JP2569940Y2 - 摩擦クラッチ - Google Patents

摩擦クラッチ

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JP2569940Y2
JP2569940Y2 JP1992013975U JP1397592U JP2569940Y2 JP 2569940 Y2 JP2569940 Y2 JP 2569940Y2 JP 1992013975 U JP1992013975 U JP 1992013975U JP 1397592 U JP1397592 U JP 1397592U JP 2569940 Y2 JP2569940 Y2 JP 2569940Y2
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clutch
clutch wheel
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ring
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JP1992013975U
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Inventor
公一 吉田
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株式会社ヨシコー
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えばモータとそれに
よって駆動される被駆動体との間の動力伝達機構内に組
込まれる摩擦クラッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、駆動モータによって被駆動体を
駆動する動力伝達機構には、被駆動体が何らかの外力に
よって回転を停止された場合でも、駆動モータが所謂モ
ータロックを起さないようにするための安全装置として
摩擦クラッチを組込む必要がある。従来、この種の摩擦
クラッチとしては種々の構造のものが知られているが、
一般的には駆動体側又は被駆動体側に設けた摩擦板をス
プリング等の弾性体によって相手側に常に押し付け、通
常はその摩擦力によって動力を伝達し、被駆動体側が急
停止した場合には、摩擦板を摺擦させてモータロックを
防止するようにしたものが広く用いられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしこの種の従来の
摩擦クラッチは、クラッチが掛かったときの衝撃が大き
く、クラッチ動作が滑らかでないとか、クラッチ音が大
き過ぎるとか、機構がかなり大型化して余分なスペース
を要する等の問題を有している。
【0004】本考案の目的は、上述の欠点を解消し、極
めて簡単な機構によってクラッチ音を小さくし、クラッ
チ動作を滑らかに行い得るようにした摩擦クラッチを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本考案に係る摩擦クラッチは、中心軸に回転入力側
の軸部材と回転出力側の被駆動部材とを回動自在に嵌合
すると共に、前記軸部材の外周にクラッチ車を回動自在
に嵌合し、前記被駆動部材と前記クラッチ車を連結機構
により連結し、前記クラッチ車の外周にその回転を規制
する制動リングを強制的に嵌着し、該制動リングの係止
部を外部のストッパにより係止した摩擦クラッチにおい
て、前記クラッチ車の外周面に周溝を形成すると共に前
記周溝内に幅方向の多数の小溝を設け、前記周溝内には
潤滑油を充填し、前記制動リングを断面円形のワイヤか
ら成る剛性体により前記周溝の底部の外径よりも小さな
内径を有する略円弧状に形成すると共に、両端部には外
側に突出させ前記ストッパに係止する係止部と該係止部
の反対側の奥部には外側に向け前記円弧状部よりも曲率
の小さな膨出部とを設け、前記連結機構は前記被駆動部
材の負荷が小さく前記クラッチ車が前記制動リングによ
り規制され回転しないときに前記軸部材に加えられる回
転を前記被駆動部材に伝達し、前記被駆動部材の負荷が
大きく前記クラッチ車が前記制動リングの規制に抗して
回転するときに前記軸部材に加えられる回転を前記被駆
動部材に伝達しないようにしたことを特徴とする。
【0006】
【作用】上述の構成を有する摩擦クラッチは、制動リン
グの内径をクラッチ車の周溝の底部の内径よりも小さく
した制動リングをクラッチ車に強制的に嵌着すると、制
動リングの膨出部が両側に引き伸ばされることにより制
動リングの内径がクラッチ車の周溝の底部の内径に等し
くなり、制動リングがクラッチ車の周溝に嵌合する。そ
して、制動リングの係止部をストッパに係止したので、
通常の動力伝達時はクラッチ車と制動リングの間の摩擦
によってクラッチ車は停止している。このとき、制動リ
ングの膨出部は両側に引き伸ばされているので、その復
元力が係止部と協働して制動リングの締付力を補強して
いる。この状態で軸部材が回転すると被駆動部材に回転
力が伝達される。一方、何らかの外力によって被駆動部
材が停止した場合には、クラッチ車と制動リングの間の
摩擦に抗してクラッチ車を回転させ、回転部は被駆動部
材に伝達されることはない。なお、潤滑油はクラッチ車
を滑らかかつ静かに回転させ、小溝は潤滑油を長期間に
わたって保持する。
【0007】
【実施例】本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。図面は本考案を駆動モータと被駆動体との間の減
速機構を含む動力伝達機構に適用した実施例を示し、図
1は断面図、図2は図1の矢印A方向から見た正面図で
ある。
【0008】動力伝達機構には遊星歯車機構が用いら
れ、図示しない枠体に支持された中心軸1には図示しな
い駆動モータに連結された駆動側歯車2が回動自在に嵌
合され、この駆動側歯車2と一体の軸部3の先端部には
遊星歯車機構の太陽歯車4が形成されている。また、軸
部3にはクラッチ車5が回動自在に嵌合され、このクラ
ッチ車5に形成された内歯車6と太陽歯車4との間に
は、例えば2個の遊星歯車7が噛合されている。中心軸
1には被駆動体8が回動自在に嵌合されており、この被
駆動体8に突設された凸軸9がそれぞれ遊星歯車7の中
心孔に嵌合されている。
【0009】クラッチ車5の外周面には周溝10が設け
られ、更にこの周溝10の底部には、図3に示すように
幅方向に多数の小溝11が刻設されている。そして周溝
10には図4に例示するような金属製の制動リング12
が強制的に嵌め込まれている。この制動リング12は剛
性が良好な太目のワイヤで略円弧状に構成され、そのリ
ング部12aの自然状態における内径D1は、図3に示す
周溝10の底部の外径D2より小さく設定され、その内径
D1を強制的に拡開して周溝10内に嵌合される。
【0010】制動リング12の両端部12bは外方へ平
行に突出され、例えば図2に示すように枠体に設けたス
トッパ13に両端部12b同士の間隔が拡がらないよう
に引っ掛けられて、仮にクラッチ車5が回転しても制動
リング12は連れ回りしないように固定するようにされ
ている。なお、制動リング12の中間部には、クラッチ
車5に対する締付力を増すための外側に膨出する膨出部
12cが形成されている。周溝10の内部には、図5に
示すように制動リング12を嵌合する前に予めグリース
のような潤滑油14が充填されており、この潤滑油14
は多数の小溝11内にも入り込んでいる。
【0011】通常の場合、クラッチ車5はその周溝10
に強制嵌合された制動リング12のかなり強い締付力に
よって回動を阻止され静止の状態にある。従って、駆動
側歯車2が回転した場合に、太陽歯車4に噛合する遊星
歯車7が太陽歯車4の廻りに回転するので、遊星歯車7
の中心孔に嵌合された凸軸9を介して被駆動体8が減速
回転され、その間はクラッチ車5は静止したままとなっ
ている。
【0012】もし、何らかの外力つまり負荷が大きくな
り被駆動体8が停止した場合に、駆動モータによって駆
動側歯車2、太陽歯車4、遊星歯車7及びクラッチ車5
は回転を続ける。即ち、遊星歯車7の中心位置は被駆動
体8の凸軸9によって止められているため、太陽歯車4
の回転により太陽歯車4と噛合している遊星歯車7が回
転し、更に遊星歯車7と噛み合う内歯車6を有するクラ
ッチ車5が、制動リング12の制動力に抗して空転を始
める。
【0013】従って、駆動モータは被駆動体8が停止し
ても回転を続行することができ、モータロックを防止す
ることが可能である。そして、周溝10と制動リング1
2との間には潤滑油14が介在されているため、制動リ
ング12の制動力よりも大きな回転力がクラッチ車5に
掛かった場合には、固定されている制動リング12に対
してクラッチ車5は滑らかにかつ静かに空転することが
できる。また、周溝10と制動リング12との間の摩擦
による摩耗や、クラッチ時の衝撃による部品の疲労等を
小さくすることができる。更に、潤滑油14は周溝10
に設けた多数の小溝11内に入り込んでいるため、潤滑
作用を長期間に渡って行うことができる。
【0014】また、クラッチ音も殆どなく、クラッチ時
の衝撃を緩和して部品の疲労や摩耗等を小さくすること
ができる。更には、制動リングには殆ど場所を取らない
ので小型化も容易である。
【0015】なお、以上の実施例は遊星歯車機構を含む
減速機構に適用した場合を示したが、本考案はその他の
摩擦を利用した諸種の動力伝達機構又は制動機構に適用
できることは云うまでもない。
【0016】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係る摩擦ク
ラッチは、クラッチ車の周溝底部の内径よりも小さい内
径を有する剛性体から成る制動リングをクラッチ車の周
溝内に強制的に嵌合し、この制動リングの連れ回りをス
トッパにより抑えたので、極めて簡易な機構によってク
ラッチ車と制動リングの間に摩擦を常に与えることがで
きる。また、周溝内に潤滑油を充填したので、回転出力
側の被駆動部材に過剰な負荷が加わった場合に、クラッ
チ車は滑らかかつ静かに回転し、入力側の軸部材の回転
が被駆動部材に伝達することを遮断できる。そして、周
溝に小溝を設けたので、潤滑油の作用を長期間にわたっ
て行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図である。
【図2】図1のA方向から見た正面図である。
【図3】クラッチ車の側面図である。
【図4】制動リングの正面図である。
【図5】クラッチ車と制動リングの関係の部分断面図で
ある。
【符号の説明】
1 中心軸 2 駆動側歯車 3 軸部 4 太陽歯車 5 クラッチ車 7 遊星歯車 8 被駆動体 10 周溝 11 小溝 12 制動リング 13 ストッパ 14 潤滑油

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸に回転入力側の軸部材と回転出力
    側の被駆動部材とを回動自在に嵌合すると共に、前記軸
    部材の外周にクラッチ車を回動自在に嵌合し、前記被駆
    動部材と前記クラッチ車を連結機構により連結し、前記
    クラッチ車の外周にその回転を規制する制動リングを強
    制的に嵌着し、該制動リングの係止部を外部のストッパ
    により係止した摩擦クラッチにおいて、前記クラッチ車
    の外周面に周溝を形成すると共に前記周溝内に幅方向の
    多数の小溝を設け、前記周溝内には潤滑油を充填し、前
    記制動リングを断面円形のワイヤから成る剛性体により
    前記周溝の底部の外径よりも小さな内径を有する略円弧
    状に形成すると共に、両端部には外側に突出させ前記ス
    トッパに係止する係止部と該係止部の反対側の奥部には
    外側に向け前記円弧状部よりも曲率の小さな膨出部とを
    設け、前記連結機構は前記被駆動部材の負荷が小さく前
    記クラッチ車が前記制動リングにより規制され回転しな
    いときに前記軸部材に加えられる回転を前記被駆動部材
    に伝達し、前記被駆動部材の負荷が大きく前記クラッチ
    車が前記制動リングの規制に抗して回転するときに前記
    軸部材に加えられる回転を前記被駆動部材に伝達しない
    ようにしたことを特徴とする摩擦クラッチ。
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JPH0566332U JPH0566332U (ja) 1993-09-03
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1438885B1 (en) * 2003-01-17 2009-06-17 HONDA MOTOR CO., Ltd. Power transmitting apparatus
JP4537801B2 (ja) * 2004-08-23 2010-09-08 本田技研工業株式会社 遊星ギヤ式動力装置

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