JP3398804B2 - 電鋳製品 - Google Patents
電鋳製品Info
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Description
した電鋳製品、特に半導体装置のリードフレームや電気
計器のプローブ等の多数のリードピンのごとく微細なパ
ターンを備えた電鋳製品に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、例えば、半導体装置のリードフレ
ームは、IC、LSI、VLSIの高集積化に伴い多ピ
ン化やそれら周辺技術の高密度化によりリードピッチが
数十μmと極度に狭小化されてきている。そのため、従
来のプレス製品やエッチング製品ではリードピッチの狭
小化に限界があり、高精密加工が可能な電鋳製品へと移
行されつつある。電鋳製のリードフレームは、例えば、
特開平3−163857号公報などで公知である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、リードピッ
チの狭小化されたリードフレームは、製品製作時から実
際に使用するまでの搬送や保管時に、そのリードピンが
衝撃や振動を受けたり、他物と接触することにより変形
し易く、ピッチずれやリードピンどうしの接触が生じて
不良品となることが多々あった。また、半導体製造工程
時に、リードフレームのリードピンがボンディング圧で
ずれ動いて結線しにくくなるという問題があった。更に
又、リードフレームの搬送や保管時に、その使用面が酸
化したり、塵埃が付着して導通性を低下させてしまう虞
れもあった。こうした問題は、例えば、ドットマトリッ
クスのLCDパネル信号用電極の測定検査やその電極と
ドライバーとの接続を行う上での検査などに使用される
電気計器のプローブの測定子などのように、狭小ピッチ
で並設した多数のリードピンを備えたものにおいても、
搬送や保管時におけるリードピンの変形、また酸化や塵
埃付着などの問題をもっており、この点で改善の余地が
あった。また、上記のような電気的導通を得るためのリ
ードピン以外であっても、精度が要求される微細なパタ
ーンを備えた電鋳製品等においても、搬送、保管時にお
けるパターンの変形やピッチずれ、あるいは酸化等の問
題を包含している。 【0004】本発明の目的は、搬送や保管時のリードピ
ン等の微細パターンの変形やピッチずれなどを防止でき
る電鋳製品を提供するにある。本発明の他の目的は、搬
送や保管時の酸化や塵埃付着を防止できる電鋳製品を提
供するにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、所定のパター
ンを形成した電鋳製品の片面側に、補強板を剥離可能に
電着形成してあることを特徴とする。補強板は電鋳製品
の厚みよりも薄く形成することが好ましい。 【0006】 【作用】補強板は、電鋳製品の搬送時や保管時あるいは
母型からの剥離時に、微細パターン個々の変形やピッチ
ずれなどを防ぐ補強機能を発揮する。 【0007】電鋳製品を使用する直前まで、補強板を備
えておくことにより、その補強板は電鋳製品の使用面の
酸化や塵埃付着から防護し、導電性の低下を防止すると
いう表面保護層の役目を果たす。 【0008】電鋳製品の厚みよりも薄く形成した補強板
は、微細パターンを変形させたり、ピッチずれを起こす
ことなく、それを電鋳製品から剥がすことができる。 【0009】電鋳時に補強板となる電着層に光沢剤を添
加したり、電流密度を変えて補強板の表面粗さを変える
ことにより、電鋳製品の使用面の表面粗度をち密に、あ
るいは粗面に任意に調整することができる。 【0010】 【発明の効果】本発明によれば、所定のパターン、特に
微細パターンを備えた電鋳製品の片面側に補強板を剥離
可能に電着形成してあるので、搬送や保管時のパターン
の変形やピッチずれなどを確実に防止できる。したがっ
て、この電鋳製品が、実際に、例えば半導体装置のリー
ドフレームに適用される場合はボンディングし易くなる
し、またプローブに適用される場合はリードピンのピッ
チずれ等がなくて正確な測定検査を可能にする。また、
電鋳製品の酸化や塵埃付着から防護し、導電性の低下を
防止できる。 【0011】補強板の表面粗さを調整することにより、
電鋳製品の使用面の表面粗度は種々異なる各種要求に応
じて容易に調整することができて有利である。 【0012】 【実施例】図1は本発明に係る電鋳製品の一例である半
導体装置のリードフレームを示す。このリードフレーム
1はその中央にダイパッド2を形成するとともに、この
周囲にタブリード3と、インナーリード4およびアウタ
ーリード5からなる多数本のリードピン6とを形成して
いる。外枠7にはボンディング装置の順送り機構にセッ
ティングされるためのセッティング孔8が送り方向に所
定ピッチで形成されている。このリードフレーム1の片
面に補強板9を剥離可能に電着形成してある。 【0013】図2は本発明に係る電鋳製品の他例である
検査・測定装置等のプローブを構成する櫛歯形の測定子
を示す。これでは多数のリードピン6を狭小ピッチで並
設し、この片面側に補強板9を剥離可能に電着形成して
ある。 【0014】図3の(A)ないし(G)は電鋳製品の電
鋳工程図を示す。まず、SUS304などの材料からな
る母型10を常套手段で表面研摩して活性化を図る。つ
いで、その母型10(300〜500μ厚)をスルファ
ミン酸ニッケル浴の電解液に浸漬して電鋳を行う。この
スルファミン酸ニッケル浴の組成とメッキ条件を次に示
す。 スルファミン酸ニッケル 300〜600g/l ホウ酸 20〜40g/l ピット防止剤 0.1〜1.0g/l N.T.S(第1種光沢剤) 1〜5g/l ブチンジオール(第2種光沢剤)0.01〜0.1g/
l以上 pH 4〜4.5 浴温 40〜50℃ 電流密度 0.5〜5A/dm2 以上の浴にて電鋳を行うことにより、図3の(A)に示
すように、母型10の表面に補強板9となる第1電着層
11を形成する。この第1電着層11の厚みは後述する
電鋳製品となる第2電着層15の厚みよりも薄く、例え
ば、第2電着層15の厚みを100〜150μ程度にす
る場合、第1電着層11の厚みは10〜30μ厚程度に
する。このように光沢ニッケル浴で形成された第1電着
層11の表面は母型10の表面以上の光沢を出すことが
できる。 【0015】ついで、この第1電着層11を付けた母型
10を上記浴より引き上げ、同図の(B)に示すごとく
第1電着層11の表面に、ネガタイプのフォトレジスト
12を均一に塗布して乾燥する。ついで、そのレジスト
12の上に同図の(C)に示すごとく電鋳製品のパター
ンに対応するネガタイプフイルム13を密着させ、焼き
付け、現像、乾燥の各処理を行って、同図の(D)に示
すごとく電鋳製品のパターンに対応するフォトレジスト
膜14を形成する。 【0016】ついで、このフォトレジスト膜14が形成
された母型10を、別のスルファミン酸ニッケル浴また
は硫酸銅浴に移して電鋳を行う。この場合のスルファミ
ン酸ニッケル浴の組成とメッキ条件を次に示す。 スルファミン酸ニッケル 300〜600g/l ホウ酸 20〜40g/l pH 4〜4.5 浴温 40〜50℃ 電流密度 0.5〜5A/dm2 【0017】硫酸銅浴の組成とメッキ条件を次に示す。 硫酸銅 220〜260g/l 硫酸 60〜75g/l 浴温 25〜30℃ 電流密度 2〜5A/dm2 【0018】上記のスルファミン酸ニッケル浴または硫
酸銅浴にて電鋳を行うことにより、同図の(E)に示す
ごとく第1電着層11のフォトレジスト膜14で覆われ
ていない表面に、第2電着層15を形成する。この第2
電着層15が電鋳製品となる。この厚みは100〜15
0μ程度とする。 【0019】この第2電着層15の電鋳後、フォトレジ
スト膜14を除去し、同図の(F)に示すごとく母型1
0から第2電着層15を第1電着層11ごと剥離する。
かくして、図1または図2に示すごとき電鋳製品が得ら
れる。電鋳製品となる第2電着層15を補強板9となる
第1電着層11と一体層にしたまま剥離するため、第2
電着層15は第1電着層11に密着した状態で保護さ
れ、変形が加えられることなく剥がすことができて不良
率の低下を図ることができる。また補強板9となる第1
電着層11は電鋳製品となる第2電着層15の搬送や保
管時の保持部材として利用できて便利である。 【0020】補強板たる第1電着層11は、電鋳製品の
使用直前、例えば半導体装置のリードフレームの場合こ
の実装前または実装後に、同図の(G)に示すごとく手
作業であるいは機械的に剥離する。この剥離に際して
は、第1電着層11は第2電着層15よりもきわめて薄
いため、第2電着層15に対し鋭角に曲げて剥がすこと
ができ、第2電着層15の、特にリードピン6部分にも
機械的な力が加わりにくく、その変形防止に有利であ
る。 【0021】このようにして得られた電鋳製品の片面
は、補強板9たる第1電着層11の光沢表面と同様の光
沢を出すことができる。この電鋳製品の片面の光沢度合
いは第1電着層11を形成する光沢ニッケル浴へのブチ
ンジオールあるいはその他の光沢剤の添加量を変化させ
ることにより種々変更できる。また、電流密度を変化さ
せることによっても電鋳製品の片面のち密さを任意に変
更できる。 【0022】 【0023】高い電流密度からの電着物たる電鋳製品は
低い電流密度からのものよりも結晶がち密(光沢面粗さ
が細かくなる)になってビッカース硬度が上がる。この
ため、粘性を必要とするプレス加工を必要とするリード
ピン6を得る場合は電流密度を低めに設定するか、浴組
成を変えればよい。 【0024】更に又、第2電着層15の電鋳後、パター
ンニング用のフォトレジスト膜14を剥離せずに、付け
たままの状態として、このフォトレジスト膜14自体を
搬送、保管時における電鋳の微細パターン間のスペーサ
手段として利用してもよい。この場合、上記フォトレジ
スト膜14は、第2電着層15の形成後、その不必要箇
所は溶解除去し、その必要な箇所のみ部分的に残存させ
てスペーサ手段として利用することも考えられる。 【0025】本発明では、上記半導体装置のリードフレ
ームや電気計器のプローブ以外に、例えば、図4に示す
ような微細な回路パターン16を電鋳する場合にも同様
に適用できる。
る。 【符号の説明】 1 リードフレーム 6 リードピン 9 補強板
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 多数のリードピン6が狭小ピッチで並設
された微細なパターンを備えた電鋳製品の片面側に、補
強板9を剥離可能に電着形成してあり、 補強板9が、電鋳法により母型10の表面に光沢剤を添
加した浴で形成された第1電着層11からなり、 電鋳製品が、第1電着層11の表面にフォトレジスト膜
14を介して電鋳法により形成され、母型10から第1
電着層11ごと剥離された第2電着層15からなり、 第1電着層11の厚みが、第2電着層15の厚みの1/
15〜3/10に寸法設定されている ことを特徴とする
電鋳製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13637494A JP3398804B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 電鋳製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13637494A JP3398804B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 電鋳製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07316873A JPH07316873A (ja) | 1995-12-05 |
JP3398804B2 true JP3398804B2 (ja) | 2003-04-21 |
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ID=15173676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13637494A Expired - Fee Related JP3398804B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 電鋳製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3398804B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP4674735B2 (ja) * | 2000-12-20 | 2011-04-20 | 九州日立マクセル株式会社 | 電鋳メタルの製造方法 |
-
1994
- 1994-05-25 JP JP13637494A patent/JP3398804B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07316873A (ja) | 1995-12-05 |
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