JP3392246B2 - ゴム組成物及びその製法 - Google Patents
ゴム組成物及びその製法Info
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- JP3392246B2 JP3392246B2 JP00060695A JP60695A JP3392246B2 JP 3392246 B2 JP3392246 B2 JP 3392246B2 JP 00060695 A JP00060695 A JP 00060695A JP 60695 A JP60695 A JP 60695A JP 3392246 B2 JP3392246 B2 JP 3392246B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29B—PREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
- B29B7/00—Mixing; Kneading
- B29B7/74—Mixing; Kneading using other mixers or combinations of mixers, e.g. of dissimilar mixers ; Plant
- B29B7/7476—Systems, i.e. flow charts or diagrams; Plants
- B29B7/7495—Systems, i.e. flow charts or diagrams; Plants for mixing rubber
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用タイヤトレッドに
用いられるゴム組成物の製造方法に関し、更に詳しく
は、破断強度を保持しつつ0℃と40℃の動的粘弾性の
tanδの変化が小さい車両用タイヤトレッド用ゴム組
成物に関する。
用いられるゴム組成物の製造方法に関し、更に詳しく
は、破断強度を保持しつつ0℃と40℃の動的粘弾性の
tanδの変化が小さい車両用タイヤトレッド用ゴム組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】車両走行の安全性向上のため路面のグリ
ップ力が高いタイヤが要求されている。タイヤのグリッ
プ力は動的粘弾性のtanδと密接に関連しており、例
えば、「自動車技術」43巻,No.3,8頁(198
9年)に記載されているように、湿潤路面のグリップ力
は0℃前後のtanδと相関するとされている。グリッ
プ力が相関するとされる。しかしこれは水温が室温近辺
の場合であり、例えば水温が60℃の場合は約40℃の
tanδと相関する。また乾いた路面のグリップ力は0
℃から60℃のtanδが平均的に相関するとされる。
このように環境の変化に対して安定したグリップ力をタ
イヤが示すためには、広い温度範囲のtanδが高い値
で安定することが求められる。即ち、tanδの温度勾
配を小さくすることが望ましい。一般にカーボンブラッ
クやホワイトカーボン等の補強剤の添加量を多くする
と、このtanδの温度勾配が小さくなるが、未加硫ゴ
ムの粘度上昇を起こし加工性が低下したり、加硫ゴムの
破断伸度が低下し、欠けやすくなるなどの欠点が生じ、
タイヤトレッド用ゴムとしては好ましくない。
ップ力が高いタイヤが要求されている。タイヤのグリッ
プ力は動的粘弾性のtanδと密接に関連しており、例
えば、「自動車技術」43巻,No.3,8頁(198
9年)に記載されているように、湿潤路面のグリップ力
は0℃前後のtanδと相関するとされている。グリッ
プ力が相関するとされる。しかしこれは水温が室温近辺
の場合であり、例えば水温が60℃の場合は約40℃の
tanδと相関する。また乾いた路面のグリップ力は0
℃から60℃のtanδが平均的に相関するとされる。
このように環境の変化に対して安定したグリップ力をタ
イヤが示すためには、広い温度範囲のtanδが高い値
で安定することが求められる。即ち、tanδの温度勾
配を小さくすることが望ましい。一般にカーボンブラッ
クやホワイトカーボン等の補強剤の添加量を多くする
と、このtanδの温度勾配が小さくなるが、未加硫ゴ
ムの粘度上昇を起こし加工性が低下したり、加硫ゴムの
破断伸度が低下し、欠けやすくなるなどの欠点が生じ、
タイヤトレッド用ゴムとしては好ましくない。
【0003】Rubber Chem.Techno
l.誌の47巻,48頁(1974)、同誌50巻,3
01頁(1977)、同誌61巻,609頁(198
8)及び同誌66巻,276頁(1993)には、あら
かじめ原料ゴムとカーボンブラックを混合したマスター
バッチと別な原料ゴムを混合する組み合わせによって反
発弾性率が変化することが報告されている。しかしなが
ら、これらの研究においてはtanδの温度勾配に及ぼ
す影響について何が関与しているのか全く解明されてい
ない。
l.誌の47巻,48頁(1974)、同誌50巻,3
01頁(1977)、同誌61巻,609頁(198
8)及び同誌66巻,276頁(1993)には、あら
かじめ原料ゴムとカーボンブラックを混合したマスター
バッチと別な原料ゴムを混合する組み合わせによって反
発弾性率が変化することが報告されている。しかしなが
ら、これらの研究においてはtanδの温度勾配に及ぼ
す影響について何が関与しているのか全く解明されてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の如く、ゴム組成
物の混合方法を変えることにより加硫ゴムのtanδが
変化することは知られているが、従来はtanδの低減
やその温度依存性の増大にその効果を応用する研究が主
に成されており、tanδの温度依存性の低減への応用
は試みられていなかった。
物の混合方法を変えることにより加硫ゴムのtanδが
変化することは知られているが、従来はtanδの低減
やその温度依存性の増大にその効果を応用する研究が主
に成されており、tanδの温度依存性の低減への応用
は試みられていなかった。
【0005】従って、本発明は、前記した従来技術の問
題を排除して、破断強度を損なうことなく、tanδの
温度依存性が小さいタイヤトレッド用のゴム組成物の製
造方法及びそれによって得られたゴム組成物を提供する
ことを目的とする。
題を排除して、破断強度を損なうことなく、tanδの
温度依存性が小さいタイヤトレッド用のゴム組成物の製
造方法及びそれによって得られたゴム組成物を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、(A)
ガラス転移温度(Tg)が−40℃〜10℃の原料ゴム
30〜85重量部、(B)粘弾性的に原料ゴム(A)と
非相溶性でかつ原料ゴム(A)のTgより20℃以上低
いTgを有する原料ゴム10〜40重量部並びに(C)
粘弾性的に原料ゴム(A)と非相溶性でかつ原料ゴム
(B)と相溶性でかつ原料ゴム(A)のTgと等しいか
又はそれ以下のTgを有する原料ゴム5〜30重量部を
含んで成る原料ゴム(A),(B)及び(C)の合計10
0重量部並びに補強剤60〜100重量部を含むゴム組
成物を製造するにあたり、原料ゴム(A)及び(C)
と、総量の80重量%以上の補強剤とを密閉型ミキサー
中で130〜200℃にて10秒以上混合した後、原料
ゴム(B)と残りの補強剤を添加混合することを特徴と
するゴム組成物の製法並びにそれによって得られるゴム
組成物が提供される。
ガラス転移温度(Tg)が−40℃〜10℃の原料ゴム
30〜85重量部、(B)粘弾性的に原料ゴム(A)と
非相溶性でかつ原料ゴム(A)のTgより20℃以上低
いTgを有する原料ゴム10〜40重量部並びに(C)
粘弾性的に原料ゴム(A)と非相溶性でかつ原料ゴム
(B)と相溶性でかつ原料ゴム(A)のTgと等しいか
又はそれ以下のTgを有する原料ゴム5〜30重量部を
含んで成る原料ゴム(A),(B)及び(C)の合計10
0重量部並びに補強剤60〜100重量部を含むゴム組
成物を製造するにあたり、原料ゴム(A)及び(C)
と、総量の80重量%以上の補強剤とを密閉型ミキサー
中で130〜200℃にて10秒以上混合した後、原料
ゴム(B)と残りの補強剤を添加混合することを特徴と
するゴム組成物の製法並びにそれによって得られるゴム
組成物が提供される。
【0007】前記した通り、ゴム組成物の混合方法を変
えることにより加硫ゴムのtanδが変化することは知
られてはいるが、本発明者らは原料の選択と混合方法の
効果について鋭意検討した結果、特定のTgと相溶性を
持つ3群の原料ゴム(A),(B)及び(C)と、補強剤
とを特定の手順で混合することにより、破断強度を保持
しつつtanδの温度依存性を小さくできることを見出
した。またこの方法によると混合中のマスターバッチの
粘度上昇も少ないという利点もある。以下にその詳細を
説明する。
えることにより加硫ゴムのtanδが変化することは知
られてはいるが、本発明者らは原料の選択と混合方法の
効果について鋭意検討した結果、特定のTgと相溶性を
持つ3群の原料ゴム(A),(B)及び(C)と、補強剤
とを特定の手順で混合することにより、破断強度を保持
しつつtanδの温度依存性を小さくできることを見出
した。またこの方法によると混合中のマスターバッチの
粘度上昇も少ないという利点もある。以下にその詳細を
説明する。
【0008】原料ゴムの一部とカーボンブラックをあら
かじめ混合しておき、次いで残りの原料ゴムを加えて混
合する場合、はじめの原料ゴムにカーボンブラックの偏
在が起こりやすくtanδが変化することは知られてい
る。先に引用したRubber Chem.Techn
ol.誌の61巻,276頁(1993)に多数のブレ
ンドでの反発弾性率への混合手法の効果が記載されてい
る。この文献にはブレンドゴムのTgとの関連について
何ら記載されていないが、本発明者らは独自にそれに着
目し、記載された反発弾性をtanδに換算し整理する
と高Tgと低Tgの原料ゴムに均等にカーボンブラック
を分配するより高Tgの原料ゴムに偏在させた方がta
nδが大きくなることを見出した。しかしながら、カー
ボンブラックの一部が混合過程でブレンド相間を移動す
ることや原料ゴムの組み合わせにより効果の大小があ
り、0℃と40℃の温度勾配の様子は統一的な解釈がな
されるに至らなかった。
かじめ混合しておき、次いで残りの原料ゴムを加えて混
合する場合、はじめの原料ゴムにカーボンブラックの偏
在が起こりやすくtanδが変化することは知られてい
る。先に引用したRubber Chem.Techn
ol.誌の61巻,276頁(1993)に多数のブレ
ンドでの反発弾性率への混合手法の効果が記載されてい
る。この文献にはブレンドゴムのTgとの関連について
何ら記載されていないが、本発明者らは独自にそれに着
目し、記載された反発弾性をtanδに換算し整理する
と高Tgと低Tgの原料ゴムに均等にカーボンブラック
を分配するより高Tgの原料ゴムに偏在させた方がta
nδが大きくなることを見出した。しかしながら、カー
ボンブラックの一部が混合過程でブレンド相間を移動す
ることや原料ゴムの組み合わせにより効果の大小があ
り、0℃と40℃の温度勾配の様子は統一的な解釈がな
されるに至らなかった。
【0009】そこで多くの原料ゴムの組み合わせで高T
gゴム成分にカーボンブラックを偏在させた系におい
て、両者のTgと粘弾性的な相溶性を測定し検討した結
果、一定のカーボンブラックの偏在度におけるtanδ
の温度勾配は、2種の原料ゴムが粘弾性的に非相溶性で
かつ両者のTgが離れていることに加えて高Tg成分の
Tgが−20℃付近に近づく程小さくなることを見出し
た。従って非相溶性の2種の原料ゴムのTgはできるだ
け離れている方が効果が大きく、その差が少なくとも2
0℃、好ましくは35℃以上であることが必要である。
gゴム成分にカーボンブラックを偏在させた系におい
て、両者のTgと粘弾性的な相溶性を測定し検討した結
果、一定のカーボンブラックの偏在度におけるtanδ
の温度勾配は、2種の原料ゴムが粘弾性的に非相溶性で
かつ両者のTgが離れていることに加えて高Tg成分の
Tgが−20℃付近に近づく程小さくなることを見出し
た。従って非相溶性の2種の原料ゴムのTgはできるだ
け離れている方が効果が大きく、その差が少なくとも2
0℃、好ましくは35℃以上であることが必要である。
【0010】ここで述べた粘弾性的に非相溶性とは、加
硫ゴムの粘弾性の温度依存性を測定したとき両原料ゴム
が示すtanδピークが分離して観測されることを意味
し、ゴム組成物中で原料ゴムが完全に混じり合わず数十
ナノメータ以上の大きさの層もしくは島状に分離しかつ
Tgが離れている場合に起こると考えられている。具体
的には図1のように、温度軸に対し対数目盛りでtan
δ測定値を表示し、接線を共有する2点がある場合は粘
弾性的に非相溶性であることがわかる。
硫ゴムの粘弾性の温度依存性を測定したとき両原料ゴム
が示すtanδピークが分離して観測されることを意味
し、ゴム組成物中で原料ゴムが完全に混じり合わず数十
ナノメータ以上の大きさの層もしくは島状に分離しかつ
Tgが離れている場合に起こると考えられている。具体
的には図1のように、温度軸に対し対数目盛りでtan
δ測定値を表示し、接線を共有する2点がある場合は粘
弾性的に非相溶性であることがわかる。
【0011】本発明者らは、0℃と40℃の粘弾性を測
定し、またRubber Chem.Technol.
誌の61巻,609頁(1988)に記載されている未
加硫ゴムのバウンドラバー(カーボンゲル)中の原料ゴ
ム組成を定量する方法により求めたカーボンブラックの
偏在の測定を行い、両者の関係を詳細に検討した。その
結果、(tanδの温度勾配の変化)÷(カーボンブラ
ック偏在の変化)で表したtanδの温度勾配の改良効
果を見ると、高Tg成分の原料ゴムのTgが−40℃以
下ではカーボンブラックを偏在させてもtanδの温度
勾配はほとんど改良されず、−40℃以上で徐々に、−
30℃以上で急激に小さくなり、−10℃付近で最良と
なるが、それ以上では再び小さくなることがわかった。
tanδの温度勾配の改良効果が高Tg成分の原料ゴム
のTgが−20℃付近で最良となる理由は明確でない
が、一般に原料ゴムのTgの10〜20℃高温側にta
nδ曲線の最大点があるので、このtanδの最大点が
測定点である0℃付近にある場合に改良効果が最大とな
るものと考えられる。
定し、またRubber Chem.Technol.
誌の61巻,609頁(1988)に記載されている未
加硫ゴムのバウンドラバー(カーボンゲル)中の原料ゴ
ム組成を定量する方法により求めたカーボンブラックの
偏在の測定を行い、両者の関係を詳細に検討した。その
結果、(tanδの温度勾配の変化)÷(カーボンブラ
ック偏在の変化)で表したtanδの温度勾配の改良効
果を見ると、高Tg成分の原料ゴムのTgが−40℃以
下ではカーボンブラックを偏在させてもtanδの温度
勾配はほとんど改良されず、−40℃以上で徐々に、−
30℃以上で急激に小さくなり、−10℃付近で最良と
なるが、それ以上では再び小さくなることがわかった。
tanδの温度勾配の改良効果が高Tg成分の原料ゴム
のTgが−20℃付近で最良となる理由は明確でない
が、一般に原料ゴムのTgの10〜20℃高温側にta
nδ曲線の最大点があるので、このtanδの最大点が
測定点である0℃付近にある場合に改良効果が最大とな
るものと考えられる。
【0012】しかしカーボンブラックを偏在させること
により、tanδの温度依存性を改良しようとする場合
に、機械的にTgに差がある2種の原料ゴムを選び、最
初の混合工程で高Tgの原料ゴムとカーボンブラックを
あらかじめ混合しておき、その後の工程で低Tgの原料
ゴムを添加したのみでは、以下に述べるように、工業的
には種々の問題があるため、それだけではタイヤトレッ
ドに適したゴム組成物は得られない。
により、tanδの温度依存性を改良しようとする場合
に、機械的にTgに差がある2種の原料ゴムを選び、最
初の混合工程で高Tgの原料ゴムとカーボンブラックを
あらかじめ混合しておき、その後の工程で低Tgの原料
ゴムを添加したのみでは、以下に述べるように、工業的
には種々の問題があるため、それだけではタイヤトレッ
ドに適したゴム組成物は得られない。
【0013】一つの問題点は、あらかじめ原料ゴムと補
強剤を混合したマスターバッチに追加の原料ゴムを添加
混合してもうまく分散しないことである。本来原料ゴム
同士が互いに混ざりにくいため粘弾性的に非相溶性であ
るが、片方の原料ゴムが充填剤と結合して部分的に三次
元構造を取っているため更に混ざりにくくなる。そのた
め混合時間を長くする等の対策を取っても、加硫ゴムの
破断強度や耐摩耗性が低下する。そこで本発明者らは追
加混合する原料ゴムと混ざりやすくかつtanδのピー
ク形状を損なわない原料ゴムを、あらかじめマスターバ
ッチの原料ゴムに少量加えておくことにより、この問題
を回避できる可能性を見出した。
強剤を混合したマスターバッチに追加の原料ゴムを添加
混合してもうまく分散しないことである。本来原料ゴム
同士が互いに混ざりにくいため粘弾性的に非相溶性であ
るが、片方の原料ゴムが充填剤と結合して部分的に三次
元構造を取っているため更に混ざりにくくなる。そのた
め混合時間を長くする等の対策を取っても、加硫ゴムの
破断強度や耐摩耗性が低下する。そこで本発明者らは追
加混合する原料ゴムと混ざりやすくかつtanδのピー
ク形状を損なわない原料ゴムを、あらかじめマスターバ
ッチの原料ゴムに少量加えておくことにより、この問題
を回避できる可能性を見出した。
【0014】しかしながら、如何なる原料ゴムを選べば
tanδの温度依存性の改良と原料ゴム(A)の分散性
とを両立できるのかは多分に経験的である。理論式によ
る2種の高分子の相溶性の研究は、例えばMacrom
olecule誌、24巻、4839頁(1991)に
記載のようにある程度可能であるが充分でなく、また本
発明のように3群の原料ゴム(A),(B)及び(C)を
用いて粘弾性的非相溶性を保持するか否かの予測は全く
困難である。
tanδの温度依存性の改良と原料ゴム(A)の分散性
とを両立できるのかは多分に経験的である。理論式によ
る2種の高分子の相溶性の研究は、例えばMacrom
olecule誌、24巻、4839頁(1991)に
記載のようにある程度可能であるが充分でなく、また本
発明のように3群の原料ゴム(A),(B)及び(C)を
用いて粘弾性的非相溶性を保持するか否かの予測は全く
困難である。
【0015】本発明者らはTgの異なる多数の原料ゴム
を混合してそれらの粘弾性を測定し、その組み合わせが
粘弾性的に相溶性か否かを検討した結果、最初の混合工
程に投入する原料ゴムを原料ゴム(A)及び(C)と
し、追加の混合工程に投入する原料ゴムを原料ゴム
(B)とした場合に、以下の5つの組合せから選ばれる
ことが本発明の目的を達成するのに好ましいことを見出
した。
を混合してそれらの粘弾性を測定し、その組み合わせが
粘弾性的に相溶性か否かを検討した結果、最初の混合工
程に投入する原料ゴムを原料ゴム(A)及び(C)と
し、追加の混合工程に投入する原料ゴムを原料ゴム
(B)とした場合に、以下の5つの組合せから選ばれる
ことが本発明の目的を達成するのに好ましいことを見出
した。
【0016】1)原料ゴム(A):ブタジエン部分中の
1,2結合ブタジエン含量が65重量%以上、好ましく
は65〜85重量%のポリブタジエン(BR) 原料ゴム(B):シス−1,4結合ブタジエン含量が9
5重量%以上、好ましくは97〜99重量%のBR 原料ゴム(C):シス−1,4結合ブタジエン含量が9
5重量%以上、好ましくは97〜99重量%のBR、ブ
タジエン成分中の1,2結合ブタジエン含量が10〜5
0重量%、好ましくは12〜20重量%のBR及び/又
はスチレン含量35重量%以下、好ましくは20〜30
重量%の乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(乳
化重合SBR)
1,2結合ブタジエン含量が65重量%以上、好ましく
は65〜85重量%のポリブタジエン(BR) 原料ゴム(B):シス−1,4結合ブタジエン含量が9
5重量%以上、好ましくは97〜99重量%のBR 原料ゴム(C):シス−1,4結合ブタジエン含量が9
5重量%以上、好ましくは97〜99重量%のBR、ブ
タジエン成分中の1,2結合ブタジエン含量が10〜5
0重量%、好ましくは12〜20重量%のBR及び/又
はスチレン含量35重量%以下、好ましくは20〜30
重量%の乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(乳
化重合SBR)
【0017】2)原料ゴム(A):1,2結合ブタジエ
ン含量65重量%以上、好ましくは65〜85重量%の
BR及び/又はスチレン含量が30〜50重量%、好ま
しくは35〜45重量%の乳化重合SBR 原料ゴム(B):1,2結合ブタジエン含量が10〜5
0重量%、好ましくは12〜20重量%のBR 原料ゴム(C):1,2結合ブタジエン含量が65重量
%以上、好ましくは65〜85重量%のBR及び/又は
シス−1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上、好
ましくは97〜99重量%のBR
ン含量65重量%以上、好ましくは65〜85重量%の
BR及び/又はスチレン含量が30〜50重量%、好ま
しくは35〜45重量%の乳化重合SBR 原料ゴム(B):1,2結合ブタジエン含量が10〜5
0重量%、好ましくは12〜20重量%のBR 原料ゴム(C):1,2結合ブタジエン含量が65重量
%以上、好ましくは65〜85重量%のBR及び/又は
シス−1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上、好
ましくは97〜99重量%のBR
【0018】3)原料ゴム(A):スチレン含量が30
〜50重量%、好ましくは35〜45重量%の乳化重合
SBR 原料ゴム(B):天然ゴム(NR)及び/又はポリイソ
プレンゴム(IR) 原料ゴム(C):NR、IR及び/又は1,2結合ブタ
ジエン含量が65重量%以上、好ましくは65〜85重
量%のBR
〜50重量%、好ましくは35〜45重量%の乳化重合
SBR 原料ゴム(B):天然ゴム(NR)及び/又はポリイソ
プレンゴム(IR) 原料ゴム(C):NR、IR及び/又は1,2結合ブタ
ジエン含量が65重量%以上、好ましくは65〜85重
量%のBR
【0019】4)原料ゴム(A):1,2結合ブタジエ
ン含量が70重量%以上、好ましくは70〜85重量%
でかつスチレン含量が30重量%以下、好ましくは10
〜20重量%の溶液重合SBR 原料ゴム(B):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン含量
が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、スチレン
含量が35重量%以下、好ましくは20〜35重量%の
乳化重合SBR、シス−1,4結合量が95重量%以
上、好ましくは97〜99重量%のBR、及び/又は
1,2結合ブタジエン含量が10〜50重量%、好まし
くは12〜20重量%のBR 原料ゴム(C):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン量が
下式(1)で示される値の溶液重合SBR、スチレン含
量が50重量%以下、好ましくは20〜35重量%の乳
化重合SBR、シス−1,4結合量が95重量%以上、
好ましくは97〜99重量%のBR及び/又は1,2結
合量が10〜50重量%、好ましくは12〜20重量%
のBR スチレン含量 < 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (1)
ン含量が70重量%以上、好ましくは70〜85重量%
でかつスチレン含量が30重量%以下、好ましくは10
〜20重量%の溶液重合SBR 原料ゴム(B):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン含量
が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、スチレン
含量が35重量%以下、好ましくは20〜35重量%の
乳化重合SBR、シス−1,4結合量が95重量%以
上、好ましくは97〜99重量%のBR、及び/又は
1,2結合ブタジエン含量が10〜50重量%、好まし
くは12〜20重量%のBR 原料ゴム(C):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン量が
下式(1)で示される値の溶液重合SBR、スチレン含
量が50重量%以下、好ましくは20〜35重量%の乳
化重合SBR、シス−1,4結合量が95重量%以上、
好ましくは97〜99重量%のBR及び/又は1,2結
合量が10〜50重量%、好ましくは12〜20重量%
のBR スチレン含量 < 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (1)
【0020】5)原料ゴム(A):1,2結合ブタジエ
ン含量が70重量%以下、好ましくは10〜70重量%
でかつスチレン含量が下式(1)で示される値の溶液重
合SBR 原料ゴム(B):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン含量
が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、シス−
1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上、好ましく
は97〜99重量%のBR、1,2結合ブタジエン含量
が10〜50重量%、好ましくは12〜20重量%のB
R、NR及び/又はIR 原料ゴム(C):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン含量
が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、シス−
1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上、好ましく
は97〜99重量%のBR、1,2結合ブタジエン含量
が10〜50重量%、好ましくは12〜20重量%のB
R、NR及び/又はIR スチレン含量 < 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (1) スチレン含量 > 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (2)
ン含量が70重量%以下、好ましくは10〜70重量%
でかつスチレン含量が下式(1)で示される値の溶液重
合SBR 原料ゴム(B):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン含量
が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、シス−
1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上、好ましく
は97〜99重量%のBR、1,2結合ブタジエン含量
が10〜50重量%、好ましくは12〜20重量%のB
R、NR及び/又はIR 原料ゴム(C):1,2結合ブタジエン含量が40重量
%以下、好ましくは5〜20重量%でかつスチレン含量
が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、シス−
1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上、好ましく
は97〜99重量%のBR、1,2結合ブタジエン含量
が10〜50重量%、好ましくは12〜20重量%のB
R、NR及び/又はIR スチレン含量 < 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (1) スチレン含量 > 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (2)
【0021】これらの5つの好ましい組み合わせのすべ
てにおいて、以下のことが必須である。即ち原料ゴム
(A)は、Tgが−40℃〜10℃でかつその量は30
〜85重量部、好ましくは50〜75重量部であること
が必要である。Tgが−40℃未満ではtanδの温度
勾配の改良効果が少なく、10℃を超えるとゴム硬度が
高くなり、タイヤトレッドとして実用的でない。配合量
が85重量部を超えると、tanδの温度勾配の改良効
果に劣り、30重量部未満ではマスターバッチの粘度が
高くなり加工性に劣る。
てにおいて、以下のことが必須である。即ち原料ゴム
(A)は、Tgが−40℃〜10℃でかつその量は30
〜85重量部、好ましくは50〜75重量部であること
が必要である。Tgが−40℃未満ではtanδの温度
勾配の改良効果が少なく、10℃を超えるとゴム硬度が
高くなり、タイヤトレッドとして実用的でない。配合量
が85重量部を超えると、tanδの温度勾配の改良効
果に劣り、30重量部未満ではマスターバッチの粘度が
高くなり加工性に劣る。
【0022】原料ゴム(B)は、粘弾性的に原料ゴム
(A)と非相溶性でかつ原料ゴム(A)のTgより20
℃以上、好ましくは35〜60℃、低いTgのゴム10
〜40重量部、好ましくは15〜30重量部であること
が必要である。原料ゴム(A)と相溶性であれば補強剤
の偏在が起こらず、Tgの温度差が20℃より小さけれ
ばtanδの温度依存性の改良効果が期待できない。4
0重量部を超えると加工性に劣り、10重量部未満では
温度依存性の改良効果に劣る。
(A)と非相溶性でかつ原料ゴム(A)のTgより20
℃以上、好ましくは35〜60℃、低いTgのゴム10
〜40重量部、好ましくは15〜30重量部であること
が必要である。原料ゴム(A)と相溶性であれば補強剤
の偏在が起こらず、Tgの温度差が20℃より小さけれ
ばtanδの温度依存性の改良効果が期待できない。4
0重量部を超えると加工性に劣り、10重量部未満では
温度依存性の改良効果に劣る。
【0023】原料ゴム(C)は、粘弾性的に原料ゴム
(A)と非相溶性でかつ原料ゴム(B)と相溶性でかつ
原料ゴム(A)のTgと等しいかもしくはそれ以下のT
gのゴム5〜30重量部、好ましくは5〜10重量部で
あることが必要である。原料ゴム(A)と相溶性でかつ
原料ゴム(B)と非相溶性でなければ原料ゴム(A)の
ゴムの分散性が低下し、またTgが原料ゴム(A)より
高い場合や配合量が5重量部未満では原料ゴム(A)の
分散性が低下し、30重量部を超えるとtanδの温度
勾配の改良効果が低減する。
(A)と非相溶性でかつ原料ゴム(B)と相溶性でかつ
原料ゴム(A)のTgと等しいかもしくはそれ以下のT
gのゴム5〜30重量部、好ましくは5〜10重量部で
あることが必要である。原料ゴム(A)と相溶性でかつ
原料ゴム(B)と非相溶性でなければ原料ゴム(A)の
ゴムの分散性が低下し、またTgが原料ゴム(A)より
高い場合や配合量が5重量部未満では原料ゴム(A)の
分散性が低下し、30重量部を超えるとtanδの温度
勾配の改良効果が低減する。
【0024】高Tgの原料ゴム(A)とカーボンブラッ
クを予め混合した後、低Tgの原料ゴムを混合した場合
のもう一つの問題点は、混合中に後から添加する低Tg
成分である原料ゴム(B)にカーボンブラックが部分的
に移行するため偏在が充分起こらない場合があり、この
時tanδの温度勾配の改良効果は低減する。その原因
は最初の混合工程でカーボンブラックと原料ゴム分子と
の間の結合が充分できていない場合と、後から添加する
原料ゴムの方がカーボンブラックとの親和性が高い場合
である。
クを予め混合した後、低Tgの原料ゴムを混合した場合
のもう一つの問題点は、混合中に後から添加する低Tg
成分である原料ゴム(B)にカーボンブラックが部分的
に移行するため偏在が充分起こらない場合があり、この
時tanδの温度勾配の改良効果は低減する。その原因
は最初の混合工程でカーボンブラックと原料ゴム分子と
の間の結合が充分できていない場合と、後から添加する
原料ゴムの方がカーボンブラックとの親和性が高い場合
である。
【0025】バウンドラバー生成量で確認されるよう
に、カーボンブラックと原料ゴム分子の結合は混合中の
熱により強固になるため高温で混合するのが好ましい。
本発明の効果を出すためには130〜200℃、好まし
くは150〜190℃の温度で10秒以上、好ましくは
10〜60秒混合する。混合温度が130℃未満では結
合が不充分であり、200℃を超えると熱による劣化の
ため加硫ゴムの強度の低下が著しくなる。密閉型ミキサ
ーによる混合では混合時間と共に温度が上昇して混合温
度は一定でないが、所定の温度に到達すると10秒程度
の短時間で原料ゴムとカーボンブラック結合が完了す
る。即ち最初の混合工程として原料ゴム(A)と原料ゴ
ム(C)と補強剤とが密閉型ミキサー内で必要温度範囲
に10秒以上保たれておれば良い。その後原料ゴム
(B)と残りの補強剤の混合は、最初の混合工程に引き
続いてミキサー内に追加投入して行っても良いし、最初
の混合物をミキサーから放出冷却したマスターバッチを
用い密閉型ミキサーやオープンロールで行っても良い。
に、カーボンブラックと原料ゴム分子の結合は混合中の
熱により強固になるため高温で混合するのが好ましい。
本発明の効果を出すためには130〜200℃、好まし
くは150〜190℃の温度で10秒以上、好ましくは
10〜60秒混合する。混合温度が130℃未満では結
合が不充分であり、200℃を超えると熱による劣化の
ため加硫ゴムの強度の低下が著しくなる。密閉型ミキサ
ーによる混合では混合時間と共に温度が上昇して混合温
度は一定でないが、所定の温度に到達すると10秒程度
の短時間で原料ゴムとカーボンブラック結合が完了す
る。即ち最初の混合工程として原料ゴム(A)と原料ゴ
ム(C)と補強剤とが密閉型ミキサー内で必要温度範囲
に10秒以上保たれておれば良い。その後原料ゴム
(B)と残りの補強剤の混合は、最初の混合工程に引き
続いてミキサー内に追加投入して行っても良いし、最初
の混合物をミキサーから放出冷却したマスターバッチを
用い密閉型ミキサーやオープンロールで行っても良い。
【0026】原料ゴムと補強剤の親和性は原料ゴムの種
類により異なり、例えばNR、IR、BRはSBRに比
べて分子中の二重結合量が多いため補強剤との親和性が
高い。最も効果があるのは末端変成と称されている官能
基の導入である。末端変成とは例えば特開昭64−60
604号公報に記載のように、原料ゴム分子の合成末端
のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を分子中にN−メ
チル−2−ピロリドンのような−CO−N<もしくは−
CS−N<結合を有する化合物と反応させる操作であ
る。合成末端の変成率が高い程効果があり、通常20%
以上の変成率のものが使用される。末端変成された原料
ゴムは混合中にカーボンブラック表面に優先的に結合す
ると考えられている。従って原料ゴム(A)が補強剤と
の親和性が高い場合は追加する原料ゴム(B)に補強剤
が移行する恐れは少ないが、逆の場合は最初の混合工程
の温度を上げてバウンドラバーを充分発達させないと本
発明の効果が充分発揮されない場合がある。このように
原料ゴム(A)として末端変成したゴムを使用すること
により本発明はより効果的となる。
類により異なり、例えばNR、IR、BRはSBRに比
べて分子中の二重結合量が多いため補強剤との親和性が
高い。最も効果があるのは末端変成と称されている官能
基の導入である。末端変成とは例えば特開昭64−60
604号公報に記載のように、原料ゴム分子の合成末端
のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を分子中にN−メ
チル−2−ピロリドンのような−CO−N<もしくは−
CS−N<結合を有する化合物と反応させる操作であ
る。合成末端の変成率が高い程効果があり、通常20%
以上の変成率のものが使用される。末端変成された原料
ゴムは混合中にカーボンブラック表面に優先的に結合す
ると考えられている。従って原料ゴム(A)が補強剤と
の親和性が高い場合は追加する原料ゴム(B)に補強剤
が移行する恐れは少ないが、逆の場合は最初の混合工程
の温度を上げてバウンドラバーを充分発達させないと本
発明の効果が充分発揮されない場合がある。このように
原料ゴム(A)として末端変成したゴムを使用すること
により本発明はより効果的となる。
【0027】補強剤としては一般にはカーボンブラック
であるが、ホワイトカーボンの場合でもカーボンブラッ
クと同様の原料ゴム選択と混合方法を行えば良いが、ホ
ワイトカーボン(シリカ)の場合には一般にはシランカ
ップリング剤を併用するが、かかる配合では分散性や耐
摩耗性向上のため最初の混合工程でホワイトカーボンと
共に混合する必要がある。補強剤の配合量は60〜10
0重量部が好ましく、この配合量が60重量部未満では
tanδの温度依存性が劣り、逆に100重量部を超え
ると加工性や破断強度が低下する。また原料ゴム(A)
及び(C)を混合するときに、補強剤総量の80%以上
を混合することが必要であり、原料ゴム(B)と混合す
る残りの補強剤が多くなるに従いtanδの温度勾配の
改良効果は低下する。
であるが、ホワイトカーボンの場合でもカーボンブラッ
クと同様の原料ゴム選択と混合方法を行えば良いが、ホ
ワイトカーボン(シリカ)の場合には一般にはシランカ
ップリング剤を併用するが、かかる配合では分散性や耐
摩耗性向上のため最初の混合工程でホワイトカーボンと
共に混合する必要がある。補強剤の配合量は60〜10
0重量部が好ましく、この配合量が60重量部未満では
tanδの温度依存性が劣り、逆に100重量部を超え
ると加工性や破断強度が低下する。また原料ゴム(A)
及び(C)を混合するときに、補強剤総量の80%以上
を混合することが必要であり、原料ゴム(B)と混合す
る残りの補強剤が多くなるに従いtanδの温度勾配の
改良効果は低下する。
【0028】本発明のゴム組成物には前記した(A),
(B)及び(C)の原料ゴム、並びに補強剤の必須成分
に加えて、硫黄、加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、軟
化剤、可塑剤などのタイヤ用などのゴム組成物に一般に
配合されている各種添加剤を配合することができ、かか
る添加剤の配合量や配合方法には特に限定はなく、一般
的な量及び方法とすることができる。
(B)及び(C)の原料ゴム、並びに補強剤の必須成分
に加えて、硫黄、加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、軟
化剤、可塑剤などのタイヤ用などのゴム組成物に一般に
配合されている各種添加剤を配合することができ、かか
る添加剤の配合量や配合方法には特に限定はなく、一般
的な量及び方法とすることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらに限定するものではない。
が、本発明の範囲をこれらに限定するものではない。
【0030】例1〜16
1)原料
以下の例において使用した原料は以下に示す市販品を使
用した。 (1)溶液重合BR : 日本ゼオン ニポールBR12
20、Tg=−102℃、シス−1,4結合量=98% (2)溶液重合BR : 旭化成 ジエンNF35R、T
g=−90℃、1,2結合量=13% (3)天然ゴム : TSR20、Tg=−73℃ (4)溶液重合SBR : 旭化成 タフデン1000
R、Tg=−72℃、スチレン含量=18%、1,2結
合量=9% (5)溶液重合SBR : 日本エラストマー ソルプレ
ン303、Tg=−33℃、スチレン含量=47%、
1,2結合量=29% (6)乳化重合SBR : 日本ゼオン ニポール952
0、Tg=−32℃、スチレン含量=38%、1,2結
合量=14%、原料ゴム100重量部に対しアロマ系プ
ロセスオイル37.5重量部添加の油展品 (7)末端変成した溶液重合SBR : 日本ゼオン ニ
ポールNS116、Tg=−30℃、スチレン含量=2
1%、1,2結合量=67% (8)溶液重合BR : 日本ゼオン ニポールBR12
40、Tg=−30℃、1,2結合量=70% (9)末端変成した溶液重合SBR : 日本ゼオン ニ
ポールNS110、Tg=−25℃、スチレン含量=1
4%、1,2結合量=77% (10)カーボンブラック、HAF (11)亜鉛華3号 (12)工業用ステアリン酸 (13)N−フェニル−N′−(1,3−ジメチルブチ
ル)−p−フェニレンジアミン (14)ミクロクリスタリン ワックス (15)アロマ系プロセスオイル (16)5%油処理の粉末硫黄 (17)ジフェニルグアニジン (18)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド なお表I〜IV中の原料の配合量は重量部で表示した。
用した。 (1)溶液重合BR : 日本ゼオン ニポールBR12
20、Tg=−102℃、シス−1,4結合量=98% (2)溶液重合BR : 旭化成 ジエンNF35R、T
g=−90℃、1,2結合量=13% (3)天然ゴム : TSR20、Tg=−73℃ (4)溶液重合SBR : 旭化成 タフデン1000
R、Tg=−72℃、スチレン含量=18%、1,2結
合量=9% (5)溶液重合SBR : 日本エラストマー ソルプレ
ン303、Tg=−33℃、スチレン含量=47%、
1,2結合量=29% (6)乳化重合SBR : 日本ゼオン ニポール952
0、Tg=−32℃、スチレン含量=38%、1,2結
合量=14%、原料ゴム100重量部に対しアロマ系プ
ロセスオイル37.5重量部添加の油展品 (7)末端変成した溶液重合SBR : 日本ゼオン ニ
ポールNS116、Tg=−30℃、スチレン含量=2
1%、1,2結合量=67% (8)溶液重合BR : 日本ゼオン ニポールBR12
40、Tg=−30℃、1,2結合量=70% (9)末端変成した溶液重合SBR : 日本ゼオン ニ
ポールNS110、Tg=−25℃、スチレン含量=1
4%、1,2結合量=77% (10)カーボンブラック、HAF (11)亜鉛華3号 (12)工業用ステアリン酸 (13)N−フェニル−N′−(1,3−ジメチルブチ
ル)−p−フェニレンジアミン (14)ミクロクリスタリン ワックス (15)アロマ系プロセスオイル (16)5%油処理の粉末硫黄 (17)ジフェニルグアニジン (18)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド なお表I〜IV中の原料の配合量は重量部で表示した。
【0031】2)ゴム組成物の調製
最初の混合工程(第一工程)は、原料ゴム(A)、原料
ゴム(C)、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン
酸、老化防止剤、ワックス、プロセスオイルを1.8リ
ットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混合した。室温の
原料を密閉型ミキサー中に投入し、混合発熱により所定
の温度に到達したとき放出し、8インチのオープンロー
ルでシート状のマスターバッチにした。放出温度は16
5℃に制御した。
ゴム(C)、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン
酸、老化防止剤、ワックス、プロセスオイルを1.8リ
ットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混合した。室温の
原料を密閉型ミキサー中に投入し、混合発熱により所定
の温度に到達したとき放出し、8インチのオープンロー
ルでシート状のマスターバッチにした。放出温度は16
5℃に制御した。
【0032】追加の混合工程(第二工程)は、マスター
バッチと原料ゴム(B)を1.8リットルの密閉型ミキ
サーに投入し2分間混合したのち放出し、8インチのオ
ープンロールで硫黄、加硫促進剤を加え混練しゴム組成
物とした。放出温度は115〜125℃であった。
バッチと原料ゴム(B)を1.8リットルの密閉型ミキ
サーに投入し2分間混合したのち放出し、8インチのオ
ープンロールで硫黄、加硫促進剤を加え混練しゴム組成
物とした。放出温度は115〜125℃であった。
【0033】3)加硫ゴムの物性測定
得られたゴム組成物は15×15×0.2cmの金型中で
160℃で20分間加圧加硫しゴムシートを作成した。
破断強度はJIS K6251に基づきダンベル状3号
形にて測定し、値は MPaで表示した。0℃と40℃のt
anδは短冊状のサンプルを用い、20Hz、10±2%
の伸長変形モードで測定した。
160℃で20分間加圧加硫しゴムシートを作成した。
破断強度はJIS K6251に基づきダンベル状3号
形にて測定し、値は MPaで表示した。0℃と40℃のt
anδは短冊状のサンプルを用い、20Hz、10±2%
の伸長変形モードで測定した。
【0034】表Iは原料ゴムに(3)NR、(7)末端
変性溶液重合SBRを使用した結果であり、(3)NR
と(7)末端変性溶液重合SBRは非相溶性である。例
3(実施例)では原料ゴム(A)が(7)末端変性溶液
重合SBR、原料ゴム(B)が(3)NR、原料ゴム
(C)が(3)NRに相当する。原料ゴム(B)と
(C)とは同じタイプなので当然相溶性である。
変性溶液重合SBRを使用した結果であり、(3)NR
と(7)末端変性溶液重合SBRは非相溶性である。例
3(実施例)では原料ゴム(A)が(7)末端変性溶液
重合SBR、原料ゴム(B)が(3)NR、原料ゴム
(C)が(3)NRに相当する。原料ゴム(B)と
(C)とは同じタイプなので当然相溶性である。
【0035】原料ゴム(A),(B)及び(C)の組成比
を第1工程と第2工程で同じにするために、(3)NR
を21重量部と(7)末端変成溶液重合SBRを9重量
部を第2工程で追加投入した例1(標準例)のtanδ
の温度勾配は2.72であった。一方、同じ30重量部
であるが低Tgの(3)NRを第2工程で追加投入した
例2(比較例)の温度勾配は2.62と温度勾配が改良
されるが、破断強度が低下している。しかし原料ゴム
(C)として5重量部の(3)NRを第1工程に(7)
末端変成溶液重合SBRと共に投入した本発明の例3
(実施例)は、温度勾配が2.67と改良されつつ破断
強度も高い。これにより第2工程で追加投入する原料ゴ
ムと相溶する原料ゴムを第1工程で混合されるマスター
バッチに少量加えておくことにより、破断強度の低下が
抑制されることがわかる。また0℃と40℃共に例1
(標準例)のtanδの値を上回っており、タイヤトレ
ッドとして好ましい特性を備えていることがわかる。
を第1工程と第2工程で同じにするために、(3)NR
を21重量部と(7)末端変成溶液重合SBRを9重量
部を第2工程で追加投入した例1(標準例)のtanδ
の温度勾配は2.72であった。一方、同じ30重量部
であるが低Tgの(3)NRを第2工程で追加投入した
例2(比較例)の温度勾配は2.62と温度勾配が改良
されるが、破断強度が低下している。しかし原料ゴム
(C)として5重量部の(3)NRを第1工程に(7)
末端変成溶液重合SBRと共に投入した本発明の例3
(実施例)は、温度勾配が2.67と改良されつつ破断
強度も高い。これにより第2工程で追加投入する原料ゴ
ムと相溶する原料ゴムを第1工程で混合されるマスター
バッチに少量加えておくことにより、破断強度の低下が
抑制されることがわかる。また0℃と40℃共に例1
(標準例)のtanδの値を上回っており、タイヤトレ
ッドとして好ましい特性を備えていることがわかる。
【0036】
【表1】
【0037】表IIは原料ゴムに(1)溶液重合BRと
(5)溶液重合SBRを使用した例であり、このBRと
SBRは非相溶性である。例5(実施例)では原料ゴム
(A)が(5)溶液重合BR、原料ゴム(B)が(1)
溶液重合BR、原料ゴム(C)が(1)溶液重合BRに
相当する。第2工程で高Tgの(5)溶液重合SBR2
5重量部を投入した例4(比較例)のtanδの温度勾
配が1.94であるのに対して、(1)低Tgの溶液重
合BR 25重量部を追加投入した例5(実施例)の温
度勾配が1.78と改良される。
(5)溶液重合SBRを使用した例であり、このBRと
SBRは非相溶性である。例5(実施例)では原料ゴム
(A)が(5)溶液重合BR、原料ゴム(B)が(1)
溶液重合BR、原料ゴム(C)が(1)溶液重合BRに
相当する。第2工程で高Tgの(5)溶液重合SBR2
5重量部を投入した例4(比較例)のtanδの温度勾
配が1.94であるのに対して、(1)低Tgの溶液重
合BR 25重量部を追加投入した例5(実施例)の温
度勾配が1.78と改良される。
【0038】
【表2】
【0039】表III は原料ゴムに(4)溶液重合SBR
と(9)末端変性溶液重合SBRを使用した例であり、
(4)溶液重合SBRと(9)末端変性溶液重合SBR
は非相溶性である。例7(実施例)では原料ゴム(A)
が(9)末端変性溶液重合SBR、原料ゴム(B)が
(4)溶液重合SBR、原料ゴム(C)が(4)溶液重
合SBRに相当する。表IIの結果と同様に第2工程で投
入する原料ゴムが高Tgである例6(比較例)に比べ、
低Tgを用いた例7(実施例)のtanδの温度依存性
は小さくなり、改良される。
と(9)末端変性溶液重合SBRを使用した例であり、
(4)溶液重合SBRと(9)末端変性溶液重合SBR
は非相溶性である。例7(実施例)では原料ゴム(A)
が(9)末端変性溶液重合SBR、原料ゴム(B)が
(4)溶液重合SBR、原料ゴム(C)が(4)溶液重
合SBRに相当する。表IIの結果と同様に第2工程で投
入する原料ゴムが高Tgである例6(比較例)に比べ、
低Tgを用いた例7(実施例)のtanδの温度依存性
は小さくなり、改良される。
【0040】
【表3】
【0041】表IVは別な原料ゴムで本発明を確認したも
のであり、例9(実施例)では原料ゴム(A)が(8)
溶液重合BR、原料ゴム(B)が(1)溶液重合BR、
原料ゴム(C)が(1)BRに相当し、例11(実施
例)では原料ゴム(A)が(6)乳化重合SBR、原料
ゴム(B)が(2)溶液重合BR、原料ゴム(C)が
(1)溶液重合BRに相当し、例13(実施例)では原
料ゴム(A)が(6)乳化SBR、原料ゴム(B)が
(3)NR、原料ゴム(C)が(3)NRに相当する。
例8(標準例)に対し例9(実施例)は破断強度を維持
しつつtanδの温度勾配が改善されている。同様に例
10(標準例)に対し例11(実施例)は、また例12
(標準例)に対し例12(実施例)も温度勾配が改善さ
れている。
のであり、例9(実施例)では原料ゴム(A)が(8)
溶液重合BR、原料ゴム(B)が(1)溶液重合BR、
原料ゴム(C)が(1)BRに相当し、例11(実施
例)では原料ゴム(A)が(6)乳化重合SBR、原料
ゴム(B)が(2)溶液重合BR、原料ゴム(C)が
(1)溶液重合BRに相当し、例13(実施例)では原
料ゴム(A)が(6)乳化SBR、原料ゴム(B)が
(3)NR、原料ゴム(C)が(3)NRに相当する。
例8(標準例)に対し例9(実施例)は破断強度を維持
しつつtanδの温度勾配が改善されている。同様に例
10(標準例)に対し例11(実施例)は、また例12
(標準例)に対し例12(実施例)も温度勾配が改善さ
れている。
【0042】
【表4】
【0043】
【発明の効果】表I〜IVの結果から明らかなように、本
発明の製造方法によるゴム組成物は破断強度を保持しつ
つ、0℃のtanδが大きくかつ0℃と40℃の温度依
存性が低い特徴があり、タイヤトレッドに用いることに
より環境温度が変化しても路面とのグリップ力が高く、
またその高レベルで安定した特性が得られる。
発明の製造方法によるゴム組成物は破断強度を保持しつ
つ、0℃のtanδが大きくかつ0℃と40℃の温度依
存性が低い特徴があり、タイヤトレッドに用いることに
より環境温度が変化しても路面とのグリップ力が高く、
またその高レベルで安定した特性が得られる。
【図1】粘弾性的に非相溶性の状態の場合の2種の原料
ゴムからなるゴム組成物の温度とtanδの対数値との
関係を示すグラフ図である。
ゴムからなるゴム組成物の温度とtanδの対数値との
関係を示すグラフ図である。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
// B29K 21:00 B29K 21:00
(56)参考文献 特開 平8−217917(JP,A)
特開 昭50−112445(JP,A)
特開 昭59−27932(JP,A)
特開 昭55−104343(JP,A)
特開 平6−145428(JP,A)
特開 平6−200083(JP,A)
特開 平5−112676(JP,A)
特開 平7−179666(JP,A)
特開 昭56−109231(JP,A)
特開 昭57−70134(JP,A)
特開 平6−299002(JP,A)
特開 昭61−162536(JP,A)
特開 昭62−143947(JP,A)
特開 平2−300245(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 9/00
B29B 7/38
Claims (7)
- 【請求項1】 (A)ガラス転移温度(Tg)が−40
〜10℃の原料ゴム30〜85重量部、(B)粘弾性的
に原料ゴム(A)と非相溶性でかつ原料ゴム(A)のT
gより20℃以上低いTgを有する原料ゴム10〜40
重量部並びに(C)粘弾性的に原料ゴム(A)と非相溶
性でかつ原料ゴム(B)と相溶性でかつ原料ゴム(A)
のTgと等しいか又はそれ以下のTgを有する原料ゴム
5〜30重量部を含んで成る原料ゴム(A),(B)及び
(C)の合計100重量部並びに補強剤60〜100重
量部を含むゴム組成物を製造するにあたり、原料ゴム
(A)及び(C)と、総量の80重量%以上の補強剤と
を密閉型ミキサー中で130〜200℃にて10秒以上
混合した後、原料ゴム(B)と残りの補強剤を添加混合
することを特徴とするゴム組成物の製法。 - 【請求項2】 原料ゴム(A)が1,2結合ブタジエン
含量が65重量%以上のポリブタジエン(BR)から選
ばれた少なくとも1種のゴムであり、原料ゴム(B)が
シス−1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上のB
Rから選ばれた少なくとも1種のゴムであり、原料ゴム
(C)がシス−1,4結合ブタジエン含量が95重量%
以上のBR、ブタジエン成分中の1,2結合ブタジエン
含量が10〜50重量%のBR並びにスチレン含量が5
0重量%以下の乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴ
ム(乳化重合SBR)から選ばれた少なくとも1種のゴ
ムである請求項1に記載のゴム組成物の製法。 - 【請求項3】 原料ゴム(A)が1,2結合ブタジエン
含量65重量%以上のBR並びにスチレン含量が30〜
50重量%の乳化重合SBRから選ばれた少なくとも1
種のゴムであり、原料ゴム(B)が1,2結合ブタジエ
ン含量が10〜50重量%のBRから選ばれた少なくと
も1種のゴムであり、そして原料ゴム(C)が1,2結
合ブタジエン含量が65重量%以上のBR及びシス−
1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上のBRから
選ばれた少なくとも1種のゴムである請求項1に記載の
ゴム組成物の製法。 - 【請求項4】 原料ゴム(A)がスチレン含量が30〜
50重量%の乳化重合SBRから選ばれた少なくとも1
種のゴムであり、原料ゴム(B)が天然ゴム(NR)及
びポリイソプレンゴム(IR)から選ばれた少なくとも
1種のゴムであり、原料ゴム(C)がNR、IR及び
1,2結合ブタジエン含量が65重量%以上のBRから
選ばれた少なくとも1種のゴムである請求項1に記載の
ゴム組成物の製法。 - 【請求項5】 原料ゴム(A)が1,2結合ブタジエン
含量が70重量%以上でかつスチレン含量が30重量%
以下の溶液重合SBRから選ばれた少なくとも1種のゴ
ムであり、原料ゴム(B)が1,2結合ブタジエン含量
が40重量%以下でかつスチレン含量が下式(1)で示
される値の溶液重合SBR、スチレン含量が35重量%
以下の乳化重合SBR、シス−1,4結合ブタジエン含
量が95重量%以上のBR及び1,2結合ブタジエン含
量が10〜50重量%のBRから選ばれた少なくとも1
種のゴムであり、原料ゴム(C)が1,2結合ブタジエ
ン含量が40重量%以下でかつスチレン量が下式(1)
で示される値の溶液重合SBR、スチレン含量が50重
量%以下の乳化重合SBR、シス−1,4結合量が97
重量%以上のBR及び1,2結合量が10〜50重量%
のBRから選ばれた少なくとも1種のゴムである請求項
1に記載のゴム組成物の製法。 スチレン含量 < 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (1) - 【請求項6】 原料ゴム(A)が1,2結合ブタジエン
含量が70重量%以下でかつスチレン含量が下式(2)
で示される値の溶液重合SBRから選ばれた少なくとも
1種のゴムで、原料ゴム(B)が1,2結合ブタジエン
含量が40重量%以下でかつスチレン含量が下式(1)
で示される値の溶液重合SBR、シス−1,4結合ブタ
ジエン含量が95重量%以上のBR、1,2結合ブタジ
エン含量が10〜50重量%のBR、NR及びIRから
選ばれた少なくとも1種のゴムで、原料ゴム(C)が
1,2結合ブタジエン含量が40重量%以下でかつスチ
レン含量が下式(1)で示される値の溶液重合SBR、
シス−1,4結合ブタジエン含量が95重量%以上のB
R、1,2結合ブタジエン含量が10〜50重量%のB
R、NR及びIRから選ばれた少なくとも1種のゴムで
ある請求項1に記載のゴム組成物の製法。 スチレン含量 < 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (1) スチレン含量 > 40−(1,2結合ブタジエン含量)÷3 --- (2) - 【請求項7】 20重量%以上のゴム分子の合成末端の
アルカリ金属又はアルカリ土類金属を分子中に−CO−
N<もしくは−CS−N<結合を有する末端変性化合物
と反応させた溶液重合ゴムから選ばれた少なくとも1種
のゴムを原料ゴム(A)の少なくとも一部に用いる請求
項1、2、3、5又は6に記載の製法により製造された
ゴム組成物。
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-
1995
- 1995-01-06 JP JP00060695A patent/JP3392246B2/ja not_active Expired - Fee Related
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