JP3384603B2 - ゼログラフィ装置によるスキャベンジレス現像における電極ワイヤの振動の能動的制動 - Google Patents
ゼログラフィ装置によるスキャベンジレス現像における電極ワイヤの振動の能動的制動Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式印刷用の現
像装置に関するものである。とりわけ、本発明は、スキ
ャベンジレス現像プロセスにおける電極ワイヤの振動の
制御に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】一般的な「ハイブリッド」型スキャベン
ジレス現像装置には、現像ハウジング内に、搬送ロー
ル、ドナー・ロール、及び、電極構造が含まれている。
搬送ロールは、現像剤ロールと同様の働きをするが、ト
ナーを直接感光体に搬送する代わりに、搬送ロールと感
光体の間に配置されたドナー・ロールにトナーを搬送す
る。搬送ロールには、ドナー・ロールに対する電気的バ
イアスがかけられているので、トナー粒子は搬送ロール
からドナー・ロールに吸着される。ドナー・ロールは、
さらに、搬送ロールから感光体に向けてトナー粒子の搬
送を行う。ドナー・ロールと感光体の間のニップには、
電極構造をなすワイヤが設けられている。感光体の潜像
の現像時に、この電極ワイヤにドナー・ロールに対する
交流バイアスをかけると、トナーが離脱し、ドナー・ロ
ールと感光体の間のギャップにトナー粉末の雲が生じ
る。感光体の潜像が、粉末の雲からトナーを吸着し、ト
ナー粉末によるイメージが形成される。 【０００３】現像ゾーンの電極部材が、１つ以上の細い
ワイヤの形をとるスキャベンジレス現像システムの場
合、いかなる理由であれ、ワイヤを振動させると、実際
上重大な問題が生じることになる。スキャベンジレス現
像を実際に用いて明らかになったのは、電極ワイヤに
は、使用中に、楽器の弦と全く同様に、１ＫＨｚ未満の
周波数において振動を生じる傾向があるということであ
る。電極ワイヤのこの機械的振動は、本質的に、周期的
に絶えず生じる電極の位置変更（さらに重要なのは、電
極ワイヤの静電効果）である。振動する電極ワイヤの急
速な前後運動は、移動する感光体の移動に匹敵する速度
であるため、こうした振動は、現像ゾーンにおける現像
特性に顕著な影響を及ぼすことになりやすい。とりわ
け、電極ワイヤが振動すると、「ストロービング(strob
ing)」と称する効果が生じ、感光体がワイヤを通過する
際、感光体におけるトナーの配置による明暗度が周期的
に変動するので、仕上がったコピーに目立った組をなす
縞または帯が形成されることになる。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、とりわけ、電極ワイヤの機械的振動を減少させるこ
とによって、ストロービング効果を低減するスキャベン
ジレス現像システムを提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、ストロ
ービングを伴わない、静電潜像の現像装置が提供され
る。ハウジングが、ある供給量の現像剤を貯えるための
室を形成する。ハウジングの室内に少なくとも部分的に
取り付けられたドナー・ロールは、現像材を潜像まで送
る。電極ワイヤは、潜像とドナー・ロールの間に配置さ
れ、ドナー・ロールからの間隔が近接するように配置さ
れて、電気的バイアスがかかると、ドナー・ロールから
トナー粒子を離脱させて、電極部材と潜像の間の空間に
トナー粉末の雲を生じさせ、トナーの雲から離脱したト
ナー粒子によって潜像が現像されるようにする。磁石
が、電極ワイヤの少なくとも一部を包囲する磁界を発生
する。電極ワイヤに連係した機械的振動検出器が、電極
ワイヤの機械的振動の周波数と位相に関連した信号を出
力する。機械的振動検出器に連係した交流電流源が、磁
界と共同して電極ワイヤの機械的振動を相殺するのに適
応した周波数及び位相の交流電流を電極ワイヤに対して
出力する。 【０００６】 【実施例】図において、図１は本発明を組み込んだ現像
システムのいくつかの構成要素を示す概略立面図であ
り、図２は本発明を組み込んだ現像システムのいくつか
の構成要素に関する部分概略平面図である。 【０００７】図１には、ハイブリッド、あるいは、単一
コンポーネントといった違いはともかく、分離して例示
された、本発明にとって問題となる、スキャベンジレス
・システムの基本的構成要素が示されている。ドナー・
ロール４０が示されているが、これによって、ある供給
量のトナーが、現像ゾーンに送り込まれる。ドナー・ロ
ール４０と帯電した感光体１０の間には、電極ワイヤ４
２が配置されている。本発明の説明のため、電極ワイヤ
は１つだけしか示されていないが、本発明は、現像ゾー
ンに複数の電極ワイヤが用いられるシステムにも適用さ
れる。 【０００８】上述のように、感光体１０の電極ワイヤ４
２とは逆の側において、現像ゾーンに隣接して永久磁石
１００が設けられている。永久磁石１００は、単一の磁
極が電極ワイヤ４２に向かう配置となるように、なるべ
く、１つの極（図示によれば、Ｓ極）が、ほぼ、電極ワ
イヤ４２の全有効長にわたって延びるのように配置され
る。永久磁石１００は、シュー８２の後方に配置するこ
ともできるし、あるいは、シュー８２と一体に形成する
ことも可能である。永久磁石１００の目的は、磁界を現
像ゾーンに導入することにある。交流電流を電極ワイヤ
４２に通すと、永久磁石１００からの磁界が存在する場
合、電磁力によって、電極ワイヤが交流電流の周波数ま
たはそれに近い周波数で機械的に振動する。この原理を
活用することによって、電子写真式装置に自然発生する
機械的振動を相殺することが可能になる。 【０００９】基本的なスキャベンジレス現像の場合、電
極ワイヤ４２には、現像プロセス自体の実施に適した大
きさ及び周波数の交流電流が通され、これによって、静
電気を帯電したトナー粉末が、ドナー・ローラ４０と感
光体１０の間の現像ゾーンに雲を形成する。この「現
像」交流電流は、上述のように、２ＫＨｚのオーダが望
ましい。現像のための電圧は、一般に、２００〜４００
ボルトの範囲である。しかし、ステンレス鋼またはタン
グステン製のワイヤの抵抗は低いので、現像目的でワイ
ヤに流される電流は、極めて少なく、実際、現像電力が
電極ワイヤ４２の一方の端部でしか供給されない、実用
的なシステムの形成が可能である。本発明で企図されて
いるのは、高周波数の現像交流電流以外に、かなり低い
周波数、すなわち、電極ワイヤ４２の一般的な機械的振
動と釣合のとれる周波数の振動相殺交流電流を提供する
ことである。 【００１０】振動相殺交流電流は、実際的な用途では、
１０〜２０ボルトの範囲内で機械的振動を有効に相殺す
るため、ほとんど、１ＫＨｚ未満の周波数を備えてい
る。従って、電極４２を同時に通る交流電流には２つの
タイプがあり、この２つのタイプの交流電流は、概し
て、互いに独立した機能を果たす。 【００１１】図２は、ドナー・ロール４０と電極ワイヤ
４２の平面図であり、概略で示された、電極ワイヤ４２
に振動相殺交流電流を供給するための制御システムの基
本的部分が含まれている。該システムは、電極ワイヤ４
２における機械的振動を相殺するのに適正な周波数を決
定するため、最初に、電極４２に自然発生する振動が検
出される。電極４２における機械的振動の周波数は、装
置内にある他の振動要素の存在といった、外的要因の
数、または、電極ワイヤ４２に固まって(cake)、その振
動ダイナミクスに変化をもたらすトナー材料の量によっ
て影響を受ける可能性がある。このため、検出器１００
が設けられている。この検出器１００は、電極ワイヤ４
２の振幅、周波数、及び、位相を検出することの可能な
小形のマイクロフォン、楽器のピックアップ・マイクロ
フォン、または、小形の加速度計の形をとることが可能
である。検出器１００は、従って、この振幅、周波数、
及び、位相を反映した信号をコントローラ１０２に送
る。コントローラ１０２の目的は、機械的振動の相殺に
用いられる匹敵する振幅と、逆の位相を有するカウンタ
信号によって、検出器１００からの制御信号の振幅及び
位相に「応答する」ことである。このコントローラの機
能を可能にするための回路は、アナログ電子工学を利用
するにせよ、あるいは、デジタル電子工学を利用するに
せよ、電子工学技術の熟練者には明白である。このカウ
ンタ信号は、コントローラ１０２から出力されて、増幅
器１０４に送られ、電極ワイヤ４２の機械的振動を相殺
するのに適した振幅まで「ステップ・アップ」される。
コントローラ１０２及び増幅器１０４は、共に、磁界と
連係して、電極ワイヤの機械的振動を相殺するのに適し
た周波数、振幅、及び、位相を備えた交流電流を電極ワ
イヤに対して出力する、交流電流源とみなすことができ
る。図２において明らかなように、増幅器１０４の出力
は、電極ワイヤ４２に直接通るので、増幅器１０との完
全な回路が形成される。また、増幅器１０４及び電極４
２を通るループには、交流電圧源８４を有効に配置し
て、スキャベンジレス現像のための「現像」交流電流を
発生することも可能である。もう１度、電圧源８４から
の現像交流電流及び増幅器１０４からの振動相殺交流電
流は、上述のように、同時に電極ワイヤ４２に作用する
が、それ以外では、互いに別個に機能する。 【００１２】純粋に機械的な振動相殺システムに比べた
本発明の電磁システムの重要な利点の１つは、磁石１０
０が電極ワイヤ４２の有効全長に沿って配置された場
合、振動相殺交流電流と永久磁石１００の相互作用で生
じる電磁力によって発生する相殺効果が、電極ワイヤ４
２の有効長全体にわたって明瞭であるということであ
る。すなわち、この相殺力は、電極ワイヤ４２に沿って
連続した全てのポイントに効果がある。これに対して、
電極ワイヤ４２の張力を調整するか、または、機械的に
反作用振動を導入する機械式システムは、異なる機械的
周波数が、電極４２に同時に作用するので、少なくとも
一時的に、電極ワイヤ４２内に複雑な倍振動を生じるこ
とになりやすい。 【００１３】図１の場合、永久磁石１００は、感光体１
０の電極ワイヤ４２とは逆の側に配置されているが、考
えられるところでは、永久磁石１００は、電極ワイヤ４
２に隣接した別の場所に配置することも可能である。例
えば、ドナー・ロールを中空にすれば、永久磁石１００
は、おそらく、ドナー・ロール４０の内側に配置するこ
とが可能である。感光体１０の反対側に永久磁石１００
を配置する利点の１つは、永久磁石１００が、現像シス
テムにおいて、とりわけ、ハイブリッド・スキャベンジ
レス・システムの搬送ロールにおいて他の磁石に干渉す
る可能性が、最小限に抑えられるということである。と
もかく、永久磁石１００がどこに配置されるにせよ、磁
石１００の存在によって、永久磁石に依存する現像シス
テムの他のプロセスに干渉が生じないように注意すべき
である。
像装置に関するものである。とりわけ、本発明は、スキ
ャベンジレス現像プロセスにおける電極ワイヤの振動の
制御に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】一般的な「ハイブリッド」型スキャベン
ジレス現像装置には、現像ハウジング内に、搬送ロー
ル、ドナー・ロール、及び、電極構造が含まれている。
搬送ロールは、現像剤ロールと同様の働きをするが、ト
ナーを直接感光体に搬送する代わりに、搬送ロールと感
光体の間に配置されたドナー・ロールにトナーを搬送す
る。搬送ロールには、ドナー・ロールに対する電気的バ
イアスがかけられているので、トナー粒子は搬送ロール
からドナー・ロールに吸着される。ドナー・ロールは、
さらに、搬送ロールから感光体に向けてトナー粒子の搬
送を行う。ドナー・ロールと感光体の間のニップには、
電極構造をなすワイヤが設けられている。感光体の潜像
の現像時に、この電極ワイヤにドナー・ロールに対する
交流バイアスをかけると、トナーが離脱し、ドナー・ロ
ールと感光体の間のギャップにトナー粉末の雲が生じ
る。感光体の潜像が、粉末の雲からトナーを吸着し、ト
ナー粉末によるイメージが形成される。 【０００３】現像ゾーンの電極部材が、１つ以上の細い
ワイヤの形をとるスキャベンジレス現像システムの場
合、いかなる理由であれ、ワイヤを振動させると、実際
上重大な問題が生じることになる。スキャベンジレス現
像を実際に用いて明らかになったのは、電極ワイヤに
は、使用中に、楽器の弦と全く同様に、１ＫＨｚ未満の
周波数において振動を生じる傾向があるということであ
る。電極ワイヤのこの機械的振動は、本質的に、周期的
に絶えず生じる電極の位置変更（さらに重要なのは、電
極ワイヤの静電効果）である。振動する電極ワイヤの急
速な前後運動は、移動する感光体の移動に匹敵する速度
であるため、こうした振動は、現像ゾーンにおける現像
特性に顕著な影響を及ぼすことになりやすい。とりわ
け、電極ワイヤが振動すると、「ストロービング(strob
ing)」と称する効果が生じ、感光体がワイヤを通過する
際、感光体におけるトナーの配置による明暗度が周期的
に変動するので、仕上がったコピーに目立った組をなす
縞または帯が形成されることになる。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、とりわけ、電極ワイヤの機械的振動を減少させるこ
とによって、ストロービング効果を低減するスキャベン
ジレス現像システムを提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、ストロ
ービングを伴わない、静電潜像の現像装置が提供され
る。ハウジングが、ある供給量の現像剤を貯えるための
室を形成する。ハウジングの室内に少なくとも部分的に
取り付けられたドナー・ロールは、現像材を潜像まで送
る。電極ワイヤは、潜像とドナー・ロールの間に配置さ
れ、ドナー・ロールからの間隔が近接するように配置さ
れて、電気的バイアスがかかると、ドナー・ロールから
トナー粒子を離脱させて、電極部材と潜像の間の空間に
トナー粉末の雲を生じさせ、トナーの雲から離脱したト
ナー粒子によって潜像が現像されるようにする。磁石
が、電極ワイヤの少なくとも一部を包囲する磁界を発生
する。電極ワイヤに連係した機械的振動検出器が、電極
ワイヤの機械的振動の周波数と位相に関連した信号を出
力する。機械的振動検出器に連係した交流電流源が、磁
界と共同して電極ワイヤの機械的振動を相殺するのに適
応した周波数及び位相の交流電流を電極ワイヤに対して
出力する。 【０００６】 【実施例】図において、図１は本発明を組み込んだ現像
システムのいくつかの構成要素を示す概略立面図であ
り、図２は本発明を組み込んだ現像システムのいくつか
の構成要素に関する部分概略平面図である。 【０００７】図１には、ハイブリッド、あるいは、単一
コンポーネントといった違いはともかく、分離して例示
された、本発明にとって問題となる、スキャベンジレス
・システムの基本的構成要素が示されている。ドナー・
ロール４０が示されているが、これによって、ある供給
量のトナーが、現像ゾーンに送り込まれる。ドナー・ロ
ール４０と帯電した感光体１０の間には、電極ワイヤ４
２が配置されている。本発明の説明のため、電極ワイヤ
は１つだけしか示されていないが、本発明は、現像ゾー
ンに複数の電極ワイヤが用いられるシステムにも適用さ
れる。 【０００８】上述のように、感光体１０の電極ワイヤ４
２とは逆の側において、現像ゾーンに隣接して永久磁石
１００が設けられている。永久磁石１００は、単一の磁
極が電極ワイヤ４２に向かう配置となるように、なるべ
く、１つの極（図示によれば、Ｓ極）が、ほぼ、電極ワ
イヤ４２の全有効長にわたって延びるのように配置され
る。永久磁石１００は、シュー８２の後方に配置するこ
ともできるし、あるいは、シュー８２と一体に形成する
ことも可能である。永久磁石１００の目的は、磁界を現
像ゾーンに導入することにある。交流電流を電極ワイヤ
４２に通すと、永久磁石１００からの磁界が存在する場
合、電磁力によって、電極ワイヤが交流電流の周波数ま
たはそれに近い周波数で機械的に振動する。この原理を
活用することによって、電子写真式装置に自然発生する
機械的振動を相殺することが可能になる。 【０００９】基本的なスキャベンジレス現像の場合、電
極ワイヤ４２には、現像プロセス自体の実施に適した大
きさ及び周波数の交流電流が通され、これによって、静
電気を帯電したトナー粉末が、ドナー・ローラ４０と感
光体１０の間の現像ゾーンに雲を形成する。この「現
像」交流電流は、上述のように、２ＫＨｚのオーダが望
ましい。現像のための電圧は、一般に、２００〜４００
ボルトの範囲である。しかし、ステンレス鋼またはタン
グステン製のワイヤの抵抗は低いので、現像目的でワイ
ヤに流される電流は、極めて少なく、実際、現像電力が
電極ワイヤ４２の一方の端部でしか供給されない、実用
的なシステムの形成が可能である。本発明で企図されて
いるのは、高周波数の現像交流電流以外に、かなり低い
周波数、すなわち、電極ワイヤ４２の一般的な機械的振
動と釣合のとれる周波数の振動相殺交流電流を提供する
ことである。 【００１０】振動相殺交流電流は、実際的な用途では、
１０〜２０ボルトの範囲内で機械的振動を有効に相殺す
るため、ほとんど、１ＫＨｚ未満の周波数を備えてい
る。従って、電極４２を同時に通る交流電流には２つの
タイプがあり、この２つのタイプの交流電流は、概し
て、互いに独立した機能を果たす。 【００１１】図２は、ドナー・ロール４０と電極ワイヤ
４２の平面図であり、概略で示された、電極ワイヤ４２
に振動相殺交流電流を供給するための制御システムの基
本的部分が含まれている。該システムは、電極ワイヤ４
２における機械的振動を相殺するのに適正な周波数を決
定するため、最初に、電極４２に自然発生する振動が検
出される。電極４２における機械的振動の周波数は、装
置内にある他の振動要素の存在といった、外的要因の
数、または、電極ワイヤ４２に固まって(cake)、その振
動ダイナミクスに変化をもたらすトナー材料の量によっ
て影響を受ける可能性がある。このため、検出器１００
が設けられている。この検出器１００は、電極ワイヤ４
２の振幅、周波数、及び、位相を検出することの可能な
小形のマイクロフォン、楽器のピックアップ・マイクロ
フォン、または、小形の加速度計の形をとることが可能
である。検出器１００は、従って、この振幅、周波数、
及び、位相を反映した信号をコントローラ１０２に送
る。コントローラ１０２の目的は、機械的振動の相殺に
用いられる匹敵する振幅と、逆の位相を有するカウンタ
信号によって、検出器１００からの制御信号の振幅及び
位相に「応答する」ことである。このコントローラの機
能を可能にするための回路は、アナログ電子工学を利用
するにせよ、あるいは、デジタル電子工学を利用するに
せよ、電子工学技術の熟練者には明白である。このカウ
ンタ信号は、コントローラ１０２から出力されて、増幅
器１０４に送られ、電極ワイヤ４２の機械的振動を相殺
するのに適した振幅まで「ステップ・アップ」される。
コントローラ１０２及び増幅器１０４は、共に、磁界と
連係して、電極ワイヤの機械的振動を相殺するのに適し
た周波数、振幅、及び、位相を備えた交流電流を電極ワ
イヤに対して出力する、交流電流源とみなすことができ
る。図２において明らかなように、増幅器１０４の出力
は、電極ワイヤ４２に直接通るので、増幅器１０との完
全な回路が形成される。また、増幅器１０４及び電極４
２を通るループには、交流電圧源８４を有効に配置し
て、スキャベンジレス現像のための「現像」交流電流を
発生することも可能である。もう１度、電圧源８４から
の現像交流電流及び増幅器１０４からの振動相殺交流電
流は、上述のように、同時に電極ワイヤ４２に作用する
が、それ以外では、互いに別個に機能する。 【００１２】純粋に機械的な振動相殺システムに比べた
本発明の電磁システムの重要な利点の１つは、磁石１０
０が電極ワイヤ４２の有効全長に沿って配置された場
合、振動相殺交流電流と永久磁石１００の相互作用で生
じる電磁力によって発生する相殺効果が、電極ワイヤ４
２の有効長全体にわたって明瞭であるということであ
る。すなわち、この相殺力は、電極ワイヤ４２に沿って
連続した全てのポイントに効果がある。これに対して、
電極ワイヤ４２の張力を調整するか、または、機械的に
反作用振動を導入する機械式システムは、異なる機械的
周波数が、電極４２に同時に作用するので、少なくとも
一時的に、電極ワイヤ４２内に複雑な倍振動を生じるこ
とになりやすい。 【００１３】図１の場合、永久磁石１００は、感光体１
０の電極ワイヤ４２とは逆の側に配置されているが、考
えられるところでは、永久磁石１００は、電極ワイヤ４
２に隣接した別の場所に配置することも可能である。例
えば、ドナー・ロールを中空にすれば、永久磁石１００
は、おそらく、ドナー・ロール４０の内側に配置するこ
とが可能である。感光体１０の反対側に永久磁石１００
を配置する利点の１つは、永久磁石１００が、現像シス
テムにおいて、とりわけ、ハイブリッド・スキャベンジ
レス・システムの搬送ロールにおいて他の磁石に干渉す
る可能性が、最小限に抑えられるということである。と
もかく、永久磁石１００がどこに配置されるにせよ、磁
石１００の存在によって、永久磁石に依存する現像シス
テムの他のプロセスに干渉が生じないように注意すべき
である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明を組み込んだ現像システムのいくつか
の構成要素を示す概略立面図である。 【図２】 本発明を組み込んだ現像システムのいくつか
の構成要素に関する部分概略平面図である。 【符号の説明】 １０ 感光体、４０ ドナー・ロール、４２ 電極ワイ
ヤ、８２ シュー、８４交流電圧源、１００ 永久磁
石、１００ 検出器、１０２ コントローラ、１０４
増幅器
の構成要素を示す概略立面図である。 【図２】 本発明を組み込んだ現像システムのいくつか
の構成要素に関する部分概略平面図である。 【符号の説明】 １０ 感光体、４０ ドナー・ロール、４２ 電極ワイ
ヤ、８２ シュー、８４交流電圧源、１００ 永久磁
石、１００ 検出器、１０２ コントローラ、１０４
増幅器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
G03G 15/08
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 電荷受容体上の静電潜像を現像するため
の、次のものを含む装置：ある供給量の現像剤を貯える
ための室を形成するハウジング；前記ハウジングの室内
に少なくともその一部が取り付けられており、現像剤を
潜像まで送るドナー・ロール；潜像とドナー・ロールの
間に配置された電極ワイヤであって、この電極ワイヤは
ドナー・ロールからの間隔が近接する位置に置かれ、ド
ナー・ロールからトナー粒子を離脱させるように電気的
バイアスがかけられて電極部材と潜像の間の空間にトナ
ー粉末の雲を生じさせ、トナーの雲から離脱したトナー
粒子によって潜像が現像されるようにする該電極ワイ
ヤ；該電極ワイヤの少なくとも一部を包囲する磁界を発
生する用途に向くように適合された磁石；前記電極ワイ
ヤと連係して、電極ワイヤの機械的振動の周波数及び位
相の関数として信号を送り出す振動検出器；および該機
械的振動検出器と動作的に連係して、磁界と共同して電
極ワイヤの機械的振動をほぼ相殺するように適合された
周波数及び位相の交流電流を電極ワイヤに対して伝送す
る交流電流源。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US08/028,865 US5321474A (en) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | Active damping of electrode wire vibration in scavengeless development in a xerographic apparatus |
| US028865 | 1993-03-10 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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