JP3990598B2 - プラズマディスプレイパネル表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル表示装置およびその駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示デバイスなどとして用いられるプラズマディスプレイパネル表示装置およびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハイビジョンをはじめとする高品位で大画面のディスプレイ装置に対する期待が高まっている中、陰極線管、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」という)といったディスプレイの開発が進められている。
【0003】
この中で、PDPは、薄型大画面化を図る上で最も適しており、すでに60インチクラスの製品も開発されている。その中でも、薄型大画面化に最も適するという理由から、現在では、交流面放電型(AC型)PDPが主流となっている。
AC型PDPは、前面パネルと背面パネルとが隔壁を介して対向配置され、パネル間に形成された放電空間に希ガスを主とする放電ガスが封入された構造を有する。
【0004】
前面パネルは、前面基板の主表面に走査電極と維持電極とがストライプ状に配され、その上に鉛系ガラスなどからなる誘電体層、およびMgOからなる保護層が順に積層された構成を有している。
一方、背面パネルは、背面基板の主表面にデータ電極がストライプ状に配され、その上に鉛系ガラスなどからなる誘電体層が形成されている。さらに、誘電体層の上には、複数条の隔壁がデータ電極と並行するように突設されており、隔壁および誘電体層によって形成される溝の壁部分に、蛍光体層が形成されている。蛍光体層は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各蛍光体が各溝毎に形成されている。
【0005】
AC型PDPでは、上記前面パネルにおける走査電極および維持電極と、上記背面パネルにおけるデータ電極とが立体交差する各放電空間が、放電セルとなる。
PDP表示装置は、上記構造のAC型PDPと、これを駆動するための駆動回路とが組み合わされることにより構成されている。
【0006】
上記PDP表示装置において、各放電セルでは、点灯若しくは消灯の2階調しか表現できない。そこで、AC型PDPにおいては、画像を表示するために、一般的にフィールド内時分割階調表示方式が採用されている。フィールド内時分割階調表示方式とは、表示時間単位である1フィールド(16.6msec.)を複数のサブフィールドに分割し、点灯時間を時分割することによって、中間階調も表現する方法である。
【0007】
さらに、各サブフィールドは、初期化期間、書き込み期間、維持放電期間、消去期間という一連の期間から構成されている。画像は、これらの一連の期間から構成されるサブフィールドを逐次実行することによって表示される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造および駆動方法を採るPDP表示装置では、書き込み期間において、データ電極上の蛍光体層表面あるいは走査電極上の保護層表面に蓄積されていた壁電荷が放電空間に放出されてしまう、所謂、チャージ抜けが発生することがある。書き込み期間におけるチャージ抜けは、書き込み不良へとつながり、画像品質の低下を招く原因となる。
【0009】
このような書き込み不良は、書き込み期間における書き込みパルス電圧を高くすることによりある程度発生が抑制されるものの、そのために高価な高耐圧用出力ドライバICの使用が必要となったり、PDP表示装置全体における消費電力を上昇させてしまったりするといった問題を生じてしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、コストおよび消費電力が低いとともに、書き込み期間における書き込み不良が発生し難く、高い画像品質のPDP表示装置およびその駆動方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明のPDP表示装置は、2枚のパネル間に複数の放電セルからなる放電空間が形成されてなるPDPと、このPDPを発光駆動する駆動回路とを備え、輝度重み付けされたn個のサブフィールドで1フィールドが構成され、放電セル毎に所望の輝度重みを有するサブフィールドを選択的に点灯駆動させて階調表示するPDP表示装置であって、各々のサブフィールドには、書き込み期間および維持放電期間が配分されており、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数がn番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数と異なるとともに、前記m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、前記n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間において対応する第2の時間と異なる長さの関係を満足するmおよびnが少なくとも1組存在し、先のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値未満であるときの先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からそれに続くサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間とするとき、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値以上である場合に、第1の時間を、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数に基づいて設定された延長時間を上記基準時間に加算することにより設定することを特徴とする。
【0011】
このPDP表示装置では、m番目の各サブフィールドの維持放電期間における印加維持パルス数に応じて、m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドの書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間における対応する第2の時間と異なる長さの関係を有するようなmおよびnが存在するので、不純物準位の存在によるチャージ抜けの発生を効果的に抑制するのに適した時間を設定することができる。
【0012】
即ち、上記PDP表示装置では、全てのサブフィールド間において維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を一律に長くするのではなく、印加維持パルス数に応じて適切に設定することにより、1フィールドにおける維持放電期間終了から書き込みパルス印加開始までの合計時間を抑制しながら効率よくチャージ抜けの発生を抑制することができる。
【0013】
従って、このPDP表示装置では、消費電力が低いとともに、書き込み期間における書き込み不良が発生し難く、高い画像品質が確保される。
【0014】
なお、基準時間を設定するための印加維持パルス数の所要値は、1フィールド中における最も少ない印加維持パルス数とすることができる。
上記PDP表示装置では、延長時間を、m番目のサブフィールドにおける維持パルス数が25発以上50発未満の場合、20(μsec.)以上300(μsec.)以下の範囲内で設定し、m番目のサブフィールドにおける維持パルス数が50発以上80発未満の場合、40(μsec.)以上320(μsec.)以下の範囲内で設定し、m番目のサブフィールドにおける維持パルス数が80発以上の場合、60(μsec.)以上340(μsec.)以下の範囲内で設定しておくことが望ましい。
【0015】
上記PDP表示装置では、発光駆動中における維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間の全てが10(μsec.)以上820(μsec.)以下の範囲内で設定されていることが望ましい。
また、上記延長時間の設定は、駆動回路中に、維持パルス数と延長時間との関係を対応付けるテーブルが予め格納されたテーブル格納部と、このテーブルを参照しながら維持パルス数から延長時間を設定する延長時間設定部とを備えておけば、容易に実施することができる。
【0016】
ここで、通常、各サブフィールドにおける維持放電期間の後には、放電セル内の壁電荷の消去を行う消去期間が設定されているが、上記PDP表示装置では、上記延長時間を、m番目のサブフィールドにおける消去期間中に組み入れておくことが望ましい。
このPDP表示装置においては、発光駆動中における全てのサブフィールドにおける消去期間の長さが160(μsec.)以上460(μsec.)以下の範囲内で設定されていることが望ましい。
【0017】
また、消去期間の長さは、先のフィールドにおける印加維持パルス数の合計に基づいて、フィールド毎にも設定されていることがより望ましい。
また、各サブフィールドにおける書き込み期間の前には、放電セル内の電荷状態の初期化を行う初期化期間が設けられているものもあるが、その場合には、上記延長時間を、m番目のサブフィールドにおける初期化期間中に組み入れておくことが望ましい。
【0018】
このPDP表示装置においては、発光駆動中における全ての初期化期間の長さが360(μsec.)以上660(μsec.)以下の範囲内で設定されていることが望ましい。
さらに、上記PDP表示装置では、先のフィールドにおける印加維持パルス数の合計が所要値以上である場合、これに続くフィールドにおける各サブフィールド間で、維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間に第2の延長時間を加算しておくことが望ましい。これは、フィールド毎によって1フィールドあたりの壁電荷の蓄積量が異なることに注目したものであって、先のフィールドにおける印加維持パルス数が多い場合には第2の延長時間を加算することにより、不純物準位の存在によるチャージ抜けの発生をより効果的に抑制できるためである。
【0019】
また、本発明のPDP表示装置の駆動方法は、2枚のパネル間に放電空間が形成されてなるプラズマディスプレイパネルに対して、輝度重み付けされたn個のサブフィールドから、放電セル毎に所望の輝度重みを有するサブフィールドを選択的に点灯駆動させて階調表示するプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法であって、各々のサブフィールドに書き込み期間および維持放電期間が配分されており、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数がn番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数と異なるとともに、m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間において対応する第2の時間と異なる長さの関係を満足するmおよびnが少なくとも1組存在し、先のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値未満であるときの先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からそれに続くサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間とするとき、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値以上である場合に、第1の時間を、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数に基づいて設定された延長時間を上記基準時間に加算することにより設定することを特徴とする。
【0020】
このPDP表示装置の駆動方法では、m番目の各サブフィールドの維持放電期間における印加維持パルス数に応じて、m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドの書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間における対応する第2の時間と異なる長さの関係を有するようなmおよびnが存在するので、不純物準位の存在によるチャージ抜けの発生を効果的に抑制するのに適した時間を設定することができる。
【0021】
即ち、上記駆動方法では、全てのサブフィールド間において維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を一律に長くしているのではなく、印加維持パルス数に応じて適切に設定することにより、1フィールドにおける維持放電期間終了から書き込みパルス印加開始までの合計時間を抑制しながら効率よくチャージ抜けの発生を抑制することができる。
【0022】
従って、このPDP表示装置の駆動方法では、消費電力が低いとともに、書き込み期間における書き込み不良が発生し難く、高い画像品質が確保される。
【0023】
なお、基準時間を設定するための印加維持パルス数の所要値は、1フィールド中における最も少ない印加維持パルス数とすることができる。
上記駆動方法では、延長時間を、m番目のサブフィールドにおける維持パルス数が25発以上50発未満の場合に、20(μsec.)以上300(μsec.)以下の範囲内で設定し、m番目のサブフィールドにおける維持パルス数が50発以上80発未満の場合に、40(μsec.)以上320(μsec.)以下の範囲内で設定し、m番目のサブフィールドにおける維持パルス数が80発以上の場合に、60(μsec.)以上340(μsec.)以下の範囲内で設定しておくことが望ましい。
【0024】
上記駆動方法では、発光駆動中における維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間の全てが10μsec.以上820μsec.以下の範囲内で設定されていることが望ましい。
上記駆動方法では、予め格納されている維持パルス数と延長時間との関係を対応付けるテーブルを参照しながら維持パルス数から、延長時間を設定することが望ましい。
【0025】
また、上記駆動方法では、先のフィールドにおける印加維持パルス数の合計が所要値以上である場合、これに続くフィールドにおける各サブフィールド間で、維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間に第2の延長時間を加算しておくことが望ましい。
各サブフィールドにおける維持放電期間の後には、放電セル内の壁電荷の消去を行う消去期間が設けられているものもあるが、その場合には、この消去期間中に延長時間を加算しておくことが望ましい。
【0026】
また、上記駆動方法では、延長時間を、m番目のサブフィールドにおける消去期間中に組み入れておくことが望ましい。
さらに、上記駆動方法では、延長時間を、m番目のサブフィールドにおける初期化期間中に組み入れておくことも望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
本願発明は、下記実施の形態および添付の図面を用いて説明されるものであるが、これは、例示を目的とするものであり、本願発明が以下の実施の形態に限定を受けるものではない。
1.パネルの全体構成
本実施の形態に係るAC型PDP(以下、単に「PDP」という)1について、図1を用いて説明する。図1は、PDP1の斜視図(一部断面図)であって、パネルにおける表示領域の一部分を抜き出して示している。
【0028】
図1に示すように、PDP1は、前面パネル10と背面パネル20とが間隙をおいて対峙し配置された構造を有している。そして、前面パネル10と背面パネル20との間の間隙は、背面パネル20の主面上に突設された複数条の隔壁24によって複数の放電空間30に仕切られている。
前面パネル10は、前面ガラス基板11の一方の主表面上にAgを主成分とする複数の走査電極12aおよび複数の維持電極12bが交互に配設され、電極12a、12bが配設された前面ガラス基板11の面上に鉛系の低融点ガラスからなる誘電体ガラス層13が形成されている。さらに、誘電体ガラス層13の面上には、MgOからなる誘電体保護膜14が形成されている。
【0029】
一方、背面パネル20は、背面ガラス基板21の上記前面パネル10に向き合う側の面上に複数のデータ電極22がストライプ状に配設され、データ電極22が配設された背面ガラス基板21の面上がTiO2を含む誘電体ガラス層23によって覆われている。さらに、この誘電体ガラス層23の面上には、上記データ電極22と並行する方向であって、データ電極22とデータ電極22との間に位置するように隔壁24が突設されている。この誘電体ガラス層23と隔壁24とによって形成される溝部分の内壁面には、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の蛍光体層25が溝毎に分けて形成されている。
【0030】
前面パネル10と背面パネル20とは、各々に形成されている走査電極12aおよび維持電極12bとデータ電極22とが立体交差するように配置され、外周部が気密シール層(フリットガラス)で封着されている(不図示)。
放電空間30は、上記前面パネル10の誘電体保護膜14と蛍光体層25あるいは隔壁24によって囲まれた空間である。この放電空間30には、ガス基体としてのNe−Xe系あるいはHe−Xe系のガスを主とする放電ガスが封入されている。
【0031】
PDP1では、放電空間30において、前面パネル10における走査電極12aおよび維持電極12bと、背面パネル20におけるデータ電極22とが対向する各々の部分が放電セルに相当することになる。
2.PDP1の製造方法
2−1.前面パネルの作製
前面パネル10の作製では、まず前面ガラス基板11上に、銀電極用のペーストをスクリーン印刷で塗布した後、焼成することにより走査電極12aおよび維持電極12bを形成する。
【0032】
次に、前面ガラス基板11における電極12a、12bが形成された面を覆うように、鉛系の低融点ガラス材料を含むペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成(550℃以上590℃以下程度)することによって、誘電体ガラス層13を形成する。例えば、誘電体ガラス層13の組成は、酸化鉛(PbO)70(重量%)、酸化硼素(B23)15(重量%)、酸化珪素(SiO2)15(重量%)である。
【0033】
なお、誘電体ガラス層13の形成には、上記方法の他に、ビスマス系低融点ガラスを用いても良いし、鉛系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスとを積層させても良い。
さらに、誘電体ガラス層13が形成された前面ガラス基板11には、真空蒸着法を用いてMgOからなる誘電体保護膜14が形成される。
【0034】
なお、誘電体保護膜14の形成には、真空蒸着法以外の方法、例えば、スパッタリング法、塗布法などを用いても良い。
2−2.背面パネル20の作製
背面パネル20の作製にあたっては、先ず、背面ガラス基板21上に銀電極用のペーストをスクリーン印刷し、焼成することによりデータ電極22を形成する。
【0035】
次に、背面ガラス基板21におけるデータ電極22が形成された面を覆うように、酸化チタン(TiO2)粒子を含むガラス材料のペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成(550℃以上590℃以下程度)することによって、(白色)誘電体ガラス層23を形成する。
誘電体ガラス層23の上に隔壁用のガラスペーストをスクリーン印刷法で塗布し、焼成することにより隔壁24が形成される。
【0036】
次に、隔壁24と誘電体ガラス層23とにより形成される溝部分の壁部分に、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色蛍光体ペーストを、スクリーン印刷法を用いて塗布し、空気中で焼成(例えば、500℃で10分間)することにより蛍光体層25を形成する。蛍光体層25を形成する蛍光体材料としては、ここでは、
赤色蛍光体:(YXGd1-X)BO3:Eu3+あるいは、YBO3:Eu3+
緑色蛍光体:BaAl1219:Mnあるいは、Zn2SiO4:Mn
青色蛍光体;BaMgAl1017:Eu2+
を用いることにする。
【0037】
以上のようにして、背面パネル20が作製される。
なお、蛍光体層25の形成においては、各色の蛍光体材料を含有する感光性樹脂シートを作製しておき、これを背面ガラス基板21の隔壁24を突設した側の面に貼り付け、フォトリソグラフィー法でパターニングし現像することで不要な部分を取り除くという方法、インクジェット法、ラインジェット法などを用いることもできる。
【0038】
2−3.前面パネル10と背面パネル20との封着
次に、このようにして作製された前面パネル10と背面パネル20とを封着ガラスを用いて張り合わせる。
張り合わせ後に前面パネル10と背面パネル20との間に形成される放電空間30内を、高真空(例えば、1×10-4Pa程度)に排気し、放電ガスを所定の圧力で封入する。
【0039】
放電空間30に封入する放電ガスは、ここではNeとXeとの混合ガス(混合比95体積%:5体積%)である。そして、封入圧力は、7×104(Pa)程度である。
3.PDP表示装置の構成
次に、上記PDP1を備えるPDP表示装置の全体構成について、図2を用いて説明する。
【0040】
図2に示すように、PDP表示装置は、上記PDP1とこれを駆動するための駆動装置100とから構成されている。
駆動装置100には、プリプロセッサ101、T1設定部102、T1テーブル格納部103、フレームメモリ104、同期パルス生成部105、スキャンドライバ106、サスティンドライバ107、データドライバ108などが備えられている。図示はしていないが、PDP表示装置には、上記各装置の他に各ドライバ106、107、108に電力を供給する電源回路も備えられている。
【0041】
この内、プリプロセッサ101は、外部の映像出力器から入力されてくる表示信号からフィールド毎の表示信号(フィールド表示信号)を抽出し、抽出したフィールド表示信号から各サブフィールドの表示信号(サブフィールド表示信号)を作成し、フレームメモリ104に格納する。
また、プリプロセッサ101は、フレームメモリ104に格納されているカレントサブフィールド表示信号から1ラインづつデータドライバ108に表示信号を出力したり、入力される表示信号から水平同期信号、垂直同期信号などの同期信号を検出し、同期パルス生成部105にフィールド毎あるいはサブフィールド毎に同期信号を送ったりする。
【0042】
さらに、プリプロセッサ101には、T1設定部102が接続されており、維持放電期間における維持パルス数を出力する。出力される維持パルス数は、予め設定された値であってもよいが、ここでは、この維持パルス数を、入力される表示信号に基づいて、プリプロセッサ101がフレーム毎に算出するものとする。維持パルス数に関する情報を受け取ったT1設定部102では、T1テーブル格納部103に予め格納されたT1テーブルを参照しながら受け取った維持パル数に応じた延長時間T1を設定し、プリプロセッサ101および同期パルス生成部105に対して出力する。延長時間T1を受け取ったプリプロセッサ101は、サブフィールドにおける動作タイミングを設定する。
【0043】
ここで、延長時間T1とは、あるサブフレームの維持放電期間終了後から次のサブフレームの書き込み期間開始までの間の時間に対して、サブフィールド毎に設定される加算時間である。具体的な延長時間T1は、あるサブフレームにおいて印加する維持パルス数が25発未満のときの維持放電期間終了から次の書き込み期間におけるパルス印加を開始するまでの間の時間を基準として、維持パルス数に応じて段階的に設定され、基準時間に加算される時間である。
【0044】
また、T1テーブル格納部103に格納されているT1テーブルは、例えば、表1に示すようなものである。
【0045】
【表1】
Figure 0003990598
【0046】
表1に示すように、維持パルス数が1発以上25発未満の場合を基準時間(T0)とし、これに加算される延長時間T1は、維持パルス数が25発以上50発未満の場合、160(μsec.)に設定され、維持パルス数が50発以上80発未満の場合、180(μsec.)に設定され、維持パルス数が80発以上の場合、200(μsec.)に設定される。つまり、維持放電期間終了から次のサブフィールドの書き込み期間におけるパルス印加を開始するまでの間の時間は、維持放電期間に印加された維持パルス数が多いほど、長くなるように設定されている。
【0047】
フレームメモリ104は、フィールド毎に1フィールド分のメモリ領域(8個のサブフィールド表示信号を記憶)を2個備える2ポートフレームメモリであって、一方のメモリ領域にフィールド表示信号を書き込みながら、他方のメモリ領域から書き込まれているフィールド表示信号を読み出す動作を交互に行う。
同期パルス生成部105は、プリプロセッサ101からフィールド毎あるいはサブフィールド毎に送られてくる同期信号を参照して、初期化パルス、走査パルス、維持パルス、消去パルスを立ち上がらせるタイミングを指示するトリガ信号を生成して各ドライバ106、107、108に対して出力する。
【0048】
スキャンドライバ106は、初期化パルス発生器および書き込みパルス発生器を有しており、同期パルス生成部105から送られてくるトリガ信号に基づいて、初期化パルスおよび書き込みパルスを生成し、PDP1の走査電極群SCN1〜SCNnに印加する。
サスティンドライバ107は、維持パルス発生器および消去パルス発生器を有しており、同期パルス生成部105から送られてくるトリガ信号に基づいて、維持パルスおよび消去パルスを生成し、維持電極群に印加する。
【0049】
データドライバ108は、シリアルに入力される1ラインに相当するサブフィールド毎の情報に基づいて、データパルスをデータ電極群D1〜Dmにパラレルに出力するものである。
このような構成を有するPDP表示装置では、初期化期間、書き込み期間、維持放電期間、消去期間という一連のシーケンスからサブフレームが構成される。
【0050】
初期化期間においては、走査電極群SCN1〜SCNnに初期化パルスを印加して全ての放電セルの電荷状態を初期化する。
書き込み期間においては、上記走査電極群SCN1〜SCNnに書き込みパルスを順次印加しながらデータ電極D1〜Dmの中の選択された電極にデータパルスを印加する。データパルスが印加された電極では、壁電荷が蓄積され、画像情報が書き込まれる。
【0051】
維持放電期間においては、維持電極SUSと全ての走査電極SCN1〜SCNnとの間に、放電開始電圧よりも低い電圧であって、直前の放電で生じた壁電荷と同一極性の維持パルスを印加することによって、上記書き込み期間で壁電荷の蓄積が行われた放電セルで放電を起こし、所定の時間発光させる。
消去期間においては、幅の狭い消去パルスを走査電極群SCN1〜SCNnに一括して印加することによって、放電セルにおける壁電荷の消去を行う。ただし、駆動方法によっては、初期化期間をフィールドの先頭サブフィールドのみに設けて、残りのサブフィールドに設けない場合があるが、この場合には、初期化パルスを兼ねるような消去パルス印加する場合がある。
【0052】
また、通常の駆動方法では、各フィールドにおける印加維持パルス数が周期的に決定されているので、上記T1設定部102がサブフィールド毎に一回一回延長時間T1を設定しなくても、予めサブフィールド毎に各々の延長時間T1を設定しておくようにすることができる。
即ち、PDP表示装置では、書き込み期間においてアドレス放電することにより壁電荷が生成された放電セルが、維持放電期間において、維持パルスの印加を受けて発光する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係るPDP表示装置の駆動方法について、図3を用いて説明する。図3は、各電極に印加されるパルス波形を示す波形図である。
【0053】
図3に示すように、サブフィールド(以下、「SF」という)1は、初期化期間A1、書き込み期間B1、維持放電期間C1、消去期間D1から構成されている。
初期化期間A1では、走査電極群SCN1〜SCNnに対して正のパルス電圧Vaを印加した後、これと負のパルス電圧Vbを印加することによって、放電セル内の壁電荷を初期化する。
【0054】
なお、図3に示すように、初期化期間は、SF1にのみ設定されている。
初期化期間A1の後、書き込み期間B1においては、1行目の表示を行うために、1行目の走査電極SCN1に書き込みパルス電圧Vbを印加し、放電セルに対応するデータ電極群D1〜Dmと1行目の走査電極SCN1との間の放電空間30でアドレス放電を生じさせる。この放電により、前面パネル10における誘電体ガラス層13の表面に壁電荷が蓄積され、1行目のアドレス動作が行われる。
【0055】
書き込み期間B1では、以上のような動作が、1行目からn行目にわたって順次行われ、n行目のアドレス動作終了によって1画面分の潜像が書き込まれることになる。
次に、維持放電期間C1では、データ電極群D1〜Dmを接地電位に設定しておき、走査電極群SCN1〜SCNnおよび維持電極群SUS1〜SUSnに対して、矩形波である維持パルス電圧Vsを交互に印加する。これにより、維持放電期間C1では、書き込み期間B1においてアドレス動作が実施された放電セルで維持放電を生じ、発光が継続して行われる。
【0056】
消去期間D1では、消去パルスが印加により壁電荷の消去動作が行われた後、ランプ電圧の印加により放電開始電圧未満であってパネル全体に均一な量の壁電荷の蓄積が行われる。消去期間D1の長さは、維持放電期間C1における維持パルス数が25発未満であるので、基準時間(T0)に設定されている。基準時間T0の長さは、例えば、140(μsec.)程度である。
【0057】
次のSF2が上記SF1と異なるのは、初期化期間を有していない点と、維持放電期間C2における維持パルス数と、消去期間D2の長さという3点である。先ず、維持放電期間C2では、25発以上50発未満の維持パルスが印加される。これによって、上記SF1と同様に、書き込み期間B2においてアドレス動作が実施された放電セルで維持放電を生じ、発光が継続して行われる。
【0058】
次に、消去期間D2は、先立つ維持放電期間C2における維持パルス数が25発以上50発未満であることに応じて、期間の長さがT0+160(μsec.)に設定されている。これは、上述のように、プリプロセッサ101から送られた維持パルス数と、T1テーブル格納部103に予め格納されたT1テーブル(表1)とに基づいて、T1設定部102が設定した延長時間T1を加味し、プリプロセッサ101が設定するものである。つまり、T1設定部102は、表1より、維持パルス数が25発以上50発未満のところの延長時間T1を参照し、T1=160(μsec.)を設定する。よって、プリプロセッサ101が設定する消去期間D2の長さは、T0+T1=140+160=300(μsec.)となる。
【0059】
このように期間の長さが決められた消去期間D2では、基本的に上記消去期間D1と同様に、壁電荷の消去動作、および放電開始電圧未満であって、パネル全体に均一な量の壁電荷の蓄積が行われる。
消去期間D2の後は、SF3の書き込み期間B3が開始される。
以上のような駆動タイミングをもって駆動されるPDP表示装置では、SF3における書き込み期間B3開始時の壁電荷が十分に維持された状態となっている。ここでいう壁電荷とは、直前の消去期間D2において蓄積された電荷をさしている。
【0060】
従って、このような駆動方法を有するPDP表示装置では、維持放電期間C2から書き込み期間B3までの間にチャージ抜けを生じ難く、書き込み期間B3で低電圧パルスの印加によってアドレス動作を行っても、書き込み不良を生じ難い。
なお、消去期間D2の延長時間T1=160(μsec.)については、以下のように確保される。
【0061】
一般に、フィールド内時分割階調表示方式で駆動されるPDP表示装置では、フィールド時間を100%各期間に割り当てているのではなく、余裕時間を有している。実際には、調整時間として、フィールド内に配分されている。上記延長時間T1は、このような調整時間を用いて設定されるので、1フィールド16.6(msec.)を変動させることはない。
【0062】
一方、全てのサブフィールドについて一律に表1における最大の延長時間T1=200(μsec.)を加算した場合には、本実施の形態と同様にチャージ抜けの発生を防止して、書き込み不良の発生を抑制することができるが、1フィールド中における消去期間の長さの合計が長くなってしまう。つまり、PDP表示装置の駆動にあっては、このように合計時間が長くなると、1フィールドの時間を維持するために、消去期間以外の期間(例えば、維持放電期間など)の長さを減少させる必要が生じることがある。
【0063】
これに対して、本実施の形態に係るPDP表示装置では、書き込み不良の発生を抑制するのに必用最小限の延長時間T1をサブフィールド毎に設定することにより、画像品質が優れたものとなる。
また、消去期間D2中における延長時間の配分については、上記図3に示すものに限定される必要はない。例えば、ランプ波形の勾配を緩やかなものとして、このランプ波形部分に延長時間T1を使用すれば、壁電荷を蓄積する際の誤放電の発生が抑制されるので、好ましい。
【0064】
また、実際のPDP表示装置では、消去期間の長さを、160(μsec.)以上460(μsec.)以下の範囲内で設定することが好ましい。
(チャージ抜け抑制のメカニズム)
次に、消去期間D2の期間の長さを、これに先だつ維持放電期間C2における印加の維持パルス数に応じて延長した場合に、上述のようにチャージ抜けが生じ難くなるメカニズムについて、図4および図5を用いて説明する。図4は、維持放電期間および書き込み期間における壁電荷の状態を示す模式図であり、図5は、維持放電期間終了時からの経過時間に対するチャージ量の変化を示す特性図である。
【0065】
図4(a)に示すように、維持放電期間後には、走査電極12a(SCN)に電圧VSCN=140(V)のパルスが印加され、データ電極22(D)は電圧VDAT=0(V)(接地電位)に維持される。これらのパルス印加後における壁電荷の状態は、前面パネル10側の表面に壁電荷が蓄積された状態となっている。これにより、前面パネル10の走査電極12aと背面パネル20のデータ電極22との間には、電界Eersがかかっている。ここで、電圧VSCNは、上記図3の消去期間D1、D2における電圧Vdに対応するものである。
【0066】
一方、図4(b)に示すように、書き込み期間には、走査電極12a(SCN)に電圧VSCN=−20(V)のパルスが印加され、データ電極22(D)に電圧VDAT=70(V)のパルスが印加される。これらのパルス印加後における壁電荷の状態は、前面パネル10側に壁電荷が蓄積された状態となっているが、上記図4(a)における壁電荷よりは少ない量である。これにより、前面パネル10の走査電極12aと背面パネル20のデータ電極22との間には、電界Eadrがかかっている。
【0067】
電界Eersと電界Eadrとの関係は、Eers<Eadrとなっている。次に、維持放電期間終了から書き込み期間におけるパルス印加を開始するまでの間の時間(図3における消去期間)と、走査電極12aとデータ電極22との間に蓄積されている電荷量(チャージ量)との関係を、図5を用いて説明する。図5は、横軸に維持放電期間終了時点からの経過時間をとり、縦軸にチャージ量をとっている。
【0068】
図5では、次の4つの場合におけるチャージ量の変化を示している。
(a)維持放電期間終了直後に電界Eadrを印加した場合
(b)維持放電期間終了直後に電界Eersを印加した場合
(c)維持放電期間終了後、時間T0経過後に書き込み期間を開始した場合
(d)維持放電期間終了後、時間T0+T1経過後に書き込み期間を開始した場合図5に示すように、チャージ量は、維持放電期間終了直後から時間の経過とともに指数関数的に減少する。その中でも、特性曲線(a)は、他の3つの特性曲線と比べて、経過時間に対するチャージ量の減少の度合いが非常に大きい。つまり、仮に維持放電期間終了直後から書き込み期間におけるパルス印加を開始した場合には、チャージ抜けの量が△V(a)となる。このように特性曲線(a)におけるチャージ抜けの量が多いのは、次のような理由によるものである。
【0069】
上記図4(a)に示す維持放電期間終了直後には、電荷がパネルの壁部分だけでなく、放電空間30に多く存在している。これは、放電空間30中の不純物ガス(炭素、酸素、水素、窒素などを含む分子ガス)による不純物準位によるものである。つまり、維持放電期間終了直後には、不純物ガスと蛍光体層25および誘電体保護膜14などとの間で不純物準位が生成された状態となっている。そして、維持放電期間終了直後に電界Eadrを印加した場合には、不純物準位の影響を受けて蓄積されている壁電荷が放電空間30内に放出され、チャージ抜けが発生する。
【0070】
特性曲線(b)は、上記電界Eadrよりも弱い電界ersを印加した場合のチャージ量の変化を示しているが、図からも分かるように、その減少度合いが非常に小さい。
次に、特性曲線(c)は、従来の駆動方法におけるチャージ量の変化を示している。つまり、特性曲線(c)では、維持放電期間終了後、時間T0経過までは上記特性曲線(b)に沿って推移し、この時点から書き込み期間が開始される。そして、この特性曲線(c)におけるチャージ抜け量は、△V(c)であり、書き込み期間終了直後のチャージ量は、V2である。チャージ抜け量△V(c)は、時間T0において印加される電界Eersによる減少量と、書き込み期間において印加される電界Eadrによる減少量との合計である。
【0071】
このような特性を有する従来のPDP表示装置にあっては、チャージ抜けにより、残存チャージ量と書き込みパルス電圧を合計した電荷量が放電開始電圧に到達しないということが生じ得る。この場合には、書き込み不良を生じてしまうことになる。
これに対して、特性曲線(d)は、維持放電期間が終了して後、時間T0に加えて延長時間T1を経過してから書き込み期間におけるパルス印加が開始されるまでのチャージ量の変化を示している。
【0072】
図5に示すように、特性曲線(d)では、維持放電期間が終了して時間(T0+T1)が経過する時点までは、チャージ量が上記特性曲線(b)に沿って減少していく。そして、時間(T0+T1)経過時点で書き込み期間が開始され、電界Eadrが印加される。この直後のチャージ量の減少度合いは、特性曲線(a)や特性曲線(c)などの電界Eadrを印加した直後の場合に比べて、非常に緩やかなものとなっている。特性曲線(d)における書き込み期間終了時までのチャージ量抜けは、△V(d)であり、残存のチャージ量は、V1である。これは、延長時間T1を設けることによって、維持放電期間で生じた不純物準位を低減することができ、チャージ抜けの発生が抑制されるためである。
【0073】
なお、実際のPDP表示装置では、上述の不純物ガスの量によっても、チャージ抜けの度合いが影響を受ける。書き込み期間におけるパルス印加を終了する時点での残存チャージ量は、この残留する不純物の量が多いほど減少しやすくなる傾向を有する。
しかし、上記特性曲線(d)のように、時間(T0+T1)経過後に書き込み期間を開始する場合には、放電空間30中において不純物が残存する場合にも、相対的に効果を奏することができる。このため、維持放電期間終了から書き込み期間開始までの時間を(T0+T1)とした場合には、パネル封着後の放電空間30内を必要以上に高真空にしなくても、書き込み不良を低減することができるので、製造コストの面からも優位性を有する。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係るPDP表示装置の駆動方法について、図6を用いて説明する。
【0074】
第2の実施の形態に係るPDP表示装置の装置構成については、上記第1の実施の形態に係るものと同一である。
図6に示すように、本実施の形態に係る駆動方法が上記第1の実施の形態にかかる駆動方法と異なるのは、全てのサブフィールドが初期化期間、書き込み期間、維持放電期間、消去期間の4つのシーケンスを有する点である。
【0075】
SF1における消去期間D11では、SF2が初期化期間A12を有するので、放電空間30内の壁電荷を消去するための矩形パルスが維持電極群SUS1〜SUSnに印加される。
SF2における初期化期間A12では、SF1における初期化期間A11で印加されたのと同一の初期化パルスが印加される。このとき、初期化期間A12の長さは、SF1の維持放電期間C11で印加された維持パルス数が25発未満であるので、SF1の初期化期間A11の長さと同一に設定される。
【0076】
SF2における維持放電期間C12では、データ電極群D1〜Dmを接地電位に設定しておき、走査電極群SCN1〜SCNnおよび維持電極群SUS1〜SUSnに対して、交互に矩形波である維持パルス電圧Vsを印加する。これにより、維持放電期間C12では、書き込み期間B12においてアドレス動作が実施された放電セルで維持放電を生じ、発光が継続して行われる。このとき印加される維持パルス数は、25発以上50発未満である。
【0077】
SF3における初期化期間A13の長さは、SF2における初期化期間A12よりも延長時間T1分(160(μsec.))だけ長く設定されている。これは、T1設定部102が直前の維持放電期間C12における維持パルス数(25発以上50発未満)から設定したものである。つまり、本実施の形態に係る駆動方法では、延長時間T1がサブフィールド毎に設定されるとともに、設定された延長時間T1が初期化期間内に算入される。
【0078】
このように直前の維持放電期間における維持パルス数に応じて初期化期間の長さを設定した場合にも、維持パルス数に応じて維持放電期間終了から書き込み期間におけるパルス印加を開始するまでの長さが適切に設定されたこととなり、チャージ抜けの発生を抑制することができる。この理由については、上記第1の実施の形態のように消去期間の長さを維持パルス数に応じて設定した場合と同様である。
【0079】
なお、ここで対象となる壁電荷は、当該初期化期間A13で蓄積される電荷である。
従って、本実施の形態に係るPDP表示装置でも、低電圧で駆動する場合にも書き込み不良を生じ難く、優れた画像品質が確保される。
なお、延長時間T1には、上述のように、フィールド内における調整時間を用いられる。よって、1フィールドの時間16.6(msec.)が変動されることはない。
【0080】
また、実際のPDP表示装置にあっては、全てのサブフィールドにおける初期化期間の長さを360(μsec.)以上660(μsec.)以下の範囲内で設定することが望ましい。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係るPDP表示装置の駆動方法について、図7を用いて説明する。
【0081】
第3の実施の形態についても、PDP表示装置に上記第1の実施の形態、および第2の実施の形態と同一の構成を有する。
図7に示すように、本実施の形態に係る駆動方法では、全てのサブフィールド(SF1〜SFn)で消去期間が設定されていない。これに加えて、SF2以降のサブフィールドには、初期化期間も設定されていない。
【0082】
本実施の形態に係る駆動方法においては、直前の維持放電期間に印加された維持パルス数に応じて、書き込み期間開始時点から実際に電極にパルスが印加されるまでの間の時間が設定されている。具体的には、印加される維持パルス数が25発以上50発未満である維持放電期間C22の後のSF3では、書き込み期間B23の長さがSF1およびSF2における書き込み期間B21、B22に対して、延長時間T1分だけ加算された長さとなっている。
【0083】
図中において、書き込み期間B23の中の待機時間B231は、書き込み期間B21における待機時間B211や、書き込み期間B22における待機時間B221よりも160(μsec.)長く設定されている。
このような駆動方法のPDP表示装置は、直前の維持放電期間でのチャージ量の内、書き込み期間での残存量が書き込み期間における放電開始電圧から書き込みパルス電圧値を引いた値よりも低くなってしまうのを抑制することができる。
【0084】
従って、このPDP表示装置では、低電圧で駆動する場合にも書き込み不良を生じ難く、優れた画像品質が確保される。
なお、実際のPDP表示装置にあっては、維持放電期間終了から書き込み期間で実際に書き込みパルス電圧が印加されるまでの間の時間を、10(μsec.)以上820(μsec.)以下に設定することが好ましい。
【0085】
また、延長時間T1の捻出方法については、上記第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様である。
(その他の事項)
なお、上記実施の形態では、維持パルス数に応じてT1設定部102が設定する延長時間T1を上記表1のテーブルに基づいて行ったが、表2に示す範囲内であれば、これに限定されるものではない。
【0086】
【表2】
Figure 0003990598
【0087】
また、上記実施の形態では、先のサブフィールドの維持放電期間における維持パルス数に応じて、先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からあとのサブフィールドの書き込み期間におけるパルス印加開始までの間の時間に延長時間T1を加算していたが、これに加えて、フィールド間においてもこの関係を適用すれば、より高い画像品質を確保することができる。この駆動方法の一例としては、あるフィールドにおけるフィールド全体での蓄積壁電荷量が少ない場合(輝度が低い)、次のフィールドにおいて、第2の延長時間T2の加算を行わず、反対に、あるフィールドにおけるフィールド全体での蓄積壁電荷量が多い場合(輝度が高い)、次のフィールドにおいて、第2の延長時間T2を加算するというような方法があげられる。ここで、第2の延長時間T2とは、サブフィールド毎に設定される延長時間T1に上乗せして加算するものである。
【0088】
具体的には、上記T1設定部102とは別にT2設定部を設けておき、このT2設定部でフィールド毎に輝度を検出し、その輝度が閾値より低い場合、次のフィールドで第2の延長時間T2の加算を行わず、閾値以上の場合、一律に各サブフィールドに第2の延長時間T2をプリプロセッサ101に送る。そして、プリプロセッサ101は、延長時間T1およびT2を加味し、サブフィールド毎の動作タイミングの設定を行う。
【0089】
さらに、上記実施の形態で用いたPDP表示装置は、説明のための一例であり、駆動装置を含む装置の構造、使用材料、製造方法などはこれに限定を受けるものではない。
(確認実験)
次に、上記効果を確認するために実施した実験について、図8および図9を用いて説明する。
【0090】
本実験では、PDPの各設計寸法を以下のように設定した。
・誘電体ガラス層13の層厚み:42(μm)
・誘電体保護膜14の膜厚み:0.5(μm)〜0.8(μm)
・操作電極12aと維持電極12bとのギャップ:80(μm)
・隔壁24の高さ:120(μm)
・基準時間(T0):140(μsec.)
また、上記図3における印加パルスの各電圧値を以下のように設定した。
・Va=220(V)
・Vb=100(V)
・Vc=80(V)
・Vd=140(V)
・Ve=150(V)
・Vs=180(V)
本実験では、以上のような設定値を有するPDP表示装置を用いて、先のサブフィールドの維持放電期間における維持パルス数(12,15、…、215,255)毎に延長時間T1を変化させたときの必要な書き込みパルス電圧の値を測定した。図8は、その結果を示すグラフである。
【0091】
図8に示すように、維持パルス数が25発未満の場合には、延長時間T1を変化させても、必要な書き込みパルス電圧Vdatは57(V)以下で安定しており、ほとんど変化しなかった。
維持パルス数が25発以上50発未満の場合、必要な書き込みパルス電圧Vdatの値は、延長時間T1が20(μsec.)よりも小さいときに、60(V)〜64(V)程度で安定しており、延長時間T1が20(μsec.)以上300(μsec.)以下の範囲で時間T1の増加に伴い低下している。延長時間T1が300(μsec.)を超えると、必要な書き込みパルス電圧Vdatは、55(V)〜58(V)の範囲で安定する。
【0092】
維持パルス数が50発以上80発未満の場合、必要な書き込みパルス電圧Vdatの値は、延長時間T1が40(μsec.)よりも小さいときに、約80(V)程度で安定しており、延長時間T1が40(μsec.)以上320(μsec.)以下の範囲で時間T1の増加に伴い指数関数的に低下している。延長時間T1が320(μsec.)を超えると、必要な書き込みパルス電圧Vdatは、58(V)〜60(V)の範囲で安定する。
【0093】
維持パルス数が80発以上の場合、必要な書き込みパルス電圧Vdatの値は、延長時間T1が60(μsec.)よりも小さいときに、約80(V)程度で安定しており、延長時間T1が60(μsec.)以上340(μsec.)以下の範囲で時間T1の増加に伴い指数関数的に低下している。延長時間T1が340(μsec.)を超えると、必要な書き込みパルス電圧Vdatは、60(V)〜63(V)の範囲で安定する。
【0094】
以上の結果より、PDP表示装置では、維持パルス数が25発以上の場合、延長時間T1が短いほど必要な書き込みパルス電圧が高く、維持放電期間における維持パルス数が大きいほど、必要な書き込みパルス電圧Vdatを低く抑えるのに延長時間T1を大きく設定する必要があることがわかる。
なお、図8において、減少したチャージ量は、書き込み期間における放電開始電圧の値から図中の書き込みパルス電圧Vdatを差し引いたものである。
【0095】
また、図中において、維持パルス数が55発以上の場合における延長時間T1の短い領域では、書き込みパルス電圧Vdatが80(V)で略一定となっているが、これは、書き込みパルス電圧Vdatの測定を80(V)を上限として実施したためである。
次に、同じPDP表示装置を用いて、65(V)と67(V)の2水準の書き込みパルス電圧Vdatにおける維持パルス数と必要な延長時間T1との関係を測定した。図9は、その結果を示すグラフである。ここでいう必要な延長時間T1とは、書き込みパルス電圧を一定に維持した状態で、書き込み期間において、書き込み不良を起こさないために必要最小限の延長時間である。また、図中における維持パルス数は、先のサブフィールドの維持放電期間に印加されたものを指している。
【0096】
図9に示すように、維持放電期間に印加された維持パルス数が25発未満の場合、必要な延長時間T1は、0(μsec.)である。つまり、維持パルス数が25発未満の場合には、延長時間T1を加算しなくても書き込み期間における書き込み不良が発生しない。
維持パルスが25発以上130発未満の範囲内にあるとき、延長時間T1は、維持パルス数の増加に伴って長くなっていく。このような傾向は、書き込みパルス電圧Vdat=65(V)の場合、および書き込みパルス電圧Vdat=67(V)の場合の両方において同じである。
【0097】
従って、上記図8および図9に示す両特性図より、延長時間T1は、維持放電期間において印加される維持パルス数に応じて設定されることが望ましい。具体的には、次に示すように設定する。
維持放電期間において印加される維持パルス数が25発未満の場合には、延長時間T1=0とする。つまり、このような場合には、時間の延長を行わなわず、維持放電期間終了から書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間T0(140μsec.)に設定する。
【0098】
維持放電期間において印加される維持パルス数が25発以上50発未満の場合には、延長時間T1を20(μsec.)以上300(μsec.)以下の範囲で設定する。
維持放電期間において印加される維持パルス数が50発以上80発未満の場合には、延長時間T1を40(μsec.)以上320(μsec.)以下の範囲で設定する。
【0099】
維持放電期間において印加される維持パルス数が80発以上の場合には、延長時間T1を60(μsec.)以上340(μsec.)以下の範囲で設定する。
これらの各延長時間T1については、上述のように、予めテーブル化されて上記図2におけるT1テーブル格納部103に格納されている。
【0100】
なお、本確認実験の結果は、上記各設計寸法および各印加電圧値をもって得られたものであるが、維持放電期間終了から書き込み期間におけるパルス印加までの時間を、サブフィールド毎あるいはフィールド毎に、維持パルス数に応じて設定すれば、その間におけるチャージ抜けの発生が抑制されるという効果については、上記設定値以外のPDP表示装置でも得られる。
【0101】
【発明の効果】
以上で説明してきたように、本発明のPDP表示装置では、m番目の各サブフィールドの維持放電期間における印加維持パルス数に応じて、m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドの書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間における対応する第2の時間と異なる長さの関係を有するようなmおよびnが存在し、先のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値未満であるときの先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からそれに続くサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間とするとき、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値以上である場合に、第1の時間を、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数に基づいて設定された延長時間を上記基準時間に加算することにより設定するので、不純物準位の存在によるチャージ抜けの発生を効果的に抑制するのに適した時間を設定することができる。
【0102】
従って、本発明のPDP表示装置では、消費電力が低いとともに、書き込み期間における書き込み不良が発生し難く、高い画像品質が確保される。また、PDP表示装置の駆動方法では、m番目の各サブフィールドの維持放電期間における印加維持パルス数に応じて、m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドの書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間における対応する第2の時間と異なる長さの関係を有するようなmおよびnが存在し、先のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値未満であるときの先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からそれに続くサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間とするとき、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値以上である場合に、第1の時間を、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数に基づいて設定された延長時間を上記基準時間に加算するので、不純物準位の存在によるチャージ抜けの発生を効果的に抑制するのに適した時間を設定することができる。
【0103】
従って、このPDP表示装置の駆動方法では、消費電力が低いとともに、書き込み期間における書き込み不良が発生し難く、高い画像品質が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態に係るAC型PDP表示装置におけるパネルの要部斜視図(一部断面図)である。
【図2】発明の実施の形態に係るAC型PDP表示装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る駆動方法を示す印加パルスの波形図である。
【図4】維持放電期間および書き込み期間におけるチャージ量を示す模式図である。
【図5】維持放電期間終了からの経過時間とチャージ量との関係を示す特性図である。
【図6】第2の実施の形態に係る駆動方法を示す印加パルスの波形図である。
【図7】第3の実施の形態に係る駆動方法を示す印加パルスの波形図である。
【図8】延長時間T1とアドレス電圧との関係を示す特性図である。
【図9】直前の維持放電期間における維持パルス数と延長時間T1との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1.プラズマディスプレイパネル
10. 前面パネル
12a.走査電極
12b.維持電極
14. 誘電体保護膜
20. 背面パネル
22. データ電極
25. 蛍光体層
30. 放電空間
102.T1設定部
103.T1テーブル格納部

Claims (17)

  1. 2枚のパネル間に複数の放電セルからなる放電空間が形成されてなるプラズマディスプレイパネルと、前記プラズマディスプレイパネルを発光駆動する駆動回路とを備え、輝度重み付けされたn個のサブフィールドで1フィールドが構成され、前記放電セル毎に所望の輝度重みを有するサブフィールドを選択的に点灯駆動させて階調表示するプラズマディスプレイパネル表示装置であって、
    各々のサブフィールドには、書き込み期間および維持放電期間が配分されており、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数がn番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数と異なるとともに、前記m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、前記n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間において対応する第2の時間と異なる長さの関係を満足するmおよびnが少なくとも1組存在し、
    先のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値未満であるときの先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からそれに続くサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間とするとき、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が前記所要値以上である場合に、前記第1の時間は、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数に基づいて設定された延長時間を前記基準時間に加算することにより設定される
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
  2. 前記延長時間は、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が25発以上50発未満の場合に、20μsec.以上300μsec.以下の範囲内で設定され、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が50発以上80発未満の場合に、40μsec.以上320μsec.以下の範囲内で設定され、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が80発以上の場合に、60μsec.以上340μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  3. 発光駆動中における維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間は、全てが10μsec.以上820μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  4. 前記駆動回路は、前記印加維持パルス数と延長時間との関係を対応付けるテーブルを格納するテーブル格納部と、前記テーブルを参照しながら前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数から前記延長時間を設定する延長時間設定部とを有している
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  5. 前記m番目のサブフィールドにおける維持放電期間の後には、前記放電セル内の壁電荷の消去を行う消去期間が設けられており、前記延長時間は、前記m番目のサブフィールドにおける消去期間中に組み入れられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  6. 前記発光駆動中における全てのサブフィールドの前記消去期間は、その長さが160μsec.以上460μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  7. 各サブフィールドにおける書き込み期間の前には、前記放電セル内の電荷状態の初期化を行う初期化期間が設けられており、前記延長時間は、前記m番目のサブフィールドにおける初期化期間中に組み入れられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  8. 前記発光駆動中における全てのサブフィールドの前記初期化期間は、その長さが360μsec.以上660μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  9. 全てのサブフィールド間における維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間は、10μsec.以上820μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  10. 先のフィールドにおける印加維持パルス数の合計が所要値以上である場合、これに続くフィールドにおける各サブフィールド間では、維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間に第2の延長時間が加算されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置。
  11. 2枚のパネル間に放電空間が形成されてなるプラズマディスプレイパネルに対して、輝度重み付けされたn個のサブフィールドから、前記放電セル毎に所望の輝度重みを有するサブフィールドを選択的に点灯駆動させて階調表示するプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法であって、各々のサブフィールドには、書き込み期間および維持放電期間が配分されており、m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数がn番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数と異なるとともに、前記m番目のサブフィールドにおける維持放電期間終了から(m+1)番目のサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの第1の時間が、前記n番目のサブフィールドと(n+1)番目のサブフィールドとの間において対応する第2の時間と異なる長さの関係を満足するmおよびnが少なくとも1組存在し、
    先のサブフィールドにおける印加維持パルス数が所要値未満であるときの先のサブフィールドにおける維持放電期間終了からそれに続くサブフィールドにおける書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間を基準時間とするとき、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が前記所要値以上である場合に、前記第1の時間は、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数に基づいて設定された延長時間を前記基準時間に加算することにより設定される
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
  12. 前記延長時間は、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が25発以上50発未満の場合に、20μsec.以上300μsec.以下の範囲内で設定され、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が50発以上80発未満の場合に、40μsec.以上320μsec.以下の範囲内で設定され、前記m番目のサブフィールドにおける印加維持パルス数が80発以上の場合に、60μsec.以上340μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
  13. 発光駆動中における維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間は、全てが10μsec.以上820μsec.以下の範囲内で設定されている
    ことを特徴とする請求項12に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
  14. 前記延長時間は、予め格納されている前記維持パルス数と延長時間との対応テーブルを参照しながら前記維持パルス数から設定される
    ことを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
  15. 前記m番目のサブフィールドにおける維持放電期間の後には、前記放電セル内の壁電荷の消去を行う消去期間が設けられており、前記延長時間は、前記m番目のサブフィールドにおける消去期間中に組み入れられている
    ことを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
  16. 各サブフィールドにおける書き込み期間の前には、前記放電セル内の電荷状態の初期化を行う初期化期間が設けられており、前記延長時間が加算されているのは、前記初期化期間である
    ことを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
  17. 先のフィールドにおける印加維持パルス数の合計が所要値以上である場合、これに続くフィールドにおける各サブフィールド間では、維持放電期間終了から書き込み期間の書き込みパルス印加開始までの時間に第2の延長時間が加算されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置の駆動方法。
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