JP3385147B2 - 男性用尿とり袋 - Google Patents

男性用尿とり袋

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JP3385147B2 JP01599496A JP1599496A JP3385147B2 JP 3385147 B2 JP3385147 B2 JP 3385147B2 JP 01599496 A JP01599496 A JP 01599496A JP 1599496 A JP1599496 A JP 1599496A JP 3385147 B2 JP3385147 B2 JP 3385147B2
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    • A61F5/451—Genital or anal receptacles
    • A61F5/453—Genital or anal receptacles for collecting urine or other discharge from male member

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、男性の寝たきり
病人や失禁患者等に使用する尿とり袋に関する。
【０００２】
【従来の技術】特開平７−１２４１９０号公報には、こ
の種尿とり袋の一例が開示されている。その尿とり袋
は、肌当接面側の複合繊維不織布と、肌非当接側の部材
とを互いの周辺部で接合することにより形成され、頂部
にペニス挿入用の開口を有する。肌非当接側の部材は、
袋の内側に位置する伸縮性不織布と、袋の外側に位置す
る発泡ポリエチレンシートの成形体と、これらの間に介
在する吸収体とによって構成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記公知の尿とり袋
は、伸縮性不織布と発泡ポリエチレン成形体との間に吸
収体が介在する肌非当接側の部材が、これらの成形体や
吸収体の存在によって比較的高剛性のものになることが
ある。そのような尿とり袋は、ペニスの周囲に密着させ
ようとするときに、滑らかに湾曲しないで鋭く屈曲し、
その屈曲部位がペニスから離間してそこから尿の漏れる
ことがある。
【０００４】そこで、この発明は、尿とり袋をペニスの
周囲に密着し易くすることを課題にしている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、この発明では、ペニスを前後方向それぞれから覆う
ことが可能な前面部と後面部とで袋を形成し、該袋の頂
部にペニス挿入用の開口を備えた男性用尿とり袋を前提
にしている。かかる前提において、この発明は、前記袋
の前面部は、前記頂部から袋の底部に向かって延び、前
記前面部を左右に分ける分断線と、該分断線の左右両側
部分を重ね合わせたときにそれら両側を互いに止着する
ことが可能な係合手段とを有し、前記袋の後面部は、前
記開口の縁部に沿って袋の幅方向に延びるシート材料で
形成されて前記縁部に固定されて いる基端部から前記開
口の径方向に起立することが可能な自由端部によって形
成された防漏堤を備え、前記自由端部が前記縁部に沿っ
て延びて前記幅方向に伸長された弾性部材を有するこ
と、を特徴としている。
【０００６】
【実施例】添付の図面を参照して、この発明に係る男性
用尿とり袋の詳細を説明すると以下のとおりである。
【０００７】図１，２，３に部分破断斜視図と、そのＩ
Ｉ−ＩＩ線端面図と、ＩＩＩ−ＩＩＩ線端面図とで示さ
れた尿とり袋１は、前面部２と後面部３とを有し、これ
を着用するときには、前面部２を外に向け、後面部３を
身体側に向けてペニスを挿入する。前後面部２，３は、
袋１の左右側縁部６，７で重なり合って接合し、底部８
で連続する一方、頂部では開口部１０を画成している。
前後面部２，３は、それぞれ透液性内面シート１１と、
不透液性外面シート１２と、これら両シート１１，１２
間に介在する吸液性コア１３とによって構成され、両シ
ート１１，１２がコア１３の周縁から延出する部分で接
合するとともに、袋１の側縁部６，７では、前後面部
２，３の内面シート１１どうしが接合している。なお、
以下の説明では、前後面部２，３間で連続しているコア
１３のうち、前面部のそれに１３Ａ、後面部のそれに１
３Ｂの参照符号が付してある。また、重なり合って接合
する前後面部２，３やシート１１，１２は、接合部位に
おいてそれらが僅かずつ離間した模式的な接合状態で示
されている。図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線は、袋１の左右方
向の中心よりやや右に寄った位置にある。
【０００８】前面部２は、開口縁部１６に袋１の下方に
延びて前面部２の一部を左右に分断する分断線としての
切り込み部１７を有し、該部の左右両側では、コア１３
ＡのほぼＶ字型の切り取り部１８から延出する内外面シ
ート１１，１２が互いに接合している。その接合してい
る部位のうち、図１において切り込み部１７の右側に位
置する部位は、尿とり袋１をペニスに密着させるときに
使用するための摘持域２０である。また、切り込み部１
７の両側部分を重ね合わせて止着することが可 能な係合
手段として、切り込み部１７の左側には、外面シート１
２の上面に商品名マジックテープ等で知られる面ファス
ナの雄部材２２が接合する一方、切り込み部１７の右側
内面には面ファスナの雌部材２３が接合している。前面
部２のコア１３Ａには、底部８近傍の内面に左右方向に
延びる第１条溝２５と、上下方向に延びるやや傾斜した
第２条溝２６とが左右対称に形成されている。
【０００９】後面部３は、外面シート１２の外面にホッ
トメルト型接着剤４０を介して一体的に接合する不織布
２７を有する。この不織布２７は、後面部３の開口縁部
２８においてＺ字型（ただし、図３では逆Ｚ字型）に折
曲されてその一部が接着剤４０を介して内面シート１１
に接合して基端部となり、折曲された先端部が袋１の内
側から外側に向かって延びる自由端部３０を形成し、そ
の自由端部３０には、開口縁部２８に沿って延びる弾性
部材３１が伸長状態で接合している。かかる自由端部３
０は、その左右両側が袋１の側縁部６，７で重なり合う
内面シート１１どうしの間にあって、それらシート１１
に接合し、側縁部６，７間においては、後記するように
尿の漏れを防ぐ防漏堤として作用する。後面部３の吸液
性コア１３Ｂは、その内面側と外面側とに第３〜７条溝
３３〜３７を有し、それらのレイアウトが図４に示され
ている。
【００１０】図４に部分破断平面図で示された尿とり袋
１の後面部３において、吸液性コア１３Ｂは、その上部
内面に形成され、左右方向の中央部で上下に延びる第３
条溝３３（鎖線で図示）と、上部外面に形成され、第３
条溝３３の左右両側で上下に延びる一対の第４条溝３４
（実線で図示）と、下部外面に形成され、左右に延びる
第５条溝３５と、下部外面に形成され、上下方向に傾斜
して延びる第６，７条溝３６，３７（実線で図示）とを
有する。
【００１１】このように構成された尿とり袋１は、ペニ
スを挿入した後に、前面部２の摘持域２０を持ち、袋１
の開口部１０がペニスの周囲に密着するような位置で面
ファスナの雌部材２３を雄部材２２に対して止着する。
着用された袋１において、前面部２の開口縁部１６は、
切り込み部１７の左右が重なり合うことによりペニスの
周囲に外側から密着する一方、後面部３の開口縁部２８
は、コア１３Ｂの上下方向に延びる第３，４条溝３３，
３４の存在によって滑らかに湾曲し、ペニスの周囲に内
側から密着する。コア１３Ｂは、内面の第３条溝３３に
よって外側へ凸となるように変形することが容易であ
り、外面の第４条溝３４によって内側へ凸となるように
変形することが容易である。ペニス周囲に対するこれら
開口縁部１６，２８それぞれの密着によって、ペニスと
袋１との間には尿が漏れるような隙間を生じることがな
い。
【００１２】袋１がペニスに対して大きすぎるときに
は、コア１３に条溝があっても、尿が漏れる原因となる
しわや屈曲線が生じ易い。しかしながら、この袋１で
は、防漏堤としての自由端部３０がペニスに密着するこ
とが可能であるから、尿が漏れるおそれがない。その詳
細は、図５によって明らかである。
【００１３】図５は、尿とり袋１の開口部１０側の端面
図であって、自由端部３０が防漏堤となってペニスＰに
密着する状態が示されている。袋１を着用するときに、
摘持域２０を持って前面部２の左右を引き寄せると、後
面部３は、第３条溝３３と第４条溝３４とで緩やかに屈
曲し、図のように、袋１の外側に向かって凸となるよう
に湾曲する。そのときに、弾性部材３１が収縮して、自
由端部３０が後面部３の内面から起立し、ペニスＰの周
囲に圧接する。かかる自由端部３０は、後面部３の内面
とペニスＰとの間を塞ぎ、開口部１０から尿が漏れるの
を防ぐ防漏堤として作用する。
【００１４】尿とり袋１において、前面部２と後面部３
それぞれの吸液性コア１３Ａ，１３Ｂの底部８近傍にあ
る幅方向の第１，２，５条溝２５，２６，３５と、上下
方向の傾斜した第６，７条溝３６，３７は、底部８が挿
入されたペニスの亀頭の形状に倣って変形することを容
易にする。
【００１５】この発明において、コア１３に形成される
条溝は、尿とり袋１のペニスに対する密着性を向上させ
たり、ペニス形状に倣った変形を容易にしたりするため
のものであるから、袋１が使用される条件に合わせて、
各条溝の数や位置、方向、幅、長さ等を定めることがで
きる。しかしながら、コア１３は、少なくともコア１３
Ｂの内面中央に上下方向に延びる第３条溝３３を有して
いることが好ましく、それによって、開口部１０でのペ
ニスへの密着が確実になる。
【００１６】袋１の内面シート１１には、透液性の不織
布や開口プラスチックフィルムを使用することができ、
外面シート１２には、プラスチックフィルム、より好ま
しくは通気不透液性のプラスチックフィルムを使用する
ことができる。
【００１７】吸液性コア１３には、粉砕パルプや４０〜
１００重量％の粉砕パルプと６０〜０重量％の高吸水性
ポリマー粉末との混合物を使用することができる。ま
た、コア１３の条溝の賦型を容易にしたり、強度を向上
させたりするために、２０重量％を限度として熱可塑合
成繊維を混合することができる。
【００１８】後面部３の外側を覆う不織布２７は、後面
部３が着用者の肌に当接するときの感触をソフトにする
ためのものであって、その必要がなければ省くことがで
きる。また、不織布２７の自由端部３０で防漏堤を形成
する場合には、該部３０に撥水性、より好ましくは不透
液性を付与することが好ましい。不織布２７は、それに
適宜の図柄４１（図４参照）が印刷されていると、袋１
の前後の識別が容易になる。
【００１９】コア１３の第１〜７条溝２５，２６，３３
〜３７は、例えばコア１３にエンボス加工や熱エンボス
加工を施すことによって得ることができる。そうして得
られる圧搾条溝では、その底部が条溝周辺部よりも高い
繊維密度を有し、該底部での条溝長手方向への尿の拡散
が促進されるようになる。その結果、この尿とり袋１で
は、コア１３が持つ吸液能力の全てを無駄なく利用する
ことができる。袋１の各素材を接合するには、ホットメ
ルト型接着剤等の接着剤を利用する他に、熱溶融性素材
であれば溶着技術を利用することができる。
【００２０】図示例で前面部２と後面部３とが底部８で
連続している尿とり袋１は、前面部２と後面部３とが別
体のものであるように構成することもできる。いずれの
構成においても、吸液性コア１３が前後面部２，３の一
方にだけ含まれるようにすることができる。また、防漏
堤を不織布２７に代えた別部材、例えば不透液性のプラ
スチックフィルム、を開口部１０に接合することによっ
て形成することもできる。
【００２１】
【発明の効果】この発明に係る尿とり袋は、ペニス挿入
用開口部に袋内面から起立可能な伸縮性の防漏堤が形成
されているから、該防漏堤で袋とペニスとの間の隙間を
塞ぎ、尿がその隙間から漏れるのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】尿とり袋の部分破断斜視図。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線端面図。
【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線端面図。
【図４】尿とり袋後面部の部分破断平面図。
【図５】尿とり袋の開口部端面図。
【符号の説明】
１ 尿とり袋２ 前面部 ３ 後面部 ８ 底部 １０ 開口（開口部） １１ 外面シート １２ 内面シート １３，１３Ａ，１３Ｂ コア １７ 分断線（切り込み部）２２，２３ 係合手段（面ファスナの雄部材、雌部
材） ２５，２６ 圧搾条溝２８ 縁部（開口縁部） ３３，３４，３５，３６，３７ 圧搾条溝 ３０ 自由端部（防漏堤） ３１ 弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−181461（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−124190（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−346（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−106151（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−100913（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭64−3616（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−1119（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−131224（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−53627（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−146623（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−130616（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−122823（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−78810（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−21622（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61F 5/453 A61F 5/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ペニスを前後方向それぞれから覆うことが
    可能な前面部と後面部とで袋を形成し、該袋の頂部にペ
    ニス挿入用の開口を備えた男性用尿とり袋であって、 前記袋の前面部は、前記頂部から袋の底部に向かって延
    び、前記前面部を左右に分ける分断線と、該分断線の左
    右両側部分を重ね合わせたときにそれら両側を互いに止
    着することが可能な係合手段とを有し、前記袋の後面部
    は、前記開口の縁部に沿って袋の幅方向に延びるシート
    材料で形成されて前記縁部に固定されている基端部から
    前記開口の径方向に起立することが可能な自由端部によ
    って形成された防漏堤を備え、前記自由端部が前記縁部
    に沿って延びて前記幅方向に伸長された弾性部材を有す
    ることを特徴とする前記尿とり袋。
  2. 【請求項２】前記前面部と後面部とのいずれかが、透液
    性内面シートと、不透液性外面シートと、これら両シー
    ト間に介在する吸液性コアとによって構成されている請
    求項１記載の尿とり袋。
  3. 【請求項３】前記防漏堤が、不透液性シートによって形
    成されている請求項１または２記載の尿とり袋。
  4. 【請求項４】前記防漏堤は、前記後面部の最外側に位置
    する不織布が前記開口の縁部において袋の内側に折曲さ
    れることにより形成されている請求項１または２記載の
    尿とり袋。
  5. 【請求項５】前記吸液性コアには、前記袋の頂部から底
    部方向に延びる圧搾条溝が形成されている請求項２記載
    の尿とり袋。
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