JP3397417B2 - カメラ用防振制御装置 - Google Patents

カメラ用防振制御装置

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JP3397417B2 JP35036293A JP35036293A JP3397417B2 JP 3397417 B2 JP3397417 B2 JP 3397417B2 JP 35036293 A JP35036293 A JP 35036293A JP 35036293 A JP35036293 A JP 35036293A JP 3397417 B2 JP3397417 B2 JP 3397417B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ鏡筒(カメラ)
に加わる振動を検出し、この振動よる像劣化を補正手段
にて補正する機能を備えたカメラ用防振制御装置の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の対象となる従来技術を以下に説
明する。
【0003】現代のカメラでは、露出決定やピント合せ
等の撮影にとって重要な作業はすべて自動化されている
ため、カメラ操作に未熟な人でも撮影の失敗を起す可能
性は非常に少なくなっているが、カメラ振れによる撮影
の失敗だけは自動的に防ぐことが困難とされていた。
【0004】そこで、近年このカメラ振れに起因する撮
影失敗をも防止することを可能とするカメラが意欲的に
研究されており、特に、撮影者の手振れによる撮影失敗
を防止することのできるカメラについての開発、研究が
進められている。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れのない写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させてやらなければなら
ない。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じな
い写真を撮影可能とするためには、第1にカメラの振動
を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変化を補正す
ることが必要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、角加速度、角速度、角変位等を検出する振動
センサと該センサの出力信号を電気的或は機械的に積分
して角変位を出力するカメラ振れ検出手段をカメラに搭
載することによって行うことができる。そして、この検
出情報に基づき撮影光軸を偏心させる補正光学手段を駆
動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】ここで、角変位検出手段を用いた防振シス
テムについて、図10を用いてその概要を説明する。
【0008】図10の例は、図示矢印41方向のカメラ
縦振れ41p及びカメラ横振れ41yに由来する像振れ
を抑制するシステムの図である。
【0009】同図中、42はレンズ鏡筒、43p,43
yは各々カメラ縦振れ角変位、カメラ横振れ角変位を検
出する、振動ジャイロ等の角速度計とその角速度を積分
して角変位に変換する積分回路より構成される角変位検
出手段(振動検出手段)で、それぞれの角変位検出方向
を44p,44yで示してある。45は補正光学手段
(46p,46yは各々補正光学手段45に推力を与え
るコイル、47p,47yは補正光学手段45の位置を
検出する位置検出素子)であり、該補正光学手段45に
は後述する位置制御ループを設けており、角変位検出手
段43p,43yの出力を目標値として駆動され、像面
48での安定を確保する。
【0010】次に、図11は補正光学手段の構造の一例
を示す分解斜視図である。
【0011】レンズ71がカシメられた支持枠72に軸
受73yが圧入されている。そして、軸受73yには支
持軸74yが軸方向に摺動可能に支持されている。そし
て、支持軸74yの凹部74yaは支持アーム75の爪
75aに嵌込められる。又、支持アーム75にも軸受7
3pが圧入され、支持軸74pが軸方向に摺動可能に支
持されている。
【0012】なお、図11に支持アーム75の裏面図も
併記すると共に、爪75aを明示する為の一部正面図も
併記している。
【0013】支持枠72の投光器取付穴72pa,72
yaにはIRED等の投光素子76p,76yを接着
し、接続基板を兼ねた蓋77p,77y(支持枠72に
接着される)にその端子が半田付けされる。また、支持
枠72にはスリット72pb,72ybが設けられてお
り、投光素子76p,76yの投光はスリット72p
b,72ybを通し、後述するPSD78p,78yに
入射する。又、支持枠72にはコイル79p,79yも
接着され、端子は蓋77p,77yに半田付けされる。
【0014】鏡筒710には支持球711が嵌入(3か
所)され、また支持軸74pの凹部74paが嵌込めら
れる爪部710aを有している。
【0015】ヨーク712p1 ,712p2 ,712p
3 、マグネット713p1 ,713p2 は重ねて接着さ
れ、同様にヨーク712y1 ,712y2 ,712y
3 、マグネット713y1 ,713y2 も重ねて接着さ
れる。尚、マグネットの曲性は矢印713pa,713
yaの配置となる。
【0016】ヨーク712p2 ,712y2 は鏡筒71
0の凹部710pb,710ybにネジ止めされる。
【0017】センサ座714p,714y(714yは
不図示)にPSD等の位置検出素子78p,78yを接
着し、センサマスク715p,715yを被せてフレキ
シブル基板716に位置検出素子78p,78yの端子
が半田付けされる。センサ座714p,714yの凸部
714pa,714ya(714yaは不図示)を鏡筒
710の取付穴710pc,710ycに嵌入し、フレ
キシブル基板ステイ717にてフレキシブル基板716
は鏡筒710にネジ止めされる。フレキシブル基板71
6の耳部716pa,716yaは各々鏡筒710の穴
710pd,710ydを通り、ヨーク712p1 ,7
12y1 上にネジ止めされ、蓋77p,77y上のコイ
ル端子、投光素子端子は各々フレキシブル基板716の
耳部716pa,716yaのランド部716pb,7
16ybとポリウレタン銅線(3本縒り線)に接続され
る。
【0018】メカロックシャーシ718にはプランジャ
719がネジ止めされ、バネ720をチャージしたメカ
ロックアーム721にプランジャ719が嵌込まれ、軸
ビス722によりメカロックシャーシ718に回転可能
にネジ止めされる。
【0019】メカロックシャーシ718は鏡筒710に
ネジ止めされ、プランジシャ719の端子はフレキシブ
ル基板716のランド部716bに半田付けされる。
【0020】先端球状の調整ネジ723(3か所)はヨ
ーク712p1 、メカロックシャーシ718にネジ込み
貫通され、調整ネジ723と支持球711で支持枠72
の摺動面(斜線部72c)を挟んでいる。調整ネジ72
3は摺動面に僅かなクリアランスで対向する様にネジ込
み調整されている。
【0021】カバー724は鏡筒710に接着され、上
記した補正光学手段をカバーしている。
【0022】図12は上記図11の補正光学手段の駆動
制御系について説明するための図である。
【0023】位置検出素子78p,78yの出力を増幅
回路727p,727yで増幅してコイル79p,79
yに入力すると、支持枠72が駆動されて位置検出素子
78p,78yの出力が変化する。ここでコイル79
p,79yの駆動方向(極性)を位置検出素子78p,
78yの出力が小さくなる方向に設定すると(負帰
還)、コイル79p,79yの駆動力により位置検出素
子78p,78yの出力がほぼ零になる位置で支持枠7
2は安定する。尚、加算回路731p,731yは位置
検出素子78p,78yからの出力と外部からの指令信
号730p,730yを加算する回路であり、補償回路
728p,728yは制御系をより安定させる回路であ
り、駆動回路729p,729yはコイル79p,79
yへの印加電流を補う回路である。
【0024】そして、図12の系に外部から指令信号7
30p,730yを加算回路731p,731yを介し
て与えると、支持枠72は指令信号730p,730y
に極めて忠実に駆動される。
【0025】図12の制御系のように位置検出出力を負
帰還してコイルを制御する手法を位置制御手法と云い、
指令信号730p,730yとして手振れの量を与える
と支持枠72は手振れ量に比例して駆動される。
【0026】図13は上記図12に示した補正光学手段
の駆動制御系の詳細を示した回路図であり、ここではピ
ッチ方向725pについてのみ説明する(ヨー方向72
6yも同様であるため)。
【0027】電流−電圧変換アンプ727a,727b
は投光素子76pにより位置検出素子78p(抵抗R
1,R2より成る)に生じる光電流727i1 ,727
2 を電圧に変換し、差動アンプ727cは各電流−電
圧変換アンプ727a,727bの差(支持枠72のピ
ッチ方向725pの位置に比例した出力)を求めるもの
である。以上、電流−電圧変換アンプ727a,727
b、差動アンプ727c及び抵抗R3〜R10にて図1
2の増幅器727pを構成している。
【0028】指令アンプ731aは外部より入力される
指令信号730pを差動アンプ727cの差信号に加算
するもので、抵抗R11〜R14とで図12の加算回路
731pを構成している。
【0029】抵抗R15,16及びコンデンサC1は公
知の位相進み回路であり、これが図12の補償回路72
8pに相当する。
【0030】前記加算回路731pの出力は補償回路7
28pを介して駆動アンプ729aへ入力し、ここでピ
ッチコイル79pの駆動信号が生成され、補正光学手段
が変位する。該駆動アンプ729a、抵抗R17及びト
ランジスタTR1,TR2にて図12の駆動回路729
pを構成している。
【0031】加算アンプ732aは電流−電圧変換アン
プ727a,727bの出力の和(位置検出素子78p
の受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動アンプ7
32bはこれにしたがって投光素子76pを駆動する。
以上、加算アンプ732a,駆動アンプ732b、抵抗
R18〜R22及びコンデンサC2により投光素子76
pの駆動回路を構成している(図12では不図示)。
【0032】上記の投光素子76pは温度等に極めて不
安定にその投光量が変化し、それに伴い差動アンプ72
7cの位置感度が変化するが、上記の様に受光量総和一
定となる様に前述の駆動回路によって投光素子76pを
制御すれば、位置感度変化は少なくなる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に、補正光学
手段は位置検出素子78p,78yの出力ゼロ点で安定
しており、指令信号の入力により上記ゼロ点を中心にし
て駆動される。又、上記ゼロ点は補正レンズ71の光軸
がレンズ鏡筒内の撮影レンズ群の光軸と一致する様に電
気的に設定される為に、該補正光学手段は撮影レンズ群
の光軸を中心として駆動される事になる。
【0034】上記の補正光学手段は、その補正レンズ7
1が光軸と直交する方向にシフトしても、撮影レンズ全
体の光学収差はなるべく変化しない様に光学設計されて
いるが、シフト量が大きくなると幾分光学収差が現れて
来る。そして、この光学収差の量は撮影レンズのズーム
及びフォーカスの焦点距離により変化する。
【0035】このことを図14を用いて説明する。
【0036】図14(b)において、撮影レンズ群61
内の補正レンズ71は防振の為に矢印62方向に駆動さ
れ、又、撮影レンズ群61もズーム,フォーカスの焦点
距離変化で光軸Z方向に移動する。
【0037】補正レンズ71の矢印62方向の駆動量は
手振れ等に応答しており、図14(a)の波形63の様
に時間と共に変化してゆく。そして、カメラのレリーズ
ボタンの全押しがなされる(SW2のON)と、その時
点64から一定のタイムラグ66を経て露光が開始され
る(区間65)。図14(a)においては、区間65の
時の補正レンズ71の駆動量は駆動範囲Aを超え、駆動
範囲Bより内側にある。ここで、駆動範囲Bはズームテ
レ時の収差許容駆動範囲であり、駆動範囲Aはズームワ
イド時の収差許容範囲である。
【0038】したがって、図14(a)の状態で撮影を
行うと、ズームテレ(例えば300mm)時には問題に
ならないが、ズームワイド(例えば75mm)時に収差
が現れ、像劣化してしまう。
【0039】同様の事はフォーカスによる焦点距離変動
でも現れ、無限被写体の時には問題無いが、被写体がカ
メラに近い時には収差が現れて来ると云う問題があっ
た。
【0040】(発明の目的)本発明の目的は、レンズの
光学収差による像劣化の無い写真撮影を可能とするカメ
ラ用防振制御装置を提供することである。
【0041】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、振れを検出する振動検出
手段と、該振動検出手段の出力に応答して振れを補正す
る補正手段と、フィルム或は撮像素子への露光前に前記
補正手段を所定の駆動範囲内に戻す調整手段とを備え、
前記補正手段の駆動量が大きくなるにつれて光学収差が
現れ、該光学収差はレンズの焦点距離に応じて変化する
ものであるカメラ用防振制御装置において、前記光学収
差が大きくなる前記レンズの焦点距離時には、前記光学
収差の影響の少ない前記レンズの焦点距離時よりも、前
記所定の駆動範囲を狭くする駆動範囲変更手段を設けた
カメラ用防振制御装置とするものである。 同じく上記目
的を達成するために、請求項2記載の発明は、振れを検
出する振動検出手段と、該振動検出手段の出力に応答し
て振れを補正する補正手段とを備え、前記補正手段の駆
動量が大きくなるにつれて光学収差が現れ、該光学収差
はレンズの焦点距離に応じて変化するものであるカメラ
用防振制御装置において、前記レンズの焦点距離が前記
光学収差を大きくする領域に位置する時には、フィルム
或は撮像素子への露光前に前記補正手段を所定の駆動範
囲内に戻す調整手段をカメラ用防振制御装置とするもの
である。 同じく上記目的を達成するために、請求項3記
載の発明は、振れを検出する振動検出手段と、該振動検
出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段とを備
え、前記補正手段の駆動量が大きくなるにつれて光学収
差が現れ、該光学収差はレンズの焦点距離に応じて変化
するものであるカメラ用防振制御装置において、露光前
までは前記補正手段の駆動範囲を制御する駆動制限手段
と、該駆動制限手段による駆動範囲を、前記光学収差の
影響の少ない前記レンズの焦点距離時には、前記光学収
差が小さくなる前記レンズの焦点距離時よりも狭くする
駆動制限量変更手段とを設けたカメラ用防振制御装置と
するものである。 同じく上記目的を達成するために、請
求項4記載の発明は、振れを検出する振動検出手段と、
該振動検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手
段とを備え、前記補正手段の駆動量が大きくなるにつれ
て光学収差が現れ、該光学収差はレンズの焦点距離に応
じて変化するものであるカメラ用防振制御装置におい
て、 前記補正手段の駆動位置が基準範囲外であり、且
つ、前記レンズの焦点距離が前記光学収差を大きくする
領域に位置する場合には、フィルム或は撮像素子への露
光を禁止する露光禁止手段を設けたカメラ用防振制御装
置とするものである。 上記構成においては、露光前(露
光直前)に収差による像劣化が生じない所定に駆動範囲
まで補正光学手段を戻したり、或は、露光前までは補正
光学手段の駆動量を制限したり、更には露光を禁止する
ようにしている。
【0042】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0043】図1は本発明の第1の実施例における防振
制御装置の構成を示すブロック図である。
【0044】図1において、11は図9の振動ジャイロ
等の角速度計(振れ検出センサ)とその出力を積分して
振れ変位に変換し、所定の増幅を行うセンサ出力演算回
路で構成される振動検出手段である。12はサンプルホ
ールド回路12aと差動回路12bより構成される光学
調整手段であり、サンプルホールド回路12aは常にサ
ンプル中である為、差動回路12bは2つの同じ出力の
差を演算し、その出力はゼロである。17はカメラボデ
ィに設けられたレリーズ手段(レリーズボタン)であ
り、その半押し(SW1のON)により、測光,測距、
及び、フォーカス合焦の為のレンズ駆動が行われ、全押
し(SW2のON)により、ミラーアップが、又露光手
段116に該SW2のON信号が入力してシャッタ開閉
が行われ、その後ミラーダウンが行われる。
【0045】ここで、レリーズ手段17からSW1のO
N信号がサンプルホールド回路12aに入力し、サンプ
ルホールド回路12aをホールド状態にすると、差動回
路12bはその時点をゼロとして連続的な振れ検出出力
(以下、目標値)の送出を始める。目標値はCR(抵抗
とコンデンサより成る)回路から構成される公知のフィ
ルタ回路を含む緩衝制御手段13、及び、緩衝切換手段
14に入力される。
【0046】緩衝切換手段14は通常はスイッチ片14
aと端子14cが接続状態にあり、フィルムへの露光時
後述するセンタリング切換手段18よりセンタリング出
力がタイマ1(19)に入力し、該タイマ1(19)が
センタリング切換手段18からの入力にて露光迄の間緩
衝切換手段14に信号入力することで、スイッチ片14
aが端子14b側に切り換わる。従って、この間前記目
標値はセンタリングから一定期間は緩衝制御手段13及
び緩衝切換手段14を経て駆動手段15に入力されるこ
とになる。
【0047】前記駆動手段15は、図12で示した回路
構成から成るものであり、補正光学手段16の位置検出
出力(位置検出素子78p,78yの出力)を受けてコ
イル79p,79yに駆動力を与える。目標値は指令信
号として該駆動手段15に入力され、この目標値に忠実
に補正光学手段16は駆動制御される。
【0048】レリーズ手段17のSW2のON信号は前
述した様にセンタリング切換手段18に入力しており、
センタリング切換手段18は通常はスイッチ片18aが
端子18c(ゼロ出力)に接続された状態になっている
が(よって、何も出力しない)、ズーム情報出力手段1
11からズームワイド時に出力される信号、或は、フォ
ーカス情報出力手段110からフォーカス至近側の時に
出力される信号の入力時にスイッチ片18aが端子18
b側に切り換わる。
【0049】従って、この様にズームワイド時、或は、
フォーカス至近時には、SW2のON信号がセンタリン
グ切換手段18を経てタイマ1(19)に入力し、該タ
イマ1(19)を作動させる事になり、ズームワイド
時,フォーカス至近時には、SW2のON信号発生によ
り、一定期間目標値出力を緩衝制御手段13及び緩衝切
換手段14を介して駆動手段15に入力させる事にな
る。
【0050】又、SW2のON信号はセンタリング切換
手段18を経由してサンプルホールド回路12aにも入
力し、該サンプルホールド回路12aを一旦サンプルし
た後再ホールド状態にする。つまり、SW2のON時よ
り目標値は再びゼロから連続的に出力される。
【0051】センタリング表示手段112は、ズームワ
イド時、或は、フォーカス至近時に、ズーム情報出力手
段111及びフォーカス情報出力手段11の出力を受け
てセンタリングを行う事をあらかじめ撮影者に表示する
ものである。
【0052】光学調整禁止手段114は、撮影者の操作
により出力してセンタリング切換手段18のスイッチ片
18aを強制的に端子18cに固定するものである。
又、この出力は光学調整禁止表示手段115にも入力し
ており、ここで光学調整が禁止されている事の表示が行
われる。
【0053】上記の光学調整禁止手段114には、SW
2のON信号を受けて一定期間出力するタイマ2(11
3)の出力が入力しており、該タイマ2(113)の出
力の立ち下がりでリセット(禁止解除)される。タイマ
2(113)の出力時間は、SW2のON信号発生から
露光迄の時間(レリーズタイムラグ)より長く設定され
ており、露光時に光学調整禁止手段114がリセットさ
れる事は無い。
【0054】以上の構成において、この実施例における
動作を、場合分けして説明してゆく。
【0055】1)ズームワイド、及び、フォーカス至近
ではない状態 この状態時には、センタリング切換手段18はそのスイ
ッチ片18aが端子18cと接続状態にあり、又SW1
のON信号発生以前は目標値はゼロであり、その出力は
緩衝切換手段14の端子14c,スイッチ片14aを経
て駆動手段15に入力している。つまり、補正光学手段
16は撮影レンズの光軸を中心に安定している。
【0056】その後、SW1のON信号が発生すると、
目標値として振れ検出出力がゼロから連続的に出力され
て緩衝切換手段14の端子14c,スイッチ片14aを
経て駆動手段15に入力され、補正光学手段16は目標
値に忠実に駆動され、防振を始める。
【0057】 また、この状態時はSW2のON信号が
発生しても、センタリング切換手段18のスイッチ片1
8aは切り換わる事はないので、サンプルホールド回路
12aは再ホールドされず、緩衝切換手段14も端子1
4cとスイッチ14aが接続された状態のままであ
り、この状態で露光手段116が作動してフィルムへの
露光が行われる。
【0058】2)光学調整禁止手段114の操作がなさ
れた場合 この場合は、光学調整禁止操作の行われた事が光学調整
禁止表示手段115にて表示されると共に、センタリン
グ切換手段18では端子18cとスイッチ片18aの接
続状態が保持される(ズームワイド、フォーカス至近の
場合でも端子18cとスイッチ片18aは接続)。尚、
光学調整禁止手段114はSW2のON信号発生毎にリ
セットされる。防振動作はについては、先の1)と同様
であるので省略する。
【0059】 3)ズームワイド、或は、フォーカス至
近時、または、ズームワイドであり、かつフォーカス至
近の時 この場合、センタリング表示手段112にてセンタリン
グ表示がなされると共に、センタリング切換手段18で
は端子18bとスイッチ18aが接続される。
【0060】そして、SW1のON信号発生迄は、上記
の1)と同様の防振動作であるが、SW2のON信号発
生により、センタリング切換手段18が出力してサンプ
ルホールド回路12aが一旦サンプル状態にされ再ホー
ルド状態に設定される。つまり、SW2のON時をゼロ
にして再び目標値が出力され始める。又、センタリング
切換手段18はタイマ1(19)に入力し、該タイマ1
(19)はSW2のON信号発生から露光迄のレリーズ
タイムラグの間、緩衝切換手段14の端子14bにスイ
ッチ片14aを接続する。
【0061】ここで、緩衝切換手段14の役割を説明す
る。
【0062】今、緩衝切換手段14が無い場合、つまり
光学調整手段12の出力が直接駆動手段15に入力して
いる事を考える。この時のSW1のON以降の補正光学
手段16の駆動量を図2(a)に示す。この時、SW2
のON時に目標値が再びゼロから出力する為に、補正光
学手段16の駆動量はこの時点で不連続になる。よっ
て、この時点で補正光学手段16は飛び跳ねて、不要な
振動を発生させてしまい、防振精度を劣化させる。
【0063】そこで、緩衝制御手段13を設けると、タ
イマ1(19)の出力の間、目標値にフィルタ回路(ロ
ーパスフィルタ)が接続され、図2(a)のステップ状
の不連続性は図2(b)の様に滑らかに連がり、補正光
学手段16の飛び跳ねによる不要な振動は発生しなくな
る。
【0064】ズームワイド,フォーカス至近の時に、補
正光学手段16が大きくシフトしていると、光学収差に
よる劣化が生じてしまうが、図2(b)の様に露光直前
に補正光学手段16を中心に戻す(センタリングする)
事で、上記収差の影響による像劣化は生じなくなる。
【0065】本実施例では、センタリングをズームワイ
ド、或は、フォーカス至近の時のみ行っている。これ
は、収差の劣化が生じない状態においてわざわざセンタ
リングする事で生じる別の問題も回避している。
【0066】レンズの焦点距離が長い場合(例えば30
0mm)、手振れがよく観察出来る。つまり、カメラを
構えてファインダを覗いていても手振れにより構図(フ
レーミング)が決まらない。この様な時に防振を作動さ
せると、極めてフレーミングが行い易くなる。逆に云う
と、目に見えていた振れを打ち消す程、補正光学手段1
6の駆動方向の光学敏感度が高い事であり、それ故SW
2のON信号発生でセンタリングを行うとフレーミング
がSW1のON時(ピント合わせ、測光時)に比べて大
きく狂う事になる。したがって、ズームテレ時にはセン
タリングを行わない。又、ズームテレ時には補正光学手
段16のシフト時の光学収差が出にくい様に設計すれば
(ズームワイド時も収差が出にくい様に両立させて光学
設計を行うのは難しい)、ズームテレ時にはセンタリン
グを行わなくても良い。
【0067】ズームワイド時には(例えば100m
m)、手振れはよく観察出来ない(勿論写真を撮った時
の振れによる像劣化は解る)。故にセンタリングを行っ
てもフレーミングの変化は殆ど感じられず、フレーミン
グも良く、振れも無く、収差の影響も少ない良好な写真
を得る事が出来る。
【0068】(第2の実施例)図1に示した第1の実施
例では、ズームワイド時には、SW2のON信号発生時
にセンタリングを行い、このズームワイド故にセンタリ
ングによるフレーミング変動は僅かである事を述べた。
しかし、厳密に云うと若干のフレーミングが問題となっ
て来る事も有る。
【0069】そこで、SW2のON信号発生時にセンタ
リングを行うのでは無く、収差の影響の少ない第1の駆
動範囲まで補正光学手段16を戻す事で、フレーミング
ずれ量を更に小さくする事も出来、又、第1の駆動範囲
をズーム,フォーカスの焦点距離で可変にして、ズーム
をテレ側、又は、フォーカスを無制限にしてゆく程第1
の駆動範囲を広げ、フレーミング変動を全く気にならな
くする事も出来る。
【0070】図3は上記の事を実現する為の本発明の第
2の実施例であり、図1と同じ機能を持つ部分は同一符
号を付し、その説明は省くことにする。
【0071】 図3と図1で異なるのは、3つの基準値
〔上述第1の駆動範囲のズームワイド1(50mm),
ワイド2(75mm),ワイド3(100m)に相当す
る許容範囲を定める〕を発生する基準値発生手段1(2
3a),2(23b),3(23c)が、ズーム情報出
力手段111,フォーカス情報出力手段110の出力を
受ける基準値切換手段27により選択される。そして、
基準値切換手段27からの基準値発生手段1,2,3の
出力は、比較手段22のコンパレータ22aに入力して
いる。補正光学手段16の駆動量は位置検出出力より絶
対値出力手段21にて絶対値化され、比較手段22に入
力している。そして、ここで3つの基準値の中で、ズー
ム,フォーカスの焦点距離により選択された基準値と、
絶対値化された補正光学手段16の駆動量が比較され、
基準値を超えている場合には、該比較手段22からの出
力によりセンタリング切換手段18の端子18bとスイ
ッチ18aを接続状態にさせる。又、比較手段22の
出力はセンタリング表示手段112にも入力している。
【0072】極性判別手段24は補正光学手段16の駆
動極性(補正光学手段16が光軸より上に居るか下に居
るか、或は右に居るか左に居るか)を判別し、下の場
合、或は、左の場合は出力して極性変更手段25に入力
し、ここで同時に入力される基準値切換手段27からの
基準値の極性を逆にする。
【0073】光学調整手段31は防振切換手段12から
の目標値を光学調整手段31の差動回路31aに入力し
ており、SW2のON信号発生迄は極性変更手段25か
らの極性付けされた基準値との差を差動回路31aで求
め、サンプルホールド回路31bに送っている。サンプ
ルホールド回路31bはセンタリング切換手段18から
のSW2のON信号により差動回路31aの出力をホー
ルドするが、SW2のON信号発生迄はサンプルリング
状態のまま端子31fに送る。スイッチ片31dは通常
は端子31eのゼロ出力と接続しているが、センタリン
グ切換手段18からのSW2のON信号入力により端子
31fとスイッチ31dとが接続される。
【0074】つまり、SW2のON信号発生迄は差動回
路31cは防振切換手段12からの目標値とゼロ出力の
差を求めている。そして、SW2のON信号発生以降
は、該信号発生時にホールドされた差動回路31aの出
力と防振切換手段12からの目標値の差を求め新たな目
標値として、緩衝制御手段13,緩衝切換手段14に入
力している。
【0075】ここで、基準値の極性を極性変更手段25
で極性付けしているのは、例えば、基準値が+1V,目
標値が−3Vの時、差動回路31aの出力は−4Vにな
り、より絶対値の大きな目標値となり、補正光学手段1
6をより第1の駆動範囲より外側に移してしまう為であ
る。
【0076】この様な時、補正光学手段16の位置出力
もSW2のON直前で−3Vになっており、その絶対値
出力手段31からの3V出力と基準値1Vを比較手段2
2とで比較してセンタリング切換手段18のスイッチ片
18aを端子18bと接続させると共に、極性判別手段
24も(−3Vと云う出力を受けて)出力し、極性変更
手段25は基準値1Vを−1Vに変更し、光学調整手段
31の差動回路31aはSW2のON直後に−2Vにな
り、この値をサンプルホールド回路31bがホールド
(SW2のONでホールドされる)して、スイッチ片3
1d(SW2のON以降、端子31fと接続される)を
経由して、差動回路31cに入力される防振切換手段1
6からの目標値−3Vとの差の−1Vを求め、駆動範囲
を基準値範囲(−1V<駆動範囲≦1V)に戻す構成に
なっている。
【0077】図4は本構成の動作波形(補正光学手段1
6の駆動量)を示しており、図4(a)はズーム50m
mの場合であり、基準値切換手段27は基準値発生手段
1(23a)の第1の基準値(例えば1V)を選択した
場合で、この時にはSW2のON信号発生で補正光学手
段16を中心付近迄センタリングする。
【0078】一方、ズーム75mmの場合は、第2の基
準値(例えば2V)が選択され、この時には図4(b)
の様にSW2のON信号発生で補正光学手段16を一定
量センタリングする。
【0079】また、ズーム100mmの場合は、第3の
基準値(例えば3V)が選択され、この時には図4
(c)の様にSW2のON信号発生で僅かにセンタリン
グされるに過ぎない。
【0080】この様な構成にすると、センタリングの量
が図1の第1の実施例に比べて少なくなっている為に、
SW2のON信号発生時のフレーミング変動を殆ど気に
ならない程度にする事が出来る。
【0081】(第3の実施例)上記の第1及び第2の実
施例では、SW2のON信号発生時に補正光学手段16
を中心付近に戻す例であった。しかし、露光時に補正光
学手段16を大変位させない(収差劣化を防ぐ為)方法
は、以上に限られるものでは無く、SW2のON信号発
生迄は補正光学手段16の変位量を小さく抑えておく方
法でも良い(SW2のON信号発生以降も変位量を抑え
ると、防振の補正残りが生じることで振れによる像劣化
が生じる)。
【0082】 図5は上記を実現するための本発明の第
3実施例を示すものであり、防振切換手段12からの目
標値は駆動制限手段41に入力している。駆動制限手段
41は可変ウインドウを有し、目標値の大振幅部分を制
限する。この駆動幅Lはズーム情報出力手段111、或
は、フォーカス情報出力手段110の出力を受けて可変
である。例えば、ズームワイドの時は駆動幅Lは狭くな
り、より制限量が増加する。
【0083】 切換連続性保持手段43は図3の光学調
整手段31とほぼ同様な構成になっており、異なるの
は、差動回路43aが防振切換手段12からの目標値と
駆動制限手段41からの第2の目標値の差を求めている
点である。駆動特性切換手段44は駆動制限手段41の
第2の目標値と切換連続性保持手段43の第3の目標値
が各々端子44b,44cに入力され、スイッチ片44
aは通常端子44bと接続しているが、SW2のON信
号発生時のみ端子44cとスイッチ44aが接続状態
となる(但し、駆動制限禁止手段114が入力された時
は、スイッチ片44aは常に端子44cと接続したまま
となる)。駆動特性切換手段44の出力は駆動手段15
に入力される。
【0084】ここで、SW2のON信号発生迄は補正光
学手段16は駆動制限手段41の第2の目標値により、
大変位を制限されて駆動される。しかし、SW2のON
信号発生時には駆動制限されていない目標値で駆動され
る為、SW2のON信号発生時に防振切換手段12の目
標値が補正光学手段16を大変位させる値の時には、S
W2のON信号発生前後で駆動手段15に入力される目
標値が大きく異なり、露光時には補正光学手段16は再
び大変位となり、収差劣化を生ずる。
【0085】それを防ぐ為に切換連続性保持手段43が
設けられており、例えば、防振切換手段12のSW2の
ON信号発生時における目標値がV1 ,駆動制限手段4
1の第2の目標値がV2 の時、差動回路43aは(V1
−V2 )を出力しており、この値をサンプルホールド回
路43bがSW2のON信号発生以降ホールドする。差
動回路43cは防振切換手段12の目標値V1 とサンプ
ルホールド回路43bの(V1 −V2 )の差「V1
(V1 −V2 )=V2 」を原点にして第3の目標値を出
力する。つまり、SW2のON信号前後で目標値が変化
しない。
【0086】図6は図5の駆動例であり、補正光学手段
16の駆動量はSW2のON信号迄は防振切換手段12
の目標値に見合う駆動量63(破線)に対し、実線45
の様に駆動制限を受けている。そしてSW2のON信号
以降、駆動制限は受けなくなるが、SW2のON信号迄
の駆動量と連続性を保つ為に破線に対し、δだけシフト
した位置で駆動され、露光時間の間では収差許容範囲内
Aに収まっている。
【0087】以上の様な例では、SW2のON信号時に
補正光学手段16をセンタリングする事が無い為に、S
W2のON信号時のフレーミング変動が無い。
【0088】SW2のON信号迄は補正光学手段16の
駆動量を小さくする他の方法として、本願出願人が既に
出願している“SW2のON信号迄は防振の抑圧比を下
げる”方法も有る。
【0089】SW2のON信号迄、防振の抑圧比を下げ
る、つまりSW2のON信号迄は補正光学手段16の目
標値に対する駆動比率を小さくすると、補正光学手段1
6の駆動量が減る事により省電力化出来、更に十分な防
振が働いている時に比べて細かなフレーミング変更が出
来るメリットが有るが、更に本発明の目的の様に収差に
よる像劣化を防ぐ効果も生まれる。図7はその例を示し
ており、防振敏感度変更手段46はズーム情報出力手段
111,フォーカス情報出力手段110の出力を受けて
防振切換手段12の目標値を焦点距離に合った目標値ま
で増幅(第1の比率)する。
【0090】これは焦点距離が変化する事で、光学性能
上、補正光学手段16のシフト量に対する光軸の偏心量
(防振敏感度)が変化する事を補償する為に設けられて
おり、図1〜図5の例でも設けられているが、図1〜図
5では発明の内容と異なることと、説明を解り易くする
為に省いてある。
【0091】比率変更手段47は防振敏感度変更手段4
6からの目標値を、更に増幅変更(2/3位に増幅率を
落とす)するアンプ47a(第2の比率)とアンプ47
aの出力と防振敏感度変更手段46の目標値の差を求め
る差動回路47b,差動回路47bの出力をSW2のO
N信号入力時にホールドするサンプルホールド回路47
c,サンプルホールド回路47cの出力と防振敏感度変
更手段46の目標値の差を求める差動回路47d,SW
2のON信号入力時にのみ端子47gをスイッチ片47
eに接続するスイッチ手段(通常は端子47fと接続、
比率変更禁止手段114入力時には常に端子47gと接
続)で構成され、駆動手段15にSW2のON信号迄は
第2の比率の目標値、SW2のON信号間は第1の比率
の目標値を切り換えて与える。差動回路47b,47d
及びサンプルホールド回路47cは、図5の切換連続性
保持手段44と同様にSW2のON信号時のスイッチ4
7eによる切換え前後の連続性を保持する。
【0092】そして、アンプ47aの増幅率は更にズー
ム情報出力手段111,フォーカス情報出力手段110
の出力により可変になっており、例えばズームテレの時
は第1の比率出力を2/3に増幅し、ズームワイド時は
1/3に増幅している。
【0093】前述した様に、SW2のON信号迄(撮影
する迄)は目標値を真の目標値(第1の比率)の2/3
に落とす事で、補正光学手段16の省電力、及び、細か
なフレーミングにも対応しているが、ズームテレ時に第
2の比率を第1の比率の1/3にすると、防振性能を撮
影者が感じられ無くなってしまう。しかしながら、ズー
ムワイド時には細かな手振れは元々感じられ無いので、
ファインダを覗いている時(SW1からSW2のON信
号迄)は大きな振れのみを防振すれば良く、この様な時
は第2の比率を第1の比率の1/3まで落として良い。
【0094】以上の構成にすると、より省電力化が期待
出来るばかりで無く,本発明の目的である収差劣化防止
にも効果がある。
【0095】図8はその効果を説明する為の図である
が、ズームワイド時に十分に防振する為の補正光学手段
16の駆動量63(破線)に比べ、SW2のON信号迄
は駆動量48は1/3に減らしてある。そして、SW2
のON信号以降は第1の比率の目標値で駆動される為に
補正光学手段16の駆動量は波形63と同じ波形にな
り、露光中の防振精度劣化を防いでいるが、補正光学手
段16の駆動位置は破線の波形63に比べてδだけ中心
側にシフトしている。これは、差動回路47b,47d
及びサンプルホールド回路47cの作用により、第2の
比率から第1の比率に切換える前後の連続性を確保して
いる為である。その為に露光時間中の補正光学手段16
の駆動量は収差許容範囲Aの内側に入っており、収差に
よる像劣化は生じない。
【0096】以上の様に図5及び図7の構成にすると、
SW2のON信号時のフレーミング変更が全く生じなく
なる為、撮影者は狙った被写体の構図を精度良く撮影出
来る効果が生まれる。
【0097】(第4の実施例)以上の例では、撮影直前
にセンタリング、或は、撮影直前迄は駆動量制限を行う
事で収差劣化を防いだ。しかし、回路構成をより簡略化
する為に、収差が生じそうな場合にはレリーズロックを
して撮影を禁止するようにしても良い。
【0098】図9はこれは実現するための第4の実施例
を示すものであり、図3と異なるのは、光学調整手段3
1,緩衝制御手段13,緩衝切換手段14,極性判別手
段24,極性変更手段25,センタリング切換手段1
8,センタリング表示手段112,光学調整禁止手段1
14,光学調整禁止表示手段115,タイマ1,2(1
9,113)を省き、比較手段22の入力によりレリー
ズロックする露光禁止手段51(SW2のON信号出力
を露光手段116に入力させないスイッチ手段)、及
び、同じく比較手段22の出力で作動する露光禁止表示
手段52,露光禁止手段51の作動を禁止する(露光禁
止手段51のスイッチをオン状態にホールドする)作動
禁止手段53を設けている。
【0099】図3と同様に、レンズ焦点距離に応じた基
準値よりも補正光学手段16の駆動量が大きくなると
(収差による劣化が予想されるので)、比較手段22は
出力して露光禁止手段51のスイッチを断つと共に、露
光禁止表示手段52が露光禁止表示を行う。その為、レ
リーズボタンを全押しても露光されない。それでも撮影
を行いたい場合には、作動禁止手段53を撮影者が操作
して露光禁止を解除して撮影を行う事が出来る。
【0100】以上の様な構成にすると、簡単な構成で収
差による像劣化防止を防ぐことが可能になる。
【0101】尚、図1から図9までのブロック図は、説
明を解り易くする為に、主にアナログ回路を用いて説明
した来たが、カメラ内,レンズ内のマイコンを併用した
公知のディジタル処理技術を用いても構築出来るのは云
う迄もない。
【0102】以上の各実施例によれば、収差による像劣
化が生じそうな場合(例えば、ズームワイド,フォーカ
ス至近の時で、補正光学手段の駆動量大の時)には、露
光直前に収差による劣化が生じない所まで補正光学手段
を戻す事、或いは、露光前までは補正光学手段16の駆
動量を制限するようにしている為、収差による劣化の無
い写真を得る事が出来た。
【0103】また、より簡単な構成として、収差による
像劣化が生じそうな場合には、露光禁止するようにする
事で、収差による像劣化のある写真を無駄に撮ってしま
う事が無くなる。
【0104】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、レンズの光学収差による像劣化の無い写真撮影をす
ることのできるカメラ用防振制御装置を提供可能とな
る。
【0105】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における防振制御装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の補正光学手段の位置制御について説明す
る為の図である。
【図3】本発明の第2の実施例における防振制御装置の
構成を示すブロック図である。
【図4】図3の補正光学手段の位置制御について説明す
る為の図である。
【図5】本発明の第3の実施例における防振制御装置の
構成を示すブロック図である。
【図6】図5の補正光学手段の位置制御について説明す
る為の図である。
【図7】本発明の第3の実施例における防振制御装置の
他の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7の補正光学手段の位置制御について説明す
る為の図である。
【図9】本発明の第4の実施例における防振制御装置の
構成を示すブロック図である。
【図10】従来の防振システムの概略構成を示す斜視図
である。
【図11】従来の補正光学手段の構成を示す分解斜視図
である。
【図12】従来の補正光学手段やその駆動手段の構成を
示す機構図である。
【図13】図12に示した駆動手段等の電気的構成を具
体的に示した回路図である。
【図14】従来の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
11 振動検出手段 12,31 光学調整手段 13 緩衝制御手段 14 緩衝制御手段 15 駆動手段 16 補正光学手段 18 センタリング手段 19 タイマ1 51 露光禁止手段 110 フォーカス情報出力手段 111 ズーム情報出力手段 112 センタリング表示手段 114 光学調整禁止手段 116 露光手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−298332(JP,A) 特開 平4−95932(JP,A) 特開 平5−165077(JP,A) 特開 平5−173219(JP,A) 特開 平5−66448(JP,A) 特開 平4−34526(JP,A) 特開 平3−87716(JP,A) 特開 平4−21831(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振れを検出する振動検出手段と、該振動
    検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段と、
    フィルム或は撮像素子への露光前に前記補正手段を所定
    の駆動範囲内に戻す調整手段とを備え、前記補正手段の
    駆動量が大きくなるにつれて光学収差が現れ、該光学収
    差はレンズの焦点距離に応じて変化するものであるカメ
    ラ用防振制御装置において、前記光学収差が大きくなる
    前記レンズの焦点距離時には、前記光学収差の影響の少
    ない前記レンズの焦点距離時よりも、前記所定の駆動範
    を狭くする駆動範囲変更手段を設けたことを特徴とす
    るカメラ用防振制御装置。
  2. 【請求項2】 振れを検出する振動検出手段と、該振動
    検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段とを
    備え、前記補正手段の駆動量が大きくなるにつれて光学
    差が現れ、該光学収差はレンズの焦点距離に応じて変
    化するものであるカメラ用防振制御装置において、前記
    レンズの焦点距離が前記光学収差を大きくする領域に位
    置する時には、フィルム或は撮像素子への露光前に前記
    補正手段を所定の駆動範囲内に戻す調整手段を設けたこ
    とを特徴とするカメラ用防振制御装置。
  3. 【請求項3】 振れを検出する振動検出手段と、該振動
    検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段とを
    備え、前記補正手段の駆動量が大きくなるにつれて光学
    収差が現れ、該光学収差はレンズの焦点距離に応じて変
    化するものであるカメラ用防振制御装置において、露光
    前までは前記補正手段の駆動範囲を制御する駆動制限手
    段と、該駆動制限手段による駆動範囲を、前記光学収差
    が大きくなる前記レンズの焦点距離時には、前記光学収
    差の影響の少ない前記レンズの焦点距離時よりも狭くす
    駆動制限量変更手段とを設けたことを特徴とするカメ
    ラ用防振制御装置。
  4. 【請求項4】 振れを検出する振動検出手段と、該振動
    検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段とを
    備え、前記補正手段の駆動量が大きくなるにつれて光学
    収差が現れ、該光学収差はレンズの焦点距離に応じて変
    化するものであるカメラ用防振制御装置において、前記
    補正手段の駆動位置が基準範囲外であり、且つ、前記
    ンズの焦点距離が前記光学収差を大きくする領域に位置
    場合には、フィルム或は撮像素子への露光を禁止す
    る露光禁止手段を設けたことを特徴とするカメラ用防振
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記調整手段の作動を、予め表示するセ
    ンタリング表示手段を具備したことを特徴とする請求項
    1又は2記載のカメラ用防振制御装置。
  6. 【請求項6】 露光前の前記補正手段の位置が、前記光
    学収差の影響の少ない所定範囲内の時には、前記調整手
    段の作動を禁止する作動禁止手段を設けたことを特徴と
    する請求項1記載のカメラ用防振制御装置。
  7. 【請求項7】 前記センタリング表示手段は、前記補正
    手段の位置が所定範囲内の時にはその表示を行わないこ
    とを特徴とする請求項5記載のカメラ用防振制御装置。
  8. 【請求項8】 前記露光禁止手段の作動を表示する露光
    禁止表示手段を具備したことを特徴とする請求項4記載
    のカメラ用防振制御装置。
  9. 【請求項9】 前記露光禁止手段の作動を禁止する作動
    禁止手段を具備したことを特徴とする請求項記載のカ
    メラ用防振制御装置。
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