JP3393974B2 - アルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、正極を改良したア
ルカリ蓄電池に関する。 【0002】 【従来の技術】近年の電子技術の進歩による小電力化、
実装技術の進歩により従来予想し得なかった電子機器が
ポータブル化されている。この電子機器のポータブル化
により、これに組み込まれる電源としての蓄電池の高容
量化が要求される。 【0003】このような要求に対応し得る蓄電池として
は、三次元構造基板に活物質を含むペーストを充填した
非焼結式電極を備えたニッケルカドミウム蓄電池や、カ
ドミウム負極に代えて水素吸蔵合金を含む負極を用いた
ニッケル水素蓄電池が開発され、広く市場に投入されて
きている。 【0004】特に、水素吸蔵合金を含む負極を備えたニ
ッケル水素蓄電池はニッケルカドミウム蓄電池に比べて
約2倍の高容量化が達成できること、カドミウムのよう
な環境汚染物質を含まないこと、から近年その需要が急
速に伸びてきている。 【0005】しかしながら、前述したアルカリ蓄電池は
近年の急激な電子機器の進歩、電子機器ユーザーの要求
を充分に満たしていない。特に、より一層の高容量化の
要求に合わせて、デジタル機器の進歩に伴うパルス状の
大電流放電特性の改善要求に対応する開発が急務になっ
ている。 【0006】ところで、従来の典型的な大電流特性の改
善策としてはニッケル正極中へのコバルト化合物の添加
量を増加させる方法や、ニッケル正極の空隙率を増加さ
せる方法が知られている。しかしながら、これらの改善
策はいずれも蓄電池の容量低下を伴うため、高容量化を
犠牲にすることなく大電流放電特性を改善することが困
難であった。 【0007】また、前記アルカリ蓄電池においては、よ
り過酷な条件下での使用や、長期間にわたっての放置、
特に高温環境下における放置によって容量が著しく低下
するという問題点があり、この問題への対策も要望され
ている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、正極
中のコバルト化合物の配合量を多くせずに長期放置後の
容量低減の抑制および大電流特性の改善を図ることが可
能なアルカリ蓄電池を提供しようとするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明に係るアルカリ蓄
電池は、負極と、表面の少なくとも一部が導電性のコバ
ルト化合物層で被覆されたニッケル酸化物を主成分とす
る粒子が集電体に担持された構造を有する正極と、アル
カリ電解液とを具備し、前記コバルト化合物層は、少な
くとも表面の一部に自由電子が電荷のキャリアーとなる
導電領域を有することを特徴とするものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアルカリ蓄電
池(例えば円筒形アルカリ蓄電池)を図1を参照して説
明する。すなわち、負極1は、正極2との間に合成樹脂
不織布からなるセパレータ3を介して捲回され、有底円
筒状の容器4内に収納されている。前記負極1は作製さ
れた電極群の最外周に配置されて前記容器4と電気的に
接触している。アルカリ電解液は前記容器4内に収納さ
れている。中央に通気孔5を有する円筒の封口板6は前
記容器4の上部開口部に配置されている。リング状の絶
縁性ガスケット7は前記封口板6の周縁と前記容器4の
上部開口部内面の間に配置され、前記上部開口部を内側
に縮径するカシメ加工により前記容器4に前記封口板6
をガスケット7を介して気密に固定している。正極リー
ド8は、一端が前記正極2に接続、他端が前記封口板6
の下面に接続されている。帽子形状をなす正極端子9は
前記封口板6上に前記通気孔5を覆うように取り付けら
れている。ゴム製の安全弁10は前記封口板4と前記正
極端子9で囲まれた空間内に前記通気孔5を塞ぐように
配置されている。 【0011】以下、前記正極2、負極1、セパレータ3
及びアルカリ電解液について説明する。 (1)正極2 前記正極は、表面の少なくとも一部が導電性のコバルト
化合物層で被覆されたニッケル酸化物を主成分とする粒
子が集電体に担持された構造を有する。前記コバルト化
合物層は、少なくとも表面の一部に自由電子が電荷のキ
ャリアーとなる導電領域を有する。但し、前記コバルト
化合物層は、表面全体に前記導電領域を有する構成にし
ない方が良い。導電性のコバルト化合物層の表面全体に
例えばニッケルからなる導電領域を形成すると、このよ
うな粒子は電解液の出入りがしにくくなる恐れがあるか
らである。 【0012】前記ニッケル酸化物としては、例えば、水
酸化ニッケルを挙げることができる。前記導電性のコバ
ルト化合物としては、例えば、オキシ水酸化コバルト
(CoOOH)を挙げることができる。 【0013】前記導電領域は、例えば、ニッケル、ニッ
ケルメッキが施された鉄のような導電性が高く、耐アル
カリ性の金属から形成することができる。前記集電体と
しては、例えば発泡ニッケル基板、網状焼結金属繊維基
板、不織布にニッケルメッキを施すことにより作製され
たフェルトメッキ基板などの三次元基板、またはパンチ
ドメタル、エキスパンドメタルなどの二次元基板を使用
することができる。 【0014】前記構造の粒子は、例えば、以下に説明す
る方法によって作製することができる。すなわち、水酸
化ニッケルを主成分とする粒子をこれより粒径が小さい
金属微粒子と撹拌混合して前記粒子の表面に前記金属微
粒子を付着させる。得られた粒子を水酸化コバルト溶液
中に浸漬し、この状態で放置する。前記水酸化コバルト
溶液から前記粒子を分離し、アルカリが付着した状態の
まま80℃〜100℃の空気中で乾燥することにより例
えば図2に示すような構造の複合粒子を作製することが
できる。図2に示すように、水酸化ニッケルを主成分と
する粒子21の表面には、導電領域としての金属微粒子
22が付着している。前記粒子21の表面のうち前記金
属微粒子22が付着していない部分には、オキシ水酸化
コバルトを含む導電性のコバルト化合物層23が形成さ
れている。前記コバルト化合物層23の厚さは、前記金
属微粒子22が前記コバルト化合物層23から突出する
ように設定されている。なお、前記コバルト化合物層2
3の厚さは、この層の表面に前記金属微粒子22が露出
するように設定しても良い。 【0015】前記水酸化ニッケルを主成分とする粒子
は、平均粒径が5〜30μm、タップ密度が1.8g/
cm2 以上、比表面積が8〜25m2 /gであることが
好ましい。前記粒子は、球状もしくはそれに近似した形
状を有することが好ましい。 【0016】前記金属微粒子としては、例えば、ニッケ
ル微粒子、ニッケルメッキが施された金属微粒子(例え
ば鉄微粒子)を挙げることができる。前記正極は、例え
ば、前述した構造の粒子と、結着剤とを水の存在下で混
練してペーストを調製し、このペーストを集電体に充填
し、乾燥した後、プレスすることにより作製される。 【0017】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリビニルアルコール等を用いることがで
きる。 【0018】(2)負極 前記負極は、水素吸蔵合金を含む負極材が集電体に担持
されたものから形成される。 【0019】前記負極は、例えば、水素吸蔵合金粉末及
び結着剤を(必要に応じて導電材も)水の存在下で混練
してペーストを調製し、前記ペーストを集電体に塗布
し、乾燥し、加圧成形施すことにより作製される。 【0020】前記水素吸蔵合金としては、例えばAB5
型、A2 B型、AB型、AB2 型として呼ばれる全ての
合金を用いることができる。特に、RNi5-x-y Cox
y(ただし、RはLa、Yを含む希土類元素から選ば
れる少なくとも1種の元素またはミッシュメタル、Aは
Al、Mn、Tl、Cu、Zn、Zr、Crから選ばれ
る少なくとも1種、x、yは原子比にてそれぞれ、x≧
0.4、0≦y≦2.0を示す)にて表される水素吸蔵
合金を用いることが好ましい。 【0021】前記ペースト中に配合される結着剤として
は、例えばポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸カリ
ウムなどのポリアクリル酸塩、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)などのフッ素樹脂、またはポリビニル
アルコール等を挙げることができる。このような結着剤
は、前記水素吸蔵合金100重量部に対して0.1〜5
重量部配合することが好ましい。 【0022】前記ペースト中には、必要に応じて例えば
カーボンブラック、黒鉛のような導電材が含まれること
を許容する。このような導電材は前記水素吸蔵合金粉末
100重量部に対して0.1〜4重量部の範囲で配合す
るのが好ましい。 【0023】前記集電体としては、例えば発泡ニッケル
基板、網状焼結金属基板、不織布にニッケルメッキを施
すことにより作製されたフェルトメッキ基板等の三次元
基板、またはパンチドメタル、エキスパンドメタルなど
の二次元基板を使用することができる。 【0024】なお、前記負極としては、前述した水素吸
蔵合金を含むものの代りに酸化カドミウムや、金属カド
ミウムを活物資として含む負極を用いることができる。 (3)セパレータ3 前記セパレータは、例えばポリプロピレン不織布、ナイ
ロン不織布、ポリプロピレン繊維とナイロン繊維を混繊
した不織布のような高分子不織布からなる。特に、表面
が親水化処理されたポリプロピレン不織布はセパレータ
として好適である。 【0025】(4)アルカリ電解液 前記アルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、または
NaOH、KOH及びLiOHの混合液等を用いること
ができる。 【0026】なお、前述した図1においては、円筒形ア
ルカリ蓄電池に適用した例を説明したが、例えば、正極
と負極とをその間にセパレータを介在して交互に重ねる
ことによって作製された積層物が有底矩形筒状の容器内
に収納された角形構造にしても良い。 【0027】以上説明したように、本発明に係るアルカ
リ蓄電池は、表面の少なくとも一部が導電性のコバルト
化合物層で被覆されたニッケル酸化物を主成分とする粒
子が集電体に担持された構造を有する正極を具備し、前
記コバルト化合物層は、少なくとも表面の一部に自由電
子が電荷のキャリアーとなる導電領域を有するものであ
る。このような正極は、活物質であるニッケル酸化物間
の導通を良好にすることができるため、活物質利用率を
向上することができる。その結果、前記正極を備えたア
ルカリ蓄電池は、放電容量及び大電流放電特性を向上す
ることができる。前述した構成の正極が高い活物質利用
率を確保できるのは次のようなメカニズムによるものと
推測される。 【0028】すなわち、オキシ水酸化コバルトのような
導電性のコバルト化合物の電気伝導の機構は、金属のよ
うな自由電子によるものではないと考えられる。金属
は、金属粒子同士を接触させると互いの電子雲が重な
り、導電パスが形成されるため、接触により導通を確保
することができる。これに対し、オキシ水酸化コバルト
のような導電性のコバルト化合物は、粒子同士を接触さ
せただけでは一方の粒子から他方の粒子に電子が円滑に
移動せず、接触によって導通を十分に確保することがで
きない。実際に、予め表面がオキシ水酸化コバルト層で
被覆された水酸化ニッケル粒子と、結着剤を水の存在下
で混練してペーストを調製し、これを集電体に充填させ
ることにより正極を形成し、これをアルカリ蓄電池に組
み込んでも十分な放電容量が得られない。一方、初充電
により水酸化ニッケル粒子の表面にオキシ水酸化コバル
ト層を形成すると、層内を電子が容易に移動でき、活物
質間の導通を確保できるのは、初充電によると集電体の
近傍に存在する水酸化ニッケル粒子に最初にオキシ水酸
化コバルト層が形成され、そこから徐々に集電体から離
れた粒子に形成され、オキシ水酸化コバルトが集電体を
起点にして網状に成長するからであると考えられる。前
述したように水酸化ニッケル粒子の表面に予めオキシ水
酸化コバルト層を形成すると、層間及び層と集電体との
密着性が不十分になるために活物質利用率が低くなるも
のと推測される。 【0029】本発明のように導電性のコバルト化合物層
の表面の少なくとも一部に自由電子が電荷のキャリアー
となる導電領域を形成することによって、層内の電子の
移動が容易になるため、層間の接触により粒子同士の導
通を確保することができる。その結果、前記正極は、集
電体から離れた粒子も集電体の近傍の粒子と同様に良好
な導通を確保できるため、活物質利用率を向上すること
ができる。 【0030】また、前記正極を備えたアルカリ蓄電池
は、長期間に亘る保管や、高温環境下での保管により活
物質利用率が低下するのを抑制することができる。アル
カリ蓄電池を前述したような条件で保管すると活物質利
用率が低下するのは、自己放電の進行により前記オキシ
水酸化コバルトが還元され、導電性を失い、活物質間の
導通がとれにくくなるためであると推測される。還元さ
れたオキシ水酸化コバルトは、保管後の再充電により再
びオキシ水酸化コバルトに変換される。初充電により形
成された網状のオキシ水酸化コバルトを含む正極におい
ては、還元により網状のコバルトが部分的に寸断される
場合があり、このような場合、再充電によって元の網状
に完全に復帰させることは困難であるため、保管により
活物質利用率が低下する場合があると考えられる。 【0031】本発明によると、前述した条件での保管後
も導電性のコバルト化合物層は電子の移動が容易である
状態を保持できるため、再充電により導電性のコバルト
化合物が再形成されると、高い活物質利用率を実現する
ことができる。 【0032】さらに、前記蓄電池は、初充電により導電
性のコバルト化合物を形成しないため、負極の容量を削
減することができ、その分正極の容量を増加させて高容
量化を図ることができる。すなわち、初充電によりコバ
ルト化合物を形成すると、この形成の際に充電された負
極容量は放電に使用できない。この負極容量を放電させ
ると、正極中の導電性のコバルト化合物が還元され、正
極の活物質利用率が低下するからである。このため、導
電性のコバルト化合物形成に寄与する充電に相当する分
だけ余分に負極容量が必要になる。このように放電させ
ない負極容量は、通常、放電リザーブと呼ばれる。本願
発明のように初充電により導電性のコバルト化合物を形
成する必要がないと、放電リザーブを削減することがで
きるため、負極容量を低減することができ、その分正極
の容量を増加させることが可能になる。このため、初充
電が導電性のコバルト化合物の形成に利用されるアルカ
リ蓄電池に比べて放電容量を向上することができる。 【0033】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 (実施例) <正極の作製>前述した図2に示す構造の複合水酸化ニ
ッケル粒子を用意した。水酸化ニッケル粒子の表面には
この粒子よりも粒径が小さいニッケル微粒子が付着して
いる。また、前記水酸化ニッケル粒子の表面のうちニッ
ケル微粒子が付着していない表面には、オキシ水酸化コ
バルト層が形成されている。前記ニッケル微粒子は、上
部が前記オキシ水酸化コバルト層から突出している。こ
のような構造の複合粒子において、前記オキシ水酸化コ
バルト層の付着量は、前記水酸化ニッケル粒子に対して
3.5重量%である。また、前記オキシ水酸化コバルト
層のニッケル微粒子の含有量は、層中の全コバルト原子
数に対するニッケルの原子数の比で5%である。 【0034】このような複合水酸化ニッケル粒子98重
量%に、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸
ナトリウムおよびポリテトラフルオロエチレンを合せて
2重量%添加し、さらにこの混合物に水を添加、混練し
てペーストを調製した。このペーストを集電体としての
ニッケルメッキ繊維基板に充填し、乾燥した後、ローラ
プレスして圧延成形することにより正極を作製した。 <負極の作製>LmNi3.8 Co0.5 Mn0.35Al0.35
の組成からなる水素吸蔵合金粉末95重量%にカーボン
粉末1.5重量%と、結着剤(ポリテトラフルオロエチ
レン及びカルボキシメチルセルロースからなる)3.5
重量%を添加し、水と共に混合することによって、ペー
ストを調製した。このペーストをニッケル製ネットに塗
布、乾燥した後、加圧成形することによって水素吸蔵合
金負極を作製した。 【0035】次いで、前記正極と前記負極との間にポリ
プロピレン主体とする不織布からなるセパレータを介装
して渦巻状に捲回して電極群を作製した。これらの電極
群と7.5NのKOH及び0.5NのLiOHからなる
アルカリ電解液を有底円筒状容器に収納して前述した図
1に示す構造を有する(理論容量;2900mAh)の
円筒形ニッケル水素蓄電池を組み立てた。 (比較例)以下に説明する正極を用いること以外は、実
施例と同様な円筒形ニッケル水素蓄電池を組み立てた。 【0036】<正極の作製>表面全体にオキシ水酸化コ
バルト層が形成された水酸化ニッケル粒子を用意した。
前記オキシ水酸化コバルト層の付着量は、前記水酸化ニ
ッケル粒子に対して5重量%である。 【0037】このような粒子98重量%に、カルボキシ
メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムおよびポ
リテトラフルオロエチレンを合せて2重量%添加し、さ
らにこの混合物に水を添加、混練してペーストを調製し
た。このペーストを集電体としてのニッケルメッキ繊維
基板に充填し、乾燥した後、ローラプレスして圧延成形
することにより正極を作製した。 【0038】得られた実施例及び比較例の蓄電池につい
て、常温にて10時間エージングを行った後、0.2C
で5時間充電し、0.2Cで1Vまで放電する充放電を
5サイクル繰り返した。ひきつづき、1Cで1時間充電
し、1Cで1Vまで放電する充放電を5サイクル繰り返
し、5サイクル目の放電容量を測定し、その結果を下記
表1に示す。 【0039】また、このような充放電が施された実施例
及び比較例の蓄電池を温度60℃にて短絡状態で1週間
保存した。次いで、1Cで1時間充電し、1Cで1Vま
で放電する充放電を3サイクル繰り返し、3サイクル目
の放電容量を測定し、その結果を下記表1に示す。 【0040】 表1 保管前の放電容量 保管後の放電容量 実施例 2915mAh 2900mAh 比較例 2000mAh 1830mAh 表1から明らかなように、実施例の蓄電池は、比較例の
電池に比べて初期容量が高く、60℃で短絡状態で1週
間という過酷な条件下での放置による放電容量の低下を
抑制できることがわかる。これは、ニッケル酸化物を主
成分とする粒子の表面の一部に形成された導電性のコバ
ルト化合物層が、少なくとも表面の一部に自由電子が電
荷のキャリアーとなる導電領域を有するためである。 【0041】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、少
量のコバルトで初期特性を向上することができ、放電状
態や高温下などの過酷な条件下での保存の後の容量低下
を抑制することができ、かつ大電流放電特性を向上する
ことが可能なアルカリ蓄電池を提供でき、その工業的価
値は大である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るアルカリ蓄電池(例えば円筒形ア
ルカリ蓄電池)を示す部分切欠斜視図。 【図2】本発明に係るアルカリ蓄電池の正極に含まれる
複合水酸化ニッケル粒子の一例を示す断面図。 【符号の説明】 1…負極、2…正極、3…セパレータ、4…容器、6…
封口板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 邦彦 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−203516(JP,A) 特開 平4−359864(JP,A) 特開 平3−147258(JP,A) 特開 平3−129668(JP,A) 特開 平3−93161(JP,A) 特開 平3−78965(JP,A) 特開 昭63−301461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/62

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 負極と、表面の少なくとも一部が導電性
    のコバルト化合物層で被覆されたニッケル酸化物を主成
    分とする粒子が集電体に担持された構造を有する正極
    と、アルカリ電解液とを具備し、 前記コバルト化合物層は、少なくとも表面の一部に自由
    電子が電荷のキャリアーとなる導電領域を有することを
    特徴とするアルカリ蓄電池。
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JP2001250546A (ja) * 1999-12-28 2001-09-14 Toshiba Battery Co Ltd アルカリ二次電池用正極活物質およびその製造方法、ならびにその正極活物質を用いたアルカリ二次電池

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