JP3392969B2 - 鋼帯の冷間圧延方法 - Google Patents
鋼帯の冷間圧延方法Info
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Description
板等) の冷間圧延方法に関し、圧延中における板クラウ
ンの劣化を防止し、板幅方向においてフラットな製品板
プロフィルを得ようとするものである。
化は、いわゆるエッジドロップと呼ばれるものであっ
て、圧延製品の品質に大きな影響を及ぼすことから極力
小さいことが望まれる。
来の技術としては、例えば特開昭61-20601号公報に開示
されているような、3スタンド以上のタンデム型圧延機
を用い、最前段スタンドでは片テーパー付きのワークロ
ールのテーパー肩部が帯板の幅端よりも50mm以上内側に
なるようにして圧延し、次いで、中間スタンドでは少な
くともバレル中央部に帯板の幅よりも100 mm内の範囲で
狭いかまたは帯板の幅よりも広い平坦部を持つロールに
て圧延し、さらに、最終スタンドにて、バレルの全長に
わたって平坦なロールを用いて圧延を行うエッジドロッ
プ低減方法が知られている。
の方法においては、以下のような不都合があった。すな
わち、片テーパー付きのワークロールのテーパー部の傾
斜角度合いが小さい場合においては、第1スタンドのテ
ーパー肩部を被圧延材 (母板) の板端から50mm以上内側
にして圧延しても製品のエッジドロップの改善効果が極
わずかである一方、テーパー部の傾斜角度合いが大きい
場合には、第1スタンドのテーパー肩部が被圧延材の幅
方向の中央寄りに設定されるほど、該第1スタンドの出
側における板の形状が著しく中伸びとなり、通板上のト
ラブルが発生する不具合があった。
テーパーを付与し、テーパー肩部の位置を板端より50mm
以上として圧延する試みがなされているけれども、ミル
入側の母板の板クラウンの変動が避けられないため、製
品コイルの長手方向で改善効果にばらつきがあり、コイ
ル全長にわたる品質保証ができないのが現状であった。
度の良好な鋼帯を安定して得ることができる新規な方法
を提案するところにある。
の少なくとも第1スタンドに片テーパー付きのワークロ
ールを配置して鋼帯の冷間圧延を行うにあたり、テーパ
ー部の傾斜角tan θが1/600 以上になるワークロールを
用い、該ワークロールのテーパー肩部を被圧延材の幅端
から50〜90mmの範囲内においてロールシフトすることを
特徴とする鋼帯の冷間圧延方法であり、テーパー付きの
ワークロールは、タンデムミルの入側で測定した被圧延
材の板クラウンをパラメータとして含む該当スタンドの
ロールシフト位置のモデル式より得られた結果に基づい
てシフトするのが好ましく、ここに、テーパー部の傾斜
角tan θにおけるθは、図1に示すようにワークロール
のロール胴とテーパー部のとのなす角度である。ここ
で、テーパー肩部とはワークロールのテーパー開始点
(図1のLに対応する) とする。
ーパー付きのワークロールのテーパー度合いを選定する
実験を行った結果、図2に示す如く、製品板のエッジド
ロップ改善効果(hT −hF 、ただしhT :テーパーロ
ール圧延時の板端と板センターとの板厚偏差、hF :フ
ラットロール圧延時の板端と板センターとの板厚偏差)
は、テーパー部の傾斜角tan θが≧1/600 の場合におい
て大きくなること、また、図3、図4に示す如く、かか
るロールのテーパー肩部を板の幅端から90mm以内とすれ
ば、該当スタンド出側の板の急峻度が3%以下になり、
通板上とくに問題がないこと、さらに、製品板の長手方
向において発生するエッジドロップのばらつきは熱間圧
延で発生するコイル内のクラウン変動によることが明ら
かとなった。そこで、本発明においては、第1スタンド
にテーパー部の傾斜角tan θが≧1/600 の片テーパー付
きのワークロールを用い、母板クラウンの実測値に従い
シフト量を決定し、被圧延材の幅端から50mm〜90mmの範
囲内においてシフトするものであり、これによればコイ
ル全長にわたり幅方向板厚偏差の小さい製品コイルを得
ることができることになる。ただし、tan θが過大であ
ると該当スタンドにおける板の形状が著しく中伸びにな
るので、その上限は1/200以下とするのが好まし
い。
るには、以下のような要領に従えばよい。第1スタンド
の上流で測定した板クラウン値 (熱間圧延後のコイルの
板クラウン値でもよい) を用いる場合には、冷間圧延の
1パス目のロールシフト位置をWSδ1 として、 WSδ1 =f (板クラウン実測値,その他のパラメータ) ---(1) のモデル式を用い、2パス目以降のロールシフト位置を
WSδi として、 WSδi =f (板クラウン実測値, WSδ1 〜 WS δ(i-1) , その他のパラメータ ) ---(2) のモデル式を用い、これに従ってワークロールをシフト
すればよい。
メータとしては、該スタンド入側板厚、該スタンド出側
板厚、該スタンドワークロールベンダー値、該スタンド
ワークロールのテーパー部の傾斜角を用いるのが好適で
ある。
JIS SPCC) を用いて仕上げ板厚を0.40mmとする冷間圧延
を行い、得られた製品板の全長にわたる品質状況 (板幅
方向の板厚精度) について調査した。なお、冷間圧延に
おけるタンデムミルはその入側にエッジドロップ計を有
し、第1スタンド〜第3スタンドに片テーパー付きのワ
ークロール (第1スタンド〜第3スタンドのワークロー
ルはともに傾斜角tanθ=1/600)を、また第4、第5
スタンドにフラットなワークロールを配置したものを使
用し、下記の要領に従うフィードフォワード制御 (入側
母板板クラウンに基づく制御) にて圧延した。 第1スタンドのワークロール:板の幅端から50〜85
mm 第2スタンドのワークロール:板の幅端から15〜28
mm 第3スタンドのワークロール:板の幅端から6〜13m
m
点と板幅方向の中央における板厚偏差が10μm 以内とな
る領域は、従来法 (フィードフォワード制御) に従って
圧延した場合には全長の約98.0%であるのに対して、本
発明に従って冷間圧延した場合には、約98.7%であっ
て、歩留りの改善に有効であることが確認できた。
る母板クラウンの変動状況、第1スタンドのワークロー
ルのシフト状況および製品板クラウンの推移について、
従来法 (フィードフォワード制御) を適用した場合の結
果とともに比較して図5に示す。図から、本発明法にし
たがって冷間圧延した場合には、ほぼ全長にわたってク
ラウンが10μm以内におさまっているのに対し、従来
法ではコイルの先端、後端にて10μmを超えているこ
とがわかる。
幅方向の板厚精度の改善を図ることができ、歩留りロス
の少ない冷延鋼帯を得ることができる。
置状況を示した図である。
関係を示したグラフである。
を示したグラフである。
たグラフである。
のワークロールのシフト量、製品板板クラウンの推移を
比較して示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】タンデムミルの少なくとも第1スタンドに
片テーパー付きのワークロールを配置して鋼帯の冷間圧
延を行うにあたり、 テーパー部の傾斜角tan θが1/600 以上になるワークロ
ールを用い、該ワークロールのテーパー肩部を被圧延材
の板端から50〜90mmの範囲内においてロールシフトする
ことを特徴とする鋼帯の冷間圧延方法。 - 【請求項2】 テーパー付きのワークロールを、タンデ
ムミルの入側で測定した被圧延材の板クラウンをパラメ
ータとして含む該当スタンドのロールシフト位置のモデ
ル式より得られた結果に基づいてシフトする、請求項1
記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01246295A JP3392969B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 鋼帯の冷間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01246295A JP3392969B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 鋼帯の冷間圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08197121A JPH08197121A (ja) | 1996-08-06 |
JP3392969B2 true JP3392969B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=11806030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01246295A Expired - Fee Related JP3392969B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 鋼帯の冷間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3392969B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100501007B1 (ko) * | 2002-09-18 | 2005-07-18 | 주식회사 포스코 | 형상품질이 우수한 냉연강판의 제조방법 |
-
1995
- 1995-01-30 JP JP01246295A patent/JP3392969B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08197121A (ja) | 1996-08-06 |
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