JP3395161B2 - フェノール類ノボラック型エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

フェノール類ノボラック型エポキシ樹脂の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】本発明は分子量分布の狭いノボラ
ック型フェノール樹脂をエポキシ樹脂の原料として用い
るフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂の製造方法に
関する。 【従来の技術】従来、フェノール類ノボラック型エポキ
シ樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂とその水酸基当
量に対して過剰のエピハロヒドリンとをアルカリ金属水
酸化物の存在下で反応させることにより得られ、かかる
樹脂はとりわけ半導体封止用樹脂として広く用いられて
いる。しかし、上記のようにして得られたフェノール類
ノボラック型エポキシ樹脂は、その分子量分布が広いた
めに、半導体封止用樹脂としての硬化時間が一定せず不
均一となったり、溶融時の樹脂粘度(溶融粘度)が高い
などの欠点があった。特に、近年、半導体パッケージの
薄型化に伴い、高耐熱性を有しかつ低溶融粘度の樹脂の
開発が、最近の電子部材分野における最大の技術課題と
なっているのが実情である。従来、上記課題を解決すべ
く、分子量分布の狭いノボラック型フェノール樹脂をエ
ポキシ樹脂の原料として用いることにより、分子量分布
の狭いフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂が合成さ
れてきた。従来における分子量分布の狭いノボラック型
フェノール樹脂は次の様にして得られてきた。例えば、
特開平2−222409号公報には、フェノール類及び
アルデヒド類を酸性触媒の存在下で反応する際に、有機
溶媒系で反応を行い、その溶媒組成を良溶媒と貧溶媒の
混合溶媒とすることで分子量分布の狭いノボラック型フ
ェノール樹脂を得る製造法が開示されている。また、特
公昭61−7210号公報には、フェノール類とアルデ
ヒド類とを酸性触媒存在下で反応した後薄膜蒸発機によ
る処理方法も提示されている。しかしながら、これらの
方法は製造工程が煩雑になり、かつ得られる製品の収量
が低く、しかも、得られた樹脂の分子量分布が必ずしも
十分に狭いものではなかった。 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み開発されたもので、分子量分布の狭いノボラック型
フェノール樹脂を比較的簡単な設備でかつ高収率で生産
し、生産されたかかる樹脂を常法によりエポキシ化する
ことで、分子量分布が狭く、溶融粘度の低いフェノール
類ノボラック型エポキシ樹脂の製造方法を提供するもの
である。 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、触媒として
オキシカルボン酸を用い、フェノール類とホルムアルデ
ヒド類とを縮合反応することにより得られた分子量分布
の狭いノボラック型フェノール樹脂をエポキシ樹脂の原
料として用いることにより、分子量分布が狭く、溶融粘
度の低いフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂を得る
ことができることを見いだし本発明に至った。以下、本
発明について説明する。本発明において用いられるノボ
ラック型フェノール樹脂は次のようにして合成される。
先ず、使用されるフェノール類としては、例えばフェノ
ール、クレゾール、キシレノール、ビスフェノールA又
はこれらの2種以上を適宜組み合わせて混合物としたも
のを挙げることができる。次に、使用されるホルムアル
デヒド類としては、例えばパラホルムアルデヒド、ホル
マリン、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、P−
ヒドロキシベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド又
はこれらの2種以上を適宜組み合わせて混合物としたも
のを挙げることができる。また、本発明に用いられるカ
ルボキシル基(−COOH)とアルコール性水酸基(−
OH)を持つオキシカルボン酸としては、例えば乳酸、
リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、クエン酸又はこれらの
2種以上を適宜組み合わせて混合物としたものを挙げる
ことができる。前記フェノール類とホルムアルデヒド類
との反応モル比は、通常、フェノール類1モルに対しア
ルデヒド類0.1〜2.0モル、好ましくは0.4〜
1.0モルである。反応モル比が0.1モル以下では遊
離フェノール量が多くなり、分子量分布が狭くならず、
一方、2.0モル以上では分子量分布が広くなってしま
う。更に、触媒であるオキシカルボン酸のホルムアルデ
ヒド類に対する使用モル比は、オキシカルボン酸中のカ
ルボキシル基(−COOH)とアルコール性水酸基(−
OH)1個づつの組合せを1ユニットとし(例えば酒石
酸を用いる場合、ユニット数は2となる)、オキシカル
ボン酸のモル数にこのユニット数を乗したものを触媒の
モル数として、ホルムアルデヒド類1モルに対して0.
005〜4.0モル、好ましくは0.25〜2.0モル
である。使用モル比が0.005モル以下では分子量分
布が広くなってしまい、また4.0モル以上では分子量
が大きくならない。オキシカルボン酸を触媒とするフェ
ノール類とホルムアルデヒド類との反応は、一般的には
還流温度以下で行い、反応終了後、反応混合物を水で洗
浄し触媒を除去する。次いで反応混合物を減圧脱水濃縮
することにより、分子量分布の狭いノボラック型フェノ
ール樹脂を得る。このようにして得られたノボラック型
フェノール樹脂を、常法によりエポキシ化することによ
り本発明にかかるフェノール類ノボラック型エポキシ樹
脂を得ることができる。即ち、得られたノボラック型フ
ェノール樹脂とその水酸基当量に対して過剰のエピハロ
ヒドリンとをアルカリ金属水酸化物の存在下に反応させ
ることにより目的とするエポキシ樹脂を得ることができ
る。エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリン、エ
ピブロムヒドリンなどが挙げられ、その使用量はノボラ
ック型フェノール樹脂の水酸基1当量に対して通常1〜
50モル、好ましくは3〜15モルの範囲である。1モ
ル以下では生成したエポキシ樹脂が開環重合しやすくな
るため分子量分布が広くなってしまい、また50モル以
上では未反応エピハロヒドリンの除去が困難になるだけ
である。アルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどが挙げられ、その使用量はノボ
ラック型フェノール樹脂の水酸基1当量に対して通常
0.8〜1.5モル、好ましくは0.9〜1.3モルの
範囲である。0.8モル以下では反応率が低下してしま
い、また1.5モル以上の使用は精製工程を煩雑化させ
てしまう。反応温度は通常30〜130℃で行う。な
お、反応で生成した水を反応系外に除去しながら反応を
進行させることもできる。反応終了後、水洗等により生
成塩を除去し、過剰のエピハロヒドリンを留去すること
によりフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂が得られ
る。更に得られた樹脂を、例えばメチルイソブチルケト
ンに溶解し、エポキシ化反応前のノボラック型フェノー
ル樹脂の水酸基1当量に対し0.05〜0.2モルのア
ルカリ金属水酸化物の存在下で適量のエピハロヒドリン
と60〜80℃の温度で反応させることによりエポキシ
化反応を完結させることもできる。反応後、水洗をくり
返し、メチルイソブチルケトンを留去することによりフ
ェノール類ノボラック型エポキシ樹脂が得られる。 【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 [実施例1]温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量
1,000mlの四つ口セパラブルフラスコにフェノー
ル423.0g、86%パラホルムアルデヒド125.
7g、酒石酸90.0gを仕込み、約120℃まで昇温
し、還流反応を4時間行った。反応終了後、仕込みフェ
ノール量と同量の水で反応混合物を洗浄し、酒石酸を除
去した。次いで反応混合物を減圧濃縮し黄褐色透明のノ
ボラック型フェノール樹脂452gを得た。得られた樹
脂の水酸基当量は103(g/当量)であった。得られ
た樹脂103gを温度計、撹拌装置、冷却管を備えたセ
パラブルフラスコに仕込み、続いてエピクロルヒドリン
555g(6モル)及びメタノール50gを仕込み樹脂
を溶解させた。次いで反応温度を50℃に保ちながら固
形の水酸化ナトリウム40g(1モル)を発熱に注意し
ながら2時間かけて添加した。添加終了後、50℃で1
時間反応を続行し、ついで反応温度を70℃に保ち2時
間反応した。反応終了後、水洗を2回実施して副生物の
塩化ナトリウムを取り除き、次いで、過剰のエピクロル
ヒドリンを留去した。得られた樹脂をメチルイソブチル
ケトン400gに溶解し、水層が中性に至るまで水洗を
繰り返した。水洗終了後、減圧下で加熱し、メチルイソ
ブチルケトンを留去することによりフェノール類ノボラ
ック型エポキシ樹脂150gを得た。 [比較例1]温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量
1,000mlの四つ口セパラブルフラスコにフェノー
ル500.0g、50%ホルムアルデヒド221.0
g、しゅう酸2.5gを仕込み、約100℃まで昇温
し、還流反応を4時間行った。反応終了後、仕込みフェ
ノール量と同量の水500gで水洗を行い、水洗後減圧
濃縮を行って黄褐色透明のノボラック型フェノール樹脂
435.0gを得た。得られた樹脂を実施例1と同様に
してエポキシ化することによりフェノール類ノボラック
型エポキシ樹脂を得た。前記実施例1、比較例1にて得
られた各樹脂のエポキシ当量と、溶融時の樹脂粘度の測
定結果と、GPC分析装置により分析し標準ポリスチレ
ンより求めた2核体、3核体、4核体の各成分の量とを
表1に示す。 【表1】 表1から明らかなように、実施例1により得られたフェ
ノール類ノボラック型エポキシ樹脂は、比較例1により
得られたフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂に比べ
て、分子量分布が狭く、溶融粘度が低いことが確認でき
た。以下に分析法を示す。 《エポキシ当量》JIS K−7236に準じた方法で
測定した。 《ICI粘度》150℃におけるコーンプレート法によ
る溶融粘度である。 《GPC分析装置》 GPC装置:東ソー株式会社製 HLC−8020 溶媒 :テトラヒドロフラン 検出 :RI 【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、オキシカ
ルボン酸を触媒に用い、フェノール類とホルムアルデヒ
ド類とを縮合反応させて得られるノボラック型フェノー
ル樹脂を原料として用い、これをエポキシ化することに
より、分子量分布が狭く、溶融粘度の低いフェノール類
ノボラック型エポキシ樹脂を得ることができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/08 C08G 8/10 C08G 8/28 - 8/36

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】1分子中にカルボキシル基(−COOH)
    とアルコール性水酸基(−OH)を持つオキシカルボン
    酸を触媒として用い、フェノール類とホルムアルデヒド
    類とを縮合反応させて得られるノボラック型フェノール
    樹脂を原料として用い、これをエポキシ化することを特
    徴とするフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂の製造
    方法。
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