JPH08100089A - 輸液用ポリプロピレン製容器 - Google Patents

輸液用ポリプロピレン製容器

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JPH08100089A
JPH08100089A JP6261388A JP26138894A JPH08100089A JP H08100089 A JPH08100089 A JP H08100089A JP 6261388 A JP6261388 A JP 6261388A JP 26138894 A JP26138894 A JP 26138894A JP H08100089 A JPH08100089 A JP H08100089A
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JP
Japan
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infusion
container
polypropylene
composition
polypropylene container
Prior art date
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Pending
Application number
JP6261388A
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English (en)
Inventor
Makoto Iijima
真 飯島
Hirohisa Ishii
弘久 石井
Soichiro Hiraki
聡一郎 平木
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、微粒子の発生が極めて少なく、安全
性に優れるという効果を発揮する輸液用ポリプロピレン
製容器を提供することにある。 【構成】ポリプロピレンにハイドロタルサイト類並びに
/又はリチウムアルミニウム複合水酸化物塩を0.00
2〜0.1重量%、及びフェノール系酸化防止剤を0.
03〜0.15重量%配合した組成物Cを用いた輸液用
ポリプロピレン製容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は輸液用ポリプロピレン製
容器に関する。さらに詳しくは、微粒子の発生が極めて
少ない安全性に優れた輸液用ポリプロピレン製容器に関
する。
【0002】
【従来の技術】輸液用プラスチック容器としてポリプロ
ピレン製容器は今日広く使用されている。第12改正日
本薬局方,一般試験法,49.輸液用プラスチック容器
試験法に輸液用プラスチック容器の規格が記載されてお
り、その規格の1つに微粒子が記載されている。該試験
法中のポリ塩化ビニル製容器の項にのみ該微粒子が記載
されており、ポリエチレン製又はポリプロピレン製容器
の項には該微粒子の記載がない。しかし輸液は人の静脈
内へ直接投与するため、ポリエチレン製又はポリプロピ
レン製の輸液用プラスチック容器であっても、微粒子は
できる限り少ないことが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは輸液用ポ
リプロピレン製容器の微粒子低減に関して鋭意検討し
た。その結果、ポリプロピレンにハイドロタルサイト類
又はリチウムアルミニウム複合水酸化物塩及びフェノー
ル系酸化防止剤を配合した組成物を用いた輸液用ポリプ
ロピレン製容器が微粒子の発生が少ない容器になること
を見いだし、さらに検討し本発明を完成した。以上の記
載から明らかなように、本発明の目的は微粒子の発生が
極めて少ない安全性に優れた輸液用ポリプロピレン製容
器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
する。 (1)ポリプロピレンに下記化合物Aを0.002〜
0.1重量%、及び化合物Bを0.03〜0.15重量
%配合した組成物Cを用いた輸液用ポリプロピレン製容
器。 化合物A:ハイドロタルサイト類及び/又はリチウムア
ルミニウム複合水酸化物塩 化合物B:フェノール系酸化防止剤 (2)前記第1項の組成物Cにリン系酸化防止剤を0.
05〜0.15重量%配合した組成物Dを用いた請求項
1記載の輸液用ポリプロピレン製容器。
【0005】以下具体的に説明する。本発明で用いられ
るポリプロピレンは、容器の柔軟性及び透明性の点から
結晶性プロピレン・α−オレフィン共重合体が好まし
い。更に好ましくは、結晶融点が110〜140℃の結
晶性プロピレン・α−オレフィン共重合体である。α−
オレフィンとしては、エチレン,ブテン−1等の炭素数
2〜12程度のプロピレン以外のα−オレフィンが適
し、これらの1種又は2種以上を使用することができ
る。中でもエチレン及びブテン−1が好ましい。本発明
で用いるポリプロピレンのメルトフローレート[230
℃;21.18N](以下MFRと略記する。)は特に
限定されないが、例えばダイレクトブロー成形方法の場
合では0.5〜5g/10min程度、インジェクショ
ンブロー成形方法では5〜30g/10min程度が好
ましい。
【0006】本発明で用いられるハイドロタルサイト類
及びリチウムアルミニウム複合水酸化物塩は、単独又は
併用して配合しても良く、配合率は0.002〜0.1
重量%であり、好ましくはポリプロピレン中の触媒残渣
に起因する酸性成分を中和する点、微粒子数低減の点、
及び経済性の点で0.005〜0.05重量%である。
該ハイドロタルサイト類としてはアルミニウム・マグネ
シウム・ハイドロオキシ・カーボネート・ハイドレート
[Mg1-XAlX(OH)2・(Co3X/2・mH2O 式
中Xは0<X≦0.5なる数を示し、mは正の数を示
す。]、[Mg6Al2(OH)16・Co3・mH2O 式
中mは正の数を示す。]及び[Mg4.5Al2(OH)13
Co3・3.5H2O]等が例示できる。該リチウムアル
ミニウム複合水酸化物塩としては下記一般式(I)で表
される化合物等が例示できる。 〔Al2Li(OH)〕nX・mH2O (I) (式中Xは、無機又は炭酸、硫酸、塩素のオキシ酸もし
くはリンのオキシ酸等の有機のアニオンであり、nはア
ニオンXの価数であり、mは3以下の数である。)
【0007】本発明で使用するフェノール系酸化防止剤
としては、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン等が例示される。添加量は0.03〜0.
15重量%、好ましくは0.05〜0.1重量%であ
る。
【0008】本発明の輸液用ポリプロピレン製容器の色
相をより向上させるために、該輸液用ポリプロピレン製
容器に、組成物Cにリン系酸化防止剤を配合した組成物
Dを用いることができる。該リン系酸化防止剤の配合率
は0.03〜0.15重量%、好ましくは0.05〜
0.1重量%である。該リン系酸化防止剤としては、ト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−ブチルフェニル)4,4
−ビフェニレン−ジフォスフォナイト、ジ(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−ペンタエリスリトールジフォ
スファイト等が例示される。さらに該リン系酸化防止剤
を組成物Cに配合することにより、得られる組成物Dは
輸液用ポリプロピレン製容器成型時における熱安定性が
向上する。
【0009】本発明に用いる組成物C及び組成物Dは上
記の各成分を配合して得られる。これらの各成分の配合
は、ヘンシェルミキサー(商品名)並びにスーパーミキ
サー(商品名)等の高速攪拌機付混合機、及びリボンブ
レンダー並びにタンブラーミキサー等の通常の混合装置
を使用することが例示できる。さらに単軸押出機又は2
軸押出機等を用いた溶融混練も例示できる。該溶融混練
時の押出機の温度は180〜300℃又は200〜27
0℃が例示できる。本発明の輸液用ポリプロピレン製容
器を成形する方法は、ダイレクトブロー成形方法、延伸
吹き込み成形法及びシート加工法が例示できる。
【0010】該ダイレクトブロー成形法とは、押出機か
らパリソンを溶融押出し、ブロー成形用の左右金型(5
0℃以下に保たれた)間にパリソンを装着して両側から
金型で挟んだ状態でパリソンの内部に加圧空気(0.4
9〜0.98MPa)を吹き込むことにより、所定形状
まで膨らませる成形方法である。該延伸吹き込み成形法
とは、射出ブロー(インジェクションブロー)、射出延
伸ブロー、押出ストレッチブロー、二軸延伸ブロー、有
底パリソンストレッチブロー又は2段ブロー等と呼ばれ
ている成形方法がすべて含まれる。これらの成形法の中
で、射出工程を併せ持つ成形法は初めに平滑表面の金型
内に溶融樹脂を射出して成形することによって平滑表面
のパリソン(プリフォーム)を得、ついでこれに空気を
吹き込んで膨らませて延伸する成形法である。別法とし
て、プリフォーム内にロッドを挿入して縦方向に延伸す
ると共に、空気を吹き込むことによって横方向に延伸す
る方式の成形法も挙げられる。
【0011】該シート加工法とは、Tダイ法により10
0〜400μmの厚みに成形されたシートを必要寸法に
裁断し、2枚重ね合わせて所定形状の周辺部をヒートシ
ールしてなるもので必要に応じて予め結晶性ポリプロピ
レンで成形された口栓を融着し周囲をトリミングして容
器とする方法である。
【0012】
【実施例】以下に実施例、比較例によって本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらの具体例により制
約されるものではない。なお以下の実施及び比較例で用
いた特性の評価方法は下記の方法で行った。 (1)結晶融点はJIS K7121に基づき示差走査
熱量測定により測定した。(単位は℃) (2)MFRはJIS K7210に基づき押出形プラ
ストメーターにより試験条件14(230℃,21.1
8N)で測定した。(単位はg/10min) (3)微粒子は、精製水で洗浄された内容積500ml
の容器に精製水を400ml入れ密封し、加圧熱水中に
埋没させ容器内液温110℃,20minの条件で滅菌
し、その後室温で24時間放置する。この容器を穏やか
に4〜5回転倒し液を混合したのち容器密栓部を開口
し、微粒子計測器にて液10ml中に存在する2μ以上
の微量子数を測定した。(単位は個/10ml)
【0013】(4)活性Clはペレット5gを容器に入
れ、その容器に窒素ガスを30ml/minの流量で連
続して流しながら300℃で30分間加熱した後、塩酸
ガス検知管により窒素ガス中の塩酸濃度を測定した。
(単位はppm) (5)△MFRは成形された容器を粉砕したペレットの
MFR値から容器成形に用いたペレットのMFR値を引
いた値。この値が小さいほど組成物の熱安定性が良い。
(単位はg/10min)
【0014】(実施例1〜5および比較例1〜6)融点
125℃,MFR3.3g/10min ,エチレン含
有量6.2重量%,ブテン−1含有量3.5重量%の結
晶性プロピレン・α−オレフィン共重合体に、表−1に
示した〜化合物及び配合率でヘンシェルミキサーを
用いてブレンドした後、押出機により溶融混練しペレッ
ト状の組成物とした。この組成物を原料とし、ダイレク
トブロー成形機(プラコーSN−50A)を使用し押出
温度180℃、金型温度20℃で胴部の平均肉厚が0.
5mmの500ml中空容器を成形した。この中空容器
の特性を表−1に示した。表−1から明かなごとく、本
発明の輸液用ポリプロピレン容器は微粒子数が非常に少
ないことが分かる。また、本発明で用いられる組成物
は、熱安定性に優れており成形性が良くかつ酸性成分が
完全に中和されているため成形機等の腐食の心配がない
ことが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明の輸液用ポリプロピレン容器は、
微粒子の発生が極めて少なく、安全性に優れるという効
果を発揮する。
【0016】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/13 KER

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレンに下記化合物Aを0.00
    2〜0.1重量%、及び化合物Bを0.03〜0.15
    重量%配合した組成物Cを用いた輸液用ポリプロピレン
    製容器。 化合物A:ハイドロタルサイト類及び/又はリチウムア
    ルミニウム複合水酸化物塩 化合物B:フェノール系酸化防止剤
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物Cにリン系酸化防止
    剤を0.05〜0.15重量%配合した組成物Dを用い
    た請求項1記載の輸液用ポリプロピレン製容器。
JP6261388A 1994-09-30 1994-09-30 輸液用ポリプロピレン製容器 Pending JPH08100089A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997037628A1 (en) * 1996-04-10 1997-10-16 Pharmacia & Upjohn Ab Improved containers for parenteral fluids
KR20010088411A (ko) * 2000-03-08 2001-09-26 고사이 아끼오 폴리프로필렌 수지 조성물, 및 이로부터 제조된 성형품 및필름
US9004761B2 (en) 2006-05-01 2015-04-14 Baxter International Inc. Multiple chamber container with mistake proof administration system

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