JP4267250B2 - プーリ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プーリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の内燃機関用に装備された補機類をベルトで駆動するプーリには、金属製のものや樹脂製のものがある。近年における各種自動車部品の軽量化の要請から、プーリについても軽量化を考慮した限界設計がされている。例えば、リム部やウェブ部等の肉厚を薄くしたり、ウェブ部に貫通孔を設けたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、プーリの更なる軽量化を図ろうとすると、さらに肉厚を薄くしたり、貫通孔をより大きくしたりすることになる。このことは、通常の使用においては問題ないとしても、衝撃が加わった場合に、プーリの衝撃強度が他の部位に比べ劣る部位がある。特に、ウェブ部に貫通孔が設けられた付近でリム部の肉厚が薄い部位は衝撃強度が低い。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、プーリの耐衝撃性の信頼性を低下することなく、更なる軽量化を図ることが可能なプーリを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のプーリは、リム部と、ボス部と、ウェブ部とを有している。ここで、リム部は、ベルトが掛けられる外輪部と、外輪部の両側に配設されたベルトの抜け止めであるフランジ部とから構成される。ボス部は、回転軸に軸支されるものである。ウェブ部は、リム部とボス部とを連結すると共に、複数の貫通孔が配設されているものである。そして、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成する。
【0006】
つまり、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けたときに、最弱断面部に発生する負荷を抑制することができる。
【0007】
また、本発明のプーリの抑制手段は、肉ぬすみ部を有する。そして、肉ぬすみ部の最外周端が肉ぬすみ部の両端を結ぶ線分より内側にあるようにするとよい。ここで、肉ぬすみ部は、少なくとも最弱断面部のフランジ部の外周部を凹ませた形状のものである。(請求項1)
【0008】
これにより、プーリに衝撃荷重が加わったときに、肉ぬすみ部の最外周端には衝撃荷重を直接的に受けることがない。すなわち、肉ぬすみ部が設けられている最弱断面部が直接的に衝撃荷重を受けることがない。そして、肉ぬすみ部の一端若しくは両端が衝撃荷重を受けたときには、最弱断面部が受ける負荷は従来の肉ぬすみ部を設けない場合に比べて小さくなる。さらに、肉ぬすみ部を設けているため、より軽量化を図ることができる。
【0009】
また、本発明のプーリの肉ぬすみ部が形成される範囲は、フランジ部の外周部のうちプーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、最弱断面部の外周部の位置からフランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が最弱断面部となる範囲となるようにしてもよい。衝撃荷重位置とは、フランジ部の外周部のうち衝撃荷重がかけられた位置である。(請求項8)
【0010】
例えば、フランジの外周部にプーリの径方向から荷重をかける。そして、その荷重をかける位置が最弱断面部である場合には、最弱断面部に最大の引張り応力が発生する。そして、荷重をかける位置をフランジの外周方向にずらしていくと、徐々に最弱断面部に発生する引張り応力は減少する。この応力が最弱断面部に許容限界応力以上となる範囲に肉ぬすみ部を設ける。その結果、肉ぬすみ部の一端が直接的に衝撃荷重を受ける場合であっても、最弱断面部には所定の応力以下とすることができる。
【0011】
また、本発明のプーリの肉ぬすみ部が形成される範囲は、プーリの径方向の断面に貫通孔を有する範囲となるようにしてもよい。(請求項9)
一般に、最弱断面部が最も強度が低いが、その他の径方向の断面に貫通孔を有する部分も貫通孔を有しない部分に比べて強度は低くなる。そして、断面に貫通孔を有する範囲に肉ぬすみ部を設けることは、設計上非常に容易である。
【0012】
また、本発明のプーリは、ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、回転軸に固定されるボス部と、該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、抑制手段は、複数の突起部を有する。そして、少なくとも最弱断面部のフランジ部の外周部が、最弱断面部に近隣する2つの突起部の先端間を結ぶ線分より内側にあるようにするとよい。ここで、突起部は、フランジ部の外周部のうち少なくとも最弱断面部以外の位置に突設されたものである。(請求項2)
【0013】
これにより、プーリに衝撃荷重が加わったときに、突起部が衝撃荷重を受けることになる。そのため、最弱断面部は衝撃荷重を直接的に受けることがない。そして、突起部が衝撃荷重を受けたときには、最弱断面部に発生する負荷は従来の突起部を設けない場合に比べて小さくなる。なお、突起部を設けることによりプーリの質量は増加するが、肉厚を薄くしたり、貫通孔を大きくしたりすることにより十分に軽量化を図ることは可能である。
【0014】
また、本発明のプーリの突起部が配設される位置は、フランジ部の外周部のうちプーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、最弱断面部の外周部の位置からフランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が最弱断面部とならない位置となるようにしてもよい。(請求項10)
突起部が衝撃荷重を受ける場合であっても、最弱断面部に発生する応力を所定の引張り応力以下とすることができる。
【0015】
また、本発明のプーリの突起部が配設される位置は、プーリの径方向の断面に貫通孔を有する範囲となるようにしてもよい。(請求項11)
この場合には、突起部を設ける位置を決定することは、設計上非常に容易である。
【0016】
また、本発明のプーリの突起部は、周方向に同位相となるフランジ部の前後両側に配設されるようにしてもよい。これにより、確実に突起部の先端が衝撃荷重を受けるようにすることができる。また、後述の周方向に異なる位相に突起部を設ける場合に比べて、通常突起部の高さを低くすることができる。これは、プーリの外径を小さくすることができ、プーリが取付けられた装置全体として小型化が可能となる。
【0017】
また、本発明のプーリの突起部は、周方向に異なる位相となるフランジ部の前後両側に配設されるようにしてもよい。これにより、周方向に同位相に設ける場合に比べて、突起部を設ける数を減少させることができるため、軽量化を図ることができる。
【0018】
また、本発明のプーリは、ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、回転軸に固定されるボス部と、該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、抑制手段は、複数の突起部を有する。そして、少なくとも最弱断面部のフランジ部の外周部が、突起部の先端を通るフランジ部の外周部の接線のうち接点と突起部の先端とを結ぶ線分より内側にあるようにしてもよい。(請求項3)
【0019】
これにより、プーリに衝撃荷重が加わったときに、突起部若しくはフランジ部の外周部の接点が衝撃荷重を受けることになる。そのため、最弱断面部は衝撃荷重を直接的に受けることがない。そして、突起部が衝撃荷重を受けたときには、最弱断面部に発生する負荷は従来の突起部を設けない場合に比べて小さくなる。なお、突起部を設けることによりプーリの質量は増加するが、肉厚を薄くしたり、貫通孔を大きくしたりすることにより十分に軽量化を図ることは可能である。
【0020】
なお、突起部を設ける位置や接点の位置は、フランジ部の外周部のうちプーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、最弱断面部の外周部の位置からフランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が最弱断面部とならない位置となるようにしてもよい。(請求項12)
また、プーリの径方向の断面に貫通孔を有する範囲となるようにしてもよい。(請求項13)
また、突起部は、周方向に同位相となるフランジ部の前後両側に配設されるようにしてもよいし、周方向に異なる位相となるフランジ部の前後両側に配設されるようにしてもよい。(請求項14、15)
【0021】
また、本発明のプーリは、ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、回転軸に固定されるボス部と、該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、抑制手段は、複数の突起部と肉ぬすみ部を有する。そして、肉ぬすみ部の最外周端が、肉ぬすみ部の何れか一端と突起部の先端とを結ぶ線分より内側にあるようにするとよい。(請求項4)
【0022】
フランジ部の外周のうち、衝撃荷重を受けないようにする範囲を非常に広範囲としなければならない場合がある。このような場合には、肉ぬすみ部のみを設けたとしても、最弱断面部が直接的に衝撃荷重を受けるおそれがある。また、突起部のみを設けるならば、非常に高い突起部を設けなければならず、プーリの外径が大きくなってしまう。従って、肉ぬすみ部と突起部の両者を設けることにより、プーリの外径を大きくすることなく、プーリが衝撃荷重を受けたときに最弱断面部に発生する負荷を低減することができる。
【0023】
また、本発明のプーリは、ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、回転軸に固定されるボス部と、該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、抑制手段は、少なくとも最弱断面部のフランジ部の外周部にフランジ部の肉厚より薄く突設された突薄部を有し、フランジ部が衝撃荷重を受ける前に突薄部が衝撃荷重を受けて欠けることにより前記負荷を抑制する。(請求項5)
この突薄部は薄く形成されているため、突薄部が直接的に衝撃荷重を受けた場合には、容易に欠けるように形成されている。つまり、最弱断面部が衝撃荷重を受けた場合には、まず突薄部が欠け、外輪部及びフランジ部にかかる負荷を小さくすることになる。すなわち、衝撃荷重による外輪部の内周面にかかる負荷を抑制することができる。その結果、プーリの肉厚を薄くしたり、貫通孔を大きくしたりしたとしても、最弱断面部に発生する負荷を低減することができる。なお、突薄部を設けることによりプーリの質量は増加するが、肉厚を薄くしたり、貫通孔を大きくしたりすることにより十分に軽量化を図ることは可能である。
【0024】
また、本発明のプーリの突薄部は、先端ほど薄くなるように形成されるようにするとよい。(請求項16)
これにより、突薄部が衝撃荷重を受けたときに、確実に欠け、衝撃エネルギーを吸収することができる。なお、突薄部は、形成される高さによっても吸収できる衝撃エネルギーは変化する。従って、突薄部の高さも適宜変更すればよい。
【0025】
また、突薄部が形成される範囲は、フランジ部の外周部のうちプーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、最弱断面部の外周部の位置からフランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が最弱断面部となる範囲となるようにしてもよい。(請求項17)
【0026】
また、突薄部が形成される範囲は、プーリの径方向の断面に貫通孔を有する範囲となるようにしてもよい。確実に、かつ、簡易的に、突薄部を設ける範囲を決定することができる。(請求項18)
【0027】
また、本発明のプーリは、ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、回転軸に固定されるボス部と、該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、プーリは樹脂からなり、抑制手段は、フランジ部または/および外輪部の少なくとも最弱断面部にインサート成形により配設された金属材料からなる補強部材を有し、前記最弱断面部のうち前記樹脂の部分に発生する負荷を抑制するようにしてもよい。(請求項6)
つまり、樹脂製のプーリに補強部材を入れることで、最弱断面部のうち樹脂部分に発生する負荷を低減することができる。なお、補強材料を有することによりプーリの質量は増加するが、肉厚を薄くしたり、貫通孔を大きくしたりすることにより十分に軽量化を図ることは可能である。
【0028】
また、補強部材が配置される位置はフランジ部の端面としてもよい。(請求項19)
また、補強部材が配置される位置は外輪部の内周面としてもよい。(請求項20)
また、補強部材が配置される位置は、フランジ部または/および外輪部の内周近傍に埋め込まれる位置としてもよい。(請求項21)
これらにより、衝撃荷重による外輪部の内周面の樹脂部分に発生する負荷を低減することができる。
【0029】
なお、この補強部材が配置される周方向の位置は、フランジ部の外周部に衝撃荷重をかけたときに、衝撃荷重位置が最弱断面部に衝撃荷重が加わる範囲となるようにしてもよい。また、プーリの径方向の断面に貫通孔を有する範囲となるようにしてもよい。これにより、プーリの肉厚を薄くしたり、貫通孔を大きくしたりしたとしても、確実に最弱断面部に発生する負荷を低減することができる。
【0030】
また、本発明のプーリは、ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、回転軸に固定されるボス部と、該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、リム部の径方向断面のうち貫通孔を通り外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、プーリは樹脂からなり、抑制手段は、フランジ部または/および外輪部の少なくとも最弱断面部にインサート成形により配設された耐衝撃性の大きな材料からなる吸収部材を有し、前記最弱断面部のうち前記樹脂の部分に発生する負荷を抑制するようにしてもよい。(請求項7)
【0031】
例えば、吸収部材が配置される位置はフランジ部の外周面とするとよい。(請求項22)
この場合、プーリに衝撃荷重が加わったときに、吸収材料により衝撃エネルギーを吸収することができる。すなわち、外輪部の内周面に発生する負荷は低減する。
【0032】
また、本発明のプーリは、内燃機関用補機類に取付けられるものであってもよい。例えば、パワーステアリング装置に使用されるポンプの回転軸に取付けられる。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、図面を参照して本発明をより詳しく説明する。
【0034】
図1は、本発明の樹脂製のプーリ1を自動車のパワーステアリング装置に使用されるポンプ2に取付けた図である。このプーリ1は、リム部3と、ウェブ部4とボス部5とからなる。このボス部5は、樹脂部5aと金属ブッシュ5bとからなる。リム部3は、外輪部6とフランジ7とからなる。そして、外輪部6には、ベルト(図示せず)が掛けられる。この外輪部6の外周は、回転力を確実に伝達できるように複数の溝を有する形状としている。フランジ7は、外輪部6の両側に配設され、外輪部6に掛けられたベルトの抜け止めとしての役割を有している。ボス部5は、ポンプ2の回転軸に固定されている。ウェブ部4は、リム部3とボス部5を連結するものであって、複数の貫通孔を有している。このウェブ部4の肉厚は、軽量化や構造上等のため、リム部3の幅に比べて薄くしている。なお、ポンプ2は、他部品(図示せず)に取付けられている。
【0035】
また、貫通孔を有するのは、軽量化のために設けられているが、その他に以下の理由によるものでもある。すなわち、プーリ1はポンプ2へ圧入又はナット締めにて固定されるが、コスト、質量、部品点数、又は信頼性の面から圧入構造とするのが優れている。そして、圧入構造とする場合、ポンプ2を他部品へ組付ける前に、プーリ1をポンプ2に圧入されている必要がある。従って、プーリ1をポンプ2に圧入された状態で、取付け用ブラケット等を用いずに、ポンプ2を他部品に取付け又は取外しのためには、ウェブ部4に貫通孔を設ける必要がある。
【0036】
そして、内燃機関により得られた回転力がベルト(図示せず)を介してプーリ1を回転させる。このプーリ1の回転によりポンプ2を駆動し、パワーシリンダ(図示せず)へ油圧を供給している。
【0037】
(第1実施形態)
次に、第1実施形態における本発明のプーリ1の正面図を図2(a)に、A−A断面図を図2(b)に示す。図2(a)(b)に示すように、フランジ7の外周部には、ウェブ部4に貫通孔がある付近に肉ぬすみ部8が設けられている。具体的には、リム部3のうち、外輪部6の肉厚が最も薄くなる位置(最薄部)を有する最弱断面部を中心としてそれぞれ所定の範囲に設けられている。
【0038】
この肉ぬすみ部8の拡大図を図3に示す。肉ぬすみ部8の形状は、フランジ7の外周部を凹ませた形状である。そして、肉ぬすみ部8の最外周端は、肉ぬすみ部8の両端を結ぶ線分より内側にある。すなわち、プーリ1に衝撃荷重が加わったときに、肉ぬすみ部8の最外周端には衝撃荷重を直接的には受けないことになる。このことにより次のことが言える。肉ぬすみ部8を設けない場合と設ける場合とで最弱断面部に発生する負荷を比較する。肉ぬすみ部8を設けない場合に、最弱断面部が直接的に衝撃荷重を受けると、最弱断面部は大きな負荷を受けることになる。一方、肉ぬすみ部8を設ける場合には、上述のとおり、最弱断面部は直接的には衝撃荷重を受けることはない。そして、肉ぬすみ部8の一端が衝撃荷重を受けたときには、最弱断面部に発生する負荷は肉ぬすみ部8を設けない場合に比べて小さくなる。
【0039】
なお、本実施形態では、肉ぬすみ部8の最外周端は、プーリ1の中心を中心とした円弧形状としている。これは、肉ぬすみ部8もフランジ7の一部であるので、フランジとしての役割を果たすためである。また、肉ぬすみ部8の最外周端は、円弧形状に限られず、直線や任意曲線であってもよい。
【0040】
次に、フランジ7の外周部に肉ぬすみ部8を設ける範囲について説明する。まず、肉ぬすみ部8を設けていない従来の形状の樹脂製のプーリを用いて、解析を行った。この解析は、フランジ7の外周に所定の荷重をかけた場合に、外輪部6の内側に発生する最大応力(内側応力)σ1と外輪部6のベルトが掛けられる溝底に発生する最大応力(溝底応力)σ2を求めている。また、フランジ7の外周にかける荷重は、図4に示すように、両側のフランジ7のうち一方のみであって、プーリ1の回転軸線に垂直な軸方向で、プーリ1の中心に向かってかけている。そして、図4(b)に示すように、この荷重かける位置を最弱断面部から角度θを0度から45度の間をずらしながら解析した。
【0041】
この解析結果を図5に示す。横軸は最弱断面部を0度とした場合における荷重をかけた角度(荷重角度)θであり、縦軸はプーリ1に発生する最大応力σである。すなわち、内側応力σ1は、最弱断面部に荷重がかかる場合が最も大きく、荷重角度θが大きくなるに従って小さくなっている。この内側応力σ1は、荷重角度θが0度以上約11度以下では最弱断面部に発生し、荷重角度θが約11度以上45度以下では荷重がかけられる位置付近に発生する。荷重角度θが約11度以上の場合には、最弱断面部に発生する応力は、その荷重角度θにおける内側応力σ1より小さいことは明らかである。一方、溝底応力σ2は、周期的に変化している。この溝底応力σ2は、荷重がかけられる位置付近を中心として溝方向(周方向)に一定の間隔に発生する。また、溝底応力σ2の最大値は、内側応力σ1の最大値より小さいことが分かる。
【0042】
この解析結果より、最弱断面部に発生する応力が、最弱断面部に許容限度応力σ3以上となる範囲に肉ぬすみ部8を設けるとよい。一例として、内側応力σ1のみに着目する。まず、内側応力σ1のみにより最弱断面部に許容限度応力σ3を予め求めておく。そして、内側応力σ1が、内側応力σ1のみにより最弱断面部に許容限度応力σ3より小さくなる荷重角度θ1までの範囲に肉ぬすみ部8を設ける。
【0043】
他の例として、内側応力σ1及び溝底応力σ2の両者に着目する。まず、内側応力σ1及び溝底応力σ2により最弱断面部に許容限度応力を予めそれぞれ求めておく。求められた応力のうち小さい方を最弱断面部に許容限度応力σ3とする。そして、内側応力σ1及び溝底応力σ2が最弱断面部に許容限度応力σ3以上となる範囲に肉ぬすみ部8を設ける。
【0044】
また、他の例として、図5における内側応力σ1と溝底応力σ2とが交差する応力を最弱断面部に許容限度応力σ3とすることもできる。この場合は、内側応力σ1のみに着目して、内側応力σ1が最弱断面部に許容限度応力σ3以上となる範囲に肉ぬすみ部8を設ける。なお、最弱断面部に許容限度応力σ3はプーリ1が受ける荷重の大きさ、材料、プーリ形状、貫通孔形状等によって異なるが、この荷重を予め定義しておくことにより容易に肉ぬすみ部8を設ける範囲を決定することができる。
【0045】
上述のように、肉ぬすみ部8を設ける範囲は解析により決定したが、上述の図3を用いて説明したような関係が保たれる限り、他の方法により肉ぬすみ部8を設ける範囲を決定してもよい。例えば、衝撃荷重を加える試験等により肉ぬすみ部8を設ける範囲を決定することもできる。また、プーリ1の径方向の断面に貫通孔を有する範囲となるようにしてもよい。この場合には、容易に肉ぬすみ部8を設ける範囲を決定することができる。
【0046】
なお、本実施形態におけるプーリは、樹脂製のものとして説明しているが、鋳造、焼結又はプレス等により作成された金属製のプーリにも適用可能である。
【0047】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における本発明の樹脂製のプーリ1の正面図を図6(a)に、B−B断面図を図6(b)に示す。図6(a)(b)に示すように、フランジ7の外周部に、複数の突起部9が設けられている。この突起部9の形状は、周方向及び径方向共にフランジ7の肉厚と同等の肉厚から形成されている。すなわち、突起部9が衝撃荷重を受けたときにでも、容易に破壊されないようにされている。また、突起部9は、周方向に同位相となるフランジ7の前後両側に配設されている。
【0048】
次に、突起部9を設ける位置についてより詳細に説明する。まず、突起部9は、最弱断面部からずらした位置に設けられている。そして、最弱断面部のフランジ7の外周部が、最弱断面部に近隣する2つの突起部9の先端間を結ぶ線分より内側に位置するように設けられている。これにより、プーリが衝撃荷重を受けたときに、最弱断面部は直接的に衝撃荷重を受けることがなく、突起部9が直接的に衝撃荷重を受けることになる。このことにより、突起部9を設けない場合と設ける場合とで最弱断面部に発生する負荷を比較してみると次のことが言える。すなわち、突起部9を設けない場合に、最弱断面部が直接的に衝撃荷重を受けると、最弱断面部には大きな負荷が発生する。一方、突起部9を設ける場合には、上述のとおり、最弱断面部は直接的には衝撃荷重を受けることはない。そして、突起部9が衝撃荷重を受けるたときには、最弱断面部に発生する負荷は突起部9を設けない場合に比べて小さくなる。
【0049】
さらに、最弱断面部に近隣する2つの突起部9を設ける位置は、第1実施形態により説明した図5に示す解析結果により決定することができる。すなわち、最弱断面部に許容限度応力σ3となる位置、若しくは許容限度応力σ3以下となる位置に位置に突起部9を設けるようにする。なお、最弱断面部に許容限度応力σ3は、第1実施形態において説明したものと同様であるので説明を省略する。第1実施形態に説明した場合と同様に、突起部9を設ける位置の決定は、解析に限られず他の方法により決定してもよい。
【0050】
なお、本実施形態では、突起部9は、周方向に同位相となるフランジ7の前後両側に配設されているが、これに限られるものではない。すなわち、突起部9は、周方向に異なる位相となるフランジ7の前後両側に配設されるようにしてもよい。例えば、最弱断面部に近隣する2つの突起部9のうち、一方の突起部9をフランジ7の一方の外周部に設け、他方の突起部9をフランジ7の他方の外周部に設ける。このように突起部9を設けた場合であっても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0051】
また、突起部9を設ける位置は、次のようにしてもよい。すなわち、図7に示すように、突起部9は最弱断面部からずらした位置に設けられている。まず、突起部9の先端を通りフランジ7の外周部に接する接線を引く。そして、最弱断面部のフランジ7の外周部が、接線とフランジ7の外周部との接点と、突起部9の先端と、を結ぶ線分より内側にあるような位置に突起部9を設ける。また、接点と突起部9の位置が、上述の最弱断面部に近隣する2つの突起部9の位置に相当する位置とするとよい。これにより、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。この場合の接点や突起部9の位置は、第1実施形態にて説明した解析等により決定することができる。
【0052】
なお、本実施形態におけるプーリは、樹脂製のものとして説明しているが、鋳造、焼結又はプレス等により作成された金属製のプーリにも適用可能である。
【0053】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態における本発明の樹脂製のプーリ1の正面図を図8に示す。図8に示すように、フランジ7の外周部に、肉ぬすみ部8と複数の突起部9が設けられている。肉ぬすみ部8及び突起部9は、上述の実施形態で説明したものと同様である。
【0054】
そして、少なくとも最弱断面部が直接的に衝撃荷重を受けないように肉ぬすみ部8及び突起部9が設けられている。具体的には、肉ぬすみ部8の最外周端が直接的に衝撃荷重を受けないようにしている。すなわち、肉ぬすみ部8の最外周端が、肉ぬすみ部8の何れか一方と突起部9の先端とを結ぶ線分の内側にあるようにする。肉ぬすみ部8及び突起部9の両者を設けることは以下の場合に特に有効である。例えば、フランジ7の外周のうち、衝撃荷重を受けないようにする範囲が非常に広い場合がある。このような場合に、肉ぬすみ部8のみを設けたとしても、肉ぬすみ部8最外周端が直接的に衝撃荷重を受けないようにすることができないことがある。そこで、例えば、肉ぬすみ部8の一端付近に突起部9を設けることにより、肉ぬすみ部8の最外周端が直接的に衝撃荷重を受けないようにすることができる。
【0055】
なお、本実施形態におけるプーリは、樹脂製のものとして説明しているが、鋳造、焼結又はプレス等により作成された金属製のプーリにも適用可能である。
【0056】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態における本発明の樹脂製のプーリ1の正面図を図9(a)に、C−C断面図を図9(b)に示す。図9(a)(b)に示すように、フランジ7の外周部に、突薄部10が設けられている。突薄部10は、フランジ7の肉厚より薄くされている。すなわち、突薄部10が直接的に衝撃荷重を受けた場合には、容易に欠けるように形成されている。さらに、突薄部10の形状は、先端ほど薄くなるように形成されている。これは、突薄部10の受ける衝撃荷重があらゆる方向であっても、確実に突薄部10が欠けるためである。そして、突薄部10が欠けることにより、フランジ7及び外輪部6にかかる負荷は小さくすることができる。
【0057】
この突薄部10を設ける位置について説明する。突薄部10は、少なくとも最弱断面部のフランジ7の外周部に設けられる。ここで、突薄部10はフランジ7の周方向に延びるように設ける。そして、突薄部10を設ける範囲は、フランジ7の外周部に衝撃荷重をかけたときに、この衝撃荷重がかけられた位置が最弱断面部に衝撃荷重が加わる範囲とすることができる。具体的には、第1実施形態において説明したような解析により、または第1実施形態において説明したその他の方法により決定することができる。これにより、最弱断面部付近に衝撃荷重を受ける場合に、まず突薄部10が直接的に衝撃荷重を受ける。その結果、突薄部10のみが欠け、フランジ7や外輪部6にかかる負荷を小さくすることができる。
なお、本実施形態では、突薄部10はフランジ7の周方向に延びるように設けているが、これに限られるものではない。すなわち、フランジ7の径方向に延びるように設けてもよい。この場合には、上述の突薄部10を設ける範囲に、所定の間隔毎に複数の突薄部10を設けることで同様の効果を得ることができる。
【0058】
なお、本実施形態におけるプーリは、樹脂製のものとして説明しているが、鋳造、焼結又はプレス等により作成された金属製のプーリにも適用可能である。
【0059】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態における本発明の樹脂製のプーリ1の正面図を図10に示す。そして、最弱断面部のリム部3を図11〜図13に示す。本実施形態におけるプーリ1は、鋼材やアルミ等の金属材料からなる補強部材11がインサート成形されている。この金属材料は、プーリの樹脂部分に比べてヤング率の大きなものである。そして、補強部材11は、少なくとも最弱断面部の外輪部6やフランジ7に設けられている。一例として、図10に示すように最弱断面部付近であって、図11に示すようにフランジ7の端面全体に設けられている。そして、図10に示すフランジ7の周方向に補強部材11を設ける範囲は、第1実施形態において説明したような解析により、または第1実施形態において説明したその他の方法により決定することができる。これにより、フランジ7の外周に衝撃荷重を受けた場合でも、最弱断面部の耐荷重を増加させることができる。
【0060】
また、補強部材11は、図12に示すように、外輪部6の内周面に設けるようにしてもよい。この場合も、外輪部6の内周面の耐荷重を増加させることができる。
【0061】
また、補強部材11は、図13に示すように、外輪部6やフランジ7の内周側の内部に設けるようにしてもよい。この場合も、外輪部6の内周面の耐荷重を増加させることができる。
【0062】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態における本発明の樹脂製のプーリ1について説明する。本実施形態のプーリ1は、耐衝撃性の大きな材料からなる吸収部材がインサート成形されている。この耐衝撃性の大きな材料は、他の樹脂部分に比べてヤング率の小さな材料である。例えば、樹脂でもよいし、その他弾性材料でもよい。そして、吸収部材は、少なくとも最弱断面部の外輪部6やフランジ7に設けられている。例えば、フランジの外周面に設けるようにする。そして、フランジ7の周方向に吸収部材を設ける範囲は、第1実施形態において説明したような解析により、または第1実施形態において説明したその他の方法により決定することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明のプーリによれば、最弱断面部の耐荷重を増加させることができ、更なる軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプーリをパワーステアリング装置用のポンプ取付けた図である。
【図2】第1実施形態におけるプーリを示す図である。
【図3】肉ぬすみ部を示す拡大図である。
【図4】解析条件を示す図である。
【図5】解析結果を示す図である。
【図6】第2実施形態におけるプーリを示す図である。
【図7】第2実施形態におけるプーリの他の例を示す図である。
【図8】第3実施形態におけるプーリを示す図である。
【図9】第4実施形態におけるプーリを示す図である。
【図10】第5実施形態におけるプーリを示す正面図である。
【図11】第5実施形態における他のプーリを示す断面図である。
【図12】第5実施形態における他のプーリを示す断面図である。
【図13】第5実施形態における他のプーリを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ・・・ プーリ
2 ・・・ ポンプ
3 ・・・ リム部
4 ・・・ ウェブ部
5 ・・・ ボス部
6 ・・・ 外輪部
7 ・・・ フランジ
8 ・・・ 肉ぬすみ部
9 ・・・ 突起部
10 ・・・ 突薄部
11 ・・・ 補強部材

Claims (22)

  1. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記抑制手段は、少なくとも前記最弱断面部の前記フランジ部の外周部を凹ませた形状である肉ぬすみ部を有し、
    該肉ぬすみ部の最外周端が、該肉ぬすみ部の両端を結ぶ線分より内側にあることを特徴とするプーリ。
  2. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記抑制手段は、前記フランジ部の外周部のうち少なくとも前記最弱断面部以外の位置に突設された複数の突起部を有し、
    少なくとも前記最弱断面部の前記フランジ部の外周部が、前記最弱断面部に近隣する2つの該突起部の先端間を結ぶ線分より内側にあることを特徴とするプーリ。
  3. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記抑制手段は、前記フランジ部の外周部のうち少なくとも前記最弱断面部以外の位置に突設された複数の突起部を有し、
    少なくとも前記最弱断面部の前記フランジ部の外周部が、該突起部の先端を通る前記フランジ部の外周部の接線のうち該接点と該突起部の先端とを結ぶ線分より内側にあることを特徴とするプーリ。
  4. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記抑制手段は、前記フランジ部の外周部のうち少なくとも前記最弱断面部以外の位置に突設された複数の突起部と、さらに、少なくとも前記最弱断面部の前記フランジ部の外周部を凹ませた形状である肉ぬすみ部とを有し、
    該肉ぬすみ部の最外周端が、該肉ぬすみ部の何れか一端と該突起部の先端とを結ぶ線分 より内側にあることを特徴とするプーリ。
  5. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記抑制手段は、少なくとも前記最弱断面部の前記フランジ部の外周部に前記フランジ部の肉厚より薄く突設された突薄部を有し、
    前記フランジ部が衝撃荷重を受ける前に前記突薄部が前記衝撃荷重を受けて欠けることにより前記負荷を抑制することを特徴とするプーリ。
  6. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記プーリは樹脂からなり、
    前記抑制手段は、前記フランジ部または/および前記外輪部の少なくとも前記最弱断面部にインサート成形により配設された金属材料からなる補強部材を有し、前記最弱断面部のうち前記樹脂の部分に発生する負荷を抑制することを特徴とするプーリ。
  7. ベルトが掛けられる外輪部と該外輪部の両側に配設された該ベルトの抜け止めであるフランジ部とからなるリム部と、
    回転軸に固定されるボス部と、
    該リム部と該ボス部とを連結すると共に複数の貫通孔が配設されたウェブ部とを有するプーリにおいて、
    前記フランジ部が外部から衝撃荷重を受けた場合に、前記リム部の径方向断面のうち前記貫通孔を通り前記外輪部の肉厚の最薄となる最弱断面部に発生する負荷を抑制する抑制手段を形成し、
    前記プーリは樹脂からなり、
    前記抑制手段は、前記フランジ部または/および前記外輪部の少なくとも前記最弱断面部にインサート成形により配設された耐衝撃性の大きな材料からなる吸収部材を有し、前記最弱断面部のうち前記樹脂の部分に発生する負荷を抑制することを特徴とするプーリ。
  8. 前記肉ぬすみ部が形成される範囲は、
    前記フランジ部の外周部のうち前記プーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、前記最弱断面部の外周部の位置から前記フランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が前記最弱断面部となる範囲であることを特徴とする請求項1又は4に記載のプーリ。
  9. 前記肉ぬすみ部が形成される範囲は、前記プーリの径方向の断面に前記貫通孔を有する範囲であることを特徴とする請求項1又は4に記載のプーリ。
  10. 前記突起部が配設される位置は、
    前記フランジ部の外周部のうち前記プーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、前記最弱断面部の外周部の位置から前記フランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が前記最弱断面部とならない位置であることを特徴とする請求項2、3又は4の何れかに記載のプーリ。
  11. 前記突起部が配設される位置は、前記プーリの径方向の断面に前記貫通 孔を有する位置であることを特徴とする請求項2、3又は4の何れかに記載のプーリ。
  12. 前記接点の位置は、
    前記フランジ部の外周部のうち前記プーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、前記最弱断面部の外周部の位置から前記フランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が前記最弱断面部とならない位置であることを特徴とする請求項3記載のプーリ。
  13. 前記接点の位置は、前記プーリの径方向の断面に前記貫通孔を有する位置であることを特徴とする請求項3記載のプーリ。
  14. 前記突起部は周方向に同位相となる前記フランジ部の前後両側に配設されることを特徴とする請求項2、3、4、10、11、12又は13の何れかに記載のプーリ。
  15. 前記突起部は周方向に異なる位相となる前記フランジ部の前後両側に配設されることを特徴とする請求項2、3、4、10、11、12又は13の何れかに記載のプーリ。
  16. 前記突薄部は、先端ほど薄くなるように形成されることを特徴とする請求項5記載のプーリ。
  17. 前記突薄部が形成される範囲は、
    前記フランジ部の外周部のうち前記プーリの中心に向かう径方向の衝撃荷重をかける位置を、前記最弱断面部の外周部の位置から前記フランジ部の周方向に移動させた場合に、発生する最大応力が前記最弱断面部となる範囲であることを特徴とする請求項5又は16に記載のプーリ。
  18. 前記突薄部が形成される範囲は、前記プーリの径方向の断面に前記貫通孔を有する範囲であることを特徴とする請求項5又は16に記載のプーリ。
  19. 前記補強部材が配置される位置は、前記フランジ部の端面であることを特徴とする請求項6記載のプーリ。
  20. 前記補強部材が配置される位置は、前記外輪部の内周面であることを特徴とする請求項6又は19に記載のプーリ。
  21. 前記補強部材が配置される位置は、前記フランジ部または/および前記外輪部の内周近傍に埋め込まれる位置であることを特徴とする請求項6、19又は20に記載のプーリ。
  22. 前記吸収部材が配置される位置は、前記フランジ部の外周面であることを特徴とする請求項7記載のプーリ。
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