JP2014160988A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着後のパッチを分光タイプのカラーセンサを用いて色を測定する際に、シートの表面粗さ等によってパッチの測定値のバラツキが異なる。このため、表面粗さの大きいシートで表面粗さの小さいシートと同じサイズのパッチから測定値を求めると測定精度が低下する。
【解決手段】シートへ画像を形成する画像形成手段と、測定用画像を前記画像形成手段により前記シートに形成させる制御手段と、前記測定用画像から複数の測定値をサンプリングして色を測定する測定手段とを有し、前記制御手段は、前記シートの種類に応じて前記パッチのパッチサイズを調整する。
【選択図】 図8

Description

本願発明は、色を測定する機能を備えた画像形成装置に関する。
昨今において普及している画像形成装置(以下、プリンタと呼ぶ)の品質の一つとして色の再現性が挙げられる。
色の再現性については同機種間だけでなく、異機種間、他方式による画像形成装置あるいは画像表示装置との色の違いも問題になることから、これら機器同士のカラーマッチングを行うため、ICC(International Color Consortium)プロファイルと呼ばれる多次元LUT(Look Up Table)を作成するソフトウェアと測定器が市販されている。
図5に示すように、各ICCプロファイルの内容は、測定器を用いたパッチの色測定に基づき、機器に依存しない色空間に対応付けて校正される。色空間には例えば、CIE L*a*b*色空間(CIEは国際照明委員;Commission Internationale de l’Eclairageの略)が挙げられる。これにより、異なる機器間においても、プリントする色を一致させることができる。そして、画像形成装置等に備えられたCMM(Color Management Module)は、これらのプロファイルを用いて色変換を行うことによりプリント・データを作成することができる。
特許文献1では、シート上に形成したパッチ像を、光源と回折格子と位置検出センサからなるカラーセンサにて検出の検出精度を向上させ、インラインでの測定器構成として提案されている。カラーセンサからの検出値を分光反射率に変換し、三刺激値などを考慮してCIE Labに変換することができる。
カラーマッチング精度や色の安定性についての指標として、ISO 12647−7記載のカラーマッチング精度規格(IT8.7/4(ISO 12642:1617パッチ)[4.2.2])がΔE平均で4.0と規定されている。また、安定性の規格である再現性[4.2.3]では各パッチΔE1.5以下であることが規定されている。
上記スペックを満足するためには、センサの検出精度はΔE1.0以下が望ましい。なお、ΔEとは、後述するCIEが定めるL*a*b*色空間内の2点間(L1,a1,b1)(L2,a2,b2)における三次元距離(式1)で表すことができる。
Figure 2014160988
・・・(式1)
特許文献2では、紙へのトナー定着前後でパッチの色が変化する。このため、色測定方法としては、定着装置より通紙方向下流にカラーセンサを配置して、紙上に定着したパッチ群(以降、パッチ群が定着された紙を、色測定用チャートと呼称)を、カラーセンサにより色測定を行う。そして、測定値に基づいてICCプロファイルを補正する方法が提案されている。
特開2004−86013号公報 特開2009−4865号公報
しかしながら、表面性の粗いシートで出力する際には、転写不良により出力されたパッチの一部が抜けてしまう現象が起こる。このため、上記の従来例では表面粗さの大きいシートなどで転写不良によるパッチの抜けが大きくなった時、読み取り値のバラツキが大きくなりパッチの色の測定精度が悪化するという問題がある。
上記課題を解決するために、本願発明は以下の構成を有する。すなわち、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により測定用画像を前記シートに形成させる制御手段と、前記測定用画像から複数の測定値をサンプリングして色を測定する測定手段と、を有し、前記制御手段は、前記シートの種類に応じて前記測定用画像のサイズを調整する。
本発明により、シートの表面性によってパッチサイズを変える事で、転写不良等により読み取り値のバラツキが大きいシートでも測定精度を維持できる。
画像形成装置の構成例を示す図。 カラーセンサの構成例を示す図。 制御ブロック図。 ICCプロファイルを説明するための図。 カラー・マネジメント環境の概略図。 シートの種類による低周波ノイズレベルの違いを説明するための図。 紙の表面粗さとカラーセンサ測定値との関係を説明するための図。 シートの種類とパッチサイズとの関係を説明するための図。 実施例1に係るフローチャート。 実施例2に係るパッチサイズ調整のテーブルの図。 実施例2に係るフローチャート。 平均化処理回数と読み取り精度との関係を説明するための図。 プロファイルによる色補正に必要なCMYK信号値を説明するための図。 平均化処理回数と読み取り精度との関係を説明するための図。
<実施例1>
本発明に係る実施例を、図を用いて詳細に説明する。
本実施例では電子写真方式のレーザビームプリンタを用いて説明を行う。説明は電子写真方式で行うが、インクジェットプリンタや昇華型プリンタなどの熱乾燥方式による画像定着を行う画像形成装置に適用することも可能である。本発明の画像形成装置の構造及び動作について説明する。
図1は、本実施例における画像形成装置(以下、プリンタ)100の構造を示す断面図である。プリンタ100は、筐体101を備える。筐体101には、エンジン部を構成するための各機構と、各機構による各印刷プロセス処理(例えば、給紙処理など)に関する制御を行なうエンジン制御部312及びプリンタコントローラ103を収納する制御ボード収納部104とが内蔵されている。
エンジン部を構成するための機構としては、光学処理機構、定着処理機構、給紙処理機構、及び搬送処理機構などが設けられる。光学処理機構は、レーザ光の走査による感光ドラム105上への静電潜像形成、その静電潜像の顕像化、その顕像の中間転写体106への多重転写、多重転写されたカラー画像のシート110への転写などを行う。定着処理機構は、シート110に転写されたトナー像を定着させる。給紙処理機構は、シート110の給紙処理を行う。搬送処理機構は、シート110の搬送処理を行う。
光学処理機構は、レーザスキャナ部107において、プリンタコントローラ103から供給されたイメージデータに応じて半導体レーザ(不図示)から発射されるレーザ光をオン、オフに駆動するレーザドライバを有する。半導体レーザから発射されたレーザ光は、回転多面鏡により走査方向に振られる。ここで主走査方向に振られたレーザ光は、反射ミラー109を介して感光ドラム105に導かれ、感光ドラム105上を主走査方向に露光する。
一方、一次帯電器111により帯電され、レーザ光による走査露光によって感光ドラム105上に形成された静電潜像は、現像器112により供給されるトナーによってトナー像に顕像化される。そして、感光ドラム105上の顕像されたトナー像は、トナー像とは逆特性の電圧を印加された中間転写体106上に転写(1次転写)される。カラー画像形成時には、Y(イエロー)ステーション120、M(マゼンタ)ステーション121、C(シアン)ステーション122、およびK(ブラック)ステーション123からそれぞれの色を中間転写体106上に順次形成される。その結果、フルカラーの可視像が中間転写体106上に形成される。
次に、収納庫113から給送されたシート110が搬送され、転写ローラ114にてシート110を中間転写体106に圧接すると同時に、転写ローラ114にトナーと逆特性のバイアスを印加される。これにより、中間転写体106上に形成された可視像は、給紙処理機構によって副走査方向に同期して給紙されるシート110に転写される(2次転写)。尚、感光ドラム105及び現像器112は着脱可能である。
また、中間転写体106の周りには、画像形成開始位置検出センサ115、給紙タイミングセンサ116、及び濃度センサ117が配置される。画像形成開始位置検出センサ115は、画像形成を行う際の印刷開始位置を決める。給紙タイミングセンサ116は、シート110の給紙のタイミングを図る。濃度センサ117は、濃度制御時に測定用画像(以下、パッチ)の濃度を測定する。濃度制御が行なわれた際には、濃度センサ117により、それぞれのパッチの濃度測定を行う。
定着処理機構は、シート110に転写されたトナー像を熱圧によって定着させるための第一定着器150および第二定着器160を有する。第一定着器150には、シート110に熱を加えるための定着ローラ151、シート110を定着ローラ151に圧接させるための加圧ベルト152、および定着完了を検知する定着後センサ153を含む。各ローラは中空であり、内部にそれぞれヒータ(不図示)を有し、回転駆動されると同時にシート110を搬送するように構成されている。第二定着器160は、第一定着器150よりもシート110の搬送経路下流側に位置し、第一定着器150によって定着されたシート110上のトナー像に対してグロスを付加したり、定着性を確保したりする目的で配置されている。第二定着器160も、第一定着器150同様に定着ローラ161、加圧ローラ162、および定着後センサ163を有した構成になっている。
シート110の種類によっては第二定着器160を通過する必要が無いものが存在する。この場合、エネルギー消費量を低減する目的で第二定着器160を経由せずシート110を排出するための搬送経路130を有する。搬送経路切り替えフラッパ131によってシート110を搬送経路130へと誘導させることが可能である。
シート110は、搬送経路切り替えフラッパ132により搬送経路135へと誘導される。そして、反転センサ137によってシート110の位置検出がなされた後、反転部136でスイッチバック動作することで、シート110の先行端が入れ替えられる。
さらに第二定着器160の搬送方向下流側には、シート110上のパッチ画像を検知するカラーセンサ200が配置されている。操作部180からの指示により色検出動作の指示が出され、検出結果をもとに、プリンタエンジン部102では濃度調整、階調調整、多次色調整が実行される。
(カラーセンサ)
カラーセンサ200の構造及び測定動作について説明する。図2は本実施形態におけるカラーセンサ200の構造を示す図である。カラーセンサ200は、LED光源201、回折格子202、ラインセンサ203(203−1〜203−n)、演算部204、およびメモリ205が内蔵されている。LED光源201は、シート208上のトナーパッチ(以下、パッチ)207に白色の光を照射する。回折格子202は、パッチ207から反射した光を波長ごとに分光する。ラインセンサ203(203−1〜203−n)は、回折格子202により波長ごとに分解された光を検出する受光素子であるn個の画素から構成される。演算部204は、ラインセンサ203により検出された各画素の光強度値から分光演算を行う。メモリ205は、各種データを保存する。
演算部204は例えば、光強度値から分光演算する分光演算部(不図示)やLab値を演算するLab演算部(不図示)などを有する。また、カラーセンサ200の構成においてLED光源201から照射された光をシート208上のパッチ207に集光し、またパッチ207から反射した光を回折格子202に集光するレンズ206が内蔵されている構成をとっても良い
[基本動作]
次に、カラーセンサ200によって検出された結果をプリンタ100内でフィードバックする構成について説明する。
(調整基本フロー説明)
本実施例に係るプリンタ100において、プロファイルを作成し、そのプロファイルを用いて出力するための基本フローを説明する。本実施例においては、優れた色再現性を実現するプロファイルとして、ICC(International Color Consortium)プロファイルを用いることとする。ただし、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、Adobe社が提唱したPostScriptのレベル2から採用されているCRD(Color Rendering Dictionary)やPhotoshop(登録商標)内の色分解テーブル、墨版情報を維持するEFI社のColorWise内CMYKシミュレーションなども用いることができる。
(分光反射率の測定および色値の算出)
本実施例のプリンタ100は図1に示すように、定着後排紙トレイ(不図示)の搬送方向上流に読取手段としてのカラーセンサ200を備える。プリンタ100は、カラーセンサ200により分光反射率を測定でき、その測定結果を色値に変換して色変換プロファイルを自ら作成する。そして、プリンタ100は、作成した色変換プロファイルを用いて、内部変換色処理を行う。
色値の算出式について説明する。カラーセンサ200で色を測定され入力される信号は、LED光源201から照射された光が測定対象物にて反射され、その反射光が回折格子202で分光されて380nm〜720nmの各波長領域に配置されたCMOSセンサ(ラインセンサ203)上で検出される。そして、その入力信号に対して分光反射率が測定される。本発明では、検出演算精度の向上を図るためCIEの規定通り、分光反射率から等色関数などを介してL*a*b*に変換する。
L*a*b*に変換されたパッチ情報は、パッチの信号値との関係を求め、色変換プロファイルであるICCプロファイルを作成する。
(L*a*b*演算)
以下は、分光反射率から色値(L*a*b*)を算出する方法(工程)である。ここで示す方法については、ISO13655で規定されている。
a.試料の分光反射率R(λ)を求める(380nm〜780nm)。
b.等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)と標準光分光分布SD50(λ)を用意する。なお、等色関数はJIS Z8701にて規定されている。また、SD50(λ)はJIS Z8720で規定され、補助標準イルミナントD50とも呼ばれる。
c.用意した関数を用いて波長を求める。
Figure 2014160988
d.各波長の積算を行う。
Figure 2014160988
e.等色関数y(λ)と標準光分光分布SD50(λ)の積を各波長に対して積算する。
Figure 2014160988
f.XYZを算出する。
Figure 2014160988
g.L*a*b*を算出する。Y/Y>0.008856の場合、以下の算出式により求められる。ここで、X、Y、Zは標準光三刺激値を示す。
Figure 2014160988
Figure 2014160988
なお、
Figure 2014160988
は、
Figure 2014160988
とも記載する。
(プロファイル作成処理)
カスタマエンジニアによる部品交換時や、カラーマッチング精度が要求されるJOBの前、デザイン構想段階などで最終出力物の色味が知りたい時などに、ユーザが操作部180を操作し、カラープロファイルの作成処理が行われる。
プロファイルの作成処理は、図3の制御ブロック図に示すプリンタコントローラ103において行われる。まず、プロファイル作成の指示は、操作部180を介してプロファイル作成部301に入力される。プロファイル作成部301は、ISO12642テストフォームのCMYKカラーチャートを、プロファイルを介さずに出力するようプリンタ部(エンジン制御部312)に信号を送る。同時に、プロファイル作成部301は、カラーセンサ制御部302に測定指示を送る。プリンタ100にて、帯電、露光、現像、転写、定着などのプロセスにより、シート110にはISO12642テストフォームが転写・定着され、カラーセンサ200にて色を測定される。測定されたパッチの分光反射率データは、プリンタコントローラ103に入力され、Lab演算部303によってL*a*b*データに変換される。このL*a*b*データは、カラーセンサ用入力ICCプロファイル格納部304に格納されているプロファイルによって変換され、プロファイル作成部301に入力される。
なお、変換形式はL*a*b*に限定するものではなく、機器に依存しない色空間信号であるCIE1931XYZ表色系へ分光反射率データを変換してもよい。
さらにプロファイル作成部301は、出力させたCMYK信号と入力されたL*a*b*データとの関係により、出力ICCプロファイルを作成し、出力ICCプロファイル格納部305に格納されている出力ICCプロファイルと入れ替える。
ISO12642テストフォームは、一般的な複写機が出力可能な色再現域を網羅するCMYK色信号パッチを含んでおり、それぞれの色信号値と測定したL*a*b*値との関係から色変換表を作成する。つまりCMYK→Labの変換表(A2Bxタグ)が作成される。この変換表に基づいて、逆変換表(B2Axタグ)が作成される。
ICCプロファイルは、図4のような構造になっており、ヘッダー、タグ、及びそのデータから構成される。タグには色変換テーブルに加えて、白色点(Wtpt)やプロファイル内部で定義されているLab値によって表現されるある色が、そのハードコピーの再現可能な範囲の内側か外側かを示す(gamt)タグなども記述される。
なお、プロファイル作成命令を外部I/F308を介して外部接続機器(PCなど)から受け付けた場合、外部機器に作成された出力ICCプロファイルをアップロードさせ、ICCプロファイルに対応したアプリケーションでの色変換をユーザが行えるようにしてもよい。
(色変換処理)
通常のカラー出力の色変換において、スキャナ部などの外部I/F308を介して入力されたRGB信号値やJapanColorなどの標準印刷CMYK信号値を想定して入力された画像信号は、外部入力用の入力ICCプロファイル格納部307に送られる。入力ICCプロファイル格納部307は、外部I/F308から入力された画像信号に応じて、RGB→L*a*b*変換あるいはCMYK→L*a*b*変換を行う。入力ICCプロファイルは、入力信号のガンマをコントロールする1次元LUT、ダイレクトマッピングといわれる多次色LUT、生成された変換データのガンマをコントロールする1次元LUTで構成されている。入力された画像信号は、これらのテーブルを用いて、デバイスに依存した色空間からデバイスに依存しないL*a*b*データに変換される。
L*a*b*色空間座標系の値に変換された画像信号は、CMM(Color Management Module)306に入力される。そして、画像信号に対し、GAMUT変換、色変換、黒文字判定等が行われる。GAMUT変換では、入力機器としてのスキャナ部など外部I/F308の読取色空間と、出力機器としてのプリンタ100との間の出力色再現範囲のミスマッチがマッピングされる。また、色変換では、入力時の光源種と出力物を観察するときの光源種ミスマッチ(色温度設定のミスマッチとも言う)が調整される。これにより、L*a*b*データは、L*’a*’b*’データへ変換され、出力ICCプロファイル格納部305に入力される。前述のように作成したプロファイルは、出力ICCプロファイル格納部305に格納されており、新たに作成したICCプロファイルによって色変換され、出力機器に依存したCMYK信号へと変換され、出力される。
図3ではブロック構成上、CMM306を、入力ICCプロファイル格納部307および出力ICCプロファイル格納部305に分けて説明した。しかし、図5のようにCMM306は、カラー・マネジメントを司るモジュールのことであり、入力プロファイルと出力プロファイルを使って色変換を行っているものとする。
[本実施例の内容]
以上、カラーセンサによる分光反射率の測定〜色値演算〜Lab演算〜ICCプロファイル作成〜色変換処理までの基本的な動作を説明した。以降、本願発明に係るプロファイル作成用チャート詳細及び本件の特徴となるシートの種類に応じてパッチサイズを変更する構成について説明する。
(プロファイル作成用チャート詳細)
次に、本発明の特徴であるプロファイル作成用チャートの詳細について説明する。プロファイル作成用のチャートは、図13で示すプロファイルによる色補正に必要なCMYK信号値に対して、予め決められた大きさのパッチにて出力され、予め決められたセンサ設定(蓄積時間、平均処理回数)にて測定される。このパッチの大きさやセンサ設定は、高精度な色の測定が行えるように設定される必要がある。
また、高精度な色の測定と同時に、多次色補正用のチャートとしては、できるだけ少なくなるように設定されることが望ましい。これは、測定する枚数が増加すれば、出力、補正に時間がかかってしまい、その結果、ユーザのダウンタイムが増加することにつながり、必要となるシートの数量が増加してしまうためである。
本実施例では、多次色補正用に出力されるチャートの枚数を削減しながら、高精度に測定値を算出することが可能な方法について説明する。なお、以下で説明する測定スピードやパッチの大きさ、センサ設定は一例であり、これに限定されるものではない。
まず、パッチの大きさは以下のような式2によって算出される。
パッチの大きさ=P.S.*(蓄積時間t)*(平均化処理回数N) ・・・(2)
P.S.(mm/s);測定パッチが形成されたシートを搬送するスピード
蓄積時間t(s);各測定パッチ内において、ラインセンサ内に入射されるパッチからの反射光を適正に蓄積するために必要な測定時間
平均化処理回数N(回);各測定パッチ内において、微小領域のムラを平均化するために必要とされる測定回数
本実施例においては、P.S.=250mm/sとする。また、蓄積時間tと平均化処理回数Nは、パッチ毎に異なる。まず、蓄積時間は、各測定パッチ内において、ラインセンサ203内に入射されるパッチからの反射光を適正にするために必要な時間である。本実施例においては、蓄積時間を3msに設定する。これにより、1点のサンプリングに必要な搬送方向のパッチ長さは0.75mmとなる。
次に、シートの種類に応じた平均化処理回数の違いについて説明する。平均化処理回数は、各測定パッチ内において、微小領域のムラを平均化するために必要とされる測定回数で、この設定を最適化することで測定精度を向上させる。つまり、複数の測定値をサンプリングし、サンプリング数が多いほど色の測定精度は向上する。
しかし、表面の粗いシートで出力する際には、転写不良により出力されたパッチの一部が抜けてしまう現象が起こる。図6にBlueのベタ画像での転写不良によるパッチの抜けによって発生する低周波のノイズと測定の周期との関係を示す。図6において、縦軸は低周波ノイズを示し、横軸は測定の周期を示す。
ここで、低周波のノイズの大きさは、視覚による周波数感度を補正したノイズ感度の指標である。また、図6に点線で示した0.75mmの周期は、P.S.(mm/s)と蓄積時間t(s)から決まる測定の際の1点のサンプリングの長さである。図6に示すように、シートの種類に応じて転写不良に起因した低周波ノイズの大きさが異なる。
図7に紙の表面の粗さとカラーセンサ測定値との関係を説明するための図を示す。図7において、横軸はL*a*b*表色系におけるa*の値を示す。また、縦軸はL*a*b*表色系におけるb*の値を示す。図7に示すように、表面粗さが大きいシート(●にて示す)では表面粗さが小さいシート(◆にて示す)に比べ、測定値がばらついてしまう。
(シートの種類に応じたパッチサイズの選択)
次に、プリンタ100にて行われる本実施例に係るパッチサイズの選択の流れについて、図9のフローチャート図を用いて説明する。
まず、S901にてプリンタ100は、出力するシートの種類を選択する。次に、S902にてプリンタ100は、予め登録されているシートの種類とパッチサイズとの関係(図8)により決められたパッチサイズにパッチを変更する。ここで決定されたパッチサイズに基づいて、パッチ形成が行われる。そして、S903にてプリンタ100は、パッチサイズに応じてパッチの測定値を求める際のサンプリング数(平均化処理回数)を変更する。なお、サンプリング周期は搬送速度及びカラーセンサ200の構成によって固定される。
(効果)
図12に、普通紙A(表面粗さ大きい)、普通紙B(表面粗さ小さい)おける平均化処理回数と測定精度との関係を示す。図12において、縦軸は測定精度を示し、横軸は平均化処理回数(サンプリング数)を示す。ここでの測定精度(色味差ΔE)は値が小さいほど、精度が高いことを意味する。
普通紙Aで平均化処理回数を20回とする事で、普通紙Aの平均化処理回数が13回の場合と同様の精度とすることができる。ここで、平均化処理回数は、予め、シートの種類毎にシートの表面性に応じたパッチサイズを登録しておく。そして、シートの表面性によってパッチサイズを変える事で、転写不良等により読み取り値がばらつくシートでも測定精度を維持できる。本実施例においては、平均処理回数の設定をシートの種類に応じて、コート紙、厚紙、普通紙A(表面粗さ大きい)、普通紙B(表面粗さ小さい)、薄紙の5段階設け、それぞれのパッチ毎に適正値を設定した。
図8にシートの種類とパッチサイズの関係を示す。図8のテーブルにおいて、上に定義されるシートの種類ほど表面の粗さが小さく、下に定義されているシートの種類ほど表面の粗さが大きくなるものとする。したがって、下の種類ほど、平均化処理回数は多くなり、パッチの長さも長くなる。パッチサイズを変更する理由は、平均化処理に用いるサンプリング数を増やし、測定精度を維持するためである。
<実施例2>
次に、本発明に係る第二の実施例について説明する。本実施例では、実施例1において予め登録したシートの種類の区分に応じてパッチサイズを変更している。しかし、紙の特性は、同一の区分でも紙のロット差や温度湿度などの紙の放置環境などにより敏感に変化する。また、画像形成装置の状態によって、測定値にノイズとして現れてしまう転写不良による抜け状態が異なる。そのため、実施例2では、ユーザが使用するシートや画像形成装置の状態に合わせて、色の測定を行う際のパッチサイズを調整する機能を追加した構成である。その他の構成は実施例1と同様であるので省略する。
(パッチサイズの調整)
本実施例に係わるパッチサイズの選択の流れについて、図11のフローチャート図を用いて説明する。
まず、S1101にてプリンタ100は、パッチサイズを調整するためのサイズ調整用画像(以下、サイズ調整用パッチ)をシートに形成する。サイズ調整用パッチは、測定値のバラツキの大きさを求めるため、補正に用いるパッチよりも長いサイズとする。本実施例では、パッチ幅2(mm)、搬送方向のパッチ長さ32.5(mm)のサイズとし、パッチの先端と後端の5mmずつを除く30点のサンプリングを行う。
次に、S1102にてプリンタ100は、サイズ調整用パッチの色の測定値のバラツキを標準偏差として求める。
そして、S1103にてプリンタ100は、図10に示すように、サイズ調整用パッチの読み取りデータの標準偏差に対応したパッチサイズに変更する。なお、ここでは読み取りデータのバラツキを標準偏差として求めたが、標準偏差に限らずバラツキの大きさを表す指標ならばよい。
なお、図11にては示していないが、パッチサイズを変更するに伴って、平均化処理回数も画像形成装置の測定周期に従って変更される。その場合には、実施例1の図8にて示したように、パッチサイズに対応して平均化処理回数を定義することができる。
(効果)
本実施例により、調整用パッチから得られた測定値のバラツキに基づいて、ユーザが使用する際の紙や画像形成装置の状態に合わせたパッチサイズを調整する。このため、紙のロット差や温度湿度などの紙の放置環境などの変化や画像形成装置の状態によらず測定精度を維持できる。
図14に、平均化処理回数と読み取り精度の関係(環境変化時)示す。ここでは、画像形成装置が位置する温度湿度が、測定精度を低下させ、測定値にバラツキを生じさせた例について説明する。図14において、縦軸は測定精度を示し、横軸は平均化処理回数(サンプリング数)を示す。ここでの測定精度(色味差ΔE)は値が小さいほど、精度が高いことを意味する。例えば、平均化処理回数(サンプリング数)が10点のままの場合、低温低湿度環境では、測定精度がΔE=0.7程度に対して、高温高湿度環境では、ΔE=1.0程度になり精度が落ちてしまう。
これに対して、実施例2により、パッチサイズを変更し、精度を維持できる。例えば、同じ普通紙Aであっても、高温高湿度環境においては、平均化処理回数を15回と制御することで、低温低湿度環境における平均化処理回数が10回と同等の精度を得ることができる。

Claims (9)

  1. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により測定用画像を前記シートに形成させる制御手段と、
    前記測定用画像から複数の測定値をサンプリングして色を測定する測定手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記シートの種類に応じて前記測定用画像のサイズを調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シートの表面の粗さに基づいて、前記シートの種類に対する前記測定用画像のサイズを定義することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記シートの表面の粗さが大きいほど、前記測定用画像のサイズを大きくすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記測定手段は、前記シートの表面の粗さが大きいほど、前記測定用画像からサンプリングする測定値の数を増加させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記測定手段は、前記複数の測定値を平均化して測定用画像の色を測定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. シートへ画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により測定用画像を前記シートに形成させる制御手段と、
    前記測定用画像から複数の測定値をサンプリングして色を測定する測定手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記画像形成手段により前記測定用画像のサイズ調整用画像を形成させ、前記測定手段により前記サイズ調整用画像から測定した測定値のバラツキに応じて前記測定用画像のサイズを調整することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記サイズ調整用画像から測定した測定値のバラツキとして標準偏差を用いることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記サイズ調整用画像から測定した測定値のバラツキが大きいほど、前記測定用画像のサイズを大きくすることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
  9. 前記測定手段は、前記測定用画像のサイズが大きいほど、当該測定用画像からサンプリングする測定値の数を増加させることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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JP7412942B2 (ja) 2019-09-30 2024-01-15 キヤノン株式会社 画像形成装置

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