JPH0443276Y2 - - Google Patents

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JPH0443276Y2
JPH0443276Y2 JP1985006729U JP672985U JPH0443276Y2 JP H0443276 Y2 JPH0443276 Y2 JP H0443276Y2 JP 1985006729 U JP1985006729 U JP 1985006729U JP 672985 U JP672985 U JP 672985U JP H0443276 Y2 JPH0443276 Y2 JP H0443276Y2
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flywheel
ratchet
plate
inner plate
claws
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 この考案は走行玩具等に使用されるフライホイ
ールの緩衝機構に係り、特にフライホイールを歯
車機構を介して駆動輪と結合する構成において、
駆動輪の急停止に伴うフライホイールの慣性力に
より歯車機構に加えられる応力を回避して歯車機
構の保護を有効になし得るフライホイールの緩衝
機構に関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
従来、各種走行玩具において、フライホイール
を駆動機構に組込み、このフライホイールの慣性
力を利用して自動走行を行うよう構成したものが
種々実施されている。この種の走行玩具は、通常
駆動輪とフライホイールとの結合に際し、多段に
歯車を噛合させた歯車機構を介在させている。し
かるに、近時これら玩具に使用される歯車機構
は、小形軽量化と製造コストの低減化を企図とし
て合成樹脂製歯車が使用されるようになつた。
しかるに、このように構成されるフライホイー
ルを利用した駆動機構は、小形化の反面はずみ車
効率が大きいことが要求され、この結果フライホ
イールは慣性力の大きな構造となし走行玩具の自
動走行量を大きくすべく設計されることから、歯
車機構に加えられる応力は極めて大きくなる。従
つて、例えば、フライホイールをその慣性力が最
大となる程度まで回転させた状態で駆動輪に急停
止等の急激な負荷を加えた場合に、歯車機構に加
えられる応力は極めて大きくなり、合成樹脂製歯
車等では著しい摩耗ないし破損を生じ、駆動機構
としての機能を直ちに喪失させてしまう難点があ
る。
このような観点から、本考案者は、歯車機構の
小形軽量化と製造コストの低減化はそのまま維持
し、しかもフライホイールのはずみ車効率の増大
に伴う歯車機構への急激負荷に対する応力の集中
を有効に回避し、小形軽量の歯車機構を保護する
ことができるフライホイールの緩衝機構の開発に
成功した。
〔考案の目的〕
本考案の目的は、フライホイールを組込んだ走
行玩具の駆動機構において、走行玩具の走行方向
に対してはフライホイールの最大のはずみ車効率
を発揮させてその慣性力を駆動輪に伝達し、この
際駆動輪に加えられる反対負荷に対し歯車機構へ
の応力集中をフライホイールの一部において有効
に回避し、歯車機構の破損保護を簡便かつ確実に
達成することができるフライホイールの緩衝機構
を提供するにある。
〔考案の要点〕
本考案に係るフライホイールの緩衝機構は、略
楕円形の両突出端部に一対の切欠歯部を対称的に
設けると共に一側面中央部に歯車を設けたラチエ
ツト内板と、内周部に前記切欠歯部と一定回転方
向において係合すべく可撓弾力を有する爪部を設
けたリング体で構成した爪付き外板とからなり、
前記ラチエツト内板をフライホイールの一側面に
回転自在に軸着すると共に前記爪付き外板を前記
ラチエツト内板と同軸的に前記フライホイールの
一側面に固定することを特徴とする。
前記の緩衝機構において、ラチエツト内板と爪
付き外板とはそれぞれ合成樹脂材料により一体成
形加工することができる。
また、爪付き外板は、ラチエツト内板に設けた
切欠歯部と対応して一定回転方向において前記歯
部の突出縁部と係合する爪部を外方へ弾力的に変
位し得るよう設けると共にラチエツト内板の外周
縁部を覆うフランジ部を一体的に設ければ好適で
ある。
〔考案の実施例〕
次に、本考案に係るフライホイールの緩衝機構
の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳
細に説明する。
第1図は本考案に係る緩衝機構を備えたフライ
ホイールの平面図、第2図は第1図に示すフライ
ホイールの分解斜視図である。すなわち、第1図
および第2図において、参照符号10は所望の直
径を有する金属円板で構成したフライホイール、
12は外周に複数の歯部を設けたラチエツト内
板、14は前記歯部と係合する爪部を備えた爪付
き外板をそれぞれ示す。しかるに、フライホイー
ル10は、中心部に軸16を固着し、一側面に爪
付き外板14を取付けるための係合孔18が穿設
されている。また、ラチエツト内板12および爪
付き外板14は、それぞれ合成樹脂材料により成
形加工される。ラチエツト内板12は、略楕円形
の両突出端部に切欠歯部20,20を対称的に設
け、その一側面に歯車22を取付けると共に前記
フライホイール10の軸16に挿通する中心孔2
4を穿設した構成からなる。また、爪付き外板1
4は前記ラチエツト内板12を囲繞するリング体
からなり、このリング体の内周部に前記ラチエツ
ト内板12に設けた歯部20,20と係合する一
対の爪部26,26を一体的に突設し、これら爪
部26,26以外の内周部分に前記ラチエツト内
板12の外周縁部を覆うように延在させたフラン
ジ部28,28を設け、さらに前記リング体の一
部に前記フライホイール10に穿設された係合孔
18と嵌合する係合突起30を設けた構成からな
る。
従つて、このように構成されたラチエツト内板
12はフライホイール10の軸16に挿着し、ま
た爪付き外板14はフライホイール10の係合孔
18に係合固定して、第1図に示すように一体化
する。
次に、このように構成したフライホイールの緩
衝機構の作用につき説明する。
第1図は、ラチエツト内板12の歯部20と爪
付き外板14の爪部26とが対応位置した状態を
示すものである。この時歯部20の突出縁部20
aは、爪部26の内周縁部26aに突き合うよう
位置決めされる。これにより、ラチエツト内板1
2は、これを反時計方向に回転しようとすれば、
前記歯部20と爪部26の一部が係合して爪付き
外板14およびフライホイール10と一体的に回
転する。これに対し、ラチエツト内板12は、こ
れを時計方向に回転すれば、その外周部が爪付き
外板14の爪部26の内周部と摺接しながら回転
し、歯部20の手前で可撓弾力を有する爪部26
を外方へ押し上げて回転を継続することができ
る。従つて、このように構成された緩衝機構を有
するフライホイール10は、ラチエツト内板12
に対しその歯車22を介して反時計方向に回転運
動を与えると、ラチエツト内板12は前記のよう
に爪付き外板14と係合し、フライホイール10
と一体的に回転運動を行う。このようにして、フ
ライホイール10に十分な回転運動を付与するこ
とにより、フライホイール10は慣性力を蓄積す
ることになるが、この時ラチエツト内板12に急
激な外部的負荷が作用してその回転運動を急停止
するものとすれば、爪付き外板14がラチエツト
内板12に対して反時計方向に回転運動させるこ
とになるので、前述したラチエツト内板12を時
計方向に回転運動させることと同様となり、フラ
イホイール10はその慣性力を消失するまで自由
回転を行うことができる。
第3図は、前述した本考案に係る緩衝機構を備
えたフライホイール10を走行玩具の駆動機構と
して応用した場合の一実施例を示すものである。
すなわち、前記構成からなるフライホイール10
の軸16をフレーム32に軸着し、ラチエツト内
板12の歯車22に順次第1大歯車34→第1小
歯車36→第2大歯車38→第2小歯車40→第
3歯車42を介して駆動輪44の車軸46に固着
した歯車48に噛合した構成からなる。この場
合、駆動輪44を矢印方向に回転させれば、フラ
イホイール10も矢印方向に回転して所要の慣性
力が付与される。次いで、駆動輪44を急停止さ
せても、フライホイール10は前述した緩衝機構
の作用により、矢印方向への慣性力による回転は
許容されるため、これら駆動輪44とフライホイ
ール10とを結合する歯車機構には部分的な応力
集中を生じることなくフライホイール10の回転
運動を減衰させることができ、歯車機構の破損防
止を有効に達成することができる。
〔考案の効果〕 前述した実施例から明らかなように、本考案に
よれば、フライホイールと一体的にラチエツト機
能を有するラチエツト内板と爪付き外板とを一体
的に設けることにより、フライホイールの一定回
転方向における慣性力の放出を可能にし、このフ
ライホイールと結合する歯車機構へ過大な応力が
加わるのを有効に防止することができる。特に、
本考案に係る緩衝機構は、ラチエツト内板と爪付
き外板とをそれぞれ合成樹脂材料により簡便に成
形加工することができ、低コストに製造すること
ができる。
従つて、本考案に係る緩衝機構を備えたフライ
ホイールを走行玩具の駆動機構に応用した場合、
駆動輪との結合を行う歯車機構も小形軽量な合成
樹脂製のものを使用しても著しい摩耗や破損等を
防止することができ、この種駆動機構を組込んだ
走行玩具の性能の向上および小形軽量化が実現で
きる等その実用的効果は極めて大きい。
以上、本考案の好適な実施例について説明した
が、本考案の精神を逸脱しない範囲内において
種々の改良並びに変更をなし得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るフライホイールの緩衝機
構の一実施例を示す正面図、第2図は第1図に示
す緩衝機構の分解斜視図、第3図は本考案に係る
緩衝機構を走行玩具の駆動機構に応用した場合の
機構説明図である。 10……フライホイール、12……ラチエツト
内板、14……爪付き外板、16……軸、18…
…係合孔、20……切欠歯部、22……歯車、2
4……中心孔、26……爪部、28……フランジ
部、30……係合突起、32……フレーム、34
……第1大歯車、36……第1小歯車、38……
第2大歯車、40……第2小歯車、42……第3
歯車、44……駆動輪、46……車軸、48……
歯車。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 略楕円形の両突出端部に一対の切欠歯部を対
    称的に設けると共に一側面中央部に歯車を設け
    たラチエツト内板と、内周部に前記切欠歯部と
    一定回転方向において係合すべく可撓弾力を有
    する爪部を設けたリング体で構成した爪付き外
    板とからなり、前記ラチエツト内板をフライホ
    イールの一側面に回転自在に軸着すると共に前
    記爪付き外板を前記ラチエツト内板と同軸的に
    前記フライホイールの一側面に固定することを
    特徴とするフライホイールの緩衝機構。 (2) 実用新案登録請求の範囲第1項記載の緩衝機
    構において、ラチエツト内板と爪付き外板とは
    それぞれ合成樹脂材料により一体成形加工して
    なるフライホイールの緩衝機構。 (3) 実用新案登録請求の範囲第1項または2項記
    載の緩衝機構において、爪付き外板は、ラチエ
    ツト内板に設けた切欠歯部と対応して一定回転
    方向において前記歯部の突出縁部と係合する爪
    部を外方へ弾力的に変位し得るよう設けると共
    にラチエツト内板の外周縁部を覆うフランジ部
    を一体的に設けてなるフライホイールの緩衝機
    構。
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JPS61124695U JPS61124695U (ja) 1986-08-05
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JPS59184898U (ja) * 1983-05-26 1984-12-08 浅野 清治 フライホイルを用いた回転機構の安全装置

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JPS61124695U (ja) 1986-08-05

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