JP3399154B2 - 積層絶縁膜のプラズマエッチング方法 - Google Patents
積層絶縁膜のプラズマエッチング方法Info
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Description
等に用いられる積層絶縁膜のプラズマエッチング方法に
関し、さらに詳しくは、低誘電率の有機高分子層を含む
積層絶縁膜に接続孔を開口する際に、エッチングレート
の低下や加工形状の劣化を防止することが可能な積層絶
縁膜のプラズマエッチング方法に関する。
するに伴い、多層配線構造においては同一配線層内の隣
り合う配線間の層間絶縁膜の幅が狭まるとともに、異な
る配線層間の層間絶縁膜の厚さも薄くなっている。かか
る配線間隔の減少により、配線間容量の上昇が問題とな
りつつある。配線間容量の上昇防止は、高集積度半導体
装置の高速動作、低消費電力および低発熱の諸要請に応
えるためには、是非とも解決しなければならない要素技
術の1つである。
昭63−7650号公報に開示されているように、低誘
電率材料の層間絶縁膜への採用が有効である。低誘電率
材料としては、フッ素を含む酸化シリコン(SiOF)
等の無機系材料と、シロキサン結合を有する有機高分子
材料である有機SOG(Spin on Glass)
や、ポリイミド、ポリパラキシリレン(商品名パリレ
ン)、ポリナフタレン、フレア(アライドシグナル社商
品名)あるいはフッ素樹脂等の有機高分子材料がある。
これら比誘電率が3以下の低誘電率材料層を、隣り合う
配線間はもとより、異なるレベルの配線層間にも適用
し、しかも低誘電率材料層をSiO2 (比誘電率4)、
SiON(比誘電率4〜6)やSi3 N4 (比誘電率
6)等の膜質に優れた絶縁膜により挟み込む構造の積層
絶縁膜を、本願出願人は特願平7−3727号明細書に
提案し、低誘電率と高信頼性を合わせ持つ半導体装置の
可能性を示した。
した実際の半導体装置を製造する場合には、上層配線と
下層配線間との電気的接続を得るために、積層絶縁膜に
接続孔を開口する必要がある。通常、酸化シリコン系絶
縁膜からなる層間絶縁膜に接続孔を開口する場合には、
CF系あるいはCHF系ガスによるイオン性の強いプラ
ズマエッチングが施される。したがって、低誘電率材料
層がSiOF等の無機系材料の場合には、何ら問題なく
これら低誘電率材料を用いた積層絶縁膜のプラズマエッ
チングが従来技術の延長線上で可能である。
イミド、ポリパラキシリレンあるいはフッ素樹脂等の有
機高分子系材料を低誘電率材料層として用いる場合に
は、CF系あるいはCHF系ガスによるイオン性の強い
プラズマエッチングを用いても、パターニングが不可能
であることが判明した。この問題を図4(a)〜(b)
を参照して説明する。
膜上に酸化シリコン系絶縁膜を形成した積層絶縁膜に接
続孔を開口するプロセスにおける問題点を説明する概略
断面図である。同図においては、下層配線として半導体
基板の不純物拡散層領域を想定している。まず図4
(a)に示すように、シリコン等の半導体基板1上に有
機高分子系材料からなる低誘電率膜8、酸化シリコン系
絶縁膜3を形成し、積層絶縁膜を形成した後、接続孔開
口用のレジストマスク4を形成する。この状態から、C
F系あるいはCHF系ガスによるイオン性の強いプラズ
マエッチングを施すと、酸化シリコン系絶縁膜3は異方
的にエッチングが進行する。しかしパターニングが低誘
電率膜8の表面に達した段階で、エッチングレートは極
端に低下またはゼロとなり、接続孔のパターニングは不
可能となる。
コン系層間絶縁膜のプラズマエッチング条件をそのまま
有機高分子からなる低誘電率膜8の加工に適用したため
に生じるものと考えられる。CF系あるいはCHF系ガ
スによるプラズマエッチングにおいては、プラズマ中に
フッ素系化学種であるF* (Fラジカル)と炭素系化学
種である遊離のC等が生成する。したがって、酸化シリ
コン系絶縁膜のプラズマエッチングにおいては、構成成
分中のSiはF* と反応し、また他の構成成分であるO
はCと反応し、SiF4 やCO等の蒸気圧の高い反応生
成物となる。これらの反応生成物は、CF3 + 等のイオ
ンの入射エネルギにもアシストされて被エッチング基板
表面から脱離し、下式のようにエッチング反応が進む。 Si + 4F → SiF4 ↑ O + C → CO↑
うに炭素原子を多く含んでいる。また〔化2〕に示され
るポリイミド、〔化3〕に示されるポリパラキシリレ
ン、〔化4〕に示されるポリナフタレン、そして〔化
5〕に示されるフレアのごときは炭素が分子構造中の大
部分を占めている。
子からなる低誘電率膜8をCF系あるいはCHF系ガス
によりプラズマエッチングしようとすると、プラズマ雰
囲気中あるいは被エッチング基板面上ににおける炭素系
化学種が過剰となり、C/F比が増大する。このため、
過剰となった炭素成分により、図4(b)に示すように
有機高分子からなる低誘電率膜8の表面、すなわちイオ
ン入射面ですら炭素系堆積膜9が形成され、この炭素系
堆積膜9がエッチングストッパとなって有機高分子から
なる低誘電率膜8のエッチングレートが低下するものと
考えられる。なお、ここで述べたC/F比については、
例えばJ.Vac.Sci.Tech.,16−
(2),391(1979)にその概念が詳述されてい
るが、プラズマ雰囲気中あるいは被エッチング基板面上
ににおける、炭素系化学種あるいは炭素系ポリマと、フ
ッ素系化学種との原子数の比のことである。すなわち、
堆積性因子とエッチング性因子との比とも言える。
の酸化シリコン系絶縁膜と有機高分子系絶縁膜が積層さ
れた低誘電率積層絶縁膜のプラズマエッチングにおける
問題点を解決することを目的とする。すなわち本発明の
課題は、有機高分子系絶縁膜またはシロキサン結合を有
する有機高分子系絶縁膜上に、酸化シリコン系絶縁膜が
積層された構造を有する低誘電率の積層絶縁膜のプラズ
マエッチング方法において、エッチングレートの低下を
防止し、またエッチングにより得られるパターンの形状
制御性に優れた積層絶縁膜のプラズマエッチング方法を
提供することである。
ラズマエッチング方法は、上述の課題を解決するために
提案するものである。すなわち、請求項1の発明におい
ては、フッ素原子を含む有機高分子系絶縁膜上に、酸化
シリコン系絶縁膜が積層された構造を有する、積層絶縁
膜のプラズマエッチング方法において、この酸化シリコ
ン系絶縁膜を、レジストマスクを用いてパターンに形成
するプラズマエッチング工程と、下層の有機高分子系絶
縁膜を、被エッチング基板の温度を室温以下に制御し
て、酸素系化学種を発生しうるガスを含むエッチングガ
スを用いてプラズマエッチングする工程とをこの順に施
すことを特徴とするものである。この際、酸化シリコン
系絶縁膜のパターニングにおいては従来と同様にCF系
あるいはCHF系ガスによるプラズマエッチングを用い
てよい。請求項3の発明においては、フッ素原子を含む
有機高分子系絶縁膜上に、酸化シリコン系絶縁膜が積層
された構造を有する、積層絶縁膜のプラズマエッチング
方法において、この酸化シリコン系絶縁膜を、レジスト
マスクを用いてパターンに形成するプラズマエッチング
工程と、下層の有機高分子系絶縁膜を、酸素系化学種を
発生しうるガスを含むエッチングガスを用いて、有機高
分子系絶縁膜パターンの側壁に炭素系ポリマを堆積しつ
つプラズマエッチングする工程とをこの順に施すことを
特徴とするものである。
する工程においては、酸化シリコン系絶縁膜に形成され
たパターンをエッチングマスクとして用いることが望ま
しい。
ングする工程においては、被エッチング基板の温度を室
温以下に制御するか、あるいはこの有機高分子系絶縁膜
パターンの側壁に炭素系ポリマを堆積しつつプラズマエ
ッチングすることが望ましい。
サン結合を有する有機高分子系絶縁膜上に酸化シリコン
系絶縁膜が積層された構造を有する積層絶縁膜のプラズ
マエッチング方法において、この酸化シリコン系絶縁膜
を、レジストマスクを用いるとともに、プラズマ中に炭
素系化学種とフッ素系化学種とを発生しうるガスを含む
第1のエッチングガスを用いてプラズマエッチングする
工程と、下層のシロキサン結合を有する有機高分子系絶
縁膜を、プラズマ中に炭素系化学種とフッ素系化学種と
を発生しうるとともに、この炭素系化学種と前記フッ素
系化学種の比が前記第1のエッチングガスより小さい第
2のエッチングガスを用いてプラズマエッチングする工
程とをこの順の施すことを特徴とするものである。
膜は、有機SOGからなる塗布絶縁膜であってよい。
有機高分子系絶縁膜はその組成の大部分を炭素原子が占
めているので、酸素系化学種を発生しうるガスを含むエ
ッチングガスに切り替えてこの有機高分子系絶縁膜をプ
ラズマエッチングすればパターニングはスムーズに続行
され、エッチングレートの低下ないしはエッチングの停
止を防止できる。この際、酸素系化学種を発生しうるガ
スを含むエッチングガスは、レジストマスクをも同時に
エッチングするので、エッチング選択比は1に近く、レ
ジストマスクは大きく後退または消失する。そこですで
にパターニングされている酸化シリコン系絶縁膜パター
ンをエッチングマスクとして用いる。酸化シリコン系絶
縁膜は、酸素プラズマでは全くエッチングされないの
で、有機高分子系絶縁膜のエッチングマスクとして用い
ることが可能である。有機高分子系絶縁膜は、フッ素原
子を含む構造、すなわちC−H結合の1部または全部が
C−F結合に置換された構造を有していれば一層の低誘
電率化が図れるが、かかる構造を有する有機高分子系絶
縁膜であっても、酸素系化学種を発生しうるガスを含む
エッチングガスによるプラズマエッチングが可能であ
る。
チングガスによるプラズマエッチングの場合には、O*
による等方的なエッチング反応、すなわち有機高分子系
絶縁膜のサイドエッチングが発生する。したがって、か
かるラジカル反応を抑制するために、被エッチング基板
の温度を室温以下、望ましくは0℃以下に制御し、低温
エッチングを施すことにより、異方性を確保する。
防止するために、炭素系ポリマによる側壁保護膜を形成
しつつプラズマエッチングしてもよい。この場合にも被
エッチング基板を室温以下に制御することは、炭素系ポ
リマによる側壁保護膜の消失を防止し、少量の炭素系ポ
リマの堆積で異方性を確保し、パーティクル汚染を防止
する観点から望ましい。
率膜であるシロキサン結合を有する有機高分子絶縁膜は
化学的構造がSiO2 に近いので、基本的なエッチング
反応は酸化シリコン系絶縁膜と同様であり、炭素系化学
種とフッ素系化学種を発生しうるエッチングガスによる
プラズマエッチングは可能である。しかしながら、構成
成分中に有機基に基づく炭素原子を含んでいるので、上
層の酸化シリコン系絶縁膜と同じエッチング条件を採用
した場合には炭素系化学種が過剰となり、エッチングレ
ートは極端に低下する。そこで酸化シリコン系絶縁膜を
プラズマエッチングするエッチング条件と比較して、C
/F比を下げたエッチング条件に切り替えて、シロキサ
ン結合を有する有機高分子絶縁膜をプラズマエッチング
するのである。これにより、被エッチング基板上への炭
素系堆積膜の形成が防止され、プラズマエッチングはス
ムーズに続行される。
あるが、最も一般的な酸化シリコン系絶縁膜のエッチン
グガスであるCF4 /O2 混合ガスを例にとれば、O2
の混合比を増やす方法があげられる。O2 は、CF4 の
解離により生成する炭素系化学種を消費してCOx とし
てエッチング反応系外に除去し、フッ素系化学種の濃度
を高める役割を果たす。また後の実施例で述べるよう
に、酸化シリコン系絶縁膜のプラズマエッチングにおい
てプラズマ中の過剰なF* を制御する目的でCOやH2
等のF* 消費ガスを添加する場合には、これらのF* 消
費ガスの混合比を下げればよい。
を参照しつつ説明する。なお実施例の説明で参照する図
面中で、従来技術の説明で参照した図4の中の構成要素
部分と同様の構成要素部分には同じ参照符号を付すもの
とする。
絶縁膜としてポリイミド膜上に酸化シリコン系絶縁膜が
積層された層間絶縁膜にプラズマエッチングを施して接
続孔を形成した例であり、これを図1(a)〜(c)に
示す概略断面図を参照して説明する。
の半導体基板1上に、ポリイミド前駆体を含む溶液を塗
布し、乾燥、熱処理の工程を経てポリイミド膜からなる
有機高分子系絶縁膜2を形成する。ポリイミド膜の塗布
はスピンコータを使用し、3000rpmでポリイミド
前駆体を含む溶液をスピンコーティングした後、200
℃で1分間乾燥し、次いで400℃で10分間アニール
してポリイミド膜とした。ポリイミド膜からなる有機高
分子系絶縁膜2の厚さは例えば100nmである。
ン系絶縁膜3は、TEOS(Tetraethyl O
rthosilicate)とO2 を原料ガスとするプ
ラズマCVDにより、一例として被処理基板温度375
℃、200mTorr、RFパワー300Wの条件で2
00nmの厚さに形成した。このようにして得られた積
層絶縁膜上に、例えば0.2μmの開口径を有するレジ
ストマスク4を形成する。
ネトロンRIE装置の基板ステージ上にセッティング
し、一例として下記プラズマエッチング条件により、ま
ず酸化シリコン系絶縁膜6をパターニングする。 CHF3 40 sccm CO 260 sccm ガス圧力 5.3 Pa RFパワー 1450 W(13.56MHz) 基板温度 20 ℃ 本エッチング工程においては、添加ガスのCOはプラズ
マ中に発生する過剰のフッ素系化学種をCOFx の形で
エッチングチャンバ外に除去し、C/F比を高く維持す
ることにより対レジストマスク選択比を向上する役割を
担っている。本エッチング工程では、下層のポリイミド
からなる有機高分子系絶縁膜2はエッチングされず、あ
るいは極端にエッチングレートが小さいので、有機高分
子系絶縁膜2の表面が露出した時点で停止する。この状
態が図1(b)である。
して下記プラズマエッチング条件により下層の有機高分
子系絶縁膜2のプラズマエッチングを施す。 O2 100 sccm ガス圧力 5.3 Pa RFパワー 1450 W(13.56MHz) 基板温度 −80 ℃ 本エッチング条件では、レジストマスク4も同時にエッ
チングされて大きく後退するが、有機高分子系絶縁膜2
はパターニングされた酸化シリコン系絶縁膜3パターン
をマスクとして進行する。本エッチング条件によって
は、酸化シリコン系絶縁膜3がエッチングされることは
ない。
に冷却していることから、O* によるラジカル反応は抑
制され、イオン入射が原理的に少ない有機高分子系絶縁
膜2パターンの側面ではエッチング反応は進行しない。
したがって、図1(c)に示すように、垂直なパターン
側面を有する接続孔5が異方性良く開口される。
機高分子系絶縁膜を酸素系化学種を発生しうるガスを用
い、ラジカル反応を抑制しつつ、さらに酸化シリコン系
絶縁膜のパターンをマスクとしてプラズマエッチングす
ることにより、エッチングレートが低下することなく、
形状に優れた接続孔のパターニングが可能となる。
縁膜としてポリパラキシリレン膜上に酸化シリコン系絶
縁膜が積層された層間絶縁膜にプラズマエッチングを施
して接続孔を形成した例であり、これを図2(a)〜
(c)に示す概略断面図を参照して説明する。
の半導体基板1上に、減圧CVDによりポリパラキシリ
レンからなる有機高分子系絶縁膜2を150nm形成す
る。減圧CVD条件としては、一例としてp−キシレン
を170℃、1Torrで気化し、予備分解室で650
℃、0.5Torrで熱分解してp−キシレンラジカル
を主体とする中間生成物とする。つぎにこの中間生成物
をCVDチャンバに輸送し、0.1Torrの減圧雰囲
気中で35℃に制御された半導体基板1上に重合させて
堆積し、ポリパラキシリレン膜を得る。得られたポリパ
ラキシリレンの融点は400℃であった。
ストマスク4の形成工程は、実施例1と同様であるので
重複する説明を省略する。また次工程の酸化シリコン系
絶縁膜3のプラズマエッチング条件も実施例1と同様で
あるので、ここでも重複する説明は省略する。
終了し、有機高分子系絶縁膜3の表面が露出した段階で
エッチングは停止する。ここでエッチング条件を切り替
え、一例として下記プラズマエッチング条件により下層
の有機高分子系絶縁膜2のプラズマエッチングを施す。 O2 80 sccm CO2 40 sccm ガス圧力 5.3 Pa RFパワー 1450 W(13.56MHz) 基板温度 −20 ℃ 本エッチング条件では、レジストマスク4も同時にエッ
チングされて大きく後退または消失するが、有機高分子
系絶縁膜2はパターニングされた酸化シリコン系絶縁膜
3パターンをマスクとして進行する。本エッチング条件
によっては、酸化シリコン系絶縁膜3がエッチングされ
ることはない。
とは言え実施例1の場合よりは高温であるので、O* の
アタックを完全の防止することはできない。しかしなが
ら、イオン照射が原理的に少ない有機高分子系絶縁膜2
パターン側面には、炭素ポリマ系側壁保護膜6が堆積
し、有機高分子系絶縁膜2パターンのサイドエッチング
を防止する。この炭素ポリマ系側壁保護膜6は、エッチ
ングの反応生成物であるCOが再解離した炭素、および
エッチングガスとして供給されたCO2 の解離生成物を
に由来するものであるが、その堆積量は僅かであるの
で、接続孔5がテーパ形状化したりパーティクルレベル
が悪化することはない。積層絶縁膜の接続孔5が開口さ
れた状態を図2(c)に示す。
は酸素系化学種を生成しうるガスを用い、パターン側面
に炭素ポリマ系側壁保護膜を堆積するとともに、酸化シ
リコン系絶縁膜パターンをマスクとしてプラズマエッチ
ングすることにより、異方性形状に優れた接続孔をエッ
チングレートの低下なく形成することが可能となる。
合を有する有機高分子系絶縁膜としての有機SOG膜上
に酸化シリコン系絶縁膜が積層された層間絶縁膜にプラ
ズマエッチングを施して接続孔を形成した例であり、こ
れを図3(a)〜(c)に示す概略断面図を参照して説
明する。
の半導体基板1上に、有機SOG溶液を塗布し、乾燥、
熱処理の工程を経て有機SOG膜からなるシロキサン結
合を有する有機高分子系絶縁膜7を形成する。有機SO
G溶液の塗布はスピンコータを使用し、3000rpm
で有機SOG溶液をスピンコーティングした後、200
℃で1分間乾燥し、次いで400℃で10分間アニール
して有機SOG膜とした。有機SOG膜からなるシロキ
サン結合を有する有機高分子系絶縁膜7の厚さは例えば
100nmである。
膜7の上層の酸化シリコン系絶縁膜3およびレジストマ
スク4の形成工程は、前実施例1と同様であるので重複
する説明を省略する。図3(a)に示す被エッチング基
板をマグネトロンRIE装置の基板ステージ上にセッテ
ィングし、一例として下記プラズマエッチング条件によ
り、まず酸化シリコン系絶縁膜6をパターニングする。 CHF3 40 sccm CO 260 sccm ガス圧力 5.3 Pa RFパワー 1450 W(13.56MHz) 基板温度 20 ℃ 本エッチング条件は、実施例1における酸化シリコン系
絶縁膜のエッチング条件と同様であり、添加ガスのCO
はプラズマ中に発生する過剰のフッ素系化学種をCOF
x の形でチャンバ外に除去し、C/F比を高く維持する
ことにより対レジストマスク選択比を向上する役割を担
っている。本エッチング条件では、下層の有機SOGか
らなるシロキサン結合を有する有機高分子系絶縁膜7の
エッチングレートは極端に小さく、またはエッチングさ
れず、シロキサン結合を有する有機高分子系絶縁膜7の
表面が露出した時点でエッチングは停止する。この状態
が図3(b)である。
して下記プラズマエッチング条件により下層のシロキサ
ン結合を有する有機高分子系絶縁膜7のプラズマエッチ
ングを施す。 CHF3 80 sccm CO 220 sccm ガス圧力 5.3 Pa RFパワー 1450 W(13.56MHz) 基板温度 20 ℃ 本エッチング条件は、混合ガス中のCOの流量を減ら
し、CHF3 の流量を増加している。したがって、CH
F3 の解離により生成するフッ素系化学種がCOにより
捕獲され、COFx の形でエッチング反応系外に除去さ
れる機会は減少する。このため、プラズマ中のフッ素系
化学種が増え、C/F比は小さくなる。
有する有機高分子絶縁膜7表面に炭素系ポリマが過剰に
堆積してエッチングレートが低下する現象はない。また
イオン入射の少ないパターン側面には炭素ポリマ系側壁
保護膜(図示せず)が薄く堆積し、異方性加工に寄与す
る。レジストマスク4が後退することもない。この結
果、図3(c)に示すように、良好な異方性形状を示す
接続孔が形成される。
系化学種の比を制御することにより、シロキサン結合を
有する有機高分子系絶縁膜と酸化シリコン系絶縁膜の積
層絶縁膜を高スループットで形状よくプラズマエッチン
グすることが可能である。
たが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
ミドとポリパラキシリレンを例示したが、ポリエチレン
やポリプロピレン等他の低誘電率の有機高分子を用いて
もよい。またこれら有機高分子を構成するC−H結合の
1部または全部をC−F結合に置換したフッ素系高分子
を採用すれば、低誘電率化に一層の寄与がある。もちろ
ん、比誘電率が2程度のフッ化炭素系高分子であるテフ
ロンPTFE(Poly Tetra Fluoro
Ethylene)、テフロンFEP(Florina
ted Ethylene Propylene)ある
いはテフロンPFA(Per Fluoro Alko
ky)を用いれば、低誘電率と低吸湿性を共に満たす積
層絶縁膜が形状できる。これらフッ化炭素系高分子はプ
ラズマ重合や、ドライパウダやエマルジョンの塗布焼成
で形成できる。ただしテフロンPTFEの場合には、接
着性に注意を払う必要がある。
膜として有機SOGを例示したが、他のシリコンダラー
ポリマ、例えばポリフェニルシルセスキオキサン等を用
いることも可能である。
て、プラズマCVDによるSiO2を例示したが、Si
ONやSiOF、あるいはPSGやBPSG等不純物を
含むシリケートガラスであってもよい。
酸化シリコン系絶縁膜が積層された2層構造に限らず、
低誘電率膜と酸化シリコン系絶縁膜が交互に積層された
多層絶縁膜においても本発明が適用できることは明白で
ある。また半導体基板上に形成するコンタクトホールに
限らず、多結晶シリコン等の下層配線上の層間絶縁膜に
開口するビアホールエッチングに適用してもよい。
時に使用するエッチング装置としてマグネトロンRIE
装置を採り上げたが、通常の平行平板型RIE装置、E
CRプラズマエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッ
チング装置、ICP(Inductively Coupled Plasma)エッ
チング装置、TCP(Transformer Coupled Plasma)エ
ッチング装置等、各種エッチング装置を使用可能である
ことは言うまでもない。
によれば有機高分子系絶縁膜またはシロキサン結合を有
する有機高分子系絶縁膜上に、酸化シリコン系絶縁膜が
積層された構造を有する低誘電率の積層絶縁膜のプラズ
マエッチング方法において、エッチングレートの低下を
防止し、またエッチングにより得られるパターンの形状
制御性に優れた積層絶縁膜のプラズマエッチング方法を
提供することが可能となる。したがって、多層配線を用
いた高集積度半導体装置の配線間容量の低減が信頼性高
く実現でき、半導体装置の高速動作、低消費電力および
低発熱等に寄与することができる。
明する概略断面図であり、(a)は半導体基板上に有機
高分子系絶縁膜(ポリイミド)と酸化シリコン系絶縁膜
およびレジストマスクを形成した状態であり、(b)は
酸化シリコン系絶縁膜をプラズマエッチングした状態、
(c)は酸化シリコン系絶縁膜パターンをマスクとして
有機高分子系絶縁膜をプラズマエッチングして接続孔を
開口した状態である。
明するための概略断面図であり、(a)は半導体基板上
に有機高分子系絶縁膜(ポリパラキシリレン)と酸化シ
リコン系絶縁膜およびレジストマスクを形成した状態で
あり、(b)は酸化シリコン系絶縁膜をプラズマエッチ
ングした状態、(c)は酸化シリコン系絶縁膜パターン
をマスクとして有機高分子系絶縁膜をプラズマエッチン
グして接続孔を開口した状態である。
明するための概略断面図であり、(a)は半導体基板上
にシロキサン結合を有する有機高分子系絶縁膜(有機S
OG)と酸化シリコン系絶縁膜およびレジストマスクを
形成した状態であり、(b)は酸化シリコン系絶縁膜を
プラズマエッチングした状態、(c)はシロキサン結合
を有する有機高分子系絶縁膜をプラズマエッチングして
接続孔を開口した状態である。
グにおける問題点をその工程順に説明するための概略断
面図であり、(a)は半導体基板上に有機高分子系絶縁
膜と酸化シリコン系絶縁膜およびレジストマスクを形成
した状態であり、(b)は酸化シリコン系絶縁膜をプラ
ズマエッチングし、有機高分子系絶縁膜の表面が露出し
た段階でエッチングがストップした状態である。
Claims (7)
- 【請求項1】 フッ素原子を含む有機高分子系絶縁膜上
に、酸化シリコン系絶縁膜が積層された構造を有する、
積層絶縁膜のプラズマエッチング方法において、 前記酸化シリコン系絶縁膜を、レジストマスクを用いて
パターンに形成するプラズマエッチング工程と、 前記有機高分子系絶縁膜を、被エッチング基板の温度を
室温以下に制御して、酸素系化学種を発生しうるガスを
含むエッチングガスを用いてプラズマエッチングする工
程と、 をこの順に施すことを特徴とする、積層絶縁膜のプラズ
マエッチング方法。 - 【請求項2】 前記有機高分子系絶縁膜をプラズマエッ
チングする工程においては、前記有機高分子系絶縁膜パ
ターンの側壁に炭素系ポリマを堆積しつつプラズマエッ
チングすることを特徴とする、請求項1記載の積層絶縁
膜のプラズマエッチング方法。 - 【請求項3】 フッ素原子を含む有機高分子系絶縁膜上
に、酸化シリコン系絶縁膜が積層された構造を有する、
積層絶縁膜のプラズマエッチング方法において、 前記酸化シリコン系絶縁膜を、レジストマスクを用いて
パターンに形成するプラズマエッチング工程と、 前記有機高分子系絶縁膜を、酸素系化学種を発生しうる
ガスを含むエッチングガスを用いて、前記有機高分子系
絶縁膜パターンの側壁に炭素系ポリマを堆積しつつプラ
ズマエッチングする工程と、 をこの順に施すことを特徴とする、積層絶縁膜のプラズ
マエッチング方法。 - 【請求項4】 前記有機高分子系絶縁膜をプラズマエッ
チングする工程においては、被エッチング基板の温度を
室温以下に制御することを特徴とする、請求項3記載の
積層絶縁膜のプラズマエッチング方法。 - 【請求項5】 前記有機高分子系絶縁膜をプラズマエッ
チングする工程においては、酸化シリコン系絶縁膜に形
成されたパターンをエッチングマスクとして用いること
を特徴とする、請求項1または3記載の積層絶縁膜のプ
ラズマエッチング方法。 - 【請求項6】 シロキサン結合を有する有機高分子系絶
縁膜上に、酸化シリコン系絶縁膜が積層された構造を有
する、積層絶縁膜のプラズマエッチング方法において、 前記酸化シリコン系絶縁膜を、レジストマスクを用いる
とともに、プラズマ中に炭素系化学種とフッ素系化学種
とを発生しうるガスを含む第1のエッチングガスを用い
てプラズマエッチング工程と、 前記シロキサン結合を有する有機高分子系絶縁膜を、プ
ラズマ中に炭素系化学種とフッ素系化学種とを発生しう
るとともに、前記炭素系化学種と前記フッ素系化学種と
の比が前記第1のエッチングガスより小さい第2のエッ
チングガスを用いてプラズマエッチングする工程と、 をこの順に施すことを特徴とする、積層絶縁膜のプラズ
マエッチング方法。 - 【請求項7】 シロキサン結合を有する有機高分子系絶
縁膜は、有機SOGからなる塗布絶縁膜であることを特
徴とする、請求項6記載の積層絶縁膜のプラズマエッチ
ング方法。
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