JP3390824B2 - 多重化制御装置及びその障害回復方法 - Google Patents

多重化制御装置及びその障害回復方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多重化制御装置及
びその障害回復方法に係り、特に多重化制御装置に障害
が発生した時に制御対象の機器を停止することなく障害
を回復することのできる多重化制御装置及びその障害回
復方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力変換器等の機器の制御を行う制御装
置は、制御対象の機器が大きくなればなるほど故障が発
生した場合の影響度が大きいため、高い信頼度を要求さ
れる。このため、規模の大きい機器を制御する制御装置
においては、制御装置を多重化し、すなわち同一の制御
装置を複数系列設け、1つ系の制御装置で故障が発生し
た場合でも残りの系の制御装置の正常な出力を用いて制
御を行うことにより、制御の信頼性を高める方法が用い
られている。
【0003】従来の多重化された制御装置で障害が発生
した時の障害回復方法としては、多重化された制御装置
の各系に障害回復に必要な制御データを格納する転送領
域を設け、ある系で障害が発生した時には正常な系の出
力で機器の制御を行いながら、正常な系の処理の空き時
間に転送領域のデータを障害の発生した系に転送し、転
送終了後に障害の発生した系を再起動する、という方法
が用いられている。これによって、機器を停止すること
なく障害の発生した系を正常状態に復帰させることが可
能となり、信頼性の高い制御装置を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多重化制御装置の障害回復方法を、短い演算周期で処理
を行う機器の制御装置に適用しようとすると、演算周期
1回分の空き時間に転送領域の全てのデータを転送する
ことが不可能となってしまう。そこで、複数の演算周期
にまたがって転送領域のデータを転送しようとすると、
転送を行っている複数周期の間に正常な系で更新された
データが障害の発生した系に転送されないため、障害の
発生した系の転送領域の全てのデータを正常な系と一致
させることができない。そのため、転送を行っている間
は正常な系でのデータの更新を禁止する必要があり、機
器の制御を継続することが不可能となる。
【0005】本発明は、短い演算周期で処理を行う機器
制御装置においても機器を停止することなく障害の発生
した系を正常な状態に復帰させることのできる多重化制
御装置及びその障害回復方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多重化制御装置の障害回復方法では、制御
データを相互の依存関係に基づいて複数のブロックに分
割し、複数のブロックを依存関係の上位から順に複数の
演算周期にまたがって正常な系から障害を検出した系に
転送する。これにより、短い演算周期で処理を行う機器
制御装置においても機器を停止することなく障害の発生
した系を正常な状態に復帰させることができる。
【0007】また、障害を検出した系で一定周期の間通
常の処理を行った後に正常な系から障害を検出した系に
制御データを転送する。これにより1演算周期で復帰で
きないデータも、最終的に正常なデータに復帰させるこ
とができる。
【0008】また、障害の検出の有無にかかわらず各演
算周期毎に前記複数のブロックのうちの一つを系間で交
換し、各系の値が不一致であった場合には最も確からし
い値を推定して次の演算周期の処理に用いる。これによ
り、ソフトウエアの構造を簡単にすることができ、ま
た、通常の方法では検出できないような障害が発生して
も、正常に処理を行うことができる。
【0009】本発明の多重化制御装置においては、転送
領域が、相互の依存関係に応じて複数のブロックに分割
されたデータを格納するための複数の領域を有し、格納
された複数ブロックのデータを上位から順に複数の演算
周期にまたがって正常な系から異常を検出した系に転送
する。これにより、短い演算周期で処理を行う機器制御
装置においても機器を停止することなく障害の発生した
系を正常な状態に復帰させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0011】図1は、本発明を適用した電力変換器制御
装置の第一の実施の形態の構成を示すブロック図であ
る。図において、交流電力と直流電力との間の変換を行
う電力変換器102の近傍には、電力変換器102に直
流電力を入力する電源、電力変換器102の内部、及び
電力変換器102が接続されている電力系統の電流値及
び電圧値を検出して小電力の電気信号に変換するセンサ
111〜11nが設けられている。センサ111〜11
nの出力端子は、信号線141〜14nを介して、アナ
ログ信号をデジタル信号に変換するADモジュール12
1〜123の入力ポートにそれぞれ接続されている。各
ADモジュール121〜123の入力ポートは、また、
それぞれ信号線191〜193を介して、各ADモジュ
ール121〜123のアナログ信号からデジタル信号へ
の変換タイミングを指示する演算モジュール131〜1
33の出力ポートに接続されている。各ADモジュール
121〜123の出力ポートは、それぞれ信号線151
〜153を介して演算モジュール131〜133の入力
ポートに接続されている。演算モジュール131〜13
3の入出力ポートは、また、信号線161〜166及び
171〜176を介して相互に接続されている。演算モ
ジュール131〜133の出力ポートは、さらに、それ
ぞれ信号線181〜183を介して、複数の入力信号の
うち同一であるものが多い方の信号を出力する多数決回
路104の入力ポートに接続されている。多数決回路1
04の出力ポートは、信号線106を介して、電力変換
器102を構成する各スイッチング素子のスイッチング
端子に接続されている。
【0012】次に、本電力変換器制御装置の動作を説明
する。電力変換器102に電力を供給する電源、電力変
換器102の内部、及び電力変換器102が接続されて
いる電力系統の電流値及び電圧値は、センサ111〜1
1nによりそれぞれ検出され、センサ111〜11nに
より小電力の電気信号に変換され、信号線141〜14
nを介して各ADモジュール121〜123に入力され
る。各ADモジュール121〜123は、入力されたア
ナログ信号をデジタル信号に変換した後、それぞれ信号
線151〜153を介して各演算モジュール131〜1
33に転送する。ADモジュール121〜123におけ
るアナログ信号からデジタル信号への変換は、それぞれ
信号線191〜193を介して演算モジュール131〜
133から指示されたタイミングに合わせて行われる。
【0013】演算モジュール131は、信号線171,
176を介して同期用信号を演算モジュール132,1
33にそれぞれ送信し、また、それぞれ信号線175,
173を通して演算モジュール132,133から同期
用信号を受信する。演算モジュール131は、信号線1
71,176に送信した同期用信号と信号線175,1
73を介して受信した同期用信号とに基づいてADモジ
ュール121へのAD変換動作の開始信号を生成し、こ
の動作開始信号を信号線191を介してADモジュール
121に送信する。演算モジュール131は、また、信
号線151を介してADモジュール121からデータを
受信し、それぞれ信号線161,166を介して演算モ
ジュール132,133にADモジュール121から受
信したデータを送信すると共に、それぞれ信号線16
5,163を介して演算モジュール132,133を経
由してADモジュール122,123からのデータを受
信する。3個のADモジュール121,122,123
からのデータが全てそろった段階で、演算モジュール1
31は、極端に異なるデータを異常と判定する予め定め
られたアルゴリズムに従って3個のADモジュール12
1,122,123の何れかに配線の断線,ショート等
の永久的故障が発生しているか否かを判定し、故障の発
生していないADモジュールからのデータを選択し、こ
の選択したデータを用いて、電力変換器102の動作を
制御するパルス幅変調された制御パルスを生成し、信号
線181を介して多数決回路104に送出する。他の演
算モジュール132,133も、演算モジュール131
と同様に動作する。即ち、演算モジュール131,13
2,133は、同一のADモジュールからのデータを用
いて同一の演算を行う。従って、演算モジュール13
1,132,133は同一の制御パルスを生成するはず
であり、各演算モジュールの生成した制御パルスを比較
して不一致が発生した場合にはいずれかの演算モジュー
ルで故障が発生したことがわかる。
【0014】図2は、上述した、演算モジュール131
がADモジュール121,122,123のうち故障の
発生していないADモジュールからのデータを選択する
アルゴリズムを示すフローチャートである。このフロー
チャートを参照しながら、演算モジュール131のこの
選択動作を説明する。
【0015】演算モジュール131は、まず最初に、A
Dモジュール121が異常であることを示す変数e1及
びADモジュール122が異常であることを示す変数e
2を0に設定する(ステップS1)。
【0016】次に、演算モジュール131が受信した全
てのデータに対して異常の有無を調べる。AD変換の結
果には誤差が含まれているため、2個のADモジュール
からのデータが一致していなくとも必ずしもそのADモ
ジュールが異常であるとは限らない。そのため、ADモ
ジュールの異常の検出は、2個のADモジュールからの
データを比較し、両者の差が一定の値の範囲内にあるか
否かにより判定する。両者が一定の値の範囲内に入って
いない場合には、2個のデータのうちの何れかが異常で
あると判定する。両者の差が一定の値の範囲内に入って
いる場合には、2個のデータとも正常であると判定す
る。この判定動作を行うため、演算モジュール131
は、まず、判定すべきデータを受入れ(ステップS
2)、ADモジュール121及びADモジュール122
からのデータの差を演算し、その差が一定の値の範囲内
にあるか否かを判定する(ステップS3)。
【0017】ADモジュール121からのデータとAD
モジュール122からのデータとの差が一定の値を超え
て両ADモジュールの何れかが異常であると判定した場
合には、次に、ADモジュール121及びADモジュー
ル123からのデータ間の差を判定し両者の異常の有無
を判定する(ステップS4)。
【0018】ADモジュール121からのデータ及びA
Dモジュール123からのデータ間の差も一定の値を超
えて両ADモジュールの何れかが異常であると判定した
場合には、ADモジュール121からのデータが異常で
あると判定し、ADモジュール121が異常であること
を示す変数e1を1とする(ステップS5)。
【0019】ADモジュール121及び122からのデ
ータ間の差が異常であり、ADモジュール121及び1
23からのデータ間の差が正常である場合には、演算モ
ジュール131は、ADモジュール122からのデータ
が異常であると判定し、ADモジュール122が異常で
あることを示す変数e2を1とする(ステップS6)。
【0020】ADモジュール121,122からのデー
タ間の差が正常範囲内にある場合には、ADモジュール
121,122は何れも正常であると判定し、変数e
1,e2の値は変更しない。
【0021】全てのデータについて異常検出を終了する
と(ステップS7)、演算モジュール131は、異常検
出の結果に従ってデータの選択を行う。まず、変数e1
が1であるか否かを判定し(ステップS8)、変数e1
が1である場合には変数e2が1であるか否かを判定す
る(ステップS9)。
【0022】変数e1,e2がともに1である場合に
は、演算モジュール131は、ADモジュール123か
らのデータを選択し(ステップS10)、変数e1が1
で変数e2が0である場合にはADモジュール122か
らのデータを選択する(ステップS11)。また、変数
e1が0である場合には、ADモジュール121からの
データを選択する(ステップS12)。
【0023】演算モジュール131は、このようにして
選択したデータを用いて、電力変換器102の動作を制
御するパルス幅変調された制御パルスを生成し、信号線
181を介して多数決回路104に送出する。
【0024】多数決回路104は、信号線181〜18
3を介して3個の演算モジュール131〜133から電
力変換器102の制御パルスを受け取り、入力された制
御パルスのうち同一であるものが多い方の制御パルスを
選択する多数決を行った後、その選択された制御パルス
を信号線106を介して電力変換器102の各スイッチ
ング素子のスイッチング端子に送信する。これによっ
て、いずれか1個の演算モジュールに故障が発生した場
合でも、残りの2個の演算モジュールが正しい制御パル
スを出力していれば、正しい制御パルスが選択されて電
力変換器102に送信されるため、正常に処理を続ける
ことが可能となり、高い信頼性を得ることができる。
【0025】図3は、図1の電力変換器制御装置のAD
モジュール121の具体的構成を示すブロック図であ
る。ここでは、簡単のためセンサの個数を4個とした時
の例を示してある。ADモジュール121は、アナログ
信号をデジタル信号に変換するADボード202,20
4と、変換したデジタルデータの転送を制御する転送ボ
ード206とから成る。ADボード202の入力ポート
には信号線141,142が接続され、出力ポートはデ
ータバス212に接続されている。また、制御信号21
4が入力される。ADボード204の入力ポートには信
号線143,144が接続され、出力ポートはデータバ
ス212に接続されている。また、制御信号214が入
力される。転送ボード206の入力ポートは信号線19
1及びデータバス212に接続され、出力ポートは信号
線151に接続されている。また、制御信号214が出
力される。
【0026】次に、ADモジュール121の動作を説明
する。ADボード202は、転送ボード206から、制
御信号214により、AD変換開始の指示を受けると、
信号線141,142を介してセンサ111,112か
ら受信した信号をアナログ信号からデジタル信号に変換
する。また、転送ボード206から、制御信号214に
より、状態読み出しの指示を受信すると、自己のAD変
換動作の進行状態を示す信号をデータバス212に出力
する。また、転送ボード206から、制御信号214に
より、データ読み出しの指示を受信すると、データバス
212に変換したデジタルデータを出力する。ADボー
ド204の動作も、ADボード202の動作と同様であ
る。
【0027】転送ボード206は、信号線191を介し
て動作開始信号を受け取ると、制御信号214を出力し
て、ADボード202,204にAD変換開始の指示を
送信する。その後、制御信号214により、ADボード
202,204に状態読み出しの指示を送信し、データ
バス212を介してADボード202,204の状態を
示す信号を受信する。この状態を示す信号がADボード
202又は204のAD変換中を示している時には、A
D変換終了となるまで、状態の読み出しを繰り返す。A
Dボード202,204の状態が両者ともAD変換終了
となると、制御信号214により、ADボード202,
204にデータ読み出しの指示を送り、データバス21
2を介してデータを受信する。4個のセンサに対応する
データを全て受信すると、受信したデータを信号線15
1を介して出力する。
【0028】図1の電力変換器制御装置のADモジュー
ル122,123も、ADモジュール121と同様に構
成され、同様に動作する。
【0029】図4は、図1の電力変換器制御装置の演算
モジュール131の具体的構成を示すブロック図であ
る。図において、信号線163は、シリアルデータをパ
ラレルデータに変換するシリアル入力回路302の入力
ポートに接続され、シリアル入力回路302の出力ポー
トは、信号線332を介して、入力信号を内蔵のメモリ
に一旦格納してデータ読み出し要求に応じて格納してい
るデータを出力する転送制御回路312の入力ポートに
接続されている。信号線161は、パラレルデータをシ
リアルデータに変換するシリアル出力回路304の出力
ポートに接続され、シリアル出力回路304の入力ポー
トは信号線334を介して転送制御回路312の出力ポ
ートに接続されている。信号線151はシリアル入力回
路306の入力ポートに接続され、シリアル入力回路3
06の出力ポートは信号線336を介して転送制御回路
312の入力ポートに接続されている。信号線166は
シリアル出力回路308の出力ポートに接続され、シリ
アル出力回路308の入力ポートは信号線338を介し
て転送制御回路312の出力ポートに接続されている。
信号線165はシリアル入力回路310の入力ポートに
接続され、シリアル入力回路310の出力ポートは信号
線340を介して転送制御回路312の入力ポートに接
続されている。転送制御回路312の入出力ポートは、
またバス342にも接続されている。
【0030】バス342には、転送制御回路312の他
に、中央制御装置(CPU)320,リードオンリメモ
リ(ROM)314,ランダムアクセスメモリ(RA
M)316,バス342上のデータを監視し、バス34
2の断線、雑音等の障害を検出する障害監視回路32
2,及び電力変換器102の制御パルスを生成して出力
する出力制御回路324の各入出力ポートが接続されて
いる。障害監視回路322の出力ポートは信号線346
を介してCPU320の入力ポートにも接続されてい
る。出力制御回路324の入力ポートは、信号線344
を介して、ADモジュール121の動作開始信号を生成
する同期制御回路318の出力ポートに接続され、出力
ポートは信号線181に接続されている。同期制御回路
318の出力ポートは、また、信号線191,171,
176,344にも接続され、入力ポートは信号線17
3,175に接続されている。
【0031】次に、この演算モジュール131の動作を
説明する。シリアル入力回路302,306,310
は、それぞれ信号線163,151,165からシリア
ルデータを受信すると、受信したシリアルデータをパラ
レルデータに変換し、それぞれ信号線332,336,
340を介して転送制御回路312に出力する。
【0032】シリアル出力回路304,308は、それ
ぞれ信号線334,338を介して転送制御回路312
よりパラレルデータを受信すると、受信したパラレルデ
ータをシリアルデータに変換し、信号線161,166
上に出力する。
【0033】転送制御回路312は、信号線332,3
36,340を介してシリアル入力回路302,30
6,310からパラレルデータを受け取ると、内蔵して
いるメモリに一旦格納する。また、バス342を介して
CPU320からデータの読み出し要求を受信すると、
メモリに格納しているデータをバス342を介してCP
U320に出力する。また、バス342を介してCPU
320からデータを受信すると、内蔵のメモリに格納す
る。また、シリアル入力回路306又はCPU320か
ら受信したデータを内蔵メモリへ一旦格納した後、格納
したデータを信号線334,338を介してシリアル出
力回路304,308に出力する。
【0034】CPU320は、一定の周期でバス342
を介して転送制御回路312から3つのADモジュール
121,122,123からのデータを受信し、正常な
ADモジュールのデータを選択して電力変換器102を
制御するためのデータを生成し、バス342を介して出
力制御回路324に送信する。また、他の演算モジュー
ル132,133にデータを転送する必要がある時に
は、バス342を介して転送制御回路312に必要なデ
ータを転送する。
【0035】障害監視回路322は、バス342上のデ
ータを監視し、障害を検出した場合には信号線346を
介してCPU320に初期化信号を出力する。障害を検
出する方法としてはバス上にパリティなどのエラーチェ
ック用の信号を供給してデータの異常を検出する。障害
検出方法としては、また、CPU320がROM314
のサムチェックやRAM316の読み書きのチェックな
どのチェック用のプログラムを実施し、エラーを検出し
た時にバス342を通して障害監視回路322に通知す
るという方法を用いてもよい。
【0036】同期制御回路318は、信号線171,1
75;176,173を介して、それぞれ演算モジュー
ル132,133と同期用信号をやり取りし、AD変換
の動作開始信号を生成して信号線191上に出力する。
それと同時に動作開始信号が論理レベル1となってから
の時間をカウントし、そのカウント値を信号線344を
介して出力制御回路324に送出する。
【0037】出力制御回路324は、信号線344を介
して同期制御回路318から受信した時間情報、及びバ
ス342を介してCPU320から受信した制御データ
をもとに電力変換器102の制御パルスを生成し、信号
線181上に出力する。
【0038】図1の電力変換器制御装置の演算モジュー
ル132,133も、演算モジュール131と同様に構
成され、同様に動作する。
【0039】図5は、図4の演算モジュール131の転
送制御回路312の具体的構成を示すブロック図であ
る。図5において、信号線332,336,340は、
それぞれバッファ402,406,410の入力ポート
に接続され、バッファ402,406,410の出力ポ
ートはバス422に接続されている。バッファ404,
408の入力ポートはバス422に接続され、バッファ
404,408の出力ポートは、それぞれ信号線33
4,338に接続されている。バス422には、バッフ
ァ416の入力ポート、バッファ418の出力ポート、
及びメモリ412の入出力ポートも接続されている。バ
ッファ416の出力ポート及びバッファ418の入力ポ
ートはバス342に接続されている。メモリ412に格
納されているデータを読み出して転送する制御回路41
4の入出力ポートは、メモリ412、バッファ402,
404,406,408,410,416,418の各
入出力ポートに接続されている。
【0040】次に、この転送制御回路312の動作を説
明する。バッファ402,406,410は、それぞれ
信号線332,336,340を介してデータを受信す
ると、メモリ412の書込み要求を制御回路414に出
力する。制御回路414から準備完了の連絡を受信する
と、信号線332,336,340を介して受信したデ
ータをバス422に出力する。バッファ402,40
6,410がバス422上に出力したデータは、メモリ
412で受信され、このメモリ412に格納される。
【0041】バッファ404,408は制御回路414
からデータの取り込み要求を受信すると、バス422か
らデータを取り込み、それぞれ信号線334,338上
に出力する。バッファ404,408が取り込むデータ
はメモリ412からバス422に出力されたデータであ
る。
【0042】メモリ412は、制御回路414からデー
タの読み出しの指令を受け取ると、指定されたデータを
バス422に出力する。また、制御回路414からデー
タ書き込みの指令を受け取ると、バス422からデータ
を取り込み、指定された場所に格納する。
【0043】バッファ416はバス342を介してデー
タ読み出し指令を受信すると、制御回路414にデータ
読み出し要求を出力する。制御回路414から準備完了
の連絡を受信すると、メモリ412がバス422上に出
力したデータを取り込み、バス342上に出力する。
【0044】バッファ418はバス342からデータ書
き込みの指令を受信すると、バス342上のデータを取
り込み、メモリ412への書込み要求を制御回路414
に出力する。制御回路414から準備完了の連絡を受信
すると、バス342から取り込んだデータをバス422
上に出力する。バッファ418がバス422上に出力し
たデータは、メモリ412に取り込まれ、このメモリ4
12に格納される。
【0045】図6は、図5の転送制御回路312のメモ
リ412上のデータの配置を示した図である。メモリ4
12は、受信データ1〜3及び送信データ1の4つの領
域に分割されている。受信データ1,3の領域は、それ
ぞれバッファ402,410からのデータが書き込ま
れ、バッファ416からの読み出し要求によって、書き
込まれているデータが読み出される。
【0046】受信データ2の領域は、バッファ406か
らのデータが書き込まれ、書き込み完了と同時に、バッ
ファ404,408に出力される。また、バッファ41
6からの読み出し要求によって読み出される。
【0047】送信データ1の領域は、バッファ418か
らのデータが書き込まれ、書き込み完了と同時に、バッ
ファ404,408に出力される。
【0048】図7は、図4の演算モジュール131の同
期制御回路318の具体的構成を示すブロック図であ
る。図7において、信号線173はバッファ616の入
力端子に接続され、バッファ616の出力端子は、信号
線646を介して、ANDゲート608及び612のそ
れぞれ一方の入力端子に接続されている。信号線175
はバッファ622の入力端子に接続され、バッファ62
2の出力端子は信号線644を介してANDゲート61
2の他方の入力端子及びANDゲート610の一方の入
力端子に接続されている。ANDゲート608及び61
0のそれぞれ他方の入力端子は、信号線642を介し
て、受信信号を遅延して出力する遅延回路(DL回路)
614の出力端子に接続され、ANDゲート608,6
10,612の出力端子は3入力ORゲート606の各
入力端子に接続されている。ORゲート606の出力端
子は、信号線632を介してバッファ602の入力端
子、及びカウンタ604のリセット端子に接続されてい
る。バッファ602の出力端子は信号線191に接続さ
れ、カウンタ604のカウント値出力端子は信号線34
4に、カウント終了信号を出力するキャリー端子は信号
線640を介してDL回路614及びバッファ618,
620の各入力端子に接続されている。バッファ61
8,620の各出力端子はそれぞれ信号線171,17
6に接続されている。
【0049】次に、この同期制御回路318の動作を説
明する。カウンタ604は、一定時間毎にカウント値を
1ずつ増加させ、カウントしたカウント値を信号線34
4上に出力する。また、信号線632を介してOR回路
606から動作開始信号を受け取ると、カウント値を0
にクリアする。また、カウント値が予め定められた値に
等しくなると、カウント値を固定し、信号線640上に
カウント終了信号を送出する。
【0050】DL回路614は、信号線640を介して
カウンタ604からカウント終了信号を受信すると、こ
のカウント終了信号を一定時間遅延させた後、信号線6
42上に出力する。DL回路614は、他の演算モジュ
ール132,133との間でカウント終了信号を転送し
合うのに要する時間だけ、演算モジュール131のカウ
ント終了信号を遅らせるための回路である。
【0051】バッファ616,622は、それぞれ信号
線173,175を介して演算モジュール133,13
2からのカウント終了信号を受信し、それぞれ信号線6
46,644上に出力する。バッファ618,620
は、信号線640を介してカウンタ604からカウント
終了信号を受信し、それぞれ信号線171,176上に
出力する。
【0052】3個のAND回路608,610,61
2、及びOR回路606の4つの回路は、全体で1つの
多数決回路を構成している。即ち、信号線642,64
4,646の値、すなわち3個の演算モジュール13
1,132,133からのカウント終了信号の値、のう
ち2個以上が論理レベル1の時は信号線632上に論理
レベル1の信号を出力し、それ以外の時は、信号線63
2に論理レベル0の信号を出力する。この多数決回路か
ら出力される論理レベル1の信号は、バッファ602,
信号線191を介してADモジュール121に入力さ
れ、ADモジュール121のAD変換動作開始信号とな
る。
【0053】図8は、図4の同期制御回路318の動作
を示すタイミングチャートである。各演算モジュール1
31〜133のカウンタはそれぞれ一定時間おきにカウ
ント値を1ずつ増加させ、カウント値が予め定められた
値に等しくなるとカウント終了信号を出力する。カウン
ト値を増加させる間隔はモジュールによって少しずつ異
なるため、カウント終了信号の出力タイミングもモジュ
ールによって少しずつ異なる。ここでは、演算モジュー
ル131からのカウント終了信号の出力が一番早く、演
算モジュール132からのカウント終了信号の出力が一
番遅いと仮定した。各演算モジュールの同期制御回路
は、2つの演算モジュールのカウント終了信号が論理レ
ベル1となった時点で変換開始信号を論理レベル1にす
るため、この例では、演算モジュール132のカウント
終了信号が論理レベル1となった時点で、全てのADモ
ジュール121〜123への変換開始信号が論理レベル
1となり、全てのADモジュール121〜123で同一
のタイミングでアナログ信号からデジタル信号への変換
を行うことが可能となる。カウント終了信号すなわち変
換開始信号が論理レベル1となると、各演算モジュール
のカウンタはリセットされるため、カウント終了信号も
論理レベル0となる。この例では、演算モジュール13
2のカウンタはカウント終了信号が論理レベル1となる
前にリセットされてしまうため、カウント終了信号は常
に論理レベル0のままとなる。
【0054】図9は、図4の演算モジュール131の出
力制御回路324の具体的構成を示すブロック図であ
る。図9において、信号線344は比較回路804の一
方の入力端子に接続され、比較回路804の他方の入力
端子は信号線812を介してレジスタ802の出力ポー
トに接続されている。比較回路804の出力端子は信号
線816を介してラッチ回路806のトリガ信号入力端
子に接続されている。ラッチ回路806の入力端子は信
号線814を介してレジスタ802の出力ポートに接続
され、ラッチ回路806の出力端子は信号線818を介
してバッファ808の入力端子に接続されている。レジ
スタ802の入力ポートはバス342に接続され、バッ
ファ808の出力端子は信号線181に接続されてい
る。
【0055】次に、この出力制御回路324の動作を説
明する。レジスタ802は、バス342を介してCPU
320から電力変換器制御用のデータを受信して格納
し、信号線812,814を介して比較回路804,ラ
ッチ回路806にそれぞれ出力する。電力変換器制御用
のデータは、1制御周期中の基準時刻から制御パルスを
立ち上げ又は立ち下げるべき時間の情報と、その時刻に
なった時に制御パルスを論理レベル0にすべきか論理レ
ベル1にすべきかという情報とからなる。
【0056】比較回路804は、信号線344を介して
同期制御回路318から受信したカウント値と信号線8
12を介してレジスタ802から受信した時刻に関する
情報とを比較し、両者が一致した時に信号線816上の
出力レベルを論理レベル1に、それ以外のときには信号
線816上の出力レベルを論理レベル0にする。
【0057】ラッチ回路806は、比較回路804の信
号線816上の出力レベルが論理レベル1となったタイ
ミングに合わせて、信号線818上の出力レベルを変化
させる。変化後の出力レベルは、信号線814を介して
レジスタ802から入力された信号レベルに等しい。
【0058】バッファ808は、ラッチ回路806の出
力信号を信号線181上に出力する。
【0059】このようにして、電力変換器102のスイ
ッチング動作を制御する制御パルスをCPU320から
指示された時刻に、CPU320から指示された信号レ
ベルに設定する。
【0060】図10は、図1の電力変換器制御装置の多
数決回路104の具体的構成を示すブロック図である。
【0061】図10において、信号線181,182,
183はそれぞれバッファ902,904,906の入
力端子に接続されている。バッファ902の出力端子
は、信号線922を介して、ANDゲート908及び9
12の各一方の入力端子に接続され、バッファ904の
出力端子は、信号線924を介して、ANDゲート90
8の他方の入力端子及びANDゲート910の一方の入
力端子に接続され、バッファ906の出力端子は、信号
線926を介して、ANDゲート910及び912の各
他方の入力端子に接続されている。ANDゲート90
8,910,912の出力端子は、それぞれ信号線92
8,930,932を介して、3入力ORゲート914
の各入力端子に接続され、ORゲート914の出力端子
は信号線106に接続されている。
【0062】次に、この多数決回路104の動作を説明
する。バッファ902,904,906は、それぞれ信
号線181,182,183を介して制御パルスを受信
し、受信した制御パルスをそれぞれ信号線922,92
4,926上に出力する。
【0063】AND回路908,910,912及びO
R回路914が組み合わさって、多数決動作を行う。す
なわち、信号線922,924,926上の制御パルス
のうち2個以上が論理レベル1の時には信号線106上
の制御パルスも論理レベル1となり、2個以上が論理レ
ベル0の時には信号線106上の制御信号も論理レベル
0となる。
【0064】図11は、図1の電力変換器制御装置の演
算モジュール131,132,133の正常動作時の処
理の流れを示す図である。
【0065】図11(a)は、3個の演算モジュール1
31,132,133の処理の流れを示した図である。
演算モジュール131,132,133はそれぞれ一定
の周期で同一の処理を行う。すなわち3個の演算モジュ
ール131,132,133とも、各演算周期・・・,
k,k+1,k+2,・・・で、処理<0>を行う。3
個の演算モジュール131,132,133の演算周期
開始タイミングは一致しており、各演算周期の初めにA
Dモジュールから入力されるデータの交換を行う。
【0066】図11(b)は1つの演算モジュールの演
算周期1回分の処理の流れを示したフローチャートであ
る。演算周期の初めに他の演算モジュールとADモジュ
ールから入力されるデータを交換し(ステップS11)
た後、正常なデータを選択し(ステップS12)、選択
したデータを用いて演算処理を行う(ステップS1
3)。演算処理が終了すると、次のデータが転送されて
くるまでの間データ待ちのアイドル状態となる(ステッ
プS14)。
【0067】図12は、図11(b)に示した演算処理
ステップ(ステップS13)における具体的なデータ処
理の流れを示すフローチャートである。演算処理ステッ
プ(ステップS13)は、位相検出ステップ(ステップ
S21),電力検出ステップ(ステップS22),電圧
制御ステップ(ステップS23),PWM制御ステップ
(ステップS24)の4個の処理ステップからなる。以
下に説明する各処理中で、アルファベットの右下に
「k」の文字を付けて表記されている変数はk回目の演
算周期で計算される値であることを表し、アルファベッ
トの右下に「k−1」の文字を付けて表記されているる
変数はk−1回目の演算周期で計算された値であること
を表す。
【0068】位相検出処理ステップ(ステップS21)
は、図13に示すように、ADモジュールからのデータ
の電圧値Vの時間変化を正弦波曲線で近似し、各時刻の
位相θを求める処理である。
【0069】図14は、図13に示した位相θを求める
位相検出処理の具体的内容の一例を示す図である。図に
おいて、1行目の処理は、時刻tを演算周期の分だけ進
める処理である。2行目ないし5行目の処理は、過去n
演算周期分の入力データを変数V(i)に格納する処理
である(なお、iは任意の自然数を表す)。7行目ない
し22行目の処理は、近似した正弦波曲線の振幅V0の
値を求める処理である。9行目の処理では、振幅V0の
値を1演算周期前の値としたときの正弦波曲線と入力デ
ータとの差の総和d0を求める。11行目の処理では、
振幅V0の値を1演算周期前の値に増分ΔVを加算した
値としたときの正弦波曲線と入力データとの差の総和d
pを求める。13行目の処理では、振幅V0の値を1演
算周期前の値に増分ΔVを減算したときの正弦波曲線と
入力データとの差の総和dmを求める。15行目ないし
22行目の処理では、総和d0,dp,dmの中から最
小値を求め、その時の振幅V0の値を最終的な値として
決定する。
【0070】24行目ないし25行目の処理は、近似し
た正弦波曲線が図13の横軸(時間軸)と交わる時刻t
0を求める処理である。この処理の内容は、9行目ない
し22行目の振幅V0の値を求める処理と同様である。
【0071】27行目ないし28行目の処理は、近似し
た正弦波曲線の周期Tを求める処理である。この処理の
内容は、9行目ないし22行目の振幅V0の値を求める
処理と同様である。
【0072】30行目ないし34行目の処理は、位相θ
が2πを超えたときに位相θから2πを減算すると共
に、位相θが2πを超えたことを示す変数tvを演算モ
ジュール中に設定する処理である。
【0073】35行目の処理は位相θを求める処理であ
る。
【0074】以上のように、位相検出処理は入力データ
と内部データとのみに依存し、電力検出,電圧制御,P
WM制御の処理結果には依存しない。
【0075】図15は、図12に示した電力検出ステッ
プ(ステップS22)の具体的処理内容の一例を示す図
である。図において、Pは電力のうち電圧Vと同一位相
の成分、Qは電圧Vと90度ずれた位相成分である。
【0076】図15からも明らかなように、電力検出ス
テップ(ステップS22)は、入力データ、位相検出ス
テップ(ステップS21)の処理結果、及び内部データ
のみに依存し、電圧制御ステップ(ステップS23),
PWM制御ステップ(ステップS24)の処理結果には
依存しない。
【0077】図16は、図12に示した電圧制御ステッ
プ(ステップS23)の具体的処理内容の一例を示す図
である。図16において、OPは出力電圧の期待値OV
の電圧Vと同一位相の成分、OQは出力電圧の期待値O
Vの電圧Vと90度ずれた位相成分である。出力電圧成
分OP,OQの計算は、位相θが2πを超えたことを示
す信号tvが1となったときにのみ行われる。出力電圧
成分OPには、電力Pとその期待値PIとの差にゲイン
gpを乗じた補正値が加算される。出力電圧成分OQに
は、電力Qとその期待値QIとの差にゲインgqを乗じ
た補正値が加算される。出力電圧の期待値OVは、出力
電圧成分OPに位相θの正弦を乗じた値及び出力電圧O
Qに位相θの余弦を乗じた値の和として計算される。
【0078】以上のように、電圧制御ステップ(ステッ
プS23)は、入力データ及び位相検出ステップ(ステ
ップS21),電力検出ステップ(ステップS22)の
処理結果、並びに内部データのみに依存し、PWM制御
ステップ(ステップS24)の処理結果には依存しな
い。
【0079】図17は、PWM制御ステップ(ステップ
S24)の処理の概要を示す図である。PWM制御ステ
ップ(ステップS24)においては、基準となる三角波
と出力電圧の期待値OVとの比較を行い、期待値OVの
方が三角波より大きいときに出力される制御パルスがオ
ンに、期待値OVの方が小さいときに制御パルスがオフ
になるように制御を行う。
【0080】図18は、PWM制御ステップ(ステップ
S24)の具体的処理の内容の一例を示す図である。図
において、1行目と2行目との処理は、三角波の位相を
示す変数φを更新する処理である。変数φは、1演算周
期に1ずつ増加し、0から2m−1の間を変化する。こ
こで、mは、三角波の電圧値が−VMからVMまで変化
する時間を1演算周期を1として換算した数値である。
すなわち、三角波は0からmまでの間でその電圧値が−
VMからVMまで増加し、mから2mの間でその電圧値
がVMから−VMまで減少する。
【0081】3行目ないし12行目の処理は、三角波の
現在の値、及び制御パルスの変化の方向Sを求める処理
である。変数φが位相mより小さいときには制御パルス
はオンからオフに変化するため、変化の方向Sを0に設
定する。変数φが位相mより大きいときには制御パルス
はオフからオンに変化するため、変化の方向Sに1を設
定する。
【0082】13行目ないし18行目の処理は、三角波
と出力電圧の期待値OVとの交点を求める処理である。
現在の時刻から1演算周期内に三角波と出力電圧の期待
値OVとが交わる場合には、交わる時刻をCと設定す
る。Cの値は、交わる時刻をカウンタ604のカウント
値(1演算周期の間に0からCMまで変化する)に変換
した値である。1演算周期内に三角波と出力電圧の期待
値OVとが交わらない場合には、Cの値を最大値CMよ
り大きく設定し、制御パルスが変化しないようにする。
【0083】以上のように、PWM制御ステップ(ステ
ップS24)は、入力データ、及び位相検出ステップ
(ステップS21),電力検出ステップ(ステップS2
2),電圧制御ステップ(ステップS23)の処理結
果、並びに内部データの全てに依存する。
【0084】上述したように、通常の電力変換器制御装
置の各処理ステップはデータの依存関係に応じて上流か
ら下流へと分割することができる。
【0085】図19は、図12に示した演算処理の演算
内容と障害の波及効果の関係を示す図である。
【0086】図19(a)は、周期(k−1)に障害が
発生し位相検出ステップ(ステップS21)の内部デー
タV(n−1)が破壊された時の障害の波及効果を示す
図である。周期(k)の処理においてV(n−1)の値
に依存するV(n)の演算結果は不正な値となるが、V
(n−1)の値は正常な値に戻る。さらに、周期(k+
1)の処理においてはV(n)の演算結果も正しい値と
なる。
【0087】このように、内部データV(1)〜V
(n)は一度不正データになっても、入力データが正し
い値であることが保証されていれば、正しい値に回復す
る。内部データV(1)〜V(n)のように、処理を続
けているうちに正しい値に回復するデータを非再帰デー
タと称することとする。
【0088】図19(b)は、周期(k−1)に障害が
発生し電圧制御の内部データOPが破壊された時の障害
の波及効果を示す図である。周期(k)の処理において
内部データOPの値は自分自身に依存するため、不正な
値のままとなる。周期(k+1)以降の処理においても
同様である。
【0089】この様に、内部データOPは過去の自分自
身の値に依存するため、一度不正データになると正しい
値に回復することはできない。この様に処理を続けても
正しい値に回復しないデータを再帰データと呼すること
とする。障害が発生した時に正常な系から障害の発生し
た系に転送する必要があるのは、再帰データのみであ
る。メモリ上の再帰データを格納する領域と非再帰デー
タを格納する領域を分割しておくことにより、障害発生
時に再帰データのみを選んで転送する処理を効率化する
ことが可能である。
【0090】図19(C)は、周期(k−1)に障害が
発生し電力検出の出力データPが不正な値となった時の
障害の波及効果を示す図である。周期(k)の処理にお
いてデータPの値に依存するデータP,OP,OVの演
算結果は全て不正な値となる。周期(k+1)以降の処
理においても同様である。
【0091】この様に、電力検出の処理結果が不正とな
ると電圧制御の処理結果も不正となる。従って、障害が
発生した場合に正常な系から障害の発生した系にデータ
を転送する時には上流の処理の内部データを先に転送す
る必要がある。
【0092】図20は、図1の電力変換器制御装置の演
算モジュール131で障害を検出した時の処理方法の第
一の実施例を示す図である。
【0093】演算周期(k+2)で演算モジュール13
1が障害を検出し、CPU320にリセットをかけ、R
AM316,メモリ412,制御回路414内のレジス
タの制御定数他各素子及び制御回路の初期化処理を開始
する。初期化処理においては、まず最初に自己診断プロ
グラムによるハードウェア障害のチェック、及び、過去
一定時間内に同様の障害を検出していないかどうかのチ
ェックを行う。ハードウェア障害を検出した場合、また
は過去一定時間内に同様の障害を検出していた場合に
は、障害の回復は不可能であると判断し、初期化処理を
停止する。上記の要因が発見できなかった場合には、上
述したレジスタ等のハードウェアの初期化処理を開始す
る。
【0094】演算周期(k+3)では、演算モジュール
131は初期化処理中であるため、他の演算モジュール
とADデータの交換を行うことはできない。そのため、
演算モジュール132及び133は演算モジュール13
1からのデータを除いた2つのデータの中から正常なデ
ータを選択して処理を行う。
【0095】演算周期(k+4),(k+5)では、演
算モジュール131は初期化が終了して通常の処理(処
理<0>)を行う。この2周期分の処理によって、内部
データのうち非再帰データは正しい値となる。しかし、
再帰データの値は不正のままであり、出力データも不正
な値のままである。
【0096】演算周期(k+6)では、演算モジュール
131は、通常の処理を行うと同時に、演算モジュール
132に再帰データの転送開始を要求する(処理<i
>)。
【0097】演算周期(k+7)では、演算モジュール
131は、通常の処理を行うと同時に、演算モジュール
132から演算モジュール131に図12の位相検出ス
テップ(ステップS21)に関する再帰データを転送す
る(処理<t1>,処理<r1>)。
【0098】演算周期(k+8)では、演算モジュール
131は、通常の処理を行うと同時に、演算モジュール
132から演算モジュール131に図12の電力検出ス
テップ(ステップS22)に関する再帰データを転送す
る(処理<t2>,処理<r2>)。演算モジュール1
31は演算周期(k+7)で演算モジュール132から
受け取った位相検出ステップ(ステップS21)に関す
る再帰データを用いて処理を行うため、位相検出ステッ
プ(ステップS21)の結果は全て正しい値となる。
【0099】演算周期(k+9)では、演算モジュール
131は、通常の処理を行うと同時に、演算モジュール
132から演算モジュール131に図12の電圧制御ス
テップ(ステップS23)に関する再帰データを転送す
る(処理<t3>,処理<r3>)。演算モジュール1
31は、演算周期(k+7),(k+8)で演算モジュ
ール132から受け取った位相検出ステップ(ステップ
S21),電力検出ステップ(ステップS22)に関す
る再帰データを用いて処理を行うため、位相検出ステッ
プ(ステップS21),電力検出ステップ(ステップS
22)の結果は全て正しい値となる。
【0100】演算周期(k+10)では、演算モジュー
ル131は、通常の処理を行うと同時に、演算モジュー
ル132から演算モジュール131に図12のPWM制
御ステップ(ステップS24)に関する再帰データを転
送する(処理<t4>,処理<r4>)。演算モジュー
ル131は演算周期(k+7),(k+8),(k+
9)で演算モジュール132から受け取った位相検出ス
テップ(ステップS21),電力検出ステップ(ステッ
プS22),電圧制御ステップ(ステップS23)に関
する再帰データを用いて処理を行うため、位相検出ステ
ップ(ステップS21),電力検出ステップ(ステップ
S22),電圧制御ステップ(ステップS23)の結果
は全て正しい値となる。
【0101】演算周期(k+11)以降は、演算モジュ
ール131は通常の処理(処理<0>)を行う。演算モ
ジュール131は演算周期(k+7),(k+8),
(k+9),(k+10)で演算モジュール132から
受信した位相検出ステップ(ステップS21),電力検
出ステップ(ステップS22),電圧制御ステップ(ス
テップS23),PWM制御ステップ(ステップS2
4)に関する再帰データを用いて処理を行うため、位相
検出ステップ(ステップS21),電力検出ステップ
(ステップS22),電圧制御ステップ(ステップS2
3),PWM制御ステップ(ステップS24)の結果は
全て正しい値となる。
【0102】演算周期(k+2)〜(k+10)の間は
演算モジュール131は不正なデータを出力するが、多
数決回路104により演算モジュール132,133の
出力データが選択されるため、電力変換器102を正常
に運転することができる。
【0103】このように、非再起データV(i)は一度
不正な値となっても処理を続けている間に正しい値に復
帰するが、必ずしも1演算周期で復帰するとは限らず、
復帰には最大n演算周期を要する。したがって、図20
に示したように、演算モジュール131は、再帰データ
の転送を開始する前に通常処理<0>を複数回(図20
の場合には2回)行う必要がある。
【0104】図21は、図20の各処理の詳細を説明す
るための図である。
【0105】図21(a)は、図20の演算周期(k+
6)における演算モジュール131の処理の内容を示し
たものである。この処理内容は図11(b)で示した正
常状態の処理内容とほぼ同じ(データ交換ステップS1
1,データ選択ステップS12,演算処理ステップS1
3,アイドルステップS14は同じ)であるが、演算処
理ステップS13の終了後に再帰データの転送要求を出
力するステップ(ステップS211)が設けられている
ところが異なっている。
【0106】図21(b)は、図20の演算周期(k+
7)における演算モジュール132の処理の内容を示し
たものである。この処理内容も図11(b)で示した正
常状態の処理内容とほぼ同じであるが、演算処理ステッ
プS13の終了後に再帰データの送信を行うステップ
(ステップS212)が設けられているところが異なっ
ている。
【0107】図21(c)は、図20の演算周期(k+
7)における演算モジュール131の処理の内容を示し
たものである。この処理内容も図11(b)で示した正
常状態の処理内容とほぼ同じであるが、演算処理ステッ
プS13の終了後に再帰データの受信を行うステップ
(ステップS213)が設けられているところが異なっ
ている。
【0108】図22は、図1の電力変換器制御装置の演
算モジュール131で障害を検出した時の処理方法の第
二の例を示す図である。この実施例の特徴は、障害発生
時だけでなく正常に処理を行っている時にも3つの演算
モジュール間で図12の各処理ステップにおける再帰デ
ータの交換を順次行う点にある。
【0109】演算周期(k)では全ての演算モジュール
が正常に処理(処理<c2>)を行う。また、処理終了
後の空き時間に電力検出ステップS22における再帰デ
ータを交換し、一致チェックを行う。万一、不一致が検
出された場合には、後述する手順に従って、最も確から
しいと思われる値を選択して処理を続行する。
【0110】演算周期(k+1)の処理も演算周期
(k)の処理と同様であるが、転送する再帰データが電
圧制御ステップS23における再帰データである点が異
なる。
【0111】演算周期(k+2)で演算モジュール13
1は障害を検出し、CPU320にリセットをかけ、R
AM316,メモリ412,制御回路414内のレジス
タの制御定数他各素子及び制御回路の初期化処理を開始
する。演算モジュール131は他の演算モジュール13
2,133と再帰データの交換を行うことはできない。
そのため、演算モジュール132,133は演算モジュ
ール131からの再帰データを除いた2つの再帰データ
の一致チェックを行う。
【0112】演算周期(k+3)では、演算モジュール
131は初期化処理中であるため、他の演算モジュール
132,133とデータの交換を行うことはできない。
そのため、演算モジュール132,133は演算モジュ
ール131からのデータを除いた2個のデータの中から
正常なデータを選択して処理を行う。再帰データの一致
チェックについても同様である。
【0113】演算周期(k+4)では、演算周期(k)
の処理と同様の処理(処理<c2>)を行い、電力検出
ステップS22における再帰データの一致チェックを行
う。これによって、演算モジュール131でも演算モジ
ュール132,133から転送されてきた再帰データが
選択され、電力検出ステップS22における再帰データ
が正しい値となる。
【0114】演算周期(k+5)でも演算周期(k+
4)の処理と同様であり、電圧制御ステップS23にお
ける再帰データが正しい値となる。一方、電力検出ステ
ップS22における再帰データは演算周期(k+4)で
一度は正しい値となるが、演算モジュール131の位相
検出ステップS21における再帰データは正しい値でな
いため、位相検出ステップS21における再帰データの
値に依存している電力検出ステップS22における再帰
データは演算周期(k+5)の処理終了後には不正デー
タとなってしまう。
【0115】演算周期(k+6)でも演算周期(k+
5)の処理と同様であり、PWM制御ステップS24に
おける再帰データが正しい値となる一方、電圧制御ステ
ップS23における再帰データは処理終了後には不正デ
ータとなってしまう。
【0116】演算周期(k+7)でも演算周期(k+
5)の処理と同様であり、位相検出ステップS21にお
ける再帰データが正しい値となる一方、PWM制御ステ
ップS24における再帰データは処理終了後には不正デ
ータとなってしまう。
【0117】演算周期(k+8)でも演算周期(k+
5)の処理と同様であり、電力検出ステップS22にお
ける再帰データが正しい値となる。また、位相検出ステ
ップS21における再帰データは入力データと位相検出
ステップS21における内部データとにしか依存しない
ため、処理終了後も正しい値を保持する。
【0118】演算周期(k+9)でも演算周期(k+
8)の処理と同様であり、電圧制御ステップS23にお
ける再帰データが正しい値となると同時に、位相検出ス
テップS21及び電力検出ステップS22における再帰
データも正しい値を保持する。
【0119】演算周期(k+10)でも演算周期(k+
8)の処理と同様であり、PWM制御ステップS24に
おける再帰データが正しい値となると同時に、位相検出
ステップS21、電力検出ステップS22及び電圧制御
ステップS23における再帰データも正しい値を保持す
る。
【0120】演算周期(k+11)以降は通常の処理を
行う。位相検出ステップS21、電力検出ステップS2
2、電圧制御ステップS23及びPWM制御ステップS
24の結果は全て正しい値となる。
【0121】この様に正常時の処理と障害発生時の処理
を同一内容とすることにより、ソフトウェアの構造を簡
単化することが可能となり、ソフトウェアの不良削減に
効果がある。また、正常時も再帰データの一致チェック
を行うため、通常の方法では検出できない様な障害が発
生し再帰データの不一致が発生した場合でも、最も確か
らしいデータを選択することにより、正常に処理を行う
ことが可能となる。
【0122】図23は、図22の各処理(処理<c1>
〜処理<c4>)の詳細を説明するための図である。こ
の処理内容は、基本的には図11(b)に示した処理<
0>の処理内容と同様であるが、演算処理(ステップS
13)の後に再帰データ交換のステップ(ステップS2
31)及び再帰データ選択のステップ(ステップS23
2)を設けているところが特徴である。
【0123】図24は、図23の再帰データ選択ステッ
プ(ステップS232)の処理の流れを示すフローチャ
ートである。次に、このフローチャートを参照しながら
再帰データ選択動作を説明する。
【0124】まず、エラーコードを示す変数eを0に初
期化する(ステップS241)。
【0125】次に、演算モジュール131の再帰データ
D1と演算モジュール132の再帰データD2とを比較
し(ステップS242)、両者が不一致のときは変数e
に1を加える(ステップS243)。
【0126】次に、演算モジュール131の再帰データ
D1と演算モジュール133の再帰データD3とを比較
し(ステップS244)、両者が不一致のときは変数e
に2を加える(ステップS245)。
【0127】次に、演算モジュール132の再帰データ
D2と演算モジュール133の再帰データD3とを比較
し(ステップS246)、両者が不一致のときは変数e
に4を加える(ステップS247)。
【0128】次に、変数eの値を調べる(ステップS2
48)。
【0129】変数eが0の時には、全ての演算モジュー
ル131,132,133の再帰データD1,D2,D
3が正常であり、どの演算モジュールの再帰データを選
択しても同じであるが、演算モジュール131の再帰デ
ータD1を選択することとする(ステップS249)。
【0130】変数eが3の時には、演算モジュール13
1の再帰データD1が異常であり、残りの2つの演算モ
ジュール132,133の再帰データD2,D3は正常
である。この場合は、演算モジュール132の再帰デー
タD2と演算モジュール133の再帰データD3とのい
ずれを選択しても同じであるが、演算モジュール132
の再帰データD2を選択することとする(ステップS2
50)。
【0131】変数eが5の時には、演算モジュール13
2の再帰データD2が異常であり、残りの2つの演算モ
ジュール131,133の再帰データD1,D3は正常
である。この場合は、演算モジュール131の再帰デー
タD1と演算モジュール133の再帰データD3とのい
ずれを選択しても同じであるが、演算モジュール131
の再帰データD1を選択することとする(ステップS2
51)。
【0132】変数eが6の時には、演算モジュール13
3の再帰データD3が異常であり、残りの2つの演算モ
ジュール131,132の再帰データD1,D2は正常
である。この場合は、演算モジュール131の再帰デー
タD1と演算モジュール132の再帰データD2のいず
れを選択しても同じであるが、演算モジュール131の
再帰データD1を選択することとする(ステップS25
2)。
【0133】変数eが7の時には、2個以上の演算モジ
ュールの再帰データが異常である。この場合、どの演算
モジュールの再帰データが正しいか判定不可能なため、
3個の演算モジュール131,132,133の再帰デ
ータD1,D2,D3の平均値を選択する(ステップS
253)。
【0134】変数eが1,2,4のケースは原理的にあ
り得ないケースである。
【0135】図25は、図1の演算モジュール131の
具体的構成の第二の実施例を示すブロック図である。本
実施例の特徴は、複数の演算ボードを有する点にある。
【0136】この演算モジュール131’は、信号の転
送を行う転送ボード1802と、演算動作を行う2個の
演算ボード1804,1806とからなる。
【0137】転送ボード1802の入力ポートには信号
線163,151,165,173,175及びバス1
812が接続されており、出力ポートには信号線19
1,161,166,171,181,176及びバス
1812が接続されている。演算ボード1804,18
06の入出力ポートは、それぞれバス1812に接続さ
れている。
【0138】次に、この演算モジュール131’の動作
を説明する。転送ボード1802は、それぞれ信号線1
71,176を介して演算モジュール132’,13
3’(それぞれ演算モジュール131’と同様の構成を
取る)に同期用信号を送信し、それぞれ信号線175,
173を介して演算モジュール132’,133’から
同期用信号を受信する。演算モジュール131’は、信
号線171,176を介して送信した同期用信号と信号
線175,173を介して受信した同期用信号に基づい
てADモジュール121への開始信号を生成し、信号線
191に出力する。また、信号線151を介してADモ
ジュール121からデータを受信し、それぞれ信号線1
61,166を介して演算モジュール132’,13
3’にADモジュール121から受信したデータを送信
すると共に、それぞれ信号線165,163を介して演
算モジュール132’,133’を経由してADモジュ
ール122,123からのデータを受信する。3個のA
Dモジュール121〜123からのデータが全てそろっ
た段階で、図2に示したアルゴリズムに従って3個のA
Dモジュールのいずれかに故障が発生していないかどう
かを調べ、故障の発生していないADモジュールからの
データを選択し、選択したデータをバス1812を介し
て演算ボード1804,1806に転送する。また、演
算ボード1804から制御データを受け取り、それに基
づいて電力変換器102の制御パルスを生成して信号線
181に出力する。
【0139】演算ボード1804,1806はバス18
12を介して転送ボード1802からデータを受け取
り、演算の途中結果をバス1812を介してやり取りし
ながら演算処理を行う。
【0140】図26は、図25の転送ボード1802の
具体的構成を示すブロック図である。この転送ボード1
802の構成は、図4に示した演算モジュール131の
構成とほぼ同じであるが、バス342及びバス1812
間の信号のやり取りを仲介して潤滑にするバスインタフ
ェース1904を有する点が異なる。
【0141】バスインタフェース1904は、CPU3
20からバス342を介してデータの書き込み要求を受
信すると、バス1812に受信した書き込み要求を出力
する。バス1812から準備完了の通知を受信すると、
バス1812に書き込みデータを出力する。また、CP
U320からデータの読み出し要求を受信すると、バス
1812に読み出し要求を出力する。バス1812から
準備完了の通知を受信すると、バス1812からデータ
を取り込み、バス342に出力する。
【0142】図27は、図25の演算ボード1804の
具体的構成を示すブロック図である。この演算ボード1
804の構成は図26に示した転送ボード1802の構
成のサブセットとなっており、転送ボード1802に比
べて、シリアル入力回路302,306,310、シリ
アル出力回路304,308、転送制御回路312、同
期制御回路318、及び出力制御回路324が無い点が
異なっており、それ以外の構成要素は転送ボード180
2の構成要素と同一である。
【0143】図25の演算ボード1806の構成も演算
ボード1804の構成と同一である。
【0144】図28は、図25の演算ボード1804,
1806で処理を行う際のデータの流れを示す図であ
る。演算ボード1804,1806の全体の処理は処理
1から処理5までの5つに分かれており、演算ボード1
804が処理1,3,5を、演算ボード1806が処理
2,4を実行する。これらの処理1〜5は、図12に示
した、位相検出,電力検出,電圧制御,PWM制御等の
処理に対応するものである。
【0145】処理1は、入力データ及び内部データのみ
に依存し、処理2,3,4,5の結果には依存しない。
【0146】処理2は、入力データ及び内部データのみ
に依存し、処理1,3,4,5の結果には依存しない。
【0147】処理3は、入力データ、処理1,2の結果
及び内部データのみに依存し、処理4,5の結果には依
存しない。
【0148】処理4は、入力データ、処理1,2の結果
及び内部データのみに依存し、処理3,5の結果には依
存しない。
【0149】処理5は、入力データ、処理1,2,3,
4の結果及び内部データの全てに依存する。
【0150】図29は、図25の演算ボード1804,
1806のRAM316上のデータの配置を示す図であ
る。
【0151】データは入力データ,非再帰データ,再帰
データの3種に分類され、それぞれ入力データ領域R
1,非再帰データ領域R2,再帰データ領域R31〜R
35,空きエリアR4の4個の領域に配置されている。
この様に再帰データを一定の領域に集めることにより、
演算ボード1804,1806及び転送ボード1802
間の再帰データの転送を効率良く行うことが可能とな
る。
【0152】図30は、演算モジュール131’として
図25に示した構成を採用した図1の電力変換器制御装
置において、演算モジュール131’で障害を検出した
時の処理方法の例を示す図である。この図に示した処理
方法は、図22に示した処理方法とほぼ同じであるが、
再帰データの分割数が4から5に増えたため、再帰デー
タの一致チェックの周期が4演算周期から5演算周期に
増えた点のみが異なる。
【0153】図31は、図30の処理の詳細を説明する
図である。
【0154】演算ボード1804,1806は、転送ボ
ード1802から入力データを受け取ってから処理を開
始するため、演算周期の開始時刻が転送ボード1802
より遅れている。
【0155】演算ボード1804は、処理1が終了する
と処理結果を演算ボード1806に転送する。演算ボー
ド1806は、処理2,4が終了すると処理結果を演算
ボード1804に転送する。
【0156】転送ボード1802は再帰データの交換,
選択の処理を行う。この処理は対象となる再帰データを
生成する処理が終了すると開始されるため、対象となる
再帰データの種類に応じて1つの演算周期の中のどの時
刻に処理を行うかが異なる。
【0157】この図のように、3つのボードを用いて処
理を分担することにより、長い処理時間を必要とする処
理であっても、決められた演算周期内に行うことが可能
となる。
【0158】図32は、本発明を適用した電力変換器制
御装置の第二の実施の形態の構成を示すブロック図であ
る。図1に示した第一の実施の形態と本実施の形態との
相違点は、第一の実施の形態がADモジュール及び演算
モジュールをそれぞれ3重化しているのに対し、本実施
の形態はADモジュール及び演算モジュールをそれぞれ
2重化しているという点である。すなわち、本実施の形
態の電力変換器制御装置は、2個のADモジュール25
21,2522及び2個の演算モジュール2531,2
532を有している。また、2重化構成に対応するた
め、演算モジュール2531は自モジュール内で障害が
発生しているかどうかの情報を選択回路2504に出力
するために、線号線2508を介して選択回路2504
と接続されている。その他の構成は、ADモジュール及
び演算モジュールの数が少ないことにより相互の結線数
が少ない点を除いて、第一の実施の形態の電力変換器制
御装置と同じである。
【0159】本実施の形態の電力変換器制御装置におい
て、選択回路2504は、信号線2508から演算モジ
ュール2531の障害情報を受け取り、演算モジュール
2531で障害が発生していない時には信号線2581
上の演算モジュール2531の出力を選択して信号線2
506に出力する。一方、演算モジュール2531で障
害が発生している時には信号線2582上の演算モジュ
ール2532の出力を選択して信号線2506に出力す
る。
【0160】図33は、図32の演算モジュール253
1の具体的構成を示すブロック図である。図において、
信号線2551,2562は、シリアルデータをパラレ
ルデータに変換するシリアル入力回路2606,261
0の入力ポートに接続され、シリアル入力回路260
6,2610の出力ポートは、信号線2636,264
0を介して、入力信号を内蔵のメモリに一旦格納してデ
ータ読み出し要求に応じて格納しているデータを出力す
る転送制御回路2612の入力ポートに接続されてい
る。信号線2561は、パラレルデータをシリアルデー
タに変換するシリアル出力回路2608の出力ポートに
接続され、シリアル出力回路2608の入力ポートは信
号線2638を介して転送制御回路2612の出力ポー
トに接続されている。転送制御回路2612の入出力ポ
ートは、またバス2642にも接続されている。
【0161】バス2642には、転送制御回路2612
の他に、中央制御装置(CPU)2620,リードオン
リメモリ(ROM)2614,ランダムアクセスメモリ
(RAM)2616,バス2642上のデータを監視
し、バス2642の断線、雑音等の障害を検出する障害
監視回路2622,及び電力変換器2502の制御パル
スを生成して出力する出力制御回路2624の各入出力
ポートが接続されている。障害監視回路2622の出力
ポートは、信号線2646を介してCPU2620の入
力ポート、及び信号線2508にも接続されている。出
力制御回路2624の入力ポートは、信号線2644を
介して、ADモジュール2521の動作開始信号を生成
する同期制御回路2618の出力ポートに接続され、出
力制御回路2624の出力ポートは信号線2581に接
続されている。同期制御回路2618の出力ポートは、
また、信号線2591,2571にも接続され、入力ポ
ートは信号線2572に接続されている。
【0162】次に、この演算モジュール2531の動作
を説明する。シリアル入力回路2606,2610は、
それぞれ信号線2551,2562からシリアルデータ
を受信すると、受信したシリアルデータをパラレルデー
タに変換し、それぞれ信号線2636,2640を介し
て転送制御回路2612に出力する。
【0163】シリアル出力回路2608は、信号線26
38を介して転送制御回路2612よりパラレルデータ
を受信すると、受信したパラレルデータをシリアルデー
タに変換し、信号線2561上に出力する。
【0164】転送制御回路2612は、信号線263
6,2640を介してシリアル入力回路2606,26
10からパラレルデータを受け取ると、内蔵しているメ
モリに一旦格納する。また、バス2642を介してCP
U2620からデータの読み出し要求を受信すると、メ
モリに格納しているデータをバス2642を介してCP
U2620に出力する。また、バス2642を介してC
PU2620からデータを受信すると、内蔵のメモリに
格納する。また、シリアル入力回路2606又はCPU
2620から受信したデータを内蔵メモリへ一旦格納し
た後、格納したデータを信号線2638を介してシリア
ル出力回路2608に出力する。
【0165】CPU2620は、一定の周期でバス26
42を介して転送制御回路2612から2個のADモジ
ュール2521,2522からのデータを受信し、正常
なADモジュールのデータを選択して電力変換器250
2を制御するためのデータを生成し、バス2642を介
して出力制御回路2624に送信する。また、他の演算
モジュール2532にデータを転送する必要がある時に
は、バス2642を介して転送制御回路2612に必要
なデータを転送する。
【0166】障害監視回路2622は、バス2642上
のデータを監視し、障害を検出した場合には信号線26
46を介してCPU2620に初期化信号を出力する。
障害を検出する方法としてはバス2642上にパリティ
などのエラーチェック用の信号を供給してデータの異常
を検出する。障害検出方法としては、また、CPU26
20がROM2614のサムチェックやRAM2616
の読み書きのチェックなどのチェック用のプログラムを
実施し、エラーを検出した時にバス2642を介して障
害監視回路2622に通知するという方法を用いてもよ
い。障害監視回路2622は、初期化信号を出力すると
同時に、信号線2508上に障害が発生したかどうかの
情報を出力する。
【0167】同期制御回路2618は、信号線257
1,2572を介して、演算モジュール2532と同期
用信号をやり取りし、AD変換の動作開始信号を生成し
て信号線2591上に出力する。それと同時に動作開始
信号が論理レベル1となってからの時間をカウントし、
そのカウント値を信号線2644を介して出力制御回路
2624に送出する。
【0168】出力制御回路2624は、信号線2644
を介して同期制御回路2618から受信した時間情報、
及びバス2642を介してCPU2620から受信した
制御データをもとに電力変換器2502の制御パルスを
生成し、信号線2581を介して選択回路2504に出
力する。
【0169】図32の電力変換器制御装置の演算モジュ
ール2532も、演算モジュール2531と同様に構成
され、同様に動作する。
【0170】図34は、図33の同期制御回路2618
の具体的構成を示すブロック図である。図34におい
て、信号線2572はバッファ2712の入力端子に接
続され、バッファ2712の出力端子は、信号線272
8を介して、比較回路2706の一方の入力端子に接続
されている。比較回路2706の他方の入力端子は、信
号線2726を介して、受信信号を遅延して出力する遅
延回路(DL回路)2708の出力端子に接続され、比
較回路2706の出力端子は、信号線2724を介して
カウンタ2704の補正値入力端子に接続されている。
カウンタ2704のカウント値出力端子は信号線264
4に、カウント終了信号を出力するキャリー端子は信号
線2722を介してDL回路2708及びバッファ27
02,2710の各入力端子に接続されている。バッフ
ァ2702,2710の各出力端子はそれぞれ信号線2
591,2571に接続されている。
【0171】次に、この同期制御回路2618の動作を
説明する。カウンタ2704は、一定時間毎にカウント
値を1ずつ増加させ、カウントしたカウント値を信号線
2644上に出力する。また、カウント値と、信号線2
724を介して比較回路2706から受信した補正値と
の和が予め定められた値に等しくなると、信号線272
2上にAD変換の動作開始信号を出力し、カウント値を
0にリセットする。
【0172】DL回路2708は、信号線2722を介
してカウンタ2704から動作開始信号を受信すると、
この動作開始信号を一定時間遅延させた後、信号線27
26上に出力する。DL回路2708は、他方の演算モ
ジュール2532との間で動作開始信号を転送し合うの
に要する時間だけ、演算モジュール2531の動作開始
信号を遅らせるための回路である。
【0173】バッファ2702,2710は、信号線2
722を介してカウンタ2704から動作開始信号を受
信し、それぞれ信号線2591,2571を介してAD
モジュール2521及び演算モジュール2532に動作
開始信号を出力する。
【0174】バッファ2712は、信号線2572を介
して演算モジュール2532からの動作開始信号を受信
し、信号線2728を介して比較回路2706に送信す
る。比較回路2706は、信号線2726及び2728
を介して演算モジュール2531及び2532のAD変
換の動作開始信号を受け取り、両者のタイミングのずれ
からカウンタ2704の補正値を計算して信号線272
4を介してカウンタ2704に出力する。
【0175】図35は、図33に示した同期制御回路2
618の動作を説明するタイミングチャートである。
【0176】各演算モジュール2531,2532のカ
ウンタ2704はそれぞれ一定時間おきにカウント値を
1ずつ増加させ、カウント値と補正値の和が予め定めら
れた値に等しくなると動作開始信号を出力する。ここで
は、演算モジュール2531のカウンタが演算モジュー
ル2532のカウンタより短い間隔でカウント値を増加
させるとして説明する。
【0177】最初のAD変換開始タイミングでは演算モ
ジュール2531の出力した動作開始信号と演算モジュ
ール2532の出力した動作開始信号とが同一タイミン
グであるため、補正値は0となる。二番目のAD変換開
始タイミングでは演算モジュール2531の出力した動
作開始信号は演算モジュール2532の出力した動作開
始信号より早いため、演算モジュール2531では補正
値は負の数となり、演算モジュール2532では補正値
は正の数となる。三番目のAD変換開始タイミングでは
演算モジュール2531の出力する動作開始信号は補正
値が負であるため本来のタイミングより遅くなり、演算
モジュール2532の出力する動作開始信号は補正値が
正であるため本来のタイミングより早くなる。その結
果、演算モジュール2531の出力した動作開始信号と
演算モジュール2532の出力した動作開始信号はほぼ
同一のタイミングとなる。
【0178】図36は、図32の電力変換器制御装置に
おいて演算モジュール2531が障害を検出した時の処
理方法の実施例を示す図である。
【0179】本実施例は、図20に示した処理方法の実
施例において演算モジュール133を無くした場合と同
じである。演算モジュール2531が不正データを出力
している間は、演算モジュール2532の出力を用いて
電力変換器を制御することになるため、図20の実施例
と同様、電力変換器を停止することなく演算モジュール
2531を正常状態に復帰させることが可能である。
【0180】本実施例では、2つの演算モジュール25
31,2532の出力の選択を演算モジュール2531
の障害検出機能に頼っているため、検出できない障害が
発生した場合に誤った出力を電力変換器に出力してしま
う可能性があるのが弱点であるが、図1の電力変換器制
御装置に比べて物量がほぼ3分の2と小さくすることが
可能である。
【0181】以上、本発明の実施の形態について電力変
換器制御装置を例にとって説明したが、本発明が他の機
器制御装置にも適用可能であることは明らかである。
【0182】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明を適用した多
重化制御装置においては、1つの系で障害を検出した時
に正常な系の処理を継続したまま正常な系から障害を検
出した系に制御データを転送することにより、機器を停
止することなく障害を検出した系を正常状態に復帰させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電力変換器制御装置の第一の
実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の演算モジュール131が、受信したデー
タのうちの1つを選択するアルゴリズムを示すフローチ
ャートである。
【図3】図1のADモジュール121の具体的構成を示
すブロック図である。
【図4】図1の演算モジュール131の具体的構成を示
すブロック図である。
【図5】図4の転送制御回路312の具体的構成を示す
ブロック図である。
【図6】図5のメモリ412上のデータの配置を示す図
である。
【図7】図4の同期制御回路318の具体的構成を示す
ブロック図である。
【図8】図4の同期制御回路318の動作を説明するた
めのタイミングチャートである。
【図9】図4の出力制御回路324の具体的構成を示す
ブロック図である。
【図10】図1の多数決回路104の具体的構成を示す
ブロック図である。
【図11】図1の電力変換器制御装置の演算モジュール
の正常動作時の処理の流れを示す図である。
【図12】図11(b)の演算処理ステップのデータの
流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の位相検出ステップの処理の概要を示
す図である。
【図14】図13の位相θを求める位相検出処理の具体
的内容の一例を示す図である。
【図15】図12の電力検出ステップの具体的処理内容
の一例を示す図である。
【図16】図12の電圧制御ステップの具体的処理内容
の一例を示す図である。
【図17】図12のPWM制御ステップの処理の概要を
示す図である。
【図18】図12のPWM制御ステップの具体的処理の
内容の一例を示す図である。
【図19】図12の演算処理の演算内容と障害の波及効
果の関係を示す図である。
【図20】図1の電力変換器制御装置の演算モジュール
131で障害を検出した時の処理方法の第一の実施例を
示す図である。
【図21】図20の各処理の詳細を説明するための図で
ある。
【図22】図1の電力変換器制御装置の演算モジュール
131で障害を検出した時の処理方法の第二の実施例を
示す図である。
【図23】図22の各処理の詳細を説明するための図で
ある。
【図24】図23の再帰データ選択ステップの処理の流
れを示すフローチャートである。
【図25】図1の演算モジュール131の具体的構成の
第二の実施例を示すブロック図である。
【図26】図25の転送ボード1802の具体的構成を
示すブロック図である。
【図27】図25の演算ボード1804の具体的構成を
示すブロック図である。
【図28】図25の演算ボード1804,1806で処
理を行う際のデータの流れを示す図である。
【図29】図25の演算ボード1804,1806のR
AM316上のデータの配置を示す図である。
【図30】演算モジュール131’に図25に示した構
成を採用した図1の電力変換器制御装置で、演算モジュ
ール131’で障害を検出した時の処理方法の例を示す
図である。
【図31】図30の処理の詳細を説明するための図であ
る。
【図32】本発明を適用した電力変換器制御装置の第二
の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図33】図32の演算モジュール2531の具体的構
成を示すブロック図である。
【図34】図33の同期制御回路2618の具体的構成
を示すブロック図である。
【図35】図33の同期制御回路2618の動作を説明
するタイミングチャートである。
【図36】図33の電力変換器制御装置で演算モジュー
ル2531が障害を検出した時の処理方法の実施例を示
す図である。
【符号の説明】
102,2502 電力変換器 121〜123,2521,2522 ADモジュール 131〜133,2531,2532 演算モジュール 104 多数決回路 202,204 ADボード 206,1802 転送ボード 312,2612 転送制御回路 314,2614 ROM 316,2616 RAM 318,2618 同期制御回路 320,2620 CPU 322,2622 障害監視回路 324,2624 出力制御回路 412 メモリ 414 制御回路 604,2704 カウンタ 1804,1806 演算ボード 1904 バスインタフェース 2504 選択回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 宜孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 堀田 多加志 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 佐藤 博康 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 上田 茂太 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 電力・電機開発 本部内 (72)発明者 阪東 明 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社 日立製作所 大みか工場内 (72)発明者 鈴木 宏和 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社 電力技術研究所内 (72)発明者 坂本 幸治 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社 電力技術研究所内 (56)参考文献 特開 平8−93679(JP,A) 特開 平7−31160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の周期で同一の処理を行い機器の制
    御信号を出力する多重化された多重化制御装置の障害回
    復方法であって、多重化された制御装置の1つの系で障
    害を検出した時に正常な系から障害を検出した系に制御
    データを転送して障害を検出した系を正常状態に復帰さ
    せる障害回復方法において、 前記制御データを相互の依存関係に基づいて複数のブロ
    ックに分割し、 前記複数のブロックを依存関係の上位から順に複数の演
    算周期にまたがって正常な系から障害を検出した系に転
    送することを特徴とする多重化制御装置の障害回復方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の障害回復方法において、 障害を検出した系で一定周期の間通常の処理を行った後
    に正常な系から障害を検出した系に制御データを転送す
    ることを特徴とする多重化制御装置の障害回復方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の障害回復方法において、 障害の検出の有無にかかわらず各演算周期毎に前記複数
    のブロックのうちの一つを系間で交換し、各系の値が不
    一致であった場合には最も確からしい値を推定して次の
    演算周期の処理に用いることを特徴とする多重化制御装
    置の障害回復方法。
  4. 【請求項4】 一定の周期で同一の処理を行い機器への
    制御信号を出力する多重化された複数の制御装置と、 前記複数の制御装置の出力から最も確からしい値を選択
    して機器に出力する選択回路とを有し、 前記複数の制御装置は、各々、該複数の制御装置のうち
    の一つで障害を検出した時にその制御装置を正常状態に
    復帰させるのに必要なデータを格納するための転送領域
    を有する多重化制御装置において、 前記転送領域は、相互の依存関係に応じて複数のブロッ
    クに分割されたデータを格納するための複数の領域を有
    し、格納された複数ブロックのデータを上位から順に複
    数の演算周期にまたがって正常な系から異常を検出した
    系に転送することを特徴とする多重化制御装置。
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