JP3394931B2 - 巻取紙制動装置 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、輪転機において、
巻取紙から引き出されて走行させられる連続紙の走行張
力を制御するべく、巻取紙の回転を制動するように構成
した巻取紙制動装置に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】上述したような巻取紙制動装置は、例え
ば実開平４−１６７６２号全文明細書に示されるものな
ど多数公開されている。実開平４−１６７６２号全文明
細書には、 巻取紙支持軸の端部に固定されたブレーキディス
ク、空気圧により作動するシリンダー、シリンダーの出
力軸端に取り付けられたブレーキシューとからなる端軸
ブレーキ装置が設けられ、巻取紙から引き出されている
走行紙の張力を、走行経路中に配設のピックアップロー
ラーに連結された張力検出器によって検出し、この検出
信号を制御部に予め設定されている設定張力値と比較
し、不一致であれば制御部からアンプを経て電空変換器
へ制御信号を送り、電空変換器を作動させてブレーキ切
替弁への空気圧を加減し、この空気圧により、シリンダ
ーを介してブレーキシューをブレーキディスクに押し付
け、巻取紙の回転を制動して巻取紙から引き出されてい
る走行紙の張力を設定張力に制御するという巻取紙制動
装置、 複数のライニングベルトを巻取紙の外周面に押し付
ける表面ブレーキ装置が設けられ、複数のライニングべ
ルトを巻取紙の外周面に押し付けて巻取紙の回転を制動
して巻取紙の加速度及び巻取紙から引き出されている走
行紙の張力を制御するという巻取紙制動装置、 巻取紙支持軸の軸端に設けられた端軸ブレーキ装置
と巻取紙の外周面にブレーキベルトを接触させる表面ブ
レーキ装置とが併設され、巻取紙の直径が設定値以下に
なるまで表面ブレーキ装置によって巻取紙の回転を制動
して走行紙の張力を制御し、巻取紙の直径が設定値以下
のときには端軸ブレーキ装置によって巻取紙の回転を制
動して走行紙の張力を制御するようにした巻取紙の制動
装置、の３つの制御装置が開示されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】前記記述の各巻取紙制
動装置は、次の課題や欠点を有していた。 【０００４】の巻取紙制動装置は、巻取紙支持部材に
設けたブレーキディスクにブレーキシューを押し付け
て、ブレーキディスクとブレーキシューとの接触摩擦を
利用し、巻取紙支持部材を介して巻取紙の巻芯に制動力
を伝達し、巻取紙の回転を制動して連続紙の走行張力を
調整するものである。 【０００５】しかし、おろしたての大径の巻取紙から紙
継ぎする前の使い尽くす寸前の小径の巻取紙まで、ブレ
ーキディスクに対する同一ブレーキシューの接触摩擦力
による制動力の調整を両者の接触力のみの加減調整で行
うものなので、大径の巻取紙から小径の巻取紙に至るま
で様々な径の巻取紙の回転を制動することによる走行張
力の調整をきめ細かく行うことが極めて難しい。 【０００６】すなわち、ブレーキディスクにブレーキシ
ューを押し付ける力を、大径の巻取紙から小径の巻取紙
までのそれぞれの回転慣性力に見合うようにきめ細かく
調整することができず、巻取紙から引き出される連続紙
の走行張力が強過ぎたり弱過ぎたりして走行張力にハン
チングが生じ、走行張力が安定するのに多くの時間を要
する欠点があり、必然的に走行張力が不安定になりがち
となる欠点があった。 【０００７】の巻取紙制御装置は、その詳細な構成が
明らかでないために、巻取紙から引き出されて走行する
連続紙の走行張力の調整精度については不明確である
が、この巻取紙制動装置は、ライニングベルトを巻取紙
の外周面に押し付け、ライニングベルトと巻取紙との接
触摩擦を利用して巻取紙の回転を制動するようにしてお
り、巻取紙の種類、特に紙の表面性状の相違によって制
動に要する力の大きさが相違し、また、表面が著しく平
滑な紙や粗い紙では、連続紙の走行張力の満足し得る程
度の調整が難しい欠点があった。更に、巻取紙から引き
出される連続紙の表面がライニングべルトに擦られて傷
み、印刷物の品質が低下しがちとなる欠点があった。 【０００８】の巻取紙制動装置は、巻取紙の径が予め
定められた径になるまではブレーキベルトを巻取紙の外
周面に押し付け、ブレーキベルトと巻取紙との接触摩擦
を利用して巻取紙の回転を制動し、巻取紙の径が予め定
められた径より小さくなったときには、巻取紙支持軸に
設けたブレーキディスクに対して同一ブレーキシューを
押し付けて、ブレーキディスクとブレーキシューの接触
摩擦を利用し、巻取紙支持軸を介して巻取紙の巻芯に制
動力を伝達し、巻取紙の回転を制動して連続紙の走行張
力を調整するものである。 【０００９】したがって、の巻取紙制動装置は、前記
の巻取紙制動装置の課題を解決し得るものである。し
かしながら、前記の巻取紙制動装置が有している課題
については、何ら解決できないものである。また、巻取
紙が予め定められた径になった時点で、ブレーキベルト
を巻取紙の外周面から離隔するとともにブレーキディス
クにブレーキシューを押し付けるという制動力付与機構
の切替えを行う必要があり、この際に、両機構が同時に
作用したり両機構の作用が同時に外れることがあり、連
続紙の走行張力が極めて不安定になる場合が生じる欠点
があった。 【００１０】本発明は、前記の欠点を解決することを目
的としており、大径巻取紙から小径巻取紙に至るまで巻
取紙の回転をきめ細かく制動することによって、巻取紙
から引き出される連続紙の走行張力をきめ細かく調整し
得、しかも連続紙の走行張力を素早く安定させることが
できるようにするとともに、巻取紙から引き出される連
続紙の表面を傷めることがなく、また、巻取紙への制動
力が不必要に強くなったりまったく無くなったりするこ
とがないような巻取紙制動装置を提供することを目的と
している。 【００１１】 【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに、本発明の巻取紙制動装置はフレーム間に支持され
た巻取紙から連続紙を引き出して走行させ、印刷ユニッ
トで連続紙に印刷する輪転機の巻取紙制動装置におい
て、巻取紙を支持する支持部材に設けたローター及びこ
のローターの外周にそった複数個所に設けられ、各個所
でそれぞれ個別にローターに対して接触、離隔可能な摩
擦板を備えた制動部と、複数個の摩擦板の中から予め定
められた数を選定し、この選定された個数の摩擦板をロ
ーターに対して接触、離隔する動作を制御する接離切替
え部と、接離切替え部を制御する動作制御部と、連続紙
の走行張力の変化をとらえる張力感知機構を備え、張力
感知機構がとらえた走行張力の変化に対応して前記接離
切替え部を介し前記摩擦板のローターに対する接触力を
調節させるとともに、上記動作制御部が出力する出力信
号に対応して、前記接離切替え部を介し摩擦板のロータ
ーに対する接触力を補正変更させる接触力調節部と、巻
取紙の外径を検出する外径検出部と、を有し、少なくと
も、上記動作制御部は、外径検出部によって検出された
巻取紙の外径が予め定められた所定径に達したのに対応
して接離切替え部によって摩擦板の個数を選定させると
ともに、上記選定された数の摩擦板がローターに対して
接触、離隔する際に生じる制動力の変化を、残余の摩擦
板のローターに対する制動力で抑制させるための補正信
号を接触力調節部に出力するよう構成されてなり、張力
感知機構がとらえた連続紙の走行張力変化とともに、選
定された摩擦板のローターからの接触、離隔に伴う僅か
の間の、巻取紙の回転に対する制動力変化に起因する連
続紙の走行張力変化を吸収するようにしたことを特徴と
している。 【００１２】そして前記接触力調節部は、動作制御部が
出力する出力信号に対応して、前記接離切替え部を介し
摩擦板のローターに対する接触力を補正変更可能となっ
ている。 【００１３】巻取紙の外径を検出する外径検出部と接触
力調節部の張力感知機構が検出する走行張力の変化に対
応して動作制御部が出力する制御信号により、摩擦板の
ローターに対する接触力が制御され、巻取紙の切り換え
時を含め、大径巻取紙から小径巻取紙に至るまで巻取紙
の回転をきめ細かく制動することができ、巻取紙から引
き出される連続紙の走行張力をきめ細かく調整できる。 【００１４】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して説明する。図１は本発明に係る巻取紙制動装置の
一実施の形態の概略構成図、図２は本発明に係る巻取紙
制動装置の他の実施の形態の概略構成図、図３は本発明
の巻取紙制動装置が用いられている輪転機の一実施の形
態の概略構成図を示している。 【００１５】図１、図２を説明する前に、図３の本発明
の巻取紙制動装置が用いられている輪転機の一実施の形
態の概略構成図について先に説明しておく。 【００１６】図３において、輸転機ＲＰは、給紙ユニッ
トＳ、印刷ユニットＰ、例えば折畳みユニツトである処
理ユニットＦをそれぞれ少なくとも１つは備えてなり、
給紙ユニットＳに装着された巻取紙ＷＲから連続紙Ｗを
引き出し、印刷ユニットＰを経由して処理ユニットＦに
至らしめ、輪転機ＲＰの稼動によって連続紙Ｗを走行さ
せ、印刷ユニットＰで印刷し、処理ユニットＦで処理
（この実施の形態では切断し折り畳む）して印刷物を生
産する構成のものが示されている。 【００１７】給紙ユニットＳは、２つの巻取紙ＷＲ，Ｗ
Ｒを装着可能な巻取紙支持部ＳＰを備えるとともに、一
方の巻取紙ＷＲを使い尽くす前に、この巻取紙ＷＲから
引き出されている連続紙Ｗと他方の巻取紙ＷＲの連続紙
Ｗの端部を貼り合わせるための紙継ぎ手段ＰＡを有して
いる。したがって、輪転機ＲＰは、２つの巻取紙ＷＲ，
ＷＲから順次連続紙Ｗを連続して引き出して走行させ、
印別物を連続生産することができる。 【００１８】巻取紙支持部ＳＰには、同一軸線上で対向
する支持部材１，１が２組（図３では各組の一方のみを
図示）回転可能に設けられ、各組の支持部材１，１が巻
取紙ＷＲの巻芯を挟んで巻取紙ＷＲを支持する。 【００１９】そして、１組の支持部材１，１の一方に
は、例えば図１、図２を参照して後に説明するような制
動部２が設けられている。また、給紙ユニットＳから印
刷ユニットＰに至る連続紙Ｗの走行経路には、連続紙Ｗ
の走行張力の変化をとらえるための、例えば図１、図２
を参照して後に説明するような張力感知機構である張力
検出器４１（図１）又は角変位アーム９１（図２）が設
けられている。 【００２０】この輪転機ＲＰに設けられる巻取紙制動装
置の第１の実施例について、図１を参照しつつ次に説明
する。 【００２１】図１において、巻取紙制動装置は、制動部
２、接離切替え部３、接触力調節部４、外径検出部５及
び動作制御部６を備えて構成されている。 【００２２】制動部２は、巻取紙支持部材ＳＰの２組の
支持部材１，１及びそれぞれ一方の支持部材１の巻取紙
支持側と反対の端部に取り付けられるとともにこの支持
部材１と一体で回転可能なローター２５と、ローター２
５を挟んで対向するとともにローター２５の両面に対し
て、例えば空気圧である流体圧駆動によって接触と離隔
が可能であるように各ローター２５ごとに複数対（図１
に示す実施の形態では４対）設けられた摩擦板２１、２
２、２３、２４とを有している。 【００２３】接離切替え部３は、制動部２の摩擦板２
１、２２、２３、２４をローター２５の両面に対して接
触動作と離隔動作をさせるべく、摩擦板２１、２２、２
３、２４を駆動する図示しない駆動部（以後「摩擦板駆
動部」と称す）ヘの流体圧の供給を切り替える電磁弁３
１、３２、３３、３４を有している。 【００２４】接触力調節部４は、輪転機ＲＰの稼動によ
って走行する連続紙Ｗの走行張力の変化をとらえて張力
信号Ｓ０（図１における当該Ｓ０のＳは信号を表す。以
後のＳの符号が付いたものも同様で、図２においても同
じ）に変換し出力する張力感知機構である張力検出器４
１と、張力検出器４１が出力した張力信号Ｓ０に対応し
た張力制御信号Ｓ１を出力する張力制御信号出力手段４
２と、流体圧供給源ＡＳと接離切替え部３との間の流体
圧供給管路に設けられ、張力制御信号Ｓ１に応じて流体
圧供給源ＡＳから接離切替え部３を介して制動部２の摩
擦板駆動部へ供給される流体圧、例えば空気圧を変更す
る電空変換器４３、４４とを有し、連続紙Ｗの走行張力
が略一定の範囲で推移するよう摩擦板２１、２２、２
３、２４のローター２５に対する接触力を調節するよう
になっている。 【００２５】外径検出部５は、前記支持部材１に連結さ
れ、支持部材１の回転速度に比例する電気信号の回転信
号Ｓ２を出力する回転信号出力手段５１と、回転信号Ｓ
２が入力されるとともに輪転機ＲＰの稼動速度信号Ｓ３
が入力され、輪転機ＲＰの稼動速度と支持部材１の回転
速度とから走行中の連続紙Ｗを引き出されている巻取紙
ＷＲの外径を検出し、巻取紙ＷＲの外径が予め定められ
た大きさになると所定径信号Ｓ４を出力する所定径信号
出力手段５２とを有している。 【００２６】動作制御部６は、少なくとも、外径検出部
５の所定径信号出力手段５２と連結され所定径信号Ｓ４
が出力されるとその信号に対応して摩擦板２１、２２、
２３、２４の幾つかをローター２５から離隔動作させる
べく、接離切替え部３の電磁弁３１、３２、３３、３４
の幾つかに動作信号Ｓ５を出力する動作制御部６とを有
している。 【００２７】この様に構成された本発明に係る巻取紙制
動装置の動作は次の如くである。 【００２８】印刷稼動開始の輪転機動作信号Ｓ１０が動
作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は、巻取
紙ＷＲ、支持部ＳＰの２組の支持部材１，１の各組ごと
に設けられた制動部２のうち、少なくとも印刷稼動によ
って連続紙Ｗが引き出される巻取紙ＷＲを支持した１組
の支持部材１，１に設けられた制動部２のすべての摩擦
板２１、２２、２３、２４をロー夕ー２５に接触させる
べく、流体圧供給源ＡＳと摩擦板駆動部との間の流体圧
供給管路に設けられた電磁弁３１、３２、３３、３４の
電磁部を消磁させる。 【００２９】また、当該動作制御部６は、後に説明する
電空変換器４４とシャトル弁８との間の流体圧供給管路
に設けられた電磁弁７に動作信号Ｓ５０を出力して、そ
の電磁部を励磁させ電磁弁７を切り替える。 【００３０】これにより、電磁弁３１，３２，３３，３
４には、後に説明するように電空変換器４３が流体圧を
設定した流体が供給され、少なくとも印刷稼動によって
連続紙Ｗを引き出される巻取紙ＷＲは、印刷稼動により
連続紙Ｗが走行させられるにしたがい、摩擦板２１、２
２、２３、２４とローター２５との接触摩擦による摩擦
力によって制動されながら回転する。そして、摩擦板２
１、２２、２３、２４とローター２５との接触摩擦によ
る摩擦力である巻取紙ＷＲの回転に対する制動力は、走
行する連統紙Ｗに走行張力を生じさせる。 【００３１】連続紙Ｗに生じた走行張力は、接触力調節
部４の張力検出器４１によってとらえられ、その大きさ
に対応する張力信号Ｓ０に変換され張力制御信号出力手
段４２に入力される。張力の大きさに対応の張力信号Ｓ
０が入力された張力制御信号出力手段４２は、張力信号
Ｓ０に対応する適宜な張力制御信号Ｓ１を、流体圧供給
源ＡＳと前記電磁弁３１、３２、３３、３４との間の流
体圧供給管路に設けられた電空変換器４３、４４に出力
する。電空変換器４３、４４は、電磁弁３１、３２、３
３、３４へ供給する流体圧を、前記張力制御信号Ｓ１に
対応する流体圧に調節設定する。 【００３２】なお、電空変換器４３は輪転機ＲＰの通常
運転時の連続紙Ｗの走行時の張力を制御する流体圧を設
定し、電空変換器４４は、輪転機トラブルなどのときの
緊急停止に備えて電空変換器４３の設定する流体圧より
高い流体圧を設定するようになっている。電空変換器４
３、４４によって圧力を調節設定された流体は、シャト
ル弁８を介して電磁弁３１、３２、３３、３４に至り、
摩擦板駆動部に供給される。 【００３３】輪転機ＲＰの通常運転時は、前述のように
電磁弁７の電磁部が励磁されて上流の流体圧供給管路と
下流の流体圧供給管路を断っているので、摩擦板駆動部
には電空変換器４３が設定した流体圧が供給され、これ
により連続紙Ｗの走行張力が予め定められた適正な範囲
に維持されるように、巻取紙ＷＲの回転を制動する。 【００３４】また、巻取紙ＷＲの回転にしたがって、支
持部材１に連結された、例えばロータリーエンコーダー
である回転信号出力手段５１が巻取紙ＷＲの回転速度に
比例する回転信号Ｓ２を出力する。更に、この回転信号
Ｓ２とともに輪転機ＲＰの稼動速度信号Ｓ３が入力され
る所定径信号出力手段５２が、回転信号Ｓ２と稼動信号
Ｓ３とに基づいて巻取紙ＷＲの外径を検出し続ける。 【００３５】印刷稼動の進行により連続紙Ｗが引き出さ
れて巻取紙ＷＲが消費される。そして、巻取紙ＷＲが予
め定められた第１所定径Ｄ１になったのを所定径信号出
力手段５２が検出すると、所定径信号出力手段５２は所
定径信号、すなわち第ｌ所定径信号Ｓ４を動作制御部６
に出力する。動作制御部６は、当該第１所定径信号Ｓ４
を受領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙
ＷＲを支持している支持部材１，１の制動部２の接離切
替え部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁
３１、３２の電磁部を励磁して電磁弁３１、３２を切り
替え、摩擦板２１、２２をローター２５から離隔する。 【００３６】また動作制御部６は、制御信号Ｓ５の出力
とともに、張力制御信号出力手段４２に向けて、張力制
御信号出力手段４２が出力中の張力制御信号Ｓ１を補正
するための予め定められた補正信号、すなわち第１補正
信号Ｓ６０を出力する。この第１補正信号Ｓ６０は、前
記制動部２の摩擦板２１、２２のローター２５からの離
隔に伴う僅かの間の、巻取紙ＷＲの回転に対する制動力
減少に対処すべく、電空変換器４３、４４が設定する流
体圧を調節し、連続紙Ｗの走行張力に大きな変動が生じ
連続紙Ｗにたるみが生じるのを防止する。 【００３７】外径が第１所定径Ｄ１以下となった巻取紙
ＷＲは、摩擦板２３、２４とローター２５との摩擦力で
回転が制動されて消費が続行される。この巻取紙ＷＲが
予め定められた紙継ぎ準備のための第２所定径Ｄ２（Ｄ
２＜Ｄ１）になったのを所定径信号出力手段５２が検出
すると、当該所定径信号出力手段５２は再度所定径信
号、すなわち第２所定径信号Ｓ４を動作制御部６に出力
する。 【００３８】動作制御部６は、第２所定径信号Ｓ４を受
領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙ＷＲ
を支持している支持部材ｌ，１の制動部２の接離切替え
部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁３３
の電磁部を励磁して電磁弁３３を切り替え、摩擦板２３
をローター２５から離隔する。また動作制御部６は、制
御信号Ｓ５の出力とともに、張力制御信号出力手段４２
に向けて、張力制御信号出力手段４２が出力中の張力制
御信号Ｓ１を補正するための予め定められた補正信号、
すなわち第２補正信号Ｓ６０を出力する。 【００３９】この第２補正信号Ｓ６０は、前記制動部２
の摩擦板２３のローター２５からの離隔に伴う僅かの間
の、巻取紙ＷＲの回転に対する制動力滅少に対処すべ
く、電空変換器４３、４４が設定する流体圧を調節し、
連続紙Ｗの走行張力に大きな変動が生じ連続紙Ｗにたる
みが生じるのを防止する。 【００４０】巻取紙ＷＲが紙継ぎ準備径Ｄ３（Ｄ３＜Ｄ
２＜Ｄ１）になると、巻取紙支持部ＳＰは図１及び図３
に示す紙継ぎ準備位置に変位させられる。また動作制御
部６は、現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙ＷＲ
の回転を制動している制動部２の接離切替え部３に制御
信号Ｓ５を出力し、この接離切替え部３の電磁弁３１、
３２、３３、３４の電磁部を励磁し、この制動部２の摩
擦板２１、２２、２３、２４をローター２５から離隔さ
せる。そして、この現在連続紙Ｗが引き出されていない
巻取紙ＷＲは、図示しない適宜の手段によって回転駆動
され、その回転周面速度を現在走行中の連続紙Ｗの走行
速度と一致させられる。なお現在連続紙Ｗが引き出され
ていない巻取紙ＷＲの回転駆動は本願発明と直接関係が
ないので、これ以上の説明を省略する。 【００４１】現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙
ＷＲの回転周面速度が現在走行中の連続紙Ｗの走行速度
と一致すると、予め定められたタイミングで他の装置か
ら紙継ぎ信号が出力され、当該紙継ぎ信号に基づいて走
行中の連続紙Ｗを現在連続紙Ｗが引き出されていない巻
取紙ＷＲの周面に押し付け、この巻取紙ＷＲを形成する
連続紙Ｗの端部に施された貼着部分によって、この端部
と走行中の連続紙Ｗとが紙継ぎされる。続いて、これま
で走行していた連続紙Ｗが、紙継ぎ位置より上流側でカ
ッターにより切断され紙継ぎが完了する。 【００４２】他方、前記カッターを動作させる信号は紙
継ぎ完了信号Ｓ２０として動作制御部６に入力される。 【００４３】紙継ぎ完了信号Ｓ２０が入力された動作制
御部６は、２つの接離切替え部３，３のそれぞれの電磁
弁３１、３２、３３、３４の電磁部を消磁して各制動部
２，２のそれぞれの摩擦板２１、２２、２３、２４をロ
ーター２５に接触させる。 【００４４】以上の工程により、紙継ぎ後新たに連続紙
Ｗが引き出されるようになった巻取紙ＷＲの回転が、そ
の支持部材１に設けられた制動部２によって制動され、
走行する連統紙Ｗの走行張力が、前述したとおりの制御
によって接触力調節部４を介して適正に調節される。 【００４５】また、紙継ぎ後連続紙Ｗが引き出されなく
なった巻敢紙ＷＲは、その支持部材１に設けられた制動
部２の制動により回転を停止させられる。そして、印刷
稼動が続行されることにより更に巻取紙ＷＲを必要とす
るときは、回転を停止させられた巻取紙ＷＲが取り外さ
れ、新たな巻取紙ＷＲが取り付けられる。 【００４６】この巻取紙ＷＲの交換に際しては、制動部
手動信号Ｓ４０を動作制御部６に手動入力し、巻取紙Ｗ
Ｒを交換する支持部材１の制動部２を所望の状態に切替
えることが可能となっている。 【００４７】輪転機ＲＰの印刷稼動を終了するときは、
輸転機ＲＰが停止に向けて減速される間、前述の制動制
御が行われ、走行する連続紙Ｗの走行張力が所定の範囲
に維持される。また、輪転機ＲＰを停止するための輸転
機停止信号Ｓｌ０が動作制御部６に入力されると、２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁して、各制動部２，２のすべ
ての摩擦板２１、２２、２３、２４をローター２５に接
触させ、輪転機ＲＰの停止に合わせて巻取紙ＷＲの回転
を停止する。 【００４８】なお、輪転機ＲＰにトラブルが発生するな
どして輪転機ＲＰを緊急停止する緊急停止信号Ｓ３０が
動作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁するとともに、電空変換器４
４とシャトル弁８との間の流体圧供給管路に設けられた
電磁弁７の電磁部を消磁し、電空変換器４４が設定する
高い流体圧を摩擦板駆動部に一斉に供給し、輪転機ＲＰ
の緊急停止に合わせて巻取紙ＷＲを強制的に停止させ
る。 【００４９】図２は本発明に係る巻取紙制動装置の他の
実施の形態の概略構成図を示している。 【００５０】同図において、図１のものと同一の構成部
分については、同一の符号が付されている。なお、図２
と図１との相違は、接触力調節部９の部分である。 【００５１】図２図示の接触力調節部９は、輪転機ＲＰ
の稼動によって走行する連続紙Ｗの走行張力に抗する力
を流体圧シリンダー９５によって付与された角変位可能
な角変位アーム９１、角変位アーム９１の自由端に回転
可能に設けられたガイドローラー９２及び角変位アーム
９１の角変位にともなって変位する外周面カム９３、９
４、流体圧供給源ＡＳと接離切替え部３との間の流体圧
供給管路に設けられるとともに、前記外周面カム９３、
９４に変位ロッドを接触させられて設けられ、角変位ア
ーム９１の角変位にともなう外周面カム９３、９４の変
位により変位ロッドが操作され、流体圧供給源ＡＳから
接離切替え部３を介して制動部２の摩擦板駆動部に供給
される流体圧、例えば空気圧を変位ロッドの操作によっ
て変更可能な変位ロッド型レギュレーター９６、９７と
を有し、連続紙Ｗの走行張力が略一定の範囲で推移する
よう摩擦板２１、２２、２３、２４のローター２５に対
する接触力を調節するようになっている。 【００５２】そして接触力調節部９において角変位アー
ム９１は、連続紙Ｗの走行張力と流体圧シリンダー９５
の力との均衡による角変位の大きさによって、連続紙Ｗ
の走行張力の変化をとらえる張力感知機構を形成してい
る。 【００５３】この様な接触力調節部９を有する図２図示
の巻取紙制動装置の動作は次の如くである。 【００５４】印刷稼動開始の輪転機動作信号Ｓ１０が動
作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は、巻取
紙ＷＲ、支持部ＳＰの２組の支持部材１，１の各組ごと
に設けられた制動部２のうち、少なくとも印刷稼動によ
って連続紙Ｗが引き出される巻取紙ＷＲを支持した１組
の支持部材１，１に設けられた制動部２のすべての摩擦
板２１、２２、２３、２４をロー夕ー２５に接触させる
べく、流体圧供給源ＡＳと摩擦板駆動部との間の流体圧
供給管路に設けられた電磁弁３１、３２、３３、３４の
電磁部を消磁させる。 【００５５】また、当該動作制御部６は、後に説明する
変位ロッド型レギュレーター９７とシャトル弁８との間
の流体圧供給管路に設けられた電磁弁７に動作信号Ｓ５
０を出力して、その電磁部を励磁させ電磁弁７を切り替
える。 【００５６】これにより、電磁弁３１，３２，３３，３
４には、後に説明するように変位ロッド型レギュレータ
ー９６が流体圧を設定した流体が供給され、少なくとも
印刷稼動によって連続紙Ｗを引き出される巻取紙ＷＲ
は、印刷稼動により連続紙Ｗが走行させられるにしたが
い、摩擦板２１、２２、２３、２４とローター２５との
接触摩擦による摩擦力によって制動されながら回転す
る。そして、摩擦板２１、２２、２３、２４とローター
２５との接触摩擦による摩擦力である巻取紙ＷＲの回転
に対する制動力は、走行する連統紙Ｗに走行張力を生じ
させる。 【００５７】連続紙Ｗに生じた走行張力は、接触力調節
部９の角変位アーム９１によってとらえられ、その大き
さに対応して角変位アーム９１が角変位し、これにとも
ない外周面カム９３、９４が角変位する。張力の大きさ
に対応して角変位した外周面カム９３、９４は、そのカ
ム面によって、流体圧供給源ＡＳと前記電磁弁３１、３
２、３３、３４との間の流体圧供給管路に設けられた変
位ロッド型レギユレーター９６、９７の変位ロツドを操
作する。変位ロッド型レギユレーター９６、９７は、電
磁弁３１、３２、３３、３４へ供給する流体圧を、前記
変位ロッドの変位に対応する流体圧に調節設定する。 【００５８】なお、変位ロッド型レギュレーター９６
は、輪転機ＲＰの通常運転時の連続紙Ｗの走行時の張力
を制御する流体圧を設定し、変位ロッド型レギュレータ
ー９７は、輪転機トラブルなどのときの緊急停止に備え
て変位ロッド型レギュレーター９６の設定する流体圧よ
り高い流体圧を設定するようになっている。 【００５９】変位ロッド型レギユレーター９６、９７に
よって供給圧力を調節設定された流体は、シャトル弁８
を介して電磁弁３１、３２、３３、３４に至り、摩擦板
駆動部に供給される。 【００６０】輪転機ＲＰの通常運転時は、前述のように
電磁弁７の電磁部が励磁されて上流の流体圧供給管路と
下流の流体圧供給管路を断っているので、摩擦板駆動部
には変位ロッド型レギュレーター９６が設定した流体圧
が供給され、これにより連続紙Ｗの走行張力が予め定め
られた適正な範囲に維持されるように、巻取紙ＷＲの回
転を制動する。 【００６１】また、巻取紙ＷＲの回転にしたがって、支
持部材１に連結された、例えばロータリーエンコーダー
である回転信号出力手段５１が巻取紙ＷＲの回転速度に
比例する回転信号Ｓ２を出力する。更に、この回転信号
Ｓ２とともに輪転機ＲＰの稼動速度信号Ｓ３が入力され
る所定径信号出力手段５２が、回転信号Ｓ２と稼動信号
Ｓ３とに基づいて巻取紙ＷＲの外径を検出し続ける。 【００６２】印刷稼動の進行により連続紙Ｗが引き出さ
れて巻取紙ＷＲが消費される。そして、巻取紙ＷＲが予
め定められた第１所定径Ｄ１になったのを所定径信号出
力手段５２が検出すると、所定径信号出力手段５２は所
定径信号、すなわち第ｌ所定径信号Ｓ４を動作制御部６
に出力する。動作制御部６は、当該第１所定径信号Ｓ４
を受領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙
ＷＲを支持している支持部材１，１の制動部２の接離切
替え部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁
３１、３２の電磁部を励磁して電磁弁３１、３２を切り
替え、摩擦板２１、２２をローター２５から離隔する。 【００６３】この制動部２の摩擦板２１、２２のロータ
ー２５からの離隔に伴い僅かの間、巻取紙ＷＲの回転に
対する制動力が滅少するが、この滅少に対応し、角変位
アーム９１が角変位して連続紙Ｗのたるみを吸収し、角
変位アーム９１の角変位にともなって外周面カム９３、
９４が角変位し、変位ロッド型レギュレー夕ー９６、９
７の変位ロッドを操作して変位ロッド型レギユレーター
９６、９７が設定する流体圧を調節し、連続紙Ｗの走行
張力に大きな変動が生じるのを防止する。 【００６４】外径が第１所定径Ｄ１以下となった巻取紙
ＷＲは、摩擦板２３、２４とローター２５との摩擦力で
回転が制動されて消費が続行される。この巻取紙ＷＲが
予め定められた紙継ぎ準備のための第２所定径Ｄ２（Ｄ
２＜Ｄ１）になったのを所定径信号出力手段５２が検出
すると、当該所定径信号出力手段５２は再度所定径信
号、すなわち第２所定径信号Ｓ４を動作制御部６に出力
する。 【００６５】動作制御部６は、第２所定径信号Ｓ４を受
領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙ＷＲ
を支持している支持部材１，１の制動部２の接離切替え
部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁３３
の電磁部を励磁して電磁弁３３を切り替え、摩擦板２３
をローター２５から離隔する。 【００６６】この制動部２の摩擦板２３のローター２５
からの離隔に伴い僅かの間、巻取紙ＷＲの回転に対する
制動力が減少するが、この減少に対応し、角変位アーム
９１が角変位して連続紙Ｗのたるみを吸収し、角変位ア
ーム９１の角変位にともなって外周面カム９３、９４が
角変位し、変位ロッド型レギユレーター９６、９７の変
位ロッドを操作して変位ロッド型レギュレーター９６、
９７が設定する流体圧を調節し、連続紙Ｗの走行張力に
大きな変動が生じるのを防止するのは、前記第ｌ所定径
の場合とおなじである。 【００６７】巻取紙ＷＲが紙継ぎ準備径Ｄ３（Ｄ３＜Ｄ
２＜Ｄ１）になると、巻取紙支持部ＳＰは図２及び図３
に示す紙継ぎ準備位置に変位させられる。また動作制御
部６は、現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙ＷＲ
の回転を制動している制動部２の接離切替え部３に制御
信号Ｓ５を出力し、この接離切替え部３の電磁弁３１、
３２、３３、３４の電磁部を励磁し、この制動部２の摩
擦板２１、２２、２３、２４をローター２５から離隔さ
せる。そして、この現在連続紙Ｗが引き出されていない
巻取紙ＷＲは、図示しない適宜の手段によって回転駆動
され、その回転周面速度を現在走行中の連続紙Ｗの走行
速度と一致させられる。なお現在連統紙Ｗが引き出され
ていない巻取紙ＷＲの回転駆動は本願発明と直接関係が
ないので、これ以上の説明を省略する。 【００６８】現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙
ＷＲの回転周面速度が現在走行中の連続紙Ｗの走行速度
と一致すると、予め定められたタイミングで他の装置か
ら紙継ぎ信号が出力され、当該紙継ぎ信号に基づいて走
行中の連続紙Ｗを現在連続紙Ｗが引き出されていない巻
取紙ＷＲの周面に押し付け、この巻取紙ＷＲを形成する
連続紙Ｗの端部に施された貼着部分によって、この端部
と走行中の連続紙Ｗとが紙継ぎされる。続いて、これま
で走行していた連続紙Ｗが、紙継ぎ位置より上流側でカ
ッターにより切断され紙継ぎが完了する。 【００６９】他方、前記カッターを動作させる信号は紙
継ぎ完了信号Ｓ２０として動作制御部６に入力される。 【００７０】紙継ぎ完了信号Ｓ２０が入力された動作制
御部６は、２つの接離切替え部３，３のそれぞれの電磁
弁３１、３２、３３、３４の電磁部を消磁して各制動部
２、２のそれぞれの摩擦板２１、２２、２３、２４をロ
ーター２５に接触させる。 【００７１】以上の工程により、紙継ぎ後新たに連続紙
Ｗが引き出されるようになった巻取紙ＷＲの回転が、そ
の支持部材１に設けられた制動部２によって制動され、
走行する連統紙Ｗの走行張力が、前述したとおりの制御
によって接触力調節部４を介して適正に調節される。 【００７２】また、紙継ぎ後連続紙Ｗが引き出されなく
なった巻取紙ＷＲは、その支持部材１に設けられた制動
部２の制動により回転を停止させられる。そして、印刷
稼動が続行されることにより更に巻取紙ＷＲを必要とす
るときは、回転を停止させられた巻取紙ＷＲが取り外さ
れ、新たな巻取紙ＷＲが取り付けられる。 【００７３】この巻取紙ＷＲの交換に際しては、制動部
手動信号Ｓ４０を動作制御部６に手動入力し、巻取紙Ｗ
Ｒを交換する支持部材１の制動部２を所望の状態に切替
えることが可能となっている。 【００７４】輪転機ＲＰの印刷稼動を終了するときは、
輸転機ＲＰが停止に向けて減速される間、前述の制動制
御が行われ、走行する連続紙Ｗの走行張力が所定の範囲
に維持される。また、輪転機ＲＰを停止するための輸転
機停止信号Ｓｌ０が動作制御部６に入力されると、２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁して、各制動部２，２のすべ
ての摩擦板２１、２２、２３、２４をローター２５に接
触させ、輪転機ＲＰの停止に合わせて巻取紙ＷＲの回転
を停止する。 【００７５】なお、輪転機ＲＰにトラブルが発生するな
どして輪転機ＲＰを緊急停止する緊急停止信号Ｓ３０が
動作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁するとともに、変位ロッド型
レギュレーター９７とシャトル弁８との間の流体供給管
路に設けられた電磁弁７の電磁部を消磁し、変位ロッド
型レギュレーター９７が設定する高い流体圧を摩擦板駆
動部に一斉に供給し、輪転機ＲＰの緊急停止に合わせて
巻取紙ＷＲを強制的に停止させる。 【００７６】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、例えば、巻取紙支持部が２つを超える巻
取紙を装着可能であってもよく、ローターに対し接触、
離隔可能な摩擦板の数は４つに限定されるものでもな
く、張力感知機構は走行する連続紙の走行張力に応じて
何らかの作用を生じる機構であればどのようなものでも
よい。 【００７７】また、外径検出部は、巻取紙の側端面の第
１所定径の位置と第２所定径の位置とにそれぞれ対向し
て設けられた透過型光電管又は反射型光電管など、巻取
紙の外径を直接検出して信号出力する構成であってもよ
い。 【００７８】 【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、大
径の巻取紙から小径の巻取紙まで巻取紙の回転をきめ細
かく制動することによって、巻取紙の切り換え時を含
め、巻取紙から引き出される連続紙の走行張力を、きめ
細かく調整し得、連続紙の走行張力を素早く安定させる
ことができるようになった。また、上記制動を遂行する
うえで、巻取紙表面に何ら力を負荷させることがないの
で、巻取紙から引き出される連続紙の表面を傷めること
がなくなった。 【００７９】さらに、巻取紙を制動する制動力を巻取紙
の外径の減少に合わせて切り替えるときに、ローターに
接触して制動力を生じさせている複数の摩擦板を順次減
らすようにしたので、巻取紙の回転の制動力が不必要に
強くなったりまったく無くなったりすることがなく、巻
取紙から引き出されて走行する連続紙の走行張力が常に
適正で安定した状態に維持できるようになった。
巻取紙から引き出されて走行させられる連続紙の走行張
力を制御するべく、巻取紙の回転を制動するように構成
した巻取紙制動装置に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】上述したような巻取紙制動装置は、例え
ば実開平４−１６７６２号全文明細書に示されるものな
ど多数公開されている。実開平４−１６７６２号全文明
細書には、 巻取紙支持軸の端部に固定されたブレーキディス
ク、空気圧により作動するシリンダー、シリンダーの出
力軸端に取り付けられたブレーキシューとからなる端軸
ブレーキ装置が設けられ、巻取紙から引き出されている
走行紙の張力を、走行経路中に配設のピックアップロー
ラーに連結された張力検出器によって検出し、この検出
信号を制御部に予め設定されている設定張力値と比較
し、不一致であれば制御部からアンプを経て電空変換器
へ制御信号を送り、電空変換器を作動させてブレーキ切
替弁への空気圧を加減し、この空気圧により、シリンダ
ーを介してブレーキシューをブレーキディスクに押し付
け、巻取紙の回転を制動して巻取紙から引き出されてい
る走行紙の張力を設定張力に制御するという巻取紙制動
装置、 複数のライニングベルトを巻取紙の外周面に押し付
ける表面ブレーキ装置が設けられ、複数のライニングべ
ルトを巻取紙の外周面に押し付けて巻取紙の回転を制動
して巻取紙の加速度及び巻取紙から引き出されている走
行紙の張力を制御するという巻取紙制動装置、 巻取紙支持軸の軸端に設けられた端軸ブレーキ装置
と巻取紙の外周面にブレーキベルトを接触させる表面ブ
レーキ装置とが併設され、巻取紙の直径が設定値以下に
なるまで表面ブレーキ装置によって巻取紙の回転を制動
して走行紙の張力を制御し、巻取紙の直径が設定値以下
のときには端軸ブレーキ装置によって巻取紙の回転を制
動して走行紙の張力を制御するようにした巻取紙の制動
装置、の３つの制御装置が開示されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】前記記述の各巻取紙制
動装置は、次の課題や欠点を有していた。 【０００４】の巻取紙制動装置は、巻取紙支持部材に
設けたブレーキディスクにブレーキシューを押し付け
て、ブレーキディスクとブレーキシューとの接触摩擦を
利用し、巻取紙支持部材を介して巻取紙の巻芯に制動力
を伝達し、巻取紙の回転を制動して連続紙の走行張力を
調整するものである。 【０００５】しかし、おろしたての大径の巻取紙から紙
継ぎする前の使い尽くす寸前の小径の巻取紙まで、ブレ
ーキディスクに対する同一ブレーキシューの接触摩擦力
による制動力の調整を両者の接触力のみの加減調整で行
うものなので、大径の巻取紙から小径の巻取紙に至るま
で様々な径の巻取紙の回転を制動することによる走行張
力の調整をきめ細かく行うことが極めて難しい。 【０００６】すなわち、ブレーキディスクにブレーキシ
ューを押し付ける力を、大径の巻取紙から小径の巻取紙
までのそれぞれの回転慣性力に見合うようにきめ細かく
調整することができず、巻取紙から引き出される連続紙
の走行張力が強過ぎたり弱過ぎたりして走行張力にハン
チングが生じ、走行張力が安定するのに多くの時間を要
する欠点があり、必然的に走行張力が不安定になりがち
となる欠点があった。 【０００７】の巻取紙制御装置は、その詳細な構成が
明らかでないために、巻取紙から引き出されて走行する
連続紙の走行張力の調整精度については不明確である
が、この巻取紙制動装置は、ライニングベルトを巻取紙
の外周面に押し付け、ライニングベルトと巻取紙との接
触摩擦を利用して巻取紙の回転を制動するようにしてお
り、巻取紙の種類、特に紙の表面性状の相違によって制
動に要する力の大きさが相違し、また、表面が著しく平
滑な紙や粗い紙では、連続紙の走行張力の満足し得る程
度の調整が難しい欠点があった。更に、巻取紙から引き
出される連続紙の表面がライニングべルトに擦られて傷
み、印刷物の品質が低下しがちとなる欠点があった。 【０００８】の巻取紙制動装置は、巻取紙の径が予め
定められた径になるまではブレーキベルトを巻取紙の外
周面に押し付け、ブレーキベルトと巻取紙との接触摩擦
を利用して巻取紙の回転を制動し、巻取紙の径が予め定
められた径より小さくなったときには、巻取紙支持軸に
設けたブレーキディスクに対して同一ブレーキシューを
押し付けて、ブレーキディスクとブレーキシューの接触
摩擦を利用し、巻取紙支持軸を介して巻取紙の巻芯に制
動力を伝達し、巻取紙の回転を制動して連続紙の走行張
力を調整するものである。 【０００９】したがって、の巻取紙制動装置は、前記
の巻取紙制動装置の課題を解決し得るものである。し
かしながら、前記の巻取紙制動装置が有している課題
については、何ら解決できないものである。また、巻取
紙が予め定められた径になった時点で、ブレーキベルト
を巻取紙の外周面から離隔するとともにブレーキディス
クにブレーキシューを押し付けるという制動力付与機構
の切替えを行う必要があり、この際に、両機構が同時に
作用したり両機構の作用が同時に外れることがあり、連
続紙の走行張力が極めて不安定になる場合が生じる欠点
があった。 【００１０】本発明は、前記の欠点を解決することを目
的としており、大径巻取紙から小径巻取紙に至るまで巻
取紙の回転をきめ細かく制動することによって、巻取紙
から引き出される連続紙の走行張力をきめ細かく調整し
得、しかも連続紙の走行張力を素早く安定させることが
できるようにするとともに、巻取紙から引き出される連
続紙の表面を傷めることがなく、また、巻取紙への制動
力が不必要に強くなったりまったく無くなったりするこ
とがないような巻取紙制動装置を提供することを目的と
している。 【００１１】 【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに、本発明の巻取紙制動装置はフレーム間に支持され
た巻取紙から連続紙を引き出して走行させ、印刷ユニッ
トで連続紙に印刷する輪転機の巻取紙制動装置におい
て、巻取紙を支持する支持部材に設けたローター及びこ
のローターの外周にそった複数個所に設けられ、各個所
でそれぞれ個別にローターに対して接触、離隔可能な摩
擦板を備えた制動部と、複数個の摩擦板の中から予め定
められた数を選定し、この選定された個数の摩擦板をロ
ーターに対して接触、離隔する動作を制御する接離切替
え部と、接離切替え部を制御する動作制御部と、連続紙
の走行張力の変化をとらえる張力感知機構を備え、張力
感知機構がとらえた走行張力の変化に対応して前記接離
切替え部を介し前記摩擦板のローターに対する接触力を
調節させるとともに、上記動作制御部が出力する出力信
号に対応して、前記接離切替え部を介し摩擦板のロータ
ーに対する接触力を補正変更させる接触力調節部と、巻
取紙の外径を検出する外径検出部と、を有し、少なくと
も、上記動作制御部は、外径検出部によって検出された
巻取紙の外径が予め定められた所定径に達したのに対応
して接離切替え部によって摩擦板の個数を選定させると
ともに、上記選定された数の摩擦板がローターに対して
接触、離隔する際に生じる制動力の変化を、残余の摩擦
板のローターに対する制動力で抑制させるための補正信
号を接触力調節部に出力するよう構成されてなり、張力
感知機構がとらえた連続紙の走行張力変化とともに、選
定された摩擦板のローターからの接触、離隔に伴う僅か
の間の、巻取紙の回転に対する制動力変化に起因する連
続紙の走行張力変化を吸収するようにしたことを特徴と
している。 【００１２】そして前記接触力調節部は、動作制御部が
出力する出力信号に対応して、前記接離切替え部を介し
摩擦板のローターに対する接触力を補正変更可能となっ
ている。 【００１３】巻取紙の外径を検出する外径検出部と接触
力調節部の張力感知機構が検出する走行張力の変化に対
応して動作制御部が出力する制御信号により、摩擦板の
ローターに対する接触力が制御され、巻取紙の切り換え
時を含め、大径巻取紙から小径巻取紙に至るまで巻取紙
の回転をきめ細かく制動することができ、巻取紙から引
き出される連続紙の走行張力をきめ細かく調整できる。 【００１４】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して説明する。図１は本発明に係る巻取紙制動装置の
一実施の形態の概略構成図、図２は本発明に係る巻取紙
制動装置の他の実施の形態の概略構成図、図３は本発明
の巻取紙制動装置が用いられている輪転機の一実施の形
態の概略構成図を示している。 【００１５】図１、図２を説明する前に、図３の本発明
の巻取紙制動装置が用いられている輪転機の一実施の形
態の概略構成図について先に説明しておく。 【００１６】図３において、輸転機ＲＰは、給紙ユニッ
トＳ、印刷ユニットＰ、例えば折畳みユニツトである処
理ユニットＦをそれぞれ少なくとも１つは備えてなり、
給紙ユニットＳに装着された巻取紙ＷＲから連続紙Ｗを
引き出し、印刷ユニットＰを経由して処理ユニットＦに
至らしめ、輪転機ＲＰの稼動によって連続紙Ｗを走行さ
せ、印刷ユニットＰで印刷し、処理ユニットＦで処理
（この実施の形態では切断し折り畳む）して印刷物を生
産する構成のものが示されている。 【００１７】給紙ユニットＳは、２つの巻取紙ＷＲ，Ｗ
Ｒを装着可能な巻取紙支持部ＳＰを備えるとともに、一
方の巻取紙ＷＲを使い尽くす前に、この巻取紙ＷＲから
引き出されている連続紙Ｗと他方の巻取紙ＷＲの連続紙
Ｗの端部を貼り合わせるための紙継ぎ手段ＰＡを有して
いる。したがって、輪転機ＲＰは、２つの巻取紙ＷＲ，
ＷＲから順次連続紙Ｗを連続して引き出して走行させ、
印別物を連続生産することができる。 【００１８】巻取紙支持部ＳＰには、同一軸線上で対向
する支持部材１，１が２組（図３では各組の一方のみを
図示）回転可能に設けられ、各組の支持部材１，１が巻
取紙ＷＲの巻芯を挟んで巻取紙ＷＲを支持する。 【００１９】そして、１組の支持部材１，１の一方に
は、例えば図１、図２を参照して後に説明するような制
動部２が設けられている。また、給紙ユニットＳから印
刷ユニットＰに至る連続紙Ｗの走行経路には、連続紙Ｗ
の走行張力の変化をとらえるための、例えば図１、図２
を参照して後に説明するような張力感知機構である張力
検出器４１（図１）又は角変位アーム９１（図２）が設
けられている。 【００２０】この輪転機ＲＰに設けられる巻取紙制動装
置の第１の実施例について、図１を参照しつつ次に説明
する。 【００２１】図１において、巻取紙制動装置は、制動部
２、接離切替え部３、接触力調節部４、外径検出部５及
び動作制御部６を備えて構成されている。 【００２２】制動部２は、巻取紙支持部材ＳＰの２組の
支持部材１，１及びそれぞれ一方の支持部材１の巻取紙
支持側と反対の端部に取り付けられるとともにこの支持
部材１と一体で回転可能なローター２５と、ローター２
５を挟んで対向するとともにローター２５の両面に対し
て、例えば空気圧である流体圧駆動によって接触と離隔
が可能であるように各ローター２５ごとに複数対（図１
に示す実施の形態では４対）設けられた摩擦板２１、２
２、２３、２４とを有している。 【００２３】接離切替え部３は、制動部２の摩擦板２
１、２２、２３、２４をローター２５の両面に対して接
触動作と離隔動作をさせるべく、摩擦板２１、２２、２
３、２４を駆動する図示しない駆動部（以後「摩擦板駆
動部」と称す）ヘの流体圧の供給を切り替える電磁弁３
１、３２、３３、３４を有している。 【００２４】接触力調節部４は、輪転機ＲＰの稼動によ
って走行する連続紙Ｗの走行張力の変化をとらえて張力
信号Ｓ０（図１における当該Ｓ０のＳは信号を表す。以
後のＳの符号が付いたものも同様で、図２においても同
じ）に変換し出力する張力感知機構である張力検出器４
１と、張力検出器４１が出力した張力信号Ｓ０に対応し
た張力制御信号Ｓ１を出力する張力制御信号出力手段４
２と、流体圧供給源ＡＳと接離切替え部３との間の流体
圧供給管路に設けられ、張力制御信号Ｓ１に応じて流体
圧供給源ＡＳから接離切替え部３を介して制動部２の摩
擦板駆動部へ供給される流体圧、例えば空気圧を変更す
る電空変換器４３、４４とを有し、連続紙Ｗの走行張力
が略一定の範囲で推移するよう摩擦板２１、２２、２
３、２４のローター２５に対する接触力を調節するよう
になっている。 【００２５】外径検出部５は、前記支持部材１に連結さ
れ、支持部材１の回転速度に比例する電気信号の回転信
号Ｓ２を出力する回転信号出力手段５１と、回転信号Ｓ
２が入力されるとともに輪転機ＲＰの稼動速度信号Ｓ３
が入力され、輪転機ＲＰの稼動速度と支持部材１の回転
速度とから走行中の連続紙Ｗを引き出されている巻取紙
ＷＲの外径を検出し、巻取紙ＷＲの外径が予め定められ
た大きさになると所定径信号Ｓ４を出力する所定径信号
出力手段５２とを有している。 【００２６】動作制御部６は、少なくとも、外径検出部
５の所定径信号出力手段５２と連結され所定径信号Ｓ４
が出力されるとその信号に対応して摩擦板２１、２２、
２３、２４の幾つかをローター２５から離隔動作させる
べく、接離切替え部３の電磁弁３１、３２、３３、３４
の幾つかに動作信号Ｓ５を出力する動作制御部６とを有
している。 【００２７】この様に構成された本発明に係る巻取紙制
動装置の動作は次の如くである。 【００２８】印刷稼動開始の輪転機動作信号Ｓ１０が動
作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は、巻取
紙ＷＲ、支持部ＳＰの２組の支持部材１，１の各組ごと
に設けられた制動部２のうち、少なくとも印刷稼動によ
って連続紙Ｗが引き出される巻取紙ＷＲを支持した１組
の支持部材１，１に設けられた制動部２のすべての摩擦
板２１、２２、２３、２４をロー夕ー２５に接触させる
べく、流体圧供給源ＡＳと摩擦板駆動部との間の流体圧
供給管路に設けられた電磁弁３１、３２、３３、３４の
電磁部を消磁させる。 【００２９】また、当該動作制御部６は、後に説明する
電空変換器４４とシャトル弁８との間の流体圧供給管路
に設けられた電磁弁７に動作信号Ｓ５０を出力して、そ
の電磁部を励磁させ電磁弁７を切り替える。 【００３０】これにより、電磁弁３１，３２，３３，３
４には、後に説明するように電空変換器４３が流体圧を
設定した流体が供給され、少なくとも印刷稼動によって
連続紙Ｗを引き出される巻取紙ＷＲは、印刷稼動により
連続紙Ｗが走行させられるにしたがい、摩擦板２１、２
２、２３、２４とローター２５との接触摩擦による摩擦
力によって制動されながら回転する。そして、摩擦板２
１、２２、２３、２４とローター２５との接触摩擦によ
る摩擦力である巻取紙ＷＲの回転に対する制動力は、走
行する連統紙Ｗに走行張力を生じさせる。 【００３１】連続紙Ｗに生じた走行張力は、接触力調節
部４の張力検出器４１によってとらえられ、その大きさ
に対応する張力信号Ｓ０に変換され張力制御信号出力手
段４２に入力される。張力の大きさに対応の張力信号Ｓ
０が入力された張力制御信号出力手段４２は、張力信号
Ｓ０に対応する適宜な張力制御信号Ｓ１を、流体圧供給
源ＡＳと前記電磁弁３１、３２、３３、３４との間の流
体圧供給管路に設けられた電空変換器４３、４４に出力
する。電空変換器４３、４４は、電磁弁３１、３２、３
３、３４へ供給する流体圧を、前記張力制御信号Ｓ１に
対応する流体圧に調節設定する。 【００３２】なお、電空変換器４３は輪転機ＲＰの通常
運転時の連続紙Ｗの走行時の張力を制御する流体圧を設
定し、電空変換器４４は、輪転機トラブルなどのときの
緊急停止に備えて電空変換器４３の設定する流体圧より
高い流体圧を設定するようになっている。電空変換器４
３、４４によって圧力を調節設定された流体は、シャト
ル弁８を介して電磁弁３１、３２、３３、３４に至り、
摩擦板駆動部に供給される。 【００３３】輪転機ＲＰの通常運転時は、前述のように
電磁弁７の電磁部が励磁されて上流の流体圧供給管路と
下流の流体圧供給管路を断っているので、摩擦板駆動部
には電空変換器４３が設定した流体圧が供給され、これ
により連続紙Ｗの走行張力が予め定められた適正な範囲
に維持されるように、巻取紙ＷＲの回転を制動する。 【００３４】また、巻取紙ＷＲの回転にしたがって、支
持部材１に連結された、例えばロータリーエンコーダー
である回転信号出力手段５１が巻取紙ＷＲの回転速度に
比例する回転信号Ｓ２を出力する。更に、この回転信号
Ｓ２とともに輪転機ＲＰの稼動速度信号Ｓ３が入力され
る所定径信号出力手段５２が、回転信号Ｓ２と稼動信号
Ｓ３とに基づいて巻取紙ＷＲの外径を検出し続ける。 【００３５】印刷稼動の進行により連続紙Ｗが引き出さ
れて巻取紙ＷＲが消費される。そして、巻取紙ＷＲが予
め定められた第１所定径Ｄ１になったのを所定径信号出
力手段５２が検出すると、所定径信号出力手段５２は所
定径信号、すなわち第ｌ所定径信号Ｓ４を動作制御部６
に出力する。動作制御部６は、当該第１所定径信号Ｓ４
を受領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙
ＷＲを支持している支持部材１，１の制動部２の接離切
替え部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁
３１、３２の電磁部を励磁して電磁弁３１、３２を切り
替え、摩擦板２１、２２をローター２５から離隔する。 【００３６】また動作制御部６は、制御信号Ｓ５の出力
とともに、張力制御信号出力手段４２に向けて、張力制
御信号出力手段４２が出力中の張力制御信号Ｓ１を補正
するための予め定められた補正信号、すなわち第１補正
信号Ｓ６０を出力する。この第１補正信号Ｓ６０は、前
記制動部２の摩擦板２１、２２のローター２５からの離
隔に伴う僅かの間の、巻取紙ＷＲの回転に対する制動力
減少に対処すべく、電空変換器４３、４４が設定する流
体圧を調節し、連続紙Ｗの走行張力に大きな変動が生じ
連続紙Ｗにたるみが生じるのを防止する。 【００３７】外径が第１所定径Ｄ１以下となった巻取紙
ＷＲは、摩擦板２３、２４とローター２５との摩擦力で
回転が制動されて消費が続行される。この巻取紙ＷＲが
予め定められた紙継ぎ準備のための第２所定径Ｄ２（Ｄ
２＜Ｄ１）になったのを所定径信号出力手段５２が検出
すると、当該所定径信号出力手段５２は再度所定径信
号、すなわち第２所定径信号Ｓ４を動作制御部６に出力
する。 【００３８】動作制御部６は、第２所定径信号Ｓ４を受
領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙ＷＲ
を支持している支持部材ｌ，１の制動部２の接離切替え
部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁３３
の電磁部を励磁して電磁弁３３を切り替え、摩擦板２３
をローター２５から離隔する。また動作制御部６は、制
御信号Ｓ５の出力とともに、張力制御信号出力手段４２
に向けて、張力制御信号出力手段４２が出力中の張力制
御信号Ｓ１を補正するための予め定められた補正信号、
すなわち第２補正信号Ｓ６０を出力する。 【００３９】この第２補正信号Ｓ６０は、前記制動部２
の摩擦板２３のローター２５からの離隔に伴う僅かの間
の、巻取紙ＷＲの回転に対する制動力滅少に対処すべ
く、電空変換器４３、４４が設定する流体圧を調節し、
連続紙Ｗの走行張力に大きな変動が生じ連続紙Ｗにたる
みが生じるのを防止する。 【００４０】巻取紙ＷＲが紙継ぎ準備径Ｄ３（Ｄ３＜Ｄ
２＜Ｄ１）になると、巻取紙支持部ＳＰは図１及び図３
に示す紙継ぎ準備位置に変位させられる。また動作制御
部６は、現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙ＷＲ
の回転を制動している制動部２の接離切替え部３に制御
信号Ｓ５を出力し、この接離切替え部３の電磁弁３１、
３２、３３、３４の電磁部を励磁し、この制動部２の摩
擦板２１、２２、２３、２４をローター２５から離隔さ
せる。そして、この現在連続紙Ｗが引き出されていない
巻取紙ＷＲは、図示しない適宜の手段によって回転駆動
され、その回転周面速度を現在走行中の連続紙Ｗの走行
速度と一致させられる。なお現在連続紙Ｗが引き出され
ていない巻取紙ＷＲの回転駆動は本願発明と直接関係が
ないので、これ以上の説明を省略する。 【００４１】現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙
ＷＲの回転周面速度が現在走行中の連続紙Ｗの走行速度
と一致すると、予め定められたタイミングで他の装置か
ら紙継ぎ信号が出力され、当該紙継ぎ信号に基づいて走
行中の連続紙Ｗを現在連続紙Ｗが引き出されていない巻
取紙ＷＲの周面に押し付け、この巻取紙ＷＲを形成する
連続紙Ｗの端部に施された貼着部分によって、この端部
と走行中の連続紙Ｗとが紙継ぎされる。続いて、これま
で走行していた連続紙Ｗが、紙継ぎ位置より上流側でカ
ッターにより切断され紙継ぎが完了する。 【００４２】他方、前記カッターを動作させる信号は紙
継ぎ完了信号Ｓ２０として動作制御部６に入力される。 【００４３】紙継ぎ完了信号Ｓ２０が入力された動作制
御部６は、２つの接離切替え部３，３のそれぞれの電磁
弁３１、３２、３３、３４の電磁部を消磁して各制動部
２，２のそれぞれの摩擦板２１、２２、２３、２４をロ
ーター２５に接触させる。 【００４４】以上の工程により、紙継ぎ後新たに連続紙
Ｗが引き出されるようになった巻取紙ＷＲの回転が、そ
の支持部材１に設けられた制動部２によって制動され、
走行する連統紙Ｗの走行張力が、前述したとおりの制御
によって接触力調節部４を介して適正に調節される。 【００４５】また、紙継ぎ後連続紙Ｗが引き出されなく
なった巻敢紙ＷＲは、その支持部材１に設けられた制動
部２の制動により回転を停止させられる。そして、印刷
稼動が続行されることにより更に巻取紙ＷＲを必要とす
るときは、回転を停止させられた巻取紙ＷＲが取り外さ
れ、新たな巻取紙ＷＲが取り付けられる。 【００４６】この巻取紙ＷＲの交換に際しては、制動部
手動信号Ｓ４０を動作制御部６に手動入力し、巻取紙Ｗ
Ｒを交換する支持部材１の制動部２を所望の状態に切替
えることが可能となっている。 【００４７】輪転機ＲＰの印刷稼動を終了するときは、
輸転機ＲＰが停止に向けて減速される間、前述の制動制
御が行われ、走行する連続紙Ｗの走行張力が所定の範囲
に維持される。また、輪転機ＲＰを停止するための輸転
機停止信号Ｓｌ０が動作制御部６に入力されると、２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁して、各制動部２，２のすべ
ての摩擦板２１、２２、２３、２４をローター２５に接
触させ、輪転機ＲＰの停止に合わせて巻取紙ＷＲの回転
を停止する。 【００４８】なお、輪転機ＲＰにトラブルが発生するな
どして輪転機ＲＰを緊急停止する緊急停止信号Ｓ３０が
動作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁するとともに、電空変換器４
４とシャトル弁８との間の流体圧供給管路に設けられた
電磁弁７の電磁部を消磁し、電空変換器４４が設定する
高い流体圧を摩擦板駆動部に一斉に供給し、輪転機ＲＰ
の緊急停止に合わせて巻取紙ＷＲを強制的に停止させ
る。 【００４９】図２は本発明に係る巻取紙制動装置の他の
実施の形態の概略構成図を示している。 【００５０】同図において、図１のものと同一の構成部
分については、同一の符号が付されている。なお、図２
と図１との相違は、接触力調節部９の部分である。 【００５１】図２図示の接触力調節部９は、輪転機ＲＰ
の稼動によって走行する連続紙Ｗの走行張力に抗する力
を流体圧シリンダー９５によって付与された角変位可能
な角変位アーム９１、角変位アーム９１の自由端に回転
可能に設けられたガイドローラー９２及び角変位アーム
９１の角変位にともなって変位する外周面カム９３、９
４、流体圧供給源ＡＳと接離切替え部３との間の流体圧
供給管路に設けられるとともに、前記外周面カム９３、
９４に変位ロッドを接触させられて設けられ、角変位ア
ーム９１の角変位にともなう外周面カム９３、９４の変
位により変位ロッドが操作され、流体圧供給源ＡＳから
接離切替え部３を介して制動部２の摩擦板駆動部に供給
される流体圧、例えば空気圧を変位ロッドの操作によっ
て変更可能な変位ロッド型レギュレーター９６、９７と
を有し、連続紙Ｗの走行張力が略一定の範囲で推移する
よう摩擦板２１、２２、２３、２４のローター２５に対
する接触力を調節するようになっている。 【００５２】そして接触力調節部９において角変位アー
ム９１は、連続紙Ｗの走行張力と流体圧シリンダー９５
の力との均衡による角変位の大きさによって、連続紙Ｗ
の走行張力の変化をとらえる張力感知機構を形成してい
る。 【００５３】この様な接触力調節部９を有する図２図示
の巻取紙制動装置の動作は次の如くである。 【００５４】印刷稼動開始の輪転機動作信号Ｓ１０が動
作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は、巻取
紙ＷＲ、支持部ＳＰの２組の支持部材１，１の各組ごと
に設けられた制動部２のうち、少なくとも印刷稼動によ
って連続紙Ｗが引き出される巻取紙ＷＲを支持した１組
の支持部材１，１に設けられた制動部２のすべての摩擦
板２１、２２、２３、２４をロー夕ー２５に接触させる
べく、流体圧供給源ＡＳと摩擦板駆動部との間の流体圧
供給管路に設けられた電磁弁３１、３２、３３、３４の
電磁部を消磁させる。 【００５５】また、当該動作制御部６は、後に説明する
変位ロッド型レギュレーター９７とシャトル弁８との間
の流体圧供給管路に設けられた電磁弁７に動作信号Ｓ５
０を出力して、その電磁部を励磁させ電磁弁７を切り替
える。 【００５６】これにより、電磁弁３１，３２，３３，３
４には、後に説明するように変位ロッド型レギュレータ
ー９６が流体圧を設定した流体が供給され、少なくとも
印刷稼動によって連続紙Ｗを引き出される巻取紙ＷＲ
は、印刷稼動により連続紙Ｗが走行させられるにしたが
い、摩擦板２１、２２、２３、２４とローター２５との
接触摩擦による摩擦力によって制動されながら回転す
る。そして、摩擦板２１、２２、２３、２４とローター
２５との接触摩擦による摩擦力である巻取紙ＷＲの回転
に対する制動力は、走行する連統紙Ｗに走行張力を生じ
させる。 【００５７】連続紙Ｗに生じた走行張力は、接触力調節
部９の角変位アーム９１によってとらえられ、その大き
さに対応して角変位アーム９１が角変位し、これにとも
ない外周面カム９３、９４が角変位する。張力の大きさ
に対応して角変位した外周面カム９３、９４は、そのカ
ム面によって、流体圧供給源ＡＳと前記電磁弁３１、３
２、３３、３４との間の流体圧供給管路に設けられた変
位ロッド型レギユレーター９６、９７の変位ロツドを操
作する。変位ロッド型レギユレーター９６、９７は、電
磁弁３１、３２、３３、３４へ供給する流体圧を、前記
変位ロッドの変位に対応する流体圧に調節設定する。 【００５８】なお、変位ロッド型レギュレーター９６
は、輪転機ＲＰの通常運転時の連続紙Ｗの走行時の張力
を制御する流体圧を設定し、変位ロッド型レギュレータ
ー９７は、輪転機トラブルなどのときの緊急停止に備え
て変位ロッド型レギュレーター９６の設定する流体圧よ
り高い流体圧を設定するようになっている。 【００５９】変位ロッド型レギユレーター９６、９７に
よって供給圧力を調節設定された流体は、シャトル弁８
を介して電磁弁３１、３２、３３、３４に至り、摩擦板
駆動部に供給される。 【００６０】輪転機ＲＰの通常運転時は、前述のように
電磁弁７の電磁部が励磁されて上流の流体圧供給管路と
下流の流体圧供給管路を断っているので、摩擦板駆動部
には変位ロッド型レギュレーター９６が設定した流体圧
が供給され、これにより連続紙Ｗの走行張力が予め定め
られた適正な範囲に維持されるように、巻取紙ＷＲの回
転を制動する。 【００６１】また、巻取紙ＷＲの回転にしたがって、支
持部材１に連結された、例えばロータリーエンコーダー
である回転信号出力手段５１が巻取紙ＷＲの回転速度に
比例する回転信号Ｓ２を出力する。更に、この回転信号
Ｓ２とともに輪転機ＲＰの稼動速度信号Ｓ３が入力され
る所定径信号出力手段５２が、回転信号Ｓ２と稼動信号
Ｓ３とに基づいて巻取紙ＷＲの外径を検出し続ける。 【００６２】印刷稼動の進行により連続紙Ｗが引き出さ
れて巻取紙ＷＲが消費される。そして、巻取紙ＷＲが予
め定められた第１所定径Ｄ１になったのを所定径信号出
力手段５２が検出すると、所定径信号出力手段５２は所
定径信号、すなわち第ｌ所定径信号Ｓ４を動作制御部６
に出力する。動作制御部６は、当該第１所定径信号Ｓ４
を受領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙
ＷＲを支持している支持部材１，１の制動部２の接離切
替え部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁
３１、３２の電磁部を励磁して電磁弁３１、３２を切り
替え、摩擦板２１、２２をローター２５から離隔する。 【００６３】この制動部２の摩擦板２１、２２のロータ
ー２５からの離隔に伴い僅かの間、巻取紙ＷＲの回転に
対する制動力が滅少するが、この滅少に対応し、角変位
アーム９１が角変位して連続紙Ｗのたるみを吸収し、角
変位アーム９１の角変位にともなって外周面カム９３、
９４が角変位し、変位ロッド型レギュレー夕ー９６、９
７の変位ロッドを操作して変位ロッド型レギユレーター
９６、９７が設定する流体圧を調節し、連続紙Ｗの走行
張力に大きな変動が生じるのを防止する。 【００６４】外径が第１所定径Ｄ１以下となった巻取紙
ＷＲは、摩擦板２３、２４とローター２５との摩擦力で
回転が制動されて消費が続行される。この巻取紙ＷＲが
予め定められた紙継ぎ準備のための第２所定径Ｄ２（Ｄ
２＜Ｄ１）になったのを所定径信号出力手段５２が検出
すると、当該所定径信号出力手段５２は再度所定径信
号、すなわち第２所定径信号Ｓ４を動作制御部６に出力
する。 【００６５】動作制御部６は、第２所定径信号Ｓ４を受
領すると、現在連続紙Ｗが引き出されている巻取紙ＷＲ
を支持している支持部材１，１の制動部２の接離切替え
部３に向けて制御信号Ｓ５を出力し、例えば電磁弁３３
の電磁部を励磁して電磁弁３３を切り替え、摩擦板２３
をローター２５から離隔する。 【００６６】この制動部２の摩擦板２３のローター２５
からの離隔に伴い僅かの間、巻取紙ＷＲの回転に対する
制動力が減少するが、この減少に対応し、角変位アーム
９１が角変位して連続紙Ｗのたるみを吸収し、角変位ア
ーム９１の角変位にともなって外周面カム９３、９４が
角変位し、変位ロッド型レギユレーター９６、９７の変
位ロッドを操作して変位ロッド型レギュレーター９６、
９７が設定する流体圧を調節し、連続紙Ｗの走行張力に
大きな変動が生じるのを防止するのは、前記第ｌ所定径
の場合とおなじである。 【００６７】巻取紙ＷＲが紙継ぎ準備径Ｄ３（Ｄ３＜Ｄ
２＜Ｄ１）になると、巻取紙支持部ＳＰは図２及び図３
に示す紙継ぎ準備位置に変位させられる。また動作制御
部６は、現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙ＷＲ
の回転を制動している制動部２の接離切替え部３に制御
信号Ｓ５を出力し、この接離切替え部３の電磁弁３１、
３２、３３、３４の電磁部を励磁し、この制動部２の摩
擦板２１、２２、２３、２４をローター２５から離隔さ
せる。そして、この現在連続紙Ｗが引き出されていない
巻取紙ＷＲは、図示しない適宜の手段によって回転駆動
され、その回転周面速度を現在走行中の連続紙Ｗの走行
速度と一致させられる。なお現在連統紙Ｗが引き出され
ていない巻取紙ＷＲの回転駆動は本願発明と直接関係が
ないので、これ以上の説明を省略する。 【００６８】現在連続紙Ｗが引き出されていない巻取紙
ＷＲの回転周面速度が現在走行中の連続紙Ｗの走行速度
と一致すると、予め定められたタイミングで他の装置か
ら紙継ぎ信号が出力され、当該紙継ぎ信号に基づいて走
行中の連続紙Ｗを現在連続紙Ｗが引き出されていない巻
取紙ＷＲの周面に押し付け、この巻取紙ＷＲを形成する
連続紙Ｗの端部に施された貼着部分によって、この端部
と走行中の連続紙Ｗとが紙継ぎされる。続いて、これま
で走行していた連続紙Ｗが、紙継ぎ位置より上流側でカ
ッターにより切断され紙継ぎが完了する。 【００６９】他方、前記カッターを動作させる信号は紙
継ぎ完了信号Ｓ２０として動作制御部６に入力される。 【００７０】紙継ぎ完了信号Ｓ２０が入力された動作制
御部６は、２つの接離切替え部３，３のそれぞれの電磁
弁３１、３２、３３、３４の電磁部を消磁して各制動部
２、２のそれぞれの摩擦板２１、２２、２３、２４をロ
ーター２５に接触させる。 【００７１】以上の工程により、紙継ぎ後新たに連続紙
Ｗが引き出されるようになった巻取紙ＷＲの回転が、そ
の支持部材１に設けられた制動部２によって制動され、
走行する連統紙Ｗの走行張力が、前述したとおりの制御
によって接触力調節部４を介して適正に調節される。 【００７２】また、紙継ぎ後連続紙Ｗが引き出されなく
なった巻取紙ＷＲは、その支持部材１に設けられた制動
部２の制動により回転を停止させられる。そして、印刷
稼動が続行されることにより更に巻取紙ＷＲを必要とす
るときは、回転を停止させられた巻取紙ＷＲが取り外さ
れ、新たな巻取紙ＷＲが取り付けられる。 【００７３】この巻取紙ＷＲの交換に際しては、制動部
手動信号Ｓ４０を動作制御部６に手動入力し、巻取紙Ｗ
Ｒを交換する支持部材１の制動部２を所望の状態に切替
えることが可能となっている。 【００７４】輪転機ＲＰの印刷稼動を終了するときは、
輸転機ＲＰが停止に向けて減速される間、前述の制動制
御が行われ、走行する連続紙Ｗの走行張力が所定の範囲
に維持される。また、輪転機ＲＰを停止するための輸転
機停止信号Ｓｌ０が動作制御部６に入力されると、２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁して、各制動部２，２のすべ
ての摩擦板２１、２２、２３、２４をローター２５に接
触させ、輪転機ＲＰの停止に合わせて巻取紙ＷＲの回転
を停止する。 【００７５】なお、輪転機ＲＰにトラブルが発生するな
どして輪転機ＲＰを緊急停止する緊急停止信号Ｓ３０が
動作制御部６に入力されると、当該動作制御部６は２つ
の接離切替え部３，３のそれぞれの電磁弁３１、３２、
３３、３４の電磁部を消磁するとともに、変位ロッド型
レギュレーター９７とシャトル弁８との間の流体供給管
路に設けられた電磁弁７の電磁部を消磁し、変位ロッド
型レギュレーター９７が設定する高い流体圧を摩擦板駆
動部に一斉に供給し、輪転機ＲＰの緊急停止に合わせて
巻取紙ＷＲを強制的に停止させる。 【００７６】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、例えば、巻取紙支持部が２つを超える巻
取紙を装着可能であってもよく、ローターに対し接触、
離隔可能な摩擦板の数は４つに限定されるものでもな
く、張力感知機構は走行する連続紙の走行張力に応じて
何らかの作用を生じる機構であればどのようなものでも
よい。 【００７７】また、外径検出部は、巻取紙の側端面の第
１所定径の位置と第２所定径の位置とにそれぞれ対向し
て設けられた透過型光電管又は反射型光電管など、巻取
紙の外径を直接検出して信号出力する構成であってもよ
い。 【００７８】 【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、大
径の巻取紙から小径の巻取紙まで巻取紙の回転をきめ細
かく制動することによって、巻取紙の切り換え時を含
め、巻取紙から引き出される連続紙の走行張力を、きめ
細かく調整し得、連続紙の走行張力を素早く安定させる
ことができるようになった。また、上記制動を遂行する
うえで、巻取紙表面に何ら力を負荷させることがないの
で、巻取紙から引き出される連続紙の表面を傷めること
がなくなった。 【００７９】さらに、巻取紙を制動する制動力を巻取紙
の外径の減少に合わせて切り替えるときに、ローターに
接触して制動力を生じさせている複数の摩擦板を順次減
らすようにしたので、巻取紙の回転の制動力が不必要に
強くなったりまったく無くなったりすることがなく、巻
取紙から引き出されて走行する連続紙の走行張力が常に
適正で安定した状態に維持できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る巻取紙制動装置の一実施の形態の
概略構成図である。 【図２】本発明に係る巻取紙制動装置の他の実施の形態
の概略構成図である。 【図３】本発明の巻取紙制動装置が用いられている輪転
機の一実施の形態の概略構成図である。 【符号の説明】 １ 支持部材 ２ 制動部 ３ 接離切替え部 ４，９ 接触力調節部 ５ 外径検出部 ６ 動作制御部 ７ 電磁弁 ８ シャトル弁 ２１，２２，２３，２４ 摩擦板 ２５ ローター ３１、３２、３３、３４ 電磁弁 ４１ 張力検出器（張力感知機構） ４２ 張力制御信号出力手段 ４３，４４ 電空変換器 ５１ 回転信号出力手段 ５２ 所定径信号出力手段 ９１ 角変位アーム（張力感知機構） ９２ ガイドローラー ９３，９４ 外周面カム ９５ 流体圧シリンダー ９６，９７ 変位ロッド型レギュレーター ＲＰ 輪転機 Ｓ 給紙ユニット Ｐ 印刷ユニット Ｆ 処理ユニット（折畳みユニット） ＷＲ 巻取紙 Ｗ 連続紙 ＳＰ 巻取紙支持部 ＰＡ 紙継ぎ手段 ＡＳ 流体圧供給源
概略構成図である。 【図２】本発明に係る巻取紙制動装置の他の実施の形態
の概略構成図である。 【図３】本発明の巻取紙制動装置が用いられている輪転
機の一実施の形態の概略構成図である。 【符号の説明】 １ 支持部材 ２ 制動部 ３ 接離切替え部 ４，９ 接触力調節部 ５ 外径検出部 ６ 動作制御部 ７ 電磁弁 ８ シャトル弁 ２１，２２，２３，２４ 摩擦板 ２５ ローター ３１、３２、３３、３４ 電磁弁 ４１ 張力検出器（張力感知機構） ４２ 張力制御信号出力手段 ４３，４４ 電空変換器 ５１ 回転信号出力手段 ５２ 所定径信号出力手段 ９１ 角変位アーム（張力感知機構） ９２ ガイドローラー ９３，９４ 外周面カム ９５ 流体圧シリンダー ９６，９７ 変位ロッド型レギュレーター ＲＰ 輪転機 Ｓ 給紙ユニット Ｐ 印刷ユニット Ｆ 処理ユニット（折畳みユニット） ＷＲ 巻取紙 Ｗ 連続紙 ＳＰ 巻取紙支持部 ＰＡ 紙継ぎ手段 ＡＳ 流体圧供給源
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(56)参考文献 特開 平10−305953（ＪＰ，Ａ)
特開 昭55−70653（ＪＰ，Ａ)
特開 平７−315653（ＪＰ，Ａ)
実開 昭62−44850（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B65H 23/182
B65H 23/06
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 フレーム間に支持された巻取紙から連続
紙を引き出して走行させ、印刷ユニットで連続紙に印刷
する輪転機の巻取紙制動装置において、 巻取紙を支持する支持部材に設けたローター及びこのロ
ーターの外周にそった複数個所に設けられ、各個所でそ
れぞれ個別にローターに対して接触、離隔可能な摩擦板
を備えた制動部と、 複数個の摩擦板の中から予め定められた数を選定し、こ
の選定された個数の摩擦板をローターに対して接触、離
隔する動作を制御する接離切替え部と、接離切替え部を制御する動作制御部と、 連続紙の走行張力の変化をとらえる張力感知機構を備
え、張力感知機構がとらえた走行張力の変化に対応して
前記接離切替え部を介し前記摩擦板のローターに対する
接触力を調節させるとともに、上記動作制御部が出力す
る出力信号に対応して、前記接離切替え部を介し摩擦板
のローターに対する接触力を補正変更させる接触力調節
部と、 巻取紙の外径を検出する外径検出部と、を有し、 少なくとも、上記動作制御部は、外径検出部によって検
出された巻取紙の外径が予め定められた所定径に達した
のに対応して接離切替え部によって摩擦板の個数を選定
させるとともに、上記選定された数の摩擦板がローター
に対して接触、離隔する際に生じる制動力の変化を、残
余の摩擦板のローターに対する制動力で抑制させるため
の補正信号を接触力調節部に出力するよう構成されてな
り、 張力感知機構がとらえた連続紙の走行張力変化ととも
に、選定された摩擦板のローターからの接触、離隔に伴
う僅かの間の、巻取紙の回転に対する制動力変化に起因
する連続紙の走行張力変化を吸収するようにした ことを
特徴とする巻取紙制動装置。
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