JP2003313378A - 難白化組成物及びそのシート - Google Patents

難白化組成物及びそのシート

Info

Publication number
JP2003313378A
JP2003313378A JP2002117278A JP2002117278A JP2003313378A JP 2003313378 A JP2003313378 A JP 2003313378A JP 2002117278 A JP2002117278 A JP 2002117278A JP 2002117278 A JP2002117278 A JP 2002117278A JP 2003313378 A JP2003313378 A JP 2003313378A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
propylene
copolymer
weight
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002117278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3969166B2 (ja
Inventor
Eisuke Shiratani
英助 白谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2002117278A priority Critical patent/JP3969166B2/ja
Publication of JP2003313378A publication Critical patent/JP2003313378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3969166B2 publication Critical patent/JP3969166B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、剛性、低温での耐衝撃性に優れ、折
り曲げ時に白化しない樹脂組成物およびそれからなるシ
ートを提供する。 【解決手段】 プロピレン−エチレンランダム共重合体
(A)と結晶性ポリプロピレン重合体(B)と造核剤
(C)とを含有する樹脂組成物であって、前記共重合体
(A)の全融解熱量(J/g)に対する前記共重合体
(A)の130℃以下の融解熱量(J/g)の割合が6
5%以上であり、前記樹脂組成物のガラス転移温度が−
10℃以下であり、メルトフローレートが1〜5g/1
0分である樹脂組成物およびそれからなるシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物および
それからなるシートに関するものである。さらに詳細に
は、透明性、剛性、低温での耐衝撃性に優れ、折り曲げ
時に白化しない樹脂組成物およびそれからなるシートに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂シートは、食品用
カップ、蓋、トレー、ブリスターパック等の容器、クリ
アーファイル、フォルダー等の文具用途、菓子や人形の
クリヤーケース等の折り曲げ加工品、および、産業資材
用途等に広く用いられている。
【0003】例えば、特開平9−31265号公報に
は、耐衝撃性と透明性に優れるポリプロピレン系樹脂シ
ートとして、プロピレン系重合体と、密度が0.86〜
0.97g/cm3であり、メルトフローレートが0.
01〜50g/10分であり、分子量分布が1.5〜
4.5であり、組成物分布パラメーターが2.00以下
であるエチレン(共)重合体を含む樹脂組成物からなる
ポリプロピレン系樹脂シートが記載されている。
【0004】また、特開平11−335421号公報に
は、シート、フィルム、射出分野において用いられ、剛
性、耐衝撃性を満足しながら、成形性、透明性、外観等
の品質バランスを満足するプロピレン−エチレンランダ
ム共重合体として、温度上昇溶離分別法による溶出曲線
において、90重量%溶出時の溶出温度と20重量%溶
出時の溶出温度が特定の関係を満足し、含有されるチタ
ン原子が3ppm以下、塩素原子が30ppmであるプ
ロピレン−エチレンランダム共重合体が記載されてい
る。しかし、上記公報等に記載されているシートにおい
ても、透明性、剛性、低温での耐衝撃性、および、折り
曲げ時に白化しないということについては、さらなる改
良が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、剛性、低温での耐衝撃性に優れ、折り曲げ時に白化
しない樹脂組成物およびそれからなるシートを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、鋭意検討の結果、プロピレン−エチレンラン
ダム共重合体と結晶性ポリプロピレン重合体と造核剤と
を含有する樹脂組成物であって、前記プロピレン−エチ
レンランダム共重合体の全融解熱量に対する前記プロピ
レン−エチレンランダム共重合体の一定の温度範囲の融
解熱量の割合が一定の範囲にあり、前記樹脂組成物のガ
ラス転移温度が一定の範囲にあり、メルトフローレート
が一定の範囲にある樹脂組成物およびそれからなるシー
トが、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完
成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体(A)と結晶性ポリプロピレン重合
体(B)と造核剤(C)とを含有する樹脂組成物であっ
て、前記共重合体(A)の全融解熱量(J/g)に対す
る前記共重合体(A)の130℃以下の融解熱量(J/
g)の割合が65%以上であり、前記樹脂組成物のガラ
ス転移温度が−10℃以下であり、メルトフローレート
が1〜5g/10分である樹脂組成物およびそれからな
るシートに係るものである。以下、本発明について、詳
細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるプロピレン−
エチレンランダム共重合体(A)は、実質的にプロピレ
ン及びエチレンに基づく単量体単位から構成されるラン
ダム共重合体であり、プロピレン−エチレンランダム共
重合体(A)の全融解熱量(J/g)に対するプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体(A)の130℃以下の
融解熱量(J/g)の割合が65%以上であり、低温の
衝撃強度や剛性の観点から、好ましくは65〜75%で
あり、より好ましくは70〜75%である。前記共重合
体(A)の全融解熱量(J/g)に対する前記共重合体
(A)の130℃以下の融解熱量(J/g)の割合が6
5%未満の場合、低温での衝撃強度が劣ることがある。
【0009】本発明で用いられるポリプロピレン−エチ
レンランダム共重合体(A)のメルトフローレートは、
通常、0.5〜10g/10分であり、好ましくは1〜
5g/10分である。
【0010】本発明で用いられる結晶性ポリプロピレン
重合体(B)は、プロピレン単独重合体および/または
プロピレンと炭素数4〜12のα−オレフィンとのラン
ダム共重合体である。炭素数4〜12のα−オレフィン
としては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−へ
キセン等が挙げられる。
【0011】結晶性ポリプロピレン重合体(B)が、プ
ロピレンと炭素数4〜12のα−オレフィンとのランダ
ム共重合体の場合、剛性の観点から、炭素数4〜12の
α−オレフィンの含有量として、好ましくは1モル%以
下である。(ただし、プロピレンと炭素数4〜12のα
−オレフィンとのランダム共重合体の全量を100モル
%とする。)
【0012】本発明の結晶性ポリプロピレン重合体
(B)のメルトフローレートは、2〜200g/10
分、好ましくは5〜100g/10分が好適である。
【0013】本発明で用いられるプロピレン−エチレン
ランダム共重合体(A)、結晶性ポリプロピレン系重合
体(B)の製造方法としては、一般に公知の触媒を用い
て製造する方法が挙げられる。公知の触媒としては、例
えば、公知のプロピレンの立体規則性重合用触媒が挙げ
られる。プロピレンの立体規則性重合用触媒としては、
例えば、マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成
分とする固体触媒成分からなるTi−Mg系触媒、前記
の固体触媒成分に、有機アルミニウム化合物および必要
に応じて電子供与性化合物等の第3成分を組み合わせた
触媒、および、メタロセン系触媒等が挙げられ、好まし
くはマグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分と
する固体触媒成分に、有機アルミニウム化合物および電
子供与性化合物を組み合わせた触媒であり、例えば、特
開昭61−218606号公報、特開昭61−2879
04号公報、特開平7−216017号公報等に記載さ
れた触媒系である。
【0014】本発明で用いられる造核剤(C)として
は、例えば、芳香族燐酸エステル類やカルボン酸の金属
塩等が挙げられる。カルボン酸の金属塩としては、脂肪
酸の金属塩等が挙げられる。これらの造核剤は、単独で
用いてもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
【0015】本発明で用いられる造核剤(C)として、
好ましくは下記一般式(I)で示される芳香族燐酸エス
テル類である。 (式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表
し、R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子または炭素
数1〜10の炭化水素基を表し、lは1または2であ
る。)
【0016】一般式(I)において、置換基R1は炭素
数1〜10の2価の炭化水素基を表し、炭素数1〜10
の2価の炭化水素基としてはアルキレン基、アルキリデ
ン基等が挙げられる。アルキレン基としては、例えば、
メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられ、
好ましくはメチレン基であり、アルキリデン基として
は、例えば、エチリデン基、n−プロピレリデン基、i
−プロピリデン基等が挙げられ、好ましくはエチリデン
基である。
【0017】R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子ま
たは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、炭素数1〜1
0の炭化水素基としては、アルキル基、フェニル基等が
挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基
等が挙げられ、好ましくはR2およびR3が共にt−ブチ
ル基である。lは1または2である。
【0018】一般式(I)で示される芳香族燐酸エステ
ル類としては、例えば、ヒドロキシアルミニウム−ビス
[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジメチルフェニ
ル)フォスフェート]、ヒドロキシアルミニウム−ビス
[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジメチルフェ
ニル)フォスフェート]、ヒドロキシアルミニウム−ビ
ス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジエチルフェ
ニル)フォスフェート]、ヒドロキシアルミニウム−ビ
ス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジエチルフ
ェニル)フォスフェート]、ヒドロキシアルミニウム−
ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)フォスフェート]、およびヒドロキシア
ルミニウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、ヒド
ロキシアルミニウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2’−エチ
リデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)
フォスフェート]、ヒドロキシアルミニウム−ビス
[2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブ
チルフェニル)フォスフェート]、ヒドロキシアルミニ
ウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4−エチル
−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、ヒドロ
キシアルミニウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス
(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォス
フェート]、ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2’
−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチ
ルフェニル)フォスフェート]等が挙げられ、好ましく
は、ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2’−メチレ
ン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフ
ェート]、およびヒドロキシアルミニウム−ビス[2,
2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスフェート]である。
【0019】本発明で用いられる芳香族燐酸エステル類
としては、市販品を用いても良く、例えば、ヒドロキシ
アルミニウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]と炭素
数8〜20の脂肪族モノカルボン酸リチウム塩混合物
(旭電化(株)製、商品名:アデカスタブNA21)等
が挙げられる。
【0020】本発明の樹脂組成物は、プロピレン−エチ
レンランダム共重合体(A)と結晶性ポリプロピレン重
合体(B)と造核剤(C)とを含有する樹脂組成物であ
る。本発明の樹脂組成物のガラス転移温度が−10℃以
下であり、衝撃強度や折り曲げ時の白化を防止する観点
から、好ましくは−10〜−15℃である。ガラス転移
温度が−10℃を超えた場合、衝撃強度が不足すること
がある。本発明の樹脂組成物のメルトフローレートは、
1〜5g/10分である。
【0021】本発明の樹脂組成物におけるプロピレン−
エチレンランダム共重合体(A)、結晶性ポリプロピレ
ン重合体(B)および造核剤(C)の含有量は、剛性や
衝撃強度の観点から、好ましくは、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体(A)の含有量が95〜50重量%
であり、結晶性ポリプロピレン重合体(B)の含有量が
5〜50重量%であって、前記共重合体(A)と前記重
合体(B)の合計量を100重量部として、これに対し
て、造核剤(C)の含有量が0.05〜0.5重量部で
ある。
【0022】プロピレン−エチレンランダム共重合体
(A)の含有量として、好ましくは95〜60重量%
(すなわち、結晶性ポリプロピレン重合体(B)の含有
量として、好ましくは5〜40重量%)であり、より好
ましくは95〜70重量%(すなわち、結晶性ポリプロ
ピレン重合体(B)の含有量として、好ましくは5〜3
0重量%)である。
【0023】造核剤(C)の含有量として、透明性の観
点から、好ましくは、プロピレン−エチレンランダム共
重合体(A)と結晶性ポリプロピレン重合体(B)の合
計量を100重量部として、これに対して、0.05〜
0.5重量部である。
【0024】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
他の添加剤、例えば、中和剤、酸化防止剤、耐侯剤、難
燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、銅害防止剤、無機充
填剤(タルク、シリカ、チタン等)等を添加してもよ
い。
【0025】本発明の樹脂組成物の製造方法としては、
公知の方法が挙げられ、例えば、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体(A)と、結晶性ポリプロピレン重合
体(B)および造核剤(C)、さらには必要に応じて添
加される他の各種添加剤を、タンブラーミキサー、ヘン
シェルミキサー、リボンブレンダー等の混合機を用いて
混合した後、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキ
サー等で溶融混練して均一にする方法が挙げられる。
【0026】本発明のシートの製造方法としては、通常
用いられるインフレーション法、Tダイ法、カレンダー
法等が挙げられる。また、本発明のシートは単独のシー
トであってもよく、また、異なる樹脂とからなる多層シ
ートにおける少なくとも1層であってもよい。多層シー
トの製造方法としては、通常よく用いられる押出ラミネ
ート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法等によっ
て多層化する方法が挙げられる。
【0027】また、本発明のシートを、例えば、ロール
延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法等によっ
て、一軸または二軸に延伸してもよく、通常用いられる
コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理
等によって、表面処理を施してもよい。
【0028】また、本発明のシートからなる成形品とし
ては、ボトル、容器、射出成形品等が挙げられる。ボト
ルの成形方法としては、例えば、ダイレクトブロー成形
法、2軸延伸ブロー成形法等が挙げられ、容器の成形方
法としては、例えば、真空成形、圧空成形等が挙げら
れ、射出成形品の成形方法としては、例えば、射出成形
法等が挙げられる。また、本発明のシートからなる成形
品は、本発明のシート単独からなるものでもよく、ま
た、異なる樹脂とからなる多層シートにおいて、本発明
のシートが少なくとも1層として用いられている多層シ
ートからなるものであってもよい。本発明のシートから
なる成形品として、特に好ましくはファイル、フォルダ
ー等の文具、包装用シートの素材である。
【0029】
【実施例】以下、実施例および比較例によって、本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。実施例および比較例で用いた試料の
調整および物性の測定は、下記の方法に従って行った。
【0030】(1)試料の調整方法 (1−1)ペレット化 プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)および結
晶性ポリプロピレン重合体(B)と造核剤(C)に、塩
素補足剤、酸化防止剤、有機過酸化物を添加し、ヘンシ
ェルミキサ−で3分間混合した後、スクリュ−径40m
mφの押出造粒機を用いて250℃で押し出し樹脂組成
物を得た。 (1−2)プレスシートの作成 JIS K6758に従って、シートを作成した。
【0031】(2)実施例及び比較例で用いたプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体(A)、結晶性ポリプロ
ピレン重合体(B)および樹脂組成物の物性測定 (2−1)DSC融解熱量測定(単位:J/g) 示差走査熱量計(パーキンエルマ−社DSC−VII)
を用いて、予め試料10mgを窒素雰囲気下で220℃
で5分溶融した後、5℃/分の降温速度で40℃まで降
温した。その後、5℃/分で昇温させて得られた融解熱
量を各温度毎にプロットした。尚、本測定器を用いて5
℃/分の昇温速度で測定したインジウムの融解熱量は2
8.432J/gであった。
【0032】(2−2)メルトフローレート(MFR、
単位:g/10分) JIS K7210に従って、測定した。
【0033】(2−3)ガラス転移温度(E”値、単
位:℃) スペクトロメータSDM5600(セイコ−電子工業株
式会社製)を用いて、下記のサンプルを、下記の条件で
測定した。 測定サンプル:サンプル(巾×長さ×厚み:3mm×2
0mm×0.3mm) 引っ張り測定(DMS200) 固定周波数:5Hz、 測定温度:−100℃〜170℃、 昇温速度:2℃/分
【0034】(2−4)曲げ弾性率(単位:MPa) JIS K7203に従って、測定した。
【0035】(2−5)透明性(単位:%) JIS K7105に従い測定した。
【0036】(2−6)デュポンインパクト(耐衝撃
性、単位:KJ/m) −10℃において、東洋精機製のフィルムインパクトテ
スターを使用して、先端1/2インチの半球状の重錘を
シート上に落下させた時、試験に用いた複数個のシート
の50%が破壊されるエネルギーを測定した。
【0037】(2−7)折り曲げ白化(目視) シートを90度折り曲げ、折り曲げ部の白化を観察し
た。 ○:良好(白化が見られない) △:白化がやや見られる ×:白化あり
【0038】実施例または比較例で、プロピレン−エチ
レンランダム共重合体(A)として、または結晶性ポリ
プロピレン重合体(B)として、下記の試料を用いた。
そして、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)
の物性を表1に示し、結晶性プロピレン重合体の物性を
表2に示した。 (A−1)住友化学工業株式会社製、RS160XG (A−2)住友化学工業株式会社製、RH130XG (B−1)住友化学工業株式会社製、商品名W101 (B−2)住友化学工業株式会社製、商品名U101
【0039】実施例−1 プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)を85重
量%、結晶性ポリプロピレン重合体(B)を15重量
%、造核剤(C)として、旭電化(株)製、商品名アデ
カスタブNA21を0.1重量部、塩素補足剤としてス
テアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤とし
てトリス(2.4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフ
ァイト/テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−
ト]メタンの3:1の混合物を0.24重量部、MFR
を調整するため有機過酸化物を添加し、ヘンシェルミキ
サ−で3分間混合した後、スクリュ−径40mmφの押
出造粒機を用いて250℃で押し出し原料ペレットを得
た。得られたペレットにおける各成分の組成およびガラ
ス転移温度を表3に示した。得られたペレットのプレス
シートを作成し、物性を測定した。その結果を表4に示
した。
【0040】実施例−2〜4 実施例−1と同様の方法で、表3に示した組成物を得
た。得られたペレットのプレスシートを作成し物性を測
定した。その結果を表4に示した。
【0041】比較例−1 実施例−1と同様の方法で、表3に示した組成物を得
た。得られたペレットの物性を測定した。その結果を表
4に示した。
【0042】比較例−2 実施例−1と同様の方法で、表3に示した組成物を得
た。得られたペレットの物性を測定した。その結果を表
4に示した。
【0043】比較例−3 実施例−1と同様の方法で、表3に示した組成物を得
た。得られたペレットの物性を測定した。その結果を表
4に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】本発明の要件を満足する実施例−1〜3
は、透明性、剛性、低温での耐衝撃性に優れ、折り曲げ
時に白化しないものであることが分かる。これに対し
て、本発明の要件である結晶性プロピレン重合体(B)
を用いなかった比較例−1は、剛性(曲げ弾性率)が低
いものであり、造核剤(C)を用いなかった比較例−2
は、透明性が不充分なものであり、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体(A)の130℃以下の融解熱量
(J/g)の割合が65%以上であることを満足せず、
結晶性プロピレン重合体(B)を用いなかった比較例−
3は、低温での衝撃強度が低く、折り曲げ時に白化が見
られたものであることが分かる。
【0049】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明によっ
て、透明性、剛性、低温での耐衝撃性に優れ、折り曲げ
時に白化しない樹脂組成物およびそれからなるシートを
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA13 AA15 AA20 AC15 AF14 AF23 AF30 AG14 AG16 AH04 AH05 BB04 BB06 BB07 BB09 BC01 BC02 4J002 BB122 BB151 EW036 EW046 EW056 GG00 GG01 GG02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン−エチレンランダム共重合体
    (A)と結晶性ポリプロピレン重合体(B)と造核剤
    (C)とを含有する樹脂組成物であって、前記共重合体
    (A)の全融解熱量(J/g)に対する前記共重合体
    (A)の130℃以下の融解熱量(J/g)の割合が6
    5%以上であり、前記樹脂組成物のガラス転移温度が−
    10℃以下であり、メルトフローレートが1〜5g/1
    0分であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】プロピレン−エチレンランダム共重合体
    (A)が95〜50重量%であり、結晶性ポリプロピレ
    ン重合体(B)が5〜50重量%であって、前記共重合
    体(A)と前記重合体(B)の合計量を100重量部と
    して、これに対して、造核剤(C)0.05〜0.5重
    量部を含有することを特徴とする請求項1記載の樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】造核剤(C)が下記一般式(I)で示され
    る少なくとも一種の芳香族燐酸エステル類であることを
    特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。 (式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表
    し、R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子または炭素
    数1〜10の炭化水素基を表し、lは1または2であ
    る。)
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成
    物からなるシート。
JP2002117278A 2002-04-19 2002-04-19 難白化組成物及びそのシート Expired - Fee Related JP3969166B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002117278A JP3969166B2 (ja) 2002-04-19 2002-04-19 難白化組成物及びそのシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002117278A JP3969166B2 (ja) 2002-04-19 2002-04-19 難白化組成物及びそのシート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003313378A true JP2003313378A (ja) 2003-11-06
JP3969166B2 JP3969166B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=29534541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002117278A Expired - Fee Related JP3969166B2 (ja) 2002-04-19 2002-04-19 難白化組成物及びそのシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3969166B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106430A1 (ja) * 2003-05-28 2004-12-09 Mitsui Chemicals, Inc. プロピレン系重合体組成物およびその用途
JP2006021516A (ja) * 2004-05-31 2006-01-26 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 包装体用積層シートおよびこのシートから形成された包装体
JP2007119747A (ja) * 2005-09-27 2007-05-17 Sumitomo Chemical Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物および、それからなるシートおよび容器
JP2009242672A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Fp Corp ポリプロピレン系樹脂シート及びポリプロピレン系樹脂容器

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106430A1 (ja) * 2003-05-28 2004-12-09 Mitsui Chemicals, Inc. プロピレン系重合体組成物およびその用途
EP1630197A1 (en) * 2003-05-28 2006-03-01 Mitsui Chemicals, Inc. Propylene polymer composition and use thereof
JPWO2004106430A1 (ja) * 2003-05-28 2006-07-20 三井化学株式会社 プロピレン系重合体組成物およびその用途
EP1630197A4 (en) * 2003-05-28 2007-10-24 Mitsui Chemicals Inc PROPYLENE POLYMER COMPOSITION AND USE
KR100777354B1 (ko) * 2003-05-28 2007-11-28 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 프로필렌계 중합체 조성물 및 그 용도
JP4790416B2 (ja) * 2003-05-28 2011-10-12 三井化学株式会社 プロピレン系重合体組成物およびその用途
US8329824B2 (en) 2003-05-28 2012-12-11 Mitsui Chemicals, Inc. Propylene polymer compositions and uses thereof
JP2006021516A (ja) * 2004-05-31 2006-01-26 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 包装体用積層シートおよびこのシートから形成された包装体
JP4575104B2 (ja) * 2004-05-31 2010-11-04 三菱樹脂株式会社 包装体用積層シートおよびこのシートから形成された包装体
JP2007119747A (ja) * 2005-09-27 2007-05-17 Sumitomo Chemical Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物および、それからなるシートおよび容器
JP2009242672A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Fp Corp ポリプロピレン系樹脂シート及びポリプロピレン系樹脂容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3969166B2 (ja) 2007-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8053525B2 (en) Method of modifying the rheology of a thermoplastic resin
JP2009209357A (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその成形品
JP2002240210A (ja) 食品包装用フィルム
JP3969166B2 (ja) 難白化組成物及びそのシート
JP2012152933A (ja) プロピレン系樹脂射出成形品
JP4830756B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物および、それからなるシートおよび容器
JP2009299039A (ja) 熱成形シート用ポリプロピレン系樹脂組成物ならびに、それからなるシートおよび容器
JP4734746B2 (ja) 食品包装用成形体
JP5076421B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物および、それからなるシートおよび容器
JP2008231129A (ja) 樹脂組成物及び成形品
JP4456793B2 (ja) 樹脂組成物及びそのシート
JP2018024824A (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物の製造法および該ポリオレフィン系樹脂組成物を用いたフィルム
JP2003236833A (ja) ポリプロピレン系熱成形用シートおよびその成形体
JP2003268174A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびそのフィルム
JP4823663B2 (ja) 食品包装用ストレッチフィルム
US5726215A (en) Styrene resin composition and shaped article thereof
JP5125067B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物ならびに、それからなるシートおよび容器
JP7131303B2 (ja) 加熱処理用包装袋用プロピレン系樹脂組成物およびそれを用いた加熱処理用包装袋用プロピレン系樹脂シート
JP7127488B2 (ja) プロピレン系樹脂シートおよびそれを用いた加熱処理用包装袋
JP2008222728A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物ならびに、それからなるシートおよび容器
JP3539159B2 (ja) ポリスチレン系樹脂組成物を用いた押出し発泡成形品
JP2001288315A (ja) フィルム成形用樹脂組成物
JP3360532B2 (ja) 熱成形用樹脂組成物及びシート
JP2002137348A (ja) ストレッチ包装用フィルム
JPH08192462A (ja) 不透明性延伸フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070528

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3969166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees