JP2003114641A - プラズマディスプレイパネル表示装置とその駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル表示装置とその駆動方法

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JP2003114641A
JP2003114641A JP2002214434A JP2002214434A JP2003114641A JP 2003114641 A JP2003114641 A JP 2003114641A JP 2002214434 A JP2002214434 A JP 2002214434A JP 2002214434 A JP2002214434 A JP 2002214434A JP 2003114641 A JP2003114641 A JP 2003114641A
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Seiki Nishimura
征起 西村
Hiroyuki Tachibana
弘之 橘
Toru Ando
亨 安藤
Nobuaki Nagao
宣明 長尾
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示電極配列がABBA配列のPDP表示装置にお
いて、無効電力などの電力を減らして消費電力を低減し
つつ、書込放電を確実に行って良好な表示性能を発揮す
ることが可能なPDP表示装置とその駆動方法を提供す
る。 【解決手段】 走査電極群19a1〜19aNに対して、まず図
1のy方向に沿ったパネル上方から下方へ向けて19a1、19
a3、19a5、19a7、……、19aN-3、19aN-1という風に奇数
番号の並び順からなる第一群の表示電極中の走査電極に
順次負極性の走査パルス(書込パルス)を印加する。そ
して、走査電極19aN-1まで走査パルスを印加したら、今
度は逆にパネル下方から上方へ向けて、折り返して19
aN、19aN-2、……、19a4、19a2という風に偶数番号の並
び順からなる第二群の表示電極中の走査電極に走査パル
スを順次印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータおよび
テレビ等の画像表示に用いるプラズマディスプレイパネ
ル表示装置とその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)表
示装置は、図1の部分斜視図に一例を示すように、2枚の
薄いフロントパネルガラス11およびバックパネルガラス
12を、複数の隔壁15を介して対向させ、当該複数の隔壁
15の間にそれぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)各色の蛍
光体層16を配し、両ガラス板11、12の間隙である放電空
間に放電ガスを封入してなるPDP部10を持つ。フロント
パネルガラス11の表面には、パネル全面にスキャン電極
19a1およびサステイン電極19b1を一対とする表示電極と
同様の表示電極対が複数対(19a1〜19aN、19b1〜19bN)
にわたり形成され、その上に誘電体層17と保護層18が順
次形成されている。またバックパネルガラス12の表面に
は、放電空間をはさんで表示電極19a1〜19aN、19b1〜19
bNと直交するように、複数のデータ電極141〜14M(図で
は144まで)が並設され、その上を覆うようにバックパ
ネルガラス12上に絶縁層13が形成されている。各対の表
示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNと各データ電極141〜14M
の交差領域のそれぞれに対応して放電セルが設けられ
る。これらの各電極19a1〜19aN、19b1〜19bN、141〜14M
には例えば図4に示す駆動波形プロセスに基づき、初期
化パルス、走査パルス、データパルス、維持パルス、消
去パルス等の各パルスが印加されるようになっており、
主として維持パルスによる維持放電を希ガスなどの放電
ガス中で発生することにより蛍光発光する。
【0003】このような構成を持つPDP表示装置は大画
面化しても従来型のディスプレイのCRTのように奥行き
寸法や重量が増大しにくく、またLCD装置のように視野
角が限定されることがないという点で優れている。PDP
表示装置の駆動方法としては、電子情報通信学会画像工
学研究会資料、IT72-45(1973)に記載されたフィール
ド内時分割階調表示方式が一般的とされている。これは
画面を構成する1フィールドを、上記駆動波形プロセス
を含む幾つか(図3に示す例では8個)のサブフィールド
に時分割する。そしてこれらの各サブフィールドにおけ
る相対輝度比を昇順に放電維持期間を1、2、4、8、16、
32、……、2n-1(nはサブフィールドの数)のようにバ
イナリで重み付けし、その組み合わせによって1フィー
ルド内の各サブフィールドの画像を観測者の目で時間的
に積分させる。これにより、例えばnが6の場合には64階
調の、また図3のようにnが8の場合には256階調のリニア
な階調特性が得られるようになっている。
【0004】図4はフィールド内時分割階調表示方式に
おける駆動波形プロセスのタイミングチャート例である
(詳細は特開平4-195188号公報に開示されている)。当
図4に示す駆動波形プロセスは、初期化期間、書込期
間、放電維持期間、消去期間という一連のプロセスを持
つサブフィールドで構成されている。初期化期間ではデ
ータ電極141〜14Mおよび維持電極19b1〜19bNを接地し、
すべての走査電極19a1〜19aNに初期化パルスを印加し
て、放電セル内の壁電荷を初期化する。書込期間には、
点灯すべき放電セルに壁電荷を蓄積するため、画像デー
タに基づいて選択されたデータ電極141〜14Mと走査電極
19a1〜19aNにそれぞれデータパルス、走査パルスを印加
して画像を書き込むいわゆる線順次走査を行い、全ての
放電セルにONあるいはOFFいずれかの2値データ情報を与
える。そして放電維持期間では、表示電極19a1〜19aN、
19b1〜19bN全体に一括して極性を交互に入れ替えながら
維持パルスを印加し、上記壁電荷が蓄積された放電セル
において放電を行い、蛍光体層16に放電に起因する紫外
線を照射して蛍光発光させる。このとき、壁電荷が蓄積
された放電セルでは放電しそれ以外の放電セルでは放電
しないように、維持パルスの電圧は通常150〜200Vの範
囲内に設定される。
【0005】ところで通常の交流型PDP表示装置では、
表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNを覆うようにフロント
パネルガラス11表面に形成された誘電体層17が、一対の
表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNの間隙、または隣接す
る2つの異極性の表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNに対
応する領域ごとに、比較的容量の大きいコンデンサ構造
体が形成される(当該コンデンサ容量を以下「パネル容
量」と称する)。このため任意の対の表示電極19a1〜19
aN、19b1〜19bNに駆動電圧を印加すると、単にコンデン
サ構造体と電源との間を電荷が行き来し、誘電体層17が
充放電されるだけの、本来の負荷が消費されない無効電
力による損失が生じる。この無効電力損失は、PDP部10
がハイビジョンなどの高精細規格になり、走査線数、す
なわち表示電極対19a1〜19aN、19b1〜19bNの数が増える
と増大する傾向が見られる。またPDP部10が大型化して
も、一対の表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNの電極面積
が大きくなるのでパネル容量が増大する。したがってこ
のような無効電力の存在は、PDP表示装置の消費電力低
減の面からは好ましくない。
【0006】この無効電力を低減する対策として、各対
の表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNを構成する電極のう
ち隣接する電極同士の極性が同一となるように並設し
(具体的にはパネル上方から下方へ向けて、走査電極、
維持電極、維持電極、走査電極、……という風に電極を
並設し)、隣接する表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNの
間にパネル容量が形成されないようにして、無効電力を
減らし、消費電力を低減する技術がある(以下、この表
示電極配列を「ABBA配列」と称し、全ての走査電極19a1
〜19aNと維持電極19b1〜19bNを交互にした配列を「ABAB
配列」と称する)。このABBA配列の表示電極19a1〜19a
N、19b1〜19bNを有するPDP表示装置は、ABAB配列の表示
電極19a1〜19aN、19b1〜19bNを有するPDP表示装置に比
べ、無効電力を約2〜3割低減することが可能になる。こ
れは今後の高精細化に伴う走査ライン数の増加、パネル
の大型化によるPDP部の容量の増大によって、無効電力
が増加するのを低減させるのに有効な手段である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハイビ
ジョンなどの高精細規格のPDP表示装置では、走査ライ
ン数が多くなるため同じ書込期間では走査電極一本当た
りの走査期間が短くなるために走査パルス幅が狭くな
り、書込放電不良が生じることがある。書込放電不良で
はOFFであるべき放電セルが点灯し輝点として見えた
り、ONであるべき放電セルが点灯せず不灯になったりす
る。これはPDP表示装置の表示性能を著しく損なう原因
となる。
【0008】書込放電不良は特に、表示電極配列19a1〜
19aN、19b1〜19bNがABBA配列の場合に比較的頻繁に見ら
れる。また、一般的にPDP部10ではパネルの上下端部い
ずれかにおいて書込放電不良が生じやすいので、高画質
を実現するためこれらの問題は是非とも解決する必要が
ある。本発明は上記課題を鑑みてなされたものであっ
て、その目的は表示電極配列がABBA配列のPDP表示装置
において、無効電力などの電力を減らして消費電力を低
減しつつ、書込放電を確実に行って良好な表示性能を発
揮することが可能なPDP表示装置とその駆動方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、走査電極および維持電極を一対としてな
る表示電極対が、隣接する表示電極対との間において、
走査電極同士または維持電極同士が並列するように複数
対にわたり並設されてなるPDP部と、当該PDP部をフィー
ルド内時分割階調表示方式に基づいて駆動するPDP駆動
部とを備えるPDP表示装置の駆動方法であって、前記各
表示電極対のうち、走査電極と維持電極が第一の並び順
からなる表示電極対群を第一群、前記第一の並び順と逆
方向の第二の並び順の走査電極および維持電極からなる
表示電極対群を第二群として分け、駆動時の各書込期間
において、 第一群の中から選ばれた複数の走査電極に
対し、当該群の並び順方向に、各走査電極に順次走査パ
ルスを印加する第一ステップと、第二群の中から選ばれ
た複数の走査電極に対し、当該群に属する走査電極の第
二の並び順方向に、各走査電極に順次走査パルスを印加
する第二ステップとを経るものとした。
【0010】このような方法によれば、ABBA配列の表示
電極対を有するPDP表示装置においても、書込放電の電
子または希ガスのイオンに起因する隣接表示電極対方向
へのプライミング粒子の流れが常に同方向に揃えられ
る。具体的には、走査電極が陰極、維持電極が陽極に相
対的になるように走査パルスを印加させることにより、
書込放電の電子が第一の並び順方向、第二の並び順方向
に流れが揃えられて加速化される。これと同時に、プラ
イミング粒子は隣接する同極性の維持電極によって強力
に加速される。そして、書込走査方向に並ぶ各放電セル
に、放電開始に有利なプライミング粒子が次々に豊富に
送り込まれる。このような書込走査をパネル端部から折
り返し行うことで、パネル全体において書込放電不良の
発生を回避し、プライミング粒子を放電の種として確実
に書込放電を行うことが可能となり、良好な画像表示性
能が実現できる。
【0011】このような駆動方法としては、具体的には
駆動時の各書込期間で、前期第一ステップで、第一群に
属する全ての走査電極に、第一の並び順方向に走査パル
スを印加し、前記第二ステップで、前記第一ステップで
最後に走査パルスを印加した走査電極の位置側から、第
二群に属する全ての走査電極に、第二の並び順方向に走
査パルスを印加することもできる。
【0012】なお、このとき駆動時の放電維持期間で
は、前記書込期間の第一ステップで最初に印加する走査
パルスに対応する表示電極対以外の表示電極対に、維持
パルスを印加するようにしてもよい。書込放電を開始す
る表示電極付近のプライミング粒子の量は駆動初期に比
較的少ない場合があるので、このように書込放電を開始
する表示電極対をダミー表示電極対とし、それ以外の表
示電極対をパネルの画像表示領域の表示電極対に相当さ
せるようにすると、より表示性能の向上が望める。
【0013】さらに本発明は、走査電極および維持電極
を一対としてなる表示電極対が、隣接する表示電極対と
の間において、走査電極同士または維持電極同士が並列
するように複数対にわたり並設されてなるPDP部と、当
該PDP部をフィールド内時分割階調表示方式に基づいて
駆動するPDP駆動部とを備えるPDP表示装置であって、前
記複数対の表示電極対は、走査電極と維持電極が第一の
並び順からなる表示電極対群の第一群、前記第一の並び
順と逆方向の第二の並び順の走査電極および維持電極か
らなる表示電極対群の第二群とからなり、PDP駆動部は
駆動時の各書込期間において、第一群の中から選ばれた
複数の走査電極に対し、当該群の並び順方向に、各走査
電極に順次走査パルスを印加する第一ステップと、第二
群の中から選ばれた複数の走査電極に対し、当該群に属
する走査電極の第二の並び順方向に、各走査電極に順次
走査パルスを印加する第二ステップとを経る構成である
ものとした。
【0014】このような構成のPDP表示装置により、上
記本発明の駆動方法を実現することができる。なお走査
電極および維持電極の少なくともいずれかを、透明電極
を用いた電極構成としてもよいし、走査電極および維持
電極の少なくともいずれかを、複数の金属ラインからな
るフェンス電極を用いた電極構成としてもよい。特にフ
ェンス電極構成を用いると、電極のライン抵抗を低減し
発光効率を向上させる効果が望める。
【0015】
【発明の実施の形態】発明を実施するための好ましい形
態 1.実施の形態1のPDP表示装置の構成 1-1.PDP部の構成 まず実施の形態1にかかるPDP表示装置について、全体的
な構成を説明する。
【0016】このPDP表示装置は、交流面放電型(AC
型)PDP部10と、その駆動装置であるPDP駆動部100から
構成される。図1はPDP部10の部分斜視図である。このPD
P部10においては、フロントパネルガラス11とバックパ
ネルガラス12とが、互いに平行に間隙をおいて対峙して
配置され、外周部が封止されている。フロントパネルガ
ラス11の対向面上には、表示電極対として、ストライプ
状の走査電極群19a1〜19aN及び維持電極群19b1〜19b
N(図1では走査電極19a1、維持電極19b1のみを図示、N
は整数)を構成する各電極が一本ずつ走査電極、維持電
極ごとに交互に対をなし、且つ19a1、19b1、19b2、19
a2、……という風に同種(駆動時には同極性でもある)
の電極が隣接する、いわゆるABBA配列で並設されてい
る。
【0017】ここでy方向に沿って、走査電極、維持電
極の並び順を第一の並び順、維持電極、走査電極の並び
順を第二の並び順とする。また、第一の並び順の表示電
極群を第一群、第二の並び順の表示電極群を第二群とす
る。走査電極群19a1〜19aN及び維持電極群19b1〜19b
Nは、それぞれフロントパネルガラス11に対して帯状の
透明電極と金属バスラインとを順次積層してなる。
【0018】当該電極群19a1〜19aN、19b1〜19bNは、鉛
ガラスなどからなる誘電体層17で覆われ、誘電体層17の
表面は、MgO膜からなる保護層18で覆われている。バッ
クパネルガラス12の対向面上には、ストライプ状のデー
タ電極群141〜14Mとその表面を覆う鉛ガラスなどからな
る絶縁体層13が設けられ、その上に、データ電極群14 1
〜14Mと平行に隔壁15が並設されている。フロントパネ
ルガラス11とバックパネルガラス12との間隙は、隔壁15
によって100〜200μm程度の間隔で仕切られ、放電ガス
が封入されている。放電ガスの封入圧力は、パネル内部
が外部の圧力(大気圧)に対して負圧となるよう、通常
は100〜500Torr程度(1×104〜7×104Pa程度)の範囲に
設定されるが、8×104Pa以上の高い圧力に設定すること
が好ましく、高発光効率を得るのに有利である。
【0019】図2は、このPDP部10の電極マトリクスを示
す図である。電極群19a1〜19aN、19b1〜19bNを構成する
各電極と、データ電極群141〜14Mを構成する各電極と
は、互いに直交して配設されており、フロントパネルガ
ラス11とバックパネルガラス12との間の空間において、
一対の表示電極19a1、19b1、……、19aN、19bNと、デー
タ電極群141〜14Mの各データ電極とが交差するところに
対応して放電セルが形成されている。x方向で隣接する
放電セルは隔壁15で仕切られ、隣接する放電セル間での
放電拡散が遮断されるようになっているため、解像度の
高い表示を行うことができる。
【0020】W-VGA規格のパネルにおいては、一例とし
てx方向(表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNの長手方
向)放電セルピッチが360μm、y方向(データ電極141
〜14Mの長手方向)放電セルピッチが1080μm、表示電
極19a1〜19aN、19b1〜19bNの各幅が320μm、一対の表
示電極19a1〜19aN、19b1〜19bN間の放電ギャップが80μ
m、走査電極19a1〜19aN(または維持電極19b1〜19bN
から隣接放電セルへの距離が180μmの各値を取ること
ができるが、本発明はもちろんこのパネル規格に限定す
るものではない。
【0021】単色表示用のPDP部10では、放電ガスとし
て、Neを中心とした混合ガスが用いられ、放電の際に可
視域で発光することにより表示するが、図1のようなカ
ラー表示用のPDP部10では、放電セルの内壁に、3原色で
ある赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体からなる各色
蛍光体層16を形成しておき、放電ガスとしてXeを中心と
した混合ガス(Ne-Xe系ガスやHe-Xe系ガス)が用いら
れ、放電に伴って発生する紫外線を蛍光体層16で各色の
可視光に変換することによりカラー表示を行う。
【0022】このPDP部10は、基本的にはフィールド内
時分割階調表示方式(ADS方式;Adress Display period
Separated sub-field method)を用いて駆動される。
図3は、256階調を表現するフィールド内時分割階調表示
方式における1フィールドの分割方法を示す図であっ
て、横方向は時間、空白部は書込期間、斜線部は放電維
持期間のそれぞれの長さの目安を示している。実際に
は、先頭の書込期間の前には初期化期間、放電維持期間
の後には消去期間が存在するがここでは図示を省略して
いる。
【0023】例えば、図3に示される分割方法の例で
は、1フィールドは、8個のサブフィールドで構成され、
各サブフィールドの放電維持期間の比は、1、2、4、8、
16、32、64、128に設定されており、この8ビットバイナ
リの組み合わせによって256階調を表現できる。なお、N
TSC方式のテレビ映像においては、1秒間あたり60枚のフ
ィールドで映像が構成されているため、1フィールドの
時間は16.7msに設定されている。各サブフィールドは、
初期化期間、書込期間、放電維持期間、消去期間という
一連のシーケンスで構成されている。
【0024】図4は、本実施形態において、1つのサブフ
ィールドにおいて各電極にパルスを印加するときのタイ
ミングチャートである。初期化期間には、走査電極群19
a1〜19aNの全体に一括して初期化パルスを印加すること
により、全ての放電セルの電荷状態を初期化する。この
ときの初期化パルスの形状は矩形のほか、漸増領域およ
び漸減領域を有するランプ波形でもよい。
【0025】ここで、初期化期間に続く書込期間は、本
実施の形態1の主たる特徴部分である。すなわち本実施
の形態1では、図8の書込放電のタイミングチャートに示
すように、走査電極群19a1〜19aNに対して、まず図1のy
方向(表示電極19a1、19b1、……の長手方向と垂直な方
向)に沿ったパネル上方から下方へ向けて19a1、19a3
19a5、19a7、……、19aN-3、19aN-1という風に奇数番号
の並び順からなる第一群の表示電極中の走査電極に順次
負極性の走査パルス(書込パルス)を印加する。そし
て、走査電極19aN-1まで走査パルスを印加したら、今度
は逆にパネル下方から上方へ向けて、折り返して19aN
19aN-2、……、19a8、19a6、19a4、19a2という風に偶数
番号の並び順からなる第二群の表示電極中の走査電極に
走査パルスを順次印加する。つまり、PDP部10のパネル
全体から見れば、そのパネル上下端部から走査方向を折
り返しつつ、走査電極19a1〜19aNに対して、1つおきの
配列順の走査電極に走査パルス印加(飛び越し走査)す
る。
【0026】一方、当該書込期間では、上記各走査パル
スを印加すると同時に、入力画像データに対応して、デ
ータ電極141〜14Mの中から選択されたものにデータパル
スを印加する。これにより点灯させようとする放電セル
に壁電荷が蓄積して書込放電が発生し、電子が放電セル
内に充満して1画面分の画像情報が書き込まれる。な
お、本実施の形態1ではこの書込期間の駆動プロセスに
よって、次のような効果が得られる。すなわち、走査電
極19a1〜19aNに対して1つおきの走査電極にパルス印加
する(1つおきの並び順に走査パルスの立ち上がり時期
をシフトさせる)ことによって、負極性の走査パルスを
印加した走査電極(例えば19a1)が維持電極(例えば19
b1)に対して相対的に負極性となるのに対し、書込走査
方向で隣接する走査電極(例えば19a2)の電位が接地電
圧の状態となる。そして書込放電が発生し、放電セル内
にプライミング粒子(電子や希ガスの陽イオン、ここで
は電子を例にしている)が発生し、維持電極(例えば19
b1)に放電が及び書込が終了となる。しかしながら、こ
のとき走査電極(例えば19a1)付近で発生した前記電子
は、図10のyz面のPDP部部分断面図に示すように、次の
走査電極(例えば19a2)の手前に位置する2本の正極性
の維持電極(例えば19b1、19b2)によって書込走査方向
に向かって強力に加速され、順次点灯すべき各放電セル
に対し、放電開始に有利なプライミング粒子として豊富
に送り込まれる(当図10では説明のため走査電極19a1
19a3両方を負極性状態としている)。このように書込期
間の走査方向を書込放電時の負極性の走査電極(陰極)
から正極性の維持電極(陽極)に向かう方向とすること
によって、プライミング粒子が順次書込放電を行う放電
セルに送り込まれる現象が生じる結果、各放電セルでは
書込放電不良が良好に抑えられ、確実な書込放電が可能
となる。この特徴と効果については詳細を後述する。
【0027】放電維持期間には、走査電極群19a1〜19aN
と維持電極群19b1〜19bN間に一括して、極性を入れ替え
ながら維持パルスを印加することによって、壁電荷が蓄
積された放電セルで放電を起こして所定の時間発光させ
る。消去期間には、幅の狭い消去パルスを走査電極群19
a1〜19aNに一括して印加することによって放電セルの壁
電荷を消去する。
【0028】1-2.PDP駆動部の構成とその駆動方法 図5は、PDP駆動部100の構成を示すブロック図である。
本PDP駆動部100は、大体が従来と同様の構成と駆動方法
を取っているが、駆動時の書込期間における走査電極群
19a1〜19aNへの電圧印加方法が大きく異なっている。こ
のPDP駆動部100は、外部の映像出力器から入力されてく
る映像データを処理するプリプロセッサ101、処理され
た映像データを格納するフィールドメモリ102、フィー
ルド毎及びサブフィールド毎に同期パルスを生成する同
期パルス生成部103、走査電極群19a1〜19aNにパルスを
印加するスキャンドライバ104、維持電極群19b1〜19bN
にパルスを印加するサステインドライバ105、データ電
極群141〜14 Mにパルスを印加するデータドライバ106か
ら構成されている。
【0029】プリプロセッサ101は、入力されてくる映
像データからフィールド毎の映像データ(フィールド映
像データ)を抽出し、抽出したフィールド映像データか
ら各サブフィールドの映像データ(サブフィールド映像
データ)を作成してフィールドメモリ102に格納する。
また、フィールドメモリ102に格納されているカレント
サブフィールド映像データから1ラインづつデータドラ
イバ106にデータを出力したり、入力される映像データ
から水平同期信号、垂直同期信号などの同期信号を検出
し、同期パルス生成部103にフィールドごと及びサブフ
ィールドごとに同期信号を送ることも行う。
【0030】フィールドメモリ102は、フィールド毎
に、各サブフィールド映像データを分割して格納できる
ものである。具体的には、フィールドメモリ102は、1フ
ィールド分のメモリ領域(一般的には8個または12個の
サブフィールド画像を記憶)を2個備える2ポートフィー
ルドメモリであって、一方のメモリ領域にフィールド映
像データを書込ながら、他方のメモリ領域に書き込まれ
ているフィールド映像データを読み出す動作を交互に行
うことができるようになっている。
【0031】同期パルス生成部103は、プリプロセッサ1
01からフィールドごと及びサブフィールドごとに送られ
て来る同期信号を参照して、初期化パルス、走査パル
ス、維持パルス、消去パルスを立ち上がらせるタイミン
グを指示するトリガ信号を生成して、各ドライバ104〜1
06に送る。スキャンドライバ104は、同期パルス生成部1
03から送られてくるトリガ信号に呼応して、初期化パル
ス、走査パルス、維持パルス、消去パルスを生成して、
走査電極19a1〜19aNのいずれかに印加する。
【0032】図6は、スキャンドライバ104の構成を示す
ブロック図である。初期化パルス、維持パルス、消去パ
ルスは、全ての走査電極19a1〜19aNに共通して印加され
るものである。そのため、図6に示すように、スキャン
ドライバ104には、各パルスを発生するために3つパルス
発生回路(初期化パルス発生回路111、維持パルス発生
回路112a、消去パルス発生回路113)が備えられてい
る。これら3つのパルス発生回路111、112a、113は、互
いにフローティンググラウンド方式で直列に接続され、
これらのパルス発生回路111、112a、113は同期パルス生
成部103からのトリガ信号に応じて作動することによっ
て、初期化パルス、維持パルス、消去パルスが択一的
に、走査電極群19a1〜19aNに印加されるようになってい
る。
【0033】またスキャンドライバ104は、走査電極19a
1、19a2、…、19aNに対してそれぞれ走査パルスを印加
するために、ここでは図6に示すように、 走査パルス発
生回路114と、これに接続されたマルチプレクサ115とを
備えている。マルチプレクサ115は一般的に市販されて
いるLSI(例えば ST7610)から構成され、同期パルス生
成部103から入力されるトリガ信号に応じて、走査パル
ス発生回路114で発生した走査パルスを、プログラム設
定に従って、走査電極19a1、19a2、…、19aNに印加す
る。ここで、本マルチプレクサ115は、駆動時において
同期パルス生成部103からトリガ信号が入力されると、
図8の書込放電のタイミングチャートに示すように、走
査電極群19a1〜19aNに対して、まずパネル上方から下方
へ向けて19a1、19a3、19a5、19a7、……、19aN-3、19a
N-1という風に奇数番号の並び順からなる第一群の表示
電極中の走査電極に順次走査パルス(書込パルス)を印
加し、走査電極19aN-1まで走査パルスを印加したら、今
度は逆にパネル下方から上方へ向けて、折り返して19
aN、19aN-2、……、19a8、19a6、19a4、19a2という風に
偶数番号の並び順からなる第二群の表示電極中のの走査
電極に走査パルスを順次印加するようにプログラム設定
された特徴を有している。
【0034】さらにスキャンドライバ104には、上記3つ
パルス発生回路111〜113の出力と、走査パルス発生回路
114からの出力とを、択一的に走査電極群19a1〜19aN
構成する各走査電極に印加するためにスイッチSW1及びS
W2が設けられている。サステインドライバ105は、維持
パルス発生回路112b(不図示)を内蔵しており、同期パ
ルス生成部103からのトリガ信号に対応して維持パルス
を生成し、維持電極群19b1〜19bNに印加する。
【0035】データドライバ106は、シリアルに入力さ
れる1ラインに相当するサブフィールド情報に基づい
て、データパルスをデータ電極群141〜14Mにパラレルに
出力するものである。図7は、データドライバ106の構成
を示すブロック図である。データドライバ106は、サブ
フィールド映像データを1走査ライン分づつ取り込む第1
ラッチ回路121、これを記憶する第2ラッチ回路122、デ
ータパルスを発生するデータパルス発生回路123、各デ
ータ電極141〜14Mの入口に設けられたANDゲート1241〜1
24Mから構成されている。
【0036】第1ラッチ回路121では、プリプロセッサ10
1から順に送られてくるサブフィールド映像データをCLK
信号に同期して数ビットづつ順に取り込み、1走査ライ
ン分のサブフィールド映像データ(データ電極141〜14M
の各々についてデータパルスを印加するか否かを示す情
報)がラッチされたら、それを第2ラッチ回路122にまと
めて移動する。第2ラッチ回路122は、同期パルス生成部
103から送られてくるトリガ信号に呼応して、ANDゲート
1241〜124Mの中でデータパルスを印加するデータ電極14
1〜14Mに対応するものを開く。そして、データパルス発
生回路123では、これと同期してデータパルスを発生す
る。これによって、ANDゲートが開かれたものに対応す
るデータ電極141〜14Mにデータパルスが印加される。
【0037】このようなPDP駆動部100によるPDP部10の
駆動方法は以下に示す通りである。すなわち、基本的に
PDP部10は、フィールド内時分割階調表示方式によって
駆動され、初期化期間、書込期間、放電維持期間、消去
期間という一連のシーケンスで構成される1サブフィー
ルド分の動作を数回(一般的には8回または12回)繰返
すことによって、1フィールドの画像表示が行われる。
【0038】初期化期間においては、スキャンドライバ
104のスイッチSW1はON、SW2はOFFとし、初期化パルス発
生回路111で全ての走査電極19a1〜19aNに一括して初期
化パルスを印加することによって、全ての放電セルで初
期化放電を行い、各放電セルに壁電荷を蓄積する。この
ように壁電荷を形成して、各放電セルにある程度の壁電
圧をかけることによって、次の書込期間における書込放
電の立ち上がりを早めることができる。
【0039】そして本実施の形態1の書込期間において
は、スキャンドライバ104のスイッチSW2はON、SW1をOFF
とした状態で、所定のプログラミング処理をなされたマ
ルチプレクサ115が走査パルス発生回路114で発生する負
極性の走査パルスを、パネル上方から下方へ向けて奇数
番目の走査電極19a1、19a3、19a5、19a7、……、19
aN -3、19aN-1に対して順に印加する。そして、走査電極
19aN-1まで走査パルスを印加したら、今度は逆にパネル
下方から上方へ向けて、折り返して19aN、19aN-2、…
…、19a8、19a6、19a4、19a2という風に偶数番号の並び
順からなる第二群の表示電極中のの走査電極に走査パル
スを順次印加する。また、この走査パルスの印加タイミ
ングに合わせて、データドライバ106は、データ電極141
〜14Mのいずれかの中から点灯させようとする放電セル
に対応するものに正極性のデータパルスを印加する。こ
うして全ての走査電極群19a1〜19aNに走査パルス、デー
タ電極群141〜14Mにデータパルスが印加され、書込放電
がなされる。これにより点灯すべき放電セル内で書込放
電を行い、その放電セルに壁電荷を蓄積して、PDP部10
の1画面分の潜像が書き込まれることになる。このよう
に本実施の形態1ではABBA配列の表示電極対19a1、19
b1、……、19aN、19bNを持つPDP部10に対して、一つ置
きの表示電極対の走査電極19a1〜19aNに対して書込走査
し、書込放電を発生することにより、走査パルスが印加
される走査電極19a1〜19aNと対をなす各表示電極対19
a1、19b1、……、19aN、19bNにおいて、書込放電の電子
に起因するプライミング粒子の流れが常に同方向に揃え
られる。図9は、書込放電の走査順序図である。当図9に
示すように、書込走査方向(本実施の形態1ではパネル
の上方→下方および下方→上方の繰り返し方向)に並ぶ
各放電セルに、放電開始に有利なプライミング粒子が次
々に豊富に送り込まれる。その結果、書込放電不良を回
避して確実に書込放電を行うことができ、良好な画像表
示性能が実現できるようになっている。
【0040】放電維持期間においては、スキャンドライ
バ104のスイッチSW1はON、SW2はOFFとし、維持パルス発
生回路112aで走査電極群19a1〜19aNに一括して一定の幅
(例えば1〜5μsec)の正極性の維持パルスを印加する
動作と、サステインドライバ105の維持パルス発生回路1
12bで維持電極群19b1〜19bNに一括して一定の幅の正極
性の維持パルスを印加する動作を交互に繰り返す。
【0041】これによって、書込期間に壁電荷が蓄積さ
れた放電セルにおいて、誘電体層17の表面の電位が放電
開始電圧を上回ることによって放電が生じ、当該放電セ
ル内では、この維持放電に伴って紫外線が発光され、こ
れが蛍光体層16(R)(G)(B)で可視光に変換される
ことによって蛍光体層16(R)(G)(B)の各色に対応
する可視光の発光がなされる。
【0042】消去期間においては、スキャンドライバ10
4のスイッチSW1はON、SW2はOFFとし、消去パルス発生回
路113から幅の狭い消去パルスを走査電極群19a1〜19aN
に一括して印加し、不完全な放電を発生することによっ
て、各放電セルにおける壁電荷を消去する。以上で1サ
ブフィールドの駆動が終了する。
【0043】2.実施の形態1の駆動時における詳細な効
果 一般に、交流型PDP表示装置では、複数対の表示電極19a
1〜19aN、19b1〜19bNを覆うようにしてフロントパネル
ガラス11表面に形成された誘電体層17が、その構造上の
理由から、各対の表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNの間
隙、または隣接する異極性の表示電極19a1〜19aN、19b1
〜19bNに対応する領域ごとに、比較的容量の大きいコン
デンサ構造体が形成される。このため、任意の表示電極
対19a1〜19aN、19b1〜19bNに駆動電圧を印加すると、当
該表示電極対19a1〜19aN、19b1〜19bNに対応する誘電体
層17領域において、単に前記コンデンサ構造体と電源と
の間を電荷が行き来し、誘電体層17を充放電して熱損失
となるだけの無効電力による損失が生じる。
【0044】この無効電力による損失は、PDP部10がハ
イビジョンなどの高精細規格になり、走査線数、すなわ
ち表示電極対19a1〜19aN、19b1〜19bNの数が増えると増
大する傾向が見られる。またPDP部10が大型化しても、
各対の表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNの電極面積が大
きくなるのでパネル容量が増大し、やはり無効電力は増
大し易い。したがって無効電力の存在はPDP表示装置に
おいて、PDP部10を高精細にするためにも、あるいは画
面を大型化するためにも、消費電力低減の面からは好ま
しくない。
【0045】この無効電力による損失の低減対策とし
て、各対の表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNのうち隣接
した電極同士を駆動時において極性が常に同一となるよ
うに並設し(具体的にはパネル上方から下方へ向けて、
走査電極、維持電極、維持電極、走査電極、……という
「ABBA配列」で電極を並設し)、隣接する表示電極対19
a1〜19aN、19b1〜19bNの間にパネル容量が形成されない
ようにして、無効電力を減らし、消費電力を低減する技
術がある。
【0046】このABBA配列の表示電極19a1〜19aN、19b1
〜19bNを有するPDP表示装置は、ABAB配列の表示電極19a
1〜19aN、19b1〜19bNを有するPDP表示装置に比べ、無効
電力を約2〜3割低減することが可能になる。これは今後
の高精細化に伴う走査ライン数の増加、パネルの大型化
によるPDP部の容量の増大によって、無効電力が増加す
るのを低減させるのに有効な手段である。
【0047】しかしながら一方で、ハイビジョンなどの
高精細規格のPDP表示装置では書込期間で走査すべきラ
イン数が増すために、書込期間における走査パルスの幅
も狭くなり(例えばW-VGA規格のパネルでは2μs程度で
あったのが、XGA規格のパネルでは1μs程度まで狭くな
る)、十分な書込放電が行えず、書込放電不良が生じる
という問題がある。書込放電不良は本来、放電現象とい
うものが印加電圧によって電子なだれを成長させるとい
う確率論で説明されることから、このような書込放電不
良は、電圧の印加時間が短くなることによって、放電に
いたる確率が低下するために起因すると言える。書込放
電不良ではOFFであるべき放電セルが点灯し輝点として
見えたり、ONであるべき放電セルが点灯せず不灯になっ
たりする。これはPDP表示装置の表示性能を著しく損な
う原因となる。
【0048】書込放電不良は特に、表示電極対19a1〜19
aN、19b1〜19bNがABBA配列の場合に比較的頻繁に見られ
る。また、一般的にPDP部10では、パネルの上下端部い
ずれかにおいて書込放電不良が生じやすい。本願発明者
らは、このような書込放電不良が、点灯すべき放電セル
内におけるプライミング粒子の不足に原因の一つがある
ことを見出した。つまり従来の表示電極配列がABBA配列
の場合では、図13の従来の書込期間における走査パルス
のタイミングチャートのように、パネル上方から下方へ
逐次データ電極141〜14Mと走査電極19a1〜19aNとの間で
放電を発生させ、この放電を維持電極19b1〜19b2に進展
させて書込放電を行うので、これにより生じたプライミ
ング粒子としての電子は図14に示すように、パネル上方
から下方へ隣接する表示電極対19a1〜19aN、19b1〜19bN
において、プライミング粒子の流れ方向が互いに打ち消
し合う向きになる。図15はこのときのプライミング粒子
としての電子の流れを具体的に示すyz面に沿ったPDP部
部分断面図である(当図15では説明のため走査電極19
a1、19a2両方を負極性状態としている)。当図15が示す
ように、隣接する2つの表示電極対19a1〜19aN、19b1〜1
9bNではプライミング粒子の流れが互いに対向し、打ち
消し合うので、他の放電セルにまでプライミング粒子が
十分届かず、結果として書込放電不良を生じやすくなっ
てしまう。
【0049】なお、表示電極配列がABAB配列の場合で
は、図16に示すようにパネル上方から下方へ逐次データ
電極141〜14Mと走査電極19a1〜19aNとの間で書込放電を
行っても、プライミング粒子としての電子の流れが一方
向に揃えられ、書込走査方向(この場合パネル上方から
下方に向かう方向)に沿った放電セル内にプライミング
粒子がある程度存在することになり、書込放電不良はそ
れなりに低減される。しかしながら、図17のように、書
込走査方向と逆向き(この場合y方向に沿って、パネル
下方から上方に向かう方向)に沿ってスクロールする動
画を表示する場合には、順次点灯すべき放電セル内にプ
ライミング粒子が不足するため、書込放電不良が生じて
画像劣化する。これは特に、背景が黒く暗い画像表示の
ときに顕著となる。
【0050】さらに、表示電極がABBA配列、ABAB配列い
ずれであっても、書込走査を開始する放電セル付近(図
17の例ではパネル上方端部付近)にはプライミング粒子
が不足するため、ここで書込放電不良が生じやすい。こ
のような問題は、高画質を実現するためには是非とも解
決する必要がある。これに対し、本発明はPDP表示装置
において、まず表示電極19a1〜19aN、19b1〜19bNをABBA
配列とし、上記問題、すなわち無効電力の発生を抑えつ
つ、書込放電を確実に行うことにより、消費電力を低減
しながら優れた表示性能を発揮すべくなされたものであ
る。具体的には本願発明者らが鋭意検討した結果、PDP
表示装置の駆動時の書込期間で、走査電極群19a1〜19aN
に対して、まずy方向に沿って、パネル上方から下方へ
向けて19a1、19a3、19a5、19a7、……、19aN-3、19aN -1
という風に奇数番号の並び順からなる第一群の表示電極
中の走査電極に順次走査パルス(書込パルス)を印加
し、走査電極19aN-1まで走査パルスを印加したら、今度
は逆にパネル下方から上方へ向けて、折り返して19aN
19aN-2、……、19a8、19a6、19a4、19a2という風に偶数
番号の並び順からなる第二群の表示電極中の走査電極に
走査パルスを順次印加するようにした。すなわち走査電
極群19a1〜19aNに対して、パネル上下端部で折り返しつ
つ、その1つおきの並び順に走査パルスの立ち上がり時
期をシフトさせた。
【0051】このように、一つ置きの表示電極対の走査
電極19a1〜19aNに対して書込走査し、書込放電を発生す
ることにより、走査パルスが印加される走査電極19a1
19aNと対をなす各表示電極対19a1、19b1、……、19aN
19bNにおいて、書込放電の電子に起因するプライミング
粒子の流れが常に同方向に揃えられる。これと同時に、
プライミング粒子は隣接する正極性の維持電極19b1、19
b2、……によって強力に加速される。そして図9の書込
放電の走査順序図に示すように、書込走査方向(本実施
の形態1ではパネルの上方→下方および下方→上方の繰
り返し方向)に並ぶ各放電セルに、放電開始に有利なプ
ライミング粒子が次々に豊富に送り込まれる。その結
果、書込放電不良を回避し、プライミング粒子を放電の
種として確実に書込放電を行うことができ、良好な画像
表示性能が発揮できるようになっている。
【0052】具体的に本願発明者らが実験を行った結
果、y方向の放電セルピッチが1.08mmのW-VGA規格のパネ
ルのものにおいてはy方向に沿って4〜5セル先の放電セ
ルまでプライミング粒子が十分送り込まれ、書込放電を
安定化させる効果が得られることを確認した。電子が加
速される方向の隣接セルにプライミングの効果は大きく
確認されたが、逆方向の正イオンが加速される隣接セル
方向へはほとんどプライミング効果はなかった。これは
電子の移動距離がイオンに比べ一般的に数桁高いことか
ら考え、本プライミング効果は主に隣接セルに飛び火す
ることによりもたらされる効果であると思われる。
【0053】したがって、XGA規格など高精細なパネル
規格のy方向放電セルピッチが狭いPDP表示装置では、書
込放電を行った放電セルからさらに遠くの放電セルまで
プライミング粒子が送り込まれ、ABBA配列の表示電極19
a1、19b1、……、19aN、19bNで無効電力を低減しつつ、
書込放電が安定化されるのが期待できる。本実施の形態
1では特に、プライミング粒子を活用することで書込放
電に要する電圧の低減が可能であり、従来では書込期間
時のデータパルス印加に70V程度の電圧が必要であったP
DP表示装置において、約5V程度の電圧低減効果が望め
る。
【0054】さらに本実施の形態1では、各サブフィー
ルド内で、これまで述べてきたように書込放電時に走査
電極19a1〜19aN1本おきにプライミング粒子をパネル上
方および下方へ順次送りながら、PDP部10全体の書込放
電を行うので、基本的に先ほど述べたPDP表示装置の駆
動上、書込放電不良が発生し易い書込放電の走査方向と
は逆にスクロールする画像表示というパターンは、存在
しなくなる。このため本実施の形態1では、PDP部10の動
画表示性能を従来より飛躍的に向上させることができ
る。
【0055】3.その他の事項 3-1.パルスの極性について 上記実施の形態1では、走査電極群19a1〜19aNに負極性
パルスを印加する例を示したが、本発明はこれに限定す
るものではなく、走査電極群19a1〜19aNに正極性パルス
を印加する駆動方法であっても、上記のごとく書込放電
において電子が移動する方向に書込走査することで、放
電遅れを短くする効果が奏される。ただしこの場合、デ
ータ電極群141〜14Mには負極性パルスを印加し、適宜差
分電圧を確保する必要があるのは言うまでもない。この
ときは走査電極19a1〜19aNに対して維持電極19b1〜19bN
が負極性となる。また、プライミング粒子が電子の場合
に、より高い効果、具体的には書込放電遅れ時間Tsが短
くなるという効果が得られることが分かっている。
【0056】3-2.書込走査方法のバリエーションについ
て また本実施の形態1では書込期間において、走査電極群1
9a1〜19aNに対して、まずパネル上方から下方へ向けて1
9a1、……、19aN-1という風に奇数番号の並び順からな
る第一群の表示電極中の走査電極に順次走査パルス印加
し、その後逆にパネル下方から上方へ向けて、折り返し
19aN、……、19a2という風に偶数番号の並び順からなる
第二群の表示電極中の走査電極に走査パルスを順次印加
する例を示した。ここで、書込放電を開始するパネル最
上方の表示電極19a1付近のプライミング粒子の量は駆動
初期に比較的少ない場合があるので、表示電極対19a1
19b1をダミー表示電極対とし、実際には表示電極対19
a2、19b2、……、19aN、19bNをパネルの画像表示領域の
表示電極対に相当させるようにし、良好な書込放電が行
える表示電極対19a2、19b2、……、19aN、19bNのみに対
応して維持放電を行ってもよい。書込放電が良好に行え
る領域だけが画像表示に用いられるので、より表示性能
を向上させることができる。これを実現する具体的な方
法としてはマルチプレクサ115とSW1、SW2を利用し、画
像表示領域に対応する駆動電極としては表示電極対19
a2、19b2、……、19aN、19bN、およびデータ電極群141
〜14Mを担当させる。そして表示電極対19a1、19b1には
画像情報に関係なく各サブフィールドで走査パルスを印
加するとともに、全てのデータ電極群141〜14Mにデータ
パルスを印加して書込放電を行う。これにより表示電極
対19a1、19b1の対応する放電セル領域にプライミング粒
子を充満させるようにし、パネルの画像表示領域の放電
セルでの書込放電が全体にわたり良好に行えるようにす
る。
【0057】また、本実施の形態1では、書込放電を走
査電極19a1または19a2から開始する例を示したが、当然
ながら本発明はこれに限定するものではなく、その他の
走査電極19a1〜19aNのいずれかより開始してもよい。し
かしながらこの場合、1画面分の画像情報を書き込むた
めには、書込走査をy方向に沿ってパネル上下端部で合
計2回以上にわたって折り返す必要がある。
【0058】さらに本発明では、実施の形態1とは逆
に、走査電極群19a1〜19aNに対して、まずパネル下方か
ら上方へ向けて19aN-1、……、19a1という風に奇数番号
の並び順からなる第一群の表示電極中の表示電極中の走
査電極に順次走査パルス印加し、その後逆にパネル上方
から下方へ向けて、折り返し19a2、……、19aNという風
に偶数番号の並び順からなる第二群の表示電極中の走査
電極に走査パルスを順次印加するようにしてもよい。ま
た、この場合においても書込放電を開始するパネル最下
方の表示電極19aN付近のプライミング粒子の量は駆動初
期に比較的少ない場合があるので、表示電極対19aN、19
bNをダミー表示電極対とし、実際には表示電極対19a2
19b2、……、19aN-1、19bN-1をパネルの画像表示領域の
表示電極対に相当させるようにしてもよい。この場合、
ダミー電極対19aN、19bNとフロントパネルガラス11の間
にブラックマトリクス等の黒色層を設けると、表示領域
以外での余分な発光が低減され、表示領域の視認性が向
上するので望ましい。
【0059】さらに本実施の形態1では、書込放電を走
査電極の偶数番号順または奇数番号順に沿って行う例を
示したが、本発明ではこの他に、偶数番号の走査電極は
任意の2の倍数の付番のもの、奇数番号の並び順からな
る第一群の表示電極中の走査電極は1または任意の3の倍
数の付番のもので順を追ってそれぞれ書込放電を行うよ
うにしてもよい。しかしながらこの場合においても、1
画面分の画像情報を書き込むためには、書込走査をパネ
ル上下端部で2回以上にわたって折り返す必要がある。
【0060】また書込走査は、パネル下方から上方へ向
けて走査するようにしてもよい。 3-3.表示電極のバリエーションについて 本実施の形態1では、走査電極群19a1〜19aN及び維持電
極群19b1〜19bNは、それぞれフロントパネルガラス11に
対して帯状の透明電極と金属バスラインとを順次積層し
た構成を示しているが、この構成に限定せず例えば金属
バスラインのみで構成してもよいし、また図12の電極マ
トリクス図に示すように、複数の細い金属ラインから走
査電極19a1〜19aNおよび維持電極19b1〜19bNをそれぞれ
構成する、いわゆるFE電極(フェンス電極)として構成
してもよい。このFE電極の構成は走査電極19a1〜19aN
たは維持電極19b1〜19bNのいずれかだけでもよい。この
ような金属製の電極を利用すると、電極のライン抵抗値
が低減でき、放電電流による電圧降下を抑制できるの
で、実質的な駆動電圧をより低減することが可能であ
る。これは現在のPDPサイズとして主流の42インチに対
し、さらに50、60インチとサイズが大型化するに伴い、
発光効率の向上に大きな効果が期待できる。
【0061】当該電極の金属材料としては、銀や、クロ
ム/銅/クロム等が利用できる。 3-4.表示電極の配置のバリエーションについて 本実施の形態1では、走査電極群19a1〜19aN及び維持電
極群19b1〜19bNはパネル上方から下方へ向けて19a1、19
b1、……の順に配列したが、本願発明はこれに限定する
ものではなく、図11の書込放電の走査順序図に示すよう
に、パネル上方から下方へ向けて19b1、19a1、……の順
に配列しても、同様の効果が奏されるのは言うまでもな
い。
【0062】3-5.駆動装置のバリエーションについて 本実施の形態1では、PDP部10全体の走査電極群19a1〜19
aNを一括したスキャンドライバ104で駆動するいわゆる
シングル走査駆動としたが、本発明はこれに限定せず、
例えば図18のスキャンドライバのブロック図に示すよう
に、走査電極群をパネル上下方向で2つのグループ19a1
〜19aN、19c1〜19cNに分割し、両グループの走査電極群
19a1〜19aN、19c1〜19cNをそれぞれ独立した2系統の走
査パルス発生回路1(114a)およびマルチプレクサ1(11
5a)(または走査パルス発生回路2(114b)およびマル
チプレクサ2(115b))で駆動する、いわゆるダブル走
査駆動としてもよい。
【0063】また、実施の形態1ではグランドを基準に
走査パルスを印加する例を示したが、正負いずれかの電
圧を基準に走査パルスを入れる駆動構成であってもよ
い。
【0064】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
は走査電極および維持電極を一対としてなる表示電極対
が、隣接する表示電極対との間において、走査電極同士
または維持電極同士が並列するように複数対にわたり並
設されてなるPDP部と、当該PDP部をフィールド内時分割
階調表示方式に基づいて駆動するPDP駆動部とを備えるP
DP表示装置の駆動方法であって、前記各表示電極対のう
ち、走査電極と維持電極が第一の並び順からなる表示電
極対群を第一群、前記第一の並び順と逆方向の第二の並
び順の走査電極および維持電極からなる表示電極対群を
第二群として分け、駆動時の各書込期間において、第一
群の中から選ばれた複数の走査電極に対し、当該群の並
び順方向に、各走査電極に順次走査パルスを印加する第
一ステップと、第二群の中から選ばれた複数の走査電極
に対し、当該群に属する走査電極の第二の並び順方向
に、各走査電極に順次走査パルスを印加する第二ステッ
プとを経るので、書込放電の電子または希ガスのイオン
に起因する隣接表示電極対方向へのプライミング粒子の
流れが常に同方向に揃えられる。これと同時に、プライ
ミング粒子は隣接する同極性の維持電極によって強力に
加速される。そして、書込走査方向に並ぶ各放電セル
に、放電開始に有利なプライミング粒子が次々に豊富に
送り込まれる。このような書込走査をパネル端部から折
り返し行うことで、パネル全体において書込放電不良を
回避し、プライミング粒子を放電の種として確実に書込
放電を行うことが可能となり、良好な画像表示性能が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PDP部の構成を示す部分斜視図である。
【図2】PDP部の表示電極とデータ電極のマトリクスを示
す図である。
【図3】PDP表示装置の駆動時におけるフィールド分割方
法を示す図である。
【図4】サブフィールドの構成を示す駆動波形プロセス
のタイミングチャート図である。
【図5】PDP表示装置の構成を示すブロック図である。
【図6】スキャンドライバの構成を示すブロック図であ
る。
【図7】データドライバの構成を示すブロック図であ
る。
【図8】本実施の形態1の書込放電のパルスのタイミング
チャートを示す図である。
【図9】本実施の形態1の書込放電時の走査順序を示す図
である。
【図10】本実施の形態1の書込放電時の電子(プライミ
ング粒子)の飛散状態を示す図である。
【図11】本実施の形態1の書込放電時の走査順序(バリ
エーション)を示す図である。
【図12】本実施の形態の表示電極の形状バリエーション
を示す表示電極とデータ電極のマトリクスの図である。
【図13】従来の書込放電のパルスのタイミングチャート
を示す図である。
【図14】従来のABBA配列の表示電極における書込放電の
走査順序を示す図である。
【図15】従来の書込放電時の電子(プライミング粒子)
の飛散状態を示す図である。
【図16】従来のABAB配列の表示電極における書込放電の
走査順序を示す図である。
【図17】書込方向と逆方向へ向かう画像表示の放電不良
の起こり易さを示す図である。
【図18】スキャンドライバの構成(バリエーション)を
示すブロック図である。
【符号の説明】
10 PDP部 11 フロントパネルガラス 17 誘電体層 19a1〜19aN 走査電極 19b1〜19bN 維持電極 141〜14M データ電極 100 パネル駆動部 104 スキャンドライバ 115 マルチプレクサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 670 G09G 3/20 680G 680 H04N 5/66 101B H04N 5/66 101 G09G 3/28 H (72)発明者 安藤 亨 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 長尾 宣明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C058 AA11 BA04 BA26 BA35 BB03 5C080 AA05 BB06 DD09 DD26 EE29 FF12 GG08 HH05 JJ02 JJ04 JJ06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査電極および維持電極を一対としてな
    る表示電極対が、隣接する表示電極対との間において、
    走査電極同士または維持電極同士が並列するように複数
    対にわたり並設されてなるPDP部と、当該PDP部をフィー
    ルド内時分割階調表示方式に基づいて駆動するPDP駆動
    部とを備えるPDP表示装置の駆動方法であって、 前記各表示電極対のうち、 走査電極と維持電極が第一の並び順からなる表示電極対
    群を第一群、前記第一の並び順と逆方向の第二の並び順
    の走査電極および維持電極からなる表示電極対群を第二
    群として分け、 駆動時の各書込期間において、 第一群の中から選ばれた複数の走査電極に対し、当該群
    に属する走査電極の第一の並び順方向に、各走査電極に
    順次走査パルスを印加する第一ステップと、 第二群の中から選ばれた複数の走査電極に対し、当該群
    に属する走査電極の第二の並び順方向に、各走査電極に
    順次走査パルスを印加する第二ステップとを経ることを
    特徴とするPDP表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 駆動時の各書込期間では、 前期第一ステップで、第一群に属する全ての走査電極
    に、第一の並び順方向に走査パルスを印加し、 前記第二ステップで、前記第一ステップで最後に走査パ
    ルスを印加した走査電極の位置側から、第二群に属する
    全ての走査電極に、第二の並び順方向に走査パルスを印
    加することを特徴とする請求項1に記載のPDP表示装置の
    駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の並び順方向、第二の並び順方
    向は、走査電極と維持電極間において、負極性の走査電
    極から、正極性の維持電極への走査方向であることを特
    徴とする請求項2に記載のPDP表示装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記書込期間の第一ステップで最初に印
    加する走査パルスに対応する表示電極対はダミー電極対
    であり、 駆動時の放電維持期間では、 前記ダミー電極対以外の表示電極対に維持パルスを印加
    することを特徴とする請求項2に記載のPDP表示装置の駆
    動方法。
  5. 【請求項5】 駆動時の放電維持期間では、走査パルス
    として、負極性のパルスを走査電極に印加することを特
    徴とする請求項1に記載のPDP表示装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】 走査電極および維持電極を一対としてな
    る表示電極対が、隣接する表示電極対との間において、
    走査電極同士または維持電極同士が並列するように複数
    対にわたり並設されてなるPDP部と、当該PDP部をフィー
    ルド内時分割階調表示方式に基づいて駆動するPDP駆動
    部とを備えるPDP表示装置であって、 前記複数対の表示電極対は、走査電極と維持電極が第一
    の並び順からなる表示電極対群の第一群、前記第一の並
    び順と逆方向の第二の並び順の走査電極および維持電極
    からなる表示電極対群の第二群とからなり、 PDP駆動部は駆動時の各書込期間において、第一群の中
    から選ばれた複数の走査電極に対し、当該群に属する走
    査電極の第一の並び順方向に、各走査電極に順次走査パ
    ルスを印加する第一ステップと、第二群の中から選ばれ
    た複数の走査電極に対し、当該群に属する走査電極の第
    二の並び順方向に、各走査電極に順次走査パルスを印加
    する第二ステップとを経る構成であることを特徴とする
    PDP表示装置。
  7. 【請求項7】 PDP駆動部は駆動時の各書込期間におい
    て、 前期第一ステップで、第一群に属する全ての走査電極
    に、第一の並び順方向に走査パルスを印加し、 前記第二ステップで、前記第一ステップで最後に走査パ
    ルスを印加した走査電極の位置側から、第二群に属する
    全ての走査電極に、第二の並び順方向に走査パルスを印
    加する構成であることを特徴とする請求項6に記載のPDP
    表示装置。
  8. 【請求項8】 前記書込期間の第一ステップで最初に印
    加する走査パルスに対応する表示電極対はダミー電極対
    であり、 PDP駆動部は駆動時の放電維持期間において、 前記ダミー電極対以外の表示電極対に、維持パルスを印
    加する構成であることを特徴とする請求項6に記載のPDP
    表示装置。
  9. 【請求項9】 前記ダミー電極対において、そのPDP部の
    表示側に位置する面には、当該位置に合わせて黒色層が
    設けられている構成であることを特徴とする請求項8に
    記載のPDP表示装置。
  10. 【請求項10】 走査電極および維持電極の少なくともい
    ずれかは、透明電極を用いた電極構成であることを特徴
    とする請求項6に記載のPDP表示装置。
  11. 【請求項11】 走査電極および維持電極の少なくともい
    ずれかは、複数の金属ラインからなるフェンス電極を用
    いた電極構成であることを特徴とする請求項6に記載のP
    DP表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007108119A1 (ja) * 2006-03-23 2007-09-27 Shinoda Plasma Corporation 3電極面放電型表示装置
WO2009141983A1 (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネル
CN103927967A (zh) * 2014-03-14 2014-07-16 四川虹欧显示器件有限公司 一种等离子显示面板扫描方法

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