JP3388886B2 - 浮動式歯付きベルトプーリーを有する自転車の伝動装置 - Google Patents
浮動式歯付きベルトプーリーを有する自転車の伝動装置Info
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Description
浮動式歯付きベルトプーリーを有する伝動装置に関する
ものである。
有する自転車の伝動機構として本出願人は先に、特公昭
59−20905号等の浮動内接歯車組を提案したが、
それらの歯車の噛み合いは歯面と歯面を面当り(面接
触)にして力を伝えるようにしたものであった。
転車の伝動系のフロントの浮動歯車機構は、ギヤクラン
クのギヤがアルミ合金等の鋳物製で、プーリーが合成樹
脂の成形品で構成されているが、機械加工仕上げをして
いないため、歯車の形状寸法精度が高くないので、初期
におけるギヤとプーリーの歯車の噛み合いが悪く、その
ため、噛み合い音を発すると共に、踏み込み時における
フィーリングが悪いという問題点があった。
の問題点を解決するため、本発明においては、歯付きベ
ルトによって伝動する駆動車を浮動式歯付きベルトプー
リーとし、このプーリーに内接して伝動する内側伝動車
を有する伝動系において、この浮動式歯付きベルトプー
リーの内歯歯車の歯先き端面と、内側伝動車の外歯歯車
の歯先き端面との間に、内側伝動車と結合したクランク
アーム側に向って拡開する相対傾き角度を設けて浮動式
歯付きベルトプーリーを有する自転車の伝動装置を構成
する。
〜1.7 °が好適である。
ベルトプーリーの内歯歯車の歯先き端面と、内側伝動車
の外歯歯車の歯先き端面との間に、内側伝動車と結合し
たクランクアーム側に向って拡開する相対傾き角度を設
けたから、この伝動系の浮動式歯付きベルトプーリーの
内歯歯車と、内側伝動車である外歯歯車との使用初期に
おける噛み合い部が、真円度の高いプーリーの内歯歯車
の奥側で、線接触に近い部分接触となる。
になると共に、歯の噛み合いによる振動や騒音がなくな
り、実走時におけるペダルの踏み込みのフィーリングも
よくなる。また歯の接触面積が小さいと、合成樹脂製の
プーリーの場合は接触面が圧潰されやすいから、歯の馴
染みが早期によくなり、また圧潰によって接触面が大き
くなれば、以後の摩耗が減速される。
と、歯の接触面積が比較的に大きくなるため、噛み合い
を滑らかにする作用や、振動および騒音を減少させる効
果が有効でなくなる。したがって本発明の2番目の発明
としては、この相対傾き角度の下限値を0.7 °とした。
振動および騒音防止には十分な効果が得られるが、この
相対傾き角度が大きすぎると、歯車の歯の耐摩耗性が悪
くなって耐久性が劣化すると共に、歯車の歯の成形上か
らも相対傾き角度が1.7 °以上になると不都合が生ず
る。このため本発明の2番目の発明としては、この相対
傾き角度の上限値を1.7 °とした。
る。図中1(図1参照)は自転車フレームの立パイプ、
2は下パイプ、3(図2参照)はチェーンステー、4は
ハンガーパイプ、5はクランク軸、6はベアリング、7
はクランクアーム、8はクランクアーム7のボス部に嵌
着した内側伝動車で、9はその外歯歯車、10は浮動式歯
付きベルトプーリーで、11はその外周に形成した外歯歯
車、12はそのプーリーの内側に形成した内歯歯車であ
る。
の一側に設けた側壁板、13は側壁板10a の対抗側に設け
た側板、14は側板13をプーリー10に固定するためのボル
ト、15はそのナットである。また16はハンガーパイプ4
の一側に設けた内側カバープレート、17は側板13の外側
に設けた外側カバープレート、18(図1,3参照)は歯
付きベルトである。
におけ内側伝動車8の外歯歯車9と、プーリー10の内歯
歯車12との噛み合い点の変化を示すもので、O1 はクラ
ンク軸5および外歯歯車9の中心点であり、P1 はペダ
ル踏み込み前の外歯歯車9と内歯歯車12との噛み合い点
である。この状態でペダルを踏み込んで外歯歯車9を矢
印Fの方向へ回転させると、上方の歯付きベルト18に作
用する張力の増大に伴って、噛み合い点P1 が矢印Gの
方向に移動して、例えばP2 点に移る。O2 は噛み合い
点がP1 である場合のプーリー10の中心位置であり、O
3 は噛み合い点がP2 である場合のプーリー10の中心位
置である。
て伝動する駆動車を浮動式歯付きベルトプーリー10と
し、このプーリー10に内接して伝動する内側伝動車8を
有する伝動系において、この浮動式歯付きベルトプーリ
ー10の内歯歯車12の歯先き端面12a と、内側伝動車8の
外歯歯車9の歯先き端面9aとの間に、内側伝動車8と結
合したクランクアーム7側に向って拡開する相対傾き角
度α(図4(a) 参照)を設ける。
10の内歯歯車12の歯先き端面12a を、クランク軸5の軸
線と平行な直線Lに対して角度β傾斜させ、図4(c) に
示すように、内側伝動車8の外歯歯車9の歯先き端面9a
を、クランク軸5の軸線と平行な直線Lに対して角度γ
傾斜させると、図4(a) に示す相対傾き角度αは、α=
β+γになる。
γに対して負の値になる。この場合は初期の噛み合いが
プーリー10の内歯歯車12の開口側で行われることにな
る。図5の円12A は内歯歯車12の奥(側壁板10a 側)の
歯先き端面を含む円で、この円12A は側壁板10a に近接
しているため歪みが少なく真円に近い。図7はこの部分
の内歯歯車12と外歯歯車9との噛合状態を示すもので、
この場合は噛み合いの干渉はない。
の開口側に近い部分の歯先き端面を含む円で、この円12
B は特に負荷が作用した場合に図に示すように歪む傾向
がある。すなわち19は側板13をプーリー10に締結するた
めのボルト挿通孔であるが、この孔19に近い部分12B1の
歪みは少ないが、孔19間の中間部分12B2の歪みは大き
く、全体として波打ち状態になっている。
との噛合状態を示すもので、この場合二点鎖線で示す円
a,b,cの部分で噛み合いの干渉を起こしている。し
たがって図4(d) に示すように角度γを負にした場合は
初期噛み合いがプーリー10の歪の大きい開口側で行われ
るから、角度γを負にすることは好ましくない。
車8である外歯歯車9との噛み合い回転時におけるプー
リー10の横振れ状態を示すもので、(a) は側板13がある
場合であり、(b) は側板がない場合である。すなわち側
板付きの場合は、クランクアーム7と一体の内側伝動車
8に対して、本実施例の場合プーリー10はクリアランス
寸法上約0.5 °傾斜する。また側板なしの場合は、図6
に円12B で示したプーリー10の内歯歯車12の開放側歯部
の波打ち形状の影響によって約0.5 °プーリー10が揺動
する。
の歯先き端面12a と、内側伝動車8の外歯歯車9の歯先
き端面9aとの相対傾き角度α(内側伝動車8と結合した
クランクアーム7側に向って拡開するものを+とし、そ
の反対を−として表わしてある。)をとり、縦座標に異
音の程度(大、中、小、微、なし)をとって示した多く
の実験結果(○印)の分布を示すものである。これによ
りαが+0.7 °〜1.7°の範囲が騒音をなくす上で好適
であることがわかる。
歯付きベルトプーリー10の内歯歯車12の歯先き端面12a
と、内側伝動車8の外歯歯車9の歯先き端面9aとの間
に、内側伝動車8と結合したクランクアーム7側に向っ
て拡開する相対傾き角度αを設けたから、この伝動系の
浮動式歯付きベルトプーリー10の内歯歯車12と、内側伝
動車8である外歯歯車9との使用初期における噛み合い
部が、真円度の高いプーリー10の内歯歯車12の奥側で、
線接触に近い部分接触となる。
が、早期に滑らかになると共に、歯の噛み合いによる振
動や騒音がなくなり、実走時におけるペダルの踏み込み
のフィーリングもよくなる。また歯の接触面積が小さい
と、合成樹脂製のプーリーの場合は接触面が圧潰されや
すいから、歯の馴染みが早期によくなり、また圧潰によ
って接触面が大きくなれば、以後の摩耗が減速されると
いう効果が得られる。
と、歯の接触面積が比較的に大きくなるため、噛み合い
を滑らかにする作用や、振動および騒音を減少させる効
果が有効でなくなる。したがって本発明の2番目の発明
としては、この相対傾き角度の下限値を0.7 °とした。
と、振動および騒音防止には十分な効果が得られるが、
この相対傾き角度αが大きすぎると、歯車の歯の耐摩耗
性が悪くなって耐久性が劣化すると共に、歯車の歯の成
形上からも相対傾き角度αが1.7 °以上になると不都合
が生ずる。このため本発明の2番目の発明としては、こ
の相対傾き角度αの上限値を1.7 °とした。そして図10
によれば、相対傾き角度αが0.7 °〜1.7 °では騒音が
ない状態になるから、この2番目の発明も有効であるこ
とがわかる。
用説明図である。
は、プーリーの内歯歯車の歯先き端面の傾き角度を示す
説明図であり、(c) は、内側伝動車の外歯歯車の歯先き
端面の傾き角度を示す説明図であり、(d) は、内側伝動
車の外歯歯車の歯先き端面の負の傾き角度を示す説明図
である。
歯先き端面を含む円の説明図である。
面を含む円の説明図である。
拡大図である。
拡大図である。
明図であり、(b) は、側板なしプーリーの振れ状態を示
す説明図である。
で示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 歯付きベルトによって伝動する駆動車を
浮動式歯付きベルトプーリーとし、このプーリーに内接
して伝動する内側伝動車を有する伝動系において、この
浮動式歯付きベルトプーリーの内歯歯車の歯先き端面
と、内側伝動車の外歯歯車の歯先き端面との間に、内側
伝動車と結合したクランクアーム側に向って拡開する相
対傾き角度を設けたことを特徴とする浮動式歯付きベル
トプーリーを有する自転車の伝動装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の相対傾き角度を0.7 °〜
1.7 °にしたことを特徴とする浮動式歯付きベルトプー
リーを有する自転車の伝動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15880494A JP3388886B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 浮動式歯付きベルトプーリーを有する自転車の伝動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15880494A JP3388886B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 浮動式歯付きベルトプーリーを有する自転車の伝動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0821499A JPH0821499A (ja) | 1996-01-23 |
JP3388886B2 true JP3388886B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=15679725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15880494A Expired - Lifetime JP3388886B2 (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 浮動式歯付きベルトプーリーを有する自転車の伝動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3388886B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101169139B1 (ko) | 2010-02-04 | 2012-07-30 | 이광원 | 인력 구동형 동력전달장치 |
CN102852997A (zh) * | 2011-06-29 | 2013-01-02 | 侯伟亮 | 一种新型骑式油电混合动力摩托车的动力转换节能器 |
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Family Cites Families (4)
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JP2636958B2 (ja) * | 1990-09-27 | 1997-08-06 | マブチモーター 株式会社 | ウォーム減速機付小型モータ |
JP2924993B2 (ja) * | 1994-06-07 | 1999-07-26 | 日産ディーゼル工業株式会社 | 歯車装置 |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP15880494A patent/JP3388886B2/ja not_active Expired - Lifetime
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KR101169139B1 (ko) | 2010-02-04 | 2012-07-30 | 이광원 | 인력 구동형 동력전달장치 |
CN102852997A (zh) * | 2011-06-29 | 2013-01-02 | 侯伟亮 | 一种新型骑式油电混合动力摩托车的动力转换节能器 |
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---|---|
JPH0821499A (ja) | 1996-01-23 |
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