JP3397249B2 - 樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

樹脂組成物及びその硬化物

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JP3397249B2
JP3397249B2 JP07506293A JP7506293A JP3397249B2 JP 3397249 B2 JP3397249 B2 JP 3397249B2 JP 07506293 A JP07506293 A JP 07506293A JP 7506293 A JP7506293 A JP 7506293A JP 3397249 B2 JP3397249 B2 JP 3397249B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式平版印刷インキに
適する紫外線或は電子線硬化が可能な樹脂組成物及びそ
の硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的な印刷方法としては、凸版
印刷、平版印刷、凹版印刷等があり平版印刷の内、ウェ
ットオフセット印刷では、印刷版表面が親水部分と親油
部分からなり、インキは親油部分にのみ転移し、画線が
得られる方式である。この印刷方式は、画像が鮮明であ
り、高級な印刷物が得られること、製版価格が安価で、
短時間で製版ができることを特徴としている。しかし、
この方式による印刷方法では、印刷時にインキと共に湿
し水を使うため、インキのコントロールと共に湿し水に
ついてもコントロールする必要があり、印刷作業は高度
の技術を要する。このため最近、湿し水を使うことなく
平版オフセット印刷ができる印刷方式が提唱されてい
る。すなわち、乾式平版印刷法であり、この方式での印
刷では、従来のウェットオフセット印刷時に問題となっ
ていた湿し水による弊害、例えば印刷インキの乳化、水
負けによる転移不良等が改良される。しかし、通常のイ
ンキを使用して、この乾式平版印刷法によって印刷を長
時間継続すると、版面での温度が上昇し、インキが非画
線部に付着して汚れを起こしやすくなる。
【0003】これを解決する手段として各種インキ用素
材をシリコン化合物で変性する手段等が提案されてい
る。例えば、シリコン変性アルキッド樹脂(特公昭51
−10124号公報、特公昭51−22405号公
報)、シリコン変性フェノール樹脂(特開昭52−10
042号公報、特開昭52−62506号公報)、シリ
コン変性乾性油(特公昭52−10041号公報、特公
昭52−10042号公報)シリコン変性シクロペンタ
ジエン系樹脂(特開昭56−11024号公報、特開昭
56−110706号公報)低芳香族系オレフィン成分
の溶剤を使用する油性インキ(特開昭56−82861
号公報)等がある。又、紫外線硬化型インキも同様な問
題から、その改良がいくつか試みられている。例えば、
シリコンオイルを必須成分としている特開昭58−13
4165号公報等に提案されている方法がある。
【0004】これらは、汚れに対して若干の効果が見ら
れるものの、十分な汚れ耐性を有していなかったり、地
汚れ耐性が改良される反面、印刷物の光沢が劣化して印
刷物の品質が低下するなどの欠点が見られる。一方、シ
ロキサン化合物は、一般インキ用素材に比べ、非常に高
価であるため、インキの価格も上昇してしまうという欠
点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、油性インキ
は、乾燥に時間がかかり、また加熱乾燥する場合は、装
置が大規模となり、エネルギーコストも高くなる。紫外
線硬化型インキは、これらの問題点を解決する機能を有
しているが、これまで開発されている紫外線硬化型イン
キは、前述のとおり、地汚れ耐性が不十分であったり光
沢の点で問題があるため、地汚れ耐性があり、光沢が優
れ、安価でかつ保存安定性の優れた紫外線硬化型乾式平
版印刷インキが望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するため鋭意研究の結果、新規な不飽和基含
有ポリカルボン酸樹脂(A)或は、不飽和基含有ポリカ
ルボン酸ウレタン樹脂(A′)を開発し、これを用いる
ことにより、地汚れ耐性があり、光沢および硬化性に優
れた特に乾式平版印刷インキに適する樹脂組成物及びそ
の硬化物を提供することに成功した。
【0007】即ち、本発明は、(1)1分子中に少なく
とも2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物
(a)と1分子中に少なくとも2個以上の水酸基とエポ
キシ基と反応する水酸基以外の1個の反応基を有する化
合物(b)と不飽和基含有モノカルボン酸(c)の反応
物(イ)と多塩基酸無水物(ロ)との反応物である不飽
和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)及び光重合開始剤
(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
【0008】(2)1分子中に少なくとも2個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ化合物(a))と1分子中に
少なくとも2個以上の水酸基とエポキシ基と反応する水
酸基以外の1個の反応基を有する化合物(b)と不飽和
基含有モノカルボン酸(c)の反応物(イ)と多塩基酸
無水物(ロ)と不飽和基含有モノイソシアネート(ハ)
との反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン
樹脂(A’)及び光重合開始剤(B)を含有することを
特徴とする樹脂組成物に関する。
【0009】本発明に用いられる不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂(A)は、1分子中に少なくとも2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と1分子中に
少なくとも2個以上の水酸基とエポキシ基と反応する水
酸基以外の1個の反応基を有する化合物(b)と不飽和
基含有モノカルボン酸(c)を反応させ得られた反応物
(イ)と多塩基酸無水物(ロ)を反応させることにより
得ることができる。1分子中に少なくとも2個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ化合物(a)の具体例として
は、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェ
ノール、クレゾール、ハロゲン化フェノール及びアルキ
ルフェノールなどのフェノール類とホルムアルデヒドと
を酸性触媒下で反応して得られるノボラック類とエピク
ロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンとを
反応させて得られるもの等で、これらの市販品として
は、日本化薬(株)製、EOCN−103、EOCN−
104S、EOCN−1020、EOCN−1027、
EPPN−201、BREN−S;ダウ・ケミカル社
製、DEN−431、DEN−439、大日本インキ化
学工業(株)製、N−730、N−770、N−86
5、N−665、N−673、VH−4150等があ
る。)ビスフェノール型エポキシ樹脂(例えば、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及び
テトラブロムビスフェノールA等のビスフェノール類と
エピクロルヒドリン及び/又は、メチルエピクロルヒド
リンとを反応させて得られるものや、ビスフェノールA
のジグリシジルエーテルと前記ビスフェノール類の縮合
物とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒ
ドリンとを反応させ得られるもの等でこれらの市販品と
しては、油化シェル(株)製、エピコート1004、エ
ピコート1002;ダウケミカル社製、DE R−33
0、DER−337等がある。)トリスフェノールメタ
ン型エポキシ樹脂(例えば、トリスフェノールメタン、
トリスクレゾールメタン等とエピクロルヒドリン及び/
又はメチルエピクロヒドリンとを反応させて得られるも
の等でこれらの市販品としては、日本化薬(株)製、E
PPN−501、EPPN−502等がある。)、トリ
ス(2,3−エポキシプロピル)イソシアネート、ビフ
ェニルジグリシジルエーテル、その他、ダイセル化学工
業(株)製、セロキサイド2021;三井石油化学工業
(株)製、エポミックVG−3101:油化シェルエポ
キシ(株)製、E−1031S;三菱ガス化学(株)
製、TETRAD−X、TETRAD−C;日本曹達
(株)製、EPB−13、EPB−27等の脂環式、ア
ミノ基含有、或はその他特殊な構造を有するエポキシ樹
脂等を挙げることができる。特に好ましいものとして
は、例えば、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることが
できる。
【0010】次に、前記1分子中に少なくとも2個以上
の水酸基とエポキシ基と反応する水酸基以外の1個の反
応基を有する化合物(b)の具体例としては、例えば、
ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酢酸、ジメチ
ロール酪酸、ジメチロール吉草酸、ジメチロールカプロ
ン酸等のポリヒドロキシ含有モノカルボン酸類、ジエタ
ノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のジアルカ
ノールアミン類等を挙げることができる。特に好ましい
ものとしては、例えばジメチロールプロピオン酸等を挙
げることができる。
【0011】次に、前記不飽和基含有モノカルボン酸
(c)の具体例としては、例えば、アクリル酸、アクリ
ル酸の2量体、メタクリル酸、β−スチリルアクリル
酸、β−フルフリルアクリル酸、クロトン酸、α−シア
ノ桂皮酸、桂皮酸、飽和又は不飽和二塩基酸無水物と1
分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート類
との反応物である半エステル類(具体的には無水コハク
酸、無水マレイン感、無水フタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、
無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸等の飽和及び不飽和二塩基酸無水物とヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジ
ルエーテルの(メタ)アクリレートの1分子中に1個の
水酸基を有する(メタ)アクリレート類を等モルで反応
させて得られた半エステル等)、及び飽和又は不飽和二
塩基酸と不飽和基含有モノグリシジル化合物との反応物
である半エステル類、(具体的にはコハク酸、マレイン
酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、イタコン酸、フマル酸等の飽和又
は不飽和二塩基酸とグリシジル(メタ)アクリレート、
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】等の不飽和基含有モノグリシジル化合物を
等モル比で反応させて得られる半エステル等)を単独又
は混合して用いることができる。特に好ましいものは、
アクリル酸等である。
【0017】前記、エポキシ化合物(a)と前記化合物
(b)と前記、不飽和基含有モノカルボン酸(c)の反
応は、エポキシ化合物(a)と化合物(b)(又は、不
飽和基含有モノカルボン酸(c)を反応させ、次いで、
不飽和基含有モノカルボン酸(c)(又は、化合物
(b)を反応させる第一の方法と、エポキシ化合物
(a)と化合物(b)と不飽和基含有モノカルボン酸
(c)を同時に反応せさる第二の方法とがある。どちら
の方法でも良いが、第二の方法が好ましい。エポキシ化
合物(a)と化合物(b)と不飽和基含有モノカルボン
酸(c)との反応において、エポキシ化合物(a)のエ
ポキシ基の1当量に対して、化合物(b)と不飽和基含
有モノカルボン酸(c)の総量として約0.8〜1.5
モルとなる比で反応させるのが好ましく、特に好ましく
は約0.9〜1.1モルとなる比で反応させる。化合物
(b)と不飽和基含有モノカルボン酸(c)の使用割合
は、化合物(b)と不飽和基含有モノカルボン酸(c)
の総量1モルに対して、化合物(b)の使用量は0.0
5〜0.5モルが好ましく、特に好ましくは0.1〜
0.3モルである。
【0018】反応時に、希釈剤として、エチルメチルケ
トン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシ
レン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジ
プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテ
ート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールア
セテート等のエステル類、オクタン、デカン等の脂肪族
炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフ
サ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の有機溶剤類又
は、カルビトール(メタ)アクレート、フェノキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、等の反応
性単量体類を使用するのが好ましい。更に、反応を促進
させるために触媒(例えば、トリエチルアミン、ベンジ
ルジメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロ
ライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、
ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイト、トリフ
ェニルフォスフイン、トリフェニルスチビン、オクタン
酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等)を使用すること
が好ましく、該触媒の使用量は、反応原料混合物に対し
て好ましくは0.1〜10重量%である。反応中の重合
を防止するために、重合防止剤(例えば、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、カテコール、ピロガロール等)を使用するの
が好ましく、その使用量は、反応原料混合物に対して、
好ましくは0.01〜1重量%である。反応温度は、好
ましくは60〜150℃である。又、反応時間は好まし
くは5〜60時間である。このようにして反応物(イ)
を得ることができる。
【0019】次に、反応物(イ)と多塩基酸無水物
(ロ)(例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。特に好
ましくは、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、無水コハ
ク酸等を挙げることができる。)の反応は、前記、反応
物(イ)中の水酸基に対して、水酸基1当量あたり前記
の多塩基酸無水物(ロ)を0.05〜0.9当量反応さ
せるのが好ましい。反応温度は60〜150℃が好まし
い。反応時間は1〜10時間が好ましい。
【0020】本発明に用いられる不飽和基含有ポリカル
ボン酸ウレタン樹脂(A′)は、前記反応物(イ)と前
記多塩基酸無水物(ロ)と不飽和基含有モノイソシアネ
ート(ハ)を反応させることにより得ることができる。
不飽和基含有モノイソシアネート(ハ)の具体例として
は、例えば
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】有機ジイソシアネート(例えば、トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等)と前記の1分子中に1個の水酸基を有する(メ
タ)アクリレート類を約等モルで反応させることにより
得られる反応物等を挙げることができる。前記反応物
(イ)と前記多塩基酸無水物(ロ)と前記不飽和基含有
モノイソシアネート(ハ)の反応は、反応物(イ)と多
塩基酸無水物(ロ)を反応させ、次いで不飽和基含有モ
ノイソシアネート(ハ)を反応させるのが好ましい。反
応物(イ)と多塩基酸無水物(ロ)の反応は前記したよ
うに行うことにより反応させることができる。次いで、
反応物(イ)と多塩基酸無水物(ロ)の反応物である不
飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)中の水酸基に対し
て、水酸基1当量あたり前記の不飽和基含有モノイソシ
アネート(ハ)を0.05〜0.5当量反応させるのが
好ましい。反応温度は60〜100℃が好ましい。反応
時、触媒(例えば、ジブチルスズラウレート等)を少量
添加することが好ましく、反応時間は5〜15時間が好
ましい。
【0024】このようにして得られた不飽和基含有ポリ
カルボン酸樹脂(A)或は不飽和基含有ポリカルボン酸
ウレタン樹脂(A′)の酸価(mg/KOH/g) は20〜15
0が好ましい。
【0025】本発明の組成物に含まれる不飽和基含有ポ
リカルボン酸樹脂(A)或は不飽和基含有ポリカルボン
酸ウレタン樹脂(A′)の量は組成物中10〜80重量
%が好ましく、特に15〜60重量%が好ましい。
【0026】次に本発明の樹脂組成物は、光重合開始剤
(B)を含有する。該光重合開始剤(B)の具体例とし
ては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テ
ル、ベンゾインイソプロピルエ−テル等のベンゾイン
類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−
〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プ
ロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノ
ン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2
−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキ
ノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキ
ノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン
類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイ
ソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセ
トフェノンジメチルケタ−ル、ベンジルジメチルケタ−
ル等のケタ−ル類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェ
ノン、4,4'−シクロロベンゾフェノン、4,4'−ビスジ
エチルアミノベンゾフェノン、ミヒラ−ズケトン、4−
ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド等のベ
ンゾフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニルホスフィンオキサイド等があり、これらは単独或
は2種以上を組合せて用いることができる。さらに、光
重合開始剤と共にN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
エステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエ
ステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエ−ト、
トリエチルアミン、トリエタノ−ルアミン等の三級アミ
ン類の様な光増感剤を単独或は2種以上を組合わせて用
いることができる。
【0027】好ましい組合せは、2−メチル−1−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパ
ン−l−オン(チバ・ガイギー社製、イルガキュア−9
07)と2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬
(株)製、カヤキュア−DETX)や2−イソプロピル
チオキサントン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニ
ルサルファイドとの組合せ等である。光重合開始剤
(B)の使用割合は本発明の組成物中、20重量%以下の
範囲で用いるのが好ましい。本発明の樹脂組成物は、
(A)又は(A’)及び(B)成分以外に更に、ポリウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)ア
クリレ−ト等のオリゴマ−類、着色剤(例えば、黄色、
紅色、藍色、青色、白色等の着色顔料等)、無機フィラ
−類、レベリング剤等の添加剤を加えることができる。
【0028】本発明の樹脂組成物は、前記の各成分を配
合し、溶解し、混練する方法により得ることが出来る。
【0029】本発明の樹脂組成物は、紙、プラスチック
板、フィルム、又は木等に平版印刷、等で常法により塗
布した後、常法により紫外線又は電子線を照射する事に
よって硬化させることができる。
【0030】本発明の樹脂組成物は、有利には、紫外線
を照射することによって硬化することができる。かかる
紫外線を発生する光源としては、炭素アーク灯、水銀蒸
気ランプ、紫外ケイ光灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、
タングステン灯、白熱灯、キセノンランプ、アルゴング
ローランプ等が使用できる。
【0031】本発明の樹脂組成物は、特に乾式平版印刷
インキに適しているが、その他にも、塗料、コーティン
グ、接着剤等に有用である。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお合成例中の部は重量部である。 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の合成例 合成例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)
製、エピコート1001、エポキシ当量450)450
0部、ジメチロールプロピオン酸134部、アクリル酸
649部、メチルハイドロキノン8.1部、トリフェニ
ルフォスフィン24.3部及び、希釈剤として、トリメ
チロールプロパントリアクリレート3416.6部及び
ブチルカルビトールアセテート932.3部を仕込み1
00℃で約32時間反応させ、次いで無水コハク酸30
0部を仕込み、95℃で約6時間反応させ、固型分の酸
価(希釈剤は除く)30mg/KOH/gの不飽和基含有ポリカ
ルボン酸樹脂(A−10−1)を得た。
【0033】合成例2 フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製、エピコート154、エポキシ当量180)1
800部、ジメチロールプロピオン酸402部、アクリ
ル酸504.4部、メチルハイドロキノン5.4部、ト
リフェニルフォスフィン16.2部及び、希釈剤とし
て、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジア
クリレート4975部及びソルベントナフサ481部を
仕込み100℃で約32時間反応させ、次いで、テトラ
ヒドロ無水フタル酸304部を仕込み、95℃で約6時
間反応させ、固型分の酸価(希釈剤を除いたもの)37
mgKOH/gの不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−30
−2)を得た。
【0034】合成例3 クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)製、EOCN−103、エポキシ当量200)2
000部、ジメチロールプロピオン酸268部、アクリ
ル酸576.5部、メチルハイドロキノン7.1部、ト
リフェニルスチビン35.6部及び希釈剤として、ジト
リメチロールプロパンテトラアクリレート4042部、
ソルベントナフサ288.7部を仕込み、100℃で約
40時間反応させ、次いで、テトラヒドロ無水フタル酸
456部を仕込み、95℃で約6時間反応させ、固型分
の酸価(希釈剤を除く)50mgKOH/g の不飽和基含有ポ
リカルボン酸樹脂(A−20−3)を得た。
【0035】不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂
(A′)の合成例 合成例4 クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
(株)製、EOCN−103、エポシキ当量200)2
000部、ジメチロールプロピオン酸268部、メタク
リル酸344.2部、アクリル酸288部、メチルハイ
ドロキノン5.8部、トリフェニルフォスフィン17.
4部及び、希釈剤として、トリシクロデカンジメチロー
ルジアクリレート923.4部、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート2000部を仕込み、100℃で約
32時間反応させ、次いで、無水ヘキサヒドロフタル酸
308部を仕込み、95℃で約6時間反応させた後、イ
ソシアネートエチルメタクリレート156部を仕込み、
50℃で10時間反応し、イソシアネート基が残ってい
ないことを確認し、固型分の酸価33の不飽和基含有ポ
リカルボン酸ウレタン樹脂(A′−20−4)を得た。
【0036】実施例1〜6 表1に示す配合組成(数値は重量部を示す)を加熱、溶
解、混練し本発明の樹脂組成物を得た。これらの樹脂組
成物を乾式平版を用いて印刷し、硬化性(実施例1〜5
については、印刷面の表面のタックがなくなるまでの紫
外線照射量(mJ/cm2 )を、又、実施例6については、
印刷面の表面のタックがなくなるまでの電子線照射量
(Mrad) を測定した)。と地汚れ耐性(版胴に電熱ヒー
ターを設置し版面温度を上昇できるように改造した印刷
機に、シリコンゴムよりなるインキ反発層を有する乾式
平版を取り付け、湿し水を供給することなく、版面温度
を測定した。)について評価を行った。その結果を表1
に示す。なお、地汚れ耐性は、乾式平版印刷における地
汚れ発生温度により判定し、25℃未満を「×」25〜
30℃「△」30℃以上を「○」で示す。
【0037】
【表1】 表1 実 施 例 1 2 3 4 5 6 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A-10-1) 65 60 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A-30-2) 75 35 45 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A-20-3) 35 65 不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂 (A ′-20-4) 20 KAYARAD R−551 *1 7 10 17 KAYARAD DPHA *2 17 7 5 7 5 17 イルガキュアー907 *3 3 3 3 3 3 KAYACURE DETX−S *4 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 カーミン6 BA *5 18 18 18 18 18 18 SH−3749 *6 2.0 地汚れ耐性 ○ ○ ○ ○ △ ○ 硬化性(mJ/cm2) 20 15 15 35 30 − 硬化性(Mrad) 1
【0038】注 *1 KAYARAD R−551:
日本化薬(株)製、ビスフェノールAのポリエトキシジ
アクリレート *2 KAYARAD DPHA :日本化薬(株)
製、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレ
ート混合物 *3 イルガキュアー907 :チバ・カイギー社
製、光重合開始剤 *4 KAYACURE DETX−S:日本化薬
(株)製、光重合開始剤 *5 カーミン6 BA :東洋インキ(株)
製、紅顔料 *6 SH3749 :信越シリコーン
(株)製、シリコンオイル
【0039】表1の評価結果から明らかなように、本発
明の樹脂組成物は地汚れ耐性に優れ、硬化性が良好であ
る。
【0040】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、特に乾式平版印
刷インキに適し、地汚れ耐性がよく、紫外線及び電子線
での硬化性に優れる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 299/00 - 299/08 C08F 290/00 - 290/14 C09D 11/02 C08G 59/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ
    基を有するエポキシ化合物(a)と1分子中に少なくと
    も2個以上の水酸基とエポキシ基と反応する水酸基以外
    の1個の反応基を有する化合物(b)と不飽和基含有モ
    ノカルボン酸(c)の反応物(イ)と多塩基酸無水物
    (ロ)との反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸樹
    脂(A)及び光重合開始剤(B)を含有することを特徴
    とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ
    基を有するエポキシ化合物(a)と1分子中に少なくと
    も2個以上の水酸基とエポキシ基と反応する水酸基以外
    の1個の反応基を有する化合物(b)と不飽和基含有モ
    ノカルボン酸(c)の反応物(イ)と多塩基酸無水物
    (ロ)と不飽和基含有モノイソシアネート(ハ)との反
    応物である不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂
    (A’)及び光重合開始剤(B)を含有することを特徴
    とする樹脂組成物。
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