JP3386563B2 - 軸受ナット - Google Patents
軸受ナットInfo
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- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転軸に転がり軸受
を固定する軸受ナットに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の軸受ナット1は,図4に
示すようにハウジング(図示せず)に嵌合された転がり
軸受2の内輪2aに嵌合された回転軸3の例えば端部に
螺設されたねじ部4に転がり軸受用座金5を介装して螺
合されて内輪2aを押圧状にして、外輪2b側をハウジ
ング側に位置決めし、転がり軸受用座金5の係止爪5a
を軸受ナット1の外周に凹設したナット回し溝部1aに
折曲げて回り止めして回転軸3を回転可能に支承してい
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この転
がり軸受2に支承される回転軸3、とくに、正逆転の頻
度の高い回転軸3においては、この軸受ナット1に緩み
を生じ、このため回転軸3に振れ等を生じて騒音を発生
するとともに、伝達側および出力側の故障等の影響を与
え、また、転がり軸受の寿命を著しく低下する問題点が
あった。 【0004】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、正逆回転の頻度の高い回転軸に取
付けても緩みを防止することのできる軸受ナットを提供
することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術課題
を解決するため、回転軸を回転可能に支承する転がり軸
受を回転軸に固定する軸受ナットであって、該軸受ナッ
トは中心に回転軸のねじ部と螺合する雌ねじ部を有する
ナット本体とテーパーカラーとの2部材によりセット組
され、前記ナット本体は転がり軸受の内輪に当接するフ
ランジ部と外周に所定のテーパー面を有するテーパー部
とより形成され、このテーパー部に単数あるいは複数の
スリット溝を所定の角度位置に形成して雌ねじ部を縮径
可能に設け、前記テーパーカラーは前記テーパー部に外
嵌可能にテーパー孔を有し、このテーパー部とテーパー
カラーの嵌合状態の複数の等角度位置の対向面のテーパ
ー部側にはボルトを螺合する半円ねじ孔を螺設し、対向
するテーパーカラー側には前記ボルトを嵌込み可能でス
トッパー面を有する半円孔を穿設して締込み用ねじ部を
形成し、さらに、この締込み用ねじ部と位相する直径方
向の対向面のテーパーカラー側にはボルトを螺合する半
円ねじ孔を螺設し、テーパー部側には前記ボルトを嵌込
み可能でストッパー面を有する半円孔を穿設して緩め用
ねじ部を形成する構成とした軸受ナットである。 【0006】 【作用】上記構成としたことにより、締込み用ねじ部の
ボルトを螺進することで同テーパーカラーの移動により
テーパー部の雌ねじ部は縮径されて回転軸のねじ部に喰
込み状となって転がり軸受を固定し、緩め用ねじ部にボ
ルトを螺進することでテーパーカラーは後退されてテー
パー部の雌ねじ部は弾性開拡されて固定状態を解除する
ことができる。 【0007】 【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明すると、図1は軸受ナット11の断面図、図2は図
1の右側面図を示すもので、この軸受ナット11は従来
と同様に回転軸3の例えば端部に螺設されたねじ部4に
螺着されるもので、この軸受ナット11はナット本体1
2とテーパーカラー25と複数の締込み用ねじ部27と
緩め用ねじ部32とによりセット構成されている。 【0008】このナット本体12は中心部に回転軸3の
ねじ部4と螺合する雌ねじ部13が螺設され、外周部に
はフランジ部14と溝部18を介してテーパー部19と
が一体に形成され、このフランジ部14は所定の径を有
し、その側面の中心より所定半径回りには転がり軸受2
の内輪2aの側面を押圧する押圧面15が形成され、こ
の押圧面15の外周には傾斜面16が形成されている。
また、このフランジ部14の外周に直交する位置にはナ
ット回し用の凹溝17が形成されている。このように形
成されたフランジ部14には溝部18を介してテーパー
部19が一体に形成され、このテーパー部19の外周面
は所定の直径Dで6度〜7度(1/8)程度のテーパー
が付されたテーパー面20が形成されている。また、こ
のテーパー部19にはスリット溝21が等角度間隔で3
〜4箇所(本例では120度間隔で例示した)に軸心と
平行に所定の範囲で形成されている。なお、このスリッ
ト溝21は使用目的、精度により1箇所であってもよ
い。 【0009】また、テーパーカラー25はテーパー部1
9に外嵌されるもので、内径部にテーパー部19に外嵌
する所定の精度のテーパー孔26が形成されて所定の幅
寸法を有するリング状に形成されている。このように形
成されたテーパーカラー25はテーパー部19に外嵌さ
れるとともに、この嵌合部には図2に示すように締込み
用ねじ部27と緩め用ねじ部32が形成されている。 【0010】この締込み用ねじ部27はテーパー部19
とテーパーカラー25との嵌合状態で等角度間隔で3〜
4箇所(本例では120度間隔で例示した)で軸心と平
行に形成されるもので、この場合、テーパー部19に形
成したスリット溝21間の位相した位置a,b,cに形
成されるもので、各位置a,b,cにおいてその対向面
のテーパー部19側には半円形状に所定の径のセットボ
ルト31aを螺合する半円ねじ孔28がテーパー部19
の長さに亘って螺設され、この半円ねじ孔28と対応す
るテーパーカラ25にはセットボルト31aを嵌込み可
能とする半円形の半円孔29が所定の長さl1 で穿設さ
れ、同半円孔29の端部にはストッパー面30が形成さ
れている。 【0011】また、緩め用ねじ部32は締込み用ねじ部
27の位置a,bよりほぼ角度30度位相した直径方向
の位置d,eに形成されるもので、この位置d,eの対
向面のテーパーカラ25側には半円形状にセットボルト
31bを螺合する半円ねじ孔33がテーパーカラ25の
長さに亘って螺設され、この半円ねじ孔33と対応する
テーパー部19にはセットボルト31bを嵌込み可能と
する半円形の半円孔34が所定の長さl1 で穿設され、
同半円孔34の端部にはストッパー面35が形成されて
いる。このように形成されたナット本体12のテーパー
部19にはテーパーカラー25が外嵌された状態で各位
置a,b,cの締込み用ねじ部27の半円ねじ孔28に
セットボルト31aが螺合され、同セットボルト31a
の先端はストッパー面30に当接されており、また、位
置d,eの緩め用ねじ部32においても半円ねじ孔33
にセットボルト31bが螺合され、同セットボルト31
bの先端はストッパー面35に当接されてセット組され
ている。 【0012】上記のようにセット組された軸受ナット1
1により回転軸3に転がり軸受2を固定するには、同軸
受2の内輪2aに回転可能に嵌合支持された回転軸3の
ねじ部4にナット本体12の雌ねじ部13を螺合して、
フランジ部14の押圧面15を転がり軸受2の内輪2a
の側面に押圧状に当接する。 【0013】しかる後、位置a,b,cの各締込み用ね
じ部27のセットボルト31aを均等に螺進方向へ回動
する。この場合、このセットボルト31aの先端は半円
孔29のストッパー面30に当接されており、これによ
りテーパーカラー25のみがテーパー面20に沿って変
位され、このテーパーカラー25の変位によりテーパー
部19はそのスリット溝21を介して径方向へ縮径され
て、雌ねじ部13は回転軸3のねじ部4に抱合状に締付
けてナット本体12は雌ねじ部13にロックされ、これ
により転がり軸受2は回転軸3に固定される。 【0014】そして、メインテナンス時において、軸受
ナット11を取外す場合には、位置d,eの緩め用ねじ
部32のセットボルト31bを均等に螺進方向へ回動す
る。このセットボルト31bの先端は半円孔34のスト
ッパー面35に当接されており、これによりテーパーカ
ラー25のみがテーパー面20に沿って後退変位され、
このテーパーカラー25の変位によりテーパー部19は
そのスリット溝21を介して元の状態へ弾性開拡され
て、雌ねじ部13は回転軸3のねじ部4に抱合状に締付
けた状態より解かれて、ナット本体12は雌ねじ部13
に通常の螺合状態に復され、フランジ部14の凹溝17
を介して回すことにより軸受ナット11を離脱すること
で転がり軸受2と回転軸3との固定状態は解かれる。 【0015】本実施例は上記のように構成したものであ
るから、締込み用ねじ部27のセットボルト31aを回
動することによりテーパーカラー25はテーパー部19
のテーパー面20に沿って前進され、このテーパー面2
0はテーパー1/8に形成したものであるから、締込み
用ねじ部27のセットボルト31aは僅かに回動するこ
とで即座に雌ねじ部13は回転軸3のねじ部4に抱合状
に縮径されて精度よく転がり軸受2を固定してその緩み
を防止することができ、回転軸3の正逆転の頻度に対し
充分に対処して、入力側および出力側の故障の頻度を著
減することができ、また、転がり軸受の耐用度を維持す
ることができ、装置の信頼度を向上することができる。
また、軸受ナット11を緩める場合には緩め用ねじ部3
2のボルト31bを螺進することで容易に緩めることが
できる。 【0016】なお、上記実施例においてはテーパーカラ
ー25の作動をセットボルト31a,31bで例示した
が、これに限定するものではなく、例えば図3に示すよ
うにキャップボルト36としてもよい。この場合、図示
のようにストッパー面37はキャップボルト36の頭部
36aと摺接するように構成されている。 【0017】 【発明の効果】このように本発明は上記のように構成し
たものであるから、締込み用ねじ部のボルトを回動する
ことによりテーパーカラーはテーパー部のテーパー面に
沿って前進され、このテーパー面はテーパー1/8に形
成したものであるから、締込み用ねじ部のボルトは僅か
に回動することで即座に雌ねじ部は回転軸のねじ部に抱
合状に縮径されて精度よく転がり軸受を固定してその緩
みを防止することができ、回転軸の正逆転の頻度に対し
充分に対処して、入力側および出力側の故障の頻度を著
減することができ、また、転がり軸受の耐用度を維持す
ることができ、装置の信頼度を向上することができる。
また、軸受ナットを緩める場合には緩め用ねじ部のボル
トを螺進することで容易に緩めることができる。
を固定する軸受ナットに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の軸受ナット1は,図4に
示すようにハウジング(図示せず)に嵌合された転がり
軸受2の内輪2aに嵌合された回転軸3の例えば端部に
螺設されたねじ部4に転がり軸受用座金5を介装して螺
合されて内輪2aを押圧状にして、外輪2b側をハウジ
ング側に位置決めし、転がり軸受用座金5の係止爪5a
を軸受ナット1の外周に凹設したナット回し溝部1aに
折曲げて回り止めして回転軸3を回転可能に支承してい
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この転
がり軸受2に支承される回転軸3、とくに、正逆転の頻
度の高い回転軸3においては、この軸受ナット1に緩み
を生じ、このため回転軸3に振れ等を生じて騒音を発生
するとともに、伝達側および出力側の故障等の影響を与
え、また、転がり軸受の寿命を著しく低下する問題点が
あった。 【0004】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、正逆回転の頻度の高い回転軸に取
付けても緩みを防止することのできる軸受ナットを提供
することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術課題
を解決するため、回転軸を回転可能に支承する転がり軸
受を回転軸に固定する軸受ナットであって、該軸受ナッ
トは中心に回転軸のねじ部と螺合する雌ねじ部を有する
ナット本体とテーパーカラーとの2部材によりセット組
され、前記ナット本体は転がり軸受の内輪に当接するフ
ランジ部と外周に所定のテーパー面を有するテーパー部
とより形成され、このテーパー部に単数あるいは複数の
スリット溝を所定の角度位置に形成して雌ねじ部を縮径
可能に設け、前記テーパーカラーは前記テーパー部に外
嵌可能にテーパー孔を有し、このテーパー部とテーパー
カラーの嵌合状態の複数の等角度位置の対向面のテーパ
ー部側にはボルトを螺合する半円ねじ孔を螺設し、対向
するテーパーカラー側には前記ボルトを嵌込み可能でス
トッパー面を有する半円孔を穿設して締込み用ねじ部を
形成し、さらに、この締込み用ねじ部と位相する直径方
向の対向面のテーパーカラー側にはボルトを螺合する半
円ねじ孔を螺設し、テーパー部側には前記ボルトを嵌込
み可能でストッパー面を有する半円孔を穿設して緩め用
ねじ部を形成する構成とした軸受ナットである。 【0006】 【作用】上記構成としたことにより、締込み用ねじ部の
ボルトを螺進することで同テーパーカラーの移動により
テーパー部の雌ねじ部は縮径されて回転軸のねじ部に喰
込み状となって転がり軸受を固定し、緩め用ねじ部にボ
ルトを螺進することでテーパーカラーは後退されてテー
パー部の雌ねじ部は弾性開拡されて固定状態を解除する
ことができる。 【0007】 【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明すると、図1は軸受ナット11の断面図、図2は図
1の右側面図を示すもので、この軸受ナット11は従来
と同様に回転軸3の例えば端部に螺設されたねじ部4に
螺着されるもので、この軸受ナット11はナット本体1
2とテーパーカラー25と複数の締込み用ねじ部27と
緩め用ねじ部32とによりセット構成されている。 【0008】このナット本体12は中心部に回転軸3の
ねじ部4と螺合する雌ねじ部13が螺設され、外周部に
はフランジ部14と溝部18を介してテーパー部19と
が一体に形成され、このフランジ部14は所定の径を有
し、その側面の中心より所定半径回りには転がり軸受2
の内輪2aの側面を押圧する押圧面15が形成され、こ
の押圧面15の外周には傾斜面16が形成されている。
また、このフランジ部14の外周に直交する位置にはナ
ット回し用の凹溝17が形成されている。このように形
成されたフランジ部14には溝部18を介してテーパー
部19が一体に形成され、このテーパー部19の外周面
は所定の直径Dで6度〜7度(1/8)程度のテーパー
が付されたテーパー面20が形成されている。また、こ
のテーパー部19にはスリット溝21が等角度間隔で3
〜4箇所(本例では120度間隔で例示した)に軸心と
平行に所定の範囲で形成されている。なお、このスリッ
ト溝21は使用目的、精度により1箇所であってもよ
い。 【0009】また、テーパーカラー25はテーパー部1
9に外嵌されるもので、内径部にテーパー部19に外嵌
する所定の精度のテーパー孔26が形成されて所定の幅
寸法を有するリング状に形成されている。このように形
成されたテーパーカラー25はテーパー部19に外嵌さ
れるとともに、この嵌合部には図2に示すように締込み
用ねじ部27と緩め用ねじ部32が形成されている。 【0010】この締込み用ねじ部27はテーパー部19
とテーパーカラー25との嵌合状態で等角度間隔で3〜
4箇所(本例では120度間隔で例示した)で軸心と平
行に形成されるもので、この場合、テーパー部19に形
成したスリット溝21間の位相した位置a,b,cに形
成されるもので、各位置a,b,cにおいてその対向面
のテーパー部19側には半円形状に所定の径のセットボ
ルト31aを螺合する半円ねじ孔28がテーパー部19
の長さに亘って螺設され、この半円ねじ孔28と対応す
るテーパーカラ25にはセットボルト31aを嵌込み可
能とする半円形の半円孔29が所定の長さl1 で穿設さ
れ、同半円孔29の端部にはストッパー面30が形成さ
れている。 【0011】また、緩め用ねじ部32は締込み用ねじ部
27の位置a,bよりほぼ角度30度位相した直径方向
の位置d,eに形成されるもので、この位置d,eの対
向面のテーパーカラ25側には半円形状にセットボルト
31bを螺合する半円ねじ孔33がテーパーカラ25の
長さに亘って螺設され、この半円ねじ孔33と対応する
テーパー部19にはセットボルト31bを嵌込み可能と
する半円形の半円孔34が所定の長さl1 で穿設され、
同半円孔34の端部にはストッパー面35が形成されて
いる。このように形成されたナット本体12のテーパー
部19にはテーパーカラー25が外嵌された状態で各位
置a,b,cの締込み用ねじ部27の半円ねじ孔28に
セットボルト31aが螺合され、同セットボルト31a
の先端はストッパー面30に当接されており、また、位
置d,eの緩め用ねじ部32においても半円ねじ孔33
にセットボルト31bが螺合され、同セットボルト31
bの先端はストッパー面35に当接されてセット組され
ている。 【0012】上記のようにセット組された軸受ナット1
1により回転軸3に転がり軸受2を固定するには、同軸
受2の内輪2aに回転可能に嵌合支持された回転軸3の
ねじ部4にナット本体12の雌ねじ部13を螺合して、
フランジ部14の押圧面15を転がり軸受2の内輪2a
の側面に押圧状に当接する。 【0013】しかる後、位置a,b,cの各締込み用ね
じ部27のセットボルト31aを均等に螺進方向へ回動
する。この場合、このセットボルト31aの先端は半円
孔29のストッパー面30に当接されており、これによ
りテーパーカラー25のみがテーパー面20に沿って変
位され、このテーパーカラー25の変位によりテーパー
部19はそのスリット溝21を介して径方向へ縮径され
て、雌ねじ部13は回転軸3のねじ部4に抱合状に締付
けてナット本体12は雌ねじ部13にロックされ、これ
により転がり軸受2は回転軸3に固定される。 【0014】そして、メインテナンス時において、軸受
ナット11を取外す場合には、位置d,eの緩め用ねじ
部32のセットボルト31bを均等に螺進方向へ回動す
る。このセットボルト31bの先端は半円孔34のスト
ッパー面35に当接されており、これによりテーパーカ
ラー25のみがテーパー面20に沿って後退変位され、
このテーパーカラー25の変位によりテーパー部19は
そのスリット溝21を介して元の状態へ弾性開拡され
て、雌ねじ部13は回転軸3のねじ部4に抱合状に締付
けた状態より解かれて、ナット本体12は雌ねじ部13
に通常の螺合状態に復され、フランジ部14の凹溝17
を介して回すことにより軸受ナット11を離脱すること
で転がり軸受2と回転軸3との固定状態は解かれる。 【0015】本実施例は上記のように構成したものであ
るから、締込み用ねじ部27のセットボルト31aを回
動することによりテーパーカラー25はテーパー部19
のテーパー面20に沿って前進され、このテーパー面2
0はテーパー1/8に形成したものであるから、締込み
用ねじ部27のセットボルト31aは僅かに回動するこ
とで即座に雌ねじ部13は回転軸3のねじ部4に抱合状
に縮径されて精度よく転がり軸受2を固定してその緩み
を防止することができ、回転軸3の正逆転の頻度に対し
充分に対処して、入力側および出力側の故障の頻度を著
減することができ、また、転がり軸受の耐用度を維持す
ることができ、装置の信頼度を向上することができる。
また、軸受ナット11を緩める場合には緩め用ねじ部3
2のボルト31bを螺進することで容易に緩めることが
できる。 【0016】なお、上記実施例においてはテーパーカラ
ー25の作動をセットボルト31a,31bで例示した
が、これに限定するものではなく、例えば図3に示すよ
うにキャップボルト36としてもよい。この場合、図示
のようにストッパー面37はキャップボルト36の頭部
36aと摺接するように構成されている。 【0017】 【発明の効果】このように本発明は上記のように構成し
たものであるから、締込み用ねじ部のボルトを回動する
ことによりテーパーカラーはテーパー部のテーパー面に
沿って前進され、このテーパー面はテーパー1/8に形
成したものであるから、締込み用ねじ部のボルトは僅か
に回動することで即座に雌ねじ部は回転軸のねじ部に抱
合状に縮径されて精度よく転がり軸受を固定してその緩
みを防止することができ、回転軸の正逆転の頻度に対し
充分に対処して、入力側および出力側の故障の頻度を著
減することができ、また、転がり軸受の耐用度を維持す
ることができ、装置の信頼度を向上することができる。
また、軸受ナットを緩める場合には緩め用ねじ部のボル
トを螺進することで容易に緩めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸受ナットの図2のA−A線断面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】締付け用ねじ部、緩め用ねじ部の他のボルトの
態様を示す断面図である。 【図4】従来の軸受ナットの断面図である。 【符号の説明】 2 転がり軸受 2a 内輪 3 回転軸 4 ねじ部 11 軸受ナット 12 ナット本体 13 雌ねじ部 14 フランジ部 15 押圧面 19 テーパー部 20 テーパー面 21 スリット溝 25 テーパーカラー 26 テーパー孔 27 締込み用ねじ部 28,33 半円ねじ孔 29,34 半円孔 32 緩め用ねじ部 31a,31b セットボルト(ボルト) 36 キャップボルト(ボルト) 30,35,37 ストッパー面
態様を示す断面図である。 【図4】従来の軸受ナットの断面図である。 【符号の説明】 2 転がり軸受 2a 内輪 3 回転軸 4 ねじ部 11 軸受ナット 12 ナット本体 13 雌ねじ部 14 フランジ部 15 押圧面 19 テーパー部 20 テーパー面 21 スリット溝 25 テーパーカラー 26 テーパー孔 27 締込み用ねじ部 28,33 半円ねじ孔 29,34 半円孔 32 緩め用ねじ部 31a,31b セットボルト(ボルト) 36 キャップボルト(ボルト) 30,35,37 ストッパー面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16C 35/00 - 43/08
F16B 39/12 - 39/18
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転軸を回転可能に支承する転がり軸受
を回転軸に固定する軸受ナットであって、該軸受ナット
は中心に回転軸のねじ部と螺合する雌ねじ部を有するナ
ット本体とテーパーカラーとの2部材によりセット組さ
れ、前記ナット本体は転がり軸受の内輪に当接するフラ
ンジ部と外周に所定のテーパー面を有するテーパー部と
より形成され、このテーパー部に単数あるいは複数のス
リット溝を所定の角度位置に形成して雌ねじ部を縮径可
能に設け、前記テーパーカラーは前記テーパー部に外嵌
可能にテーパー孔を有し、このテーパー部とテーパーカ
ラーの嵌合状態の複数の等角度位置の対向面のテーパー
部側にはボルトを螺合する半円ねじ孔を螺設し、対向す
るテーパーカラー側には前記ボルトを嵌込み可能でスト
ッパー面を有する半円孔を穿設して締込み用ねじ部を形
成し、さらに、この締込み用ねじ部と位相する直径方向
の対向面のテーパーカラー側にはボルトを螺合する半円
ねじ孔を螺設し、テーパー部側には前記ボルトを嵌込み
可能でストッパー面を有する半円孔を穿設して緩め用ね
じ部を形成する構成とした軸受ナット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06867094A JP3386563B2 (ja) | 1994-04-06 | 1994-04-06 | 軸受ナット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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