JP3389118B2 - 回転圧入管杭による地盤改良工法、回転圧入管杭の推進埋設方法及び回転圧入管杭 - Google Patents
回転圧入管杭による地盤改良工法、回転圧入管杭の推進埋設方法及び回転圧入管杭Info
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Description
る地盤改良工法、回転圧入管杭の推進埋設方法及び回転
圧入管杭に関する。
強制圧密工法、締め固工法、脱水工法、杭の打撃打止工
法、先端に掘削羽根を設けた回転圧入鋼管杭の埋設工
法、中掘工法がある。
法は、軟質層の一部又は全部を良質土と入れ換える工法
で、近年は良質の砂の入手が困難になっていることや、
土捨ての問題などがある。強制圧密工法は、粘性土の沈
下障害を取り除くため、盛土で予め付加させる、あるい
は排水路を設ける工法で、盛土の場合は施工中及び施工
後の地盤の挙動の計測(沈下量や変位などの変形の測
定、水圧や土圧などの圧力の測定)や周辺地盤への影響
を確認し、状況に応じた対処を施工に反映して行く必要
があり、また目的の圧密状態を得るのに時間がかかるも
のである。また、排水路を設ける工法は、ドレーン材を
多数打設して排水距離を短縮することにより軟弱地盤の
圧密を促進するもので、目的の圧密状態を得るのに時間
がかかる、切断などの変形が起き易いなどの問題があ
る。 締固め工法は、砂質土材料を振動、衝撃などの手
段により突き固め、地盤の密度を増大させる工法で、衝
撃工法は雑音公害があり街中では使用しがたく、振動工
法は振動公害と作業用水の大量の確保と処理問題があ
る。従来の工法は以上のような問題と共に、全体として
コストのかかる工法であり、深層の改良を行う際には管
理も難しく、効果や改良の度合いの判定が問題になりや
すいものである。杭の打撃打止工法は、大きな支持力及
び地盤の圧密状態を得ることができるが、打撃音が大き
く街中や住宅地近くでは雑音公害となり使用し難いもの
である。回転圧入鋼管杭の埋設工法は、鋼管杭の先端を
閉塞した閉端杭と、鋼管杭先端を開口した開端杭による
ものがある。閉端杭による工法は、掘削した土を杭の周
囲に押し出して地盤の圧密状態を形成するが、支持層な
どに突き当たると著しく推進力が低下したり、停止した
りし、十分な支持層への根入れが達成できなかったり、
長時間の作業を必要とするものであった。また開端杭に
よる工法は、土の多くが杭の中に進入してしまうので、
開端杭に比較して地盤の圧密状態が不充分になることが
考えられる。中堀工法は、杭の中空部から掘削手段を挿
入したりウォータージェットを噴射するなどして、杭先
端部を掘削しながらあるいは緩めなながら杭を推進して
行く工法で、支持力発現法としてはセメントミルクによ
る根固めが多く、打撃打止工法に比べて支持力が低くな
るという問題をもっている。
点に鑑みてなされたものであって、その目的は,地盤の
大きな圧密と強固な支持力が短工期で確実に得られ、且
つ、コスト高とならなず、工事音が静かで残土などの産
業廃棄物が生じることのない地盤改良工法、推進埋設方
法に使用される回転圧入管杭を提供するにある。
杭本体と、この管杭本体の先端側に設けられた、地盤を
掘削し推進するための羽根と、前記管杭本体の底を塞ぐ
ための底板などの底塞部材と、前記底塞部材の底部に下
向きに掘削羽根などの掘削手段を突設し、前記底塞部材
を前記管杭本体の底の内側に止めておくための止手段と
からなり、 前記管杭本体の正回転時においては前記底
塞部材の止状態が保持された状態で前記掘削羽根による
地盤の掘削が行われて杭の推進が進行し、前記管杭本体
が地盤に埋設された状態で該管杭本体を逆回転させ、前
記底塞部材の底部に突設した掘削手段の作用により前記
止段による前記底塞部材の止態が解除され、その後の管
杭本体の正回転による推進に伴い該管本体内に底から土
が進入して行くようにしてなることを特徴とする。
杭本体と、この管杭本体の先端側に設けられた、地盤を
掘削し推進するための羽根と、前記管杭本体の底を該管
杭本体の内側から塞ぐための板部材からなる塞部材本
体、塞部材本体底部に下向きに掘削削羽根などの掘削手
段を突設し、この塞部材本体の縁側に適当な間隔で横向
きに突出形成された複数の塞部材側凸部、この塞部材側
凸部間に形成された後記杭側凸部を通すための塞部材側
凹部とからなる底塞部材と、前記管杭本体の底内側に設
けられた、該管杭本体内にセットされた前記底塞部材の
塞部材側凸部に上方から重なり、該塞部材が上方に移動
しないように止めておくための杭側上凸部、この杭側上
凸部間に形成された前記塞部材側凸部を通すための杭側
上凹み部、前記底塞部材が下方に移動しないようにする
ための杭側下環状凸部、前記管杭本体を正回転させた場
合に前記塞部材が動かないようにして前記塞部材側凸部
と前記杭側上凸部の重なった状態を保持するための、該
管杭本体の適宜な部位に設けられた塞部材止部とからな
る底塞部材止段とからなり、前記管杭本体の正回転時に
は前記底塞部材止手段に前記底塞部材が保持された状態
で前記掘削羽根による地盤の掘削が行われて杭の推進が
進行し、前記管杭本体が地盤に埋設された状態で該管杭
本体を逆回転させ、前記底塞部材の底部に突設した掘削
手段の作用により前記底塞部材が略停止状態となって、
前記塞部材側凸部が前記杭側上凹部内に移動し、前記塞
部材側凹部が前記杭側上凸部下に移動して、前記底塞部
材止手段による前記底塞部材の止状態が解除され、前記
管杭本体の回転圧入推進に伴い該管本体内に底から土が
進入して行くようにしてなることを特徴とする。
圧入管杭において、管本体内の適宜な部位に、低部から
進入する土により押上げられる底塞部材の上昇を止める
ためのリブを設けてなることを特徴とする。
つの発明の回転圧入管杭において、管本体に該管本体内
に水を侵入させたり、侵入した水を前記管本体外に放出
させたりするための水通し孔を前記管本体に適宜にあけ
てなることを特徴とする。
しながら説明する。 <実施の形態1>図1は本発明の実施の形態1の鋼管杭
の地盤への回転圧入の手順図、図2は同じ実施の形態1
の鋼管杭の先端の構造を示すA―A線断面図、図3は同
じ実施の形態1の底塞部材が係止手段に係止されている
状態を示す平面図、図4は同じ実施の形態1の底塞部材
が係止手段から解除された状態を示す平面図、図5は同
じ実施の形態1の鋼管杭の先端を示す斜視図、図7は同
じ実施の形態1の実施試験の原地盤N値と改良後の砂ぐ
あい中間N値の関係を示すグラフ、図8は同じ実施の形
態1の実施試験のシルト含有量が改良後の砂ぐあい中間
N値に及ぼす影響を示すグラフである。回転圧入鋼管杭
1は、管杭本体2の先端外側に地盤を掘削し、推進する
ための螺旋状の掘削羽根3が該管杭本体2の外周に沿っ
て設けられ、管杭本体2の底部内側に蓋板状の底塞部材
4が係止手段5に係止されている。底塞部材4は、塞部
材本体6の縁側に適当な間隔で横向きに複数の塞部材側
凸部7と、この塞部材側凸部7間に形成された塞部材側
凹部8を設け、底には下向きに掘削羽根からなる掘削手
段13を突設してなっている。係止手段5は、該係止手
段5にセットされた底塞部材4の塞部材側凸部7に上方
から重なり該底塞部材4が上方に移動しないように止め
ておくための杭側上凸部9を設け、この杭側上凸部9間
に塞部材側凸部7を通すための杭側上凹み部10を設
け、係止した底塞部材4が下方に移動しないようにする
ための杭側下環状凸部11が全周にわたって設けられ、
杭側上凸部9の正回転方向先端部にはストッパー12が
該杭側上凸部9と杭側下環状凸部11に溶接して設けら
れてなっている。
圧入させながら地盤に推進して行く(図1―)。この
とき、底塞部材4は土を掘削する掘削手段13の作用に
より、塞部材側凸部7を杭側上凸部9の下に入れストッ
パー12に該塞部材側凸部7を押し当て係止手段5内に
係止・保持されて、土に対して抵抗となり、杭内への土
の進入を防止し土の杭本体外側への排土を促進する。こ
の時、塞部材凹部8の内径よりも杭側下環状凸部11の
内径の方が小さくなるように構成されており、土砂の侵
入を防ぐ。掘削手段13は、底板部より下方へ突出させ
る。掘削された土は管杭本体2の外側に強制排土される
ので、軟質層においては地盤圧密化・締固化を実現する
と共に、間隙水が排出されるので液状化の防止も実現し
て行く。鋼管回転圧入杭1の底が支持層に到達したら、
該鋼管回転圧入杭1を逆回転させ、上載荷重をコントロ
ールする。(図1―)。これにより、底塞部材4が略
停止状態(管杭本体2より遅い回転状態を含む。)とな
って、底板側凸部7が杭側上凹部内10に移動し、塞部
材側凹部8が杭側上凸部9下に移動して、土により押上
げられ移動させられて係止手段5の上方に行き該係止手
段5による係止状態から解除される。そのまま、該鋼管
回転圧入杭1を正回転圧入推進にして、支持層に根入れ
して行く(図1−)。底からは杭内に土が進入して底
塞部材4を押上げて行く。このように、硬い支持層への
貫入は、底塞部材4をフリー状態に外して杭を開端杭と
するものである。これは、管杭本体2の先端面積が小さ
くなり、且つ管杭本体内への土の進入が許容されるよう
にするので、推進抵抗を大幅に低減する。これにより、
支持層にも容易に回転圧入推進して行くことができ、短
時間で支持層への十分な根入れを可能としている。
態2の鋼管杭の先端部分を示す斜視図である。鋼管杭1
5は、管杭本体16の底部先端が螺旋状に形成された該
螺旋底部17を形成し、該螺旋底部17に沿って外側に
大幅に外羽根18を、内側に小幅に内羽根19を出して
なる螺旋状の掘削羽根20が設けられ、杭内側に係止手
段5に係止された底塞部材4が設けられてなっている。
鋼管杭15は、掘削羽根20の形状から、該鋼管杭15
の底部縁の外内を掘削するものであるので、より抵抗を
少なくしながら杭の貫入をすすめることができるもので
あるが、内羽根19が掘削した土は杭内側に進入させよ
うと機能する。しかるに、底塞部材4と掘削手段により
内羽根19により掘削された土は管外側へと強制排土さ
れて行く。また、底塞部材4の係止手段5からの解除後
は、積極的に掘削された土が杭内に進入され、支持層に
おける根入れ工事がより短時間で行える。
態3の底塞部材の上昇中の鋼管杭内の状態を示す部分断
面図、図10は同じ実施の形態3の底塞部材がリブに当
り上昇が止められ土が締められた状態を示す部分断面図
である。鋼管杭21は、管本体22内の適宜な部位に土
に押上げれてくる底塞部材23を、それ以上上昇しない
ように止めるリブ24が設けられている。他の構成は、
回転圧入鋼管杭1と同じであるので説明を省略する。土
に押上げられてきた底塞部材23がリブ24に当り、そ
れ以上移動することがないので、管本体22に進入した
土は鋼管杭21の推進に伴い圧密されて、強固に締め固
まった底部を形成する(図10)。底板部材は、縦向き
になったりせず且つスムーズな移動を得るため、適当な
上下厚みのあるものがよい。
形態4の鋼管杭を示す部分図、図12は同じ実施の形態
4の作用状態例を示す概略図である。鋼管杭25は、管
本体の全体に適宜な間隔で水通し孔26を適宜な数空け
てある。水通し孔26には土の進入を防ぐフィルターを
設けるのがよい。他の構成は、回転圧入鋼管杭1と同じ
であるので説明を省略する。図12において、液状化層
の直上に不透水層があり、この場合、液状化層の飽和水
が該液状化層から水通し孔26を通って管本体内27に
流入(液状化層から排出)し、管本体内27を上昇して
不透水層に排出されて行く。これにより、液状化層を非
液状化層に改良することができる。すなわち、鋼管杭そ
のものがドレーン機能を果たす。
使用される回転圧入管杭は、軟質層においては底塞部材
により管杭本体の底を塞いだ閉塞杭として回転圧入推進
して行くので、掘削された土は管杭本体の外側に強制排
土される。この強制排土された土は管杭の容積だけ地盤
を圧密化・締固化すると共に、間隙水の排出を強制して
液状化の防止も行っていく。そして、硬質層である支持
層などに到達した場合には管杭本体底内側に止められた
底塞部材の止状態を解除して開端杭とする。これにより
先端面積が小さくなり且つ管杭本体内への土の進入が許
容されるので、推進抵抗は大幅に低減され、支持層にも
容易に回転圧入推進して行くことができ、短時間で支持
層への十分な根入れを可能とする。すなわち、杭の造成
と同時に軟質層の圧密化・締固・非液状化と、且つ、支
持層への十分な根入れによる強固な支持力有する、強固
な地盤への地盤改良を短時間、短工期で実現する。さら
に、施工のし易さ、低コスト化、施工装置や材料の省力
化と簡素化を実現すると共に、無雑音,無振動,さらに
残土や産業廃棄物などを生じさせない。
てなる回転圧入管杭の発明は、正回転時には推進掘削を
より効率的に進める機能を果たし、逆回転時には土の抵
抗により底塞部材の底塞部材係止手段からの解除を、確
実且つ円滑に実現する機能を果たすものである。
を設けてなる回転圧入杭の発明は、土に押上げられてき
た底塞部材がリブに当り、それ以上移動することがない
ので、管本体に進入した土は鋼管杭の推進に伴い圧密さ
れて、強固に締め固まった底部を形成する。底部の閉塞
率が100パーセントでない場合、底部分の支持される
部分が100パーセントでないことを意味しており、杭
面積部分の支持力が得られないことから、特に大開端杭
の閉塞率が常に問題となるが、本発明によりそういった
問題が解消される。
てなる回転圧入杭の発明は、水通し孔から液状化層など
の飽和水が流入し管内に留まるか、液状化しない地層に
放水される。すなわち、液状化層の飽和水が該液状化層
から排出されるので、液状化層を非液状化層に改良する
ことができる。液状化層の直上に不透水層がある場合、
従来技術なら何らかのドレーン機能が必要となるが、本
発明によると鋼管杭そのものがドレーン機能を果たすの
で、そのための特別の手立てをとる必要がない。
圧入の手順図。
示すA―A線断面図。
係止されている状態を示す平面図。
ら解除された状態を示す平面図。
視図。
す斜視図。
と改良後の砂ぐあい中間N値の関係を示すグラフ。
量が改良後の砂ぐあい中間N値に及ぼす影響を示すグラ
フ。
管杭内の状態を示す部分断面図。
り上昇が止められ土が締められた状態を示す部分断面
図。
図。
略図。
Claims (4)
- 【請求項1】 管杭本体と、この管杭本体の先端側に設
けられた、地盤を掘削し推進するための羽根と、前記管
杭本体の底を塞ぐための底板などの底塞部材と、前記底
塞部材の底部に下向きに掘削羽根などの掘削手段を突設
し、前記底塞部材を前記管杭本体の底の内側に止めてお
くための止手段とからなり、 前記管杭本体の正回転時
においては前記底塞部材の止状態が保持された状態で前
記掘削羽根による地盤の掘削が行われて杭の推進が進行
し、前記管杭本体が地盤に埋設された状態で該管杭本体
を逆回転させ、前記底塞部材の底部に突設した掘削手段
の作用により前記止段による前記底塞部材の止態が解除
され、その後の管杭本体の正回転による推進に伴い該管
本体内に底から土が進入して行くようにしてなることを
特徴とする回転圧入管杭。 - 【請求項2】管杭本体と、この管杭本体の先端側に設け
られた、地盤を掘削し推進するための羽根と、前記管杭
本体の底を該管杭本体の内側から塞ぐための板部材から
なる塞部材本体、塞部材本体底部に下向きに掘削削羽根
などの掘削手段を突設し、この塞部材本体の縁側に適当
な間隔で横向きに突出形成された複数の塞部材側凸部、
この塞部材側凸部間に形成された後記杭側凸部を通すた
めの塞部材側凹部とからなる底塞部材と、前記管杭本体
の底内側に設けられた、該管杭本体内にセットされた前
記底塞部材の塞部材側凸部に上方から重なり、該塞部材
が上方に移動しないように止めておくための杭側上凸
部、この杭側上凸部間に形成された前記塞部材側凸部を
通すための杭側上凹み部、前記底塞部材が下方に移動し
ないようにするための杭側下環状凸部、前記管杭本体を
正回転させた場合に前記塞部材が動かないようにして前
記塞部材側凸部と前記杭側上凸部の重なった状態を保持
するための、該管杭本体の適宜な部位に設けられた塞部
材止部とからなる底塞部材止段とからなり、前記管杭本
体の正回転時には前記底塞部材止手段に前記底塞部材が
保持された状態で前記掘削羽根による地盤の掘削が行わ
れて杭の推進が進行し、前記管杭本体が地盤に埋設され
た状態で該管杭本体を逆回転させ、前記底塞部材の底部
に突設した掘削手段の作用により前記底塞部材が略停止
状態となって、前記塞部材側凸部が前記杭側上凹部内に
移動し、前記塞部材側凹部が前記杭側上凸部下に移動し
て、前記底塞部材止手段による前記底塞部材の止状態が
解除され、前記管杭本体の回転圧入推進に伴い該管本体
内に底から土が進入して行くようにしてなることを特徴
とする回転圧入管杭。 - 【請求項3】 管本体内の適宜な部位に、低部から進入
する土により押上げられる底塞部材の上昇を止めるため
のリブを設けてなることを特徴とする請求項1又は2に
記載の回転圧入管杭。 - 【請求項4】 管本体に該管本体内に水を侵入させた
り、侵入した水を前記管本体外に放出させたりするため
の水通し孔を前記管本体に適宜にあけてなることを特徴
とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転圧入管
杭。
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Publication Number | Publication Date |
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ID=17617666
Family Applications (1)
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