JP6032522B2 - グラビア印刷機およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すグラビア印刷機およびその制御方法に関し、とりわけ、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができ、しかも見当微調整作業で用いられる見当ずれ調整量をより精度良く算出することができるグラビア印刷機およびその制御方法に関する。
グラビア印刷機として、フィルム、紙等のウェブに対して多色印刷を施す複数(例えば3つ)の印刷ユニットと、各印刷ユニットにおいて縦方向および横方向の見当を制御する自動見当制御装置とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなグラビア印刷機では、見当マークが見当マーク検出器によって検出され、自動見当制御装置により縦方向および横方向の見当が自動的に合わせられるようになっている。しかしながら、自動見当制御装置において見当ずれが0であると認識されるが、実際には検出誤差が起因となる見当ずれが生じる場合がある。このため、このような場合には、作業者がストロボスコープ等を用いて手動により見当の微調整を行う。
しかしながら、手動により見当の微調整を行う際に、見当マーク検出器のセッティング状態(センサや反射板等の設置精度)により、必要となる見当微調整量が個々に異なるという問題がある。そのため、通常は、作業者が品目毎に、ストロボスコープ等を用いて印刷運転中に目視にて見当微調整量を見極め、手動にて見当微調整作業を行う必要がある。この場合には、ウェブの材料や時間に多大なロスが生じるという問題がある。
このような問題を解決するために、従来から特許文献2、3に示すような方法が提案されている。特許文献2に開示される方法では、見当マークを撮像し、撮像画像から各印刷ユニットにおける見当ずれの修正量を演算することにより、見当ずれの修正を自動的に行うようになっている。また、特許文献3に開示される方法では、カラーカメラで撮像した見当マークを色分解し、各印刷ユニットの見当マークを獲得し、画像処理から得た見当ずれ量の信号に基づいて見当ずれを解消するようになっている。
特開2004−66577号公報 特開2005−131795号公報 特開平9−1785号公報
しかしながら、特許文献2、3に開示されるような方法では次のような問題がある。すなわち、これらの特許文献に開示される方法では、見当マークを静止画として撮像し、撮像画像から見当ずれの修正量を演算するようになっているため、静止画撮像の際の誤差や、画像から修正量を演算する際の誤差が蓄積することにより、満足のいく見当合わせの精度を得ることができないおそれがある。
また、見当ずれの修正を行う際に、見当ずれの修正量は印刷の刷色により大きく左右されるようになる。例えば、同じ「緑色」の刷色を行う際にも、品目により明度が異なることにより見当ずれの大きさが異なるようになってしまい、必要とされる見当ずれの修正量も異なるようになってしまう場合がある。従来の見当合わせでは、このような印刷の刷色の差異によって、必要とされる見当ずれの修正量も異なるようになってしまうという現象は考慮されていなかった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができ、しかも記憶部に記憶された情報のうち色差が所定の範囲内にあるデータのみを用いることにより、見当微調整作業で用いられる見当ずれ調整量をより精度良く算出することができるグラビア印刷機およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算部と、を備え、制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、記憶部に記憶された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機である。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算部と、を備え、制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機である。
このようなグラビア印刷機によれば、入力部により刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力すると、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出するようになっている。このように、グラビア印刷機において見当ずれの微調整を行うにあたり、前回の印刷工程における修正値のみを使用するようなプリセットではなく、その時々の見当マーク検出設定条件および印刷の刷色に適した見当ずれ調整量とするべく、記憶部に記憶された、過去の見当ずれ調整量および刷色に関する情報の蓄積を用いて見当ずれ量を修正するようなプリセットを行うことにより、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができる。さらに、見当ずれ調整量を算出するにあたり、見当マーク検出設定条件が一致した場合でも色差が大きく異なるようなデータを排除し、記憶部に記憶されたデータのうち色彩が近似するデータのみを用いることにより、見当ずれ調整量をより精度良く算出することができる。
本発明のグラビア印刷機においては、刷色に関する情報は、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値を含み、色差ΔEは以下の式により算出されるようになっていてもよい。
Figure 0006032522
本発明のグラビア印刷機においては、前記見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさは手動により修正することができるようになっており、見当ずれの大きさが修正されると、見当ずれの大きさの修正量が見当ずれ調整量として刷色に関する情報とともに見当マーク検出設定条件毎に記憶部に記憶されるようになっていてもよい。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、 を備えたグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算工程と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力工程と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算工程において算出された見当ずれの大きさを、入力工程において入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算工程と、を備え、制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、記憶部に記憶された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機の制御方法である。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、 を備えたグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算工程と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力工程と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算工程において算出された見当ずれの大きさを、入力工程において入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算工程と、を備え、制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機の制御方法である。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部とを有する後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出する制御量演算部と、を備え、制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、記憶部に記憶された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機である。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部とを有する後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出する制御量演算部と、を備え、制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機である。
このようなグラビア印刷機の制御方法によれば、入力工程において刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力すると、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算工程において算出された見当ずれの大きさを、入力工程において入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出するようになっている。このように、グラビア印刷機において見当ずれの微調整を行うにあたり、前回の印刷工程における修正値のみを使用するようなプリセットではなく、その時々の見当マーク検出設定条件および印刷の刷色に適した見当ずれ調整量とするべく、記憶部に記憶された、過去の見当ずれ調整量および刷色に関する情報の蓄積を用いて見当ずれ量を修正するようなプリセットを行うことにより、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができる。さらに、見当ずれ調整量を算出するにあたり、見当マーク検出設定条件が一致した場合でも色差が大きく異なるようなデータを排除し、記憶部に記憶されたデータのうち色彩が近似するデータのみを用いることにより、見当ずれ調整量をより精度良く算出することができる。
本発明のグラビア印刷機は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部とを有する後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出する制御量演算部と、を備えたことを特徴とする。
このようなグラビア印刷機によれば、入力部により刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力すると、各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出するようになっている。このように、グラビア印刷機において見当ずれの微調整を行うにあたり、前回の印刷工程における修正値のみを使用するようなプリセットではなく、その時々の見当マーク検出設定条件および印刷の刷色に適した見当ずれ調整量とするべく、記憶部に記憶された、過去の見当ずれ調整量および刷色に関する情報の蓄積を用いて見当ずれ量を修正するようなプリセットを行うことにより、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができる。さらに、見当ずれ調整量を算出するにあたり、見当マーク検出設定条件が一致した場合でも色差が大きく異なるようなデータを排除し、記憶部に記憶されたデータのうち色彩が近似するデータのみを用いることにより、見当ずれ調整量をより精度良く算出することができる。
本発明のグラビア印刷機においては、刷色に関する情報は、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値を含み、色差ΔEは以下の式により算出されるようになっていてもよい。
Figure 0006032522
本発明のグラビア印刷機においては、前記見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさは手動により修正することができるようになっており、見当ずれの大きさが修正されると、見当ずれの大きさの修正量が見当ずれ調整量として刷色に関する情報とともに見当マーク検出設定条件毎に記憶部に記憶されるようになっていてもよい。
本発明のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができ、しかも見当微調整作業で用いられる見当ずれ調整量をより精度良く算出することができる。
本発明の一の実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す図である。 図1に示すグラビア印刷機の見当マーク検出器の構成の詳細を示す図である。 ウェブに付けられる見当マークの位置を示す図である。 見当マーク検出設定条件における、見当マーク検出器のパターンを示す説明図である。 見当マーク検出設定条件における、見当マークのパターンを示す説明図である。 図1等に示すグラビア印刷機の動作を示すフローチャートである。 記録媒体に記録された、見当マーク検出設定条件毎の見当ずれ調整量および刷色に関する情報を示すテーブル(表)である。 記録媒体に記録された、ある見当マーク検出設定条件における見当ずれ調整量の頻度を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図8は、本発明によるグラビア印刷機の一の実施の形態を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す図であり、図2は、図1に示すグラビア印刷機の見当マーク検出器の構成の詳細を示す図である。また、図3は、ウェブに付けられる見当マークの位置を示す図である。また、図4および図5は、見当マーク検出設定条件における、見当マーク検出器のパターンおよび見当マークのパターンをそれぞれ示す説明図である。また、図6は、図1等に示すグラビア印刷機の動作を示すフローチャートである。また、図7は、記録媒体に記録された、見当マーク検出設定条件毎の見当ずれ調整量および刷色に関する情報を示すテーブル(表)であり、図8は、記録媒体に記録された、ある見当マーク検出設定条件における見当ずれ調整量の頻度を示すグラフである。
図1に示すグラビア印刷機は、コンペンセータローラを用いたコンペンセータ方式の印刷機である。このようなグラビア印刷機は、矢印方向に連続的に搬送されるフィルム、紙等のウェブWに対して互いに異なる色の印刷を施す複数、例えば3台の印刷ユニット10a、10b、10cを備えている。この場合、第1の印刷ユニット10aは第1色目の印刷ユニットとなり、第2の印刷ユニット10bは第2色目の印刷ユニットとなり、第3の印刷ユニット10cは第3色目の印刷ユニットとなる。
第1の印刷ユニット(前段印刷ユニット)10aは、印刷用の版胴11aと、版胴11aとの間でウェブWを挟持して印刷を施す圧胴12aと、版胴11aを回転駆動させる版胴駆動モータ(サイドレ駆動モータ)13aとを備えている。このような第1の印刷ユニット10aにおいて、ウェブWに対して印刷を施す際に、版胴11aはウェブWに第1の見当マークを付けるようになっている。
第2、第3の印刷ユニット(後段印刷ユニット)10b、10cは略同一の構成を有しており、各々、印刷用の版胴11b、11cと、版胴11b、11cとの間でウェブWを挟持して印刷を施す圧胴12b、12cと、版胴11b、11cを回転駆動させる版胴駆動モータ(サイドレ駆動モータ)13b、13cとを備えている。このような第2、第3の印刷ユニット10b、10cにおいて、ウェブWに対して印刷を施す際に、版胴11b、11cはそれぞれウェブWに第2、第3の見当マークを付けるようになっている。
各印刷ユニット10b、10cにおいて、版胴11b、11cの上流側に、図1の矢印方向に移動自在となっているコンペンセータローラ14b、14cがそれぞれ設けられている。コンペンセータローラ14b、14cはその位置が変化することにより、版胴11b、11cに送られるウェブWに与えるテンションの大きさを調整し、印刷の縦方向の見当合わせを行うようになっている。また、これらのコンペンセータローラ14b、14cには、当該コンペンセータローラ14b、14cを駆動するコンペン駆動モータ16b、16cがそれぞれ設けられている。そして、コンペン駆動モータ16b、16cがコンペンセータローラ14b、14cを駆動することにより、図1におけるコンペンセータローラ14b、14cの上下方向位置が調整されるようになっている。
また、各印刷ユニット10b、10cは更に、版胴11b、11cの下流側に設けられ、ウェブW上の見当マークを検出する見当マーク検出器15b、15cをそれぞれ有している。ここで、見当マーク検出器15bは、ウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークを検出し、見当マーク検出器15cは、ウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークを検出するようになっている。
第2、第3の印刷ユニット10b、10cにおける見当マーク検出器15b、15cの構成の詳細について図2を用いて説明する。図2に示すように、見当マーク検出器15(15b、15c)は、LED等の発光素子15pと、ウェブWに対して発光素子15pと反対側に設けられ、発光素子15pから発せられた光を反射する反射板15rと、ウェブWに対して発光素子15pと同じ側に設けられ、発光素子15pから発せられ反射板15rにより反射した光を受けるフォトダイオード等の受光素子15qとを有している。ここで、図2に示すように、見当マーク検出器15において発光素子15pおよび受光素子15qは2対設けられており、各発光素子15p(または各受光素子15q)間の距離は、ウェブWに付けられた複数の見当マークの間の距離に略一致するようになっている。各発光素子15pから発せられる光は、例えば青色または赤色となっている。
各印刷ユニット10a、10b、10cの版胴11a、11b、11cによりウェブWに付けられる見当マークの位置について図3を用いて説明する。ウェブWに付けられる見当マークの位置は、ウェブWの幅方向(図3における左右方向)における端部近傍となっている。ここで、ウェブWに付けられる見当マークの位置は、参照符号40aに示すような、ウェブWの幅方向における左端近傍、および、参照符号40bに示すような、ウェブWの幅方向における右端近傍のうちいずれか一方の位置となっている。そして、ウェブWに付けられる見当マークの位置が、ウェブWの幅方向における左端近傍である場合には、第2、第3の印刷ユニット10b、10cにおける見当マーク検出器15b、15cも、ウェブWの幅方向における左端近傍に位置するようになる。一方、ウェブWに付けられる見当マークの位置が、ウェブWの幅方向における右端近傍である場合には、第2、第3の印刷ユニット10b、10cにおける見当マーク検出器15b、15cも、ウェブWの幅方向における右端近傍に位置するようになる。
図1に示すように、本実施の形態によるグラビア印刷機には、見当ずれ量演算部30および制御量演算部32が設けられている。これらの見当ずれ量演算部30および制御量演算部32により見当コントローラ34が構成されている。また、図1に示すように、見当コントローラ34には記録媒体(記憶部)36および入力部38が接続されている。記録媒体36には、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報が見当マーク検出設定条件毎に記録(保存)されるようになっている。ここで、見当ずれ調整量、刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件の詳細については後述する。また、作業者は入力部38により見当マーク検出設定条件および刷色に関する情報を入力することができるようになっている。入力部38は例えばタッチパネルから構成されている。
見当ずれ量演算部30は、各印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cにより付けられた各々の見当マークと、当該各印刷ユニット10b、10cの上流側にある印刷ユニット10a、10bの版胴11a、11bにより付けられた各々の見当マークとの間の見当ずれの大きさを、各印刷ユニット10b、10cについてそれぞれ算出する。具体的には、例えば第2の印刷ユニット10bの見当マーク検出器15bから送られた第1の見当マークおよび第2の見当マークの情報について、これらの第1の見当マークおよび第2の見当マークの間隔の大きさから、予め設定された間隔の設定値を減算することにより、見当ずれの大きさが予め設定された時間間隔で間欠的に検出される。この時間間隔は例えば版胴11bが1回転する時間とされる。同様に、第3の印刷ユニット10cの見当マーク検出器15cから送られた見当マークの情報についても、同様の処理が行われて印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさが間欠的に検出される。
制御量演算部32は、各印刷ユニット10b、10cについて、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、作業者によって入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量をそれぞれ算出するようになっている。制御量演算部32による版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量の算出方法の詳細については後述する。
次に、「見当マーク検出設定条件」について以下に説明する。見当マーク検出設定条件とは、見当マーク検出器15b、15cのセッティング状態(発光素子15p、受光素子15q、反射板15r等の構成や設置位置)や、見当マークの種類等のことをいう。より詳細には、見当マーク検出設定条件は、検出器パターンと見当マークパターンを組み合わせることにより設定されるようになっている。
検出器パターンについて図4を用いて説明する。検出器パターンとしては、まず、見当マーク検出器15b、15cの設置位置が挙げられる。図4において、「MS(マンサイド)」とは、ウェブWの幅方向において見当マーク検出器15b、15cが作業者に最も近い位置(具体的には、ウェブWの幅方向における右端近傍)に位置することを意味し、「GS(ギヤサイド)」とは、ウェブWの幅方向において見当マーク検出器15b、15cが作業者から最も遠い位置(具体的には、ウェブWの幅方向における左端近傍)に位置することを意味している。そして、見当マーク検出器15b、15cの各設置位置において、図2に示すような上下一対の発光素子15pからそれぞれ発せられる光の色(青色または赤色)が選択されるようになっている。具体的には、図4における最も左側のパターンは、見当マーク検出器15b、15cがウェブWの幅方向における右端近傍(MS(マンサイド))に位置し、上下一対の発光素子15pからそれぞれ青色の光が発せられるパターンである。一方、図4における左から2番目のパターンは、見当マーク検出器15b、15cがウェブWの幅方向における右端近傍(MS(マンサイド))に位置し、図2における上側の発光素子15pから青色の光が発せられるとともに図2における下側の発光素子15pから赤色の光が発せられるパターンである。
次に、見当マークパターンについて図5を用いて説明する。見当マークパターンとしては、まず、マーク並びとして隣色並びまたは基準色並びのいずれか一方が選択されるようになっている。ここで、隣色並びとは、第1の印刷ユニット10aにより墨色の1つの見当マークが1色目としてウェブWに付けられ、第2の印刷ユニット10bにより例えば藍色の1つの見当マークが2色目としてウェブWに付けられ、第3の印刷ユニット10cにより例えば紅色の1つの見当マークが3色目としてウェブWに付けられ、第3の印刷ユニット10cの下流側に設けられた第4の印刷ユニット(図示せず)により例えば黄色の1つの見当マークが4色目としてウェブWに付けられ、これらの4色の見当マークが一列に並ぶことをいう。一方、基準色並びとは、第1の印刷ユニット10aにより墨色の3つの見当マークが1色目として間隔を空けてウェブWに付けられ、第2の印刷ユニット10bにより例えば藍色の1つの見当マークが2色目として1番目の墨色の見当マークに続く位置でウェブWに付けられ、第3の印刷ユニット10cにより例えば紅色の1つの見当マークが3色目として2番目の墨色の見当マークに続く位置でウェブWに付けられ、第3の印刷ユニット10cの下流側に設けられた第4の印刷ユニット(図示せず)により例えば黄色の1つの見当マークが4色目として3番目の墨色の見当マークに続く位置でウェブWに付けられ、このように2色目〜4色目の見当マークがそれぞれ墨色の3つの見当マークの各々に対応するようにウェブWに付けられることをいう。
そして、隣色並びおよび基準色並びの各々について、マーク方式として正マークまたは逆マークのいずれか一方が選択されるようになっている。図5に示すように、正マークとは、1色目から4色目まで順に並ぶことをいい、逆マークとは、4色目から1色目まで逆に並ぶことをいう。また、マーク並びおよびマーク方式が選択された後、マーク型として図5に示すように三角形の見当マークの様々な型(例えば、向き等)が選択されるようになっている。
このように、見当マーク検出設定条件は、図4に示すような検出器パターンと図5に示すような見当マークパターンを組み合わせることにより設定される。すなわち、見当マーク検出設定条件は、見当マーク検出器15b、15cの設置位置、各発光素子15pからそれぞれ発せられる光の色、ならびに見当マークパターンを組み合わせたものとなる。なお、見当マーク検出設定条件は、これらの全てのパターンを組み合わせたものに限定されることはない。見当マーク検出設定条件として、見当マーク検出器15b、15cの設置位置、各発光素子15pからそれぞれ発せられる光の色、見当マークパターンのうち少なくとも一つのものを含むよう設定してもよい。
次に、「刷色に関する情報」について以下に説明する。同じ見当マーク検出設定条件であっても、印刷の刷色が異なる場合には、見当マーク検出器15b、15cにより検出される見当マークの位置に差異が生じ、見当ずれの大きさも異なるようになる場合がある。このため、自動で見当合わせを行うにあたり印刷の刷色についても管理することが望ましいが、印刷の刷色として単に「赤色」「緑色」といった区分で管理すると、例えば同じ緑色であっても明度等が異なることにより見当ずれの大きさも異なるようになってしまう場合がある。このため、本実施の形態のグラビア印刷機では、刷色に関する情報として、Lab色空間(Lab color space)を用い、このようなLab色空間によって「刷色に関する情報」を管理するようになっている。Lab色空間は補色空間の一種であり、明度を意味する次元Lと補色次元のa、bにより、XYZ色空間の座標を非線形に圧縮したものに基づいている。具体的には、座標軸として、X座標にL(明度)、Y座標にa(緑/赤)、Z座標にb(青/黄)が用いられるようになっている。
Lab色空間についてより詳細に説明すると、Lab色空間は国際照明委員会(CIE)により策定されたものであり、人間の視覚を近似するよう設計されている。このようなLab色空間は、人間の目で見えるすべての色を記述でき、機器固有モデルの基準として利用できるよう意図されている。Lab色空間の3つの座標のうち、色の明度L(X座標)は、L=0が黒色、L=100が白の拡張色であり、白の反射色はLがさらに高くなる。また、Lab色空間の3つの座標のうち、a(Y座標)は、赤色/マゼンタ色と緑色の間の位置を示し、aの負の値は緑色寄りを意味し、aの正の値はマゼンタ色寄りを意味している。また、Lab色空間の3つの座標のうち、b(Z座標)は、黄色と青色の間の位置を示し、aの負の値は青色寄りを意味し、aの正の値は黄色寄りを意味している。ここで、緑/赤と青/黄の補色チャンネル(aおよびb)は錐体細胞の反応(の推定値)の差異として計算されるようになっている。前述したように、Lモデルは3次元モデルであり、3次元空間でないと正しく表現できない。
Lab色空間では、2つの色の相対的知覚差異である色差は、2つの色をLの3次元空間の点としたときに、2つの点の間の距離に対応するようになっている。
すなわち、色Xと色Yとの間の色差ΔEは、下記式により算出されるようになる。
Figure 0006032522
このように、刷色に関する情報は、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値を含んでおり、色差ΔEは上記の式により算出されるようになっている。
記録媒体36には、図7に示すように、見当マーク検出設定条件毎に見当ずれ調整量および刷色に関する情報が記録されるようになっている。ここで、見当ずれ調整量としては、縦方向および横方向の両方の調整量が記録されるようになっている。また、刷色に関する情報として、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値が記録されるようになっている。また、記録媒体36には、図8に示すように、各々の見当マーク検出設定条件毎に、過去における見当ずれ調整量の頻度が記録されるようになっている。より詳細に説明すると、図8に示すグラフは、記録媒体36に記録された、ある見当マーク検出設定条件における縦方向の見当ずれ調整量の頻度を示すものである。なお、図8に示すグラフにおいて見当マーク検出設定条件が同一であっても見当ずれ調整量に差異が生じる理由としては、刷色に関する情報が異なることにより見当ずれ調整量に若干の差が生じるからである。
次に、このような構成からなる本実施の形態のグラビア印刷機の動作について以下に説明する。
まず、グラビア印刷機の一般的な動作について説明する。図示しないロール状の巻出部から巻き出されたウェブWはまず第1の印刷ユニット10aに送られる。この第1の印刷ユニット10aに送られたウェブWは版胴11aと圧胴12aとの間で挟持されて第1色目の印刷が施される。この際に、ウェブWに対して第1の見当マークが版胴11aにより付けられる。
第1の印刷ユニット10aによって第1色目の印刷が施されたウェブWは、次に第2の印刷ユニット10bに送られる。この第2の印刷ユニット10bに送られたウェブWは、コンペンセータローラ14bによりテンションが調整される。この際に、見当コントローラ34がコンペン駆動モータ16bの駆動を制御し、このコンペンモータ16bの駆動によりコンペンセータローラ14bの位置を図1の矢印方向に変更してウェブWに与えるテンションの大きさを調整している。
ウェブWは更に第2の印刷ユニット10bの版胴11bに送られ、版胴11bと圧胴12bとの間で挟持されて第2色目の印刷が施される。この際に、ウェブWに対して第2の見当マークが版胴11bにより付けられる。
次に、見当マーク検出器15bにより、版胴11bから送られたウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が見当ずれ量演算部30に送られる。
第2の印刷ユニット10bにおいて第2色目の印刷が施されたウェブWは、次に第3の印刷ユニット10cに送られて印刷が施される。ウェブWに対する第3の印刷ユニット10cの作用は、前述の第2の印刷ユニット10bの作用と略同一となっている。すなわち、見当マーク検出器15cにより、版胴11cから送られたウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が見当ずれ量演算部30に送られる。
見当ずれ量演算部30は、各印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cにより付けられた各々の見当マークと、当該各印刷ユニット10b、10cの上流側にある印刷ユニット10a、10bの版胴11a、11bにより付けられた各々の見当マークとの間の見当ずれの大きさを、各印刷ユニット10b、10cについてそれぞれ算出する。具体的には、第2の印刷ユニット10bの見当マーク検出器15bから送られた第1の見当マークおよび第2の見当マークの情報について、これらの第1の見当マークおよび第2の見当マークの間隔の大きさから、予め設定された間隔の設定値を減算することにより、見当ずれの大きさが予め設定された時間間隔で間欠的に検出される。この時間間隔は例えば版胴11bが1回転する時間とされる。同様に、第3の印刷ユニット10cの見当マーク検出器15cから送られた見当マークの情報についても、同様の処理が行われて印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさが間欠的に検出される。
次に、本実施の形態のグラビア印刷機における見当合わせの方法について図6に示すフローチャートを用いて以下に説明する。
本実施の形態のグラビア印刷機により新たな品目について印刷を行ったり、品目の種類を変えたりする際に、作業者はまず入力部38により見当マーク検出設定条件および刷色に関する情報を入力する(図6のSTEP1)。具体的には、見当マーク検出設定条件として、図4に示すような見当マーク検出器15b、15cの設置位置および各発光素子15pからそれぞれ発せられる光の色、ならびに図5に示すような見当マークパターンを入力する。この際に、見当マーク検出設定条件は印刷ユニット10b、10c毎に設定される。また、刷色に関する情報として、L値、a値およびb値を印刷ユニット10b、10c毎に入力する。
入力部38により見当マーク検出設定条件および刷色に関する情報が入力されると、見当コントローラ34は、入力された見当マーク検出設定条件に対応する、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が存在するか否かを検出する(図6のSTEP2)。すなわち、入力部38により見当マーク検出設定条件が入力されると、検出器パターンおよび見当マークパターンがそれぞれ完全に一致する見当ずれ調整量が存在するか否かが検出される。
そして、入力された見当マーク検出設定条件に対応する、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が存在する場合には(図6のSTEP2の「YES」)、見当コントローラ34は、この見当ずれ調整量に対応する刷色と、入力部38により入力された刷色との色差が所定の範囲内にあるか否かを検出する(図6のSTEP3)。具体的には、下記式により色差ΔEを算出し、この色差ΔEが予め設定された所定値(例えば、所定値=3)より小さいか否かを検出する。
Figure 0006032522
そして、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量に対応する刷色と、入力部38により入力された刷色との色差が所定の範囲内にある場合には(図6のSTEP3の「YES」)、すなわちΔE<3である場合には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量に基づいて修正する(図6のSTEP4)。この場合、縦方向および横方向の両方の見当ずれの大きさについて修正が行われる。例えば、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が図7のNo.1における検出器パターンおよび見当マークパターンにそれぞれ一致するとともに、このNo.1の欄における刷色(L=40.01、a=47.35、b=10.25)と、入力部38により入力された刷色との色差ΔEが3より小さい場合には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、縦方向において0.15mm加算するとともに横方向において0.05mm加算することにより修正後の見当ずれの大きさを算出する。また、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、記録媒体36に記録された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正する。
一方、入力された見当マーク検出設定条件に対応する、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が存在しない場合(図6のSTEP2の「NO」)や、入力された見当マーク検出設定条件は一致するが、この見当マーク検出設定条件における見当ずれ調整量に対応する刷色と、入力部38により入力された刷色との色差が所定の範囲内にない場合(図6のSTEP3の「NO」)には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて修正は行わない。
その後、制御量演算部32において、版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量をそれぞれ算出する(図6のSTEP5)。この際に、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて図6のSTEP4に示す工程により修正を行った場合には、修正後の見当ずれの大きさに基づいて制御量演算部32は版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量をそれぞれ算出する。一方、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて修正を行っていない場合には(図6のSTEP2の「NO」やSTEP3の「NO」)、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさに基づいて制御量演算部32は版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量をそれぞれ算出する。
版胴駆動モータ13b、13cの制御量S(t)およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量V(t)の算出方法について以下に詳述する。
第2の印刷ユニット10bの版胴駆動モータ13bの制御量S(t)およびコンペン駆動モータ16bの制御量V(t)は、第2の印刷ユニット10bに係る見当ずれの大きさeに基づいて経時的に算出される。ここで、第2の印刷ユニット10bに係る見当ずれの大きさeは、前述したように、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて図6のSTEP4により修正を行った場合には、修正後の見当ずれの大きさとなる。一方、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて修正を行っていない場合には(図6のSTEP2の「NO」やSTEP3の「NO」)、第2の印刷ユニット10bに係る見当ずれの大きさeは、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさとなる。
版胴駆動モータ13bの制御量S(t)およびコンペン駆動モータ16bの制御量V(t)は、それぞれ下記式により算出される。
(t)=j
(t)=k
(j、k:予め設定された制御ゲイン)
また、第3の印刷ユニット10cの版胴駆動モータ13cの制御量S(t)およびコンペン駆動モータ16cの制御量V(t)は、第3の印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさeと、第2の印刷ユニット10bに係る見当ずれの大きさeに基づいて経時的に算出される。ここで、第3の印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさeは、前述したように、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて図6のSTEP4により修正を行った場合には、修正後の見当ずれの大きさとなる。一方、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさについて修正を行っていない場合には(図6のSTEP2の「NO」やSTEP3の「NO」)、第3の印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさeは、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさとなる。
版胴駆動モータ13cの制御量S(t)およびコンペン駆動モータ16cの制御量V(t)は、それぞれ下記式により算出される。
(t)=j+j(e−e
(t)=k+k(e−e
(j、j、k、k:予め設定された制御ゲイン)
なお、第3の印刷ユニット10cの下流側にも更に印刷ユニットがある場合には、この第n(nは4以上の整数)の印刷ユニットの版胴駆動モータの制御量Sn−1(t)およびコンペン駆動モータの制御量Vn−1(t)は、第nの印刷ユニットに係る見当ずれの大きさen−1と、第nの印刷ユニットの直近の上流側にある第(n−1)の印刷ユニットに係る見当ずれの大きさen−2とに基づいて経時的に算出される。
n−1(t)=jn−1+j(en−1−en−2
n−1(t)=kn−1+k(en−1−en−2
(j、j、k、k:予め設定された制御ゲイン)
上述の計算式に用いられる制御ゲインj、j、k、kは、その全てまたは一部がタッチパネルからなる入力部38によって操作者が手動で入力することができるようになっている。
その後、見当コントローラ34は、このようにして経時的に算出された版胴駆動モータ13b、13cの制御量S(t)、S(t)およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量V(t)、V(t)を用いて、版胴駆動モータ13b、13cおよびコンペン駆動モータ16b、16cの制御をそれぞれ行う。
すなわち、見当コントローラ34は、算出された版胴駆動モータ13b、13cの制御量S(t)、S(t)に基づいて、各印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cの幅方向位置を調整することにより、ウェブWの横方向の見当合わせを行う。また、見当コントローラ34は、算出されたコンペン駆動モータ16b、16cの制御量V(t)、V(t)に基づいて、各印刷ユニット10b、10cのコンペンセータローラ14b、14cの上下方向位置を調整することにより、ウェブWの縦方向の見当合わせを行う。
その後、目視にて見当ずれが確認された場合には(図6のSTEP6の「YES」)、作業者はストロボスコープ等を使用して見当ずれの修正を手動で行う(図6のSTEP7)。そして、手動による見当ずれの修正が完了した後、作業者が修正した見当ずれの修正量が見当ずれ調整量として記録媒体36に記録される。この際に、見当ずれ調整量は見当マーク検出設定条件毎に記録媒体36に記録されるようになる(図6のSTEP8)。すなわち、見当ずれ調整量が記録媒体36に記録される際に、作業者が手動で見当ずれを修正したときの検出器パターンおよび見当マークパターンが、当該作業者によって入力部38により記録媒体36に記録される。また、この際に、当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報(具体的には、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値)も作業者によって入力部38により記録媒体36に記録されるようになる。そして、記録媒体36に新たに記録された情報は、図7のテーブル(表)に追加されるようになる。このようにして、作業者が手動で見当ずれを修正したときの見当ずれの調整量およびこの見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報は、見当マーク検出設定条件毎に記録媒体36に記録されることにより、その後のグラビア印刷機の自動制御(具体的には、図6におけるSTEP1〜STEP5に示す工程)において利用されるようになる。
なお、目視にて見当ずれが確認されず、作業者が見当ずれの修正を手動で行わない場合でも(図6のSTEP6の「NO」)、図6のSTEP5において自動的に算出された版胴駆動モータ13b、13cの制御量S(t)、S(t)およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量V(t)、V(t)に基づいて版胴駆動モータ13b、13cおよびコンペン駆動モータ16b、16cがそれぞれ制御されることによりウェブWの見当合わせが行われたときに、縦方向および横方向の見当ずれの調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報が見当マーク検出設定条件毎に記録媒体36に記録されるようになっていてもよい。
以上のように本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、入力部38により刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力すると、各印刷ユニット10b、10cについて、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量に基づいて修正し(図6のSTEP4)、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量をそれぞれ算出するようになっている(図6のSTEP5)。このように、グラビア印刷機において見当ずれの微調整を行うにあたり、前回の印刷工程における修正値のみを使用するようなプリセットではなく、その時々の見当マーク検出設定条件および印刷の刷色に適した見当ずれ調整量とするべく、記録媒体36に記録された、過去の見当ずれ調整量および刷色に関する情報の蓄積を用いて見当ずれ量を修正するようなプリセットを行うことにより、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができる。さらに、見当ずれ調整量を算出するにあたり、見当マーク検出設定条件が一致した場合でも色差が大きく異なるようなデータを排除し、記録媒体36に記録されたデータのうち色彩が近似するデータのみを用いることにより、見当ずれ調整量をより精度良く算出することができる。
なお、本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法においては、見当マーク検出設定条件は、見当マーク検出器15b、15cの設置位置、各発光素子15pからそれぞれ発せられる光の色、見当マークのパターンのうち少なくとも一つのものを含むようになっている。上述した説明では、見当マーク検出設定条件は、見当マーク検出器15b、15cの設置位置、各発光素子15pからそれぞれ発せられる光の色、ならびに見当マークのパターンの全てを組み合わせたものとなっているが、そのような例に限定されることはない。
また、本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法においては、図6のSTEP7およびSTEP8に示すように、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさは手動により修正することができるようになっており、見当ずれの大きさが修正されると、見当ずれの大きさの修正量が見当ずれ調整量として刷色に関する情報とともに見当マーク検出設定条件毎に記録媒体36に記録されるようになっている。このことにより、作業者が手動により見当ずれの修正を行った場合に、この見当ずれの修正を行ったときの見当マーク検出設定条件に対応する見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記録媒体36に記録させることができるので、見当マーク検出設定条件毎の見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報(具体的には、L値、a値およびb値)のデータを記録媒体36に蓄積させることができる。
また、本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法においては、上述したように、制御量演算部32は、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、記録媒体36に記録された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっている。また、制御量演算部32は、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が存在しない場合には(図6のSTEP2の「NO」やSTEP3の「NO」)、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量をそれぞれ算出するようになっている。
また、本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法においては、上述したように、見当マーク検出設定条件は印刷ユニット10b、10c毎に設定されるようになっている。
なお、本発明におけるグラビア印刷機やその制御方法は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、制御量演算部32は、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさが見当ずれ調整量により修正された後、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータ13b、13cの制御量およびコンペン駆動モータ16b、16cの制御量の両方を算出する必要はなく、これらの制御量のうち少なくとも一方を算出するようになっていてもよい。
また、グラビア印刷機は、コンペンセータローラを用いたコンペンセータ方式のものに限定されることはない。グラビア印刷機として、セクショナルドライブ方式のものを用いてもよい。この場合には、図1に示すコンペンセータ方式のグラビア印刷機と比較して、印刷ユニット10b、10cにおいてコンペンセータローラ14b、14cおよびコンペン駆動モータ16b、16cが設置されないようになる。
セクショナルドライブ方式のグラビア印刷機においては、各印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cは、それぞれ対応する版胴駆動モータ13b、13cにより回転駆動されているが、これらの版胴駆動モータ13b、13cのモータ回転速度はサーボドライバ(図示せず)によりそれぞれ調整されるようになる。この際に、サーボドライバは、それぞれ版胴駆動モータ13b、13cに設けられたパルスジェネレータ(図示せず)により検出された実際の版胴駆動モータ13b、13cのモータ回転速度を、各々見当コントローラ34により算出された目標モータ回転速度に近づけるよう、各版胴駆動モータ13b、13cに送るモータ駆動電流の大きさをそれぞれ調整するようになっている。
セクショナルドライブ方式のグラビア印刷機においては、入力部38により見当マーク検出設定条件および刷色に関する情報を入力すると、各印刷ユニット10b、10cについて、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータ13b、13cの制御量を算出するようになっている。このように、セクショナルドライブ方式のグラビア印刷機でも、見当ずれの微調整を行うにあたり、前回の印刷工程における修正値のみを使用するようなプリセットではなく、その時々の見当マーク検出設定条件および印刷の刷色に適した見当ずれ調整量とするべく、記録媒体36に記録された、過去の見当ずれ調整量および刷色に関する情報の蓄積を用いて見当ずれ量を修正するようなプリセットを行うことにより、毎回の印刷工程における見当微調整作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、セクショナルドライブ方式のグラビア印刷機では、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさは手動により修正することができるようになっており、見当ずれの大きさが修正されると、見当ずれの大きさの修正量が見当ずれ調整量として刷色に関する情報とともに見当マーク検出設定条件毎に記録媒体36に記録されるようになっている。このことにより、作業者が手動により見当ずれの修正を行った場合に、この見当ずれの修正を行ったときの見当マーク検出設定条件に対応する見当ずれ調整量および刷色に関する情報を記録媒体36に記録させることができるので、記録媒体36に見当マーク検出設定条件毎の見当ずれ調整量および刷色に関する情報のデータを蓄積させることができる。
また、セクショナルドライブ方式のグラビア印刷機でも、制御量演算部32は、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさを、記録媒体36に記録された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっている。また、制御量演算部32は、入力部38により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記録媒体36に記録された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部30により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータ13b、13cの制御量を算出するようになっている。
また、更に他の変形例では、刷色に関する情報として、Lab色空間を用いる代わりに、他の色情報を用いてもよい。例えば、刷色に関する情報として、三原色であるRGB色空間を用いてもよく、また、更に他の種類の色空間を用いてもよい。
10a、10b、10c 印刷ユニット
11a、11b、11c 版胴
12a、12b、12c 圧胴
13a、13b、13c 版胴駆動モータ
14b、14c コンペンセータローラ
15、15b、15c 見当マーク検出器
15p 発光素子
15q 受光素子
15r 反射板
16b、16c コンペン駆動モータ
30 見当ずれ量演算部
32 制御量演算部
34 見当コントローラ
36 記録媒体
38 入力部
40a、40b 見当マーク
W ウェブ

Claims (10)

  1. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、
    刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、
    見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、
    各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算部と、
    を備え、
    制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、記憶部に記憶された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機。
  2. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、 前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、
    刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、 見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、
    各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算部と、
    を備え、
    制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機。
  3. 刷色に関する情報は、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値を含み、色差ΔEは以下の式により算出されるようになっていることを特徴とする請求項1または2記載のグラビア印刷機。
    Figure 0006032522
  4. 前記見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさは手動により修正することができるようになっており、見当ずれの大きさが修正されると、見当ずれの大きさの修正量が見当ずれ調整量として刷色に関する情報とともに見当マーク検出設定条件毎に記憶部に記憶されるようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のグラビア印刷機。
  5. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、
    見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、
    を備えたグラビア印刷機の制御方法において、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算工程と、
    刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力工程と、
    各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算工程において算出された見当ずれの大きさを、入力工程において入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算工程と、
    を備え、
    制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、記憶部に記憶された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機の制御方法
  6. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、 前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部と、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラと、コンペンセータローラを駆動するコンペン駆動モータとを有する後段印刷ユニットと、
    見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、
    を備えたグラビア印刷機の制御方法において、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算工程と、
    刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力工程と、 各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算工程において算出された見当ずれの大きさを、入力工程において入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量およびコンペン駆動モータの制御量のうち少なくとも一方を算出する制御量演算工程と、
    を備え、
    制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機の制御方法
  7. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部とを有する後段印刷ユニットと、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、
    刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、
    見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、
    各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出する制御量演算部と、
    を備え、
    制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が複数存在する場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、記憶部に記憶された複数の見当ずれ調整量の平均値に基づいて修正するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機。
  8. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータとを有する前段印刷ユニットと、 前段印刷ユニットの下流側に直列に設けられた複数の後段印刷ユニットであって、各後段印刷ユニットは、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴を回転駆動させる版胴駆動モータと、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出部とを有する後段印刷ユニットと、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出部により検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する見当ずれ量演算部と、
    刷色に関する情報および見当マーク検出設定条件を入力するための入力部と、 見当マーク検出設定条件毎に、見当ずれ調整量および当該見当ずれ調整量に対応する刷色に関する情報を記憶する記憶部と、
    各後段印刷ユニットについて、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさを、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量に基づいて修正し、修正後の見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出する制御量演算部と、
    を備え、
    制御量演算部は、入力部により入力された見当マーク検出設定条件が一致するとともに刷色に関する情報に基づく色差が所定の範囲内にある、記憶部に記憶された見当ずれ調整量が存在しない場合には、見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさに基づいて版胴駆動モータの制御量を算出するようになっていることを特徴とするグラビア印刷機。
  9. 刷色に関する情報は、L値、a値およびb値からなる3つの色彩値を含み、色差ΔEは以下の式により算出されるようになっていることを特徴とする請求項7または8記載のグラビア印刷機。
    Figure 0006032522
  10. 前記見当ずれ量演算部により算出された見当ずれの大きさは手動により修正することができるようになっており、見当ずれの大きさが修正されると、見当ずれの大きさの修正量が見当ずれ調整量として刷色に関する情報とともに見当マーク検出設定条件毎に記憶部に記憶されるようになっていることを特徴とする請求項乃至9のいずれか一項に記載のグラビア印刷機。
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