JP2000071427A - 印刷加工機の加減速装置および方法 - Google Patents

印刷加工機の加減速装置および方法

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JP2000071427A
JP2000071427A JP24511798A JP24511798A JP2000071427A JP 2000071427 A JP2000071427 A JP 2000071427A JP 24511798 A JP24511798 A JP 24511798A JP 24511798 A JP24511798 A JP 24511798A JP 2000071427 A JP2000071427 A JP 2000071427A
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deceleration
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Hideaki Mishima
秀明 三島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速または減速に必要とする時間が短く、生産
性や作業性を低下させることがない印刷加工機の加減速
装置または方法の提供。 【解決手段】ウェブの移送を行ってウェブに印刷および
/またはその他の加工を行う印刷加工機において前記ウ
ェブの移送速度を加速または減速する印刷加工機の加減
速方法であって、加減速の加速度を漸次変化させて加減
速を開始する加減速開始過程および/または加減速の加
速度を漸次変化させて加減速を終了する加減速終了過程
を有する印刷加工機の加減速方法。およびその方法を適
用した印刷加工機の加減速装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェブを移送する
技術の分野に属する。特に、ウェブの移送速度を加速ま
たは減速する加減速装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェブの移送を行ってウェブに印刷およ
び/またはその他の加工を行う印刷加工機において、現
在の移送速度を変更して新たに設定した移送速度にウェ
ブの移送速度を加速または減速することが行われる。こ
の場合、現在の移送速度から一定の加速度で加速または
減速が行われ、新たに設定した移送速度に到達するとそ
の加速または減速を停止する。
【0003】この従来における加速の過程をグラフとし
て図5と図6に示す。図5と図6に示すグラフにおい
て、横軸は時刻tを表す。時刻t1において加速を開始
し、時刻t2において加速を終了(停止)する。縦軸は
ウェブを移送する速度uを表す。現在の(加速を開始す
る前の)移送速度は速度u1であり、新たに設定した移
送速度は速度u2である。図5に示す加速の過程は加速
度が大きい場合を示し、図6に示す加速の過程は加速度
が小さい場合を示す。
【0004】図5と図6に示すグラフにおいて、ウェブ
を移送する速度uは時刻tの関数u(t)である。図5
と図6に示すように、関数u(t)は、加速を開始する
時刻t1から加速を終了する時刻t2の区間において直
線となっている。すなわち、その区間における関数u
(t)の微分値は定数となっており、加速度が一定(定
数)であることを示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来はこのように加速
または減速が行われており、図5に示すように加速度が
大きい場合には、加速または減速を開始するときと終了
するときの急激な加速度変化によりウェブのテンション
変動が生じている。この急激なウェブのテンション変動
に起因して、印刷加工機における印刷見当のずれ、ラミ
ネートのムラ、等を引き起こし、生産品の品質に悪影響
を与えている。その悪影響を回避または軽減するため、
これまでは、図6に示すように、加速度を小さく設定す
ることによりウェブのテンション変動の幅を小さくする
ことが行われる。しかし、その反面で加速または減速に
必要とする時間が長くなるため、生産性や作業性を低下
させることとなる。
【0006】そこで本発明の目的は、加速または減速に
必要とする時間が短く、生産性や作業性を低下させるこ
とがない印刷加工機の加減速装置または方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。すなわち、本発明における第1
の形態の印刷加工機の加減速装置は、ウェブの移送を行
ってウェブに印刷および/またはその他の加工を行う印
刷加工機において前記ウェブの移送速度を加速または減
速する印刷加工機の加減速装置であって、前記ウェブを
移送する移送手段と、時系列の目標移送速度を入力して
前記ウェブの移送速度が前記目標移送速度と一致するよ
うに前記移送手段を制御する追従制御手段と、加減速の
加速度を漸次変化させて加減速を開始する加減速開始部
分および/または加減速の加速度を漸次変化させて加減
速を終了する加減速終了部分を含む時系列の前記目標移
送速度を生成する目標移送速度生成手段と、を有するよ
うにしたものである。
【0008】本発明によれば、目標移送速度生成手段に
より加減速の加速度を漸次変化させて加減速を開始する
加減速開始部分および/または加減速の加速度を漸次変
化させて加減速を終了する加減速終了部分を含む時系列
の目標移送速度が生成され、追従制御手段により前記時
系列の目標移送速度が入力され前記ウェブの移送速度が
前記目標移送速度と一致するように移送手段が制御さ
れ、前記移送手段によりウェブが移送される。すなわ
ち、ウェブは移送速度を変更するときに、加減速の加速
度を漸次変化させて加減速を開始し終了するから、急激
な加速度変化を起こさない。したがって、加速または減
速に必要とする時間が短く、生産性や作業性を低下させ
ることがない印刷加工機の加減速装置が提供される。
【0009】また、本発明における第2の形態の印刷加
工機の加減速装置は、第1の形態の印刷加工機の加減速
装置において、前記目標移送速度生成手段は、前記ウェ
ブの移送速度の設定値である設定移送速度と、前記ウェ
ブの移送速度の現在値である現在移送速度と、を入力し
て、前記設定移送速度と前記現在移送速度との差異をな
くすように前記時系列の目標移送速度を生成するように
したものである。本発明によれば、前記目標移送速度生
成手段により前記ウェブの移送速度の設定値である設定
移送速度と、前記ウェブの移送速度の現在値である現在
移送速度と、が入力され、前記設定移送速度と前記現在
移送速度との差異をなくすように前記時系列の目標移送
速度が生成される。したがって、現在移送速度から設定
移送速度に移送速度を変更することができる。
【0010】また、本発明における第3の形態の印刷加
工機の加減速装置は、第2の形態の印刷加工機の加減速
装置において、前記目標移送速度生成手段は、下記の数
2に基づいて前記目標移送速度を生成するようにしたも
のである。
【数2】 ただし、v(t) ; 本発明における移送速度(目標
移送速度) τ ; 移動平均をとる時間間隔 t ; 時刻 u(t) ; 従来における移送速度 t1 ; 加減速開始時刻 t2 ; 加減速終了時刻 u1 ; 現在移送速度 u2 ; 設定移送速度 本発明によれば、前記目標移送速度生成手段により加減
速の加速度を漸次変化させて加減速を開始し終了する目
標移送速度が、上記の数2に基づいて生成される。な
お、目標移送速度と実際の移送速度とは異なるものであ
るが、駆動系と制御系の設計により問題ない値まで差異
を小さくすることができるから、その意味において実質
的に同一であると見なすことができる。
【0011】また、本発明における印刷加工機の加減速
方法は、ウェブの移送を行ってウェブに印刷および/ま
たはその他の加工を行う印刷加工機において前記ウェブ
の移送速度を加速または減速する印刷加工機の加減速方
法であって、加減速の加速度を漸次変化させて加減速を
開始する加減速開始過程および/または加減速の加速度
を漸次変化させて加減速を終了する加減速終了過程を有
するようにしたものである。本発明によれば、加減速開
始過程および/または加減速終了過程により加減速の加
速度を漸次変化させて加減速が開始し終了するから、急
激な加速度変化を起こさない。したがって、加速または
減速に必要とする時間が短く、生産性や作業性を低下さ
せることがない印刷加工機の加減速方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明について実施の形態
により説明する。本発明を適用して好適な結果が得られ
る印刷機(印刷加工機の印刷機部分)の一例を図4に示
す。図4において、1は第1給紙装置、2はインフィー
ドローラ、3は第1印刷ユニット、4は第2印刷ユニッ
ト、5はアウトフィードローラ、6は巻取装置、8はウ
ェブである。また、11は第1給紙装置1のモータ、2
1はインフィードローラ2のモータ、33は第1印刷ユ
ニット3の版胴、34は第1印刷ユニット3の圧胴、4
3は第2印刷ユニット4の版胴、44は第2印刷ユニッ
ト4の圧胴、51はアウトフィードローラ5のモータ、
23と53はダンサローラ、61は巻取装置6のモータ
である。
【0013】まず、図4に示す印刷機の全体の構成につ
いて説明する。図4に示すように、ウェブ8は第1給紙
装置1において巻取体から巻解かれインフィードローラ
2から第1印刷ユニット3に送給される。第1給紙装置
1において巻取体を支持する軸にはモータ11によって
逆回転トルクが与えられており、この逆回転トルクによ
ってウェブ8は第1給紙装置1とインフィードローラ2
との間の給紙部においてテンションが与えられる。逆回
転トルクの大きさは給紙部におけるウェブ8のテンショ
ンの検出値を所定値とするように制御されている。
【0014】インフィードローラ2はウェブ8を挟持す
る着状態と開放する脱状態に変移可能なニップローラと
一体で用いられる。インフィードローラ2はモータ21
によって回転駆動される。着状態においてはインフィー
ドローラ2の回転による周面速度とウェブ8の移送速度
は一致する。脱状態においては、インフィードローラ2
の回転による制約をウェブ8は受けない。ダンサローラ
23はウェブ8を折り返しウェブ8にテンションを加え
るとともに変移する構造を有する。印刷が行われる通常
状態においては、インフィードローラ2のモータ21は
ダンサローラ23のローラ位置を所定の位置とするよう
に回転速度が制御されている。この制御により、インフ
ィードローラ2と第1印刷ユニット3との間のウェブ8
の経路長とテンションが所定値に保持される。品目の切
替が行われるときのインフィードローラ2の動作につい
ては後述する。
【0015】図4において圧胴34が版胴33に対して
着状態となっていることから判るように、第1印刷ユニ
ット3は現品目を印刷する印刷ユニットである。すなわ
ち、ウェブ8には第1印刷ユニット3において印刷が行
われる。ウェブ8の移送速度はこの第1印刷ユニット3
の版胴33の周面の速度と一致する。ウェブ8の移送に
係わる他の部分、たとえばインフィードローラ2やアウ
トフィードローラ5はこの速度に追従するように駆動さ
れる。また、図4において圧胴44が版胴43に対して
着状態となっていることから判るように、第2印刷ユニ
ット4も現品目を印刷する印刷ユニットである。
【0016】図4に示すように第1印刷ユニット3と第
2印刷ユニット4はともに1つのメインモータ71によ
って駆動される。メインモータ71の回転は原動軸(ラ
インシャフト)に伝達され、さらにその原動軸から版胴
33と版胴43とに伝達される。したがって、版胴33
と版胴43とは厳密に回転速度が一致している。ウェブ
8の移送速度はこのメインモータ71の回転速度によっ
て決定され、メインモータ71の回転速度を加減速する
ことによって、ウェブ8の移送速度も加減速が行われ
る。
【0017】第1印刷ユニット3と第2印刷ユニット4
を通過したウェブ8はアウトフィードローラ5から送出
される。アウトフィードローラ5の動作はインフィード
ローラ2の動作とほとんど同じであり、これにより第2
印刷ユニット4とアウトフィードローラ5との間のウェ
ブ201の経路長とテンションが所定値に保持される。
さらにウェブ8は移送されて巻取装置9によって巻き取
られ巻取体を形成する。
【0018】図4には印刷機の部分だけが示されている
が、印刷済みのウェブに対して後加工を行う加工機をこ
の印刷機にインライン接続することができる。たとえ
ば、コーティング装置、乾燥装置、ラミネータ、等をイ
ンライン接続することができる。インライン接続する場
合には、通常は、アウトフィードローラ5と巻取装置9
の間のウェブ8の経路において加工機をインライン接続
する。
【0019】次に、図4に示す印刷機を一例として、図
4に示す印刷機のような印刷加工機に適用する本発明の
加減速装置について説明する。本発明の印刷加工機の加
減速装置はウェブ8を移送する移送手段と、時系列の目
標移送速度を入力してウェブ8の移送速度が目標移送速
度と一致するように移送手段を制御する追従制御手段
(図示せず)と、加減速の加速度を漸次変化させて加減
速を開始する加減速開始部分および/または加減速の加
速度を漸次変化させて加減速を終了する加減速終了部分
を含む時系列の目標移送速度を生成する目標移送速度生
成手段(図示せず)と、を有する。
【0020】図4において、ウェブ8を移送する移送手
段は、直接的には、第1印刷ユニット3の版胴33およ
び/または第2印刷ユニット4の版胴43とそれらを駆
動するメインモータ71等からなる駆動装置である。な
ぜなら、前述したように、この版胴33と版胴43の回
転速度によってウェブ8の移送速度が決定するからであ
る。他のウェブ8の移送に係わる全ての部分も、当然、
ウェブ8を移送する移送手段に含まれる。しかし、版胴
33と版胴43の回転速度に追従する動作を行う、いわ
ば従属的な移送手段である。
【0021】メインモータ71は、たとえばACサーボ
モーターであり、そのACサーボモーターはモータドラ
イバー(図示せず)によって駆動される。モータドライ
バーは制御された交流(通常は多相交流)の電力を生成
し、そのACサーボモーターに供給する。ACサーボモ
ーターには、その軸回転を検出する回転検出器(タコジ
ェネレータ)が設けられており、回転検出器は回転速度
信号を出力する。モータドライバーの制御部分としては
各種の方式が存在する。たとえば回転速度信号を入力し
て目標回転速度と一致するように制御を行う方式、増減
信号が入力されている間だけ回転速度を所定の加速度で
増減する制御を行う方式、プログラムされた回転速度パ
ターンにしたがって回転速度を変化する制御を行う方
式、等が存在する。
【0022】ウェブ8の移送速度を検出する移送検出器
によって実際のウェブ8の移送速度を検出することがで
きる。一方、ACサーボモーターの回転速度とウェブ8
の移送速度とは比例関係を有する。したがって、ACサ
ーボモーターの回転速度から想定されるウェブ8の移送
速度を演算することができる。また、ウェブ8の移送速
度から想定されるACサーボモーターの回転速度やウェ
ブ8の目標移送速度からACサーボモーターの目標移送
速度において想定される回転速度を演算することができ
る。
【0023】追従制御手段は、通常は、ウェブ8の移送
速度として移送検出器によって実際に検出したウェブ8
の移送速度を用いる。その場合には、追従制御手段はそ
の移送速度と目標移送速度との差異を演算し、差異をな
くすように操作量を移送手段に出力する。たとえば増減
信号が入力されている間だけ回転速度を所定の加速度で
増減する制御を行う前述の方式のモータドライバーであ
れば、操作量は増減信号である。またたとえば回転速度
信号を入力して目標回転速度と一致するように制御を行
う前述の方式であれば、操作量は目標回転速度の変更量
である。追従制御手段は、移送速度と目標移送速度との
差異から、その移送速度の差異に相当するACサーボモ
ーターの回転速度の差異として変更量を演算する。
【0024】一般的ではないが、追従制御手段がACサ
ーボモーターの回転速度から想定されるウェブ8の移送
速度を用いる場合にも、上記と同様に行うか、簡略化し
て行うことができる。簡略化としては、たとえば回転速
度信号を入力して目標回転速度と一致するように制御を
行う前述の方式であれば、ウェブ8の目標移送速度から
ACサーボモーターの目標移送速度において想定される
回転速度を演算し、その回転速度をACサーボモーター
の目標回転速度とすればよい。
【0025】目標移送速度生成手段は、加減速の加速度
を漸次変化させて加減速を開始する加減速開始部分およ
び/または加減速の加速度を漸次変化させて加減速を終
了する加減速終了部分を含む時系列の目標移送速度を生
成する。また、目標移送速度生成手段は、前記ウェブの
移送速度の設定値である設定移送速度と、前記ウェブの
移送速度の現在値である現在移送速度と、を入力して、
前記設定移送速度と前記現在移送速度との差異をなくす
ように前記時系列の目標移送速度を生成する。
【0026】すなわち、設定移送速度が与えられると、
現在移送速度から加減速を行って所定の時間の間にその
設定移送速度に到達する時間をパラメータとする速度関
数を想定することができる。この速度関数は、一般的に
は、無限に存在する。本発明においては、その速度関数
の形に制約を与える。現在移送速度から設定移送速度に
到達する時間は不必要に長くならないほうがよいのであ
るから、速度関数は単調増加関数または単調減少関数で
ある。また、加速度が漸次変化する関数であるために
は、その速度関数を時間で微分して得られる加速度関数
は、加減速開始部分以前の時刻において、また加減速終
了部分以降の時刻において加速度関数が“0”であるこ
と、そして、加減速を行っている時刻においては連続関
数でなければならない。すなわち、本発明においは、速
度関数は常に(加減速以前、加減速中、加減速以降にお
いて)1次微分関数が連続関数である。
【0027】上記の制約条件を充たす速度関数は、簡単
に述べると、加速の場合には“S字”を描く関数であ
り、減速の場合には“逆S字”を描く関数である。たと
えば、目標移送速度生成手段は、下記の数3に基づいて
前記目標移送速度を生成する。
【数3】 ただし、v(t) ; 本発明における移送速度(目標
移送速度) τ ; 移動平均をとる時間間隔 t ; 時刻 u(t) ; 従来における移送速度 t1 ; 加減速開始時刻 t2 ; 加減速終了時刻 u1 ; 現在移送速度 u2 ; 設定移送速度
【0028】なお、すでに説明したように目標移送速度
と実際の移送速度とは異なるものである。しかし、前述
のような印刷加工装置の較正においては、駆動系と制御
系の設計により問題ない値まで差異を小さくすることが
できる。したがって、その意味において実質的に同一で
あると見なすことができる。
【0029】上記の数3によって得られる本発明におけ
る移送速度v(t)と従来における移送速度u(t)を
グラフとして図1に示す。図1に示すように、本発明に
おける移送速度v(t)の加速開始部分は、時刻t1に
おいて現在移送速度である速度u1から加速を開始する
が、加速度(速度の時間微分値)すなわち移送速度v
(t)の傾きは“0”から漸次増加して、移送速度u
(t)の傾きと同一の傾きとなる。一方、従来における
移送速度u(t)の加速開始部分は移送速度u(t)の
傾きが“0”から直ちに一定の値となる加速度の急変部
分を有する。
【0030】また、図1に示すように、本発明における
移送速度v(t)の加速終了部分は、時刻t2におい
て、その傾きは移送速度u(t)の傾きと同一の傾きか
ら漸次減少して設定移送速度である速度u2において
“0”となる。一方、従来における移送速度u(t)の
加速終了部分は速度u2となる時刻t2において一定の
傾きから直ちに“0”となる加速度の急変部分を有す
る。
【0031】本発明を適用して加速を行った場合の印刷
における縦見当変動の実測値をグラフとして図2に示
す。また、本発明を適用せず従来の加速を行った場合の
印刷における縦見当変動の実測値をグラフとして図3に
示す。図2に示すように、本発明を適用して加速を行っ
た場合には縦見当変動の変動幅は約0.15mmであ
る。定常移送速度の場合の縦見当変動の変動幅が約0.
1mmであるから、この変動幅は僅かな増加に過ぎな
い。これに対して、図3に示すように、従来の加速を行
った場合には、加速開始部分と加速終了部分の後方部分
において特に顕著な縦見当変動が見られ、その変動幅は
0.3mmである。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、加速ま
たは減速に必要とする時間が短く、生産性や作業性を低
下させることがない印刷加工機の加減速装置および方法
が提供される。また、本発明における第2の形態の印刷
加工機の加減速装置によれば、現在移送速度から設定移
送速度に移送速度を変更することができる。また、本発
明における第3の形態の印刷加工機の加減速装置によれ
ば、目標移送速度生成手段により加減速の加速度を漸次
変化させて加減速を開始し終了する目標移送速度が、下
記の数4に基づいて生成される。
【数4】 ただし、v(t) ; 本発明における移送速度 τ ; 移動平均をとる時間間隔 t ; 時刻 u(t) ; 従来における移送速度 t1 ; 加減速開始時刻 t2 ; 加減速終了時刻 u1 ; 現在移送速度 u2 ; 設定移送速度
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における移送速度v(t)と従来におけ
る移送速度u(t)をグラフとして示した図である。
【図2】本発明を適用して加速を行った場合の印刷にお
ける縦見当変動の実測値をグラフとして示す図である。
【図3】本発明を適用せず従来の加速を行った場合の印
刷における縦見当変動の実測値をグラフとして示す図で
ある。
【図4】本発明を適用して好適な結果が得られる印刷機
(印刷加工機の印刷機部分)の一例を示す図である。
【図5】従来における加速(加速度が大)の過程をグラ
フとして示す図である。
【図6】従来における加速(加速度が小)の過程をグラ
フとして示す図である。
【符号の説明】
1 第1給紙装置 2 インフィードローラ 3 第1印刷ユニット 4 第2印刷ユニット 5 アウトフィードローラ 6 巻取装置 8 ウェブ 11 第1給紙装置1のモータ 21 インフィードローラ2のモータ 33 第1印刷ユニット3の版胴 34 第1印刷ユニット3の圧胴 43 第2印刷ユニット4の版胴 44 第2印刷ユニット4の圧胴 51 アウトフィードローラ5のモータ 53 ダンサローラ 61 巻取装置6のモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェブの移送を行ってウェブに印刷および
    /またはその他の加工を行う印刷加工機において前記ウ
    ェブの移送速度を加速または減速する印刷加工機の加減
    速装置であって、 前記ウェブを移送する移送手段と、 時系列の目標移送速度を入力して前記ウェブの移送速度
    が前記目標移送速度と一致するように前記移送手段を制
    御する追従制御手段と、 加減速の加速度を漸次変化させて加減速を開始する加減
    速開始部分および/または加減速の加速度を漸次変化さ
    せて加減速を終了する加減速終了部分を含む時系列の前
    記目標移送速度を生成する目標移送速度生成手段と、 を有することを特徴とすると印刷加工機の加減速装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷加工機の加減速装置に
    おいて、前記目標移送速度生成手段は、前記ウェブの移
    送速度の設定値である設定移送速度と、前記ウェブの移
    送速度の現在値である現在移送速度と、を入力して、前
    記設定移送速度と前記現在移送速度との差異をなくすよ
    うに前記時系列の目標移送速度を生成することを特徴と
    する印刷加工機の加減速装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の印刷加工機の加減速装置に
    おいて、前記目標移送速度生成手段は、下記の数1に基
    づいて前記目標移送速度を生成することを特徴とする印
    刷加工機の加減速装置。 【数1】 ただし、v(t) ; 本発明における移送速度(目標
    移送速度) τ ; 移動平均をとる時間間隔 t ; 時刻 u(t) ; 従来における移送速度 t1 ; 加減速開始時刻 t2 ; 加減速終了時刻 u1 ; 現在移送速度 u2 ; 設定移送速度
  4. 【請求項4】ウェブの移送を行ってウェブに印刷および
    /またはその他の加工を行う印刷加工機において前記ウ
    ェブの移送速度を加速または減速する印刷加工機の加減
    速方法であって、加減速の加速度を漸次変化させて加減
    速を開始する加減速開始過程および/または加減速の加
    速度を漸次変化させて加減速を終了する加減速終了過程
    を有することを特徴とすると印刷加工機の加減速方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009081931A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Toyo Electric Mfg Co Ltd 同期制御システムおよび同期制御システムにおける同期起動方法
DE102004022085B4 (de) * 2004-05-05 2012-01-26 Manroland Ag Verfahren zum Steuern und/oder Regeln der Druckgeschwindigkeit beim Anfahren, Hoch- und/oder Herunterfahren einer Druckmaschine
JP2020066198A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置及び搬送制御方法

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