JP2006003397A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期化放電を安定化させることによって、良好な品質で画像表示させることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供する。
【解決手段】データ電極D〜Dが陰極となる初期化放電を発生させる初期化期間を有するサブフィールドにおいて、データ電極D〜Dが陰極となる初期化放電を発生させる前に少なくとも走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとの間、または走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間で走査電極SC〜SCが陰極となるプライミング放電を発生させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁がそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には放電ガスが封入されている。ここで表示電極とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線でRGB各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。また、サブフィールド法の中でも、階調表示に関係しない発光を極力減らして黒輝度の上昇を抑え、コントラスト比を向上した新規な駆動方法が特許文献1に開示されている。
上記駆動方法において、各サブフィールドはそれぞれ初期化期間、書込み期間および維持期間を有し、初期化期間には、画像表示を行うすべての放電セルに対して初期化放電を行わせる全セル初期化動作、または直前のサブフィールドにおいて維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行わせる選択初期化動作のいずれかの動作を行う。そして、1フィールドを構成する複数のサブフィールドのうち、全セル初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールドの数を減らすことにより、画像表示に関係のない発光を抑えることができ、コントラストの高い画像表示が可能となる。
全セル初期化動作を行う初期化期間では、すべての放電セルで一斉に初期化放電を行い、それ以前の個々の放電セルに対する壁電荷の履歴を消すとともに、つづく書込み動作のために必要な壁電荷を形成する。加えて、放電遅れを小さくし書込み放電を安定して発生させるためのプライミング(放電のための起爆剤=励起粒子)を発生させるという働きをもつ。つづく書込み期間では、走査電極に順次走査パルスを印加するとともに、データ電極には表示すべき画像信号に対応した書込みパルスを印加し、走査電極とデータ電極との間で選択的に書込み放電を起こし、選択的な壁電荷形成を行う。そして維持期間では、走査電極と維持電極との間に輝度重みに応じた所定の回数の維持パルスを印加し、書込み放電による壁電荷形成を行った放電セルを選択的に放電させ発光させる。
このように、画像を正しく表示するためには書込み期間における選択的な書込み放電を確実に行うことが重要であるが、そのためには書込み動作のための準備となる初期化動作を確実に行うことが重要となる。
特開2000−242224号公報
全セル初期化期間においては、走査電極を陽極とし維持電極およびデータ電極を陰極とする初期化放電を発生させる必要があるが、データ電極側には2次電子放出係数の小さい蛍光体が塗布されているため、データ電極を陰極とする初期化放電の放電遅れが大きくなり、初期化放電が不安定になることがあった。
また、近年、パネルに封入されている放電ガスのキセノン分圧を増加させてパネルの発光効率を向上させる検討がなされているが、キセノン分圧を増加させると放電、特に全セル初期化の放電が不安定になり、つづく書込み期間に書込み不良を生じるおそれがある等、また書込み動作の駆動電圧マージンが狭くなるという課題があった。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、初期化放電を安定化させることによって、良好な品質で画像表示させることができるパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、走査電極および維持電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成してなるプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、1フィールド期間が初期化期間、書込み期間および維持期間を有する複数のサブフィールドから構成され、データ電極が陰極となる初期化放電を発生させる初期化期間を有するサブフィールドにおいて、データ電極が陰極となる初期化放電を発生させる前に少なくとも走査電極と維持電極との間、または走査電極とデータ電極との間で走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させることを特徴とする。この方法によって、初期化放電を安定化させることによって、良好な品質で画像表示させることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供することができる。
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、走査電極に下り傾斜波形電圧を印加することにより、走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させてもよい。この方法により、全セル初期化期間における発光輝度を抑えたままプライミング放電を発生させることができる。
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、データ電極に正のパルス波形を印加することにより、走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させてもよい。この方法により、走査電極とデータ電極との間で確実に走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させることができる。
本発明によれば、初期化放電を安定化させることによって、良好な品質で画像表示させることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態におけるパネルの駆動方法について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態に用いるパネルの要部を示す斜視図である。パネル1は、ガラス製の前面基板2と背面基板3とを対向配置して、その間に放電空間を形成するように構成されている。前面基板2上には表示電極を構成する走査電極4と維持電極5とが互いに平行に対をなして複数形成されている。そして、走査電極4および維持電極5を覆うように誘電体層6が形成され、誘電体層6上には保護層7が形成されている。保護層7としては安定した放電を発生させるために2次電子放出係数が大きくかつ耐スパッタ性の高い材料が望ましく、本発明の実施の形態においてはMgO薄膜が用いられている。背面基板3上には絶縁体層8で覆われた複数のデータ電極9が付設され、データ電極9の間の絶縁体層8上にデータ電極9と平行して隔壁10が設けられている。また、絶縁体層8の表面および隔壁10の側面に蛍光体層11が設けられている。そして、走査電極4および維持電極5とデータ電極9とが交差する方向に前面基板2と背面基板3とを対向配置しており、その間に形成される放電空間には、放電ガスとして、たとえばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。本発明の実施の形態においてはパネルの発光効率を向上させるために、パネルに封入されている放電ガスのキセノン分圧を10%に増加させている。
図2は本発明の実施の形態に用いるパネルの電極配列図である。行方向にn本の走査電極SC〜SC(図1の走査電極4)およびn本の維持電極SU〜SU(図1の維持電極5)が交互に配列され、列方向にm本のデータ電極D〜D(図1のデータ電極9)が配列されている。そして、1対の走査電極SCおよび維持電極SU(i=1〜n)と1つのデータ電極D(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルCi,jが形成され、放電セルCi,jは放電空間内にm×n個形成されている。
図3は本発明の実施の形態におけるパネルの駆動方法を使用するプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。このプラズマディスプレイ装置は、パネル1、データ電極駆動回路12、走査電極駆動回路13、維持電極駆動回路14、タイミング発生回路15、AD(アナログ・デジタル)変換器18、走査数変換部19、サブフィールド変換部20および電源回路(図示せず)を備えている。
図3において、画像信号sigはAD変換器18に入力される。また、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vはタイミング発生回路15、AD変換器18、走査数変換部19、サブフィールド変換部20に入力される。AD変換器18は、画像信号sigをデジタル信号の画像データに変換し、その画像データを走査数変換部19に出力する。走査数変換部19は、画像データをパネル1の画素数に応じた画像データに変換し、サブフィールド変換部20に出力する。サブフィールド変換部20は、各画素の画像データを複数のサブフィールドに対応する複数のビットに分割し、サブフィールド毎の画像データをデータ電極駆動回路12に出力する。データ電極駆動回路12は、サブフィールド毎の画像データを各データ電極D〜Dに対応する信号に変換し各データ電極D〜Dを駆動する。
タイミング発生回路15は、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vをもとにしてタイミング信号を発生し、各々走査電極駆動回路13および維持電極駆動回路14に出力する。走査電極駆動回路13は、タイミング信号に基づいて走査電極SC〜SCに駆動波形を供給し、維持電極駆動回路14は、タイミング信号に基づいて維持電極SU〜SUに駆動波形を供給する。
次に、パネルを駆動するための駆動波形とその動作について説明する。本発明の実施の形態においては、1フィールドを10のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みをもつものとする。このように、後ろのサブフィールドほど輝度重みが大きくなるように構成している。
図4は本発明の実施の形態に用いるパネルの各電極に印加する駆動波形図であり、全セル初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールド(以下、「全セル初期化サブフィールド」と略記する)と選択初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールド(以下、「選択初期化サブフィールド」と略記する)に対する駆動波形図である。図4は説明のため第1SFを全セル初期化サブフィールド、第2SFを選択初期化サブフィールドとして示している。
まず、全セル初期化サブフィールドの駆動波形とその動作について説明する。全セル初期化期間を便宜上3つに分けてプライミング部、前半部、後半部と呼ぶことにする。
第1SFの初期化期間プライミング部では、データ電極D〜Dには正の電圧Vxを印加し、維持電極SU〜SUには正のパルス波形電圧Vpを印加し、走査電極SC〜SCにはデータ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SUに対して放電開始電圧を超えない電圧Vi5から放電開始電圧を超える電圧Vi6に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧が下降する間に走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SUとの間で弱いプライミング放電が起こり、各放電セルCi,j内部にプライミングを拡散させるとともに、走査電極SC〜SC上部には正の壁電圧、データ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SU上部には負の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは電極を覆う誘電体、保護層あるいは蛍光体層上に蓄積された壁電荷により生じる電圧をあらわす。
初期化期間前半部では、データ電極D〜D、維持電極SU〜SUをそれぞれ0(V)に保持し、走査電極SC〜SCには電圧Vi1から、維持電極SU〜SUおよびデータ電極D〜Dに対して放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D〜D上部および維持電極SU〜SU上部には正の壁電圧が蓄積される。このときの放電は十分なプライミングがすでに供給された状態で発生するために誤放電のない安定した放電となる。特に本発明の実施の形態におけるパネルのように封入されている放電ガスのキセノン分圧が高い場合においては、蛍光体が塗布されたデータ電極を陰極とする初期化放電を安定して発生させるためにプライミングの存在が欠かせない。
初期化期間後半部では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに保ち、走査電極SC〜SCには、維持電極SU〜SUおよびデータ電極D〜Dに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部の負の壁電圧および維持電極SU〜SU上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により画像表示にかかわる全放電セルを初期化放電させる全セル初期化動作が終了する。
書込み期間では、走査電極SC〜SCを一旦Vcに保持する。次に、1行目の走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加する。このとき、データ電極D〜Dのうち1行目に表示すべき画像信号に対応するデータ電極D(kは1〜mの整数をあらわす)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。すると、書込みパルス電圧Vdを印加したデータ電極Dと走査電極SCとの交差部で放電が発生し、対応する放電セルC1,kの維持電極SUと走査電極SCとの間の放電に進展する。そして、放電セルC1,kの走査電極SC上部に正電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負電圧が蓄積され、1行目の書込み動作が終了する。
次に、2行目の走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加する。このとき同時に、データ電極D〜Dのうち2行目に表示すべき画像信号に対応するデータ電極Dに正の書込みパルス電圧Vdを印加する。すると、データ電極Dと走査電極SCとの交差部で放電が発生し、対応する放電セルC2,kの維持電極SUと走査電極SCとの間の放電に進展する。そして、放電セルC2,kの走査電極SC上部に正電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負電圧が蓄積され、2行目の書込み動作が終了する。
以下同様の書込み動作をn行目の放電セルCn,kに至るまで行い、書込み動作が終了する。
維持期間においては、走査電極SC〜SCおよび維持電極SU〜SUを0(V)に一旦戻す。その後、走査電極SC〜SCに正の維持パルス電圧Vsを印加する。このとき、書込み放電を起こした放電セルCi,jにおける走査電極SC上部と維持電極SU上部との間の電圧は、維持パルス電圧Vsに加えて、書込み期間において走査電極SC上部および維持電極SU上部に蓄積された壁電圧が加算されるので放電開始電圧を超え維持放電が発生する。以降同様に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとに維持パルスを交互に印加することにより、書込み放電を発生した放電セルCi,jに対して維持パルスの回数だけ維持放電が継続して行われる。
第2SFの初期化期間では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに保ち、走査電極SC〜SCには、電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、維持放電を発生した放電セルCi,jに対して選択的に走査電極SCと維持電極SU、走査電極SCとデータ電極Dとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC上部の負の壁電圧および維持電極SU上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により選択初期化動作が終了する。
つづく書込み期間、維持期間の動作は第1SFにおける書込み期間、維持期間の動作と同様であり、第3SF以降の動作は第2SFの動作と同様であるため説明を省略する。
上述のように本発明の駆動方法における全セル初期化放電は、データ電極が陰極となる初期化放電を発生させる前に走査電極と維持電極との間、走査電極とデータ電極との間で走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させている。また、プライミング放電を発生させるために、走査電極に下り傾斜波形電圧を印加している。これは、全セル初期化期間における発光輝度を抑えたままプライミング放電を発生させるためである。またデータ電極に正のパルス電圧を印加しているが、これは走査電極とデータ電極との間で確実に走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させるためである。そしてこれらの駆動方法により、封入されている放電ガスのキセノン分圧が高いパネルにおいても安定した初期化放電が可能となる。
ここで、初期化放電が安定する理由を説明するために、データ電極に注目して、再度、上述の動作について説明する。
まず、初期化期間プライミング部では、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SUとの間で弱いプライミング放電が発生し、各放電セルCi,j内部にプライミングを拡散させる。このときの放電は走査電極側が陰極であり、走査電極側には2次電子放出係数の大きいMgO薄膜からなる保護層に覆われているため放電遅れは比較的小さく、安定した放電となる。
つづく初期化期間前半部では、走査電極SC〜SCに印加される傾斜波形電圧によって、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間で微弱な放電が発生する。このとき走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間の放電はデータ電極側、すなわち蛍光体側が陰極となり、蛍光体の2次電子放出係数が小さいためプライミングが不足すると放電遅れが大きくなる傾向がある。特にキセノン分圧の高いパネルを駆動する場合には放電遅れがさらに大きくなり、走査電極SC〜SCに印加された上り傾斜波形電圧が放電開始電圧を超えても放電が発生せず、放電開始電圧を大きく超えた時点で放電が発生する。このときの放電は微弱な放電とはならず大きな電荷移動を伴う強い放電となってしまい、つづく書込み期間あるいは維持期間において誤放電を発生することになる。また、放電開始電圧を超えても放電が発生していない状態は非常に不安定であり、近隣セルや他の電極間の放電等による制御不可能な僅かなプライミングの飛来によって干渉を受け、強放電を誘発する場合がある。
しかしながら、本実施の形態のパネルの駆動方法によれば、初期化期間プライミング部において走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SUとの間のプライミング放電に伴うプライミングが各放電セルCi,jにすでに供給されているので、封入されている放電ガスのキセノン分圧が高いパネルであっても、初期化期間前半部における走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間の放電は放電遅れの小さな安定した放電となり、必要な壁電荷を安定して形成することができる。
このように、一般に放電遅れが大きく、放電が不安定になりがちなデータ電極D〜Dの初期化放電、特に蛍光体側が陰極となる初期化放電に先行してプライミング放電を発生させることにより、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜Dとの間に十分なプライミングを供給することができ、データ電極の初期化放電の放電遅れを小さくし放電を安定化させることができる。そのため、つづく初期化期間後半部における壁電荷の調整も安定し、さらに安定した書込み動作、維持動作につながり、誤放電のない良好な画像表示が可能となる。
なお、本発明の実施の形態においては、走査電極と維持電極との間、走査電極とデータ電極との間の両方で走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させている。しかし、プライミング放電は、走査電極と維持電極との間または走査電極とデータ電極との間で発生させればよく、そのためには全セル初期化期間のプライミング部において、少なくとも走査電極に下り傾斜波形電圧を印加すればよい。
また、本発明の実施の形態においては、初期化期間プライミング部において維持電極に印加する正の電圧Vpについて特に言及しなかったが、初期化期間後半部において維持電極に印加する正の電圧Veよりも電圧Vpを高く設定することによりプライミング放電を強めることができ、大きなプライミングを得ることができる。
また、データ電極に印加する正のパルス電圧Vxは書込みパルス電圧Vwと同じ値としてもよく、この場合回路構成を簡略化することができる。
また、AC型パネルの各電極は誘電体に囲まれており放電空間と絶縁されているため、直流成分は放電そのものには何ら寄与しない。したがって、本発明の実施の形態で説明した駆動波形に直流成分を加えた波形を用いても同様の効果が得られることはいうまでもない。
さらに、本実施の形態においては、第1SFが全セル初期化サブフィールド、第2SF以降は選択初期化サブフィールドとして説明したが、本発明はサブフィールド構成に制約されるものではなく、全セル初期化サブフィールドと選択初期化サブフィールドを任意に組み合わせたサブフィールド構成であっても同様に適用することができる。
本発明のパネルの駆動方法は、初期化放電を安定化させることによって良好な品質で画像表示させることができるので、プラズマディスプレイパネルの駆動方法として有用である。
本発明の実施の形態に用いるパネルの要部を示す斜視図 本発明の実施の形態に用いるパネルの電極配列図 本発明の実施の形態におけるパネルの駆動方法を使用するプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態に用いるパネルの各電極に印加する駆動波形図
符号の説明
1 パネル
2 前面基板
3 背面基板
4 走査電極
5 維持電極
9 データ電極
12 データ電極駆動回路
13 走査電極駆動回路
14 維持電極駆動回路
15 タイミング発生回路

Claims (3)

  1. 走査電極および維持電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成してなるプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    1フィールド期間が初期化期間、書込み期間および維持期間を有する複数のサブフィールドから構成され、
    前記データ電極が陰極となる初期化放電を発生させる初期化期間を有するサブフィールドにおいて、前記データ電極が陰極となる初期化放電を発生させる前に少なくとも前記走査電極と前記維持電極との間、または前記走査電極と前記データ電極との間で前記走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記走査電極に下り傾斜波形電圧を印加することにより、前記走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記データ電極に正のパルス波形を印加することにより、前記走査電極が陰極となるプライミング放電を発生させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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