度が33〜167デシテックスの長繊維糸を用いたこと
を特徴とする。
【0013】さらに、前記経糸及び前記緯糸として、綿
番手が双糸140番手〜単糸10番手の紡績糸を用いた
ことを特徴とする。
【0014】さらに、前記緯糸を前記経糸よりも太い糸
としたことを特徴とする。
【0015】上記のような構成を有することにより、生
地幅を大きくすることなく液晶表示素子の大型化に対応
することが可能となる。すなわち、従来は経糸方向にパ
イル糸が傾斜していたため、ラビング処理を行う基板の
幅に対応して生地幅を取る必要があったが、本発明にか
かるラビング用布材は緯糸方向に傾斜した状態に保持さ
れているため、ラビング用の回転ローラに巻き付ける場
合ラビング処理を行う基板の幅に対応する長さだけ経糸
方向にとって布材を切断すればよい。図2は、本発明の
ラビング用布材及びパイル糸を経糸方向に傾斜させた従
来の布材を切断して用いる場合を説明している。図2
(a)に示すように、本発明に係るラビング用布材は、
パイル糸が緯糸方向に傾斜しているので、経糸方向に長
さdをとって緯糸方向に切断すれば、図2(b)に示す
ような従来と同一形状のものが作成できるだけでなく、
液晶表示素子の基板の大型化に対応するには長さdを大
きくしていくだけでよい。したがって、生地幅を大きく
することなく、基板の大きさに臨機応変に対応すること
ができる。
【0016】また、図1に示すように、パイル糸を緯糸
方向に傾斜することで、図7で説明したような経糸方向
に傾斜した場合の構造上の課題を克服することができ
る。すなわち、図1(a)に示すように、パイル糸の地
組織から突出した部分4,5は、両方とも同じように経
糸に巻き付くように傾斜した状態に保持されるようにな
り、経糸方向に傾斜させる場合に比べ構造上のメリット
を有していることがわかる。したがって、緯糸方向に起
毛処理を行う場合に両方の突出部を同じような傾斜状態
で起毛処理を行うことができる。この場合、図1(a)
に示すように、地組織を平面として立てた垂線に対して
パイル糸の突出部4,5の傾斜角度δを26〜40度の
範囲とすると、ラビング処理をより良好に行うことがで
きる。
【0017】そして、パイル糸の突出部を緯糸方向に傾
斜した状態に保持するためには、形態安定加工として、
起毛処理の工程で緯糸方向の起毛処理を行うことで可能
となる。また、パイル糸の突出部を樹脂加工処理するこ
とで、傾斜した状態をより安定して保持することができ
る。
【0018】また、地組織の経糸及び緯糸として、繊度
が33〜167デシテックスの長繊維糸又は綿番手が双
糸140番手〜単糸10番手の紡績糸を用いることで、
ラビング用布材としてより良好なものを得ることができ
る。そして、緯糸を経糸よりも太く設定することで、経
糸及び緯糸を織成した状態では緯糸の曲りが少ない状態
になるため、パイル糸のクリンプ(曲りの程度)が大き
くなってクリンプバランスが改善し、パイル糸の突出部
がより均一に立つようになり、傾斜状態をより安定した
状態にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳述する。
【0020】本発明に係るラビング用布材の地組織とし
ては、レーヨンに代表される再生繊維、綿に代表される
天然繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエチレンテ
レフタレートに代表されるポリエステル系合成繊維、ナ
イロンに代表される脂肪族ポリアミド系合成繊維あるい
はこれらの混合繊維を用いた薄地または厚地の織物が採
用できる。織物組織としては、パイル糸が織り込めるの
であればよく、特に限定されない。
【0021】地組織に用いる経糸及び緯糸は、長繊維糸
の場合33〜167デシテックス(30〜150デニー
ル)の範囲のものが好ましく、パイル糸として56〜6
60デシテックス(50〜600デニール)の範囲の長
繊維糸を用いるとよい。長繊維糸としては、例えばビス
コースレーヨン糸、キュプラ糸が用いられる。
【0022】また、紡績糸の場合経糸及び緯糸として綿
番手が双糸140番手〜単糸10番手のものが好まし
く、パイル糸として綿番手が双糸100番手〜双糸10
番手のものを用いるとよい。紡績糸としては、例えば綿
糸が用いられる。
【0023】さらに、経糸よりも緯糸を太くするほう
が、パイル糸の傾斜状態を緯糸方向に揃えやすく、傾斜
角度も揃いやすい。
【0024】図3に、本発明に係るラビング用布材の製
造工程を示す。まず、図示されていないが、従来と同様
に、上述したような繊維からなる経糸及び緯糸を用いて
地組織を織成して、図6に示すようにパイル糸を地組織
に織り込み切断すると、カットパイルを織り込んだ織布
がまず作成される。こうして作成された織布10は、シ
ャーリング工程20でカットパイルの先端部を切断し、
カットパイルの高さを揃える。スチーム工程30では、
ローラを用いてスチームにより織布10のシワを伸ばし
た後洗浄工程40で糸に付着した油剤、糊等を洗浄して
予備乾燥工程50で十分乾燥させる。
【0025】次に、樹脂浸漬工程60では、液状の合成
樹脂を入れた槽内に織布10を浸漬して、織布10に合
成樹脂を十分含浸させる。合成樹脂としては、セルロー
ス反応型の熱硬化性樹脂、熱縮合型の熱硬化性樹脂、高
分子型のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂または
ポリエチレン系樹脂から目的に応じて適宜選択して混合
したものを用いる。合成樹脂を含浸させた織布10は、
起毛処理工程70で、まず経糸方向への起毛処理を行
い、次に緯糸方向への起毛処理を行う。パイル糸の特
性、傾斜の程度、開繊の程度等に対応して経糸方向及び
緯糸方向への起毛処理は適宜組み合わせて行うことが可
能であるが、最後に緯糸方向への起毛処理を行うことが
必要である。傾斜の程度としては、地組織を平面として
それに立てた垂線に対して26度〜40度の範囲の傾斜
角度とすることが好ましい。図4(a)に示すように、
経糸方向の起毛処理は、針状に形成した多数のステンレ
ス線を表面に設けた回転ローラ71を用いる。また、緯
糸方向の起毛処理は、針状に形成した多数のステンレス
線を表面に設けた回転ベルト72を用いる。いずれも、
ステンレス線は線径180μmで表面に対して75〜8
5度傾斜して設けられており、ステンレス線がパイル糸
を撫でるように回転する。回転ローラ71は、図4
(b)に示すように、ステンレス線がパイル糸を織布の
進行方向(経糸方向)へ傾斜するように回転し、ステン
レス線によりパイル糸は経糸方向に傾斜するとともに、
開繊される。また、回転ベルト72は、図4(c)に示
すように、ステンレス線が織布に進行方向とはほぼ直交
する方向(緯糸方向)に走行するように動作し、ステン
レス線によりパイル糸は緯糸方向に傾斜して、開繊され
る。
【0026】そして、パイル糸を緯糸方向に傾斜した状
態で開繊された織布は熱処理工程80でパイル糸の形態
を安定させる。特にパイル糸にはセルロース反応型の熱
硬化性樹脂が含浸させてあるため、クリオキザール系樹
脂が熱により反応、硬化し、傾斜した状態が保持され
る。
【0027】形態安定加工としては、上記のような樹脂
によるもの以外に、パイル糸にポリエステル等の合成繊
維を用いた場合には乾熱セット処理などを用いてもよ
く、パイル糸の傾斜状態が保持される加工であれば、特
に限定されない。
【0028】
【実施例】実施例1;経糸として、キュプラ繊維からな
る133デシテックス(120デニール)の長繊維糸を
使い、緯糸として、キュプラ繊維からなる110デシテ
ックス(100デニール)の長繊維糸を使って、経糸密
度24本/cm、緯糸密度37本/cmで平織りに織ら
れた地組織を用いた。パイル糸として、ビスコースレー
ヨン繊維からなる133デシテックス(120デニー
ル)の長繊維糸を使い、糸密度が24本/cmとなるよ
うに周知の織機により図5に示すW字型で地組織に織り
込んだ。作成された織布は単位面積あたりのパイル糸の
本数は600本/cmとなった。こうして織成された
織布を図3に示す製造工程により処理した。十分合成樹
脂を含浸させた織布を経糸方向に10回、緯糸方向に1
0回起毛処理を行い、温度140〜160℃で3分間ヒ
ートセッターにより加熱処理を行った。
【0029】実施例2;経糸として、キュプラ繊維から
なる133デシテックス(120デニール)の長繊維糸
を使い、緯糸として、キュプラ繊維からなる84デシテ
ックス(75デニール)の長繊維糸を使って、経糸密度
27本/cm、緯糸密度49本/cmで平織りに織られ
た地組織を用いた。パイル糸として、ビスコースレーヨ
ン繊維からなる110デシテックス(100デニール)
の長繊維糸を使い、糸密度が27本/cmとなるように
周知の織機により図5に示すW字型で地組織に織り込ん
だ。作成された織布は単位面積あたりのパイル糸の本数
は870本/cmとなった。起毛処理、樹脂加工処理
は実施例1と同様に行った。
【0030】実施例3;経糸及び緯糸として、綿繊維か
らなる綿番手双糸40番手の紡績糸を使い、、経糸密度
17本/cm、緯糸密度32本/cmで平織りに織られ
た地組織を用いた。パイル糸として、綿繊維からなる綿
番手双糸40番手の紡績糸を使い、糸密度が17本/c
mとなるように周知の織機により図6に示すV字型で地
組織に織り込んだ。作成された織布は単位面積あたりの
パイル糸の本数は270本/cmとなった。起毛処
理、樹脂加工処理は実施例1と同様に行った。
【0031】実施例4;経糸として、キュプラ繊維から
なる110デシテックス(100デニール)の長繊維糸
を使い、緯糸として、キュプラ繊維からなる133デシ
テックス(120デニール)の長繊維糸を使って、経糸
密度24本/cm、緯糸密度37本/cmで平織りに織
られた地組織を用いた。パイル糸として、ビスコースレ
ーヨン繊維からなる133デシテックス(120デニー
ル)の長繊維糸を使い、糸密度が24本/cmとなるよ
うに周知の織機により図5に示すW字型で地組織に織り
込んだ。作成された織布は単位面積あたりのパイル糸の
本数は600本/cmとなった。起毛処理、樹脂加工
処理は実施例1と同様に行った。
【0032】製造された布材は、例えばパイル糸が経糸
方向に傾斜した従来のラビング用布材でテレビの50イ
ンチサイズに対応した生地幅(124cm)のものと比
べると、図2で説明したように例えば36インチサイズ
の生地幅(92cm)で50インチサイズに対応できる
ことから、パイル糸の開繊効果が5%程度向上し、パイ
ル糸のクリンプバランスが改善したことから弾性回復も
5%程度向上した(弾性回復は、温度、湿度とも一定の
状態でパイル糸に100g/cmの圧力を1時間かけ
た後どの程度回復するかで検査した)。また、布材の総
厚みのバラツキも生地幅の方向で±0.03mm程度に
抑えることができ、従来の経糸方向にパイル糸を傾斜し
たものとに比べ、良好な結果が得られた。さらに、実施
例4では、経糸に比べ緯糸を太くしているため、パイル
糸のクリンプが大きくなることが確認され、その結果ク
リンプバランスがさらに改善された。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、パイル糸を緯糸方向に傾斜した状態に保持するよう
にしたので、液晶表示素子の大型化にも生地幅を大きく
することなく、簡単に対応することができ、また、パイ
ル糸を緯糸方向に傾斜させることでパイル糸が同じよう
に経糸に巻き付くような状態になるため、経糸方向に傾
斜させたときに生じやすい構造上の問題についても、回
避することができる。
【0034】また、緯糸方向の起毛処理を行い、さらに
樹脂加工を施すことで、パイル糸の緯糸方向への傾斜状
態を保持することができ、特に新規の製造設備を備える
必要もない。
【0035】また、地組織の経糸に比べ緯糸を太くする
ことでパイル糸のクリンプバランスをよくし、緯糸方向
への傾斜状態をより安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラビング用布材を地組織の緯糸方
向及び経糸方向から見た図
【図2】本発明に係るラビング用布材を切断して用いる
場合の説明図
【図3】本発明に係るラビング用布材の製造工程の説明
【図4】図3の製造工程の起毛処理工程で用いる回転ロ
ーラ及び回転ベルトの説明図
【図5】ラビング用布材のW字の織組織の模式図
【図6】ラビング用布材のV字の織組織の模式図
【図7】ラビング用布材のパイル糸の切断に関する説明
【図8】織り込まれたパイル糸と経糸方向との関係に関
する説明図
【符号の説明】
1 地組織の経糸 2 地組織の緯糸 3 パイル糸 4,5 パイル糸の突出部 10 織布 20 シャーリング工程 30 スチーム工程 40 予備乾燥工程 50 樹脂浸漬工程 60 洗浄工程 70 起毛処理工程 71 回転ローラ 72 回転ベルト 80 熱処理工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 敏尋 福井県鯖江市有定町1丁目3番26号 揚 原織物工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−73087(JP,A) 実公 平3−32820(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337 500 D03D 1/00 D03D 27/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸及び緯糸により織成された地組織
    と、前記地組織に経糸方向に織り込まれ前記地組織より
    突出した突出部を有する多数のパイル糸とからなるラビ
    ング用布材において、前記パイル糸の突出部が前記地組
    織の緯糸方向に傾斜した状態に保持されるように形態安
    定加工されていることを特徴とするラビング用布材。
  2. 【請求項2】 前記パイル糸の突出部の傾斜角度は、前
    記地組織に立てた垂線に対して26度〜40度の範囲で
    あることを特徴とする請求項1記載のラビング用布材。
  3. 【請求項3】 前記形態安定加工は、前記パイル糸の突
    出部を緯糸方向に起毛処理する加工を含むことを特徴と
    する請求項1又は2記載のラビング用布材。
  4. 【請求項4】 前記形態安定加工は、前記パイル糸の突
    出部を樹脂加工処理する加工を含むことを特徴とする請
    求項1、2又は3記載のラビング用布材。
  5. 【請求項5】 前記経糸及び前記緯糸として、繊度が3
    3〜167デシテックスの長繊維糸を用いたことを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載のラビング用布
    材。
  6. 【請求項6】 前記経糸及び前記緯糸として、綿番手が
    双糸140番手〜単糸10番手の紡績糸を用いたことを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のラビング
    用布材。
  7. 【請求項7】 前記緯糸を前記経糸よりも太い糸とした
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のラ
    ビング用布材。
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