JP2006224413A - グラビア印刷機およびテンション制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】隣接する2つの印刷ユニット間におけるウェブのテンションを検出しテンション検出値を出力するテンション検出手段と、テンション検出値とテンション目標値との偏差を小さくするための制御演算を行ってテンション制御信号を出力するテンション制御手段と、テンション制御信号を入力して各印刷ユニットの圧胴駆動信号を出力する駆動制御手段と、各印刷ユニットの圧胴を圧胴駆動信号に基づく所定の回転速度で駆動する圧胴駆動手段とを具備するようにしたグラビア印刷機およびそれに適用されたテンション制御方法。
【選択図】 図1
Description
また本発明の請求項2に係るグラビア印刷機は、請求項1に係るグラビア印刷機において、前記テンション制御信号は所定の印刷ユニットの圧胴の回転速度に対する他の印刷ユニットの圧胴の回転速度比率であり、前記圧胴操作信号はその回転速度比率を保持する位置指令(回転角度)信号であるようにしたものである。
また本発明の請求項3に係るグラビア印刷機は、請求項1または2に係るグラビア印刷機において、前記隣接する2つの印刷ユニットにおけるウェブの印刷見当を検出し見当ずれ量を出力する見当検出手段と、前記見当ずれ量を小さくするための制御演算を行って見当制御信号を出力する見当制御手段と、前記見当制御信号を入力して各印刷ユニットの版胴操作信号を出力する版胴操作手段と、各印刷ユニットの版胴を前記版胴操作信号に基づく所定の回転位相で駆動する版胴駆動手段とを具備するようにしたものである。
また本発明の請求項4に係るグラビア印刷機のテンション制御方法は、隣接する2つの印刷ユニット間におけるウェブのテンションを検出し、前記各印刷ユニットの圧胴の回転速度を操作することにより前記テンションを制御するようにしたものである。
また本発明の請求項2に係るグラビア印刷機によれば、テンション制御信号は所定の印刷ユニットの圧胴の回転速度に対する他の印刷ユニットの圧胴の回転速度比率であり、圧胴操作信号はその回転速度比率を保持する位置指令(回転角度)信号である。したがって、圧胴間の回転速度比率によってテンションの操作が行われる。所定の回転速度比率を保持すれば所定のテンションが得られ運転速度の変更にともなう制御が簡明となる。
また本発明の請求項3に係るグラビア印刷機によれば、見当検出手段により隣接する2つの印刷ユニットにおけるウェブの印刷見当が検出され見当ずれ量が出力され、見当制御手段により見当ずれ量を小さくするための制御演算が行われ見当制御信号が出力され、駆動操作手段により見当操作信号が入力されて各印刷ユニットの版胴操作信号が出力され、版胴駆動手段により各印刷ユニットの版胴が版胴操作信号に基づく所定の回転位相で駆動される。すなわち、版胴を駆動操作することにより印刷ユニット間見当制御が行われ、圧胴を駆動操作する印刷ユニット間テンション制御と干渉することがない。
また本発明の請求項4に係るグラビア印刷機のテンション制御方法は、隣接する2つの印刷ユニット間におけるウェブのテンションを検出し、前記各印刷ユニットの圧胴の回転速度を操作することにより前記テンションを制御するようにしたものである。すなわち、圧胴を駆動操作することにより印刷ユニット間テンション制御が行われる。圧胴によって版胴が押圧されており一体で連れまわりしているように見えるときであっても、運転中において圧胴と版胴を独立して駆動操作することが可能である。そのことは本発明者による鋭意研究の結果明らかとなったものである。したがって、印刷ユニット間テンション制御と印刷ユニット間見当制御とが干渉せず両方の制御動作が破綻しないテンション制御方法が提供される。これにより、強度の低いウェブの高精度印刷と高速度印刷を同時に達成することができる。
図1、図2、図3において、100はウェブ、U1〜U6は第1〜6印刷ユニット、101、201,301、401、501、601は圧胴、102、202、302、402、502、602は版胴、123、233、343、453、563はテンション検出器、203、303、403、503、603は見当検出器である。また、1は巻出部、2はインフィード部、21はインフィードローラ、22はテンション検出器、3はアウトフィード部、4は巻取部、5はユニット外テンション制御部、751はユニット外テンション制御指令部である。
また、611はユニット間テンション検出部、621はユニット間見当検出部、631は信号入力部、641は信号出力部、651は操作パネル、7は信号処理部、712はユニット間テンション制御部、713は圧胴操作部、722はユニット間見当制御部、723は版胴操作部、8は圧胴駆動部、814は圧胴サーボコントローラ、815はサーボアンプ、816はサーボモータ、817はパルスジェネレータ、9は版胴駆動部、924は版胴サーボコントローラ、925はサーボアンプ、926はサーボモータ、927はパルスジェネレータである。
インフィード部2のテンション検出器22はインフィードテンションを検出する。検出されるインフィードテンションが所定のテンションとなるように、ダンサーローラにおける荷重、またはドロー比が設定される。
このインフィードテンション制御により、グラビア印刷機の運転速度、すなわちウェブ100の走行速度が変化するようなときにも、インフィードテンションは所定の値となっている。
また、第2印刷ユニットU2は、第1印刷ユニットU1で印刷され乾燥部(図示せず)を通過したウェブ100に第2色目の印刷を行う印刷ユニットである。第2印刷ユニットU2は圧胴201と版胴202を有する。図1、図2に示すように、圧胴201は第2圧胴モータM12によって駆動され、版胴202は第2版胴モータM22によって駆動される。
また、第3印刷ユニットU3は、第2印刷ユニットU2で印刷され乾燥部(図示せず)を通過したウェブ100に第3色目の印刷を行う印刷ユニットである。第3印刷ユニットU3は圧胴301と版胴302を有する。図1、図2に示すように、圧胴301は第3圧胴モータM13によって駆動され、版胴302は第3版胴モータM23によって駆動される。
以下、第4印刷ユニットU4〜第6印刷ユニットU6まで同様の構成となっている。第6印刷ユニットU6で印刷され乾燥部(図示せず)を走行したウェブ100はアウトフィード部3に送出され、アウトフィード部3から送出されたウェブ100は巻取部4に送出される。
また、第2印刷ユニットU2と第3印刷ユニットU3の間のウェブ100の走行経路には、テンション検出器233が設けられており、テンション検出器233はその位置におけるウェブ100のテンションを検出する。また、第3印刷ユニットU3によって印刷が行われた直後のウェブ100の走行経路には、見当検出器303が設けられており、見当検出器303は第2色目と第2色目の印刷見当を検出する。
以下、第4印刷ユニットU4〜第6印刷ユニットU6まで同様の構成となっている。第6印刷ユニットU6で印刷されて見当検出器603を走行したウェブ100は乾燥部(図示せず)を走行してアウトフィード部3に送出される。そのウェブ100はアウトフィード部3からさらに巻取部4に送出される。
また、図1、図2に示した見当検出器203,303,403,503,603は、図3においてはユニット間見当検出部621としてまとめて示してある。ユニット間見当検出部611において検出した印刷見当は見当信号として信号処理部7に出力される。
信号処理部7は、図3に示すように、テンション制御系に関してユニット間テンション制御部712、圧胴操作部713を有する。ユニット間テンション制御部712は、ユニット間テンション検出部611が出力するテンション検出値と操作パネル651から設定されたテンション目標値との偏差を小さくするための制御演算を行ってテンション制御信号を出力するテンション制御手段である。制御演算は、たとえば、比例動作、積分動作、微分動作の3動作を組合わせた制御であるPID制御におけるPID演算である。所定のPID定数(比例ゲイン、積分時間、微分時間)と偏差から制御出力であるテンション制御信号を演算する。本発明におけるテンション制御の方式はPID制御に限定されるものではなく他方式であってもよい。
ユニット間テンション制御部712は、各印刷ユニット間のテンション検出器123,232,343,453,563が出力する各々のテンション信号に対応する各々のテンション制御信号を演算する。
所定の印刷ユニットの圧胴としては、第1印刷ユニットU1の圧胴101とすることが簡明である。また、信号処理部7におけるソフトウェアとして作られ、運転速度の基準となる仮想印刷ユニットにおける仮想版胴を定義して、その仮想圧胴を所定の印刷ユニットの圧胴とすることができる。
このように構成することにより、所定の回転速度比率を保持すれば所定のテンションが得られ運転速度の変更にともなう制御が簡明となる。
なお、各々の印刷ユニットにおける各々の圧胴は所定の圧胴径で一致しているものとする。直径が一致していないときには、単純な回転速度比率ではなく、より一般的な周速度比率またはそれに対応する係数を乗じた回転速度比率をテンション制御信号とする。
ここで、簡明な定義として、第1印刷ユニットU1の版胴102の回転速度(または周速度)を運転速度と定義しておく。なお、セクショナルドライブ方式においては、仮想印刷ユニットにおける仮想版胴を定義して仮想版胴の回転速度を運転速度とし、それを基準として各印刷ユニットにおける版胴の回転を制御するように構成することもできる。
圧胴操作部713は、第1印刷ユニットU1の圧胴101の周速度に対して、第2印刷ユニットU2の圧胴201の周速度が、その印刷ユニット間のテンション検出器123が出力するテンション制御信号の回転速度比率に対応する周速度となるように圧胴操作信号を生成し出力する。
また圧胴操作部713は、第1印刷ユニットU1の圧胴101の周速度に対して、第3印刷ユニットU3の圧胴301の周速度が、その印刷ユニット間のテンション検出器233が出力するテンション制御信号の回転速度比率に対応する周速度となるように圧胴操作信号を生成し出力する。
以下、圧胴操作部713は、第4印刷ユニットU4〜第6印刷ユニットU6の圧胴に対して同様の圧胴操作信号を生成し出力する。
サーボアンプ815は圧胴サーボコントローラ814のその制御出力を入力して増幅し、圧胴モータ816を駆動する電力出力を行う。
なお、一例としてサーボアンプとサーボモータとの組合せを説明したが、ベクトルインバーターとインダクションモータの組合せにおいても同様である。本発明は圧胴駆動部8に使用するモーターの種類によって限定されない。
信号処理部7は、図3に示すように、見当制御系に関してユニット間見当制御部722、見当操作部723を有する。ユニット間見当制御部722は、ユニット間見当検出部621が出力する見当ずれ量を小さくするための制御演算を行って見当制御信号を出力する見当制御手段である。制御演算は、たとえば、比例動作、積分動作、微分動作の3動作を組合わせた制御であるPID制御におけるPID演算である。所定のPID定数(比例ゲイン、積分時間、微分時間)と見当ずれ量から制御出力である見当制御信号を演算する。本発明における見当制御の方式はPID制御に限定されるものではなく他方式であってもよい。
ユニット間見当制御部722は、各印刷ユニットU1〜U6の見当検出器103,203,303,403,503が出力する各々の見当ずれ量に対応する各々の見当制御信号を演算する。
版胴操作部723は、第1印刷ユニットU1の版胴102の周速度が運転速度となるように版胴操作信号を生成し出力する。これにより、版胴102は運転速度に一致する回転速度で回転する。
また版胴操作部723は、第2印刷ユニットU2の版胴202の周速度に対して、第3印刷ユニットU3の版胴302の回転位相が、その印刷ユニット間の見当制御信号の位相差に対応する回転位相となるように版胴操作信号を生成し出力する。
以下、版胴操作部723は、第4印刷ユニットU4〜第6印刷ユニットU6の版胴に対して同様の版胴操作信号を生成し出力する。
サーボアンプ925は版胴サーボコントローラ924のその制御出力を入力して増幅し、版胴モータ926を駆動する電力出力を行う。
なお、一例としてサーボアンプとサーボモータとの組合せを説明したが、ベクトルインバーターとインダクションモータの組合せにおいても同様である。本発明は版胴駆動部9に使用するモーターの種類によって限定されない。
まず、図4のステップS1(テンション・見当のプリセット)において、オペレータは操作パネル651においてテンションと見当のプリセットを行う。プリセットのデータはリピート品目であれば、前回の印刷条件のデータに基づいて、初回であれば、印刷品目のデータに基づいて設定が行われる。リピート品目、印刷品目のデータは生産管理システム(図示せず)からネットワーク等を介してダウンロードすることができる。また、リピート品目、印刷品目のデータは操作パネル651のモニターに表示され、オペレータはそれを見ることができる。
次に、ステップS5(増速)において、オペレータは操作パネル651において運転速度を徐々に上昇させ、通常の運転速度とする操作を行う。ユニット間テンション制御と、ユニット間見当制御は運転速度の上昇に追従する。
次に、ステップS7(減速)において、所定の印刷作業量の終了が近づいたところで、オペレータはオペレータは操作パネル651において運転速度を徐々に下降させ、低速で運転する操作を行う。ユニット間テンション制御と、ユニット間見当制御は運転速度の下降に追従する。
次に、ステップS8(テンション・見当の制御停止)において、オペレータは操作パネル651においてユニット間見当制御を自動モードから手動モードに切り替え、自動制御を停止する操作を行う。
次に、ステップS9(圧胴脱・印刷停止)において、オペレータは操作パネル651において各印刷ユニットU1〜U6における圧胴を脱位置とする操作を行う。圧胴が離れてウェブ100は版胴に押圧されなくなり(印圧が抜け)印刷が停止する。
次に、ステップS10(運転停止)において、オペレータは操作パネル651においてグラビア印刷機の運転を停止する操作を行う。また、ユニット間テンションの自動制御を停止する操作を行う。
U1〜U6 第1〜6印刷ユニット
101、201,301、401、501、601 圧胴
102、202、302、402、502、602 版胴
123、233、343、453、563 テンション検出器
203、303、403、503、603 見当検出器
1 巻出部
2 インフィード部
21 インフィードローラ
22 テンション検出器
3 アウトフィード部
4 巻取部
5 ユニット外テンション制御部
751 ユニット外テンション制御指令部
611 ユニット間テンション検出部
621 ユニット間見当検出部
631 信号入力部
641 信号出力部
651 操作パネル
7 信号処理部
712 ユニット間テンション制御部
713 圧胴操作部
722 ユニット間見当制御部
723 版胴操作部
8 圧胴駆動部
814 圧胴サーボコントローラ
815 サーボアンプ
816 サーボモータ
817 パルスジェネレータ
9 版胴駆動部
924 版胴サーボコントローラ
925 サーボアンプ
926 サーボモータ
927 パルスジェネレータ
Claims (4)
- 隣接する2つの印刷ユニット間におけるウェブのテンションを検出しテンション検出値を出力するテンション検出手段と、
前記テンション検出値とテンション目標値との偏差を小さくするための制御演算を行ってテンション制御信号を出力するテンション制御手段と、
前記テンション制御信号を入力して前記各印刷ユニットの圧胴操作信号を出力する圧胴操作手段と、
前記各印刷ユニットの圧胴を前記圧胴操作信号に基づく所定の回転速度で駆動する圧胴駆動手段と、
を具備することを特徴とするグラビア印刷機。 - 請求項1記載のグラビア印刷機において、前記テンション制御信号は所定の印刷ユニットの圧胴の回転速度に対する他の印刷ユニットの圧胴の回転速度比率であり、前記圧胴操作信号はその回転速度比率を保持する位置指令(回転角度)信号であることを特徴とするグラビア印刷機。
- 請求項1または2記載のグラビア印刷機において、前記隣接する2つの印刷ユニットにおけるウェブの印刷見当を検出し見当ずれ量を出力する見当検出手段と、前記見当ずれ量を小さくするための制御演算を行って見当制御信号を出力する見当制御手段と、前記見当制御信号を入力して各印刷ユニットの版胴操作信号を出力する版胴操作手段と、各印刷ユニットの版胴を前記版胴操作信号に基づく所定の回転位相で駆動する版胴駆動手段とを具備することを特徴とするグラビア印刷機。
- 隣接する2つの印刷ユニット間におけるウェブのテンションを検出し、前記各印刷ユニットの圧胴の回転速度を操作することにより前記テンションを制御することを特徴とするグラビア印刷機のテンション制御方法。
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