JP2006321139A - 新聞用オフセット輪転印刷機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 建頁とカラー頁面数に応じて、複数の印刷ユニットを通過させた複数ウェブを集合させて折機に導入し、断裁と折畳とを行なう多色刷り用新聞用オフセット輪転印刷機において、印刷条件別、運転速度毎にコンペンセータロール位置或いは版胴位相を記憶しているデータテーブルを用意し、運転開始時に前記データテーブルを検索し、制御位置を読み出し、プリセット制御を運転を行うようにした。
【選択図】 図2
Description
特許文献1には、複数の紙通しルートを備える新聞用オフセット輪転印刷機における印刷ユニットと折機との間に設けられたアジャストローラの位置調節を自動的に行うため、複数の紙通しルート毎に予めアジャストローラの最適位置のプリセット値と印刷速度の増減に応じたアジャストローラ位置補正係数とを記憶し、印刷速度を検出する速度検出部からの信号により、その印刷速度に応じた最適印刷速度のプリセット値を呼出し、それに基づいて制御部がアジャストローラ駆動部を制御して、アジャストローラを自動的に最適位置にセットできるようにしたアジャストローラ自動調整装置が示されている。
建頁に応じて複数ウェブに印刷する複数の印刷ユニットを有する印刷部と、該印刷部下流側に紙通しルート毎に設けられた複数のコンペンセータロールと、該複数のコンペンセータロール通過後のウェブを集合させて断裁と折畳とを行う折機と、該印刷部と該コンペンセータロールと折機とを駆動制御する制御装置とを備えた新聞用オフセット輪転印刷機において、
前記制御装置は、印刷条件別に調整速度時及び所定印刷速度に至る加速時の運転速度毎に前記コンペンセータロールの制御位置を記憶するデータテーブルと、該データテーブルに基づいて前記コンペンセータロールの位置を駆動制御するコンペンセータ位置調整部と、運転開始時に前記印刷条件に合致する前記データテーブルを検索するテーブル検索手段と、前記印刷条件が合致しない場合は前記データテーブルより演算により求められる前記コンペンセータロールの制御位置を作成するテーブル作成手段と、を有し、
前記検索又は前記作成を前記運転開始時から所定印刷速度に至る加速時に行うことを特徴とする。
版胴を有する少なくとも一の多色印刷ユニットを含み建頁とカラー面数に応じて複数ウェブに印刷を行う印刷部と、該印刷部下流側に設けられた所定の紙通しルートを通過後させた後集合させて断裁と折畳を行う折機と、該印刷部と該折機とを駆動制御する制御装置と、を備えた新聞用オフセット輪転印刷機において、前記制御装置は、印刷条件別に調整速度時及び所定印刷速度に至る加速時の運転速度毎に前記版胴の位相合わせのための制御位置を記憶するデータテーブルと、該データテーブルに基づいて前記版胴の位相位置を駆動制御する版胴位置調整部と、運転開始時に前記印刷条件に合致する前記データテーブルを検索するテーブル検索手段と、前記印刷条件が合致しない場合は前記データテーブルより演算により求められる前記版胴の位相合わせのための制御位置を作成するテーブル作成手段と、を有し、前記検索又は前記作成を前記運転開始時から所定運転速度に至る加速時に行うことを特徴とする。
さらに、前記データテーブルは、資材条件、ダンサーエア圧(1〜5kg/cm2)、カラー頁面数、カラー画線率、ドラグローラの紙引き量(三角板部紙押えローラエア圧)の印刷条件に細分化されていることが好ましく、更に前記データテーブルにカラー画線率やウェブ坪量の変化等に対する補正フォーマットが存在するのがよい。なお、ここで資材条件とはa.巻取り紙メーカ、b.ウェブ坪量、c.インキメーカ及び銘柄を指す。
また、本発明の新聞用オフセット輪転印刷機において、前記データテーブルは、影響度の弱い条件変化に対する補正フォーマットを有することが好ましい。
また、本発明の新聞用オフセット輪転印刷機において、前記制御装置は、刷版交換毎の運転開始時に、低速で調整を行う緩動速度時に前記データテーブルから求められる前記調整速度時のプリセット値に前記制御位置を自動プリセットすることが好ましい。
また、上記いずれかの同一条件毎にプリセット値を記憶し、同一条件で初回印刷する場合においても、その値をプリセットするだけでよいために初回運転の立ち上がりが極めて早くなる。
また、紙通しなどの準備段階終了後の運転開始まで、例えば、緩動速度時において、データテーブルから求められる調整速度時のプリセット値にプリセット制御し、ウェブのテンションコントロールを行う。これにより、運転開始時から調整速度に至る間のウェブのたるみを事前に解消することができ、各印刷ユニット間のウェブのテンションを一定に保つことができる。特に、調整速度時におけるテンション変動によるウェブのばらつきを低減させることができ、絵柄見当が大きくずれることがなく、見当マークを瞬時に検出することができる。これにより、調整速度時での損紙の発生を大幅に抑制することができる。
この紙通しルート2A、2B…には、コンペンセータロール15がコンペンセータ駆動モータ16によって位置を調整できるように装備され、ウェブがU字状に巻掛されて夫々の印刷ユニット1A、1B…と折機4に内蔵された断裁装置との間のウェブの走行長を調整できるようになっている。9A、及び9Bは、断裁見当制御装置を設置する場合のマーク検出器である。
このため、前記加速中におけるウェブのテンション変動を吸収するとともに、調整速度から所定の印刷速度に至る間も断裁見当と絵柄見当のずれを防止するため、断裁見当のずれを打ち消す方向にコンペンセータ駆動モータ16を制御し、また、印刷部の版胴の位相を合わせるための自動見当制御装置が設けられている。特に、新聞用オフセット輪転印刷機では、複数ウェブに印刷を行い、各ウェブの断裁位置や絵柄見当位置を早期に合わせる必要がある為、図2に示す断裁見当制御装置9と図3に示す絵柄見当制御装置6とを用い、各印刷パターン(ウェブの紙通しルートパターン)に応じたウェブ断裁位置に対応するコンペンセータロールの位置と、版胴の位相位置を事前に取り込み、刷り出し前にプリセットを行って、コンペンセータロール位置、及び版胴の位相合わせを行っている。
また、版胴の絵柄見当基準位置を記憶しておき、前回の印刷工程でずれてしまった版胴の位相位置を次回の新聞用オフセット輪転印刷機の立上げ前、或いは調整速度時にプリセットされた基準位置へ戻すことにより、絵柄見当制御装置が見当マークを見失う程の大きなずれを抑制することができ、結果として新聞用オフセット輪転印刷機の立上げ時、特に調整速度でのテンション変動による損紙を低減することができる。
図2において、印刷速度制御装置20と、見当修正のためにコンペンセータロール15の位置を制御するコンペンセータ位置調整部21と、コンペンセータロール15の制御位置を各紙通しルートに対応して記憶するテーブルが格納されたデータベース22と、前記コンペンセータ位置調整部21に新聞用オフセット輪転印刷における建頁、カラー頁面数、紙通しルート、ダンサーエア圧などの狭義の印刷条件、ウェブ(ウェブ数や紙幅)やインキ(メーカ)などの資材条件、印刷された絵柄の画線率等の印刷に関する全ての印刷条件(広義の印刷条件、以下、単に印刷条件と称し、前記狭義の印刷条件については「狭義の印刷条件」と称する)を入力する入力部24、及び前記コンペンセータ位置調整部21で出力される制御位置データにより、各紙通しルート2A、2B…毎のコンペンセータロール駆動モータ16を駆動制御するモータ駆動制御部23とよりなる。
印刷速度制御装置20は、夫々の印刷ユニット(タワー型印刷ユニット)1A、1B…の版胴又はブランケット胴を駆動するそれぞれのメインモータ13の回転速度を制御することで印刷速度を制御しており、印刷開始時には、図6に示すように一旦、調整速度まで直線的に印刷速度を加速させ、調整完了後に調整速度から所定の印刷速度まで再び直線的に、すなわち時間に比例した一定の割合で運転速度を加速させるようになっている。
印刷速度制御装置20は、前記したように夫々の印刷ユニット(タワーユニット)1A、1B…のメインモータ13の回転速度を制御することで印刷速度を制御しており、印刷開始時には、図6に示すように一旦、調整速度まで直線的に印刷速度を加速させ、調整完了後、調整速度から所定の印刷速度まで再び直線的に、すなわち時間に比例した一定の割合で印刷速度を加速させるようになっている。
先ず、データベース22内に夫々の印刷ユニットの印刷装置(版胴)用又はコンペンセータロール用テーブル(1)〜(6)を、建頁、カラー頁面数に応じた紙通しパターンの各紙通しルート毎に作成する。
先ず、図4(A)に示すように印刷速度(調整速度から所定の印刷速度例えば6、6.5、7、7.5、8…15万部/H)を縦軸に紙幅(A、C、D、……巻他)とダンサーローラエア圧(1、1.5、2、2.5、‥5kg/cm2)を横軸とした基本二次元データテーブル(1)を作成し、これを基本に建頁(4〜44頁)に細分化した補足二次元データテーブル(2)を、さらにカラー頁数毎に細分化した補足二次元データテーブル(3)、さらに紙通しルート2A、2B…毎に細分化した補足二次元データテーブル(4)、さらに資材条件も加えて巻取り紙メーカ毎に細分化した補足二次元データテーブル(5)、更にインキメーカ及び銘柄毎に細分化した補足二次元データテーブル(6)等を作成する。
そして、過去の印刷運転実績値より得られたコンペン値(図3の場合は版胴の位相位置)の手動調整値データを取り込み、記憶し、前記データテーブル(1)〜(6)に書き込み補正する。また、実際の運転時には、手動調整値データを版替え間の印刷運転毎に取り込んで記憶し、次回運転時の調整速度時、加速(信号)時、又は刷了(停止或いは減速信号)時等に、データテーブルを仮補正し利用してもよい。あるいは印刷終了後に、記憶された調整値データから選択しデータテーブルに書き込み、補正するようにしてもよい。
また、上記(1)〜(6)のテーブルを利用して実際にコンペン値(図3の場合は版胴の位相位置)をプリセット制御する場合、テーブルに空欄部が存在する場合は演算による仮想データが一時的に書き込みされる。
また、同一印刷条件の値が複数ある場合は、同一条件におけるデータの平均値を演算し、テーブルのプリセット値とする方法や、関数的に増減傾向が逆となるデータがある場合、一時的に隣のデータ値の平均値に修正プリセットする方法をとることもできる。
また、手動調整時データを取り込み時、運転速度の「次プリセット値」が手動調整前のプリセット値と「取り込みデータ」値の間に位置する場合、一時的に「次の速度のプリセット値」を「取り込みデータ」に書き換えることにより、空欄部に充当するようにしてもよい。なお、この場合、刷了後は前記テーブルより削除するのがよい。
例えば上記印刷条件のカラー画線率或いは資材条件のウェブ坪量の変化に対し、データテーブルより求めたプリセット値を補正する関数若しくはテーブルを作成する。補正フォーマット222は、本実施形態では前記データテーブル(1)〜(6)夫々のプリセット値に補正変化率、或いは加減値(関数表)を求めるテーブルとしている。
なお、前記補正フォーマット方式とする印刷或いは資材条件は、カラー画線率或いはウェブ坪量に限定する必要は無く、その他の条件に変更してもよい。
また、補正フォーマット方式を使用しない場合、前記データテーブル(1)〜(6)夫々のプリセット値のみとなる。
先ず、紙通しルート2A、2B…にステップ1(ST1)で紙通し作業完了後、ステップ2(ST2)で前回と同じ条件での再運転か否か判断し、NOの場合、例えば操作盤に設けたコンペンプリセットボタン(版胴の位相制御の場合は、版胴の位相制御ボタンとなる)をONすることにより、ステップ3(ST3)で入力部24より入力された印刷条件に基づいて図2に示すデータテーブル(1)〜(6)を検索する。
そして、対応するデータテーブル(1)〜(6)よりプリセット値を抽出してコンペンセータロールの位置制御を実施する訳であるが、初回印刷時は前記データテーブル(1)〜(6)に対応するプリセット値が空欄であることが多いためステップ4(ST4)で空欄か否かを判断し、YESの場合、空欄部相当箇所は、ステップ5(ST5)で空欄部上下速度のプリセット値間の変化勾配から関数演算した仮定値を作成し、停止状態〜加速時の胴入れ迄の運転時にそのプリセット値に制御設定される。その後調整速度で、必要時ステップ6(ST6)の手動調整を行う。
そして、運転終了後に再運転が有るかどうかがステップ8(ST8)で確認され、無い場合(刷了時)、ステップ9(ST9)で前記手動調整されたプリセット値の記憶データから適性運転時データを選択し、データテーブルに反映させる場合、書き込み操作を行なう。
その後、調整速度での手動調整及び所定印刷速度時を含む手動調整があれば、当該設定データを含めて今回運転時の設定データとして一時データ取込み記憶手段213(図2参照)に取込み記憶される。
また、緩動速度時に、断裁見当のためのコンペンセータロールの制御位置合わせ、及び絵柄見当合わせのための版胴の位相位置合わせ等の設定データに自動プリセットするため、胴入れ後から調整速度時の調整時間が大幅に短縮され、損紙を低減することができる。
2A、2B… 紙通しルート
3A、3B… コンペンセータ後ウェブ
4 折機
6 絵柄見当制御装置
6A、6B 絵柄見当マーク検知器
9 断裁見当制御装置
9A、9B 断裁見当マーク検出器
13 メインモータ
15 コンペンセータロール
16 コンペンセータ位置調整モータ
20 印刷速度制御装置
21 コンペンセータ位置調整部
211 テーブル作成手段
212 テーブル検索手段
213 データ取込み記憶手段
22 データベース
222 補正フォーマット
24 入力部
23 モータ駆動制御部
30 版胴
31 版胴位相調整部
32 天地又は左右見当用駆動モータ
33 モータ駆動制御部
Claims (7)
- 建頁に応じて複数ウェブに印刷する複数の印刷ユニットを有する印刷部と、該印刷部下流側に紙通しルート毎に設けられた複数のコンペンセータロールと、該複数のコンペンセータロール通過後のウェブを集合させて断裁と折畳とを行う折機と、該印刷部と該コンペンセータロールと折機とを駆動制御する制御装置とを備えた新聞用オフセット輪転印刷機において、
前記制御装置は、印刷条件別に調整速度時及び所定印刷速度に至る加速時の運転速度毎に前記コンペンセータロールの制御位置を記憶するデータテーブルと、該データテーブルに基づいて前記コンペンセータロールの位置を駆動制御するコンペンセータ位置調整部と、運転開始時に前記印刷条件に合致する前記データテーブルを検索するテーブル検索手段と、前記印刷条件が合致しない場合は前記データテーブルより演算により求められる前記コンペンセータロールの制御位置を作成するテーブル作成手段と、を有し、
前記検索又は前記作成を前記運転開始時から所定印刷速度に至る加速時に行うことを特徴とする新聞用オフセット輪転印刷機。 - 版胴を有する少なくとも一の多色印刷ユニットを含み建頁とカラー面数に応じて複数ウェブに印刷を行う印刷部と、該印刷部下流側に設けられた所定の紙通しルートを通過させた後集合させて断裁と折畳を行う折機と、該印刷部と該折機とを駆動制御する制御装置と、を備えた新聞用オフセット輪転印刷機において、
前記制御装置は、印刷条件別に調整速度時及び所定印刷速度に至る加速時の運転速度毎に前記版胴の位相合わせのための制御位置を記憶するデータテーブルと、該データテーブルに基づいて前記版胴の位相位置を駆動制御する版胴位置調整部と、運転開始時に前記印刷条件に合致する前記データテーブルを検索するテーブル検索手段と、前記印刷条件が合致しない場合は前記データテーブルより演算により求められる前記版胴の位相合わせのための制御位置を作成するテーブル作成手段と、を有し、
前記検索又は前記作成を前記運転開始時から所定運転速度に至る加速時に行うことを特徴とする新聞用オフセット輪転印刷機。 - 前記データテーブルに記憶された前記制御位置は、実際の運転時に手動修正された修正制御位置を一時的に記憶し、前記印刷条件が同一である再運転時に前記一時的に記憶された前記修正制御位置を選択して自動プリセットするとともに、前記データテーブルに記憶されている前記制御位置を前記修正制御位置データに補正可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の新聞用オフセット輪転印刷機。
- 前記データテーブルは、少なくとも印刷用ウェブの幅、建頁、紙通しルートパターンの印刷条件を加えて作成したテーブルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の新聞用オフセット輪転印刷機。
- 前記データテーブルは、資材条件、ダンサーエア圧、カラー頁面数、カラー画線率、ドラグローラの紙引き量の印刷条件に細分化されていることを特徴とする請求項4に記載の新聞用オフセット輪転印刷機。
- 前記データテーブルは、影響度の弱い条件変化に対する補正フォーマットを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の新聞用オフセット輪転印刷機。
- 前記制御装置は、刷版交換毎の運転開始時の、低速で調整を行う緩動速度時に前記データテーブルから求められる前記調整速度時のプリセット値に前記制御位置を自動プリセットすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の新聞用オフセット輪転印刷機。
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