JP4792785B2 - グラビア印刷機およびその制御方法 - Google Patents
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制御装置は、このコンペンセータローラの操作量に基づいて第2の印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整する。このことにより、第1の印刷ユニットの版胴と第2の印刷ユニットの版胴との間におけるウェブに所望のテンションが与えられて印刷の見当合わせが行われる。
例えば、最も上流側にあるコンペンセータローラにおいては、ウェブに対しては更に上流側から見当合わせのためのテンション制御が行われることがないので、この最も上流側にあるコンペンセータローラはウェブに対して上述の制御方法により所望のテンションを与えることができ、印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
具体的には、上流側にある他の後段印刷ユニットのコンペンセータローラによりウェブの所定箇所に対してテンションが与えられてから、下流側にある一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラがウェブの当該所定箇所に対してテンションを与えるまでの時間(遅れ時間)および制御ゲインを考慮しながら、前述の一の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ制御器に、より実際の運転状況に沿ったコンペンセータローラの操作量を送ることができる。さらに、これらの遅れ時間および制御ゲインは、前述の一の後段印刷ユニットの版胴の周長および各印刷ユニット間のパス長に基づいて算出される。
このことにより、実際の印刷ユニットの構成に応じて、各印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができ、見当合わせ時間を短縮することができる。このため、歩留まりを向上させることができ、生産効率を向上させることができる。
図1および図2は、本発明によるグラビア印刷機の実施の形態を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す図であり、図2は、図1のグラビア印刷機の制御装置による制御方法を示すブロック図である。
また、このグラビア印刷機は、前段印刷ユニット10a、後段印刷ユニット10b、10c、10dおよび駆動ユニット20を制御する制御装置30を有している。
さらに、このグラビア印刷機は、後段印刷ユニット10b、10c、10dのうち、ウェブWに対して印刷を施すことのない空きユニットが存在するか否かを判定する空きユニット判定装置40を有している。
後段印刷ユニット10b、10c、10dは更に、版胴11b、11c、11dの上流側に設けられ、図1の矢印方向に移動自在となるコンペンセータローラ14b、14c、14dを各々有している。コンペンセータローラ14b、14c、14dはその位置が変化することにより、版胴11b、11c、11dに送られるウェブWに与えるテンションの大きさを調整し、印刷の見当合わせを行うようになっている。また、後段印刷ユニット10b、10c、10dは更に、版胴11b、11c、11dの下流側に設けられ、ウェブW上の見当マークを検出する見当マーク検出センサ15b、15c、15dをそれぞれ有している。ここで、見当マーク検出センサ15bは、ウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークを検出し、見当マーク検出センサ15cは、ウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークを検出し、また、見当マーク検出センサ15dは、ウェブW上の第3の見当マークおよび第4の見当マークを検出するようになっている。
この制御装置30による制御方法については後述する。
また、この空きユニット判定装置40は、制御装置30の設定器30bにも接続されており、空きユニットに係る判定結果の信号を設定器30bに送るようになっている。
ウェブWが図1に示すグラビア印刷機に搬送されると、このウェブWはまず第1色目の前段印刷ユニット10aに送られる。この前段印刷ユニット10aに送られたウェブWは版胴11aと圧胴12aとの間で挟持されて第1色目の印刷が施される。この際、ウェブWに対して第1の見当マークが版胴11aにより付けられる。
同様に、後段印刷ユニット10cにおいて第3色目の印刷が施されたウェブWは、次に第4色目の後段印刷ユニット10dに送られて印刷が施される。ウェブWに対する第4色目の後段印刷ユニット10dの作用は、前述の第2、第3色目の後段印刷ユニット10b、10cの作用と略同一となっており、見当マーク検出センサ15dにより、版胴11dから送られたウェブW上の第3の見当マークおよび第4の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。
制御装置30の見当コントローラ30aは、図2に示すように、各後段印刷ユニット10b、10c、10dに対応して、見当ずれ算出器31b、31c、31dと、各見当ずれ算出器31b、31c、31dに接続されたコンペンセータ操作量算出器32b、32c、32dと、各コンペンセータ操作量算出器32b、32c、32dに接続されたコンペンセータ制御器33b、33c、33dとを有している。
図2に示すように、各見当ずれ算出器31b、31c、31dは各後段印刷ユニット10b、10c、10dの見当マーク検出センサ15b、15c、15dにそれぞれ接続されており、各見当マーク検出センサ15b、15c、15dにより検出されたウェブW上における見当マークの信号が各見当ずれ算出器31b、31c、31dに送られるようになっている。
また、各コンペンセータ制御器33b、33c、33dは各後段印刷ユニット10b、10c、10dのコンペンモータ16b、16c、16dにそれぞれ接続されている。
見当ずれ算出器31bにおいて、対応する後段印刷ユニット10bの見当マーク検出センサ15bにより検出された、ウェブW上におけるこの後段印刷ユニット10bの版胴11bにより付けられた第2の見当マークおよび後段印刷ユニット10bの上流側に設けられた前段印刷ユニット10aの版胴11aにより付けられた第1の見当マークの間隔の大きさから、予め設定された間隔の設定値を減算することにより、見当ずれの大きさEb(n)(nは時刻)が予め設定された時間間隔で経時的に複数検出される。
具体的には、この時間間隔は例えば版胴11bが1回転する時間(t=1)とされ、見当ずれ算出器31bにより、経時的な複数の見当ずれの大きさEb(n)、Eb(n+1)、Eb(n+2)、・・・Eb(n+k)が検出されるようになっている。
見当ずれ算出器31c、31dにおいても、見当ずれ算出器31bと略同一の作用が行われる。すなわち、ウェブW上における第3の見当マークと第2の見当マークとの間隔の大きさから設定値を減算することにより見当ずれの大きさEc(n)が、また第4の見当マークと第3の見当マークとの間隔の大きさから設定値を減算することにより見当ずれの大きさEd(n)が、それぞれ予め設定された時間間隔で経時的に複数検出される。
コンペンセータ操作量算出器32bは、見当ずれ算出器31bから送られた見当ずれの大きさEb(n)が小さくなるよう、PID制御を行って後段印刷ユニット10bのコンペンセータローラ14bの操作量Xb(n)を前述の時間間隔(例えば、版胴11bが1回転する時間)で経時的に算出する。ここで、PID制御とは、比例制御(P制御)、積分制御(I制御)および微分制御(D制御)を組み合わせた制御のことをいう。
コンペンセータ操作量算出器32c、32dにおいても、コンペンセータ操作量算出器32bと略同一の作用が行われ、それぞれ後段印刷ユニット10c、10dのコンペンセータローラ14c、14dの操作量Xc(n)、Xd(n)が前述の時間間隔で経時的に複数算出される。
このときには、図2に示すように、コンペンセータ操作量算出器32bにより算出されたコンペンセータローラ14bの操作量Xb(n)が経時的にコンペンセータ制御器33bに送られる。
一方、コンペンセータ制御器33cには、コンペンセータ操作量算出器32cにより算出された操作量Xc(n)と、コンペンセータ制御器33bに送られた操作量Xb(n)との両方に基づいて求められたコンペンセータローラ14cの操作量Xc´(n)が経時的に送られる。
具体的には、コンペンセータ制御器33cに送られるコンペンセータローラ14cの操作量Xc´(n)は、下記式(1)で求められる値となる。
Xc´(n)=Xc(n)+scXb(n−tc) ・・・式(1)
式(1)において、scは後段印刷ユニット10cに係る制御ゲインであり、tcは後段印刷ユニット10cに係る遅れ時間である。
遅れ時間tc=後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbc/後段印刷ユニット10cの版胴11cの周長Lc ×後段印刷ユニット10cの版胴11cが1回転する時間 ・・・式(2)
制御ゲインsc=後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbc/後段印刷ユニット10bと前段印刷ユニット10aとの間のパス長Pab×基準ゲインR ・・・式(3)
式(2)(3)において、例えば後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10bとの間の「パス長」とは、後段印刷ユニット10cにおける版胴11cおよび圧胴12cの当接部分(ニップ)と、後段印刷ユニット10bにおける版胴11bおよび圧胴12bの当接部分(ニップ)との間のウェブW上における距離のことをいう。また、「基準ゲイン」とは、設定器30bにおいて予め設定された制御ゲインの基準値のことをいう。
Xd´(n)=Xd(n)+sdXc´(n−td) ・・・式(4)
遅れ時間td=後段印刷ユニット10dと後段印刷ユニット10cとの間のパス長Pcd/後段印刷ユニット10dの版胴11dの周長Ld ×後段印刷ユニット10dの版胴11dが1回転する時間 ・・・式(5)
制御ゲインsd=後段印刷ユニット10dと後段印刷ユニット10cとの間のパス長Pcd/後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbc×基準ゲインR ・・・式(6)
この場合には、後段印刷ユニット10cにおいてコンペンセータローラ14cにより印刷の見当合わせが行われることはなく、このためコンペンセータ制御器33cにはコンペンセータローラ14cの操作量Xc´(n)が送られることはない。
具体的には、コンペンセータ制御器33dに送られるコンペンセータローラ14dの操作量Xd´(n)は、下記式(7)で求められる値となる。
Xd´(n)=Xd(n)+s´dXb(n−t´d) ・・・式(7)
式(7)において、s´dは空きユニット発生時の制御ゲインであり、t´dは空きユニット発生時の遅れ時間である。
空きユニット発生時の遅れ時間t´d=後段印刷ユニット10dと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbd/後段印刷ユニット10dの版胴11dの周長Ld ×後段印刷ユニット10dの版胴11dが1回転する時間 ・・・式(8)
空きユニット発生時の制御ゲインs´d=後段印刷ユニット10dと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbd/後段印刷ユニット10bと前段印刷ユニット10aとの間のパス長Pab×基準ゲインR ・・・式(9)
具体的には、上流側にある後段印刷ユニット10bのコンペンセータローラ14bによりウェブWの所定箇所に対してテンションが与えられてから、下流側にある後段印刷ユニット10cのコンペンセータローラ14cがウェブWの当該所定箇所に対してテンションを与えるまでの時間(遅れ時間tc)および制御ゲインscを考慮しながら、この後段印刷ユニット10cに対応するコンペンセータ制御器33cに、より実際の運転状況に沿ったコンペンセータローラ14cの操作量を送ることができる。さらに、これらの遅れ時間tcおよび制御ゲインscは、前述の後段印刷ユニット10cの版胴11cの周長Lcおよび各印刷ユニット間のパス長に基づいて算出される。
このため、印刷ユニットの実際の構成に応じて、各後段印刷ユニット10b、10c、10dによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
このことにより、遅れ時間s´および制御ゲインt´は、コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御対象となる後段印刷ユニット10b、10c、10dの版胴11b、11c、11dの周長および各印刷ユニット間のパス長のみならず、ウェブWに対して印刷を施すことのない空きユニットの有無も考慮して算出される。このため、印刷ユニットの構成のみならず実際の運転状況も考慮して、各後段印刷ユニット10b、10c、10dによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
本実施例および各比較例に用いられるグラビア印刷機における前段印刷ユニット、後段印刷ユニット、駆動ユニットおよび空きユニット判定装置は、図1に示す前述の前段印刷ユニット10a、後段印刷ユニット10b、10c、10d、駆動ユニット20および空きユニット判定装置40と略同一の構成となっている。
しかしながら、実施例と各比較例とでは、コンペンセータ操作量算出器からコンペンセータ制御器へ送られるコンペンセータローラの操作量の伝達方法、ならびに制御装置の設定器における遅れ時間および制御ゲインの設定方法が各々異なっている。
Xc´(n)=Xc(n)+scXb(n−tc) ・・・式(10)
遅れ時間tc=後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbc/後段印刷ユニット10cの版胴11cの周長Lc ×後段印刷ユニット10dの版胴11dが1回転する時間 ・・・式(11)
制御ゲインsc=後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10bとの間のパス長Pbc/後段印刷ユニット10bと前段印刷ユニット10aとの間のパス長Pab×基準ゲインR ・・・式(12)
具体的には、例えばコンペンセータ制御器33cに送られるコンペンセータローラの操作量Xc´(n)は、式(13)に示すように、コンペンセータ操作量算出器32cにより算出された操作量Xc(n)と同一である。
Xc´(n)=Xc(n) ・・・式(13)
Xd´(n)=Xd(n)+s´dXc(n−t´d) ・・・式(14)
空きユニット発生時の遅れ時間t´d=後段印刷ユニット10dと後段印刷ユニット10cとの間のパス長Pcd/後段印刷ユニット10dの版胴11dの周長Ld ×後段印刷ユニット10dの版胴11dが1回転する時間 ・・・式(15)
空きユニット発生時の制御ゲインs´d=後段印刷ユニット10dと後段印刷ユニット10cとの間のパス長Pcd/後段印刷ユニット10cと後段印刷ユニット10aとの間のパス長Pac×基準ゲインR ・・・式(16)
10b、10c、10d 後段印刷ユニット
11a、11b、11c、11d 版胴
12a、12b、12c、12d 圧胴
14b、14c、14d コンペンセータローラ
15b、15c、15d 見当マーク検知センサ
16b、16c、16d コンペンモータ
20 駆動ユニット
21 ラインシャフト
22 駆動モータ
30 制御装置
30a 見当コントローラ
30b 設定器
31b、31c、31d 見当ずれ算出器
32b、32c、32d コンペンセータ操作量算出器
33b、33c、33d コンペンセータ制御器
40 空きユニット判定装置
W ウェブ
Claims (4)
- 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴を有する前段印刷ユニットと、
前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられ、ウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴の上流側に設けられ、版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラとをそれぞれ有する複数の後段印刷ユニットと、
前段印刷ユニットの版胴および各後段印刷ユニットの版胴に連結され、各版胴を同期して回転駆動させるラインシャフトを有する駆動ユニットと、
一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークと、一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークとの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ算出器と、見当ずれ算出器から送られた前記の見当ずれの大きさに基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの操作量を算出するコンペンセータ操作量算出器と、コンペンセータローラの操作量に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整するコンペンセータ制御器とをそれぞれ複数有する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、他の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ制御器にコンペンセータローラの操作量を送ってから予め設定された遅れ時間が経過した後に、一の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ操作量算出器により算出されるコンペンセータローラの操作量と、他の後段印刷ユニットのコンペンセータ制御器に既に送られた前記のコンペンセータローラの操作量に予め設定された制御ゲインを掛けて求めたコンペンセータローラの操作量とを加算し、このコンペンセータの合計の操作量を一の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ制御器に送り、
前記遅れ時間は、一の後段印刷ユニットおよび他の後段印刷ユニットの間のパス長を、一の後段印刷ユニットの版胴の周長で割った値に、一の後段印刷ユニットの版胴が1回転する時間を掛けた値であり、
前記制御ゲインは、一の後段印刷ユニットおよび他の後段印刷ユニットの間のパス長を、他の後段印刷ユニットおよびこの他の後段印刷ユニットの更に前段にある後段印刷ユニットまたは前段印刷ユニットの間のパス長で割った値に基準ゲインを掛けた値であることを特徴とするグラビア印刷機。 - 複数の後段印刷ユニットのうち、ウェブに対して印刷を施すことのない空きユニットが存在するか否かを判定する空きユニット判定装置を更に備え、
ある後段印刷ユニットが空きユニットであることが空きユニット判定装置により判定された場合には、この空きユニットの後段にある一の後段印刷ユニットにおけるコンペンセータローラの操作量を算出するにあたり、前記遅れ時間は、一の後段印刷ユニットの版胴の周長に対する、この一の後段印刷ユニットおよび空きユニットの前段にある他の後段印刷ユニットの間のパス長の割合に基づいて予め設定され、前記制御ゲインは、一の後段印刷ユニットおよび前記の他の後段印刷ユニットの間のパス長に対する、当該他の後段印刷ユニットおよびこの他の後段印刷ユニットの更に前段にある後段印刷ユニットまたは前段印刷ユニットの間のパス長の割合に基づいて予め設定されることを特徴とする請求項1記載のグラビア印刷機。 - 請求項1記載のグラビア印刷機の制御方法において、
一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークと、一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークとの間の見当ずれの大きさを制御装置の見当ずれ算出器により算出する工程と、
見当ずれ算出器から送られた前記の見当ずれの大きさに基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの操作量を制御装置のコンペンセータ操作量算出器により算出する工程と、
制御装置のコンペンセータ制御器により、コンペンセータローラの操作量に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整する工程と、を備え、
他の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ制御器にコンペンセータローラの操作量を送ってから予め設定された遅れ時間が経過した後に、一の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ操作量算出器により算出されるコンペンセータローラの操作量と、他の後段印刷ユニットのコンペンセータ制御器に既に送られた前記のコンペンセータローラの操作量に予め設定された制御ゲインを掛けて求めたコンペンセータローラの操作量とを加算し、このコンペンセータの合計の操作量を一の後段印刷ユニットに対応するコンペンセータ制御器に送り、
前記遅れ時間は、一の後段印刷ユニットおよび他の後段印刷ユニットの間のパス長を、一の後段印刷ユニットの版胴の周長で割った値に、一の後段印刷ユニットの版胴が1回転する時間を掛けた値であり、
前記制御ゲインは、一の後段印刷ユニットおよび他の後段印刷ユニットの間のパス長を、他の後段印刷ユニットおよびこの他の後段印刷ユニットの更に前段にある後段印刷ユニットまたは前段印刷ユニットの間のパス長で割った値に基準ゲインを掛けた値であることを特徴とするグラビア印刷機の制御方法。 - 空きユニット判定装置により、複数の後段印刷ユニットのうち、ウェブに対して印刷を施すことのない空きユニットが存在するか否かを判定する工程を更に備え、
ある後段印刷ユニットが空きユニットであることが空きユニット判定装置により判定された場合には、この空きユニットの後段にある一の後段印刷ユニットにおけるコンペンセータローラの操作量を算出するにあたり、前記遅れ時間は、一の後段印刷ユニットの版胴の周長に対する、この一の後段印刷ユニットおよび空きユニットの前段にある他の後段印刷ユニットの間のパス長の割合に基づいて予め設定され、前記制御ゲインは、一の後段印刷ユニットおよび前記の他の後段印刷ユニットの間のパス長に対する、当該他の後段印刷ユニットおよびこの他の後段印刷ユニットの更に前段にある後段印刷ユニットまたは前段印刷ユニットの間のパス長の割合に基づいて予め設定されることを特徴とする請求項3記載のグラビア印刷機の制御方法。
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