JP2002186096A - 圧電スピーカ及び複合圧電体シートの製造方法 - Google Patents

圧電スピーカ及び複合圧電体シートの製造方法

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JP2002186096A
JP2002186096A JP2000380819A JP2000380819A JP2002186096A JP 2002186096 A JP2002186096 A JP 2002186096A JP 2000380819 A JP2000380819 A JP 2000380819A JP 2000380819 A JP2000380819 A JP 2000380819A JP 2002186096 A JP2002186096 A JP 2002186096A
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重郎 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に周波数帯域が200Hz〜20KHz程
度の範囲内のスピーカ出力を向上させることが可能な圧
電スピーカを提供する。 【解決手段】 シート状の有機物中に多数の圧電素子2
0を配置してなる複合圧電体シート4と、この複合圧電
体シートの両面に設けた電極6A,6Bと、前記各電極
に張設された保護層8A,8Bと、前記複合圧電体シー
トの周囲を保持するための保持枠10とを備え、前記複
合圧電体シート中の圧電素子の体積比率は85%〜95
%の範囲内に設定する。これにより、特に周波数が20
0Hz〜20KHz程度の範囲内のスピーカ出力を向上
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を利用し
たスピーカに係り、特に複合圧電体を用いた圧電スピー
カ及び複合圧電体シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スピーカはボイスコーンに接続
されたボイスコイルに音声信号電流を流すことにより、
このコイル中電流と永久磁石の磁界の相互作用により発
生する力を利用してボイスコーンを機械的に振動させ、
これにより空気を振動させて音声を再生するようになっ
ている。音声の再生においては人間の可聴周波数である
数10Hzから数10KHzまでの広範囲に渡って効率
良く且つ歪みが生じないように再生することが理想的で
あるが、一般的には1つのスピーカではそのような広範
囲の周波数領域をカバーすることができないので各領域
に対応させた複数のスピーカが用いられている。また、
このような永久磁石を用いたマグネットスピーカは音圧
を高めるためには寸法が大きくなり、また重量も重いも
のとなる。
【0003】ところで、近年においてはステレオ装置や
テレビジョン、DVD装置、パーソナルコンピュータ、
ヘッドホーン等の音響装置において小型軽量化及び薄型
化の要請が非常に高まってきており、このような要請に
応えて極めて薄く且つ軽量の圧電スピーカが開発されて
いる。この圧電スピーカは、例えばチタンジルコン酸鉛
(PZT)系セラミックスの薄板を用い、この両面に電
極を形成し、金属製振動板に貼り付けた後、音声信号電
流を加えることにより、圧電効果によりこの振動板を振
動させて音声を再生するようになっている。しかしなが
ら、金属製振動板と圧電セラミックス単体から構成され
る従来の圧電スピーカは、弾性的に自由度が低く、しか
も音響的にも硬いものとなり、更には、高調波も発生し
易く歪みが多分に生じてしまうという問題点があった。
【0004】このような問題点を解決するために、圧電
セラミックスと樹脂等の有機物とを混在させることによ
り圧電セラミックスの有する圧電効果と有機物の持つ弾
力性とを組み合わせた複合圧電体シートを用いたスピー
カが、例えば特開昭61−205099号公報、特開昭
62−24770号公報、特開昭63−4799号公報
等に示され、種々開発されてきた。この複合圧電体シー
トを用いたスピーカは、エポキシ系樹脂等の有機物の格
子状シートに多数の圧電素子を埋め込んで複合圧電体シ
ートを形成し、このシートの両面に電極板を形成して全
体が平板状或いはドーム状に固定して構成されている。
そして、電極の一面には、音質調整用の薄膜を形成して
音質の改善を図ることも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧電スピー
カの再生周波数特性は、その構成部材の材質、厚さ、形
状等により微妙に変化し、また、その出力特性も上記し
た要素によって大きく左右される。しかるに、上述した
ように複合圧電体シートを用い且つ音質調整用の薄膜を
形成する等して種々の改善を図ったとはいえ、高音域に
おける歪特性、中低音域における音圧特性等の実際の再
生特性は未だ十分なものではなく、通常のマグネットス
ピーカに対抗するためには更なる改善が必要とされるの
が現状である。そこで、本出願人は、特開平7−327
297号公報に示すように、圧電スピーカについて各種
の改良を施した。この改良された圧電スピーカによれば
各種の再生特性をかなり改良することができたが、しか
しながら、特に周波数が略200Hz〜20KHzの範
囲内の出力が未だ十分ではない、といった新たな問題が
発生した。本発明は、以上のような問題点に着目し、こ
れを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の
目的は、特に周波数が200Hz〜20KHz程度の範
囲内のスピーカ出力を向上させることが可能な圧電スピ
ーカ及び複合圧電体シートの製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、周波数が200Hz〜20KHz程度の範囲の出
力を向上させるためには、複合圧電体シート中の圧電素
子の体積比率を85%〜95%の範囲内に設定するこ
と、保護層全体の厚さを10μm〜50μm(片面5μ
m以上)の範囲内に設定すること、及び複合圧電体シー
ト中の有機物として日本工業規格による硬度がD85〜
D95の範囲内にある樹脂を用いること、を選択的に或
いは組み合わせて行えばよい、という点を見い出すこと
により本発明に至ったものである。請求項1に係る発明
は、シート状の有機物中に多数の圧電素子を配置してな
る複合圧電体シートと、この複合圧電体シートの両面に
設けた電極と、前記各電極に張設された保護層と、前記
複合圧電体シートの周囲を保持するための保持枠とを備
え、前記複合圧電体シート中の圧電素子の体積比率は8
5%〜95%の範囲内にあることを特徴とする圧電スピ
ーカである。請求項2に係る発明は、シート状の有機物
中に多数の圧電素子を配置してなる複合圧電体シート
と、この複合圧電体シートの両面に設けた電極と、前記
各電極に張設された保護層と、前記複合圧電体シートの
周囲を保持するための保持枠とを備え、前記各保護層の
厚さは全体で10μm〜50μm(片面5μm以上)の
範囲内に設定されることを特徴とする圧電スピーカであ
る。
【0007】請求項3に係る発明は、シート状の有機物
中に多数の圧電素子を配置してなる複合圧電体シート
と、この複合圧電体シートの両面に設けた電極と、前記
各電極に張設された保護層と、前記複合圧電体シートの
周囲を保持するための保持枠とを備え、前記有機物は、
樹脂よりなり、この樹脂は日本工業規格による硬度がD
85〜D95の範囲内にあることを特徴とする圧電スピ
ーカである。この場合、例えば請求項4に規定するよう
に、前記電極は、導電性ポリマーよりなるようにしても
い。また、例えば請求項5に規定するように、前記電極
は、鉛フリーはんだ合金組成の薄膜金属により形成して
もよい。また、例えば請求項6に規定するように、前記
電極の厚さは、0.05〜0.15μmの範囲内であ
る。請求項7に係る発明は、上記圧電スピーカに用いる
複合圧電体シートの製造方法であり、すなわち、シート
状の圧電素子板の両面に、加熱により接着力を喪失する
粘着テープが接着された状態で前記圧電素子板を加工台
に取り付ける工程と、前記加工台に取り付けられた前記
圧電素子板を所定の形状に切断して切断溝を形成するこ
とにより、多数の圧電素子を形成する工程と、前記切断
溝に所定の樹脂を流し込む工程と、前記圧電素子を、こ
の両面に前記粘着テープが接着された状態で前記加工台
から剥離する工程と、前記圧電素子の全体を所定の形状
に成形する工程と、前記圧電素子を加熱して前記樹脂を
硬化させる工程と、前記加熱により接着力を喪失した前
記粘着テープを前記圧電素子から剥離する工程とを有す
ることを特徴とする複合圧電体シートの製造方法であ
る。請求項8に係る発明は、前記形成工程と前記硬化工
程との間に、前記流し込まれた樹脂を脱泡する脱泡工程
を行なう。これにより、樹脂と圧電素子間の実質接着面
積を大きくし、樹脂と圧電素子間の接合力を増大させる
ことができ、硬化後、この樹脂の剛性を向上させること
が出来る。従って、複合圧電体の機械的信頼性を高め、
また、音響出力特性の向上を図ることができる。また、
請求項9に係る発明は、所定の形状に機械加工により微
細化されて粘着テープに接着された状態の圧電素子を、
互いに微細な間隙を隔てて基板上にランダムに配置する
工程と、前記ランダムに配置された前記圧電素子相互間
の間隙に所定の樹脂を流し込む工程と、前記圧電素子の
全体を所定の形状に成形する工程と、前記圧電素子を加
熱して前記樹脂を硬化させる工程と、加熱により前記粘
着テープを前記圧電素子から剥離する工程とを有するこ
とを特徴とする複合圧電体シートの製造方法である。
【0008】請求項10に係る発明は、前記形成工程と
前記硬化工程との間に、前記流し込まれた樹脂を脱泡す
る脱泡工程を行なう。また、請求項11に係る発明は、
圧電素子板をこの平面状態を維持したままランダム形状
に破砕することにより微細化され、且つ粘着テープが接
着された状態の圧電素子を形成する工程と、前記微細化
された前記圧電素子相互間の間隙に所定の樹脂を流し込
む工程と、前記圧電素子の全体を所定の形状に成形する
工程と、前記圧電素子を加熱して前記樹脂を硬化させる
工程と、加熱により前記粘着テープを前記圧電素子から
剥離する工程とを有することを特徴とする複合圧電体シ
ートの製造方法である。すなわち、扁平且つランダム形
状の圧電素子からなる複合圧電体シートが電圧印加によ
り、伸縮する際、どの部分も略一様に伸縮するように
し、歪みの少ない発音を行いたいが、そのためには電圧
体破砕片は小さい方が良く、4mm2 以下が望ましい。
請求項12に係る発明は、前記形成工程と前記硬化工程
との間に、前記流し込まれた樹脂を脱泡する脱泡工程を
行なう。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る圧電スピー
カ及び複合圧電体シートの製造方法の一実施例を添付図
面に基づいて詳述する。図1は本発明の圧電スピーカを
示す要部拡大断面図、図2は図1に示す圧電スピーカに
用いる複合圧電体シートを示す拡大斜視図、図3は圧電
スピーカを示す断面図、図4は複合圧電体シートを形成
するための製造工程を示す工程図である。図示するよう
にこの圧電スピーカ2は、圧電素子と有機物よりなる複
合圧電体シート4と、この両面に均一に貼り合わせた2
つの薄膜状の電極6A、6Bと、これらの各電極6A、
6Bの表面に貼り合わせて設けられて電極の酸化を防止
等するための保護膜8A、8Bと、この積層体の周囲を
保持する例えば金属や樹脂等よりなる保持枠10(図3
参照)とにより主に構成されている。図3に示すよう
に、この積層体は例えばエポキシ系の接着剤12を用い
て上記保持枠10に接着固定される。そして、上記2つ
の電極6A、6Bからそれぞれリード線14A、14B
を引き出し、これに音声信号源16から音声信号電流を
印加することにより、圧電効果により複合圧電体シート
4が厚み方向へ振動して音声が発せられることになる。
図1においては説明のために各部材は平面状に形成され
ているが、実際には、図3に示すようにシート全体は取
聴者が位置することになる電極6A側(表側)を凸にし
て例えば湾曲状態に或いはドーム状態に保持される。そ
して、表側のリード線14Aは電極6Aの周辺部に目立
たないように例えばハンダ18Aを用いて接続され、裏
側のリード線14Bは電極6Bの略中心部に例えばハン
ダ18Bを用いて接続されている。
【0010】上記複合圧電体シート4を形成するには、
まず厚み方向へ一様に分極処理された厚み20〜200
μm程度のPZT系セラミックス板を平面度の出ている
加工用治具プレートに固定し、厚さ0.03〜0.15
mm程度のブレードを用いて、所定のピッチで例えば格
子状に溝入れ加工を行う。そして、この加工により生じ
た格子状の溝内に有機物、例えばエポキシ樹脂等を充填
し、シート全体を所定の形状に成形してこれを固化させ
る。図2にこのように形成された複合圧電体シート4
(成形前)の斜視図を示す。図中角柱状になされた斜線
部分は圧電素子14を示し、これを連結する格子部分は
有機物22を示す。ここで、加工時のブレードの厚み、
溝ピッチを適宜選択することにより、複合圧電体シート
4中の圧電素子の体積比率を変化させることができる。
また、この複合圧電体シート4中に用いる有機物22の
材質(硬さ)、圧電素子20の体積比率、保護層8A、
8Bの厚さをそれぞれ適切に選択することにより、後述
するようにこのスピーカの出力を増加させることが可能
となる。また、電極6A、6Bは、アルミニウム膜或い
はCr−Au膜等の導電膜により構成される。また、保
護膜8A、8Bとしては、比較的軟らかで且つ非常に薄
い有機物、例えばポリウレタン樹脂を用いる。
【0011】ここで具体的に上記複合圧電体シート4の
製造工程の一例を、図4を参照して説明する。まず、図
4(A)に示すように、厚み0.2mmのPZT系セラ
ミック板、すなわちシート状の圧電素子板32の両面に
粘着テープ34、36が接着された状態で、これを加工
台38上に固定しておく。この場合、圧電素子板32の
上面の粘着テープ34としては、片面テープを用いれば
よく、この粘着テープ34は例えば厚さが100μm程
度のポリエステル製の基材34Aと粘着層34Bとより
なる。また、この圧電素子板32を加工台38側に接合
する粘着テープ36としては両面テープが用いられ、こ
の粘着テープ36は、例えば厚さが100μm程度の基
材36Aとこの両面に塗布されている粘着層36A、3
6Bとよりなる。ここで、これらの両粘着テープ34、
36としては、加熱により上記各粘着層34B、36
A、36Bが変質するなどしてその接着力を喪失するテ
ープを用いる。このような粘着テープとしては、例えば
スカイシート(日化精工(株)製)、REVALPHA
(日東電工(株)製)等を用いることができる。また、
加工台38としては高い平面度になされたAl23
板、SiC板、Si板等を用いることができる。
【0012】次に、図4(B)に示すように、厚さが
0.03〜0.15mm程度のダイヤモンドブレード4
0を用いて上記圧電素子板32を所定の形状、例えば図
2に示すように切断して格子状に切断溝42を形成す
る。これにより、圧電素子板32は、微細な圧電素子2
0に分割されることになる。この場合、ブレード40の
下端は、好ましくは下側の粘着テープ36の基材36A
中で停止させるのがよい。次に、図4(C)に示すよう
に、上側の粘着テープ34上に、例えばエマーソン&カ
ミング社製のSTYCAST2850−FTと硬化剤#
23LV併用による低粘度樹脂など、液状の非常に軟ら
かい有機物22を塗布することによって、上記切断溝4
2中にこの有機物22を充填し、これを脱泡処理後、常
温放置又は80℃以下での加熱により半硬化させる。こ
のように、脱泡処理することにより、樹脂と圧電素子間
の実質接着面積を大きくし、両者間の接合力の増大によ
る複合圧電体シートの機械的信頼性の向上が図ることが
できる。また、樹脂中に気泡を含まない様にして硬化後
の樹脂の剛性を高めることにより、音響出力の向上を図
ることができる。次に、上記有機物22を半硬化させた
状態で、図4(D)に示すように、下側の粘着テープ3
6を含む上層側を一体的に、加工台38側から引き剥が
して剥離させる。次に、この剥離した半硬化状態の一体
物を、金型等により加工し、粘着テープ上の余分な有機
物22を排除し、所定の形状、例えばドーム状や半球状
に成形する。そして、この成形状態を維持したまま、こ
れを所定の温度、例えば80〜120℃で2〜20分程
度加熱維持し、上記有機物22を完全硬化させ、この一
体物の形状を固定化させる。また、この加熱の途中で、
上記両粘着テープ34、36の各粘着層34B、36
A、36Bの粘着力が喪失するので、直ちにこれを上記
ドーム状又は半球状の複合電圧体から剥離する。
【0013】必要に応じて突出した有機物22をトリミ
ング除去し、図4(E)に示すように、有機物22中に
格子状に圧電素子20を埋め込んでなる複合圧電体シー
ト4が完成する。尚、図4(E)では平坦状態のシート
4を示している。これ以後は、この両面に図1に示すよ
うに、電極6A、6Bや保護層8A、8Bを順次積層す
ることになるが、上記両粘着テープ34、36を剥がす
ことにより、有機物の付着しない清浄な複合圧電体シー
ト面が露出することになり、各電極6A、6Bを各微細
な圧電素子面に直接形成することが可能となる。本粘着
テープを利用した製造法により、従来方法に比較して、
圧電素子面の有機物除去工程を省略できるのみならず、
圧電素子の圧電特性乃至音響特性を向上させ、安定化さ
せることができる。ここで、本発明の圧電スピーカ2の
出力を増大させるための3つの特徴的構造について説明
する。
【0014】<第1の特徴>まず、スピーカ出力を増大
する第1の特徴としては、複合圧電体シート4中の圧電
素子の体積比率を85%〜95%の範囲内に設定する。
すなわち、音圧P(=スピーカ出力)は、以下のように
定まると考える。 P=k・d31・a2・f(n)/t ここでkは複合圧電発音体の構成と構成方法及び構成材
料の物性等により決まる係数、d31は圧電素子(PZ
T)の圧電歪定数、aは成形された複合圧電体シートを
半球殻と見なした時の半径(図3参照)、nは複合圧電
体シート中の圧電素子の体積比率であり、f(n)は上
記nによって定まる関数、tは圧電素子自体の厚さであ
る。尚、f(n)はnの増加に伴って増大する増加関数
である。この関係式より明らかなように、音圧Pを上げ
るには、圧電素子の厚さtは薄い程、d31、a、f
(n)は、それぞれ大きい程よく、これにより大出力が
得られる。ここで圧電素子の厚さtはその平坦性、非導
通性の面で現在の技術レベルでは最低値が略0.02〜
0.05mm程であり、また、半径aはスピーカサイズ
により限定され、また、圧電素子としてはできるだけ圧
電歪定数d31が大きい材料を用いるのが好ましい。ここ
で、圧電歪定数d31は通常は−200〜−380×10
-12 m/Vである。また、圧電素子の体積比率nに関し
ては、前述したような製造方法を用いることにより、こ
れを85〜95%の範囲内に設定することが可能になっ
た。図5は複合圧電体シート4を示す部分拡大平面図で
あるが、正方形状の圧電素子20の一辺の長さをH1と
し、有機物22の幅をH2とした場合、H1を2mm、
H2を0.05mmにそれぞれ設定すると、n=(2/
2.05)2 =0.951(=95.1%)となり、ま
た、H1を2mm、H2を0.15mmにそれぞれ設定
すると、n=(2/2.15)2 =0.865(=8
6.5%)となる。
【0015】ここで、他の複合圧電体スピーカの構造諸
元[PZT寸法=2×2×0.2mm、PZT圧電歪定
数d31=−260×10-12 m/V、PZT素子間の有
機物エポキシ系樹脂硬度・JIS規格A80、電極膜
(Al):0.4μm、保護膜:ポリウレタン(片面1
00μm・計200μm厚)、発音体半球殻の半径a=
45mm、固定枠材:3mm厚のベークライト板、発音
体半休殻の枠固定用樹脂:硬度D80のエポキシ系樹
脂]は、同一とし体積比率nのみ70%(従来スピー
カ)と85%(本発明スピーカ)に変えた場合の実際の
スピーカ出力を測定したので、その測定結果について図
6を参照して説明する。図6中において、特性Aは体積
比率nが70%(従来スピーカ)の特性を示し、特性B
は体積比率nが85%(本発明スピーカ)の特性を示
す。図示するように、特性Bの方が特性Aよりも全体的
に出力が高くなっている。従って、例えば200Hz〜
20KHzの低域において3〜8dB程度スピーカ出力
が増大していることが判明した。また、体積比率nを9
5%よりも大きく設定するのは技術的に困難であるばか
りか、体積比率が大きすぎて、シート自体の圧電素子と
バインダー樹脂との間の接合力も低下してしまうので、
上述のように体積比率nの上限は95%程度である。
【0016】<第2の特徴>まず、スピーカ出力を増大
する第2の特徴としては、2つの保護膜8A、8Bの全
体の厚さを10μm〜50μmの範囲内に設定する。上
記保護膜8A、8Bは、前述したように電極6A、6B
を保護するが、これが厚過ぎると振動エネルギーが過度
に吸出されてしまってスピーカ出力を低下させてしま
う。そこで、スピーカ出力のレベル低下を防止するため
に、表裏の保護膜8A、8Bの厚さを合わせて10μm
〜50μm(片面は5μm以上の厚さ)の範囲内に設定
する。また、保護膜材質としては、軟らかい樹脂、例え
ばポリウレタン等が用いられるが、JIS規格Aコード
で60乃至90程度の硬度の樹脂であれば、第2、第3
高調波歪を減少させる効果がみられる。この効果は保護
膜の厚さが表裏両面合計で10μmあれば充分であり、
同様に金属電極膜の保護効果も片面5μmで充分に発揮
される。従って、保護膜の厚さの下限値として表裏両面
合わせて10μmとする。ここで、他の複合圧電体スピ
ーカの構造諸元[PZT寸法:2×2×0.2mm、P
ZT圧電歪定数d31=−260×10-12 m/V、PZ
Tの体積比率n=70%、PZT素子間の有機物:エポ
キシ系樹脂・硬度JIS規格A80、電極膜(Al):
0.4μm厚、複合圧電体シートからなる発音体半休殻
の半径a=45mm、発音体固定枠:3mm厚みのベー
クライト板、発音体固定用樹脂:硬度D80のエポキシ
系樹脂]を一定とし、ポリウレタンからなる両保護膜8
A、8Bの合計厚さのみを100μm(保護膜8A、8
B共に50μmの従来スピーカ)と50μm(保護膜8
A、8B共に25μmの本発明スピーカ)に変えた場合
の実際のスピーカ出力を測定したので、その測定結果に
ついて図7を参照して説明する。図7中において、特性
Aは両保護膜の全体の厚さの合計が100μm(従来ス
ピーカ)の特性を示し、特性Bは両保護膜の全体の厚さ
の合計が50μm(本発明スピーカ)の特性を示す。図
示するように、特性Bの方が特性Aよりも全体的に左側
(周波数が低い方)へシフトしており、しかも、出力全
体も高くなっている。従って、例えば200Hz〜20
KHzの低域において3〜7dB程度だけスピーカ出力
が増大していることが判明した。また、スピーカ出力を
低下させないためには、保護膜は薄い程望ましいが、保
護膜としての機能を十分に発揮させるには片面10μm
は必要である。一方、保護膜の全体の厚さが50μm以
下であれば、従来対比で3.7dB程度のスピーカ出力
の向上が期待できる。従って、その製造の安定再現性を
考慮し、保護膜の厚さとしては両面合計で10μm〜5
0μm(片面5μm以上)が最適である。
【0017】<第3の特徴>まず、スピーカ出力を増加
する第3の特徴としては、複合圧電体シート4中の有機
物22である樹脂の硬度を、日本工業規格(JIS)に
よる硬度においてD85〜D95の範囲内に設定する。
圧電素子20間の有機物は圧電素子20間のバインダー
としての接着機能を有するものであり、硬度が高くて圧
縮力、引張り力に対して変形し難い材質の方が振動面全
体の振幅を大きくすることが可能となる。従来の圧電ス
ピーカでは、このバインダー機能を示す有機物として
は、JIS規格のAコードで、例えば91以下のもの、
例えばA60〜A80のものが用いられていたが、これ
ではスピーカ出力がかなり吸収されていた。そこで、有
機物の硬度を上げて上述のように、JIS規格のD85
〜D95の範囲内の樹脂を用いる。ここで、複合圧電体
スピーカの他の構造諸元[PZT寸法:2×2×0.2
mm、PZTの圧電歪定数d31=−260×10-12
/V、PZTの体積比率n=70%、電極膜(Al):
0.4μm厚、保護膜:片面100μm厚合計200μ
m厚のポリウレタン膜、複合圧電体シートからなる発音
体半球殻の半径a=45mm、発音体半球殻の固定枠:
3mm厚みのベークライト板、発音半球殻と固定枠の接
着剤:硬度D80のエポキシ系樹脂]を同一とし、PZ
T素子間有機物の硬度がJIS規格でA80(従来スピ
ーカ)とD85(本発明スピーカ)の場合の実際のスピ
ーカ出力を測定したので、その測定結果について図8を
参照して説明する。図8中において、特性Aは有機物の
硬度がJIS規格でA80(従来スピーカ)の特性を示
し、特性Bは有機物の硬度がJIS規格でD85(本発
明スピーカ)の特性を示す。図示するように、特性Bの
方が特性Aよりも全体的に左側(周波数が低い方)へシ
フトしており、しかも、出力全体も高くなっている。従
って、例えば200Hz〜20KHzの低域において4
〜15dB程度だけスピーカ出力が増大していることが
判明した。また、有機物の硬度の上限値をJIS規格で
D95とした理由は、これ以上硬度が大きくなると、ス
ピーカ動作時にひび割れる恐れが生ずるからである。
【0018】このように、上記した第1〜第3の特徴を
全て兼ね備えることにより、200Hz〜20KHz程
度のスピーカ出力を10〜25dB程度大きくできるこ
とが判明した。上記実施例の場合には、図5に示したよ
うに、例えば正方形状の微細な圧電素子20を格子状に
所定の間隙を隔てて規則正しく配置した場合を例にとっ
て説明したが、これに限定されず、図9に示すように上
記圧電素子20を、規則性を持たせずにランダムに配置
し、この圧電素子20相互間の間隙に、有機物樹脂を充
填させるようにしたもよい。
【0019】また、圧電素子の上記ランダム配置を更に
進めた方法として、例えば直径が90mm、厚さが0.
02〜0.2mm程度の一枚の圧電素子板の下部を前述
したような加熱により接着性を失う片面の粘着テープに
貼り付け、この状態でこれを機械的にクラッシュして破
砕することにより、図10に示すような不規則形状の多
数の圧電素子20を形成するようにしてもよい。この場
合には、この粘着テープを面内方向に引き延ばして圧電
素子20相互間に略0.02〜0.1mm程度の間隙を
生ぜしめ、これに前述した有機物樹脂をバインダーとし
て充填するようにしてもよい。このように、図9及び図
10に示すような方法を採用することによって、圧電素
子20の体積比率が85%〜95%の複合圧電体シート
を作製することができた。また、スピーカのシート全体
の剛性は、出来るだけ低い方がスピーカ特性上、良好で
ある。この点に関して、電極6A、6Bとしては、Ag
系、Al系、Au系或いはSnAgCu系、SnZn系
等の鉛フリーはんだ合金組成の薄膜などの金属薄膜が用
いられるが、従来スピーカではこの電極の厚さは0.2
〜20μmに設定していてかなり高剛性であった。そこ
で、この厚さを0.05〜0.15μm程度まで薄くす
ることを試み、これらの値でも電極としての機能を発揮
し、且つ複合圧電体シートの剛性を低くしてスピーカ出
力特性を向上させることができた。また、最近Pb
(鉛)公害の視点からPbフリーはんだが実用化されつ
つあり、SnAgCu系、SnZn系等のものが開発実
用化されている。これらPbフリーはんだとの接合性を
向上させる目的でSnAgCu系ハンダ組成の電極膜
を、Al、Ag、Au等の従来の電極膜に代わって成膜
し、スピーカ特性を検討したところ、従来の金属電極膜
におけると同等以上のスピーカ特性が得られた。このP
bフリーハンダとの相性は極めて良好であり、リード線
の接合信頼性を向上させることができた。また、近年、
ポリアセチレン、ポリアニリンのようにπ電子と呼ばれ
る電子が高分子の鎖全体に広がった構造をとる共役ポリ
マーは、ハロゲン、五フッ化ヒ素(AsF5 )、アルカ
リ金属、ヨウ素等のドーピングにより金属に近い導電性
を示すことが判明し、厚さ数μm乃至数100μmの塗
布膜やテープがエレクトロニクス部品へ実用化されてい
る。本実施例では、このように形成した導電性ポリマー
薄膜を電極膜として用いてもよい。
【0020】このように、金属膜対比の剛性が大幅に低
いこれからの導電性ポリマー薄膜(厚さが数μmもの)
を電極膜として採用したところ、0.2μm厚さのAl
電極膜同等以上のスピーカ出力特性を得ることができ
た。また、この電極膜は金属膜に比較して格段に化学的
に安定なものであり、金属性電極膜を用いた場合に必要
とされる保護膜は不要である。この導電性ポリマー電極
は、電極膜と保護膜を兼ねるものであり、この導電性ポ
リマー電極の使用により音響特性上の出力アップの効果
と保護膜付加工程省略による原価低減を図ることができ
る。また、スピーカ出力を上げるには、複合圧電体シー
ト4の全体を図3に示すように保持枠10に強固に接合
することが必要であるが、この時使用する接着剤12と
して、硬度がJIS−D80以上のものを用いることに
より、保持枠10への固定部の剛性を高めてスピーカ出
力の低下を防止することが可能となる。更には、図3に
示すように、リード線14A、14Bをハンダ18A、
18Bで接合する場合、特に、リード線14Bをドーム
状のシートの中心部に接合するハンダ18Bを例えば数
10〜数100mg程度に少し重量物にして固定させ、
ここにシート振動が発生しないノード部分を実現するこ
とにより、いわゆる分割振動を発生せしめることがで
き、これにより、特定周波数帯域での強大すぎるスピー
カ出力を抑制でき、スピーカ出力としてよりフラットな
特性を実現することができる。尚、この機能はハンダに
代えて、導電ペーストを用いてリード線を接合した場合
も同じである。また、シート(複合圧電発音体)を積層
化することにより、振動の振幅は変わらないが振動を起
こす駆動力、すなわち振動力を増大させることが可能で
ある。すなわち、各複合圧電体の各層ポーリング方向を
対向させ、且つ複合圧電体の各層が同一位相で伸縮する
ように結線することにより、積層数にほぼ比例した振動
力を得ることができる。従って、追加重量物により振動
が阻害される場合には積層化によりこれを解決すること
ができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電スピ
ーカ及び複合圧電体シートの製造方法によれば、特に周
波数が200Hz〜20KHz程度の範囲内のスピーカ
出力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電スピーカを示す要部拡大断面図で
ある。
【図2】図1に示す圧電スピーカに用いる複合圧電体シ
ートを示す拡大斜視図である。
【図3】圧電スピーカを示す断面図である。
【図4】複合圧電体シートを形成するための製造工程を
示す工程図である。
【図5】複合圧電体シートを示す部分拡大平面図であ
る。
【図6】体積比率nが70%(従来スピーカ)と85%
(本発明スピーカ)の場合の実際の出力の測定結果を示
すグラフである。
【図7】両保護膜の厚さが100μm(従来スピーカ)
と50μm(本発明スピーカ)の場合の実際のスピーカ
出力の測定結果を示すグラフである。
【図8】有機物の硬度がJIS規格でA80(従来スピ
ーカ)とD85(本発明スピーカ)の場合の実際の出力
の測定結果を示すグラフである。
【図9】圧電素子をランダム配置した時の状態を示す平
面図である。
【図10】圧電素子板をクラッシュして圧電素子をラン
ダム配置した時の状態を示す平面図である。
【符号の説明】 2…圧電スピーカ、4…複合圧電体シート、6A,6B
…電極、8A,8B…保護膜、10…保持枠、14A,
14B…リード線、20…圧電素子、22…有機物、3
4,36…粘着テープ、38…加工台。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の有機物中に多数の圧電素子を
    配置してなる複合圧電体シートと、この複合圧電体シー
    トの両面に設けた電極と、前記各電極に張設された保護
    層と、前記複合圧電体シートの周囲を保持するための保
    持枠とを備え、前記複合圧電体シート中の圧電素子の体
    積比率は85%〜95%の範囲内にあることを特徴とす
    る圧電スピーカ。
  2. 【請求項2】 シート状の有機物中に多数の圧電素子を
    配置してなる複合圧電体シートと、この複合圧電体シー
    トの両面に設けた電極と、前記各電極に張設された保護
    層と、前記複合圧電体シートの周囲を保持するための保
    持枠とを備え、前記各保護層の厚さは全体で10μm〜
    50μm(片面5μm以上)の範囲内に設定されること
    を特徴とする圧電スピーカ。
  3. 【請求項3】 シート状の有機物中に多数の圧電素子を
    配置してなる複合圧電体シートと、この複合圧電体シー
    トの両面に設けた電極と、前記各電極に張設された保護
    層と、前記複合圧電体シートの周囲を保持するための保
    持枠とを備え、前記有機物は、樹脂よりなり、この樹脂
    は日本工業規格による硬度がD85〜D95の範囲内に
    あることを特徴とする圧電スピーカ。
  4. 【請求項4】 前記電極は、導電性ポリマーよりなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電
    スピーカ。
  5. 【請求項5】 前記電極は、鉛フリーはんだ合金組成の
    薄膜金属よりなることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の圧電スピーカ。
  6. 【請求項6】 前記電極の厚さは、0.05〜0.15
    μmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれかに記載の圧電スピーカ。
  7. 【請求項7】 シート状の圧電素子板の両面に、加熱に
    より接着力を喪失する粘着テープが接着された状態で前
    記圧電素子板を加工台に取り付ける工程と、 前記加工台に取り付けられた前記圧電素子板を所定の形
    状に切断して切断溝を形成することにより、多数の圧電
    素子を形成する工程と、 前記切断溝に所定の樹脂を流し込む工程と、 前記圧電素子を、この両面に前記粘着テープが接着され
    た状態で前記加工台から剥離する工程と、 前記圧電素子の全体を所定の形状に成形する工程と、 前記圧電素子を加熱して前記樹脂を硬化させる工程と、 前記加熱により接着力を喪失した前記粘着テープを前記
    圧電素子から剥離する工程とを有することを特徴とする
    複合圧電体シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記形成工程と前記硬化工程との間に、
    前記流し込まれた樹脂を脱泡する脱泡工程を行なうこと
    を特徴とする請求項7記載の複合圧電体シートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 所定の形状に機械加工により微細化され
    て粘着テープに接着された状態の圧電素子を、互いに微
    細な間隙を隔てて基板上にランダムに配置する工程と、 前記ランダムに配置された前記圧電素子相互間の間隙に
    所定の樹脂を流し込む工程と、 前記圧電素子の全体を
    所定の形状に成形する工程と、 前記圧電素子を加熱して前記樹脂を硬化させる工程と、 加熱により前記粘着テープを前記圧電素子から剥離する
    工程とを有することを特徴とする複合圧電体シートの製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記形成工程と前記硬化工程との間
    に、前記流し込まれた樹脂を脱泡する脱泡工程を行なう
    ことを特徴とする請求項9記載の複合圧電体シートの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 圧電素子板をこの平面状態を維持した
    ままランダム形状に破砕することにより微細化され、且
    つ粘着テープが接着された状態の圧電素子を形成する工
    程と、 前記微細化された前記圧電素子相互間の間隙に所定の樹
    脂を流し込む工程と、 前記圧電素子の全体を所定の形状に成形する工程と、 前記圧電素子を加熱して前記樹脂を硬化させる工程と、 加熱により前記粘着テープを前記圧電素子から剥離する
    工程とを有することを特徴とする複合圧電体シートの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記形成工程と前記硬化工程との間
    に、前記流し込まれた樹脂を脱泡する脱泡工程を行なう
    ことを特徴とする請求項11記載の複合圧電体シートの
    製造方法。
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