JPS6142987Y2 - - Google Patents

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JPS6142987Y2
JPS6142987Y2 JP474086U JP474086U JPS6142987Y2 JP S6142987 Y2 JPS6142987 Y2 JP S6142987Y2 JP 474086 U JP474086 U JP 474086U JP 474086 U JP474086 U JP 474086U JP S6142987 Y2 JPS6142987 Y2 JP S6142987Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はビデオデツキその他の機器類において
動作部分(負荷部材)の緩衝のために用いられる
ギヤ式のダンパーに関するものである。
(従来技術) たとえばビデオデツキにおいては、テープ出し
入れ時に負荷部材としてのテープ収容部をバネ力
によつてデツキ外に突出させるようにしており、
このバネ力に抵抗を与えてテープ収容部を緩やか
に突出させるためにギヤ式ダンパーを用いてい
る。従来、このギヤ式ダンパーは、多数の平歯車
を一段目から順次増速する方向に噛合連結した平
歯車変速機構から成り、これをテープ収容部の出
し入れ機構に連動連結し、該出し入れ機構の作動
時(テープ収容部を突出させる方向の作動時)
に、その作動力を上記ダンパーに入力することに
より、歯車機構による抵抗を出し入れ機構に加え
るように構成している。
ところが、かかる従来の平歯車群によるギヤ式
ダンパーはつぎのような欠点を有していた。
(イ) ギヤ占有スペースの割に増速効率が悪いた
め、構造が大形となり、組立ても面倒となる。
(ロ) 最も高速で回転し、回転トルクが最も小さい
最終段歯車への異物のかみ込みや歯車同士の歯
の干渉によつて最終段歯車の回転が不安定とな
りやすく、これによつてダンパー作動の確実
性、信頼性に劣る。
(ハ) 駆動源としてのバネの力(バネ定数)のバラ
ツキや経時変化によつてダンパー作用が変動す
る。
(ニ) 用途に応じてダンパー能力を調整しようとす
る場合に、歯車段数の増減、歯車の交換等とい
つた厄介な手段をとらざるを得ない。
(ホ) とくに最終段歯車の高速回転によるギヤ騒音
が大きい。
(考案の目的) そこで本考案は、構造がコンパクトで組立も容
易、しかもダンパー作動の安定性に富むととも
に、ダンパー能力の調整が簡単で、ギヤ騒音も小
さくてすむダンパーを提供するものである。
(考案の構成) 本考案の特徴とするところは、テープ収容部等
の負荷部材を作動させるバネ力に抵抗を与えるダ
ンパーであつて、太陽車軸の一端に、上記バネ力
が回転力として加えられる入力部を設け、この太
陽車軸を、内周面に内歯車が形成されたダンパー
ケースの中心部に回転自在に設け、この太陽車軸
のまわりに、太陽歯車と、複数の遊星歯車と、上
記内歯車とによつて構成される遊星歯車ユニツト
を軸方向複数段に亘つて配置し、一段目の遊星歯
車ユニツトの各遊星歯車を上記入力部に軸支し、
二段目以降のユニツトの各遊星歯車をそれぞれ互
いの前段のユニツトの太陽歯車に軸支し、かつ、
最終段の太陽歯車に円板状部を連設し、この円板
状部には外周壁面に開口する複数の凹孔を周方向
に一定間隔を置いて設け、該各凹孔に、円板状部
の回転に伴う遠心力により外周方向に突出して上
記ダンパーケースの内周面に摺接し最終段太陽歯
車に回転抵抗を与える接触片を嵌装してなるダン
パー、にある。
(実施例) 図において、1はダンパーケース本体で、内周
面に内歯車2を一体に形成し、かつ、一端部にビ
デオデツキ等の機枠に対する取付部3,3を一体
に連設している。4は該ケース本体1の後端開口
部に嵌着した蓋で、これらケース本体1と蓋4と
でダンパーケースが構成される。
5は太陽車軸で、該軸5の前端部に入力部が装
備されている。すなわち、太陽車軸5の前端近傍
部に従動車6を個着するとともに、さらにその前
方に入力車7を太陽車軸5に対し回転自在に嵌合
させ、この従動車6と入力車7を後に詳述する一
方向バネクラツチ8を介して連動連結することに
より入力部が構成される。これら従動車6および
入力車7はそれぞれダンパーケース本体1の前端
開口部に回転自在に嵌合させ、また太陽車軸5の
後端は蓋4の中心部に回転自在に支承させてい
る。こうして、太陽車軸5をダンパーケースの中
心部に回転自在に配設している。なお、ダンパー
ケース本体1、蓋4、従動車6、入力車7はそれ
ぞれポリアセタール等の高強度でかつ適度の弾力
を有する合成樹脂にて形成している。
上記入力車7には入力レバー9を一体に連設
し、該レバー9の端部に機器類動作部分への連結
用突子10を同じく一体成形している。11は該
突子10に嵌着させた補強用の金属キヤツプであ
る。
入力車7の背面と、従動車6の前面の相対応す
る位置にリング状の凹部12,13を設け、該両
凹部12,13に跨つて一方向バネクラツチ8を
設けている。このバネクラツチ8は、入力車7の
一方向のみの回転を従動車6に伝える。すなわち
前記したビデオデツキにおけるテープ収容部の出
し入れ機構において、該機構からテープ収容部が
突出する方向の作動力が入力レバー9を介して入
力車7に加えられたときのみその入力車7の回転
を従動車6に伝えるようにしている。この場合図
例では、入力車7と従動車6の対面部分が摩耗し
てここにバネが喰い込むというような事態を避け
るため、バネクラツチ8に断面角状線材を用い、
かつ、バネクラツチ8と、入力車7および従動車
6との間にそれぞれ金属リング14,15を介装
している。この金属リング14,15は、それぞ
れの周方向一個所に設けた溝状切欠部と前記凹部
12,13の内周側面に設けた突条(いずれも図
示せず)との係合により、入力車7および従動車
6に対し回り止めされている。なお、かかる一方
向クラツチは上記バネクラツチ8以外に種々変更
しうるところである。また、本考案ダンパーの用
途等によつてはこのようなクラツチを設けず、入
力車7と従動車6を直結し、あるいは一体に形成
してもよい。このほかにも入力部の構造は、所定
機能を満足する範囲で種々変更しうるところであ
る。一方、従動車6の背面周辺部三個所に一定間
隔を置いて遊星車軸16…を一体に突設してい
る。
17,18,19は太陽歯車で、最終段太陽歯
車19以外の太陽歯車17,18は、歯を備えた
主部20と、前記従動車6同様、周辺部に三本の
遊星車軸21…が突設された円板状部22とを一
体に連設して成つている。また、最終段の太陽歯
車19は、歯を備えた主部20と、他の歯車1
7,18の円板状部22よりも厚肉に形成された
円板状部23とを一体に連設して成つている。
この最終段太陽歯車19の円板状部23には、
一端が円板状部23の外周側面に開口し他端が同
部中心孔の側方に到る二個の凹孔24,24を周
方向に180゜間隔を置いて設けている。この両凹
孔24,24には、該孔深さよりも若干長い接触
片25,25を遊挿している。この接触片25,
25は、太陽歯車19の停止時には第3図仮想線
で示すように凹孔24,24内に退入し、回転時
に遠心力によつて凹孔24,24から進出する。
そして、第1図および第3図実線で示すようにそ
の先端面25aが、ダンパーケース本体1におい
て内歯車2が形成されていない後端部内周面1a
に摺接し、これによつてブレーキ作用を発揮する
ようになつている。従つて、この接触片25,2
5には、所要のブレーキ作用が得られるように適
度の重量をもたせてある。その材料はとくに限定
されないが、通常は鉄またはステンレス等の金属
を用いる。あるいは、金属粉入りゴムや金属板を
プラスチツクで被覆したもの等を用いてもよい。
なお、同接触片25,25の先端面25aは、ケ
ース本体1の後端部内周面1aに対応する曲面に
形成してある。
上記各太陽歯車17,18,19は互いの間に
スラストワツシヤ26…を介在させた状態で太陽
車軸5に回転自在に嵌合させ、また、最終段太陽
歯車19の円板状部23と蓋4との間にもスラス
トワツシヤ26を介在させている。これらのスラ
ストワツシヤ26…はテフロンシート等の摩擦係
数の小さい素材から成り、各太陽歯車間の摩擦を
軽減させる。
上記各太陽歯車17,18,19のまわりには
遊星歯車27,28,29をそれぞれ三個ずつ周
方向等間隔を置いて配置し、該各遊星歯車27
…,28…,29…を各太陽歯車17,18,1
9の主部20とダンパーケース本体1の内歯車2
とに噛合させている。
こうして、一個の太陽歯車と三個の遊星歯車と
内歯車とによつて構成される遊星歯車ユニツト
U1〜U3を内歯車共通の状態で軸方向に三段に亘
つて配置し、かつ、最終段ユニツトU3の太陽歯
車19にさらに遠心ブレーキ機構としての接触片
25,25を備えた円板状部23を同軸状に連設
しているのである。そして、入力部に隣接する一
段目の遊星歯車ユニツトU1における各遊星歯車
27…は入力部従動車6の遊星車軸16…に回転
自在に軸支させ、二段目以降のユニツトU2,U3
の遊星歯車28…,29…はそれぞれ前段のユニ
ツトにおける太陽歯車17,18の遊星車軸21
…に回転自在に軸支させている。かかる構成とす
れば、入力部従動車6の回転は先ず一段目ユニツ
トU1の遊星歯車27…に伝えられて、該遊星歯
車27…が自転しながら太陽歯車17のまわりを
公転し、これに伴つて該太陽歯車17が回転して
この回転が二段目ユニツトU2の遊星歯車28…
に伝えられ、以下同様にして、最終段ユニツト
U3の太陽歯車19にまで次第に増速されながら
伝えられる。この場合、各段ユニツトにおける増
速比は各太陽歯車17,18,19、遊星歯車2
7,28,29および内歯車2の歯数によつて決
まる。たとえば、太陽、遊星両歯車の歯数を15、
内歯車2の歯数を45とすると、一段目ユニツト
U1による増速比は4となる。そして、全体での
最終的な増速比、すなわち入力部従動車7の回転
と最終段太陽歯車19の回転数との比は、個々の
ユニツトの増速比の積となる。また、最終段太陽
歯車19に装備された接触片25,25による摩
擦ブレーキが上記最終的な増速比に相乗され、こ
れがダンパー全体としての抵抗となるのである。
なお、太陽、遊星両歯車17〜19、27〜2
9は、ダンパーケース同様の合成樹脂にて成形す
るのが望ましい。かくすれば、コストが低廉です
む上に、互いの嵌み合い音を小さくできる。但
し、本考案においては各歯車を金属製としても所
期の目的は充分達成できる。
このダンパーを組立てるときは、太陽車軸5の
まわりに各遊星歯車ユニツトU1〜U3を所定状態
で組込み、これらを各段の遊星歯車27〜29が
内歯車2に噛合する状態で、太陽車軸5に固着し
た入力部従動車6とともにダンパーケース本体1
内に背面側から装入し、その後蓋4を嵌着する。
一方、ダンパーケース本体1の前面側から入力車
7をケース本体1および太陽車軸5に対してはめ
合わせ、この際バネクラツチ8を組込む。このよ
うに本ダンパーは一本の太陽車軸5のまわりに全
歯車を装備しているため、組立が非常に容易にな
る。
また、このダンパーは、たとえばビデオテープ
収容部の出し入れ機構に第5図に示すように組込
まれる。すなわち、同図において、30は負荷部
材としてのテープ収容部、31,32はテープ収
容部出し入れ用の作動リンク、33は駆動リンク
で、該駆動リンク33にはバネ34が連結され、
該バネ34の力によつて駆動リンク33が回動
し、これに連動する両作動リンク31,32の作
動によりテープ収容部30がデツキ外側に突出す
るようになつている。この機構において、駆動リ
ンク33に本ダンパーの入力レバー9を連動連結
し、駆動リンク33の回動力が該入力レバー9を
介して本ダンパーに入力されるようにし、この状
態で本ダンパーはビデオデツキ内の適宜部位にダ
ンパーケース本体1の取付部3,3を介して取付
けられる。
しかして、駆動リンク33の回動力がダンパー
に入力されると、入力車7が回転し、その回転力
が一方向バネクラツチ8を介して従動車6に伝わ
る。そして、この回転力は前記したように複数段
の遊星歯車ユニツトU1〜U3に次第に増速されな
がら伝達されて、その増速方向の回転力伝達作用
により駆動リンク33に対する抵抗が発生する。
また、最終段太陽歯車19の回転に伴う遠心力に
よつて該歯車19の円板状部23に装備された接
触片25,25が凹孔24,24から突出して、
その先端面25a,25aがケース本体1の後端
部内周面1aに摺接する。これによつて発生する
摩擦力が駆動リンク33のブレーキ力として、上
記歯車による基本的な抵抗に相乗される。このた
め、バネ34の負荷が大きくなり、テープ収容部
30がゆるやかに突出するものである。この場
合、上記抵抗バネ34の力を越えない範囲で、増
速比が大きくなるほど、また接触片25,25に
よる接触抵抗が大きくなるほどテープ収容部30
がゆつくりと突出することとなる。
かかる構成とした本ダンパーによると、多段式
遊星歯車機構を採用しているため、ダンパー自体
が元々コンパクトに構成されるうえ、従来の平歯
車機構と比較して、 (1) 増速効率が遥かに良いこと (2) 遊星歯車機構を動力伝達装置としてみた場合
には不利点(動力伝達ロス)となる、歯のかみ
合い率が大きく、したがつてかみ合い抵抗が大
きいため、歯のかみ合いによるブレーキ作用
が、増速によるブレーキ作用に相乗されること の二点により、ダンパー効果が高いものとな
り、従来品と同等のダンパー作用を得るのに、従
来品よりも遥かに小形ですむことになる。
また、最終段太陽歯車19に遠心摩擦ブレーキ
機構を装備したことにより、仮にかかる機構を設
けずに単なる多段式遊星歯車機構とした場合と比
較して、次のような利点が得られる。
(イ) 単なる多段式遊星歯車機構とした場合の最終
段遊星歯車ユニツトに相当する役目を前記接触
片25,25によるブレーキ機構がなすことに
なるため、同程度のダンパー能力をもたせるの
に、たとえば単なる多段式遊星歯車機構では四
段の遊星歯車ユニツトが必要であつたものが三
段ですむというように、歯車の数が減少し得、
これによつて組立てをより一層簡単にし得る。
(ロ) 最終ユニツトの太陽歯車はきわめて高速で回
転しその回転数と反比例的に回転トルクが小さ
くなる。このため、ここで歯車に異物が噛み込
むと、あるいはかかる異物に関係なく歯車同士
の歯の干渉が起こると、その僅かの抵抗によつ
ても回転が停止するおそれがあるが、ここに遠
心摩擦ブレーキを採用することにより、上記異
物の噛み込みや歯の干渉による回転トラブルの
発生を防止することができる。また、接触片2
5,25は遠心力によりケース本体1の後端部
内周面に摺接するから、この接触面にたとえ異
物が存在してもその抵抗が大きければ接触片2
5,25は自ら後退し、小さければ異物を掃き
除く作用をなす。そのうえ、この接触片25,
25を備えた円板状部23の高速回転が、所謂
はずみ車的作用乃至はバランスリング的作用を
果たすため、回転が極くスムースに、かつ多少
の抵抗にかかわらず確実に行なわれることにな
る。かかる点により、このダンパーによると動
作の確実性および信頼性に非常にすぐれたもの
となる。
(ハ) 最終段太陽歯車19の回転速度はテープ収容
部出し入れ機構のバネ34の強さに左右される
が、この回転速度が高いほど遠心力も高まり、
従つて接触片25,25とケース本体後端部内
周面1aとの接触圧も高まるため、ブレーキ作
用が強まる。逆にバネ力が小さければ上記ブレ
ーキ作用が小さくなる。このように、バネ力に
応じてブレーキ作用が自ら調整するため、バネ
力のバラツキや経時変化を吸収することができ
る。
(ニ) 前記した単なる多段式遊星歯車機構との比較
上、機器の種類等に応じてダンパー効果を調整
せんとする場合に、多段式遊星歯車機構のみの
場合は、歯車の歯数調整あるいはユニツト段数
の増減というように厄介な手段をとらざるを得
ないが、このダンパーによると、接触片25の
重量あるいは装備数の増減のみによつてダンパ
ー効果を容易に調整できるため、製作上非常に
有利となる。
(ホ) ギヤ騒音に関して、本ダンパーによると最も
最高で回転し、従つて最も大きなギヤ音が発生
する最終段ユニツトに歯車を用いていないた
め、全体としてギヤ騒音がきわめて小さくな
る。そのうえ、全歯車をダンパーケースに収容
しているため、歯車の噛み合い音が外部にもれ
にくい。このため、ギヤ騒音を著しく減少しう
ることとなる。
一方、遠心摩擦ブレーキ機構を遊星歯車機構に
組込んだことによる効果として、つぎの点が挙げ
られる。すなわち、遠心ブレーキ作用そのもの
は、遠心摩擦ブレーキ機構を遊星歯車機構でな
く、単なる平歯車機構に組込んだ場合でも得るこ
とができる。しかしこうすると、とくに接触片2
5が上下に向く方向でダンパーが使用される場合
に、回転中、接触片25が下向きの位置では遠心
力に接触片25の重量が加わつて摩擦ブレーキ力
が大きく、逆に上向きの位置ではブレーキ力が小
さくなる、というブレーキ力の変動が生じる。こ
れによつて接触片25が設けられた歯車の回転に
脈動が生じ、ダンパー作用が不安定、不円滑とな
る。これに対し、遊星歯車機構に遠心摩擦ブレー
キ機構を組込んだ本ダンパーによると、最終段太
陽歯車19の回転が複数個の遊星歯車29…によ
つて周囲から規制されるため、この太陽歯車19
の脈動を防止でき、ダンパー作用が安定かつ円滑
に果される。
つぎに、コスト的な面に関して、単なる多段式
遊星歯車機構と比較した場合、本ダンパーでは、
上記のように防音効果が本来的に高いため、たと
えばダンパーケースを二重壁構造としたり、振動
抑制のためにケースに金属キヤツプを被せたりす
る等の余計な防音対策が不必要となる。従つて、
構造を最小必要限に簡素化およびコンパクト化す
ることができるため、コストが低廉ですむ。また
構造の小形化の点でも大いに有利となる。
組立性の点でも、最終段に遊星歯車がいらない
こと、および前記したように最終段太陽歯車19
の回転が確実、かつスムースに行なわれるため、
この太陽歯車19にブツシユをかませたりする必
要がないこと、それに、前記騒音抑制用のキヤツ
プ装着が不要となること等により、組立が簡単と
なる。
また、本ダンパーの場合、各段ユニツトU1
U3の回転にとくに定まつた始点および終点がな
く、入力車7に連設した入力レバー9の周方向位
置がどこに来ても作用上何ら問題がないため、入
力レバー9の周方向位置をテープ収容部出し入れ
機構の駆動リンク33の位置に応じて360゜範囲
の任意の位置に選定することができる。このよう
に入力レバー9の周方向位置に制約を受けないこ
とによつてビデオデツキへの組込みが容易とな
る。
なお、各段の太陽歯車ユニツトU1〜U3におけ
る太陽歯車27〜29の個数は前記した三個に限
らず、内歯車2および太陽歯車17〜19との関
係等に応じて適宜選択し得るところであり、遊星
歯車ユニツトの段数も適宜変更し得る。また、最
終段太陽歯車の円板状部に装備する接触片の数は
実施にあたり適宜選択しうるところである。さら
に同接触片を円板状部中心に対し放射状に設けて
もよい。一方、本考案は上記したビデオデツキに
おけるテープ収容部の出し入れ機構のみならず、
各種機器類における動作部の緩衝装置として広汎
に適用しうるものである。
(考案の効果) 以上説明したように本考案ダンパーによれば、
組立が非常に簡単で、しかも構造がコンパクトと
なり、従つて機器類への組込みスペースが小さく
てすむ上に、ギヤ騒音を抑制することができる。
また、多段式遊星歯車機構の採用によりダンパー
作用に重要な増速効率と歯車のかみ合い抵抗を高
めることができる。その上、遊星歯車機構の最終
段の太陽歯車に、遠心力によつてダンパーケース
内周面に摺接したブレーキ作用を発揮する接触片
を装備せしめたことにより、一層ダンパー作用を
高めることができるとともに、回転が確実で且つ
滑らかとなる等ダンパーとして好ましい動作機能
が得られ、動作の確実性および信頼性も高められ
る等、幾多のすぐれた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示し、第1図は拡大断面
図、第2図は第1図−線に沿う断面図、第3
図は同−線に沿う断面図、第4図は分解斜視
図、第5図はビデオデツキにおけるテープ収容部
出し入れ機構への組込み状態を示す概略側面図で
ある。 1……ダンパーケース、2……内歯車、4……
蓋、5……太陽車軸、6,7……入力部、U1
U3……遊星歯車ユニツト、17〜19……太陽
歯車、23……最終段太陽歯車の円板状部、24
……同円板状部の凹孔、25……同接触片、27
〜29……遊星歯車、30……テープ収容部、3
4……バネ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. テープ収容部等の負荷部材を作動させるバネ力
    に抵抗を与えるダンパーであつて、太陽車軸の一
    端に、上記バネ力が回転力として加えられる入力
    部を設け、この太陽車軸を、内周面に内歯車が形
    成されたダンパーケースの中心部に回転自在に設
    け、この太陽歯車のまわりに、太陽歯車と、複数
    の遊星歯車と、上記内歯車とによつて構成される
    遊星歯車ユニツトを軸方向複数段に亘つて配置
    し、一段目の遊星歯車ユニツトの各遊星歯車を上
    記入力部に軸支し、二段目以降のユニツトの各遊
    星歯車をそれぞれ互いの前段のユニツトの太陽歯
    車に軸支し、かつ、最終段の太陽歯車に円板状部
    を連設し、この円板状部には外周側面に開口する
    複数の凹孔を周方向に一定間隔を置いて設け、該
    各凹孔に、円板状部の回転に伴う遠心力により外
    周方向に突出して上記ダンパーケースの内周面に
    摺接し最終段太陽歯車に回転抵抗を与える接触片
    を嵌装してなることを特徴とするダンパー。
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