JP4438131B2 - 表示パネルの駆動方法と放電式表示装置 - Google Patents

表示パネルの駆動方法と放電式表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのディスプレイ装置や、平面型の壁掛けテレビジョン受信装置や、さらには、広告や情報の表示装置等に用いられる放電式の表示技術、例えば、プラズマディスプレイパネル等の表示技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイ装置では、従来のCRT方式等の厚型構造のディスプレイに代わり、薄形構造のディスプレイを実現するものであり、特に、大型のディスプレイに適するものとして期待されている。
【0003】
かかるプラズマディスプレイ装置では、一般に、1フィールド(1枚の画面)を輝度毎に複数のサブフィールドに分割し、各画素(表示セル)毎に放電により紫外線を発生させて蛍光体を励起し発光させる。なお、この放電は維持放電(サステイン放電)と呼ばれ、サブフィールド毎にこの放電回数を変えることで中間調の表示を行う。なお、かかるプラズマディスプレイ装置では、1フィールド(1枚の画面)の画像を表示するためには、各サブフィールドの最初のリセット期間において、まず、その放電領域(表示セル)内に蓄積した荷電粒子を消去(制御)するため、表示画面全面(全セル)にリセットパルスを印加し、書き込み放電及び自己消去放電を生じるようになっている。リセット期間後、画面上で発光表示するセルの選択(アドレス)を、上記サステイン放電の前のアドレス期間と呼ばれる期間を利用して、すなわち、表示画面上に配設された、例えばY電極から成るスキャン用の電極にスキャンパルスを、そして、アドレス用の電極にアドレスパルスを印加することにより行う。
【0004】
このように、プラズマディスプレイパネルでは、画面上の表示するセルの選択が、Y電極から成るアドレス用の電極にスキャンパルスを印加することにより行われ、その後、これらによって選択されたセルにおいて上記のサステイン放電が行われることにより画像表示する。
【0005】
ところで、従来は、各サブフィールドの最初では、通常、その直前のサブフィールドにおいてサステイン放電が行われたか否かにかかわらず、放電領域(表示セル)内に蓄積した荷電粒子を消去するために全面で書き込み放電及び消去放電を行っていた。しかしながら、この放電による発光は発光信号の有無によらずに全セルで起こるため、特に黒レベルでの輝度が上昇してしまい、コントラストを劣化させてしまう。そこで、例えば、特開平8−278766号公報には、直前のサブフィールドでサステイン放電が行われたセルのみ電荷(壁電荷)を消去する操作を行う技術が記載されている。この技術は、直前のサブフィールドにおいて上記サステイン放電が行われたセルのみに選択的に書き込み放電及び自己消去放電を行わせ、もって、コントラストの劣化を防止するものである。なお、かかる技術でも、上記1フィールド(1枚の画面)を構成する複数のサブフィールドの内の最初のサブフィールドのリセット期間では、やはり、セル内に蓄積した電荷を消去するために全面で書き込み放電及び消去放電を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記関連技術では、特に、プラズマディスプレイパネルの高精細化の要求によるセル構造の微細化に伴い、上下、左右の隣接表示セル間の間隔が狭小化しており、これにより、各セルの放電時に発生する電荷による上下、左右隣接セルへの影響(いわゆるクロストーク)が大きくなり、そのため、各セルが正常な動作を行い難く、すなわち、誤放電による不要な発光や、必要なセルの不点灯を生じるという問題点があった。
【0007】
発明者等は種々の試験等により、上記発生電荷による上下隣接表示セル間への影響は、特に、上記全面リセット放電時における放電遅れ量の不均一(ばらつき)が大きい程大きくなる傾向を示すこと、及び、この放電遅れ量が大きい場合には、このリセット放電に続くアドレス期間において、正常なアドレス放電が行われなくなってしまうことから、表示される画質の劣化を引き起こすことを確認した。また、左右隣接表示セル間への影響は、特に、上記アドレス放電の際のクロストークによる誤放電であること、及び、この誤放電により表示される画質の劣化を引き起こすことを確認した。
【0008】
本発明は、本発明者等の課題認識、すなわち、全面リセット放電時における放電遅れ量の不均一による画質の劣化という認識に基づいて成されたものであり、より具体的には、この全面リセット放電時における放電遅れ量の不均一を抑制することにより、上下隣接セルへの影響であるクロストークを低減して安定したアドレス放電を実現し、もって、高精細な画面における高画質な画像を提供することを可能にする表示技術を提供することを目的とする。また、本発明は、本発明者等の課題認識、すなわち、アドレス放電の際のクロストークでの誤放電による画質の劣化という認識に基づいて成されたものであり、より具体的には、リセット放電後にアドレス放電の際の印加電圧とは極性の異なる電荷を蓄積する電圧を印加することにより、左右隣接セルでのクロストークによる誤放電を低減して安定したアドレス放電を実現し、もって、高精細画面、高画質画像が得られる表示技術を提供することを目的とするものである。
【0009】
なお、上記特開平8−278766号公報では、上記サステイン放電が行われたセルのみ選択的に書き込み放電及び自己消去放電を行わせることを開示しているものの、しかしながら、この従来技術では、電荷を完全に消去するものとしており、次の放電を安定化するために、自己消去放電により発生した電荷を利用することについては考慮されていなかった。
【0010】
また、本発明は、上記スキャンパルスの印加によるセルの誤放電を防止し、もって、コントラストの劣化を防止できる表示技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明では、
(1)リセット動作後に表示放電させるセルの選択を行い表示パネルに画像表示する放電式表示装置において、最初のリセットパルス印加後であってセルの選択前の期間に、該選択のための予備処理を行うパルスをセルの電極に印加する構成とする。
【0012】
(2)サブフィールドを用いて表示パネルに画像表示する表示パネル駆動方法であって、リセット動作を行うサブフィールド期間において、セルの電極に1サブフィールド当たり複数個のリセットパルスを印加して該リセット動作を行った後、表示放電させるセルを選択するアドレス動作を行うようにする。
【0013】
(3)上記(2)において、前記複数のリセットパルスが同じ電極に印加されるようにする。
【0014】
(4)上記(3)において、2個のリセットパルスが印加され、2個目のリセットパルスが1個目のリセットパルスの終了後1μs〜数十μsの時間内に印加されるようにする。
【0015】
(5)上記(2)において、前記複数のリセットパルスが異なる電極に印加されるようにする。
【0016】
(6)上記(2)において、前記複数のリセットパルスのうち最初のリセットパルスの印加終了と次のリセットパルスの印加開始とが略一致するようにする。
【0017】
(7)サブフィールドを用いて表示パネルに画像表示する放電式表示装置であって、リセット動作を行うサブフィールド期間において、表示パネルのセルの電極に対し、該リセット動作のため1サブフィールド当たり複数個のリセットパルスを印加するように構成する。
【0018】
(8)上記(7)において、前記複数のリセットパルスは同じ電極に印加されるようにする。
【0019】
(9)上記(7)において、前記複数のリセットパルスは2個のリセットパルスであり、2個目のリセットパルスが1個目のリセットパルスの終了後1μs〜数十μsの時間内に印加されるようにする。
【0020】
(10)上記(7)において、前記複数のリセットパルスは異なる電極に印加されるようにする。
【0021】
(11)上記(7)において、前記複数のリセットパルスのうち最初のリセットパルスの印加終了と次のリセットパルスの印加開始とが略一致するようにする。
【0022】
(12)リセット動作とアドレス動作を行い表示パネルのセルに画像表示のための表示放電を行わせる表示パネル駆動方法において、セルの電極に対し、リセット動作のためのリセットパルスを印加後、補助パルスを印加してアドレス動作時のスキャンパルスとは逆電位となる電荷を形成してから、表示放電させるセルを選択するアドレス動作を行うようにする。
【0023】
(13)上記(12)において、前記補助パルスは、前記リセットパルス終了後1〜3μsの時間内に印加されるようにする。
【0024】
(14)上記(13)において、前記補助パルスは、直前の表示放電回数に対応して印加されるようにする。
【0025】
(15)上記(12)において、前記補助パルスは、パルス幅が5〜30μsであるようにする。
【0026】
(16)上記(12)において、前記補助パルスは、前記リセットパルスを印加する電極と同一の電極に印加されるようにする。
【0027】
(17)上記(12)において、前記補助パルスは、前記スキャンパルスを印加する電極と同一の電極に印加されるようにする。
【0028】
(18)リセット動作とアドレス動作を行い表示パネルのセルにおける表示放電により画像表示する放電式表示装置において、セルの電極に対し、リセット動作用リセットパルス印加後、アドレス動作時のスキャンパルスとは逆電位となる電荷を形成する補助パルスを印加するようにする。
【0029】
(19)上記(18)において、前記補助パルスは、前記リセットパルス終了後1〜3μsの時間内に印加されるようにする。
【0030】
(20)上記(18)において、前記補助パルスは、直前の表示放電回数に対応した時点で印加されるようにする。
【0031】
(21)上記(18)において、前記補助パルスは、パルス幅が5〜30μsであるようにする。
【0032】
(22)上記(18)において、前記補助パルスは、前記リセットパルスを印加する電極と同一の電極に印加されるようにする。
【0033】
(23)上記(18)において、前記補助パルスは、前記スキャンパルスを印加する電極と同一の電極に印加されるようにする。
【0034】
(24)サブフィールドによる表示方式の構成を有し、リセット動作とアドレス動作を行い表示パネルのセルを表示放電させて画像表示する放電式表示装置において、リセット動作を行うサブフィールド期間において、セルの電極に対し、該リセット動作のため1サブフィールド当たり複数個のリセットパルスを印加し、かつ、リセットパルス印加後、アドレス動作時のスキャンパルスとは逆電位となる電荷を形成する補助パルスを印加するように構成する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0036】
図2は、本発明の第一の実施形態であるプラズマディスプレイパネルの構造例図である。図において、前面ガラス基板21の下面には透明なX電極22と透明なY電極23とが互いに平行に設けられている。また、これらX電極22とY電極23には、それぞれ、Xバス電極24とYバス電極25が積層されて形成されている。さらに、その下面には、誘電体層26と、さらに、その下面には、例えば、酸化マンガン(MgO)等からなる保護層27が設けられている。
【0037】
一方、上記前面ガラス基板に対向して配置された背面ガラス基板28の上面には、前記前面ガラス基板21のX電極22とY電極23とに直角方向に交差するように、いわゆるアドレスA電極29が設けられている。なお、このアドレスA電極29上にも誘電体層30が覆って設けられており、さらに、その上面にはパネルの隔壁31を形成する部材が上記アドレスA電極29と平行に配置されている。なお、上記アドレスA電極29上の誘電体層30上には、上記隔壁31を形成する一対の部材との間に、それぞれ、蛍光体32(赤(R)、緑(G)、青(B)の3色)が交互に塗布されている。
【0038】
次に、図3は、上記図2に示したプラズマディスプレイパネルの、特に、その1つの表示セルを、図の矢印A方向から見た場合の一部拡大断面図である。アドレスA電極29は、一対の隔壁31、31の中間に位置しており、また、前面ガラス基板21と背面ガラス基板28との間に形成される空間33には、例えば、Ne、Xe等のいわゆる放電ガスが充填されて放電空間が形成されている。
【0039】
さらに、添付の図4は、上記図2のプラズマディスプレイパネルを、図の矢印B方向から見た場合の一部拡大断面図であり、3つの表示セル33、33…が図示されている。なお、各表示セルは、図中の点線で示す位置で略その境界を区切られており、また、この図からも明らかなように、各表示セルには、前面ガラス基板21のX電極22とY電極23とが交互に順次配置されている。なお、AC型のプラズマディスプレイパネルでは、これらX電極22とY電極23の近傍の誘電体上に、具体的には、X電極22とY電極23上の誘電体層26の下面に設けられた保護層27上に電荷を分けて集め、この電荷を利用して放電を行うための電界を形成している。
【0040】
図5は、上記前面ガラス基板21上に形成されたX電極22及びY電極23と上記背面ガラス基板28上に形成されたアドレスA電極29の配線と、そして、これら各電極に接続された回路とからなる回路構成を示す模式図である。なお、X駆動回路34は、上記複数のX電極22に一時に印加する駆動パルスを発生しており(但し、このX電極22は共通接続はされておらず、奇数番と偶数番により2組に分割されて別々に駆動されることもある)、他方、Y駆動回路35は、上記複数のY電極22の各電極毎にその駆動パルスを発生して印加する。また、A駆動回路36は、上記アドレスA電極29の各電極毎にその駆動パルスを発生して印加している。
【0041】
図6には、上記にその構成を説明したAC型のプラズマディスプレイパネルにおける駆動方法であるフィールド駆動方法を示す。図において、符号40は、1フィールド期間を示しており、横軸には時間t(1フィールド期間の時間)を、そして、縦軸(下方)には上記セルの行番号(y)を示している。なお、この図示の例では、1フィールドが第1〜第8のサブフィールド、すなわち、8個のサブフィールド41〜48に分割されている例を示す。
【0042】
図6において、第1のサブフィールド41の1最初には、全セルにおいて書き込み放電及び電荷の消去のための自己消去放電と、電荷の分離を行うための全面リセット期間41aが設けられている。続く、第2〜第8サブフィールド42〜48の最初には、それぞれ、その直前のサブフィールドにおいてサステイン放電が行われたセルのみ選択的に書き込み及び消去のための放電と、やはり、電荷分離を行なうための選択リセット期間42a〜48aが設けられている。
【0043】
また、第1〜第8サブフィールド41〜48では、それぞれ、上記全面リセット期間41aあるいは上記選択リセット期間42a〜48aに続いて、アドレス期間41b〜48bが設けられ、さらに、これらに続いて、それぞれ、サステイン放電(維持放電)期間41c〜48cが設けられている。なお、このサステイン放電期間41c〜48cでは、それぞれに放電回数が割り振られており、これらの放電回数の組み合わせにより、いわゆる、中間調の表示を行うことを可能にしている。また、上記の放電回数の多少とサブフィールドの順番は任意であり、本実施の形態では、このサブフィールドを放電回数の多い順に並べた例をその一例として示している。
【0044】
図7は、上記図6に示した、特に、上記第1サブフィールド41における、各電極の駆動信号の波形を示すタイムチャートである。
【0045】
図7(a)に示す信号波形は、上記第1サブフィールド41の全面リセット期間41aにおいて、X電極22に印加される駆動信号波形の一部を示している。また、図7(b)に示す信号波形は、この時、互いに隣接するY電極23の一部(例えば、この例では、第1行目のY1電極23)に印加される駆動信号波形の一部を示している。図7(c)に示す信号波形は、上記アドレスA電極29の1本に印加される駆動信号波形の一部を、そして、図7(d)に示す信号波形は、上記パルス信号の印加によりセル内に発生する放電による発光を示している。
【0046】
ここで、上記第1のサブフィールド41の全面リセット期間41aにおいて、X電極22に印加される信号波形は、上記図7(a)に示すように、全表示セルに自己消去放電を起こさせるための全面リセットパルスP1、P2を備えている。なお、この全面リセットパルスP1、P2は、図からも明らかなように、本発明によれば、2つのリセットパルスP1、P2から形成されており、これにより、リセットパルスが連続して少なくとも2回、X電極22に印加される。なお、この全面リセットパルスP1、P2は、各表示セル内における電荷の有無にかかわらず、全表示セルにおいて確実に放電を起こさせるためのものであり、その振幅(電圧)及び/又はパルス幅については、後に詳細に説明する。さらに、このX電極22に印加される信号波形は、続くアドレス期間41bにおいては、XスキャンパルスP3を、そして、その後のサステイン放電期間41cにおいては、所定の電圧と幅を備えた所定数のサステインパルスP4を備えている。
【0047】
また、Y1電極23に印加される信号波形は、上記図7(b)に示すように、リセット期間41aに続くアドレス期間41bにおいて、発光する表示セルを選択するため、負の極性のスキャンパルスP6を備えると共に、その後のサステイン放電期間41cにおいては、所定の電圧と幅を備えた所定数のサステインパルスP7を備えている。
【0048】
さらに、上記アドレスA電極29に印加される信号波形が上記図7(c)に示されており、この波形は、サステイン放電期間41cにおいて、上記X電極22及びY1電極23に印加されるサステインパルスP4及びP7に対応する全面パルスP11を備えている。また、表示セルを選択するためのスキャンパルスP6に合わせてアドレスパルスP10が印加される。そして、図7(d)には、上記各種の駆動パルスにより放電空間(表示セル)内で発生する放電による発光動作を示している。
【0049】
ここで、図1(a)と(b)には、上記図7にも示した第1サブフィールド41における各信号波形のうち、特に、その全面リセット期間41aにおいてX電極22に印加される信号波形(図1(a))、Y電極23に印加される信号波形(図1(b))が示されている。また、この図1(c)と(d)には、上下に隣接する表示セル、すなわち、EセルとFセルにおける放電とそれによる発光の状況の詳細が示されている。
【0050】
特に、図1(a)に示すように、全面リセット期間41aにおいて、上記X電極22に印加される全面リセットパルスは、上述のように、2つのリセットパルスP1、P2から形成されている。かかる2つのリセットパルスP1、P2から成る全面リセットパルスによれば、図1(c)と(d)に示すように、互いに上下に隣接するセル、例えば、EセルとFセルとにおいて、最初のリセットパルスP1により生じる放電及びそれによる発光は、それぞれ、放電空間であるセル内の電荷の状態により、発生する放電に遅れが生じる。そして、この放電遅れの不均一(ばらつき)が大きくなると、隣接する表示セル間における電荷による影響(クロストーク)が大きくなり、これにより、その後のアドレス期間において正常なアドレス放電が阻害される。
【0051】
そこで、本発明では、上記図1(a)に示したように、最初のリセットパルスP1に続いて、第2のリセットパルスP2がX電極22に印加される。すなわち、本発明では、まず、最初のリセットパルスP1によりプラズマディスプレイパネルの全セルに放電を生じるが、上記図1(c)と(d)に示すように、上下に隣接する、例えば、Eセルでは比較的小さな遅れ時間で放電D11が発生し、他方、Fセルにおいては、これよりも大きな遅れ時間で放電D21が発生する。また、これらの放電D11、D21の後、上記リセットパルスP1の終了(立下がり)から所定の時間を経過した後に、再び、いわゆる自己消去放電D12、D22が発生する。なお、図の波形からも明らかなように、上記リセットパルスP1の立上がりにおいて発生する放電D11、D21は、それぞれの放電空間であるセルにおける状況によりその時期が異なるが、その後の自己消去放電D12、D22では、ほぼ同時期に放電が発生する。
【0052】
そこで、さらに、第2のリセットパルスP2を印加して再びセル内で放電することにより、図のように、上記第2のリセットパルスP2による書き込み放電D13、D23を、全セル内で、ほぼ同時に発生し、すなわち、放電遅れの不均一(ばらつき)を小さくし、もって、上下に隣接する表示セル間における電荷による影響(クロストーク)を小さくし、その後のアドレス期間における正常なアドレス放電を確実に確保するものである。なお、図中の符号D14、D24は、上記第2のリセットパルスP2により生じる自己消去放電による発光を示している。このように、本発明では、まず、最初のリセットパルスにより各表示セル内での空間電荷を生成させ、壁電荷の状況を同じにして、第2のリセットパルスの放電のタイミングを揃えようとするものである。
【0053】
なお、上記した最初のリセットパルスP1のパルス幅t1と、その後に印加する第2のリセットパルスP2のパルス幅t2とは、特に、前者と後者はほぼ同一の値に設定すればよいが、特に、前者による放電遅れのばらつきを考慮し、前者のパルス幅を後者のそれよりも大きな値に設定する(t1≧t2)ことがより好ましい。また、これらリセットパルスP1、P2のパルス幅t1、t2は、このパルスの印加により生じる書き込み放電によって、その後に発生する自己消去放電のための壁電荷を電極間に付着する程度に設定され、また、その振幅は、通常、X、Y電極間の放電開始電圧以上となる、数百ボルトに設定される。
【0054】
さらに、これら2つのリセットパルスP1、P2間の間隔dは、あまり近過ぎる場合には、上記最初のリセットパルスP1による自己消去放電D12、D22との干渉を生じてしまうことから、少なくとも1μs程度の間隔dを持たせることが好ましい。また、これら2つのリセットパルスP1、P2間の間隔dは、上記第2のリセットパルスP2により発生する書き込み放電D13、D23がほぼ同時に発生する程度であればよく、例えば、各セルの構造や放電ガス等によっても異なるが、数十μs程度までの範囲で設定が可能であろう。
【0055】
なお、上記の実施形態では、全セルにおけるリセットパルスによる放電のタイミングを揃えるために、同一の電極、すなわち上記X電極22にリセットパルスを2回印加するようにしているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、例えば、図8(a)及び図8(b)にも示すように、上記X電極22にリセットパルスP2を印加する前に、上記リセットパルスP1に対応するリセットパルスP1’をY電極23に印加することも可能である。なお、この図8に示す他の実施の形態においても、その動作、さらには、その作用及び効果は、上記実施の形態と同様であり、ここではその詳細な説明は省略する。なお、図8(c)には、上記のリセットパルスP1’、P2によりセル内で発生する放電とそれによる発光が示されている。
【0056】
さらに、図9には、本発明のさらに他の実施形態を示す。この形態では、上記図8に示した実施形態と同様、上記X電極22に印加するリセットパルスP1に代え、これに対応するリセットパルスP1’をY電極23に印加するものであり(図9(a)及び(b)を参照)、さらに、図9からも明らかなように、最初のリセットパルスP1’の終了(立下がり)を第2のリセットパルスP2の開始(立上がり)とほぼ一致させるものである。なお、このように、最初のリセットパルスP1’の立下がり時間と第2のリセットパルスP2の立上がり時間とを略一致させることにより、図9(c)にも示すように、上記リセットパルスの印加により生じる放電及びそれに伴う発光の回数を減少させる(1回減少する)ことが可能になる。このことによれば、このリセット期間での放電による発光は全セルで起こるため、特に黒レベルでの輝度が上昇してしまうことを防止でき、コントラスト劣化の防止対策として有利である。
【0057】
次に、他の実施形態について図10〜図15を用いて説明する。図10は、上記図6に示した上記第1サブフィールド41における各電極の駆動電圧波形を示す。
【0058】
まず、図10(a)に示す信号波形は、上記第1サブフィールド41においてX電極22に印加される駆動電圧波形の一部を示している。また、図10(b)に示す信号波形は、互いに隣接するY電極23の一部(例えば、この例では、第1行目のY1電極23)に印加される駆動電圧波形の一部を示している。また、図10(c)に示す信号波形は、上記アドレスA電極29の1本に印加される駆動電圧波形の一部を、そして、図10(d)に示す信号波形は、上記パルス電圧の印加によりセル内に発生する放電による発光を示している。
【0059】
ここで、例えば、図7におけるサブフィールド41において、X電極22に印加される電圧波形は、上記図10(a)に示すように、その全面リセット期間41aにおいては、全セルに自己消去放電を起こさせるための全面リセットパルスP21を備えると共に、その放電終了後に、本発明により新たにX電極22に印加される補助パルスP22とを備えている。なお、全面リセットパルスP21は、各セル内における電荷の有無にかかわらず、全セルにおいて確実に放電を起こさせるため、後に説明する選択リセットパルスP36に比較し、その振幅(電圧)及び/又はパルス幅においてより大きな値に設定されている。また、この補助パルスP22は、図からも明らかなように、上記全面リセットパルスP21の立ち下がりから所定の時間t11を過ぎた後に、所定の期間(パルス幅)t22だけ立ち上がるパルス信号となっている。さらに、このX電極22に印加される電圧波形は、続くアドレス期間41bにおいては、XスキャンパルスP23を、そして、その後のサステイン放電期間41cにおいては、所定の電圧と幅を備えた所定数のサステインパルスP24を備えている。
【0060】
また、Y1電極23に印加される電圧波形は、上記図10(b)に示すように、リセット期間41aに続くアドレス期間41bにおいて、アドレスのための負の極性のスキャンパルスP26を備えると共に、その後のサステイン放電期間41cにおいては、所定の電圧と幅を備えた所定数のサステインパルスP27を備えている。
【0061】
さらに、上記アドレスA電極29に印加される電圧波形が上記図10(c)に示されており、この波形は、サステイン放電期間41cにおいて、上記X電極22及びY1電極23に印加されるサステインパルスP24及びP27に対応する全面パルスP31を備えている。また、セルを選択する場合には、スキャンパルスP26に合わせて、図に破線で示すアドレスパルスP30が印加される。
【0062】
また、図11は、第2サブフィールド42以降のサブフィールド43〜48において各電極に印加される駆動電圧波形を示し、特に、第2サブフィールド42における各電極の駆動電圧波形で代表させてある。
【0063】
まず、図11(a)に示す信号波形は、上記第2サブフィールド42においてX電極22に印加される駆動電圧波形の一部を示している。また、図11(b)に示す信号波形は、やはり、上記図10におけると同様に、X電極22に隣接するY電極23の一部(例えば、第1行目のY1電極23)に印加される駆動電圧波形の一部を、また、図11(c)に示す信号波形は、上記アドレスA電極29の1本に印加される駆動電圧波形の一部を、そして、図11(d)に示す信号波形は、上記パルス電圧の印加によりセル内に発生する放電による発光をそれぞれ示している。
【0064】
なお、ここでは、例えば、上記図7における第2サブフィールド42においてX電極22に印加される電圧波形は、上記全面リセットパルスP21とは異なり、図11(a)に示すように、その直前のサブフィールドのサステイン放電の有無に応じて有の場合に放電する選択リセットパルスP36を備えると共に、その消滅後には、やはり、本発明によりX電極22に印加される補助パルスP22とを備えている。なお、この選択リセットパルスP36は、上述のように、直前のサブフィールドでサステイン放電が行われたセルのみ電荷(壁電荷)を消去するために選択的に放電させるものでり、そのため、上記全セルにおいて確実に放電を起こさせるための全セルリセットパルスP21に比較し、その振幅(電圧)及び/又はパルス幅においてより小さくに設定されている。また、上記選択リセットパルスP36に続く補助パルスP22は、上記と同様に、選択リセットパルスP36の立ち下がりから所定の時間t11を過ぎた後に、所定の期間(パルス幅)t12だけ立ち上がるパルス電圧となっている。さらに、このX電極22に印加される電圧波形では、続くアドレス期間41bにおいては、XスキャンパルスP23を、そして、その後のサステイン放電期間41cにおいては、所定の電圧と幅を備えた所定数のサステインパルスP24を備えていることも上記と同様である。
【0065】
また、上記第2サブフィールド42(及び、それ以降のサブフィールド43〜48)においても、Y1電極23に印加される電圧波形、及び、アドレスA電極29に印加される電圧波形は、上記と同様であり、すなわち、Y1電極23に印加される電圧波形は、上記図11(b)に示すように、選択リセット期間42aに続くアドレス期間42bにおいて、負の極性のアドレスパルスP26を備えると共に、その後のサステイン放電期間42cにおいては、所定の電圧と幅を備えた所定数のサステインパルスP27を備えている。さらに、上記アドレスA電極29に印加される電圧波形は、上記図11(c)に示されるように、サステイン放電期間42cにおいて、上記X電極22及びY1電極23に印加されるサステインパルスP24及びP27に対応する全面パルスP31を備えている。
【0066】
続いて、図10(a)〜(c)及び図11(a)〜(c)により説明した各種パルス駆動電圧による、本発明の実施例のプラズマディスプレイパネルの駆動方法、特に、そのセル(画素)の放電について、以下に、上記図10(d)、図11(d)、図12〜図15を用いて説明する。なお、図12〜図14には電荷の動きを示したが、これらの図では、図に示す3つの領域(セル)のうち中央のセルに関して電荷の動きを示している。
【0067】
まず、上記図10(a)に示すように、上記図7におけるサブフィールド41における全リセット期間41aにおいては、セルのX電極22に全面リセットパルスP21が印加されることにより、その立上がり及び立下がり部分において、図10(d)に示すように、全面リセット(全面書き込み)放電D32及び自己消去放電D33が発生する。なお、この時の電荷の動きを図12、図13に示す。
【0068】
図12に示すように、上記サブフィールド41の全面リセット期間41aにおいて、X電極22に全面リセットパルスP21が印加されると、この全面リセットパルスP21による電圧の立上がりにより全面リセット放電D32が発生する。なお、この全面リセット放電の発生により生じた電荷は、上記全面リセットパルスP21の印加によってY電極23の近傍の誘電体層26上には電荷が、具体的には、図に符号19で示すように、上記Y電極23の下側の保護層27上には正電荷が集まり、他方、X電極22の近傍の誘電体層26上(すなわち、上記X電極22の下側の保護層27上)には負電荷20が集まる。
【0069】
また、上記図10(d)にも示すように、上記全面リセットパルスP21の終了(立下がり)時においては自己消去放電D33が発生するが、この自己消去放電が発生した後の電荷の状態が図13に示されている。図からも明らかなように、この時、上記誘電体層26上(より具体的には、保護層27上)の電荷はこの放電期間中に自己放電により中和消去されるが、この放電後にはセルの何れの電極にも電圧が印加されていないため、放電により発生した電荷(正の電荷19及び負の電荷20)が放電空間内を漂い、そして、互いに引き合いながら中和消去することとなる。
【0070】
そこで、本発明では、上記図10(a)にも示すように、上記全面リセットパルスP21の終了(立下がり)後において、さらに、X電極22に放電を生じない程度の電圧の補助パルスP22を印加する。すなわち、この補助パルスP22のX電極22への印加により、上記全面リセットパルスP21の終了(立下がり)後のセル内で放電空間内を漂っている電荷のうち、負の電荷20の一部は、図14に示すように、X電極22近傍の誘電体層26上(X電極22下の保護層27上)に集まり、他方、正の電荷19の一部は、Y電極23近傍の誘電体層26上(Y電極23下の保護層27上)に集まり、また、その一部は、さらに、背面ガラス基板28上に形成されたアドレスA電極29の配線近傍の誘電体層30上(すなわち、アドレスA電極29上の蛍光体32上)に集まることとなる。
【0071】
その結果、上記X電極22近傍の誘電体層26上(X電極22下の保護層27上)に集められた負の電荷20は、図15に破線で示すように、全面リセット期間の後のアドレス期間においてX電極22に印加されるXスキャンパルスP23を、実際の印加電圧値V3よりも小さい値V4に低下させることとなる。
【0072】
他方、上記Y電極23近傍の誘電体層26上(X電極22下の保護層27上)に集められた正の電荷19は、図15に破線で示すように、全面リセット期間の後のアドレス期間においてY1電極23に印加される負の極性のスキャンパルスP26を、実際の印加電圧値V1よりも小さい値V2に下降させることとなる。
【0073】
すなわち、上記アドレス期間において、これに続くサステイン放電期間で主放電を発生させる表示セルを選択するために印加される負の極性のスキャンパルスP26が上記Y1電極23に印加された場合、上記電荷による印加電圧の低下効果により、かかるアドレス用のスキャンパルスP26による表示セルの誤放電の発生を防止することが可能となる。なお、上記図10(d)においては、参考のため、本発明による補助パルスP22が印加されない場合において、上記負の極性のスキャンパルスP26がY1電極23に印加された時に生じる誤放電による発光が破線D34で示されている。
【0074】
また、そのための補助パルスP22は、図13、図14により説明したように、上記全面リセットパルスP21の終了(立下がり)時における自己消去放電D33の発生した後の電荷を利用することから、この発生した電荷がその後に消滅する以前に印加する必要がある。なお、この自己消去放電後の電荷は、通常、全面リセットパルスP21の終了(立下がり)から1〜3μsで1桁から2桁減少することから、上記全面リセットパルスP21の立ち下からの経過時間、すなわち、t11は1〜3μsの範囲内で設定される必要があり、また、数十μsの時間で壁電荷として有効に利用できるだけの電荷は残らないので、そのパルス幅t22は5〜30μs程度に設定されることが好ましい。なお、上記t11を1μs以上に設定する理由は、これ以下の時間間隔では自己放電の放電遅れにより干渉を生じてしまうということによる。また、パルス幅t22は、ある程度の時間で電荷を集めるものであるため、略5μs以上の時間幅を必要とする。しかしながら、このパルス幅t22については、セル構造により必要時間幅が異なるため、この値に限定されることはない。
【0075】
なお、上記では、図7におけるサブフィールド41における全面リセット期間41aにおける本発明の動作を説明したが、その後の第2サブフィールド42〜第8サブフィールド48においても、やはり、上記と同様である。しかしながら、その場合、上記補助パルスP22の印加は、全面リセットパルスP21に代えて、選択リセットパルスP36のX電極22への印加の終了(立下がり)の後に印加される。なお、この第2以降のサブフィールド42〜48における上記補助パルスP22の機能は上記と同様であることから、その説明は省略する。なお、上記第2サブフィールド42における補助パルスP22の機能が、上記図11(d)に示されており、ここにおいても、参考のため、本発明の補助パルスP22が印加されない場合の、上記負の極性のスキャンパルスP26がY1電極23に印加された場合に生じる誤放電による発光が、やはり、破線D34で示されている。
【0076】
また、上記全面リセットパルスP21又は選択リセットパルスP36と、これに続く本発明になる補助パルスP22との間の時間間隔t11は、上記のように1〜3μsの範囲内で一定に設定されるとしているが、しかしながら、この時間t11は、さらに、その直前のサブフィールドにおけるサステインパルスの数に応じて変化させることも可能である。なお、これは、直前のサブフィールドにおけるサステイン放電が少ない場合には、表示セル内の電荷が少ないことから、上記補助パルスP22により効果的に電荷を集めるために、その印加時期(すなわち、t11)を全面リセットパルスP21又は選択リセットパルスP36に近づける(すなわち、略1μsに近づける)。これとは逆に、直前のサブフィールドにおけるサステイン放電が多い場合には、セル内の電荷が多いことから、印加時期(すなわち、t11)を全面リセットパルスP21又は選択リセットパルスP36に近づける必要はなく、むしろ、集める電荷量を制御するために、この印加時期t11を2又は3μsに近づけることとなる。
【0077】
なお、上記の実施形態においては、スキャンパルスP36による誤放電を防止するため、表示セルを構成する電極の内、X電極22に上記補助パルスP22を印加する技術を示したが、しかしながら、本発明はこれに限定されない。すなわち、上記説明のように、アドレス期間において発光セルの選択のためにY電極23へ印加される上記スキャンパルスP26による誤放電を防止するためには、このY電極23へのスキャンパルスP26の印加電圧を低減するものであることから、これは、例えば添付の図16にも示すように、やはり、上記全面リセットパルスP21又は選択リセットパルスP36の印加の後に、Y電極23に図示のような負極性の補助パルスP22’を印加することによっても実現可能である。
【0078】
なお、この場合にも、やはり、上記図14からも明らかなように、この負極性の補助パルスP22’をY電極23に印加することにより、上記全面リセットパルスP21又は選択リセットパルスP36により発生する自己放電D33又はD38において発生する電荷(正の電荷)をY電極23近傍の誘電体層26の下(具体的には、Y電極23下の保護層27の下面)に集めることとなり、これにより、Y電極23に印加されるスキャンパルスP26の電圧を低下することとなる。また、このY電極23に印加する補助パルスP22’を印加するための時間間隔t11やそのパルス幅t22については、やはり、上記の説明と同様であり、1〜3μsと5〜30μsの範囲内で設定されることが好ましく、また、特に時間t11については、直前のサブフィールドにおけるサステインパルスの数に応じて変化させることも可能である。
【0079】
上記実施例では、リセットパルスを複数用いる構成と、補助パルスを用いる構成とを別個に設ける構成としたが、これら両方ともを有する構成、つまり複数のリセットパルスを印加した後、補助パルスを印加する構成であってもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上の詳細な説明からも明らかなように、本発明によれば、全面リセット放電時における放電遅れ量の不均一(ばらつき)を低減することにより、画像の高精細化、セル構造の微細化に伴う上下隣接表示セル間クロストークに起因するセルの誤動作防止、スキャンパルスによるセル誤放電による発光セルの誤動作防止等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてプラズマディスプレイパネルの場合の駆動方法を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態であるプラズマディスプレイパネルの具体的構造を示す図である。
【図3】上記図2の構成におけるA方向の部分拡大断面図である。
【図4】上記図2の構成におけるB方向の部分拡大断面図である。
【図5】プラズマディスプレイパネルの複数の電極群及び回路を示す図である。
【図6】プラズマディスプレイパネルのフィールド駆動方式を説明する図である。
【図7】プラズマディスプレイパネルの駆動パルス波形を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態であるプラズマディスプレイパネルの場合の駆動方法を説明する図である。
【図11】本発明の一実施形態であるプラズマディスプレイパネルの場合の駆動方法を説明する図である。
【図12】プラズマディスプレイパネルのセル内における荷電粒子の動きを示す図である。
【図13】プラズマディスプレイパネルのセル内における荷電粒子の動きを示す図である。
【図14】プラズマディスプレイパネルのセル内における荷電粒子の動きを示す図である。
【図15】プラズマディスプレイパネルの電極駆動用波形を示す図である。
【図16】プラズマディスプレイパネルの電極駆動用波形を示す図である。
【符号の説明】
21 前面ガラス基板
22 X電極
23 Y電極
24 Xバス電極
25 Yバス電極
26 誘電体層
27 保護層
28 背面ガラス基板
29 アドレスA電極
30 誘電体層
31 隔壁
32 蛍光体
33 表示セル(放電空間)
34 X駆動回路
35 Y駆動回路
36 A駆動回路
40 フィールド
41〜48 サブフィールド
41a 全面リセット期間
42a〜48a 選択リセット期間
41b〜48b アドレス期間
41c〜48c サステイン放電(主放電)期間
P1、P1’ 最初の全面リセットパルス
P2 第2の全面リセットパルス
P4、P7 サステインパルス
P6 スキャンパルス
P21 全面リセットパルス
P22,P22’ 補助パルス
P23 Xスキャンパルス
P24、P27 サステインパルス
P26 スキャンパルス
P36 選択リセットパルス

Claims (11)

  1. リセット動作後に表示放電させるセルの選択を行い、X電極とY電極と前記X電極及びY電極に交差するアドレス電極とから構成される表示パネルに画像表示をする放電式表示装置において、
    最初のリセットパルスを前記電極に印加して消去放電を生じさせた後であって、前記電極にスキャンパルスを印加するとともに前記アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより発光するセルを選択するアドレス期間の前に、該選択のための予備処理を行うパルスであって放電を伴わない、前記スキャンパルスとは極性の異なるパルスを前記リセットパルスが印加されたX電極に前記リセットパルスと同じ極性で印加するようにしたことを特徴とする放電式表示装置。
  2. サブフィールドを用いてX電極とY電極と前記X電極及びY電極に交差するアドレス電極とから構成される表示パネルに画像表示をする表示パネル駆動方法であって、
    前記X電極にリセットパルス印加して消去放電を生じさせた後に前記リセットパルスと同じ極性で放電を伴わない補助パルスを前記リセットパルスが印加されたX電極に印加するリセット動作を行った後、前記Y電極に前記補助パルスとは極性の異なるスキャンパルスを印加するとともに前記アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより表示放電させるセルを選択するアドレス動作を行うようにしたことを特徴とする表示パネル駆動方法。
  3. 請求項2に記載の表示パネル駆動方法において、前記補助パルスは前記リセットパルスよりもパルス幅が小さいことを特徴とする表示パネル駆動方法。
  4. 請求項3に記載の表示パネル駆動方法において、前記補助パルスが前記リセットパルスの印加終了後1μs〜数十μsの時間内に印加される表示パネル駆動方法。
  5. 請求項2に記載の表示パネル駆動方法において、前記リセットパルスは立ち上がり及び立ち下がり部分において放電を伴うことを特徴とする表示パネル駆動方法。
  6. 請求項2に記載の表示パネル駆動方法において、前記リセットパルスは直前のサブフィールドでサステイン放電が行われたセルで、立ち上がり部分及び立ち下がり部分において放電を伴うことを特徴とする表示パネル駆動方法。
  7. サブフィールドを用いてX電極とY電極と前記X電極及びY電極に交差するアドレス電極とから構成される表示パネルに画像表示をする放電式表示装置であって、リセット動作を行うサブフィールド期間において、消去放電を生じさせるリセットパルス及び前記リセットパルスと同じ極性で放電を伴わない補助パルスを同じX電極に印加し、発光するセルを選択するアドレス期間において前記Y電極に前記補助パルスとは極性の異なるスキャンパルスを印加するとともに前記アドレス電極にアドレスパルスを印加することようにした構成を特徴とする放電式表示装置。
  8. 請求項7に記載の放電式表示装置において、前記補助パルスは前記リセットパルスよりもパルス幅が小さいことを特徴とする放電式表示装置。
  9. 請求項7に記載の放電式表示装置において、前記補助パルスが前記リセットパルスの印加終了後1μs〜数十μsの時間内に印加される放電式表示装置。
  10. 請求項7に記載の放電式表示装置において、前記リセットパルスは立ち上がり及び立ち下がり部分において放電を伴うことを特徴とする放電式表示装置。
  11. 請求項7に記載の放電式表示装置において、前記リセットパルスは直前のサブフィールドでサステイン放電が行われたセルで、立ち上がり及び立ち下がり部分において放電を伴うことを特徴とする放電式表示装置。
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