JPH0718058U - ギヤの歯打音防止構造 - Google Patents

ギヤの歯打音防止構造

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JPH0718058U
JPH0718058U JP5293193U JP5293193U JPH0718058U JP H0718058 U JPH0718058 U JP H0718058U JP 5293193 U JP5293193 U JP 5293193U JP 5293193 U JP5293193 U JP 5293193U JP H0718058 U JPH0718058 U JP H0718058U
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高信 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ギヤの低速回転時には良好に歯打音の発生を
防ぐとともに、ギヤの高速回転時にはフリクションを解
除して抵抗なく高速回転を許容し得るギヤの歯打音防止
構造の提供を目的とする。 【構成】 他のギヤと噛み合いながら回転するギヤ3に
板バネ10の一端側を固設し、板バネ10の自由端側
に、ギヤ3の低速回転時に板バネ10の弾性により円形
凹溝9に押圧状に摺接され、ギヤ3の高速回転時には遠
心力により円形凹溝9から離反されるおもり12を付設
して構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、他のギヤと噛み合いながら回転するギヤの歯打音を防止する構造 に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、ギヤの歯打音を防止するための構造として図2に示すようなものがあり 、図2において、駆動軸1に固定された駆動ギヤ2には、従動軸4に固定された 従動ギヤ3が噛合されており、このような噛み合い状態のギヤ2,3においては 、特に低速回転時に、駆動ギヤ2と従動ギヤ3間で互いに外周側の歯が叩打され て歯打音が発生しやすく、そのような歯打音を防ぐために、例えば従動軸4を支 持する軸受5を取付けたケース6の軸穴7内に、従動軸4の外周側にフリクショ ンダンパー8を取付け、このフリクションダンパー8により歯打音を防ぐように 構成されていた。すなわち、フリクションダンパー8は図3で断面図で、また図 4で正面図で示すように、前記従動軸4の外周に外嵌する外嵌筒体8aを有し、 その外嵌筒体8aの外側にダンパーゴム8bを一体化させた構造に形成されたも のであり、ダンパーゴム8bが軸穴7の内周に摺接し、この摺接するダンパーゴ ム8bを介し歯打音の発生を防いでいた。 しかし、このような従来構造においては、前記フリクションダンパー8のダン パーゴム8bは常に軸穴7の内周面と接触しており、そのため、このダンパーゴ ム8bの摺動抵抗が大となって、自動車用ギヤにおいては燃費が悪化してしまう という問題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、ギヤの歯打音を良好 に防止するとともに、高速回転時にはギヤの回転の抵抗とならないよう構成した ギヤの歯打音防止構造を提供せんことを目的とし、その要旨は、他のギヤと噛み 合いながら回転するギヤに板バネの一端側を固設し、該板バネの自由端側には、 前記ギヤの低速回転時には前記板バネの弾性により他部材に押圧状に摺接され、 前記ギヤの高速回転時には遠心力により前記他部材から離反されるおもり部材を 付設したことである。
【0004】
【作用】
特にギヤの歯打音の発生することが多い低速回転時には、板バネの弾性により おもり部材は他部材に押圧状に摺接しており、この摺接によりギヤの低速回転時 における歯打音の発生を良好に防ぐことができるとともに、ギヤが高速回転する 時には、前記板バネはおもり部材にかかる遠心力により外方へ向かう力を受ける ため、板バネは遠心方向へ湾曲し、おもり部材は他部材から離反されることとな り、おもり部材が他部材に摺接することなく、高速回転時には抵抗のない状態で ギヤを高速回転させることができる。
【0005】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、ギヤの歯打音防止構造の概略構成図であり、例えば従動軸4に固定さ れた従動ギヤ3の裏側の外周側に、L字状の板バネ10を、対向状に例えば一対 ボルト11を介しそれぞれその一端部を固定させておき、この板バネ10,10 の自由端側の内側にはそれぞれおもり12を付設しておき、各おもり12,12 の内側には、例えばゴム等の摩擦係数の大なるフリクション部材13を貼着等し ておくことができ、従動軸4を支持する軸受5の外周側に軸穴7を中心とした円 形状の円形凹溝9をケース6に凹み状に予め形成させておき、この円形凹溝9内 に前記板バネ10の自由端側を挿入させ、従動ギヤ3の停止時および低速回転時 には、板バネ10,10の弾性力により前記フリクション部材13が円形凹溝9 の内周面に押圧状に摺接するように配置させておけば、従動ギヤ3の低速回転時 には板バネ10の付勢力によりフリクション部材13は円形凹溝9の内周面に押 圧されて摺接状態となるため、特にギヤの歯打音が発生しやすい低速回転時にフ リクション部材13の摺接状態が得られるため、これによりギヤの歯打音の発生 を良好に防ぐことができる。
【0006】 一方、従動ギヤ3が高速回転される時には遠心力が作用し、おもり12は外側 に遠心力を受け、このため板バネ10の自由端側は外側へ広がろうとする力を受 ける。これによりフリクション部材13の円形凹溝9の内周面との接触が解除さ れて、フリクション部材13は円形凹溝9の内周面から外側へ離反されることと なり、従動ギヤ3は抵抗のない状態で高速回転することができる。
【0007】 このように歯打音の発生しやすい低速時には良好に接触して歯打音の発生を防 ぐことができるとともに、従動ギヤ3の高速回転時には、板バネの付勢力に抗し て遠心力の作用を受けておもり12およびフリクション部材13は外側へ離反し 、フリクションを自然に解除することができ、自動車用のギヤにおいては高速回 転時の抵抗がなく、燃費の悪化を良好に防ぐことができる。
【0008】
【考案の効果】
本考案のギヤの歯打音防止構造は、他のギヤと噛み合いながら回転するギヤに 板バネの一端側を固設し、該板バネの自由端側には、前記ギヤの低速回転時には 前記板バネの弾性により他部材に押圧状に摺接され、前記ギヤの高速回転時には 遠心力により前記他部材から離反されるおもり部材を付設したことにより、歯打 音が発生しやすいギヤの低速回転域においては、板バネの付勢力によりおもり部 材が他部材に摺接して良好に歯打音の発生を防ぐことができ、またギヤが高速回 転する場合には、遠心力によりおもり部材は他部材から離反され、抵抗がなくな り、自動車用のギヤに使用される場合には燃費を良好化させることができる効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のギヤの歯打音防止構造の概略構成図で
ある。
【図2】従来の歯打音防止構造の概略構成図である。
【図3】従来構造に使用されているフリクションダンパ
ーの断面図である。
【図4】フリクションダンパーの正面図である。
【符号の説明】
3 従動ギヤ 4 従動軸 9 円形凹溝 10 板バネ 12 おもり 13 フリクション部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他のギヤと噛み合いながら回転するギヤ
    に板バネの一端側を固設し、該板バネの自由端側には、
    前記ギヤの低速回転時には前記板バネの弾性により他部
    材に押圧状に摺接され、前記ギヤの高速回転時には遠心
    力により前記他部材から離反されるおもり部材を付設し
    たことを特徴とするギヤの歯打音防止構造。
JP1993052931U 1993-09-03 1993-09-03 ギヤの歯打音防止構造 Expired - Fee Related JP2605463Y2 (ja)

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JPH0718058U true JPH0718058U (ja) 1995-03-31
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5047860U (ja) * 1973-08-30 1975-05-12
JP2010060142A (ja) * 2009-12-15 2010-03-18 Oriental Motor Co Ltd 歯車減速機
JP2014234888A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 株式会社オティックス 動力伝達系のギヤ機構

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JP2014234888A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 株式会社オティックス 動力伝達系のギヤ機構

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