JP3398214B2 - コンベックス型の超音波探触子の製造方法 - Google Patents

コンベックス型の超音波探触子の製造方法

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JP3398214B2 JP09770094A JP9770094A JP3398214B2 JP 3398214 B2 JP3398214 B2 JP 3398214B2 JP 09770094 A JP09770094 A JP 09770094A JP 9770094 A JP9770094 A JP 9770094A JP 3398214 B2 JP3398214 B2 JP 3398214B2
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宏樹 伊藤
輝忠 升水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンベックス型の超
音波探触子の製造方法に関し、さらに詳しくは、音響特
性に優れたコンベックス型の超音波探触子を製造しうる
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の超音波探触子の一例を示
した斜視図である。この超音波探触子400は、補強板
401を有するバッキング材41上に多数の振動素子4
5を形成して構成されている。前記補強板401は、例
えばガラスエポキシ板である。前記バッキング材41
は、例えば天然ゴムであり、背面へ伝達される振動を減
衰する。前記振動素子45は、例えばPZTセラミック
スの圧電振動子42と、例えばガラスの第1音響整合層
43と、例えばポリアリレートの第2音響整合層44と
を積層して構成されている。
【0003】図3は、上記超音波探触子400の製造方
法を示す説明図である。まず、図3の(a)に示すよう
に、接着により、補強板401と、バッキング材41
と、圧電材料板42sと、第1整合材料板43sと、第
2整合材料板44sとを積層し、前記補強板401を固
定台Tに吸引固定する。
【0004】次に、ダイシングにより前記第2整合材料
板44s側から前記圧電材料板42sまで切込みを所定
ピッチ毎に入れて、図3の(b)に示すように多数の振
動素子45を形成する。各振動素子45は、上記のよう
に、圧電振動子42と、第1音響整合層43と、第2音
響整合層44とから構成される。
【0005】最後に、固定台Tから外せば、図2の超音
波探触子400が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の超音波探触
子の製造方法では、バッキング材41を積層接着した後
で、ダイシングを行っている。しかし、バッキング材4
1が軟質のため(ゴム材料としては硬質であるが、圧電
材料板42sなどに比べると軟質である)、ダイシング
の際にブレが生じ、切削性が悪い。また、補強板401
と圧電材料板42sと第1整合材料板43sと第2整合
材料板44sとを積層したときの厚さ精度が悪い。この
ため、ダイシングによる切込みの精度が悪くなって(±
数10μm)、各振動素子45の特性のばらつきが大き
くなり、得られる超音波探触子400の音響特性が悪く
なる問題点がある。そこで、この発明の目的は、音響特
性に優れたコンベックス型の超音波探触子を製造しうる
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、この発
明は、接着により圧電材料板と整合材料板とを積層し、
前記整合材料板に、常温で硬質であり且つ常温より高い
温度で軟化する材料からなる捨て板を、前記捨て板が軟
化する温度では溶けず且つ前記捨て板が軟化する温度よ
り高い温度で溶ける高温タイプのワックスで接着し、ダ
イシングにより前記圧電材料板側から前記捨て板の途中
まで切込みを所定ピッチ毎に入れて多数の振動素子を形
成し、前記ワックスが溶けず且つ前記捨て板が軟化する
温度に加熱して前記捨て板を湾曲させ、接着により前記
振動素子群の圧電材料側に湾曲面をもつバッキング材を
積層し、前記ワックスが溶ける温度に加熱して前記捨て
板を剥がすことを特徴とするコンベックス型の超音波探
触子の製造方法を提供する。
【0008】第2の観点では、本発明は、上記構成のコ
ンベックス型の超音波探触子の製造方法において、前記
捨て板の材料が、常温で硬質であり且つ100℃未満で
軟化する熱可塑性樹脂であることを特徴とするコンベッ
クス型の超音波探触子の製造方法を提供する。
【0009】第3の観点では、本発明は、上記構成のコ
ンベックス型の超音波探触子の製造方法において、前記
捨て板の材料が、ポリエチレングリコールまたはポリエ
チレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合
体であることを特徴とするコンベックス型の超音波探触
子の製造方法を提供する。
【0010】
【作用】この発明のコンベックス型の超音波探触子の製
造方法では、圧電材料板と整合材料板とを積層接着し、
さらに整合材料板に捨て板を仮接着し、圧電材料板側か
らダイシングし、捨て板を湾曲させ、その後で圧電材料
側に湾曲面をもつバッキング材を積層接着し、最後に捨
て板を剥がす。このため、ダイシングの際に軟質のバッ
キング材が切削性や厚さ精度に悪影響を与えないから、
ダイシングによる切込みの精度が向上し、各振動素子の
特性のばらつきが小さくなり、音響特性の良い超音波探
触子が得られる。また、圧電材料板側からダイシングす
るため、ダイシングのための固定状態から動かさずにバ
ッキング材を積層接着でき、生産性が向上する。また、
捨て板を用いるため、圧電材料板から整合材料板までを
完全に切り込むことが可能となる。さらに、捨て板ごと
湾曲させてバッキング材を積層接着するから、例えばコ
ンベックス型の超音波探触子を好適に得られる。
【0011】また、常温で硬質であり且つ常温より高い
温度で軟化する材料からなる捨て板を用いると共に捨て
板が軟化する温度では溶けず且つ捨て板が軟化する温度
より高い温度で溶ける高温タイプのワックスで捨て板を
接着するようにしたから、ワックスを溶かさずに捨て板
を軟化させて湾曲させることが可能になり、コンベック
ス型の超音波探触子を好適に製造できる。
【0012】
【実施例】以下、図に示す実施例によりこの発明をさら
に詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定さ
れるものではない。
【0013】図1は、コンベックス型の超音波探触子の
製造方法を示す説明図である。まず、図1の(a)に示
すように、エポキシ系接着剤により圧電材料板32sと
第1整合材料板33sと第2整合材料板34sとを積層
接着し、次に、ワックスにより前記第2整合材料板34
sに捨て板Kを仮接着し、その捨て板Kを固定台Tに吸
引固定する。
【0014】なお、前記捨て板Kは、常温で硬質であり
100℃未満で軟化するポリエチレングリコールやポリ
エチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重
合体などの熱可塑性樹脂などから構成され、その厚さは
600μm程度である。
【0015】また、ワックスは、融点100℃以上の高
温タイプのものを用いる。
【0016】次に、ダイシングにより前記圧電材料板3
2s側から前記捨て板Kまで切込みを所定ピッチ毎に入
れて、図1の(b)に示すように、多数の振動素子35
を形成する。各振動素子35は、圧電振動子32と、第
1音響整合層33と、第2音響整合層34とから構成さ
れる。
【0017】次に、図1の(c)に示すように、固定台
Tから外し、ワックスが溶けず且つ捨て板Kが軟化する
温度に加熱し、全体を湾曲させる。
【0018】次に、図1の(d)に示すように、一群の
振動素子35の圧電材料側に、湾曲面をもつバッキング
材31をエポキシ系接着剤により積層接着する。
【0019】最後に、図1の(e)に示すように、加熱
して前記ワックスを溶かし、捨て板Kを外せば、コンベ
ックス型の超音波探触子300が得られる。
【0020】以上の工程において、ダイシングの際には
軟質のバッキング材31を積層していないから、切削性
および厚さ精度が良好となり、ダイシングによる切込み
の精度が向上する(±2μm以内)。従って、各振動素
子35の特性のばらつきが小さくなり、コンベックス型
の超音波探触子の音響特性が向上する。また、捨て板K
を用いるため、圧電材料板32sから第2整合材料板3
4sまでを完全に切り込むことが可能となる。
【0021】なお、前記バッキング材31は、天然ゴ
ム,フェライトゴム,エポキシ樹脂に酸化タングステン
や酸化チタンの粉末を入れてプレス成形したものなどの
高減衰材料、または、塩化ビニル,ポリビニルブチラー
ル(PUB),ABS樹脂,ポリウレタン(PUR),
ポリビニルアルコール(PUAL),ポリエチレン(P
E),ポリプロピレン(PP),ポリアセタール(PO
M),ポリエチレンテレフタレート(PETP),フッ
素樹脂(PTFE),ポリエチレングリコール,ポリエ
チレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合
体などの熱可塑性樹脂から構成される。バッキング材1
の厚さは、1〜20mmである。
【0022】前記圧電振動子32は、PZTセラミック
スのような圧電セラミックス、または、ポリフッ化ビニ
リデン(PVDF)などの圧電高分子、または、水晶、
ロッシェル塩などから構成される。圧電材料板2の厚さ
は、300〜500μmである。
【0023】前記第1音響整合層33は、ガラス、コッ
パーグラファイト、エポキシ樹脂、溶融石英などから構
成される。第1音響整合層33の厚さは、200μm程
度である。
【0024】前記第2音響整合層34は、ポリアリレー
トフィルムなどから構成される。第2音響整合層34の
厚さは、150μm程度である。
【0025】
【発明の効果】この発明のコンベックス型の超音波探触
子の製造方法によれば、バッキング材を積層接着する前
にダイシングし、その後でバッキング材を積層接着する
から、ダイシングの際にバッキング材が切削性や厚さ精
度に悪影響を与えない。従って、ダイシングによる切込
みの精度が向上し、各振動素子の特性のばらつきが小さ
くなり、音響特性の良いコンベックス型の超音波探触子
が得られる。
【0026】また、常温で硬質であり且つ常温より高い
温度で軟化する材料からなる捨て板を用いると共に捨て
板が軟化する温度では溶けず且つ捨て板が軟化する温度
より高い温度で溶ける高温タイプのワックスで捨て板を
接着するようにしたから、ワックスを溶かさずに捨て板
を軟化させて湾曲させることが可能になり、コンベック
ス型の超音波探触子を好適に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例によるコンベックス型の超音
波探触子の製造方法を示す説明図である。
【図2】従来の超音波探触子の一例を示した斜視図であ
る。
【図3】従来の超音波探触子の製造方法を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
31 バッキング材 32 圧電振動子 32s 圧電材料板 33 第1音響整合層 33s 第1整合材料板 34 第2音響整合層 34s 第2整合材料板 35 振動素子
フロントページの続き (72)発明者 胡 健英 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式 会社内 (72)発明者 佐藤 正平 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式 会社内 (56)参考文献 特開 平1−293799(JP,A) 特開 昭56−125199(JP,A) 特開 昭56−54833(JP,A) 特開 昭58−54939(JP,A) 特開 昭58−178250(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15 H04R 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着により圧電材料板と整合材料板とを
    積層し、前記整合材料板に、常温で硬質であり且つ常温
    より高い温度で軟化する材料からなる捨て板を、前記捨
    て板が軟化する温度では溶けず且つ前記捨て板が軟化す
    る温度より高い温度で溶ける高温タイプのワックスで接
    着し、ダイシングにより前記圧電材料板側から前記捨て
    板の途中まで切込みを所定ピッチ毎に入れて多数の振動
    素子を形成し、前記ワックスが溶けず且つ前記捨て板が
    軟化する温度に加熱して前記捨て板を湾曲させ、接着に
    より前記振動素子群の圧電材料側に湾曲面をもつバッキ
    ング材を積層し、前記ワックスが溶ける温度に加熱して
    前記捨て板を剥がすことを特徴とするコンベックス型の
    超音波探触子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンベックス型の超音
    波探触子の製造方法において、前記捨て板の材料が、常
    温で硬質であり且つ100℃未満で軟化する熱可塑性樹
    脂であることを特徴とするコンベックス型の超音波探触
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のコンベックス型の超音
    波探触子の製造方法において、前記捨て板の材料が、ポ
    リエチレングリコールまたはポリエチレンテレフタレー
    ト−ポリエチレングリコール共重合体であることを特徴
    とするコンベックス型の超音波探触子の製造方法。
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CN101431941B (zh) * 2006-04-28 2011-05-18 松下电器产业株式会社 超声波探头
JP2012205726A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Toshiba Corp 超音波プローブ及び超音波プローブの製造方法

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