JP2008160340A - キャリブレーション装置、キャリブレーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャリブレーションのユーザ作業負荷を低減する。
【解決手段】 測定濃度が得られた後、記憶領域への記憶を行う際に、過去のデータを初期化して新しいデータを記憶することで、ユーザの作業負荷を軽くすることができる。また、キャリブレーションがエラー無く完了した時点でデータの初期化と記憶を行うため、キャリブレーションに失敗した場合でも過去のデータを失うことがなく、安全である。
【選択図】 図2
【解決手段】 測定濃度が得られた後、記憶領域への記憶を行う際に、過去のデータを初期化して新しいデータを記憶することで、ユーザの作業負荷を軽くすることができる。また、キャリブレーションがエラー無く完了した時点でデータの初期化と記憶を行うため、キャリブレーションに失敗した場合でも過去のデータを失うことがなく、安全である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、カラープリンタ等の画像出力装置の出力物におけるカラーバランスの崩れを調整するキャリブレーション装置、およびキャリブレーション方法に関する。
カラープリンタ等の画像出力装置において印刷を行う場合、機種個体差や経時変化、温度・湿度等の環境によるインク吐出量のばらつきが原因で出力画像の階調特性が不安定になり、カラーバランスの崩れが発生することが多い。特に、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)4色の混合によりカラー画像の印刷を行う複写機、インクジェットプリンタにおいて、各色の濃度ばらつきによって色味に差異が生じてしまうことが問題となっている。この問題を解決する為に、様々な調整法が提案されている。例えば、各インク色を所定の割合で混合させたカラーチャート画像を印刷し、この画像を測色計によって色度を測定し、3次元の補正LUTを生成して補正する方法がある。しかし、高価な測色機が必要とされ、容易に使用できないという問題がある。より簡易的なものとして、画像出力装置によって印字した各インク色のパッチを濃度計または濃度を測定するセンサにより測定して反射濃度を求め、各インク色毎に1次元の補正LUTを生成して印刷時の濃度が目標濃度に近づくように補正を行う方法がある。
しかしながら、このような従来のキャリブレーションでは、各用紙毎に、さらに印字解像度別にキャリブレーションを行う構成であるため、ユーザが新規に利用したい用紙で印字しようとした場合、キャリブレーションを新たに行う必要があったため、手間であるという問題があった。
さらに、プリンタによっては印字対応用紙が50種類、100種類などと多種に渡り、それら各用紙毎に複数の印字解像度が存在するため、各々でキャリブレーションを行うことは非常に膨大な時間を要し、現実的でないという問題があった。
また、下地に色が付いた用紙(黄色コート紙等)や、透過用紙などの特殊な用紙では、濃度の測定が困難であり、濃度キャリブレーションの実行と適用ができなかった。
このような問題を解決するため、キャリブレーションした結果生成されたLUTを他の用紙に適用する方法が提案されている。
特開2000−101836号では、
画像形成装置において、読取手段と画像形成手段とを用いて画像形成を行う複写機モードと、入力手段と画像形成手段とを用いて画像形成を行うプリンタモードとを有し、複写機モードにおける画像形成特性に応じた画像処理条件を校正する校正手段と、校正された画像処理条件に基づき、プリンタモードにおける画像処理条件を生成する生成手段とを有する構成のものが提案されている。
画像形成装置において、読取手段と画像形成手段とを用いて画像形成を行う複写機モードと、入力手段と画像形成手段とを用いて画像形成を行うプリンタモードとを有し、複写機モードにおける画像形成特性に応じた画像処理条件を校正する校正手段と、校正された画像処理条件に基づき、プリンタモードにおける画像処理条件を生成する生成手段とを有する構成のものが提案されている。
特開2006−166138号公報では、キャリブレーション実行後、印刷を行う際に、プリンタドライバUIで用紙設定を行う代わりに、用紙トレイ、サイズ、用紙種類情報が付与された補正LUTセットを選択することで、最適な補正LUTを適用して印刷を行う構成のものが提案されている。
特開2000−101836号公報
特開2006−166138号公報
上記の発明のように、補正LUTを他の用紙にも流用する(以後全体キャリブレーションと呼ぶ)機能を持つプリンタにおいて、全体キャリブレーションをやり直す際には、濃度データを初期化して新たに全体キャリブレーションを実行するという手順が必要であるため、手間がかかるという問題があった。また、初期化を行った後のキャリブレーション実行が失敗した場合、測定濃度データが失われてしまう問題もあった。本発明では、上記課題に鑑み、ユーザの手間を省き、濃度データを失わずに安全にキャリブレーションを実行することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、画像出力装置で出力される画像のカラーバランスの崩れを補正する為に、任意の用紙でキャリブレーションを実行した後に他の用紙で印字を行う際に、前記補正テーブルを生成し、出力画像に反映させる全体キャリブレーションモードと、
キャリブレーションを実行した用紙のみで補正テーブル生成し、出力画像に反映させる用紙別キャリブレーションモードの2種類からキャリブレーションの動作モードを指定するキャリブレーション動作モード指定手段と、
複数の階調で構成される階調パッチを出力する階調パッチ出力手段と、
パッチの反射濃度を光学センサにより測定する濃度測定手段と、
前記濃度測定手段により測定された濃度を記憶する濃度記憶手段と、
前記画像出力装置で印刷を行う際に、前記濃度記憶手段により記憶された測定濃度値と、画像出力装置内の記憶領域に予め記憶された前記階調パッチの目標濃度値とから、出力画像信号を補正する為の補正テーブルを生成して適用した補正画像を印刷する補正テーブル適用手段からなるキャリブレーション装置であって、
前記全体キャリブレーションモードが選択されてキャリブレーションを行った結果生成される全体キャリブレーションの濃度データを保存する前に、過去に保存された用紙別キャリブレーションと全体キャリブレーションの濃度データを初期化し、その後新たに全体キャリブレーションの濃度データを記憶することを特徴とする。
キャリブレーションを実行した用紙のみで補正テーブル生成し、出力画像に反映させる用紙別キャリブレーションモードの2種類からキャリブレーションの動作モードを指定するキャリブレーション動作モード指定手段と、
複数の階調で構成される階調パッチを出力する階調パッチ出力手段と、
パッチの反射濃度を光学センサにより測定する濃度測定手段と、
前記濃度測定手段により測定された濃度を記憶する濃度記憶手段と、
前記画像出力装置で印刷を行う際に、前記濃度記憶手段により記憶された測定濃度値と、画像出力装置内の記憶領域に予め記憶された前記階調パッチの目標濃度値とから、出力画像信号を補正する為の補正テーブルを生成して適用した補正画像を印刷する補正テーブル適用手段からなるキャリブレーション装置であって、
前記全体キャリブレーションモードが選択されてキャリブレーションを行った結果生成される全体キャリブレーションの濃度データを保存する前に、過去に保存された用紙別キャリブレーションと全体キャリブレーションの濃度データを初期化し、その後新たに全体キャリブレーションの濃度データを記憶することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャリブレーション装置において、
前記全体キャリブレーションを行う前に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データを初期化するか否かをユーザに問い合わせることを特徴とする。
前記全体キャリブレーションを行う前に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データを初期化するか否かをユーザに問い合わせることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のキャリブレーション装置において、
ユーザが過去に行った用紙別キャリブレーションの濃度データを残したい時には全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
ユーザが過去に行った用紙別キャリブレーションの濃度データを残したい時には全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のキャリブレーション装置において、
全体キャリブレーションの結果を残したい時には、用紙別キャリブレーションの濃度データに変更し、かつ全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
全体キャリブレーションの結果を残したい時には、用紙別キャリブレーションの濃度データに変更し、かつ全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、画像出力装置で出力される画像のカラーバランスの崩れを補正する為に、任意の用紙でキャリブレーションを実行した後に他の用紙で印字を行う際に、前記補正テーブルを生成し、出力画像に反映させる全体キャリブレーションモードと、
キャリブレーションを実行した用紙のみで補正テーブル生成し、出力画像に反映させる用紙別キャリブレーションモードの2種類からキャリブレーションの動作モードを指定するキャリブレーション動作モード指定工程と、
複数の階調で構成される階調パッチを出力する階調パッチ出力工程と、
パッチの反射濃度を光学センサにより測定する濃度測定工程と、
前記濃度測定工程により測定された濃度を記憶する濃度記憶工程と、
前記画像出力装置で印刷を行う際に、前記濃度記憶工程により記憶された測定濃度値と、画像出力装置内の記憶領域に予め記憶された前記階調パッチの目標濃度値とから、出力画像信号を補正する為の補正テーブルを生成して適用した補正画像を印刷する補正テーブル適用工程からなるキャリブレーション方法であって、
前記全体キャリブレーションモードが選択されてキャリブレーションを行った結果生成される全体キャリブレーションの濃度データを保存する前に、過去に保存された用紙別キャリブレーションと全体キャリブレーションの濃度データを初期化し、その後新たに全体キャリブレーションの濃度データを記憶することを特徴とする。
キャリブレーションを実行した用紙のみで補正テーブル生成し、出力画像に反映させる用紙別キャリブレーションモードの2種類からキャリブレーションの動作モードを指定するキャリブレーション動作モード指定工程と、
複数の階調で構成される階調パッチを出力する階調パッチ出力工程と、
パッチの反射濃度を光学センサにより測定する濃度測定工程と、
前記濃度測定工程により測定された濃度を記憶する濃度記憶工程と、
前記画像出力装置で印刷を行う際に、前記濃度記憶工程により記憶された測定濃度値と、画像出力装置内の記憶領域に予め記憶された前記階調パッチの目標濃度値とから、出力画像信号を補正する為の補正テーブルを生成して適用した補正画像を印刷する補正テーブル適用工程からなるキャリブレーション方法であって、
前記全体キャリブレーションモードが選択されてキャリブレーションを行った結果生成される全体キャリブレーションの濃度データを保存する前に、過去に保存された用紙別キャリブレーションと全体キャリブレーションの濃度データを初期化し、その後新たに全体キャリブレーションの濃度データを記憶することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のキャリブレーション方法において、
前記全体キャリブレーションを行う前に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データを初期化するか否かをユーザに問い合わせることを特徴とする。
前記全体キャリブレーションを行う前に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データを初期化するか否かをユーザに問い合わせることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のキャリブレーション方法において、
ユーザが過去に行った用紙別キャリブレーションの濃度データを残したい時には全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
ユーザが過去に行った用紙別キャリブレーションの濃度データを残したい時には全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載のキャリブレーション方法において、
全体キャリブレーションの結果を残したい時には、用紙別キャリブレーションの濃度データに変更し、かつ全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
全体キャリブレーションの結果を残したい時には、用紙別キャリブレーションの濃度データに変更し、かつ全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする。
本発明によれば、全体キャリブレーション機能を持つプリンタにおいて、キャリブレーションを実行後に、濃度データを初期化して新たな濃度データを記憶することで、初期化と記憶を同時に行うことが可能であり、ユーザの手間を省くことができる。また、キャリブレーション失敗による濃度データの消失を防止することができる。
以下、本発明にかかる実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明のキャリブレーションを施して印刷を行うシステムの構成例である。1はホストコンピュータ、2はプリンタを表している。本実施形態では代表的な例として、キャリブレーション機能を搭載したインクジェット方式のプリンタを挙げる。
<プリンタとキャリブレーションの概略構成>
図2は、プリンタ装置2でキャリブレーションが実行される流れを模式的に表した図である。
図2は、プリンタ装置2でキャリブレーションが実行される流れを模式的に表した図である。
本実施形態におけるプリンタ2は、プリントヘッド23の側面に画像読み取り手段としてマルチセンサ24を備えている。マルチセンサは、R,G,BのLEDと反射光を受光する為のフォトトランジスタから構成されており、反射光の強度から濃度を算出する。キャリブレーションは、図1のオペレーションパネル21でキャリブレーション実行の指示が出されると自動的に実行される。まず、各インク色において入力値を段階的に変化させたキャリブレーションパッチ52を印字し、マルチセンサ24によって測定する。マルチセンサの出力値41から演算部40において測定濃度が算出され、記憶部30に記憶される。キャリブレーションを適用した印刷は、ホストコンピュータ1より送られた入力画像50をプリンタのコントローラ内で画像処理する際に、出力γテーブルを変更することにより行う。予め記憶部30に記憶された目標濃度31と測定濃度32から補正LUT42を生成して画像処理の出力ガンマテーブルに合成した合成出力ガンマテーブルを生成し、これを入力画像の画像処理内で適用することにより、出力画像51を得る。
<キャリブレーション実行処理>
次に、キャリブレーション実行時の動作の全体フローを、図3を用いて説明する。
次に、キャリブレーション実行時の動作の全体フローを、図3を用いて説明する。
まず、ステップS11において、ユーザは図1の本体オペレーションパネル21よりキャリブレーションの実行を指示する。本実施形態では、任意の用紙でキャリブレーションを行った結果生成される補正LUTを他の用紙にも適用する全体キャリブレーションと、他の用紙には適用せず、実行した用紙のみに適用する用紙別キャリブレーションの2つの動作モードを備えている。ユーザは用途によって、全体キャリブレーション、用紙別キャリブレーションのどちらかを選択する。
次に、ステップS12において、マルチセンサによる温湿度環境のチェックが行われる。キャリブレーションパッチの印字が可能な範囲にあるか、温度、湿度センサで検出した値と本体内に記憶した閾値を比較して判断する。閾値外でキャリブレーション実行が困難である場合は、警告と実行確認を本体パネル表示部22に表示し、OKが選択された場合は警告を無視して次のステップに移行、キャンセルが選択された場合はキャリブレーション実行を中止して実行メニュー表示状態に戻る。
次に、ステップS13において、給紙口と用紙の選択を行う。給紙口選択は、ロール紙、背面手差し等がプリンタの標準的な選択ロジックに基づいて選択され、用紙選択も同様に選択される。ただし、本体パネルに表示される用紙選択肢はキャリブレーション実行対応用紙に限定され、さらに、全体キャリブレーションの場合は全体キャリブレーション実行対応用紙、用紙別キャリブレーションの場合は用紙別キャリブレーション実行対応用紙に限定される。
ステップS14では、ステップS13で選択された給紙口と用紙に対して、用紙種とサイズのチェックが行われる。選択された用紙がキャリブレーション実行対応用紙であれば、実行確認を本体パネル表示部に表示する。OKが選択されると、次のステップに移行する。キャンセルが選択されると実行メニュー表示状態に戻る。
ステップS15では、キャリブレーションパッチの印字と測定が行われる。
本実施例のキャリブレーションパッチの例を図4に示す。
キャリブレーションパッチ60は、位置検出用マーク61、インク吐出不良検出用パッチ62、濃度測定パッチ63からなる。濃度測定パッチ63は、横1行に同インク色のパッチを千鳥模様になるようにカウント値を変化させて配置したものである。本実施例のプリンタでは、12色のインク構成になっているため、12行のパッチを印字・測定する。
キャリブレーションパッチの生成と印字は、プリンタ本体内のコントローラとエンジンで行われる。キャリブレーションパッチのカウント値(8bit,0〜256)、解像度変換や誤差拡散等のパラメータ、画像処理テーブルは本体に記憶されたデータを参照する。
パッチのカウント値の例を図5に示す。
この値に基づいてプリンタ本体内でパッチチャートを生成する。カウント値のデータ間隔は等間隔にしても良いが、高濃度のパッチは測定値が不安定で精度良く測定することが難しい為、低濃度部で密、高濃度で粗になるようなパッチ構成にしたほうが望ましい。淡インクの場合は高濃度部でも測定値が安定して得られるため等間隔のカウント値のパッチとし、濃インクの場合は粗密のカウント値で構成されたパッチ、といったようにインクの種類によって異なるカウント値を使用する構成にしてもよい。また、印字用紙毎にインクの打ち込み量制限が異なるため、パッチのカウント値を複数種類用意しておき、用紙の種類毎にカウント値を切り替える構成にしてもよい。
なお、本実施例では、主要な印字モードである、低解像度(1200dpi)、高解像度(2400dpi)の2枚のパッチを印字し、測定を行う。これは、濃度特性が大きくこの2種類に大別されるためであり、これらでキャリブレーションを行うことで他の類似した印字モードを網羅できる。
パッチの測定は各インク色に対応したLEDにより1行毎に行われ、出力値は演算部において測定濃度に変換され、記憶部の所定の領域に格納される。
<全体キャリブレーションの実行と測定濃度の記憶>
ここで、全体キャリブレーションで測定された濃度データの格納処理について図6〜8を参照しながら説明する。図6〜8は、用紙種類1〜nに対するキャリブレーションの実行と全体キャリブレーションの適用の可否を表したもので、キャリブレーション実行が可能な用紙には目標濃度が予め設定され、プリンタ本体内の記憶領域に記憶されている。また、用紙4のように、キャリブレーション実行はできないが、全体キャリブレーションの適用は可能な用紙も存在する。例えば、色付きコート紙やトレーシングペーパー、OHPフイルムなど、反射濃度の測定が困難な用紙はこのカテゴリに属する。このような用紙でも、全体キャリブレーションを適用することで補正が可能である。
ここで、全体キャリブレーションで測定された濃度データの格納処理について図6〜8を参照しながら説明する。図6〜8は、用紙種類1〜nに対するキャリブレーションの実行と全体キャリブレーションの適用の可否を表したもので、キャリブレーション実行が可能な用紙には目標濃度が予め設定され、プリンタ本体内の記憶領域に記憶されている。また、用紙4のように、キャリブレーション実行はできないが、全体キャリブレーションの適用は可能な用紙も存在する。例えば、色付きコート紙やトレーシングペーパー、OHPフイルムなど、反射濃度の測定が困難な用紙はこのカテゴリに属する。このような用紙でも、全体キャリブレーションを適用することで補正が可能である。
図6は、キャリブレーションが行われていない状態で、記憶領域には測定濃度は格納されていない。図7は、用紙1で全体キャリブレーションを行った後、用紙2、3で用紙別キャリブレーションを実行した状態である。
図8は、図7の状態で全体キャリブレーションが再び実行された場合を表している。エラー無く測定までが完了した時点で、得られた測定濃度データの記憶領域への記憶が行われる。その際に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データが存在している場合、データの記憶(上書き)と同時に他の用紙で過去に実施した用紙別キャリブレーションの結果を初期化することができる。また、初期化を行わず、用紙別キャリブレーションの結果を残しておくこともできる。さらに、過去に行った全体キャリブレーションが今回行った用紙と別の用紙であった場合、データを用紙別キャリブレーションのデータに変更することもできる。このような処理を行うことで、全体キャリブレーションの前にデータの初期化を行う必要がなくなるため、ユーザの手間を省くことができる。また、キャリブレーションがエラー無く完了した時点で初めてデータの初期化と記憶を行うため、万が一キャリブレーションに失敗した場合でも過去のキャリブレーションのデータを失うことがなく、安全である。
<キャリブレーション補正LUTの適用処理>
ユーザから印刷の指示があると、印刷ジョブを受け付けたプリンタでキャリブレーションが適用される。プリンタ内部で行われる適用処理フローを図9に示す。
ユーザから印刷の指示があると、印刷ジョブを受け付けたプリンタでキャリブレーションが適用される。プリンタ内部で行われる適用処理フローを図9に示す。
まず、ステップS21において、キャリブレーションOFFの指定チェックが行われる。ユーザは印刷時にプリンタドライバ上でキャリブレーション適用の可否を指定することができ、キャリブレーションOFFを指定した場合、印刷ジョブのヘッダにOFF指定が行われる。OFF指定が行われている場合は、ステップS27へと移行し、キャリブレーション補正テーブルの生成・適用を行わずに通常の印刷を行う。ON指定または指定がない場合は次のステップに移行する。
ステップS22では、補正LUTを生成する用紙を特定する。その判定ロジックを、図10を用いて説明する。
まず、ステップS221にて、印刷対象となっている用紙の実行フラグを参照し、その用紙で過去にキャリブレーションを行った実績があるかどうかを判断する。実行フラグが1(実行済み)の場合は、ステップS224に移行して対象用紙を補正LUT生成用紙として決定し、図9のステップS23に移行する。
ステップS221では、0(未実行)と判定された場合は、次のステップS222に移行する。
ステップS222では、全体キャリブレーションの実行用紙番号を参照する。同実行用紙番号の値が0(未実行)であれば、ステップS223にて補正LUT生成用紙なしと決定し、図9のステップS23に移行する。同実行用紙番号の値が非0(実行済み)で有効な用紙番号であれば、S224にて補正LUT生成用紙をその用紙に決定し、図9のステップS23に移行する。
ステップS23では、S22におけるキャリブレーション実行用紙の判断結果に基づき、印刷方法を判定する。補正LUT生成用紙がなしと判断されていた場合は、過去に有効なキャリブレーションが実行されていないことになるため、ステップS27に移行し、キャリブレーション補正テーブルを適用せずに通常の印刷を行う。補正LUT生成用紙があると判断されていた場合は、次のステップに移行する。
ステップS24では、印字モードを決定する。キャリブレーション実行では2つの異なる印字モードに対してパッチチャートを印刷、測定しており、このステップではどちらの印字モードの測定結果を用いて補正LUTを生成するかを決定する。
印刷ジョブを受け取ると、エンジン動作モードが決定される。各エンジン動作モードには、LUT適用IDが対応付けられている。LUT適用IDが0(適用不可)の場合には、キャリブレーション補正テーブルを適用できない印字モードと判断し、ステップS27に移行してキャリブレーション補正LUTを適用しない通常の印刷を行う。同IDが1(印字モード1の結果を適用可)の場合には、先に決定した補正LUT生成用紙の印字モード1の結果を用いるものとして決定する。同様に、同IDが2(印字モード2の結果を適用可)の場合には、先に決定した補正LUT生成用紙の印字モード2の結果を用いるものとして決定する。
以上より、印字モードが決定した場合、次のステップに移行する。
ステップS26では、補正LUTを生成し、適用して印刷する。
以下の要素から補正LUTを生成する。実際には補正LUTが適用された出力ガンマテーブルを生成する。
・目標濃度特性
ステップS22で決定した補正LUT生成用紙の目標濃度特性のうち、ステップS24で決定した印字モードに適合するもの。
ステップS22で決定した補正LUT生成用紙の目標濃度特性のうち、ステップS24で決定した印字モードに適合するもの。
・測定濃度特性
ステップS22で決定した補正LUT生成用紙の測定濃度特性のうち、ステップS24で決定した印字モードに適合するもの。
ステップS22で決定した補正LUT生成用紙の測定濃度特性のうち、ステップS24で決定した印字モードに適合するもの。
・印刷ジョブの中に含まれる出力ガンマテーブル
・インク種ID
使用するインクの種類。本実施形態のプリンタではフォトブラック(ID=1)とマットブラック(ID=2)の2種のインクを使い分けている。キャリブレーションでは両方のインクで印字したパッチの濃度を測定し記憶しているため、どちらの測定濃度を使用して補正LUTを生成するかをインク種IDによって決定する。
・インク種ID
使用するインクの種類。本実施形態のプリンタではフォトブラック(ID=1)とマットブラック(ID=2)の2種のインクを使い分けている。キャリブレーションでは両方のインクで印字したパッチの濃度を測定し記憶しているため、どちらの測定濃度を使用して補正LUTを生成するかをインク種IDによって決定する。
ここで、補正LUTの生成アルゴリズムについて説明する。
<補正LUTの生成アルゴリズム>
図11は、目標濃度曲線70と測定濃度曲線71を表したものである。また、図12は、図11の2つの濃度曲線から生成される補正LUT80である。補正LUT80は、パッチカウント値を0〜1に正規化した値を入力値とした際の出力値を演算で求めることにより作成する。例えば、パッチカウント値x1(0≦x1≦1)を入力値i1として出力値o1を求めるとき、測定濃度曲線71のカウント値x1での濃度はd1であり、目標濃度曲線70での濃度はd2であるため、測定濃度曲線71において濃度がd2となるカウント値x2を逆算し、出力値とする。従って、入力値i1=x1において、出力値o1=x2となる。同様の演算をパッチカウント値0〜1で順次行うことにより、補正LUTを求める。
図11は、目標濃度曲線70と測定濃度曲線71を表したものである。また、図12は、図11の2つの濃度曲線から生成される補正LUT80である。補正LUT80は、パッチカウント値を0〜1に正規化した値を入力値とした際の出力値を演算で求めることにより作成する。例えば、パッチカウント値x1(0≦x1≦1)を入力値i1として出力値o1を求めるとき、測定濃度曲線71のカウント値x1での濃度はd1であり、目標濃度曲線70での濃度はd2であるため、測定濃度曲線71において濃度がd2となるカウント値x2を逆算し、出力値とする。従って、入力値i1=x1において、出力値o1=x2となる。同様の演算をパッチカウント値0〜1で順次行うことにより、補正LUTを求める。
以上のアルゴリズムを適用して生成された補正LUTを、印刷ジョブの中に含まれる出力ガンマテーブルに適用することで、補正された出力ガンマテーブルを生成する。この補正された出力ガンマテーブルを印字時に使用することで、キャリブレーションが適用された出力画像を得ることができる。
以上、本実施形態のキャリブレーション装置におけるキャリブレーション動作を説明した。本実施形態では、全体キャリブレーションが実行されて測定濃度が得られた後、記憶領域への記憶を行う際に、過去の濃度データを初期化して新たな濃度データを記憶することで、事前の初期化作業を省くことができ、ユーザの負担を軽くすることができる。また、キャリブレーションがエラー無く完了した時点で濃度データの初期化と記憶を行うため、万が一キャリブレーションに失敗した場合でも過去のキャリブレーションの濃度データを失うことがなく、安全である。
なお、本実施例では、代表的な例としてインクジェット方式のプリンタを挙げたが、これに限らず、複写機や電子写真式プリンタ等でも適用可能である。
1 ホストコンピュータ
2 プリンタ装置
21 オペレーションパネル
22 パネル表示部
23 プリントヘッド
24 マルチセンサ
30 記憶部
31 目標濃度データ
32 測定濃度データ
40 演算部
41 マルチセンサの出力値
42 補正LUT
50 入力画像
51 出力画像
6 キャリブレーションパッチ
61 位置検出用マーク
62 インク吐出不良検出用パッチ
63 濃度測定パッチ
70 目標濃度曲線
71 測定濃度曲線
80 補正LUT
2 プリンタ装置
21 オペレーションパネル
22 パネル表示部
23 プリントヘッド
24 マルチセンサ
30 記憶部
31 目標濃度データ
32 測定濃度データ
40 演算部
41 マルチセンサの出力値
42 補正LUT
50 入力画像
51 出力画像
6 キャリブレーションパッチ
61 位置検出用マーク
62 インク吐出不良検出用パッチ
63 濃度測定パッチ
70 目標濃度曲線
71 測定濃度曲線
80 補正LUT
Claims (8)
- 画像出力装置で出力される画像のカラーバランスの崩れを補正する為に、任意の用紙でキャリブレーションを実行した後に他の用紙で印字を行う際に、前記補正テーブルを生成し、出力画像に反映させる全体キャリブレーションモードと、
キャリブレーションを実行した用紙のみで補正テーブル生成し、出力画像に反映させる用紙別キャリブレーションモードの2種類からキャリブレーションの動作モードを指定するキャリブレーション動作モード指定手段と、
複数の階調で構成される階調パッチを出力する階調パッチ出力手段と、
パッチの反射濃度を光学センサにより測定する濃度測定手段と、
前記濃度測定手段により測定された濃度を記憶する濃度記憶手段と、
前記画像出力装置で印刷を行う際に、前記濃度記憶手段により記憶された測定濃度値と、画像出力装置内の記憶領域に予め記憶された前記階調パッチの目標濃度値とから、出力画像信号を補正する為の補正テーブルを生成して適用した補正画像を印刷する補正テーブル適用手段からなるキャリブレーション装置であって、
前記全体キャリブレーションモードが選択されてキャリブレーションを行った結果生成される全体キャリブレーションの濃度データを保存する前に、過去に保存された用紙別キャリブレーションと全体キャリブレーションの濃度データを初期化し、その後新たに全体キャリブレーションの濃度データを記憶することを特徴とするキャリブレーション装置。 - 請求項1に記載のキャリブレーション装置において、
前記全体キャリブレーションを行う前に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データを初期化するか否かをユーザに問い合わせることを特徴とする、キャリブレーション装置。 - 請求項2に記載のキャリブレーション装置において、
ユーザが過去に行った用紙別キャリブレーションの濃度データを残したい時には全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする、キャリブレーション装置。 - 請求項2または3に記載のキャリブレーション装置において、
全体キャリブレーションの結果を残したい時には、用紙別キャリブレーションの濃度データに変更し、かつ全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする、キャリブレーション装置。 - 画像出力装置で出力される画像のカラーバランスの崩れを補正する為に、任意の用紙でキャリブレーションを実行した後に他の用紙で印字を行う際に、前記補正テーブルを生成し、出力画像に反映させる全体キャリブレーションモードと、
キャリブレーションを実行した用紙のみで補正テーブル生成し、出力画像に反映させる用紙別キャリブレーションモードの2種類からキャリブレーションの動作モードを指定するキャリブレーション動作モード指定工程と、
複数の階調で構成される階調パッチを出力する階調パッチ出力工程と、
パッチの反射濃度を光学センサにより測定する濃度測定工程と、
前記濃度測定工程により測定された濃度を記憶する濃度記憶工程と、
前記画像出力装置で印刷を行う際に、前記濃度記憶工程により記憶された測定濃度値と、画像出力装置内の記憶領域に予め記憶された前記階調パッチの目標濃度値とから、出力画像信号を補正する為の補正テーブルを生成して適用した補正画像を印刷する補正テーブル適用工程からなるキャリブレーション方法であって、
前記全体キャリブレーションモードが選択されてキャリブレーションを行った結果生成される全体キャリブレーションの濃度データを保存する前に、過去に保存された用紙別キャリブレーションと全体キャリブレーションの濃度データを初期化し、その後新たに全体キャリブレーションの濃度データを記憶することを特徴とするキャリブレーション方法。 - 請求項5に記載のキャリブレーション方法において、
前記全体キャリブレーションを行う前に、過去に行ったキャリブレーションの濃度データを初期化するか否かをユーザに問い合わせることを特徴とする、キャリブレーション方法。 - 請求項6に記載のキャリブレーション方法において、
ユーザが過去に行った用紙別キャリブレーションの濃度データを残したい時には全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする、キャリブレーション方法。 - 請求項6または7に記載のキャリブレーション方法において、
全体キャリブレーションの結果を残したい時には、用紙別キャリブレーションの濃度データに変更し、かつ全体キャリブレーションによって初期化しないことを特徴とする、キャリブレーション方法。
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---|---|---|---|
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JP2014061645A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Seiko Epson Corp | 印刷装置およびパターン測定方法 |
JP2016224701A (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-28 | キヤノン株式会社 | 制御装置、制御方法、及びプログラム |
-
2006
- 2006-12-22 JP JP2006345264A patent/JP2008160340A/ja not_active Withdrawn
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