JP3399136B2 - 医療バッグ用重合体組成物及び医療用バッグ - Google Patents

医療バッグ用重合体組成物及び医療用バッグ

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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟性と透明性及び耐
衝撃性に優れかつ耐熱性の良好な成形品を与える重合体
組成物および該重合体組成物をブロー成形して得られる
薬液や血液などを入れる医療用バッグ(袋)に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電解質製剤、栄養輸液などの薬液や血液
などの医療用の容器は、従来のガラス製ボトルに代わり
取り扱い性(軽量化)、衝撃性の点からポリプロピレン
を中心とする硬質タイププラスチック製ボトルに変わり
つつあり、さらには病院内感染防止の観点から空気針不
要で内容物の滴下とともに袋自体が大気圧により絞り出
され細菌混入の防止に優れた軟質タイプのプラスチック
製バッグへと変わりつつある。
【0003】医療用バッグの材料として現在、低密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、軟質ポリ塩化ビニルなどが用いられて
いるが、高圧蒸気滅菌時の耐熱性の低いことが問題にな
っている。耐熱性を向上する方法としてバッグを積層体
(特開昭62−44256号)としたり、バッグ内面を
突起状にする(特開昭60−246757号)などの方
法が提案されているが、いずれも加工上の煩わしさがあ
る。また軟質ポリ塩化ビニルについては可塑剤及びポリ
マー構造に起因する衛生性及び有毒ガス発生の問題があ
る。
【0004】バッグの材料としては、耐熱性の点からプ
ロピレン系材料が望ましく、従来、プロピレン系容器と
して以下に示す柔軟容器が提案されているが、これら
は、バッグ内容物の排液時、空気針を必要とせず、内容
物の滴下とともにバッグ自体が大気圧により絞り出され
る自己排液性を満足するだけの柔軟性に問題がある。す
なわち特開昭63−281945号には、プロピレン以
外のαオレフィン含量2.5〜8重量%、メルトフロー
レート(230℃)0.01〜30g/10分、メルト
テンション0.1〜100gのプロピレン−αオレフィ
ンランダム共重合体からなる輸液ボトルが、また特開平
2−208339号には、ポリプロピレンとエチレン−
αオレフィン共重合ゴム及びプロピレン−αオレフィン
共重合ゴムの3成分からなる単層または多層の高透明中
空成形品、また特開平4−202409号には、プロピ
レン及びエチレンからなるブロック共重合体からなる柔
軟な容器が提案されているがこれらは、自己排液性を満
足するだけの柔軟性に問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性の点
からプロピレン系材料を主体とし、かつ自己排液性を満
足する柔軟性を有する重合体組成物並びにかかる重合体
組成物を成形してなる医療バッグを得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意
研究を重ねた結果、特定のプロピレン系ランダム共重合
体に特定種類のエチレン系重合体を特定量配合した重合
体組成物で、且つメルトフローレート(230℃)及び
メモリーエフェクト(190℃)が特定範囲内の組成物
がブロー成形性及び柔軟性、透明性、耐衝撃性に優れ、
かつ耐熱性が良好であり輸液等の薬液や血液用の医療用
バッグ用材料として好適であることを見い出した。さら
に本重合体組成物に特定の核剤を添加したものは、従
来、核剤の添加配合において、問題となっていた輸液用
プラスチック容器試験(日本薬局方)における高温(1
21℃)溶出性に問題なく、耐熱性がさらに良好なるこ
とを見い出し本発明を完成した。
【0007】即ち本発明の第1の発明は、(A)成分と
して、プロピレンを主成分とし、エチレン及び炭素数4
〜12から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィン含
量が2.5〜8重量%、かつメルトフローレートが0.
1〜20g/10分のプロピレン−αオレフィンランダ
ム共重合体70〜90重量%と、(B)成分として下記
(B1)成分と(B2)成分からなり、かつその重量比
((B1):(B2))は90:10〜10:90であ
るエチレン系共重合体30〜10重量%からなり、メル
トフローレートが0.1〜13g/10分、かつメモリ
ーエフェクトが1.5〜2.5である医療バッグ用重合
体組成物である。 (B1)成分;エチレン含有量60〜90重量%、メル
トフローレート(230℃)1〜20g/10分のエチ
レン−プロピレン共重合体 (B2)成分;エチレン含有量65〜95重量%、メル
トフローレート(230℃)1〜50g/10分のエチ
レン−ブテン1共重合体 また、本発明の第2の発明は、かかる重合体組成物をブ
ロー成形して得られることを特徴とする医療用バッグで
ある。
【0008】[発明の具体的説明] (1)構成成分 (A)成分:プロピレン−αオレフィン共重合体 本発明で用いるプロピレン−αオレフィンランダム共重
合体は、密度勾配法による結晶化度が20〜70%の結
晶性樹脂である。プロピレン−αオレフィンブロック共
重合体では透明性と柔軟性の点から好ましくない。又、
コモノマーのαオレフィンは、エチレン、ブテン、ペン
テン、ヘキセン等炭素数2〜12(プロピレンを除く)
のαオレフィンであり、これらの1種または2種以上を
使用することができる。中でも、コモノマーとしてエチ
レンが良好である。αオレフィンの含有量については
2.5〜8重量%である。2.5重量%より低いと本発
明により得られる製品の柔軟性が損なわれ、一方、8重
量%を超えると低結晶性ポリマーが増大して耐熱性が著
しく低下する。
【0009】この共重合体のメルトフローレート(JI
S K−7210準拠;230℃、2.16kg荷重)
は、0.1〜20g/10分、好ましくは0.5〜10
g/10分、より好ましくは1〜5g/10分である。
0.1g/10分未満では本発明により得られる成形品
の外観、透明性が劣り、20g/10分を超えるとドロ
ーダウンが生じるのでブロー成形性が不良となる。かか
るプロピレン−αオレフィンランダム共重合体は、一般
に不活性溶媒の存在または不存在下、チーグラー型の立
体特異性重合触媒を用いて、プロピレン−エチレンラン
ダム共重合体の製造技術をそのまま適用して製造され
る。さらに、脱触媒工程が不要な重合体製造プロセスに
より製造されるものも適用することができる。
【0010】(B)成分:エチレン系共重合体 (B)成分は、共に非晶性でありエラストマーの性質を
示す下記(B1)成分と(B2)成分からなり、その重
量比((B1):(B2))は90:10〜10:90
であり、好ましくは80:20〜20:80である。
(B1)成分が重量比90を超えると添加量に従い柔軟
性、耐衝撃性は向上するが、透明性の低下が著しく、ま
た(B2)成分が重量比90を超えると添加量による透
明性の低下は少ないが、柔軟性、耐衝撃性の改良効果が
少ない。下記の(B1)成分と(B2)成分の併用が重
要である。
【0011】(B1)成分:エチレン−プロピレン共重
合体 (B1)成分はエチレン含有量60〜90重量%、メル
トフローレート(JIS K7210準拠、230℃、
2.16kg荷重)1〜20g/10分のエチレン−プ
ロピレン共重合体である。 (B2)成分:エチレン−ブテン1共重合体 (B2)成分はエチレン含有量65〜95重量%、メル
トフローレート(JIS K7210準拠、230℃、
2.16kg荷重)1〜50g/10分のエチレン−ブ
テン1共重合体である。
【0012】 核剤 本発明においては、下記一般式〔I〕で表される芳香族
リン酸の金属塩を核剤として配合することが好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】(ただし、式中のR1 、R2 は水素原子ま
たは炭素数が1〜18のアルキル基、Mは第Iaまたは
第IIa族金属を示し、nは1又は2の整数を、Xはアル
キリデン基を示す。)
【0015】前記一般式[1]で表される芳香族リン酸
の金属塩において、好ましいものは、a=1すなわち第
Ia族金属であるが、その具体例として、2,2′−メ
チレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン
酸のナトリウム塩およびリチウム塩、2,2′−エチリ
デン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸
のナトリウム塩およびリチウム塩、2,2′−メチリデ
ン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸の
カリ塩などが挙げられる。これらの中では、2,2′−
メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リ
ン酸ナトリウム、2,2′−メチレン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウムが好ましく、
特に組成物の溶出性、剛性、透明性の点で2,2′−メ
チレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン
酸ナトリウムが最も好適である。添加量は、重合体組成
物100重量部に対して0.001〜0.5重量部、好
ましくは0.0015〜0.3重量部である。この範囲
未満の配合では造核効果(耐熱性向上)が小さく、これ
を超える配合は不経済でありかつ、成形品の衝撃強度の
低下が出てくるおそれがある。かかる核剤の配合により
輸液用プラスチック容器試験における高温(121℃)
溶出性に問題なく耐熱性が向上する。したがって、特に
輸液用に適した医療用バッグを製造することができる。
【0016】 その他の成分 本発明において用いられる重合体組成物には、本発明の
効果を大きく損なわない限り、他の付加的成分を配合す
ることができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、中和
剤、その他必要に応じて金属不活性剤、帯電防止剤、滑
剤、有機無機の顔料、充填剤、過酸化物、他の造核剤、
さらには低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、などを発明の効果
を損なわない範囲で添加することができる。
【0017】(2)重合体組成物 重合体組成物の物性 組成物のメルトフローレート(JIS K7210準
拠、230℃、2.16kg荷重)は好ましくは0.1
〜13g/10分であり、より好ましくは0.5〜7g
/10分であり、特に好ましくは1〜5g/10分であ
る。0.1g/10分未満では得られる成形品の透明
性、表面外観が劣り、一方13g/10分を超えるとブ
ロー成形性(パリソンのドローダウン等)が不良とな
る。
【0018】またメモリーエフェクト(190℃)は
1.5〜2.5であり、好ましくは1.7〜2.3であ
る。1.5未満では、ブローバッグ成形に於けるドロー
ダウンが不良となり、一方2.5を超えるとブローバッ
グ成形におけるバリ噛みが不良となる。メモリーエフェ
クト(バラス効果)は、メルトインデクサーあるいはメ
ルトテンションテスター等を用いて190℃の温度で、
直径1.0mmφ、長さ8.0mmのオリフィスにて
0.1g/分の押出量を得るときのノズル径に対する押
出物の径の比として測定される。
【0019】 重合体組成物の配合比率 本発明における(A)成分と(B)成分の配合比率は、
(A)成分が70〜90重量%であり、(B)成分が3
0〜10重量%であり、好ましくは、(A)成分が72
〜88重量%、(B)成分が28〜12重量%である。
(A)成分が70重量%未満では透明性と耐熱性が問題
となり、90重量%超過では柔軟性と耐衝撃性が問題と
なる。
【0020】 重合体組成物の製造方法 本発明の重合体組成物は通常の製造方法にて製造するこ
とができる。例えば(A)成分であるプロピレン−αオ
レフィンランダム共重合体のパウダーに、(B1)成分
のエチレン−プロピレン共重合体及び(B2)成分のエ
チレン−ブテン1共重合体、必要に応じて前記一般式
(I)で表される芳香族リン酸の金属塩、及び酸化防止
剤、その他の成分を入れ、ヘンシェルミキサーにて攪拌
して混合させた後、押出機にて溶融混練して押出し、ペ
レットとする。溶融混練の手段は、一軸押出機、二軸押
出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等の通常
用いられる混合機によって行うことができる。
【0021】(3)医療用バッグの製造方法 上記重合体組成物を成形して医療用バッグが製造される
がブロー成形法が特に好ましい。ブロー成形は、通常の
方法により行われ、その際の成形条件は都度適宜設定さ
れる。以下本発明の医療用バッグについて図面に基づき
説明する。図1は医療用バッグの正面図、図2は側面図
であり、医療用バッグ1は中空のものである。医療用バ
ッグ1は、基本的には胴部2、口部3、底部4から構成
され、底部4には吊片5が接続している。これらはブロ
ー成形により一体的に製造することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例及び比較例(実施例1〜10及
び比較例1〜9)を示し、本発明を更に具体的に説明す
る。ここで、使用した原材料、評価法は以下に説明する
とおりである。 (1)使用原材料 (A)成分 A−1:エチレン含量が2.0重量%、結晶化度63
%、密度0.902、メルトフローレートが1.5g/
10分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 A−2:エチレン含量が2.9重量%、結晶化度61
%、密度0.900、メルトフローレートが1.3g/
10分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 A−3:エチレン含量が5.1重量%、結晶化度57
%、密度0.897、メルトフローレートが2.3g/
10分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 A−4:エチレン含量が7.0重量%、結晶化度54
%、密度0.894、メルトフローレートが2.2g/
10分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 A−5:エチレン含量が8.6重量%、結晶化度51
%、密度0.891、メルトフローレートが2.1g/
10分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 A−6:エチレン含量が5.3重量%、結晶化度56
%、密度0.896、メルトフローレートが0.02g
/10分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 A−7:エチレン含量が5.1重量%、結晶化度57
%、密度0.897、メルトフローレートが25g/1
0分であるプロピレン−エチレンランダム共重合体 なお、結晶化度は密度勾配法によるものである。
【0023】(B1)成分 B1−1:エチレン含有量78重量%、メルトフローレ
ートが3.6g/10分の非晶性エチレン−プロピレン
共重合体 B1−2:エチレン含有量73重量%、メルトフローレ
ートが0.7g/10分の非晶性エチレン−プロピレン
共重合体
【0024】(B2)成分 B2−1:エチレン含有量85重量%、メルトフローレ
ートが6.7g/10分であるエチレン−ブテン1共重
合体 (造核剤) 造核剤−1:リン酸2,2′−メチレンビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム 造核剤−2:1,3,2,4−ジ−(p−メチルベンジ
リデン)ソルビトール
【0025】(2)重合体組成物の製造 表−1に示す割合のA成分、B1成分、B2成分これら
の成分100重量部に対してテトラキス[メチレン−3
−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン(酸化防止剤)0.05
重量部、カルシウムステアレート(中和剤)0.03重
量部をヘンシェルミキサーに投入、攪拌して混合させた
後、単軸押出機(サーモ・プラステイックス工業(株)
50mmφ押出機(ベント式、L/D=28))にて2
20℃で溶融混練し、ダイよりストランド状に押し出
し、これをカッティングしてペレットとした。
【0026】なお実施例8、実施例9については、更に
リン酸2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ナトリウム(造核剤−1)をそれぞれ
(A)成分、(B1)成分および(B2)成分の合計1
00重量部に対し0.002重量部と0.2重量部添加
した。また実施例10においては1,3,2,4−ジ−
(p−メチルベンジリデン)ソルビトール(造核剤−
2)を(A)成分、(B1)成分および(B2)成分の
合計100重量部に対し0.2重量部追添加した。
【0027】(3)医療用バッグの製造 このようにして得られたペレットをスクリュー径50m
mのブロー成形機(ダイ開口部は楕円状、(株)日本製
鋼所JB105形中空成形機)にかけ、成形温度180
℃で、添付図面に示す胴部2の肉厚が約0.3mmのブ
ロー成形バッグ(容量250cc)を成形した。
【0028】(4)評価 メルトフローレート(MFR):JIS K7210に
準拠し230℃、2.16kgの条件で測定(単位g/1
0分)した。 メモリーエフェクト(ME) :メルトインデクサーを
用いて190℃の温度で、直径1.0mmφ、長さ8.
0mmのオリフィスにて0.1g/分の押出量を得ると
きのノズル径に対する押出物の径の比として測定した。 ブロー成形性:前記ブロー成形条件での成形適性をみ
た。 ○:成形性に問題なかったもの。 ×:成形性に問題(ドローダウン)があり均一な肉厚の
バッグ製品が得られなかったもの。 自己排液性 :液量(水)及び空気量を調整したブロー
成形バッグに導入針を刺し、排液性を次のように判定し
た。なお液ヘッドの高さは約75cm、口部は市販ゴム
栓を薄く切って使用した。医療用バッグに接続するチュ
ーブ等の輸液セットは日本メディカルサプライ社製「輸
液セット200型」(止めゴムなし、Vクランプ全開)
を使用。 ○:抵抗なく排液させることができる。 ×:排液時に抵抗が大きく、また残液がある。 透明性 :JIS K−6714に準拠してブロー
成形バッグ胴部のヘイズ(HAZE)を測定した。 ○:HAZE≦30% ×:HAZE>30% 耐熱性−1 :115℃にセットした蒸気圧力容器に、
液量(水)及び空気量を調整したブロー成形バッグをパ
ンチングプレートに挟み、1時間投入して形状保持具合
を観察し、次のように評価した。 ○:変形せずバッグ形状が保持されている。 ×:変形した。(しわ、折れ曲がり、支持プレートの跡
等) 耐熱性−2 :121℃にセットした蒸気圧力容器に、
液量(水)及び空気量を調整したブロー成形バッグをパ
ンチングプレートに挟み、1時間投入して形状保持具合
を観察し、次のように評価した。 ○:変形せずバッグ形状が保持されている。 ×:変形した。(しわ、折れ曲がり、支持プレートの跡
等が発生) 耐衝撃性 :液量(水)及び空気量を調整したブロー
成形バッグを4℃低温槽中に20時間静置後取り出して
直ちに1.5mの高さから落下させる。同一のサンプル
を5回連続して水平落下、次いで2回垂直落下させる。 ○:破袋しない。 ×:破袋した。 溶出性 :輸液用プラスチック容器試験法(日本薬
局方)により試験細片の溶出試験(121℃、1時間溶
出後の過マンガン酸カリウム還元性物質)を行った。 ○:基準値以内(0.1ml以内) ×:基準値を超える
【0029】
【発明の効果】本発明の重合体組成物は柔軟性と透明性
及び耐衝撃性、耐熱性のバランスに極めて良好な医療用
バッグを与える。特に、芳香族リン酸の金属塩を核剤と
して含有する組成物から成形される輸液バッグは、輸液
用プラスチック容器試験法による121℃溶出性にも問
題なく、更に耐熱性が良好なものである。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる医療用バッグの正面図である。
【図2】本発明に係わる医療用バッグの側面図である。
【符号の説明】
1 医療用バッグ 2 胴部 3 口部 4 底部 5 吊片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23:08) (56)参考文献 特開 平6−220270(JP,A) 特開 平4−96947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 3/00 - 13/08 A61J 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分と(B)成分から
    り、メルトフローレートが0.1〜13g/10分、か
    つメモリーエフェクトが1.5〜2.5であることを特
    徴とする医療バッグ用重合体組成物。 (A)成分:プロピレンを主成分とし、エチレン及び炭
    素数4〜12から選ばれる少なくとも1種のα−オレフ
    ィン含量が2.5〜8重量%、かつメルトフローレート
    が0.1〜20g/10分のプロピレン−αオレフィン
    ランダム共重合体70〜90重量% (B)成分:下記(B1)成分と(B2)成分からな
    り、かつその重量比((B1):(B2))は90:1
    0〜10:90であるエチレン系重合体30〜10重量
    % (B1)成分;エチレン含有量60〜90重量%、メル
    トフローレート1〜20g/10分のエチレン−プロピ
    レン共重合体 (B2)成分;エチレン含有量65〜95重量%、メル
    トフローレート1〜50g/10分のエチレン−ブテン
    1共重合体
  2. 【請求項2】 下記一般式(I)で表される芳香族リン
    酸の金属塩を(A)成分と(B)成分の合計量100重
    量部に対して0.001〜0.5重量部含有する、請求
    項第1項記載の重合体組成物。 一般式(I) 【化1】 (ただし、式中のR1、R2は各々独立に水素原子または
    炭素数1〜18のアルキル基であり、Mは第Ia族また
    は第IIa族の金属、Xはアルキリデン基を示す。nは
    1又は2の整数を示す。)
  3. 【請求項3】 請求項第1項記載の重合体組成物を用
    い、ブロー成形して得られることを特徴とする医療用バ
    ッグ。
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