JP3394010B2 - ガス放電パネル表示装置及びガス放電パネルの駆動方法 - Google Patents

ガス放電パネル表示装置及びガス放電パネルの駆動方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータやテ
レビ等に用いられるPDP表示装置をはじめとするガス
放電パネル表示装置及びガス放電パネルの駆動方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョンをはじめとする高品
位で大画面のテレビに対する期待が高まっている中で、
CRT,液晶ディスプレイ(LCD),プラズマディス
プレイパネル(Plasma Display Panel,以下PDPと記
載する)といった各ディスプレイの分野において、これ
に適したディスプレイの開発が進められている。
【0003】従来からテレビのディスプレイとして広く
用いられているCRTは、解像度・画質の点で優れてい
るが、画面の大きさに伴って奥行き及び重量が大きくな
る点で40インチ以上の大画面には不向きである。ま
た、LCDは、消費電力が少なく、駆動電圧も低いとい
う優れた性能を有しているが、大画面を作製するのに技
術上の困難性があり、視野角にも限界がある。
【0004】また、投射型ディスプレイは複雑な光学系
を使用するため、精密な光軸調整が必要であるので製造
コストが高くなり、また光学歪みの影響を受けて画質の
劣化が大きく、空間周波数に対する解像度特性も悪くな
り、精密度の高い映像表示には適していない。これに対
して、PDPは、小さい奥行きでも大画面を実現するこ
とが可能であって、既に50インチクラスの製品も開発
されている。
【0005】PDPは、大別して直流型(DC型)と交
流型(AC型)とに分けられるが、現在では大型化に適
したAC型が主流となっている。一般的な交流面放電型
PDPは、フロントカバープレートとバックプレートと
が隔壁を介して平行に配され、隔壁で仕切られた放電空
間内には放電ガスが封入されている。そして、フロント
カバープレート上には走査電極と維持電極が平行配設さ
れ、その上が鉛ガラスからなる誘電体層で覆われ、バッ
クプレート上には、アドレス電極と隔壁と、赤または緑
または青の紫外線励起蛍光体からなる蛍光体層とが配設
されている。
【0006】このようなPDPは、駆動時において、各
電極に駆動回路でパルスを印加することによって放電を
発生させると、それに伴って放電ガスから紫外線が放出
され、蛍光体層の蛍光体粒子(赤,緑,青)がこの紫外
線を受けて励起発光するようになっている。ところで、
各放電セルは元来、点灯か消灯の2階調しか表現できな
いため、赤(R),緑(G),青(B)の各色につい
て、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して点
灯時間を時分割し、その組み合わせによって中間階調を
表現する方法(フィールド内時分割階調表示方式)が用
いられている。
【0007】各サブフィールドは、走査電極全体にパル
ス電圧を印加してセットアップするセットアップ期間
と、走査電極にパルス電圧を順次印加すると共にアドレ
ス電極の中の選択された電極にパルス電圧を印加して点
灯しようとするセルに壁電荷を蓄積するアドレス期間
と、走査電極と維持電極間にパルス電圧を印加して放電
維持を行う放電維持期間とから構成され、1サブフィー
ルドにおいては、この一連の動作により所定の放電維持
期間だけPDPに画像表示するようになっている。
【0008】なお、NTSC方式のテレビ映像において
は、1秒間あたり60枚のフィールドで映像が構成され
ているため、1フィールドの時間は16.7msに設定
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現在の40〜42イン
チクラスのテレビ用のPDPでは、NTSCの画素レベ
ル(画素640×480個,セルピッチ0.43mm×
1.29mm,1セルの面積0.55mm2)の場合、
1.2 lm/wのパネル効率及び400cd/m2
度の画面輝度が得られているが(例えば、FLAT−P
ANEL DISPLAY1997 Part5−1
P198)、更なる高輝度化が望まれる。
【0010】また、近年実用化されつつあるハイビジョ
ンテレビでは、フルスペックで画素数が1920×10
80と高精細であるが、他のディスプレイパネルと同
様、PDPにおいてもこのような高精細なディスプレイ
が望まれている。ところが、PDPにおいては、高精細
にするほど走査電極の数が多くなるので、それだけアド
レスに要する時間は長くなる。ここで、1フィールドの
時間が一定でセットアップに要する時間も一定とすれ
ば、アドレス期間が長くなる分、1フィールド内に占め
る放電維持期間の割合を小さく設定せざるを得ない。
【0011】従って、高精細にすればするほど、1フィ
ールド内に占める放電維持期間の割合は小さくなってし
まう。PDPのパネル輝度は、放電維持期間の占める時
間の割合に比例するので、高精細にするほどパネル輝度
は低下してしまう。よって、高精細のPDPを実現する
ためには、パネル輝度を向上させる必要性が一層高まる
ことになる。
【0012】このような課題に対して、例えば、蛍光体
層の発光効率を向上させるなどの方法でセルの発光効率
を上げパネル輝度を向上させる技術、あるいは、アドレ
ス時にダブル(デュアル)スキャン方式で走査を行うこ
とによって走査ラインの数は同じでもアドレス時間を1
/2程度に短縮する技術も知られている。これらの技術
は上記課題に対してある程度有効ではあるが、それだけ
で高精細で且つ高輝度のPDPに対する要請に十分応え
られるとは言い得ず、別の方面からの解決策も合わせて
用いることが望まれる。
【0013】本発明は、このような課題に鑑み、精細な
構造で且つ高輝度を実現することのできるガス放電パネ
ル表示装置並びにガス放電パネルの駆動方法を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、ガス放電パネルをADS方式で駆動す
る際に、走査電極群とアドレス電極群との間に電圧を印
加してセットアップする際の電圧波形として、100V
以上且つ放電開始電圧未満の第1電圧まで短時間(10
μsec以下)で上昇する第1区間と、第1区間の後
に、第1区間における電圧上昇の傾斜より小さい傾斜
(9V/μsec以下)で、放電開始電圧以上の第2電
圧まで上昇する第2区間と、第2区間の後に、第2電圧
から放電開始電圧未満の第3電圧まで短時間(10μs
ec以下)で下降する第3区間と、第3区間の後に、第
3区間における電圧下降の傾斜より小さい傾斜で第3電
圧から更に(100〜250μsecの間)下降する第
4区間とを有し、且つ電圧波形全体の期間が360μs
ec以下に設定されたものを用いることとした。
【0015】セットアップ時にこのような電圧波形を用
いれば、電圧が緩やかに上昇する期間及び下降する期間
(即ち、電圧変化の傾斜が9Vμsed以下の期間)に
おいて効率よく壁電荷が蓄積されるので、セットアップ
時に放電開始電圧に近い壁電圧をかけることが可能とな
る。そして、このように放電開始電圧に近い壁電圧をか
けることにより、アドレス時において印加するパルスの
時間幅を短く(1.5μsec以下に)設定しても、確
実に壁電荷を蓄積してアドレッシングを行うことができ
る。
【0016】また、第1区間と第3区間では、短時間
(10μsec以下)で電圧変化させているので、この
セットアップ電圧が印加される全体期間を360μse
c以下という比較的短時間に抑えることができ、これに
よって駆動時間中におけるセットアップの時間割合(1
フィールド内におけるセットアップの時間割合)を比較
的小さくすることができる。
【0017】これらの結果、従来と比べて、セットアッ
プ期間とアドレス期間との合計時間を短くし、その分、
放電維持期間の時間を長く設定することが可能となる。
また、セットアップ期間とアドレス期間との合計時間は
従来と同等にしながら、走査電極枝の数を従来より多く
してガス放電パネルの高精細化も可能となる。特に、隔
壁群の高さが80〜110μmの範囲内にあるガス放電
パネルにおいては、セットアップ時に上記電圧波形を用
いて駆動を行うことが、良好な表示を実現する上で有効
である。
【0018】
【発明の実施の形態】〔PDPの構成、製法及び駆動方
法についての全体的説明〕図1は、本発明の一実施の形
態に係る交流面放電型PDPの概略構成を示す斜視図で
ある。このPDPは、前面ガラス基板11上に走査電極
群12a,維持電極群12b、誘電体層13、保護層1
4が配されてなる前面パネル10と、背面ガラス基板2
1上にアドレス電極群22、誘電体層23が配された背
面パネル20とが、電極群12a,12bとアドレス電
極群22とを対向させた状態で間隔をおいて互いに平行
に配されて構成されている。そして、前面パネル10と
背面パネル20との間隙は、ストライプ状の隔壁30で
仕切られることによって放電空間40が形成され、当該
放電空間40内には放電ガスが封入されている。
【0019】また、この放電空間40内において、背面
パネル20側には、蛍光体層31が配設されている。こ
の蛍光体層31は、赤,緑,青の順で繰返し並べられて
いる。走査電極群12a,維持電極群12b及びアドレ
ス電極群22は、共にストライプ状であって、走査電極
枝12a,維持電極枝12bは隔壁30と直交する方向
に、アドレス電極枝22は隔壁30と平行に配されてい
る。
【0020】走査電極群12a,維持電極群12b,ア
ドレス電極群22は、銀,金,銅,クロム,ニッケル,
白金等の金属単独で形成してもよいが、走査電極群12
a,維持電極群12bについては、ITO,SnO2
ZnO等の導電性金属酸化物からなる幅広の透明電極の
上に幅細の銀電極を積層させた組み合わせ電極を用いる
ことが、セル内の放電面積を広く確保する上で好まし
い。
【0021】そして、電極枝12a,12bとアドレス
電極枝22が交差するところに、赤,緑,青の各色を発
光するセルが形成されたパネル構成となっている。誘電
体層13は、前面ガラス基板11の電極群12a,12
bが配された表面全体を覆って配設された誘電物質から
なる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラスが用いら
れているが、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛系低融点
ガラスとビスマス系低融点ガラスの積層物で形成しても
良い。
【0022】保護層14は、酸化マグネシウム(Mg
O)からなる薄層であって、誘電体層13の表面全体を
覆っている。隔壁30は、背面パネル20の誘電体層2
3の表面上に突設されている。このような構成のPDP
は、以下のように作製される。 前面パネルの作製:前面パネル10は、前面ガラス基板
11上に電極群12a,12bを形成し、その上から鉛
系のガラスを塗布し焼成することにより誘電体層13を
形成し、更に誘電体層13の表面に保護層14を形成す
ることによって作製する。
【0023】電極群12a,12bは、ITOをスパッ
タ法にて成膜後、必要部分以外をエッチングし、その後
で銀電極用のペーストをスクリーン印刷した後に焼成す
る一般的な方法で形成することもできるが、電極材料を
含むインキをノズルから吐出しながら走査する方法でも
比較的容易に高精細の電極を形成することができる。ま
た、鉛系の誘電体層13の組成は、例えば、酸化鉛[P
bO]70重量%,酸化硼素[B23]15重量%,酸
化硅素[SiO2]15重量%であって、スクリーン印
刷法と焼成によって形成することができる。更に具体的
には、有機バインダー[α−ターピネオールに10%の
エチルセルロースを溶解したもの]に混合してなる組成
物を、スクリーン印刷法で塗布した後、580℃で10
分間焼成することによって形成することができる。
【0024】保護層14は、アルカリ土類の酸化物(こ
こでは酸化マグネシウム[MgO])からなり、(10
0)面配向或は(110)面配向された緻密な結晶構造
の膜である。このような保護層は、例えば蒸着法を用い
て形成することができる。 背面パネルの作製:背面ガラス基板21上に、銀電極用
のペーストをスクリーン印刷しその後焼成する方法によ
ってアドレス電極群22を形成し、その上に前面パネル
10の場合と同様にスクリーン印刷法と焼成によって鉛
系のガラスからなる誘電体層23を形成する。次にガラ
ス製の隔壁30を所定のピッチで固着する。そして、隔
壁30に挟まれた各空間内に、赤色蛍光体,緑色蛍光
体,青色蛍光体の中の1つを塗布して焼成することによ
って蛍光体層31を形成する。各色の蛍光体としては、
一般的にPDPに用いられている蛍光体を用いることが
できるが、その具体例として次の蛍光体を挙げることが
できる。
【0025】 赤色蛍光体: (YxGd1-x)BO3:Eu3+ 緑色蛍光体: BaAl12O19:Mn 青色蛍光体: BaMgAl1423:Eu2+ パネル張り合わせによるPDPの作製:次に、このよう
に作製した前面パネルと背面パネルとを封着用ガラスを
用いて貼り合せると共に、隔壁30で仕切られた放電空
間40内を高真空(1×10-4Pa程度)に排気した
後、所定の組成(例えば、ネオン−キセノンやヘリウム
−キセノン)の放電ガスを所定の圧力で封入することに
よってPDPを作製する。
【0026】なお、放電ガスの封入圧力は、一般的には
大気圧以下であって、通常は1×104〜7×104Pa
程度の範囲に設定されているものが多いが、大気圧より
高い圧力(8×104Pa以上の圧力)範囲に設定する
ことよって、パネル輝度及び発光効率を向上させること
もできる。図2は、このPDPの電極マトリックスを示
す図である。各電極枝12a、12bと、各アドレス電
極枝22とは、互いに直交して配設されており、前面ガ
ラス基板11及び背面ガラス基板21間の空間におい
て、電極枝が交差するところに放電セルが形成されてい
る。隣り合う放電セルの間は隔壁30で仕切られて、隣
接する放電セルへの放電拡散が遮断されるようになって
いるため、解像度の高い表示を行うことができる。
【0027】このPDPは、フィールド内時分割階調表
示方式を用いて駆動される。図3は、256階調を表現
する場合における1フィールドの分割方法を示す図であ
って、横方向は時間、斜線部は放電維持期間を示してい
る。例えば、図3に示される分割方法の例では、1フィ
ールドは、8個のサブフィールドで構成され、各サブフ
ィールドの放電維持期間の比は、1,2,4,8,1
6,32,64,128に設定されており、この8ビッ
トバイナリの組み合わせによって256階調を表現でき
る。なお、NTSC方式のテレビ映像においては、1秒
間あたり60枚のフィールド画像で映像が構成されてい
るため、1フィールドの時間は16.7msに設定され
ている。
【0028】各サブフィールドは、セットアップ期間、
アドレス期間、放電維持期間という一連のシーケンスで
構成されており、1サブフィールド分の動作を8回繰返
すことによって、1フィールドの画像表示が行われる。
図4は、本実施形態において、1つのサブフィールドに
おいて各電極にパルスを印加するときのタイミングチャ
ートである。
【0029】各期間における動作については後で詳述す
る。なお、アドレス期間においては、複数本の走査電極
枝に順次パルスを印加し、それに合わせて、複数のアド
レス電極枝の選択されたものに印加していくが、便宜
上、図4では走査電極枝及びアドレス電極枝の各1つだ
けについて記載している。 〔駆動装置及び駆動方法についての詳細な説明〕図5
は、駆動装置100の構成を示すブロック図である。
【0030】この駆動装置100は、外部の映像出力器
から入力されてくる映像データを処理するプリプロセッ
サ101、処理された映像データを格納するフレームメ
モリ102、フィールド毎及びサブフィールド毎に同期
パルスを生成する同期パルス生成部103、走査電極群
12aにパルスを印加するスキャンドライバ104、維
持電極群12bにパルスを印加するサステインドライバ
105、アドレス電極群22にパルスを印加するデータ
ドライバ106から構成されている。
【0031】プリプロセッサ101は、入力されてくる
映像データからフィールド毎の映像データ(フィールド
映像データ)を抽出し、抽出したフィールド映像データ
から各サブフィールドの映像データ(サブフィールド映
像データ)を作成してフレームメモリ102に格納す
る。また、フレームメモリ102に格納されているカレ
ントサブフィールド映像データから1ラインづつデータ
ドライバ106にデータを出力したり、入力される映像
データから水平同期信号、垂直同期信号などの同期信号
を検出し、同期パルス生成部103にフィールドごと及
びサブフィールドごとに同期信号を送ることも行う。
【0032】フレームメモリ102は、フィールド毎
に、各サブフィールド映像データを分割して格納できる
ものである。具体的には、フレームメモリ102は、1
フィールド分のメモリ領域(8個のサブフィールド映像
を記憶)を2個備える2ポートフレームメモリであっ
て、一方のメモリ領域にフィールド映像データを書き込
みながら、他方のメモリ領域から、これに書き込まれて
いるフィールド映像データを読み出す動作を交互に行う
ことができるようになっている。
【0033】同期パルス生成部103は、プリプロセッ
サ101からフィールドごと及びサブフィールドごとに
送られて来る同期信号を参照して、セットアップパル
ス,走査パルス,維持パルス,消去パルスを立ち上がら
せるタイミングを指示するトリガ信号を生成して、各ド
ライバ104〜106に送る。スキャンドライバ104
は、同期パルス生成部103から送られてくるトリガ信
号に呼応して、セットアップパルス、走査パルス、維持
パルスを生成して印加する。
【0034】図6は、スキャンドライバ104の構成を
示すブロック図である。セットアップパルス,維持パル
スは、全ての走査電極枝12aに共通して印加されるも
のである。そのため、図6に示すように、スキャンドラ
イバ104には、各パルスを発生するためセットアップ
パルス発生器111、維持パルス発生器112aが備え
られている。そして、これらのパルス発生器は、フロー
ティンググラウンド方式で直列に接続され、同期パルス
生成部103からのトリガ信号に応じて作動することに
よって、セットアップパルス,維持パルスが択一的に、
走査電極群12aに印加されるようになっている。
【0035】またスキャンドライバ104は、走査電極
枝12a1,12a2…12aNに順に走査パルスを印加
するために、ここでは図6に示すように、走査パルス発
生器114と、これに接続されたマルチプレクサ115
とを備え、同期パルス生成部103からのトリガ信号に
応じて、走査パルス発生器114でパルスを発生すると
共にマルチプレクサ115で切り換えて出力する方式を
とっているが、各走査電極枝12a毎に個別に走査パル
ス発生回路を設けた構成とすることも可能である。
【0036】そして、上記パルス発生器111,112
からの出力と、走査パルス発生器114からの出力と
を、択一的に走査電極群12aに印加するためにスイッ
チSW1及びSW2が設けられている。サステインドライ
バ105は、維持パルス発生器112b,消去パルス発
生器113を備え、同期パルス生成部103からのトリ
ガ信号に呼応して、維持パルス並びに消去パルスを生成
して維持電極群12bに印加する。
【0037】データドライバ106は、シリアルに入力
される1ラインに相当するサブフィールド情報に基づい
て、データパルスをアドレス電極群221〜22Mにパラ
レルに出力するものである。図7は、データドライバ1
06の構成を示すブロック図である。データドライバ1
06は、サブフィールド映像データを1走査ライン分づ
つ取り込む第1ラッチ回路121、これを記憶する第2
ラッチ回路122、データパルスを発生するデータパル
ス発生器123、各アドレス電極枝221〜22Mの入口
に設けられたANDゲート1241〜124Mから構成さ
れている。
【0038】第1ラッチ回路121では、プリプロセッ
サ101から順に送られてくるサブフィールド映像デー
タをCLK信号に同期して数ビットづつ順に取り込み、
1走査ライン分のサブフィールド映像データ(アドレス
電極枝221〜22Mの各々についてデータパルスを印加
するか否かを示す情報)がラッチされたら、それを第2
ラッチ回路122にまとめて移動する。第2ラッチ回路
122は、同期パルス生成部103から送られてくるト
リガ信号に呼応して、ANDゲート1241〜124Mの
中でデータパルスを印加するアドレス電極に対応するも
のを開く。そして、データパルス発生器123では、こ
れと同期してデータパルスを発生する。これによって、
ANDゲートが開かれたものに対応するアドレス電極に
データパルスが印加される。
【0039】このような駆動装置において、以下のよう
に、セットアップ期間,アドレス期間,放電維持期間ご
とに、各電極に電圧を印加する。 〔各期間における動作の説明〕 セットアップ期間:セットアップ期間においては、スキ
ャンドライバ104のスイッチSW1はON、SW2はO
FFとし、セットアップパルス発生器111で全ての走
査電極群12aに一括してセットアップパルスを印加す
ることによって、全ての放電セルでセットアップ放電を
行う。
【0040】セットアップ放電は、3電極間、即ち走査
電極−アドレス電極間並びに走査電極−維持電極間で発
生する。このセットアップ放電によって、各放電セル内
の状態が初期化されると共に、各放電セルに壁電荷が蓄
積されて壁電圧がかけられる。それによって、次のアド
レス期間におけるアドレス放電の立ち上がりを早めるこ
とが可能となる。
【0041】このセットアップパルスの波形は、1パル
スの時間が360μsec以下の比較的短時間に、放電
開始電圧に近い壁電圧をかけるのに適した波形の特徴を
有している。この特徴の詳細については後で詳述する。
なお、セットアップ期間の後半からアドレス期間が終了
するまで、維持電極群12bに正電圧が印加されてい
る。これによって、アドレス期間において、誘電体層の
表面に壁電荷を蓄積しやすくすることができる。
【0042】アドレス期間:アドレス期間においては、
スキャンドライバ104のスイッチSW2はON、SW1
はOFFとし、走査パルス発生器114で発生する負電
圧の走査パルスを、第1行目の走査電極枝12a1〜最
終行の走査電極枝12aNに対して順に印加する。そし
て、これにタイミングを合わせて、データドライバ10
6は、アドレス電極枝221〜22Mの中の点灯しようと
する放電セルに対応するものに、正電圧のデータパルス
を印加することによってアドレス放電を行い、その放電
セルに壁電荷を蓄積する。このようにして、点灯しよう
とする放電セルの誘電体層の表面に壁電荷を蓄積するこ
とによって、1画面分の潜像が書き込まれることにな
る。
【0043】走査パルス及びデータパルスの時間幅(ア
ドレスパルス幅)は、駆動を高速にするためにはできる
だけ短く設定するのが望ましいが、アドレスパルス幅が
短か過ぎると書き込み不良(アドレス放電の不良)が生
じやすくなる。また、回路上の制約からも、パルス幅は
通常1.25μsec程度以上に設定する必要がある。
【0044】なお、ダブルスキャン方式でアドレッシン
グを行う場合には、図2に示す各アドレス電極群22を
上下に2分割して、各アドレス電極枝22を上下別々に
駆動装置100で印加できるようにしておく。そして、
パネルの上半分と下半分との各々で並行して、上記と同
様にしてアドレッシングを行う。 放電維持期間:放電維持期間においては、スキャンドラ
イバ104のスイッチSW1はON、SW2はOFFと
し、維持パルス発生器112aで走査電極群12aに一
括して一定の長さ(例えば1〜5μsec)の放電パル
スを印加する動作と、サステインドライバ105の維持
パルス発生器112bで維持電極群12bに一括して一
定の長さの放電パルスを印加する動作を交互に繰り返
す。
【0045】これによって、アドレス期間に壁電荷が蓄
積された放電セルにおいて、誘電体層表面の電位が放電
開始電圧を上回ることによって放電が生じ、当該放電セ
ル内では、この維持放電に伴って紫外線が発光され、こ
れが蛍光体層31で可視光に変換されることによって蛍
光体層の色に対応する可視光の発光がなされる。そし
て、放電維持期間の最後には、点灯した放電セル内に残
っている電荷を消去するために、サステインドライバ1
05の消去パルス発生器113で、立ち上がり時に3〜
9V/μsec程度の傾斜を持った維持パルスと同等の
電圧を、維持電極群12bに短時間(20〜50μse
c程度)印加する。
【0046】〔セットアップ期間に印加される電圧波形
について〕図8は、セットアップパルスの波形を説明す
るための図である。このパルス波形は、区間A1〜A7に
分けられる。本実施形態では、セットアップ期間におい
て、このような波形のセットアップパルスを走査電極群
12aに印加する。
【0047】走査電極群12aにセットアップパルスが
印加される間、図4に示されるようにアドレス電極群2
2は電位0に保たれるので、走査電極群12aとアドレ
ス電極群22との間の電位差も図8のような波形とな
る。また、維持電極群12bも区間A1〜A5の間では電
位0に保たれるので、この区間においては、走査電極群
12aと維持電極群12bとの間の電位差も図8のよう
な波形となる。
【0048】このセットアップパルス波形は、放電開始
電圧に近い壁電圧に相当する壁電荷をできるだけ短時間
で誘電体層に蓄積することを考慮して、以下のように設
定されたものである。区間A1は、タイミングを調整す
る期間である。区間A2では、放電開始電圧Vfに近い
レベルの電圧V1までできるだけ短時間(10μsec
以下)で上昇させる。ここで、電圧V1は100≦V1<
Vfの範囲内で設定する。ただし、Vfは、外部(駆動
装置側)から見た放電開始電圧である。
【0049】この放電開始電圧Vfは、PDPの構成に
よって決まる固有値であって、例えば次のようにして測
定することができる。ガス放電パネルを目で観察しなが
ら、パネル駆動装置からガス放電パネルの走査電極群1
2a−維持電極群12b間に印加する電圧をわずかずつ
増加させる。そして、ガス放電パネルの放電セルの一つ
或は規定個数(例えば3個)以上が点灯し始めたときの
印加電圧を読み取ってこれを放電開始電圧として記録す
る。
【0050】次に、区間A3では、電圧V2までゆっくり
電圧を上昇させ、区間A4では、電圧V2に維持する。こ
こで、電圧V2は、放電開始電圧Vfよりも高い値であ
るが、あまり高くしすぎると、電圧が立ち下がる時に自
己消去放電を起こす可能性があるので、自己放電を起こ
させないような電圧に設定する(450〜480V程
度)。
【0051】区間A3における電圧上昇の勾配は、9V
/μsec以下とし、1.7〜7V/μsecとするこ
とが好ましい。このようにゆっくりと電圧を上昇させる
ことによって、I−V正特性領域での弱い放電が発生
し、ほぼ低電圧モードでの放電がなされ、セル内部は放
電電圧Vfよりもやや低い値Vf*付近に保たれるの
で、走査電極群12a上の誘電体層の表面には、この電
位差(V2−Vf*)に対応して負の壁電荷が蓄積され
る。
【0052】この区間A3に割り当てられる時間の目安
は、100〜250μsecであって、好ましくは10
0〜150μsec程度である。波形の頂部に相当する
区間A4の時間はできるだけ短く設定することが好まし
いが、実際はパネル駆動装置の回路上、数μsecは必
要となる。次に、区間A5では、50V以上で放電開始
電圧Vf以下の電圧V3まで、できるだけ短時間(10
μsec以下)で下降させる。
【0053】そして、区間A6では、ゆっくり電圧を下
降させる。この区間A6における電圧下降の勾配は、9
V/μsec以下とし、0.6〜3V/μsecとする
ことが好ましい。このようにゆっくりと電圧を下降させ
ることによって、走査電極群12a上の誘電体層の表面
の電位が、セル内部の真の放電開始電圧を越えたとき
に、正特性領域での弱い放電が発生し、セル内部は放電
開始電圧Vfよりもやや低い値Vf*に保たれるので、
走査電極群12a上の誘電体層の表面に、放電開始電圧
Vf*に対応した負の壁電荷が蓄積された状態が保たれ
る。
【0054】区間A7は、タイミングを調整する期間で
ある。上記のようにセットアップパルスの電圧波形を設
定することによって、360μsec以下の比較的短い
パルス印加時間で、各放電セル内部に放電開始電圧に近
い壁電圧を効率よくかけることが可能となる。また、ア
ドレス期間に印加するパルス幅を1.5μsec以下の
短い時間に設定しても、放電遅れが生じることなく、ア
ドレッシングに必要な壁電荷を蓄積することができる。
【0055】この結果、走査線数が1080本の高精細
画像も、走査線数が480本程度のVGA画素レベルの
PDPと同様の放電維持期間を確保して画像表示するこ
とが可能になる。ここで、図8のような本実施形態のセ
ットアップ波形を用いる場合と、従来のいくつかのセッ
トアップ波形を用いる場合とを比較する。
【0056】先ず、図8のセットアップ波形において
は、区間A3及び区間A6では、強い放電が発生しないよ
うに電圧をゆっくり上昇・下降させてさせることによっ
て壁電荷を多く蓄積している。それと共に、区間A2及
び区間A5では、電圧を急激に上昇・下降させても壁電
荷の蓄積に差し支えないので、電圧の傾斜を大きく設定
することによって所要時間を小さく抑えている。これに
よって、セットアップパルス全体の時間幅は360μs
ec以下で且つ十分な壁電荷が蓄積されるようになって
いる。
【0057】これに対して、セットアップ時において、
図9(a)のような単純な矩形波を用いた場合、あるい
は図9(b)のように指数・対数関数の波形を用いた場
合は、区間A3及び区間A6に相当するところで急激な電
圧の上昇・下降を伴うので、強い放電が起き、そのため
本実施形態のように壁電荷を蓄積することはできない。
【0058】このようにセットアップ時において壁電荷
があまり蓄積されなかった場合、アドレスパルスの時間
幅を1.5μsec程度に設定すると、アドレス放電が
放電遅れにより不確実となる結果、画面がちらつくこと
になる。この場合、アドレス放電を確実に行うために
は、アドレスパルスの幅を2.5μsec程度以上に設
定する必要があるので、走査ライン数が1080本であ
るとするとアドレシングに要する時間は2.7msec
以上となる。
【0059】一方、セットアップ波形として、図9
(c)のように電圧が緩やかに上昇・下降する台形状の
波形(USP5,745,086参照)を用いた場合、
壁電荷を蓄積して放電開始電圧に近い壁電圧をかけるこ
とは可能であるが、セットアップ自体に時間がかかり、
360μsec程度に抑えることは不可能である。これ
に対して、図8のセットアップ波形では、放電開始電圧
に近い壁電圧をかけることができるので、アドレスのパ
ルス幅をかなり小さく1.25μsec以下にしても安
定したアドレッシングを行うことができる。従って、走
査ライン数を1080本とすると、アドレシングを13
50μsec以下で行うことができ、セットアップ波形
全体の時間が360μsec以下であるため、セットア
ップとアドレシングの合計時間も1710μsec以下
に抑えることができる。
【0060】これによって、サブフィールド数を8にし
ても、1フィールド内の放電維持時間の合計として、1
6.7−(1.71×8)=3.0msec以上の時間
が残り、十分に放電維持期間に充当できることになる。
以上の考察より、本実施形態のようなセットアップ波形
を用いることにより、セットアップとアドレスとの合計
時間を従来より小さく抑えることができることがわか
る。
【0061】これは、言い換えれば、走査電極の数を従
来より増やしても、セットアップとアドレスとの合計時
間を従来と同等に抑え、これによって、放電維持時間に
占める割合を従来と同等に確保できることになる。従っ
て、高詳細でパネル輝度の優れたPDPを実現するのに
有効である。また更に、アドレッシングをダブルスキャ
ン方式で行う場合には、シングルスキャン方式で行う場
合と比べて更に放電維持時間の割合を増やすことができ
る。
【0062】例えば、走査ライン数1080本で、アド
レス時のパルス幅が1.25μsecの場合、ダブルス
キャン方式で行うと、6倍モードで8サブフィールドを
実現することができ、3倍モードならば12サブフィー
ルド、1倍モードならば15サブフィールドを実現する
ことができる。ここで、n倍モードというのは、放電維
持期間において、維持パルスを1倍モードの場合のn倍
の回数だけ印加する方式であって、モード倍率に応じて
パネルの輝度も高くなる。
【0063】〔セットアップパルスの波形を形成する回
路について〕上記のような特徴を持った波形をセットア
ップパルスとして走査電極群12aに印加するために
は、図6に示すセットアップパルス発生器111に、図
10に示すようなパルス発生回路を用いればよい。図1
0に示すパルス発生回路は、緩勾配で立ち上がる第1パ
ルスを発生させるパルス発生回路U1と、緩勾配で立ち
下がる第2パルスを発生させるパルス発生回路U2と
が、フローティンググラウンド方式で接続されて構成さ
れている。
【0064】パルス発生回路U1及びパルス発生回路U
2は、同期パルス生成部103から送られてくるトリガ
信号に呼応して、第1パルス及び第2パルスを発生す
る。ここで、図11に示すように、パルス発生回路U1
では、立ち上がりの緩やかな台形状の第1パルスを発生
し、パルス発生回路U2では、これと時間的に重なるよ
うに、立ち下がりが緩やかな台形状の第2パルスを発生
する。また、第1パルスの立ち上がり開始時は第2パル
スの立ち上がり時とほぼ一致し、第2パルスの立ち下が
り開始時は第1パルスの立ち上がり時とほぼ一致するよ
うに設定されている。そして、この2つのパルスの電圧
が加算されて出力パルスが形成されることによって、上
記図8と同様の特徴を持つパルス波形が形成される。
【0065】図12(a)及び図13(a)は、パルス
発生回路U1及びパルス発生回路U2の構成を示すブロ
ック図である。パルス発生回路U1及びパルス発生回路
U2は、以下のような構成である。図12(a)に示す
ように、パルス発生回路U1は、プルアップFET(Q
1)とプルダウンFET(Q2)とが接続されてなるプ
ッシュプル回路に、3相ブリッジドライバであるIC1
(例えば、International Recifier製IR−211
3)が接続され、プルアップFET(Q1)のゲートと
ドレイン間にはコンデンサC1が介挿され、IC1のHo
端子とプルアップFET(Q1)のゲートとの間に電流
制限素子R1が介挿されて構成されている。そしてこの
プルアップ回路に対しては、一定の電圧Vset1が印加さ
れている。この電圧Vset1は、図8のところで説明した
電圧V2−電圧V1に相当する電圧値である。
【0066】このパルス発生回路U1において、プルア
ップFET(Q1)、コンデンサC1及び電流制限素子
R1によってミラー積分回路が形成されており、これに
よって立ち上がりの勾配が緩やかな波形が形成されるよ
うになっている。図12(b)は、パルス発生回路U1
によって第1パルスが形成される様子を示す図である。
【0067】上記パルス発生回路U1において、図12
(b)に示されるように、IC1のHin端子にはパルス
信号VHin1が、Lin端子にはこれと逆極性のパルス信号
VLin1が入力されると、IC1による制御のもとにプッ
シュプル回路が作動して、出力端子OUT1からは、緩
勾配で電圧Vset1まで立ち上がる台形状の第1パルスが
出力される。
【0068】ここで、第1パルスにおける緩勾配の立ち
上がリ時間長t1は、コンデンサC1の容量C1、電圧V
set1、IC1における端子Ho−端子Vs間の電位差V
H、電流制限素子R1の抵抗値R1との間に次のような関
係がある。 t1 =(C1・Vset1)/〔(Vset1−VH)/R1〕 =C1・R1・Vset1/(Vset1−VH) 従って、コンデンサC1の容量C1あるいは電流制限素
子R1の抵抗値R1を変えることによって、立ち上がリ
時間長t1を調整することが可能である。
【0069】一方、図13(a)に示すように、パルス
発生回路U2は、プルアップFET(Q3)とプルダウ
ンFET(Q4)とからなるプッシュプル回路に、3相
ブリッジドライバであるIC2(例えば、Internationa
l Recifier製IR−2113)が接続され、プルダウ
ンFET(Q4)のゲートとドレイン間にはコンデンサ
C2が介挿され、IC2のHo端子とプルダウンFET
(Q4)のゲートとの間に電流制限素子R2が介挿され
て構成されている。そしてこのプッシュプル回路に対し
ては、一定の電圧Vset2が印加されている。この電圧V
set2は、図8のところで説明した電圧V1に相当する電
圧値である。
【0070】このパルス発生回路U2において、プルダ
ウンFET(Q4)、コンデンサC2及び電流制限素子
R2によってミラー積分回路が形成されており、これに
よって立ち下がりの勾配が緩やかな波形が形成されるよ
うになっている。図13(b)は、パルス発生回路U2
によって第2パルスが形成される様子を示す図である。
【0071】上記パルス発生回路U2において、図13
(b)に示されるように、IC2のHin端子にはパルス
信号VHin2が、Lin端子にはこれと逆極性のパルス信号
VLin2が入力されると、IC2による制御のもとにプッ
シュプル回路が作動して、出力端子OUT2からは、電
圧Vset2から緩勾配で立ち下がる台形状の第2パルスが
出力される。
【0072】ここで、第2パルスにおける緩勾配の立ち
下がり時間長t2は、コンデンサC2の容量C2、電圧V
set2、IC2における端子Loの電位VL、電流制限素子
R2の抵抗値R2との間に次のような関係がある。 t2 =(C2・Vset2)/〔(Vset2−VL)/R2〕 =C2・R2・Vset2/(Vset2−VL) 従って、コンデンサC2の容量C2あるいは電流制限素
子R2の抵抗値R2を変えることによって、立ち下がり
時間長t2を調整することが可能である。
【0073】〔隔壁の高さ、隔壁ピッチ等についての考
察〕パネルの走査ラインの数が1080本程度の高詳細
のPDPにおいて、上記のセットアップ時のパルス波形
を用いて駆動する場合、アドレッシングを安定して行う
ことをはじめ、良好にPDPを駆動を行うために、以下
のようにパネルの各構成要素を設計することが望まし
い。
【0074】*隔壁30の高さは、80〜110μmの
範囲内で設定するのが好ましい。これは、隔壁30の高
さを110μm以下の低い値にすると、上記のようにア
ドレッシングのパルス幅を1.5μsec以下に設定し
ても安定したアドレシングを行うことができるが、80
μm未満では、放電空間が狭すぎてアドレシング不安定
になりやすいためである。
【0075】そして、隔壁30の高さが80〜110μ
mの範囲内に設定されている場合、アドレスパルスの幅
を1.25μsec程度とかなり小さくしても、安定し
たアドレッシングを行うことができることが確認されて
いる。 *隔壁30のピッチとしては100〜200μmの範囲
(特に140〜200μmの範囲)が適当である。
【0076】これは、ピッチが200μmを越えると、
パネルサイズが大きくなって各電極のライン抵抗値が高
くなるので、均一性の高い放電ができにくくなる一方、
ピッチが140μm未満(特に100μm未満)だと、
放電空間が狭くなり、アドレッシング放電が不安定にな
リやすいためである。 *走査電極枝12aと維持電極枝12bとの間隙は50
〜90μmの範囲が適当である。
【0077】これは、この間隙を50μm未満に設定す
ると製造技術上ショートが発生しやすくなり、この間隙
が90μmを越えると高速駆動での放電が難しくなるた
めである。 *蛍光体層31は、その底部の厚さを15〜30μmの
範囲(特に15〜25μmの範囲)に設定することが好
ましい。
【0078】これは、この底部厚さが15μm未満であ
ると、紫外線の可視光ヘの変換効率が低くなる一方、2
5μmを越えると(特に30μmを越えると)放電空間
が狭くなり紫外線発生量が低くなるためである。 *アドレス電極枝22の幅は、隔壁30のピッチの40
〜60%の範囲(特に30〜60%の範囲)に設定する
ことが好ましい。
【0079】これは、40%未満(特に30%未満)で
あると幅が小さすぎて安定なアドレス放電がされにくい
一方、60%を越えると隣のセルとの間でクロストーク
が発生しやすくなるためである。 *誘電体層13の膜厚は35〜45μmの範囲に設定す
ることが好ましい。これは、誘電体層13の膜厚が35
μm未満であると、電荷が逃げやすくなり安定したアド
レッシングがしにくくなる一方、45μmを越えると駆
動電圧が高くなるためである。
【0080】*誘電体層23の膜厚は5〜15μmの範
囲(特に5〜10μmの範囲)に設定することが好まし
い。これも、誘電体層23の膜厚が5μm未満である
と、電荷が逃げやすくなり安定したアドレッシングがし
にくくなる一方、10μmを越える(特に15μmを越
える)と駆動電圧が高くなるためである。
【0081】(本実施の形態についての変形例などにつ
いて)本実施の形態では、図4に示したように、セット
アップ期間において、走査電極12aに上記特徴のパル
ス波形を印加し、アドレス電極群22には電圧を印加せ
ず(セットアップ期間におけるアドレス電極22の電位
は0)、維持電極群12bにも区間A1〜A5では電圧を
印加しない例を示したが、セットアップ期間における走
査電極群12aとアドレス電極群22との間の電位差波
形、並びに走査電極群12aと維持電極群12bとの間
の電位差波形が上記と同様の特徴を持つようにすれば、
同様の効果を奏する。
【0082】例えば、セットアップ期間において、図1
4に示すように、走査電極群12aに正の電圧値V1を
有する台形状の電圧パルスを印加すると共に、これにタ
イミングを合わせて、アドレス電極群22に負の電圧値
(V1−V2)を有する台形状のパルスを印加する。ここ
で、電圧値V1,V2は、実施の形態で述べたのと同じ意
味を持つ。この場合も、走査電極群12a−維持電極群
12b間に印加される電位差波形は、上記図8で説明し
たものと同様の特徴を有することになるので、本実施の
形態と同様の効果を奏する。
【0083】また、本実施形態では、走査電極群12a
とアドレス電極群22との間のセットアップ期間におけ
る電位差波形、並びに走査電極群12aと維持電極群1
2bとの間のセットアップ期間における電位差波形が、
共に図8で説明したような特徴を持つようにした例を示
したが、走査電極群12aとアドレス電極群22との間
のセットアップ期間における電位差波形が図8で説明し
たような特徴を持つようにすれば、各放電セルにはこの
電圧波形に近い特徴を有する電圧波形が印加されるの
で、ほぼ同様の効果を奏する。
【0084】例えば、走査電極群12aと維持電極群1
2bとの両方に、図8で説明したような特徴をもつ電圧
波形を印加して、走査電極群12aとアドレス電極群2
2との間及び維持電極群12bとアドレス電極群22と
の間でセットアップ放電を生じさせてもほぼ同様の効果
を奏するものと考えられる。本発明は、上記実施の形態
で説明したようなタイプのPDPを駆動する場合に限ら
ず、パルスメモり方式で駆動するガス放電パネル表示装
置において広く適用可能であって、セットアップ期間−
アドレス期間−放電維持期間という一連のシーケンスで
ガス放電パネルを駆動する際に、セットアップ期間にお
いて、上記図8で説明したのと同様の特徴を有する電圧
波形を各放電セルに印加するようにすれば、本実施形態
と同様の効果を奏するものと考えられる。
【0085】
【実施例】(実施例)
【0086】
【表1】
【0087】表1の資料No.1〜11(資料No.2
を除く)は、PDPにおける「走査ライン数」、「アド
レス方式」、「サブフィールド数」、「モード数」、
「アドレスパルス幅」、「セットアップパルス幅」をい
ろいろな値に設定した場合、割り当て可能な「放電維持
期間」、並びに「残時間」を示すものである。表1に示
される「アドレス方式」は、シングルスキャンかダブル
スキャンかであって、資料No.1〜4ではシングルス
キャン方式、資料No.5〜11ではダブルスキャン方
式となっている。
【0088】「走査ライン数」は、1アドレス期間に加
えられるアドレスパルス数を示している。PDPのパネ
ルに設けられている走査ラインの総数は、資料No.1
では480本、資料No.2〜10では1080本であ
るが、表1に示すように、ダブルスキャン方式で駆動す
る資料No.5〜11では「走査ライン数」が半分の1
080÷2=540本となっている。
【0089】表1に記載されている「セットアップ期
間」(μsec)の数値は、1フィールド(16.7m
sec)中に占めるセットアップ期間の合計時間であっ
て、セットアップ時のパルス幅にサブフィールド数を乗
じた値である。表1中の「アドレス期間」(μsec)
の数値は、1フィールド中に占めるアドレス期間の合計
時間であって、アドレス時のパルス幅×走査ライン数×
サブフィールド数に相当する値である。ただし、表1の
アドレス期間の値には、放電維持パルスの印加終了直後
に消去パルスが印加される期間も含まれている。
【0090】表1中の「放電維持期間」(μsec)の
数値は、1フィールド中に割り当てられる放電維持期間
の合計時間である。表1に記載されている残期間(μs
ec)の数値は、1フィールドの時間(16.7mse
c)から、セットアップ期間,アドレス期間,放電維持
期間の時間を引いたものである。
【0091】なお、資料No.2では、アドレス期間が
1フィールドの時間の時間より大きい値となっており、
残期間は負の値である。従って、この資料No.2の条
件では実際に駆動することはできない。上記実施の形態
に基づいて、表1の資料No.2を除く各資料No.の
条件でPDPを駆動し、画像表示した。その結果、上記
資料No.3〜11の条件で駆動したものは、いずれも
良好な画像表示がなされた。
【0092】(比較例)比較例として、セットアップパ
ルスに、従来の矩形波を用いる例を示す。本比較例で
は、PDPにおける走査ラインの数を480本とし、ダ
ブルスキャン方式とし、1フィールド(16.7mse
c)のサブフィールド数を12、1フィールド当りのセ
ットアップ期間の合計を4.54msecとする。
【0093】また、アドレス時のパルス幅は2.5μs
ecとする。この場合、1フィールド当りのアドレス期
間の合計は、2.5μsec×12(サブフィールド)
×240(ライン)=7.2msecとなる。この場合
1フィールド内の放電維持期間は、上記資料No.10
と同じ3.825msecとることができ、残期間は1
135μsecとなる。
【0094】上記実施例の資料No.10と本比較例と
を比べると、1フィールド中で放電維持期間の占める割
合は同等であるが、実施例の資料No.10の方は走査
ライン数は2倍程度と高精細であることがわかる。即ち
本実施例から、走査線数の多い高精細のPDPでも、本
発明を適用することによって、走査線数の少ない従来の
PDPと同等の輝度を得ることができることがわかる。
【0095】なお、ここでは、本発明を走査線数が多い
PDPに適用する場合の効果を主として述べたが、パネ
ルサイズが小さく走査線数が少ないPDPに本発明を適
用する場合には、その分維持放電期間を長くとることが
できるので、従来のPDPよりもパネル輝度を向上させ
ることができるといった効果、或は、駆動方式をシング
ルスキャンにしても、十分にパネル輝度を確保すること
ができるといった効果を奏するということが言える。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明のPDP装置及び
PDPの駆動方法によれば、ガス放電パネルをADSメ
モリ方式で駆動するに際して、走査電極群とアドレス電
極群との間に電圧を印加してセットアップする際の電圧
波形として、100V以上且つ放電開始電圧未満の第1
電圧まで短時間(10μsec以下)で上昇する第1区
間と、第1区間の後に、第1区間における電圧上昇の傾
斜より小さい傾斜(9V/μsec以下)で、放電開始
電圧以上の第2電圧まで上昇する第2区間と、第2区間
の後に、第2電圧から放電開始電圧未満の第3電圧まで
短時間(10μsec以下)で下降する第3区間と、第
3区間の後に、第3区間における電圧下降の傾斜より小
さい傾斜で第3電圧から更に(100〜250μsec
の間)下降する第4区間とを有し、且つ電圧波形全体の
期間が360μsec以下に設定されたものを用いるこ
とによって、アドレス時において印加するパルスの時間
幅を短く(1.5μsec以下に)設定しても、確実に
アドレッシングを行うことができるので、従来と比べ
て、放電維持期間の時間を長く設定してパネル輝度を向
上させたり、パネル輝度は同等で高精細化することが可
能となる。
【0097】また本発明は、ガス放電パネルにおいて、
輝度を向上させるための蛍光体改良などの技術やダブル
スキャン方式などの技術と組み合わせて適用することが
できるので、高詳細のガス放電パネルを実現する上で極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る交流面放電型PDPの概略構
成を示す斜視図である。
【図2】上記PDPの電極マトリックスを示す図であ
る。
【図3】フィールド内時分割階調表示方式で256階調
を表現する場合において1フィールドの分割方法を示す
図である。
【図4】実施の形態において、1サブフィールドにおい
て各電極にパルスを印加するときのタイミングチャート
である。
【図5】上記PDPを駆動する駆動装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】図5中のスキャンドライバの構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】図5中のデータドライバの構成を示すブロック
図である。
【図8】実施の形態にかかるセットアップパルスの波形
を説明する図である。
【図9】セットアップ時に印加するパルス波形の比較図
である。
【図10】実施の形態にかかるセットアップパルスを形
成するパルス合成回路のブロック図である。
【図11】上記パルス合成回路で、第1パルス,第2パ
ルスが合成される様子を示す図である。
【図12】パルス発生回路U1の構成を示すブロック図
及びこの回路によって第1パルスが形成される様子を示
す図である。
【図13】パルス発生回路U2の構成を示すブロック図
及びこの回路によって第2パルスが形成される様子を示
す図である。
【図14】実施の形態のPDP駆動方法の一変形例を示
す図である。
【符号の説明】
10 前面パネル 11 前面ガラス基板 12a 走査電極群 12b 維持電極群 13 誘電体層 14 保護層 20 背面パネル 21 背面ガラス基板 22 アドレス電極群 23 誘電体層 30 隔壁 31 蛍光体層 40 放電空間 100 駆動装置 104〜106 ドライバ 111 セットアップパルス発生器 112a,112b 維持パルス発生器 113 消去パルス発生器 114 走査パルス発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G09G 3/28 B J (72)発明者 関澤 卓 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 宮下 加奈子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大河 政文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−237580(JP,A) 特開 平8−212930(JP,A) 特開 昭63−192092(JP,A) 特開2000−75835(JP,A) 特開 平10−301529(JP,A) 特開 平10−91116(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/28 G09G 3/20 621 G09G 3/20 641 G09G 3/20 642 G09G 3/288

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の基板間に、隔壁群で仕切られ蛍光
    体が配されてなる複数の放電セルがマトリックス状に形
    成されたガス放電パネルと、 前記複数の放電セルに電圧を印加してセットアップする
    セットアップ部、前記複数の放電セルにアドレスパルス
    を印加することによって画像を書き込むアドレス部と、
    前記複数の放電セルに維持電圧を印加することによって
    放電維持を行う放電維持部とからなる駆動回路とを備
    え、放電維持期間において前記放電パネルが画像を表示
    するパネル表示装置であって、 前記セットアップ部が前記複数の放電セルに印加する電
    圧波形は、 100V以上且つ放電開始電圧未満の第1電圧まで上昇
    する第1区間と、 前記第1区間の後に、当該第1区間における電圧上昇の
    傾斜より小さい9V/μsec以下の傾斜で、放電開始
    電圧以上の第2電圧まで上昇する第2区間と、 前記第2区間の後に、前記第2電圧から放電開始電圧未
    満の第3電圧まで下降する第3区間と、 前記第3区間の後に、当該第3区間における電圧下降の
    傾斜より小さい9V/μsec以下の傾斜で、前記第3
    電圧から更に下降する第4区間とを有し、当該電圧波形全体の期間が360μsec以下に設定さ
    れている ことを特徴とするガス放電パネル表示装置。
  2. 【請求項2】 第1パネル基板及び第2パネル基板が、
    間隙をおいて互いに平行に配設され、第2パネル基板と
    対向する第1パネル基板の表面上には、誘電体層で覆わ
    れた複数の電極枝からなる第1電極群及び複数の電極枝
    からなる第2電極群が、互いの電極枝を平行に隣接させ
    た状態で配設され、第1パネル基板と対向する第2パネ
    ル基板の表面上には、誘電体層で覆われ第1電極群と直
    交する複数の電極枝からなる第3電極群が配設され、前
    記間隙は、隔壁群で仕切られていると共に、当該隔壁間
    に蛍光体が配設されているガス放電パネルと、 前記第1電極群と第3電極群との間に電圧を印加してセ
    ットアップするセットアップ部と、前記第1電極群に電
    圧を順次印加しながら第3電極群の中の選択された電極
    枝に電圧を印加して画像を書き込むアドレス部と、前記
    第1電極群と第2電極との間に電圧を印加して放電維持
    を行う放電維持部とからなる駆動回路とを備えるガス放
    電パネル表示装置であって、 前記セットアップ部が、第1電極群と第3電極群との間
    に印加する電圧波形は、 100V以上且つ放電開始電圧未満の第1電圧まで上昇
    する第1区間と、 前記第1区間の後に、当該第1区間における電圧上昇の
    傾斜より小さい9V/μsec以下の傾斜で、放電開始
    電圧以上の第2電圧まで上昇する第2区間と、 前記第2区間の後に、前記第2電圧から放電開始電圧未
    満の第3電圧まで下降する第3区間と、 前記第3区間の後に、当該第3区間における電圧下降の
    傾斜より小さい9V/μsec以下の傾斜で前記第3電
    圧から更に下降する第4区間とを有し、当該電圧波形全体の期間が360μsec以下に設定さ
    れている ことを特徴とするガス放電パネル表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1電極群の電極枝と第2電極群の
    電極枝との間隙が50〜90μmであることを特徴とす
    る請求項2記載のガス放電パネル表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1電極群及び第2電極群の少なく
    とも一方は、 その電極枝が、 透明性導電膜と非透明性導電膜とが積層されて構成され
    ていることを特徴とする請求項2記載のガス放電パネル
    表示装置。
  5. 【請求項5】 前記隔壁群は、等ピッチで配された複数
    の隔壁からなり、 前記第3電極群の各電極枝は、 隣り合う隔壁の間隙に配設されており、 その幅が、リブピッチの30〜60%であることを特徴
    とする請求項2記載のガス放電パネル表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1電極群及び第2電極群の電極枝
    を覆う誘電体層は、 その厚さが20〜45μmであることを特徴とする請求
    項2記載のガス放電パネル表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第3電極群の電極枝を覆う誘電体
    は、 その膜厚が5〜15μmであることを特徴とする請求項
    2記載のガス放電パネル表示装置。
  8. 【請求項8】 前記セットアップ部によって印加される
    電圧波形は 前記第1区間及び前記第3区間の時間は共に10μse
    c以下、 前記第4区間の時間は100〜250μsecに設定さ
    れていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載
    のガス放電パネル表示装置。
  9. 【請求項9】 前記アドレス部によって印加される電圧
    パルス1つあたりの時間幅は、1.5μsec以下であ
    ることを特徴とする請求項8記載のガス放電パネル表示
    装置。
  10. 【請求項10】 前記隔壁群の高さが110μm以下で
    あることを特徴とする請求項8記載のガス放電パネル表
    示装置。
  11. 【請求項11】 前記隔壁群の高さが80μm以上であ
    ることを特徴とする請求項10記載のガス放電パネル表
    示装置。
  12. 【請求項12】 前記隔壁群は、 ストライプ状であって、そのリブピッチが200μm以
    下であることを特徴とする請求項11記載のガス放電パ
    ネル表示装置。
  13. 【請求項13】 前記隔壁群のリブピッチが100μm
    以上であることを特徴とする請求項12記載のガス放電
    パネル表示装置。
  14. 【請求項14】 前記隔壁群のリブピッチが140μm
    以上であることを特徴とする請求項12記載のガス放電
    パネル表示装置。
  15. 【請求項15】 前記蛍光体の少なくとも一部は、 第1パネル基板と対向する第2パネル基板の表面上に蛍
    光体層として配設されており、 当該蛍光体層の厚さが15〜30μmであることを特徴
    とする請求項8記載のガス放電パネル表示装置。
  16. 【請求項16】 1対の基板間に、隔壁群で仕切られ蛍
    光体が配されてなる複数の放電セルがマトリックス状に
    形成されたガス放電パネルを、 前記複数の放電セルに電圧を印加してセットアップする
    セットアップステップと、前記複数の放電セルにアドレ
    スパルスを印加することによって画像を書き込むアドレ
    スステップと、前記複数の放電セルに維持電圧を印加す
    ることによって放電維持を行う放電維持ステップとから
    なる一連の動作を繰り返して画像表示する駆動方法であ
    って、 前記セットアップステップで前記複数の放電セルに印加
    される電圧波形は、 100V以上且つ放電開始電圧未満の第1電圧まで上昇
    する第1区間と、 前記第1区間の後に、当該第1区間における電圧上昇の
    傾斜より小さい9V/μsec以下の傾斜で、放電開始
    電圧以上の第2電圧まで上昇する第2区間と、 前記第2区間の後に、前記第2電圧から放電開始電圧未
    満の第3電圧まで下降する第3区間と、 前記第3区間の後に、当該第3区間における電圧下降の
    傾斜より小さい9V/μsec以下の傾斜で前記第3電
    圧から更に下降する第4区間とを有し、当該電圧波形全体の期間が360μsec以下に設定さ
    れている ことを特徴とするガス放電パネルの駆動方法。
  17. 【請求項17】 前記セットアップステップで印加され
    る電圧波形は、 前記第1区間及び前記第3区間の時間は共に10μse
    c以下、 前記第4区間の時間は100〜250μsecに設定さ
    れていることを特徴とする請求項16記載のガス放電パ
    ネルの駆動方法。
  18. 【請求項18】 前記アドレスステップにおいて印加さ
    れる電圧パルス1つあたりの時間幅は1.5μsec以
    下であることを特徴とする請求項17記載のガス放電パ
    ネル表示装置。
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