JP4539626B2 - 画像形成装置及び現像剤供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像剤供給装置及び画像形成装置に関する。
画像形成装置において、進行波電界を用いてトナー(現像剤)を搬送する機構が、従来から多数知られている(例えば、特開平4−204570号公報、特公平5−31146号公報、特開2002−351218号公報、特開2003−15417号公報、特開2004−157259号公報、特開2005−275127号公報等)。
上述したような、帯電した前記現像剤を進行波電界によって搬送し得る機構(以下、「現像剤電界搬送装置」と称する。)は、ケーシング(容器)と、現像剤搬送部材と、を備えている。
前記ケーシングには、前記現像剤が収容されている。また、前記ケーシングには、前記現像剤搬送部材が収容されている。前記現像剤搬送部材には、多数本の線状電極が、一列に並べられた状態で設けられている。
上述の構成を有する、前記現像剤電界搬送装置によれば、前記ケーシングから前記現像剤搬送部材に前記現像剤が少量ずつ供給される。一方、前記多数本の線状電極に対して、多相の交流電圧が順次印加されることで、前記現像剤搬送部材に進行波電界が形成される。この進行波電界の作用により、前記現像剤搬送部材に供給された前記現像剤が、所定方向に搬送される。
特開平4−204570号公報 特公平5−31146号公報 特開2002−351218号公報 特開2003−15417号公報 特開2004−157259号公報 特開2005−275127号公報
上述したような、従来の前記現像剤電界搬送装置において、前記現像剤搬送部材にて、前記現像剤が均一に搬送されないことがあり得る。これは、当該現像剤電界搬送装置における前記ケーシング内にて、前記現像剤が凝集した場合に顕著である。
上述のように、前記ケーシング内にて前記現像剤の凝集が発生した場合、前記現像剤搬送部材に対する前記現像剤の供給量にムラが生じる。すると、当該現像剤搬送部材上にて搬送される前記現像剤の量にもムラが生じ、形成された画像にも濃度ムラが生じる。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、進行波状の電界による現像剤の搬送・供給がより均一に行われ得る現像剤供給装置を提供すること、及び、当該現像剤供給装置を備えることで、濃度ムラの発生が効果的に抑制され、良好な画像を形成可能な、画像形成装置を提供することにある。
(1)本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、現像剤供給装置と、を備えている。
前記静電潜像担持体は、潜像形成面を有している。前記潜像形成面は、電位分布による静電潜像が形成され得るように構成されている。この潜像形成面は、所定の主走査方向と平行に形成されている。前記静電潜像担持体は、前記潜像形成面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように構成されている。
前記現像剤供給装置は、前記静電潜像担持体と対向するように配置されている。この現像剤供給装置は、現像剤を帯電した状態で前記潜像形成面に供給し得るように構成されている。また、この現像剤供給装置は、当該画像形成装置の本体に対して着脱可能に構成されている。
前記現像剤供給装置は、現像剤収容ケーシングと、現像剤搬送体と、複数の搬送電極と、振動体と、を備えている。
前記現像剤収容ケーシングは、箱状部材であって、前記現像剤を収容し得るように構成されている。この現像剤収容ケーシングにおける、前記静電潜像担持体と対向する位置には、開口部が形成されている。
前記現像剤搬送体は、前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有している。この現像剤搬送体は、前記開口部を挟んで、前記現像剤搬送面が前記静電潜像担持体と対向するように、前記現像剤収容ケーシング内に配置されている。
複数の前記搬送電極は、前記潜像形成面と対向するように、前記現像剤搬送面に沿って設けられている。これらの搬送電極は、前記副走査方向に沿って配列されている。そして、これらの搬送電極は、進行波状の電圧が印加されることで、前記現像剤を前記現像剤搬送面上にて所定の現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されている。
前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内側の空間に配置されている。
また、前記本体は、振動体加振部を備えている。この振動体加振部は、前記振動体を加振し得るように構成されている。また、この振動体加振部は、当該本体に前記現像剤供給装置が装着された場合に、前記現像剤収容ケーシングの外側にて前記振動体に対応する位置に設けられている。
かかる構成を有する本発明の画像形成装置は、画像形成の際に、以下のように動作する。
当該画像形成装置における前記本体に、前記現像剤供給装置が装着される。これにより、前記現像剤供給装置に設けられた前記振動体が、前記本体に設けられた前記振動体加振部に対応する位置に配置される。
また、前記静電潜像担持体における前記潜像形成面に対して、電位分布による前記静電潜像が形成される。この静電潜像が形成された前記潜像形成面は、前記副走査方向に沿って移動する。
一方、前記副走査方向に沿って配列された複数の前記搬送電極に対して、所定の進行波状の電圧が印加される。これにより、前記現像剤搬送体における前記現像剤搬送面の近傍に、所定の電界が形成される。この電界は、前記副走査方向に沿った前記現像剤搬送方向に進行する進行波状の電界として形成される。
このとき、前記本体に設けられた前記振動体加振部によって、前記振動体が加振される。この振動体の振動により、前記現像剤収容ケーシング内にて、前記現像剤が加振される。すると、前記現像剤収容ケーシング内にて、(前記現像剤搬送面上で搬送される前の)前記現像剤に、良好な流動性が付与され得る。
そして、前記現像剤収容ケーシング内にて良好な流動性が付与された前記現像剤のうちの、前記現像剤搬送面の近傍のものは、上述の進行波状の電界の作用を受ける。これにより、当該現像剤は、前記現像剤搬送面上を、現像位置に向けて、前記現像剤搬送方向に搬送される。ここで、前記現像位置とは、互いに平行な前記潜像形成面と前記現像剤搬送面とが最近接状態で対向する位置である。
このようにして、帯電した状態の前記現像剤が、前記現像剤供給装置によって、前記現像位置に供給される。これにより、前記潜像形成面上の前記静電潜像が、前記現像剤によって現像される(顕像化される)。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記本体に対して着脱可能な前記現像剤供給装置における前記現像剤収容ケーシング内の、(前記現像剤搬送面上で搬送される前の)前記現像剤が、効果的に流動化され得る。
これにより、前記現像剤搬送面上にて、前記現像剤が、可及的に均一に搬送され得る。このとき、当該現像剤に対して、大きな凝集力やせん断力等のストレスが与えられることが、可及的に抑制され得る。
よって、本発明の画像形成装置における前記現像剤供給装置によれば、前記現像位置への、進行波状の電界を用いた前記現像剤の搬送・供給が、より均一に行われ得る。したがって、本発明の画像形成装置によれば、濃度ムラの発生が効果的に抑制され、良好な画像が形成され得る。
・前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内側の前記空間における底部に配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置においては、前記振動体が、前記現像剤収容ケーシングの内側の前記空間における底部にて加振される。この振動体の振動により、前記空間における底部の前記現像剤が加振される。
これにより、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤に対して、良好な流動性が付与され得る。ここで、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤とは、前記現像剤収容ケーシング内に収容されている前記現像剤のうちの、前記現像剤搬送面上のものを除いたものをいう。すなわち、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤とは、前記現像剤収容ケーシング内の空間の底部に貯蔵されている前記現像剤をいう。
よって、かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤の、前記振動体による流動化が、より確実に行われ得る。
・前記振動体は、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤の全体を加振し得るように構成されていてもよい。
あるいは、前記振動体は、少なくとも現像剤溜まりのうちの所定の現像剤搬送開始領域を加振し得るように構成されていてもよい。
ここで、前記現像剤溜まりとは、前記現像剤収容ケーシング内に貯留された前記現像剤の集合体をいうものとする。また、前記現像剤搬送開始領域とは、前記現像剤収容ケーシング内の現像剤溜まりの、最上端部かつ前記現像剤搬送方向における下流側の端部をいうものとする。この現像剤搬送開始領域が発生する位置は、前記現像剤溜まりの量(前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤の量)によって変動し得る。
例えば、前記振動体が複数個設けられ得る。そして、前記現像剤溜まりの量に応じて、複数個の前記振動体の振動状態が制御され得るように、前記振動体加振部が構成及び配置され得る。
上述の各構成においては、前記現像剤の搬送の始点である前記現像剤搬送開始領域にて、前記振動体の振動により、(前記現像剤搬送面上で搬送される前の)前記現像剤に、良好な流動性が付与される。
よって、上述の各構成によれば、前記本体に対して着脱可能な前記現像剤供給装置における前記現像剤収容ケーシング内の前記現像剤搬送開始領域の、前記現像剤が、良好に流動化され得る。したがって、進行波状の電界による前記現像剤の搬送・供給の均一化が、より確実に行われ得る。
(2)本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、現像剤供給装置と、を備えている。前記静電潜像担持体は、上述の(1)と同様に構成されている。
前記現像剤供給装置は、前記静電潜像担持体と対向するように配置されている。この現像剤供給装置は、現像剤を帯電した状態で前記潜像形成面に供給し得るように構成されている。
具体的には、前記現像剤供給装置は、現像剤収容ケーシングと、現像剤搬送体と、複数の搬送電極と、現像剤加振部と、を備えている。
前記現像剤収容ケーシングは、箱状部材であって、前記現像剤を収容し得るように構成されている。この現像剤収容ケーシングにおける、前記静電潜像担持体と対向する位置には、開口部が形成されている。
前記現像剤搬送体は、前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有している。この現像剤搬送体は、前記開口部を挟んで、前記現像剤搬送面が前記静電潜像担持体と対向するように、前記現像剤収容ケーシング内に配置されている。
複数の前記搬送電極は、前記潜像形成面と対向するように、前記現像剤搬送面に沿って設けられている。これらの搬送電極は、前記副走査方向に沿って配列されている。そして、これらの搬送電極は、進行波状の電圧が印加されることで、前記現像剤を前記現像剤搬送面上にて所定の現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されている。
前記現像剤加振部は、(前記現像剤収容ケーシング内に収容されていて前記現像剤搬送面上で搬送される前の)前記現像剤を、前記現像剤収容ケーシングの外側から加振し得るように構成されている。
かかる構成を有する本発明の画像形成装置は、画像形成の際に、以下のように動作する。
前記静電潜像担持体における前記潜像形成面に対して、電位分布による前記静電潜像が形成される。この静電潜像が形成された前記潜像形成面は、前記副走査方向に沿って移動する。
一方、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤であって、前記現像剤搬送面上で搬送される前のものが、前記現像剤加振部によって、前記現像剤収容ケーシングの外側から加振される。これにより、前記現像剤に、良好な流動性が付与される。
また、前記副走査方向に沿って配列された複数の前記搬送電極に対して、所定の進行波状の電圧が印加される。これにより、前記現像剤搬送体における前記現像剤搬送面の近傍に、前記副走査方向に沿った前記現像剤搬送方向に進行する進行波状の電界が形成される。
そして、上述のようにして良好に流動化された、前記現像剤収容ケーシング内の前記現像剤のうちの、前記現像剤搬送面の近傍のものは、上述の進行波状の電界によって、当該現像剤搬送面上を、所定の前記現像剤搬送方向に搬送される。この現像剤は、互いに平行な前記潜像形成面と当該現像剤搬送面とが最近接状態で対向する位置(現像位置)まで供給される。
このようにして、前記現像剤供給装置は、前記静電潜像が形成された前記潜像形成面に対して、前記現像剤を、帯電した状態で供給する。これにより、前記静電潜像が、前記現像剤によって現像される(顕像化される)。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、(前記現像剤搬送面で搬送される前の)前記現像剤が、簡略な装置構成により、効果的に流動化される。これにより、前記現像剤搬送面上にて、前記現像剤が、可及的に均一に搬送され得る。このとき、当該現像剤に対して、大きな凝集力やせん断力等のストレスが与えられることが、可及的に抑制され得る。
よって、かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、進行波状の電界による前記現像剤の搬送・供給が、簡略な装置構成を用いて、より均一に行われ得る。したがって、本発明によれば、濃度ムラの発生が効果的に抑制され、良好な画像が形成され得る。
・前記現像剤加振部は、前記現像剤収容ケーシングの内側の空間における底部にて、前記現像剤を加振し得るように配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置においては、前記現像剤加振部により、前記空間における底部の前記現像剤が加振される。これにより、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤に対して、良好な流動性が付与され得る。
よって、かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤の、前記振動体による流動化が、より確実に行われ得る。
・前記現像剤加振部は、振動体と、振動体加振部と、を備えていてもよい。ここで、前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内側の前記空間に配置されている。前記振動体加振部は、前記振動体を加振し得るように構成されている。この振動体加振部は、前記現像剤収容ケーシングの外側にて前記振動体に対応する位置に設けられている。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置においては、このとき、前記振動体加振部によって、前記振動体が加振される。これにより、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤が加振される。すると、前記現像剤収容ケーシング内にて、(前記現像剤搬送面上で搬送される前の)前記現像剤に、良好な流動性が付与され得る。
よって、かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)されている前記現像剤の、前記振動体による流動化が、簡略な装置構成を用いてより確実に行われ得る。
・前記画像形成装置が、以下のように構成されていてもよい:前記現像剤供給装置は、当該画像形成装置の本体に対して着脱可能に構成されている。前記振動体加振部は、前記本体に設けられている。また、前記振動体加振部は、前記本体に前記現像剤供給装置が装着された場合に、前記現像剤収容ケーシングの外側にて前記振動体に対応するような位置に設けられている。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置においては、前記本体に設けられた前記振動体加振部によって、前記現像剤収容ケーシングの内側の前記空間に設けられた前記振動体が加振される。これにより、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤に、良好な流動性が付与され得る。
よって、前記現像剤搬送面上にて、前記現像剤が、可及的に均一に搬送され得る。このとき、当該現像剤に対して、大きな凝集力やせん断力等のストレスが与えられることが、可及的に抑制され得る。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記現像位置への、進行波状の電界を用いた前記現像剤の搬送・供給が、きわめて簡略な装置構成を用いて、より均一に行われ得る。したがって、濃度ムラの発生が効果的に抑制され、良好な画像が形成され得る。
・前記現像剤加振部は、前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達を抑制しつつ、前記現像剤を加振し得るように構成されていてもよい。
かかる構成においては、前記現像剤加振部が前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤を加振する際に、前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が抑制され得る。これにより、前記現像位置における前記潜像形成面と前記現像剤搬送面との所定の位置関係が振動によって乱されることが、可及的に抑制され得る。
よって、かかる構成によれば、前記現像剤収容ケーシングが振動することによる騒音の発生が、可及的に抑制され得る。また、かかる構成によれば、上述の所定の位置関係が振動によって乱されることによる、形成画像の乱れが、可及的に抑制され得る。
・前記現像剤加振部は、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤の全体を加振し得るように構成されていてもよい。あるいは、前記現像剤加振部は、少なくとも前記現像剤溜まりにおける前記現像剤搬送開始領域を加振し得るように構成されていてもよい。
これらの構成においては、前記現像剤の搬送の始点である前記現像剤搬送開始領域にて、前記振動体の振動により、(前記現像剤搬送面上で搬送される前の)前記現像剤に、良好な流動性が付与される。
よって、これらの構成によれば、前記本体に対して着脱可能な前記現像剤供給装置における前記現像剤収容ケーシング内にて、前記現像剤搬送開始領域の前記現像剤が、良好に流動化され得る。
(3)上述の各画像形成装置は、以下のように構成され得る。
・前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内壁面から離隔するように、当該現像剤収容ケーシングの前記空間内に配置され得る。また、前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングによって揺動自在に支持され得る。この振動体は、ワイヤ状又はロッド状の部材から構成され得る。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置においては、前記振動体が前記内壁面から離隔している。よって、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤が、前記振動体の振動によって加振される際に、当該振動体から前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が抑制され得る。
したがって、かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記現像剤収容ケーシングが振動することによる騒音の発生が、可及的に抑制され得る。また、前記現像位置における前記潜像形成面と前記現像剤搬送面との所定の位置関係が振動によって乱されることによる、形成画像の乱れの発生が、可及的に抑制され得る。
・前記振動体は、前記主走査方向に沿った長手方向を有するロッド状の部材である振動ロッドから構成され得る。前記振動ロッドの前記主走査方向における両端部は、弾性部材を介して、前記現像剤収容ケーシングに支持され得る。
かかる構成を備えた本発明の画像形成装置においては、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤が、前記振動ロッドの振動によって加振される際に、当該振動体から前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が、前記弾性部材によって抑制され得る。
したがって、かかる構成を備えた本発明の画像形成装置によれば、前記振動ロッドから前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が、より効果的に抑制され得る。
・前記振動体加振部は、前記振動ロッドの前記主走査方向における端部にて、当該振動ロッドと磁気的に結合され得る。
本発明の画像形成装置によれば、当該画像形成装置に対して着脱可能な前記現像剤供給装置における前記現像剤収容ケーシングの外側に設けられた前記振動体加振部によって、当該現像剤供給装置における前記現像剤収容ケーシングの内側に設けられた前記振動ロッドが加振される構成が、簡略な装置構成で実現され得る。
(4)本発明の現像剤供給装置は、現像剤担持体における現像剤担持面に対して、現像剤を帯電した状態で所定の現像剤搬送方向に沿って供給し得るように構成されている。ここで、前記現像剤担持面は、所定の主走査方向と平行な面であって、前記現像剤が担持され得る面である。
前記現像剤担持体は、前記現像剤担持面を有するとともに、当該現像剤担持面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように構成されている。前記現像剤担持体としては、例えば、電位分布による静電潜像が形成され得るように構成された潜像形成面を有する静電潜像担持体が用いられ得る。あるいは、前記現像剤担持体としては、例えば、前記副走査方向に沿って搬送される記録媒体(用紙)が用いられ得る。あるいは、前記現像剤担持体としては、例えば、前記記録媒体や前記静電潜像担持体と対向することで当該記録媒体や当該静電潜像担持体上に前記現像剤を転写し得るように構成・配置された、ローラ、スリーブ、又はベルト状の部材(現像ローラ、現像スリーブ、中間転写ベルト等)が用いられ得る。
本発明の現像剤供給装置は、現像剤収容ケーシングと、現像剤搬送体と、複数の搬送電極と、振動体と、を備えている。
前記現像剤収容ケーシングは、箱状部材であって、前記現像剤を収容し得るように構成されている。この現像剤収容ケーシングにおける、前記現像剤担持体と対向する位置には、開口部が形成されている。
前記現像剤搬送体は、前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有している。この現像剤搬送体は、前記開口部を挟んで、前記現像剤搬送面が前記現像剤担持体と対向するように、前記現像剤収容ケーシング内に配置されている。
複数の前記搬送電極は、前記現像剤担持面と対向するように、前記現像剤搬送面に沿って設けられている。これらの搬送電極は、前記副走査方向に沿って配列されている。そして、これらの搬送電極は、進行波状の電圧が印加されることで、前記現像剤を前記現像剤搬送面上にて前記現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されている。
前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内側の空間に配置されている。
かかる構成を有する本発明の現像剤供給装置においては、前記振動体が振動することで、前記現像剤収容ケーシング内の前記現像剤が加振される。これにより、当該現像剤が流動化され得る。
また、前記副走査方向に沿って配列された複数の前記搬送電極に対して、所定の進行波状の電圧が印加される。これにより、前記現像剤搬送体における前記現像剤搬送面の近傍に、所定の電界が形成される。この電界は、前記副走査方向に沿った方向に進行する進行波状の電界として形成される。
そして、上述のようにして流動化された、前記現像剤収容ケーシング内の前記現像剤のうち、前記現像剤搬送面の近傍のものは、上述の進行波状の電界によって、当該現像剤搬送面上を、所定の前記現像剤搬送方向に搬送される。この現像剤は、互いに平行な前記現像剤担持面と当該現像剤搬送面とが最近接状態で対向する位置(対向位置)まで供給される。
このようにして、前記現像剤供給装置は、前記副走査方向に沿って移動する前記現像剤担持面に対して、前記現像剤を、帯電した状態で供給する。これにより、前記現像剤担持面上に、前記現像剤が担持される。
かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置によれば、前記現像剤搬送面上で搬送される前の前記現像剤が、効果的に流動化される。このとき、当該現像剤に対して、大きな凝集力やせん断力等のストレスが与えられることが、可及的に抑制され得る。
よって、本発明の現像剤供給装置によれば、前記対向位置への、進行波状の電界を用いた前記現像剤の搬送・供給が、より均一に行われ得る。
・前記現像剤供給装置は、以下のように構成され得る:前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内側の前記空間における底部に配置されている。この振動体は、前記現像剤搬送面上で搬送される前の前記現像剤を加振し得るように構成されている。
かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置においては、前記振動体が、前記現像剤収容ケーシングの内側の前記空間における底部にて加振される。この振動体の振動により、前記空間における底部にて、前記現像剤搬送面上で搬送される前の、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤が加振される。
よって、かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置によれば、前記現像剤収容ケーシング内に貯留されている前記現像剤の、前記振動体による流動化が、より確実に行われ得る。
・前記現像剤供給装置は、以下のように構成され得る:前記振動体は、前記現像剤収容ケーシングの内壁面から離隔するように配置されている。この振動体は、前記現像剤収容ケーシングによって揺動自在に支持されている。
かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置においては、前記振動体が前記内壁面から離隔している。よって、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤が、前記振動体の振動によって加振される際に、当該振動体から前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が抑制され得る。
したがって、かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置によれば、前記現像剤収容ケーシングが振動することによる騒音の発生が、可及的に抑制され得る。また、前記対向位置における前記現像剤担持面と前記現像剤搬送面との所定の位置関係が振動によって乱されることによる、現像剤担持状態の乱れの発生が、可及的に抑制され得る。
・前記振動体は、ワイヤ状又はロッド状の部材から構成され得る。
・前記現像剤供給装置は、以下のように構成され得る:前記振動体は、前記主走査方向に沿った長手方向を有するロッド状の部材である振動ロッドから構成されている。この振動ロッドの前記主走査方向における両端部は、弾性部材を介して、前記現像剤収容ケーシングに支持されている。
かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置においては、前記現像剤収容ケーシング内に収容(貯留)された前記現像剤が、前記振動ロッドの振動によって加振される際に、当該振動体から前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が、前記弾性部材によって抑制され得る。
したがって、かかる構成を備えた本発明の現像剤供給装置によれば、前記振動ロッドから前記現像剤収容ケーシングへの振動の直接的な伝達が、より効果的に抑制され得る。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
<レーザープリンタの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態が適用されているレーザープリンタ100の概略構成を示す側断面図である。
本実施形態におけるレーザープリンタ100は、シート状の用紙(paper)Pを画像形成対象ないし記録媒体とするものである。そして、本実施形態におけるレーザープリンタ100は、用紙P上に単色(例えば黒色)の画像を形成し得るように構成されている。
ここで、図1においては、用紙Pの搬送経路である用紙搬送経路PPが、2点鎖線で示されている。そして、この用紙搬送経路PPの接線方向を、用紙搬送方向と称する。
また、図中x軸方向を、前後方向と称する。この前後方向における、レーザープリンタ100の一端側(図中右側)を、「前」側と称する。これに対し、レーザープリンタ100の前記一端側と反対の他端側(図中左側)を、「後ろ」側と称する。
さらに、レーザープリンタ100の高さ方向(図中y軸方向)、前記用紙搬送方向、及び前記前後方向と直交する方向を、用紙幅方向(図中z軸方向)とする。
<<本体部>>
図1を参照すると、本発明の画像形成装置としてのレーザープリンタ100は、本体部110を備えている。本体部110は、レーザープリンタ100の主要部をなすものであって、本体フレーム111と、本体ケーシング112と、を備えている。
本体フレーム111は、本体ケーシング112によって覆われている。この本体フレーム111には、レーザープリンタ100の画像形成動作に供される後述の各種の部材が支持されている。本体ケーシング112は、レーザープリンタ100の外側カバーを構成する部材であって、合成樹脂板により一体に形成されている。
本体ケーシング112の上部における前側には、スリット状の貫通孔からなる排紙口(paper ejection port)112aが形成されている。
本体ケーシング112の上部における前側であって、排紙口112aに対応する位置には、排紙トレイ(catch tray)114が装着されている。この排紙トレイ114は、排紙口112aから排出された、画像形成済みの用紙Pを受け止め得るように構成されている。
<<静電潜像形成部>>
本体ケーシング112の内部には、静電潜像形成部120が収容されている。この静電潜像形成部120は、本発明の静電潜像担持体及び現像剤担持体としての感光体ドラム121を備えている。
感光体ドラム121は、略円筒形状の部材である。この感光体ドラム121の回転中心軸は、前記用紙幅方向と平行となるように配置されている。この感光体ドラム121は、図中時計回りに回転駆動され得るように構成されている。
具体的には、感光体ドラム121は、ドラム本体121aと、感光体層121bと、から構成されている。
ドラム本体121aは、アルミニウム合金等の金属管から構成されている。感光体層121bは、ドラム本体121aの外周に形成されている。
感光体層121bは、正帯電性の光導電層から構成されている。すなわち、感光体層121bは、所定の波長帯域の光の照射によって、正孔をキャリアとする電気伝導性を示す物質から構成されている。
感光体ドラム121は、本発明の潜像形成面及び現像剤担持面としての像担持面121b1を有している。
像担持面121b1は、感光体層121bの周面によって構成されている。この像担持面121b1は、前記用紙幅方向及び後述する主走査方向と平行となるように形成されている。この像担持面121b1は、電位分布による静電潜像が形成され得るように構成されている。
そして、感光体ドラム121は、像担持面121b1が後述の副走査方向(後述の主走査方向と直交する方向)に沿って移動し得るように構成されている。
また、静電潜像形成部120は、スキャナユニット122と、帯電器123と、を備えている。
スキャナユニット122は、レーザービームLBを生成し得るように構成されている。このレーザービームLBは、上述の感光体層121bが電気伝導性を示す前記所定の波長帯域に包含される波長帯域を有していて、画像情報に基づいて変調されている。
また、スキャナユニット122は、このレーザービームLBを、主走査方向に沿って走査し得るように構成されている。ここで、主走査方向とは、前記用紙幅方向と平行な方向(図中z軸方向)である。
すなわち、スキャナユニット122は、所定のスキャン位置SPにて、上述のレーザービームLBを、前記主走査方向に沿って走査しつつ、像担持面121b1に照射し得るように、構成及び配置されている。
帯電器123は、スキャン位置SPよりも、像担持面121b1の移動方向(感光体ドラム121の回転方向)における上流側に配置されている。この帯電器123は、スキャン位置SPよりも前記方向における上流側の像担持面121b1を一様に正帯電させ得るように、構成及び配置されている。
静電潜像形成部120は、帯電器123によって一様に正帯電させられた像担持面121b1に対して、スキャナユニット122によってレーザービームLBを照射することで、電位分布(電荷分布)による静電潜像を像担持面121b1に形成し得るように構成されている。
また、静電潜像形成部120は、静電潜像が形成された像担持面121b1を、副走査方向に沿って移動させ得るように構成されている。
ここで、「副走査方向」とは、前記主走査方向と直交する任意の方向である。通常、前記副走査方向は、鉛直線と交差する方向とされる。典型的には、前記副走査方向は、レーザープリンタ100の前記前後方向(図中x軸方向)に沿った方向とされることがある。
<<現像装置>>
本体ケーシング112の内部には、本発明の現像剤供給装置としての現像装置130が収容されている。現像装置130は、本体部110における本体フレーム111に装着されている。この現像装置130は、本体フレーム111に対して容易に着脱し得るように構成されている。
現像装置130の内部には、微粒子状の乾式現像剤(粉体現像剤)であるトナーTが収容されている。この現像装置130は、感光体ドラム121と、現像対向位置DP(現像位置・対向位置)にて対向するように配置されている。
現像装置130は、トナーTを、側断面視にて略オーバル(長円)形状に形成された循環搬送経路に沿って循環させつつ搬送し得るように構成されている。すなわち、本発明の現像剤搬送方向としてのトナー搬送方向TTDは、側断面視にて、上述の循環搬送経路の任意の点における接線方向である。
ここで、トナー搬送方向TTDは、上方から見た場合(図中y軸方向と平行な方向で見た場合)に、前記副走査方向(図中x軸方向)とほぼ平行となるように設定されている(なお、トナー搬送方向TTDは、部分的に、前記高さ方向(図中y軸方向)と平行となることもあり得る。)。
現像装置130は、帯電した状態のトナーTを上述の循環搬送経路に沿ってトナー搬送方向TTDに搬送しつつ、現像対向位置DPの近傍にて、静電潜像が形成された像担持面121b1に当該トナーTを供給し得るように、以下のように構成及び配置されている。
なお、本実施形態におけるトナーTは、電子写真方式における非磁性1成分現像用のものが用いられている。
図2は、図1に示されている静電潜像形成部120及び現像装置130を拡大した側断面図である。
図1及び図2を参照すると、現像装置130は、感光体ドラム121の下方に配置されている。この現像装置130は、スキャン位置SPよりも像担持面121b1の移動方向における下流側の像担持面121b1と対向するように設けられている。
<<<現像ケーシング>>>
図1及び図2を参照すると、本発明の現像剤収容ケーシングとしての現像ケーシング131は、合成樹脂からなる箱状部材である。この現像ケーシング131は、その内部にトナーTを収容(貯留)し得るように、以下のように構成されている。
現像ケーシング131は、ケーシング上面カバー131aを備えている。ケーシング上面カバー131aは、側断面視にて略J字状の形状に形成されている。このケーシング上面カバー131aにおける後ろ側の部分である、現像部対向板131a1は、その他の部分よりも厚さが薄くなっている。
現像部対向板131a1は、感光体ドラム121の下方に位置する平板部と、その平板部の後端に接続された半円筒部と、から構成されている。
現像部対向板131a1における上述の平板部には、本発明の開口部としての現像開口部131a2が形成されている。この現像開口部131a2は、現像部対向板131a1における、像担持面121b1と対向する位置にて、上述の現像対向位置DPを囲むように設けられている。
また、現像ケーシング131は、ケーシング底板131bを備えている。ケーシング底板131bは、ケーシング上面カバー131aと対向するように設けられている。このケーシング底板131bは、現像部対向板131a1と同一の厚さの平板状の部材から構成されている。
ケーシング底板131bは、水平面とのなす角が一定(例えば30度以下)となるように傾斜した状態で設けられている。すなわち、ケーシング底板131bの図中上側の表面が、前側から後ろ側に向かって上っていくような(なだらかな)斜面を形成するように、ケーシング底板131bが配置されている。
ケーシング底板131bの、後ろ側の端部は、ケーシング上面カバー131aにおける上述の半円筒部の下端に接続されている。すなわち、ケーシング底板131bと、ケーシング上面カバー131aとは、現像ケーシング131の後ろ側の端部にて滑らかに接続するように、一体に形成されている。
また、現像ケーシング131は、一対のケーシング側板131cを備えている。ケーシング側板131cは、合成樹脂製の平板から構成されている。
ケーシング上面カバー131a及びケーシング底板131bの、前記用紙幅方向における両端は、一対のケーシング側板131cによって閉塞されている。これら一対のケーシング側板131cのうちの少なくともいずれか一方には、ケーシング貫通孔131c1が形成されている。このケーシング貫通孔131c1は、ケーシング底板131bの近傍に設けられている。
ケーシング上面カバー131a、ケーシング底板131b、及び一対のケーシング側板131cの、前側の端は、ケーシング前部閉塞板131dによって閉塞されている。
すなわち、ケーシング上面カバー131a、ケーシング底板131b、一対のケーシング側板131c、及びケーシング前部閉塞板131dで囲まれた空間によって、トナー収容空間131eが構成されている。
レーザープリンタ100の非動作時において、トナーTは、トナー収容空間131eの底部に貯留されている。このトナー収容空間131eの底部に貯留されたトナーTの集合体を、以下「トナー溜まりTP」と称する。すなわち、このトナー溜まりTPは、現像ケーシング131内に形成されたトナー収容空間131eの底部に収容されている。
<<<トナー電界搬送体>>>
図2を参照すると、現像ケーシング131の内側には、本発明の現像剤搬送体としてのトナー電界搬送体132が配置されている。
トナー電界搬送体132は、現像開口部131a2を挟んで、像担持面121b1と対向するように、現像ケーシング131の内側の空間における後ろ側に配置されている。すなわち、感光体ドラム121と、トナー電界搬送体132とが、現像開口部131a2を挟んで対向するように、トナー電界搬送体132が設けられている。
トナー電界搬送体132は、現像部対向板131a1と所定の間隙を隔てて対向しつつ、ケーシング底板131bから浮いた状態となるように、その両端が一対のケーシング側板131cによって支持されている。
トナー電界搬送体132は、搬送配線基板133を備えている。搬送配線基板133は、現像開口部131a2を挟んで、像担持面121b1と対向するように配置されている。
搬送配線基板133の図中上側(外側)の表面である、本発明の現像剤搬送面としてのトナー主搬送面133aは、側方視にて逆U字状に形成されている。すなわち、トナー主搬送面133aの後ろ側の端部は、現像ケーシング131におけるケーシング上面カバー131aに沿って下方に屈曲するように形成されている。
また、トナー主搬送面133aの前側の端部も、後ろ側の端部と同様の形状で、下方に屈曲するように形成されている。そして、トナー主搬送面133aの、上述の両端部の間の部分は、略平面状に形成されている。
トナー主搬送面133aは、前記主走査方向(図中z方向)と平行に形成されている。また、トナー主搬送面133aは、感光体ドラム121における像担持面121b1と対向するように設けられている。トナー主搬送面133aと像担持面121b1とは、上述の現像対向位置DPにて最も近接するようになっている。
図3は、図2における現像対向位置DPの近傍の部分を拡大した側断面図である。
図3を参照すると、搬送配線基板133は、フレキシブルプリント配線基板と同様の構成を有している。
具体的には、搬送配線基板133は、複数の搬送電極133bを備えている。これらの搬送電極133bは、搬送電極支持フィルム133cの表面上に形成されている。そして、搬送電極133b及び搬送電極支持フィルム133cは、搬送電極コーティング層133dによって覆われている。
搬送電極133bは、厚さが数十μm程度の銅箔からなる。この搬送電極133bは、前記主走査方向と平行な(前記副走査方向と直交する)長手方向を有する線状の配線パターンとして形成されている。
複数の搬送電極133bは、互いに平行に配置されている。そして、これらの搬送電極133bは、前記副走査方向に沿って配列されている。
前記副走査方向に沿って多数配列された各搬送電極133bは、3本置きに同一の電源回路に接続されている。
すなわち、電源回路VAに接続された搬送電極133b,電源回路VBに接続された搬送電極133b,電源回路VCに接続された搬送電極133b,電源回路VDに接続された搬送電極133b,電源回路VAに接続された搬送電極133b,電源回路VBに接続された搬送電極133b・・・が、前記副走査方向に沿って順に配列されている。
図4は、図3に示されている電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形を示したグラフである。図4に示されているように、各電源回路VAないしVDは、ほぼ同一波形の交流電圧を発生させるように構成されている。
ここで、各電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形は、位相が90°ずつ異なっている。すなわち、電源回路VAから電源回路VDに向かう順に、電圧の位相が90°ずつ遅れるように、各電源回路VAないしVDが、後述する制御部180によって制御されている。
図2及び図3を参照すると、これらの搬送電極133bは、トナー主搬送面133aに沿って配置されている。すなわち、搬送電極133bは、トナー主搬送面133aの近傍に配置されている。
図3を参照すると、搬送電極支持フィルム133cは、可撓性のフィルムであって、ポリイミド樹脂等の絶縁性の合成樹脂から構成されている。この搬送電極支持フィルム133cにおける、搬送電極133bが形成されている表面上に、搬送電極コーティング層133dが設けられている。
搬送電極コーティング層133dは、搬送電極支持フィルム133c及び搬送電極133bを覆うことで、トナー主搬送面133aを平滑な面として形成するように設けられている。
図2及び図3を参照すると、トナー電界搬送体132は、搬送基板支持部材134を備えている。搬送基板支持部材134は、搬送配線基板133を下側から支持するように設けられている。
図2を参照すると、搬送基板支持部材134の、後ろ側の端部は、現像ケーシング131におけるケーシング上面カバー131aに沿って下方に屈曲するように形成されている。搬送基板支持部材134の、前側の端部も、後ろ側の端部と同様の形状で、下方に屈曲するように形成されている。搬送基板支持部材134の、上述の両端部の間の部分は、略平板状に形成されている。
すなわち、搬送基板支持部材134は、側方視にて逆U字状に形成されている。そして、この搬送基板支持部材134によって、搬送配線基板133は、側方視にて逆U字状に屈曲した状態で支持されている。
図2及び図3を参照すると、トナー電界搬送体132は、複数の搬送電極133bに対して上述のような進行波状の電圧(図4参照)が印加されることによってトナー主搬送面133a上に進行波状の電界が発生することで、正帯電したトナーTを、トナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。
<<<対向配線基板>>>
図1及び図2を参照すると、上述のように、ケーシング上面カバー131aの内側面であって、現像部対向板131a1に対応する位置には、凹部が形成されている。この凹部に嵌め合わされるように、現像ケーシング131の内壁面には、対向配線基板135が装着されている。
すなわち、対向配線基板135は、トナー主搬送面133aと所定の空隙を挟んで対向するように、現像部対向板131a1の内壁面によって支持されている。
また、本実施形態においては、対向配線基板135は、ケーシング底板131bのほぼ全面に対応して設けられている。すなわち、対向配線基板135は、ケーシング底板131bの最高位置(現像部対向板131a1における上述の半円筒部の下端とケーシング底板131bとの接合位置)と最低位置(ケーシング底板131bの図中前側の端部)との間の位置に対応するように設けられている。
このように、対向配線基板135は、現像ケーシング131の内壁面によって、略U字ないし略V字状に屈曲した状態で支持されている。
対向配線基板135の内側(トナー収容空間131eに面する側)の表面である、トナー副搬送面135aは、平滑な面であって、側断面視にて略J字ないし略U字状に形成されている。
トナー副搬送面135aにおける、ケーシング底板131bに対応する部分は、水平面とのなす角が一定(例えば30度以下)となる平滑な斜面状に形成されている。さらに、トナー副搬送面135aは、前記主走査方向(図中z方向)と平行に形成されている。
すなわち、トナー副搬送面135aにおける、ケーシング底板131bに対応する部分は、ケーシング前部閉塞板131dの下端部からトナー電界搬送体132の後ろ側の端部(トナー主搬送面133aのトナー搬送方向TTDにおける上流側の端部)に向かって上昇する斜面状に形成されている。
対向配線基板135は、上述の搬送配線基板133と同様の構成を有している。すなわち、図3を参照すると、対向配線基板135は、対向電極135bと、対向電極支持フィルム135cと、対向電極コーティング層135dと、を備えている。
対向電極135bは、厚さが数十μm程度の銅箔からなる。この対向電極135bは、前記主走査方向と平行な(前記副走査方向と直交する)長手方向を有する線状の配線パターンとして、対向電極支持フィルム135cの表面上に形成されている。
複数の対向電極135bは、互いに平行に配置されている。これらの対向電極135bは、前記副走査方向に沿って配列されている。各対向電極135bは、上述の搬送電極133bと同様に、3本置きに同一の電源回路に接続されている。
複数の対向電極135bは、上述のトナー副搬送面135aに沿って設けられている。すなわち、対向電極135bは、現像ケーシング131における現像部対向板131a1及びケーシング底板131bの内壁面に沿って設けられている。
対向電極支持フィルム135cは、可撓性のフィルムであって、ポリイミド樹脂等の絶縁性の合成樹脂から構成されている。
対向電極135b、及び対向電極支持フィルム135cにおける対向電極135bが形成されている表面は、対向電極コーティング層135dによって覆われている。
この対向電極コーティング層135dによって対向電極支持フィルム135c及び対向電極135bを覆うことで、上述のトナー副搬送面135aは、水平面とのなす角が一定で平滑な斜面として形成されている。
対向配線基板135は、上述の搬送配線基板133と同様に、複数の対向電極135bに対して上述のような進行波状の電圧(図4参照)が印加されることによってトナー副搬送面135a上に進行波状の電界が発生することで、正帯電したトナーTを、トナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。
<<<現像剤加振部>>>
図1及び図2を参照すると、本実施形態における現像装置130は、振動体136及び振動体加振部137を備えている。
振動体136及び振動体加振部137は、本発明の現像剤加振部を構成するものであって、ケーシング底板131bの近傍に設けられている。
振動体136は、現像ケーシング131の内側のトナー収容空間131eに配置されている。この振動体136は、前記用紙幅方向について、トナー収容空間131eのほぼ全域に対応するように設けられている。
本実施形態においては、振動体136は、一対のケーシング側板131cによって、少なくとも前記用紙幅方向に揺動し得るように支持されている。振動体136の前記用紙幅方向における少なくとも一方の端部は、振動体加振部137と対向するように、ケーシング貫通孔131c1を介して現像ケーシング131の外側に露出されている。
振動体加振部137は、本体フレーム111に設けられている。また、振動体加振部137は、現像装置130が本体部110(本体フレーム111)に装着された場合に、現像ケーシング131の外側にて振動体136に対応する位置(現像ケーシング131を挟んで振動体136と対向する位置)に配置されている。この振動体加振部137は、現像ケーシング131の外側から振動体136を加振し得るように構成されている。
このように、本発明の現像剤加振部を構成する振動体136及び振動体加振部137は、振動体加振部137が現像ケーシング131の外側から振動体136を加振することで、トナー溜まりTP(現像ケーシング131内のトナー収容空間131eの底部に貯留されたトナーT)を、実質的に現像ケーシング131の外側から加振し得るように、構成及び配置されている。
図5は、図2に示されている振動体136及び振動体加振部137の一つの実施例の構成を示す、正面側(前側)から見た断面図である。
図2及び図5を参照すると、本実施例の振動体136としての振動ロッド136aは、磁性体からなる棒状の部材であって、前記用紙幅方向(図中z軸方向)に沿って配置されている。振動ロッド136aは、トナー副搬送面135aから離隔し、且つ当該トナー副搬送面135aと対向するように配置されている。
本実施例においては、一対のケーシング側板131cのうちの一方にのみ、ケーシング貫通孔131c1が形成されている。振動ロッド136aは、このケーシング貫通孔131c1の内径よりも若干細い外径に形成されている。そして、振動ロッド136aの前記用紙幅方向における一端部は、ケーシング貫通孔131c1を介して、現像ケーシング131の外側に露出されている。
本実施例の振動体加振部137としてのコイル137aは、その中心の鉄芯137a1が振動ロッド136aの前記一端部と所定の間隙を隔てて近接(対向)するように配置されている。このコイル137aは、交流電源によって通電されることで、振動ロッド136aを加振し得るように構成されている。
すなわち、コイル137aは、振動ロッド136aの前記用紙幅方向(前記主走査方向)における端部にて、当該振動ロッド136aと磁気的に結合されている。
一対のケーシング側板131cのうちの前記一方における内側の表面(トナー収容空間131eに面する側の表面)には、本発明の弾性部材としての弾性シール138aが接着されている。弾性シール138aは、ケーシング貫通孔131c1に対応する位置に設けられている。
弾性シール138aは、円盤状の部材であって、合成ゴムから形成されている。この弾性シール138aの略中心部には、シール貫通孔138a1が設けられている。
ケーシング貫通孔131c1の前記用紙幅方向(図中z軸方向)における中心軸と、シール貫通孔138a1の前記用紙幅方向における中心軸とが、ほぼ一致するように、弾性シール138aが配置されている。
そして、シール貫通孔138a1には、振動ロッド136aの前記一端部が挿入されている。ここで、シール貫通孔138a1は、振動ロッド136aの前記一端部における外径よりも若干小さめに形成されている。すなわち、シール貫通孔138a1の内側面が、振動ロッド136aの前記一端部における外側面と密着するようになっている。
このように、弾性シール138aは、振動ロッド136aの前記一端部を揺動可能に支持しつつ、シール貫通孔138a1を介してのトナーTの漏出を抑制し得るように構成されている。
一対のケーシング側板131cのうちの前記一方とは異なる他方(ケーシング貫通孔131c1が設けられていない方)における、内側の表面には、本発明の弾性部材としての弾性ダンパー138bが接着されている。
弾性ダンパー138bは、円盤状の部材であって、合成ゴムから形成されている。この弾性ダンパー138bの略中心部には、凹部138b1が形成されている。
凹部138b1の内径は、振動ロッド136aの前記一端部とは異なる他端部の外径よりも、若干小さめに形成されている。この凹部138b1には、振動ロッド136aの前記他端部が挿入されている。そして、この他端部は、弾性ダンパー138bによって、揺動可能に支持されている。
このように、振動ロッド136aは、弾性シール138a及び弾性ダンパー138bを介して、一対のケーシング側板131cによって揺動可能に支持されている。
<<転写部>>
再び図1を参照すると、転写部140は、感光体ドラム121と現像装置130とが対向する位置よりも、感光体ドラム121の回転方向における下流側の位置の、像担持面121b1と対向するように設けられている。
転写部140は、ローラ状の部材であって、金属製の回転中心軸141と、当該回転中心軸141の周囲に設けられた半導電性ゴム層142とから構成されている。回転中心軸141は、前記主走査方向(図中z軸方向)と平行に配置されている。この回転中心軸141には、高圧電源が接続されている。半導電性ゴム層142は、合成ゴムにカーボンブラック等を練り込むことで半導電性を示すように構成されている。
転写部140は、感光体ドラム121におけるドラム本体121aとの間で所定の転写電圧が印加されつつ、図中反時計回りに回転駆動されることで、像担持面121b1上に担持されたトナーTを用紙P上に転写させ得るように構成されている。
<<給紙カセット>>
給紙カセット150は、現像装置130の下方に配置されている。給紙カセットケース151は、給紙カセット150のケーシングを構成する箱状の部材であって、上方に開口するように形成されている。この給紙カセットケース151は、その内側に、最大A4サイズ(幅210mm×長さ297mm)のシート状の用紙Pを、積層状態にて多数収容し得るように構成されている。
給紙カセットケース151内には、用紙押圧板153が配置されている。用紙押圧板153は、その前側の端部を中心として、後ろ側の端部が図中上下方向に沿って揺動し得るように、給紙カセットケース151によって支持されている。用紙押圧板153の後ろ側の端部は、図示しないバネによって、上方に付勢されている。
<<用紙搬送部>>
本体ケーシング112の内部には、用紙搬送部160が収容されている。
用紙搬送部160は、転写部140と像担持面121b1とが最近接状態で対向する転写位置TRPに用紙Pを供給し得るように構成されている。この用紙搬送部160は、給紙ローラ161と、用紙ガイド163と、用紙搬送ガイドローラ165と、から構成されている。
給紙ローラ161は、前記主走査方向と平行な回転中心軸と、その周囲のゴム層とから構成されている。給紙ローラ161は、給紙カセットケース151内の用紙押圧板153上に載置された用紙Pの、前記用紙搬送方向における最先端部と対向するように配置されている。用紙ガイド163及び用紙搬送ガイドローラ165は、給紙ローラ161によって送り出された用紙Pを転写位置TRPまで案内し得るように構成されている。
<<定着部>>
本体ケーシング112の内部には、定着部170が収容されている。定着部170は、転写位置TRPよりも前記用紙搬送方向における下流側の位置に配置されている。
定着部170は、転写位置TRPを経てトナーTが付着した用紙Pを加圧しつつ加熱することで、当該用紙P上に形成されたトナーTによる像を、当該用紙P上に定着させ得るように構成されている。この定着部170は、加熱ローラ172と、加圧ローラ173と、を備えている。
加熱ローラ172は、表面が離型処理された金属製の円筒と、その円筒内に収容されたハロゲンランプとから構成されている。加圧ローラ173は、金属製の回転中心軸と、その回転中心軸の周囲に設けられたシリコンゴム製のゴム層と、から構成されている。加熱ローラ172と加圧ローラ173とは、所定の圧力をもって互いに押圧しあうように配置されている。
加熱ローラ172及び加圧ローラ173は、用紙Pを加圧及び加熱しつつ、排紙口112aに向けて当該用紙Pを送出し得るように構成及び配置されている。
<<制御部>>
本体ケーシング112内には、制御部180が収容されている。制御部180は、ROMと、CPUと、RAMと、リライタブルROMと、インタフェースと、を備えている。
ROMには、レーザープリンタ100の動作のためにCPUによって実行される各種のルーチンやテーブル等が予め格納されている。CPUは、ROMからルーチン等を読み出して、適宜RAMやリライタブルROMにデータを格納しつつ、当該ルーチンを実行し得るように構成されている。
CPUは、インタフェースを介して、レーザープリンタ100に備えられた各種のセンサ及びスイッチと接続されている。また、CPUは、インタフェースを介して、上述の静電潜像形成部120、現像装置130、転写部140等の各部の動作を制御し得るように構成されている。
<実施形態のレーザープリンタによる画像形成動作の概略>
以下、上述の構成を備えた本実施形態(実施例)のレーザープリンタ100による画像形成動作の概略について、各図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各動作は、すべて、制御部180に備えられたCPUの制御下で行われる。
<<給紙動作>>
まず図1を参照すると、用紙押圧板153上に積載された用紙Pが、当該用紙押圧板153によって、給紙ローラ161に向かって上方に付勢される。これにより、用紙押圧板153上に積載された最上位の用紙Pが、給紙ローラ161の周面と接触する。
給紙ローラ161が図中時計回りに回転駆動されることで、用紙Pの前記用紙搬送方向における先端が用紙ガイド163に向けて送られる。そして、当該用紙ガイド163、及び用紙搬送ガイドローラ165によって、用紙Pが転写位置TRPまで給送される。
<<像担持面上へのトナー像の担持>>
上述のように用紙Pが転写位置TRPに向けて搬送されている間に、感光体ドラム121の周面である像担持面121b1上に、以下のようにしてトナーTによる像が担持される。
<<<静電潜像の形成>>>
感光体ドラム121の像担持面121b1は、まず、帯電器123によって、正極性に一様に帯電される。
図3を参照すると、帯電器123によって帯電された像担持面121b1は、感光体ドラム121の図中時計回りの回転により、スキャナユニット122と対向する(正対する)位置であるスキャン位置SPまで、前記副走査方向に沿って移動する。
このスキャン位置SPにて、画像情報に基づいて変調されたレーザービームLBが、前記主走査方向に沿って走査されつつ、像担持面121b1に照射される。このレーザービームLBの変調状態に応じて、像担持面121b1上の正電荷が消失する部分が生じる。これにより、像担持面121b1上に、正電荷の画像状分布による静電潜像LIが形成される。
像担持面121b1に形成された静電潜像LIは、感光体ドラム121の図中時計回りの回転により、現像対向位置DPに向かって移動する。
<<<トナーの流動化>>>
図2を参照すると、振動体加振部137によって、振動体136が加振される。
すなわち、図5を参照すると、本実施例においては、コイル137aが、図示しない交流電源によって通電される。これにより、鉄芯137a1にて交番磁界が発生する。この交番磁界によって、振動ロッド136aが振動する。
図2を参照すると、このような、振動体136の振動により、トナー溜まりTP(現像ケーシング131におけるトナー収容空間131eの底部に貯留されているトナーT)が加振される。この加振されたトナー溜まりTPは、液体の如く流動化する。
<<<帯電トナーの搬送>>>
図2を参照すると、対向配線基板135に対し、所定の(図4に示されているものと同様の)電圧が印加される。これにより、当該対向配線基板135(トナー副搬送面135a)上には、所定の進行波状の電界が形成される。
すると、充分に流動化されたトナー溜まりTPにおける後ろ側の端部であって、トナー副搬送面135aの近傍の領域(トナー搬送開始領域TTA)に位置するトナーTに、トナー副搬送面135aにおける上述の進行波状の電界が作用する。
これにより、当該トナーTは、トナー搬送開始領域TTAを始点として、トナー副搬送面135aにおける円筒内面状の部分を上るように、トナー搬送方向TTDに搬送される。
なお、このトナー搬送開始領域TTAは、トナーの消費に伴って、トナー溜まりTPの最高位置(トナー溜まり上面TPS)が下がることにより、トナー副搬送面135aに沿って、前側かつ下方に移動する。
そして、このトナー副搬送面135aにおける円筒内面状の部分を上ったトナーTは、搬送配線基板133のトナー搬送方向TTDにおける最上流部(図中左下側の端部)と対向配線基板135とが対向する位置まで誘導される。
搬送配線基板133と対向配線基板135との間まで誘導されたトナーTは、搬送配線基板133におけるトナー主搬送面133a、及び対向配線基板135におけるトナー副搬送面135aにて発生している進行波状の電界により、現像対向位置DPに向かって搬送される。
現像対向位置DPを経たトナーTは、トナー主搬送面133aにおける最も前側の端部から、下方に落下することで、トナー溜まりTPに還流する。
なお、対向配線基板135によるトナーTの搬送動作は、搬送配線基板133によるトナーTの搬送動作と同様である。よって、以下に、搬送配線基板133によるトナーTの搬送動作について詳述する。
図6は、図3に示されている搬送配線基板133におけるトナー主搬送面133aの周辺を拡大して示す側断面図である。なお、図3において、電源回路VAと接続されている搬送電極133bは、図6において、搬送電極133bAと示されている。搬送電極133bBないし搬送電極133bDも同様である。
図4及び図6を参照すると、図4における時点t1においては、図6の(A)に示されているように、搬送電極133bAと搬送電極133bBとの間の位置であるAB間位置にて、トナー搬送方向TTDと逆向き(図6におけるxと反対の方向)の電界EF1が形成される。
一方、搬送電極133bCと搬送電極133bDとの間の位置であるCD間位置には、トナー搬送方向TTDと同じ向き(図6におけるx方向)の電界EF2が形成される。
また、搬送電極133bBと搬送電極133bCとの間の位置であるBC間位置、及び搬送電極133bDと搬送電極133bAとの間の位置であるDA間位置には、トナー搬送方向TTDに沿った方向の電界が形成されない。
すなわち、時点t1においては、前記AB間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと逆向きの静電力を受ける。
また、前記BC間位置及び前記DA間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDに沿った方向の静電力をほとんど受けない。
また、前記CD間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと同じ向きの静電力を受ける。
よって、時点t1においては、正帯電のトナーTは、前記DA間位置に集められる。同様に、時点t2においては、正帯電のトナーTは、前記AB間位置に集められる。次いで、時点t3になると、正帯電のトナーTは、前記BC間位置に集められる。
このように、トナーTが集められる領域が、時間の経過に伴い、トナー主搬送面133aに沿ってトナー搬送方向TTDに移動していく。
<<<静電潜像の現像>>>
図3を参照すると、上述のようにして、正帯電のトナーTが、現像対向位置DPに供給される。
この現像対向位置DPの近傍にて、像担持面121b1上であって、静電潜像LIにおける正電荷が消失した部分に、トナーTが付着する。すなわち、感光体ドラム121の像担持面121b1上の静電潜像LIがトナーTにより現像される。
このようにして、トナーTによる像が、当該像担持面121b1上に担持される。
<<像担持面上から用紙へのトナー像の転写>>
図1を参照すると、上述のようにして感光体ドラム121の像担持面121b1上に担持されたトナーTによる像は、当該像担持面121b1が図中時計回りに回転することにより、転写位置TRPに向けて搬送される。
そして、この転写位置TRPにて、トナーTによる像が、像担持面121b1から用紙P上に転写される。
<<定着・排紙>>
転写位置TRPにてトナーTによる像を転写された用紙Pは、用紙搬送経路PPに沿って定着部170に送られる。
そして、この用紙Pは、加熱ローラ172と加圧ローラ173との間で挟まれることで加圧されつつ加熱される。これにより、用紙Pの表面上に、トナーTによる像が定着される。
その後、用紙Pは、排紙口112aに送られ、当該排紙口112aを介して排紙トレイ114上に排出される。
<実施形態及び実施例の構成による作用・効果>
本実施形態の構成においては、現像ケーシング131内に収容(貯留)されたトナーTを加振するための現像剤加振部としての、振動体136及び振動体加振部137が設けられている。
かかる構成によれば、現像ケーシング131内に貯留されたトナーT(トナー溜まりTP)が良好に流動化される。このときに、トナーTに与えられる凝集力やせん断力等のストレスは、きわめて小さい。
よって、かかる構成によれば、トナー副搬送面135a及びトナー主搬送面133aに対するトナーTの供給状態が良好に均一化され得る。したがって、トナー副搬送面135a及びトナー主搬送面133aにおけるトナーTの搬送状態が良好に均一化され得る。
このように、本実施形態の構成によれば、進行波電界によるトナーTの搬送、及び現像対向位置DPへのトナーTの供給が、より均一に行われ得る。したがって、濃度ムラの発生が効果的に抑制され良好な画像形成が可能になる。
本実施形態の構成においては、本体部110に対して着脱自在な現像装置130における現像ケーシング131の内側に、振動体136が配置されている。この振動体136は、本体部110に対して現像装置130を装着した場合に、振動体加振部137と対応した位置となる。そして、この振動体136を、現像ケーシング131の外側から、振動体加振部137によって加振している。
かかる構成によれば、本体部110に対して着脱自在な現像装置130を当該本体部110に装着した場合における、現像ケーシング131内のトナーTの流動化が、良好に行われ得る。
本実施形態の構成においては、振動体136が、現像ケーシング131の内側の空間であるトナー収容空間131eの底部に配置されている。
かかる構成においては、振動体136が、トナー収容空間131eにおける底部にて加振される。この振動体136の振動により、トナー収容空間131eにおける底部のトナーTが加振される。
これにより、現像ケーシング131内に貯留されているトナーTに対して、良好な流動性が付与され得る。よって、現像ケーシング131内に貯留されているトナーTの、振動体136による流動化が、より確実に行われ得る。
本実施形態の構成においては、振動体136が、現像ケーシング131の内壁面から離隔するように配置されている。また、振動体136は、現像ケーシング131によって揺動自在に支持されている。これにより、振動体136から、現像ケーシング131及び当該現像ケーシング131によって支持されているトナー電界搬送体132への、振動の直接的な伝達が抑制され得る。
よって、かかる構成によれば、現像ケーシング131やトナー電界搬送体132が振動することによる騒音の発生が、可及的に抑制され得る。
また、現像ケーシング131に支持されているトナー電界搬送体132におけるトナー主搬送面133aと、像担持面121b1との、現像対向位置DPにおける所定の位置関係が、振動体136の振動によって乱されることが、可及的に抑制され得る。したがって、当該位置関係の変動による形成画像の乱れの発生が、可及的に抑制され得る。
本実施例の構成においては、振動ロッド136aが、現像ケーシング131におけるトナー収容空間131e内に配置されている。そして、現像ケーシング131の外側に配置されたコイル137aと、振動ロッド136aとが、振動ロッド136aの前記用紙幅方向(前記主走査方向)における端部にて、磁気的に結合されている。
かかる構成によれば、本体部110に対して着脱自在な現像装置130における現像ケーシング131の外側から、現像ケーシング131の内側の空間であるトナー収容空間131eに設けられた振動ロッド136aが加振される構成が、簡略な装置構成で実現され得る。
本実施形態の構成においては、ケーシング底板131bが、水平面と一定の角度をもって交差する平板状に形成されている。そして、トナー副搬送面135aが、水平面と一定の角度をもって交差する平面状に形成されている。
ここで、図7は、図2に示されている現像装置130において、現像ケーシング131内のトナーTの貯留量(トナー溜まりTPの量)が減少した状態を示す側断面図である。また、図8は、図2に示されている現像装置130において、図7に示されている状態よりもさらにトナーTの貯留量が減少した状態を示す側断面図である。
図7や図8に示されているように、現像ケーシング131内におけるトナーTの貯留量が減少するにしたがって、上述のトナー溜まり上面TPSが、だんだん低くなる。
この場合でも、本実施形態の構成においては、トナー搬送開始領域TTAにおける、トナー溜まり上面TPSとトナー副搬送面135aとの角度(トナー接触角TCA)が、ほぼ一定となる。
図7及び図8を参照すると、本実施形態においては、(特に現像ケーシング131内におけるトナーTの貯留量が少なくなった場合に)トナーTの貯留量が減少した場合であっても、トナー接触角TCAがほぼ一定となる。
よって、本実施形態においては、トナー搬送開始領域TTAからトナー搬送方向TTDにおける下流側に向けてのトナーTの搬送状態がほぼ一定となる。すなわち、トナーTの搬送状態が安定化する。
したがって、本実施形態の構成によれば、現像ケーシング131内におけるトナーTの収容量(トナー収容空間131eの底部におけるトナーTの貯留量)が少なくなった場合の、トナーTの搬送不良(極端な搬送量の低下等)の発生が、効果的に抑制され得る。
本実施形態の構成においては、ケーシング底板131bが、水平面と小さな角度(30度以下)で交差する平板状に形成されている。また、トナー副搬送面135aが、水平面と小さな角度(30度以下)で交差する平面状に形成されている。
かかる構成によれば、(特に現像ケーシング131内におけるトナーTの貯留量が少なくなった場合に)トナー搬送開始領域TTAにおける大部分のトナーTが、トナー副搬送面135a上の進行波状の電界の作用を受ける。
これにより、(上述のような場合であっても)トナー搬送開始領域TTAから、トナー搬送方向TTDにおける下流側のトナー副搬送面135aへのトナーTの供給が、良好に行われ得る。
また、現像ケーシング131の前記高さ方向のサイズが小さくなる。これにより、現像装置130が薄型化され得る。よって、レーザープリンタ100のさらなる小型化が可能になる。
<変形例の例示>
なお、上述の実施形態及び実施例は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた、本発明の代表的な実施形態を、単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
以下、上述の実施例とは異なる他の実施例、及びその他の変形例について、幾つか例示する。
以下の変形例等の説明において、上述の実施形態や実施例にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部材に対しては、上述の実施形態及び実施例と同様の符号が付されているものとする。そして、かかる部材の説明については、以下に特段に言及しない限り、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態及び実施例における説明が援用され得るものとする。
もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態及び実施例、並びに下記の変形例等の記載に基づいて、限定解釈されてはならない。
このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、(発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し)許されない。
(1)本発明の適用対象は、単色の画像を形成可能な、いわゆるモノクロレーザープリンタに限定されない。例えば、本発明は、多色(フルカラ)の画像形成が可能なレーザープリンタや、単色及びカラーの複写機等の、いわゆる電子写真方式の画像形成装置に対して、好適に適用され得る。
あるいは、本発明は、上述の電子写真方式以外の方式の画像形成装置(例えば、感光体を用いないトナージェット方式及びイオンフロー方式の画像形成装置等)に対しても、好適に適用され得る。
(2)トナー電界搬送体132、搬送配線基板133、及び対向配線基板135の構成も、上述の実施形態にて示されているものに全く限定されない。
例えば、搬送電極133bは、搬送電極支持フィルム133cの表面から突出しないように、搬送電極支持フィルム133cに埋め込まれ得る。また、搬送電極コーティング層133dは省略され得る。
あるいは、搬送電極133bは、搬送基板支持部材134上に直接形成され得る。この場合、搬送電極133bは、搬送基板支持部材134の上側表面から突出しないように、搬送基板支持部材134に埋め込まれ得る。また、この場合、搬送基板支持部材134の上側表面によって、トナー主搬送面133aが構成される。
対向電極135bも、例えば、対向電極支持フィルム135cの表面から突出しないように、対向電極支持フィルム135cに埋め込まれ得る。また、対向電極コーティング層135dは省略され得る。
あるいは、対向電極135bは、ケーシング底板131bの内壁面上に直接形成され得る。この場合、対向電極135bは、ケーシング底板131bの内壁面から突出しないように、当該ケーシング底板131bに埋め込まれ得る。また、この場合、ケーシング底板131bの内壁面によって、トナー副搬送面135aが構成される。
搬送電極133bや、対向電極135bの、長手方向は、上述の実施形態のように前記主走査方向と平行であってもよいし、前記主走査方向と交差するようになっていてもよい。
搬送電極133bや、対向電極135bの、配列方向も、上述の実施形態のように平面視にて前記副走査方向と平行であってもよいし、平面視にて前記副走査方向と交差する方向であってもよい。
搬送電極133b及び対向電極135bの形状や、電気的接続構成も、特に限定はない。例えば、搬送電極133b及び対向電極135bは、上述の実施形態のような直線状ではなく、V字状、円弧状、波状、ギザギザ状等、様々な形状に形成され得る。
各電極間の接続も、上述の実施形態のような3つ置きでなく、1つ置き、2つ置き、等、様々な状態とされ得る。この場合、対応する電源回路も4種類ではなく、各電圧波形の位相ずれも、180°、120°等に適宜変更され得る。さらに、電圧波形も、矩形波、正弦波等、様々なものが用いられ得る。
(3)本発明の現像剤加振部を構成する振動体加振部137は、上述の実施形態及び実施例の配置や構成に限定されない。
振動体加振部137は、振動体136を、前記用紙幅方向、前記高さ方向、及び前記前後方向のうちの少なくとも1つの方向に振動させ得るように構成されていればよい。
例えば、振動体加振部137は、前記用紙幅方向、前記高さ方向、及び前記前後方向の振動のうちの少なくとも2つ(あるいは3つ全部)が複合した状態で、振動体136を加振し得るように構成されていてもよい。
また、振動体加振部137は、上述の実施例におけるコイル137aの他に、以下のように構成され得る。
図9は、図5に示されている振動体加振部137の一つの変形例の構成を示す、上方から見た断面図である。
図9を参照すると、本変形例の振動体加振部137としてのソレノイド137bは、アクチュエータ137b1を備えている。このアクチュエータ137b1は、交流電源によって当該ソレノイド137bが通電されることで、前記用紙幅方向に振動し得るようになっている。
また、アクチュエータ137b1の前記用紙幅方向における内側(振動ロッド136aの前記一端部と対向する側)の端部には、現像装置130の挿入方向である後方(図中x方向と反対の方向)に向かうにつれて内側に突出するような傾斜面が形成されている。
そして、本変形例においては、本体部110(図1参照)内に現像装置130が挿入されて、当該現像装置130が所定の位置に装着された場合に、振動ロッド136aの前記一端部がアクチュエータ137b1における上述の端部における傾斜面と係合(当接)するようになっている。
かかる構成においては、本体部110(図1参照)内の前記所定の位置に現像装置130が装着されると、振動ロッド136aの前記一端部が、アクチュエータ137b1における上述の端部における傾斜面と係合(当接)する。
この状態で、ソレノイド137bが通電されると、アクチュエータ137b1が振動する。このアクチュエータ137b1の振動が振動ロッド136aに直接的に伝達されることで、当該振動ロッド136aが加振される。このとき、当該振動ロッド136aは、弾性シール138a及び弾性ダンパー138bによって弾性的に支持されている。よって、当該振動ロッド136aの振動が現像ケーシング131に直接伝達されることが、可及的に抑制され得る。
図10は、図5に示されている振動体加振部137の他の変形例の構成を示す、正面側(前側)から見た断面図である。
図10を参照すると、本変形例においては、一対のケーシング側板131cの双方に、ケーシング貫通孔131c1が設けられている。そして、これらのケーシング貫通孔131c1に対応して、一対の弾性シール138aが設けられている。この弾性シール138aは、上述の実施例と同一の構成を有している。
かかる構成においても、ケーシング貫通孔131c1におけるトナーT(図2参照)の漏れを可及的に抑制しつつ、振動ロッド136aを弾性的に揺動自在に支持され得る。
図10を参照すると、上述の実施例3と同様に、振動ロッド136aは、その両端部にて、一対の弾性シール138aによって、弾性的に揺動自在に支持されている。
本変形例においては、振動ロッド136aは、金属からなる棒状の部材から構成されている。また、本変形例の振動体加振部137としてのロッド励振部137cは、圧電素子137c1と、振動伝達部137c2と、を備えている。
圧電素子137c1は、通電によって振動を発生し得るように構成されている。振動伝達部137c2は、金属からなる棒状の部材であって、振動体136及び圧電素子137c1と接触するように配置されている。
この振動伝達部137c2は、圧電素子137c1によって発生した振動を振動体136の一端部に伝達し得るように構成されている。すなわち、本変形例においては、本体部110(図1参照)内に現像装置130が挿入されて、当該現像装置130が所定の位置に装着された場合に、振動ロッド136aの前記一端部が振動伝達部137c2における上端部と係合(当接)するようになっている。
かかる構成においては、圧電素子137c1に対して、図示しない電源装置から、所定の(交流)電圧が出力される。これにより、圧電素子137c1が振動する。この圧電素子137c1の振動が、振動伝達部137c2を介して、振動ロッド136aに伝達される。すると、振動ロッド136aは、一対の弾性シール138aによって支持されつつ、現像ケーシング131内にて振動する。
かかる変形例によれば、本体部110(図1参照)に対して着脱自在な現像装置130における現像ケーシング131の外側から、現像ケーシング131の内側の空間であるトナー収容空間131eに設けられた振動ロッド136aが加振される構成が、簡略な装置構成で実現され得る。
(4)本発明の現像剤加振部を構成する振動体136も、上述の実施形態及び実施例の配置や構成に限定されない。
図11(A)ないし図11(C)は、図5に示されている実施例の振動体136の変形例の構成を示す、一部拡大平面図である。
例えば、図11(A)に示されているように、変形例の振動体136としての振動ロッド136bは、棒状のロッド本体136b1と、このロッド本体136b1に設けられた(複数の)突起羽根136b2とから構成されている。
かかる構成の振動ロッド136bによれば、当該振動ロッド136bの長手方向(前記用紙幅方向)に沿った振動により、トナー収容空間131e(図2参照)の底部におけるトナーT(図2参照)が、より効果的に流動化され得る。
また、図11(B)に示されているように、変形例の振動体136としての振動ワイヤ136cは、複数(例えば6本)の細いワイヤを撚り合わせることによって構成されている。
この振動ワイヤ136cの表面には、細かい凹凸が形成される。この細かい凹凸により、トナー収容空間131e(図2参照)の底部におけるトナーT(図2参照)が、より効果的に流動化され得る。
さらに、図11(C)に示されているように、変形例の振動体136としての振動メッシュ136dは、複数の細いワイヤによって形成された網状部材から構成されている。
かかる構成の振動メッシュ136dによれば、当該振動メッシュ136dの振動により、トナー収容空間131e(図2参照)の底部におけるトナーT(図2参照)が、より効果的に流動化され得る。
(5)本発明の現像剤加振部を構成する振動体136及び振動体加振部137は、複数組設けられていてもよい。
図12は、図1に示されているレーザープリンタ100の一つの変形例の構成を示す側断面図である。
図12に示されているように、現像ケーシング131(トナー収容空間131e)内には、下流側振動体1361と、中間振動体1362と、上流側振動体1363と、が設けられている。
下流側振動体1361は、トナー副搬送面135aのトナー搬送方向TTDにおける中央よりも下流側に設けられている。上流側振動体1363は、トナー副搬送面135aのトナー搬送方向TTDにおける中央よりも上流側に設けられている。中間振動体1362は、下流側振動体1361と上流側振動体1363との間に設けられている。
現像ケーシング131(トナー収容空間131e)の外側には、下流側振動体1361に対応するように、下流側振動体加振部1371が設けられている。また、中間振動体1362に対応するように、中間振動体加振部1372が設けられている。さらに、上流側振動体1363に対応するように、上流側振動体加振部1373が設けられている。
なお、中間振動体1362は、省略され得る。あるいは、中間振動体1362は、複数個設けられ得る。さらには、下流側振動体加振部1371ないし上流側振動体加振部1373は、一体化され得る。
(6)本発明の現像剤加振部は、現像ケーシング131内のトナーTの貯留量(トナー溜まりTPの量)が減少した場合であっても、トナー溜まりTPの全体を振動させ得るように構成されていてもよい。あるいは、本発明の現像剤加振部は、少なくとも、トナー搬送開始領域TTAを加振し得るように構成されていることが好適である。
例えば、図12を参照すると、現像ケーシング131(トナー収容空間131e)内には、トナー量センサ182が設けられ得る。
トナー量センサ182は、トナー溜まり上面TPSの位置、すなわち、トナー収容空間131e内のトナーTの量に応じた信号を出力し得るように構成されている。このトナー量センサ182は、制御部180と電気的に接続されている。
かかる構成においては、トナー溜まり上面TPSの位置に応じて、複数の振動体(下流側振動体1361等)の加振状態が、制御部180によって制御される。
例えば、トナー溜まり上面TPSの位置が高い場合、下流側振動体1361ないし上流側振動体1363のすべてが加振される。トナー溜まり上面TPSが下流側振動体1361よりも低くなると、中間振動体1362及び上流側振動体1363が加振される。トナー溜まり上面TPSが中間振動体1362よりも低くなると、上流側振動体1363が加振される。
あるいは、例えば、トナー溜まり上面TPSの位置が高い場合、下流側振動体1361のみが加振される。トナー溜まり上面TPSが下流側振動体1361よりも低くなると、中間振動体1362のみが加振される。トナー溜まり上面TPSが中間振動体1362よりも低くなると、上流側振動体1363のみが加振される。
(7)上述のような振動体136を備えた構成に代えて、トナー収容空間131eを取り囲む(トナー収容空間131eに面する)壁状ないし板状部材が振動するような構成が用いられてもよい。
図13は、図2に示されている現像装置130の一つの変形例の構成を示す側断面図である。
図13を参照すると、ケーシング底板131bの中央部には、底板開口部131b1が設けられている。底板開口部131b1は、ケーシング底板131bを貫通する貫通孔として形成されている。この底板開口部131b1は、略矩形状、あるいは(楕)円形状に形成され得る。
この底板開口部131b1に対応する位置の対向配線基板135によって、本発明の現像剤加振部を構成するダイヤフラム部135eが形成されている。ダイヤフラム部135eの端部は、ケーシング底板131bによって支持されている。このダイヤフラム部135eは、上述の端部を固定端として、対向配線基板135の厚さ方向に沿って振動し得るように構成されている。
ダイヤフラム部135eの外側表面(トナー収容空間131eに面する表面とは反対側の表面)と対向するように、本発明の現像剤加振部を構成するダイヤフラム加振部139が設けられている。
図13に示されているダイヤフラム加振部139は、分極膜139aと、分極膜駆動電極板139bと、を備えている。
分極膜139aは、厚さ方向に分極処理された強誘電体膜からなり、平板状に形成されている。この分極膜139aは、ダイヤフラム部135eの外側表面上に固定されている。
分極膜駆動電極板139bは、金属製の薄板から構成されている。この分極膜駆動電極板139bは、所定の狭い空隙を挟んで、分極膜139aと対向するように設けられている。また、この分極膜駆動電極板139bは、分極膜139aと平行に配置されている。さらに、この分極膜駆動電極板139bは、図示しない交流電源の出力端子と電気的に接続されている。
かかる構成においては、上述の交流電源からの出力により、分極膜駆動電極板139bの電位、及び当該分極膜駆動電極板139bの近傍の電界が変動する。この電界の変動により、分極膜139aが、その厚さ方向に沿って加振される。
これにより、ダイヤフラム部135eが、その厚さ方向に沿って加振される。このダイヤフラム部135eの振動により、トナー収容空間131e内のトナーTに対して、良好な流動性が付与される。
ここで、ダイヤフラム部135eは、図13に示されているように、ケーシング底板131bのほぼ全体にわたって構成されていることが好ましい。これにより、トナー溜まりTPの全体が良好に加振され得る。よって、トナー搬送開始領域TTAにおけるトナーTに良好な流動性が付与され得る。
図14は、図2に示されている現像装置130の他の変形例(図13に示されている現像装置130のさらなる変形例)の構成を示す側断面図である。
図14を参照すると、本変形例におけるダイヤフラム加振部139は、ダイヤフラム側電極板139cと、ダイヤフラム対向電極板139dと、を備えている。
ダイヤフラム側電極板139cは、金属製の平板状の部材から構成されている。このダイヤフラム側電極板139cは、ダイヤフラム部135eの外側表面上に固定されている。
分極膜駆動電極板139bは、金属製の平板状の部材から構成されている。この分極膜駆動電極板139bは、所定の狭い空隙を挟んで、ダイヤフラム側電極板139cと対向するように設けられている。また、この分極膜駆動電極板139bは、ダイヤフラム側電極板139cと平行に配置されている。
ダイヤフラム側電極板139c及びダイヤフラム対向電極板139dは、図示しない交流電源の出力端子と、それぞれ電気的に接続されている。すなわち、ダイヤフラム側電極板139cとダイヤフラム対向電極板139dとの間には、交流電圧が印加され得るようになっている。
かかる構成においては、上述の交流電源からの出力により、ダイヤフラム側電極板139cとダイヤフラム対向電極板139dとの間に生じる力(引力又は斥力)が変動する。これにより、ダイヤフラム部135eが、その厚さ方向に沿って加振される。このダイヤフラム部135eの振動によって、トナー溜まりTP(トナー搬送開始領域TTA)におけるトナーTに良好な流動性が付与され得る。
図15は、図2に示されている現像装置130の他の変形例の構成を示す側断面図である。
図15を参照すると、本変形例におけるダイヤフラム加振部139は、ダイヤフラム側アクチュエータ139eと、コイル139fと、を備えている。
ダイヤフラム側アクチュエータ139eは、ブロック状あるいは板状の磁性体から構成されている。このダイヤフラム側アクチュエータ139eは、ダイヤフラム部135eの外側表面上に固定されている。
コイル139fは、ダイヤフラム側アクチュエータ139eと、所定の狭い空隙を挟んで対向するように設けられている。このコイル139fは、交流電源によって通電されることで、ダイヤフラム側アクチュエータ139eを、ダイヤフラム部135eの厚さ方向に沿って加振し得るように構成されている。すなわち、コイル139fは、ダイヤフラム側アクチュエータ139eと磁気的に結合されている。
かかる構成においては、コイル139fが、図示しない交流電源によって通電される。これにより、コイル139fにて交番磁界が発生する。この交番磁界によって、ダイヤフラム側アクチュエータ139eが振動する。
このダイヤフラム側アクチュエータ139eの振動により、ダイヤフラム部135eが、その厚さ方向に沿って加振される。このダイヤフラム部135eの振動によって、トナー溜まりTP(トナー搬送開始領域TTA)におけるトナーTに良好な流動性が付与され得る。
図16は、図2に示されている現像装置130の他の変形例の構成を示す側断面図である。
図16を参照すると、本変形例におけるダイヤフラム加振部139は、ダイヤフラム直接加振器139gを備えている。このダイヤフラム直接加振器139gは、ダイヤフラム部135eの外側表面における略中央部と対向するように設けられている。
ダイヤフラム直接加振器139gは、ダイヤフラム部135eを直接的に加振し得るように構成されている。このダイヤフラム直接加振器139gとしては、例えば、バイブレータや音波発生器が用いられ得る。
かかる構成においては、ダイヤフラム直接加振器139gにて生じた振動によって、ダイヤフラム部135eの略中央部(最大振幅が得られる部分)が直接的に加振される。これにより、ダイヤフラム部135eが、その厚さ方向に沿って振動する。このダイヤフラム部135eの振動によって、トナー溜まりTP(トナー搬送開始領域TTA)におけるトナーTに良好な流動性が付与され得る。
(8)ケーシング底板131b及びトナー副搬送面135aは、水平面と60度以上の角度をなすように設けられていてもよい。
かかる構成によれば、現像ケーシング131(現像装置130)の前記前後方向のサイズが小さくなる。これにより、現像装置130を前記前後方向に複数個並べた際の装置構成が小型化され得る。すなわち、多色画像形成可能な画像形成装置が、小型化され得る。
また、かかる構成によれば、現像ケーシング131内のトナーTの貯留量(トナー溜まりTPの量)が減少した場合、トナー溜まりTPを加振しなくても、トナーTの自重により、トナー溜まり上面TPSが水平になり得る。
すなわち、トナー副搬送面135aを、水平面と60度以上の角度をなす急勾配の傾斜面とすることで、トナー溜まりTPを加振しなくても、トナーTの自重により、トナー接触角TCAが、安定的に、ほぼ一定にされ得る。
(9)また、図2における振動体136(図12における下流側振動体1361等)に、圧電素子等の振動発生源を直接設けることで、振動体加振部137(図12における下流側振動体加振部1371等)が省略され得る。
(10)対向配線基板135は、部分的に、あるいは全体的に、省略され得る。
(11)上述の実施形態や各変形例のように、トナー溜まり上面TPSがケーシング底板131bの後ろ側の端部よりも常に低くなるように、現像装置130が構成されていてもよい。
これにより、トナー搬送開始領域TTAにおけるトナー接触角TCAが、常に所定の状態に設定され得る。例えば、トナー接触角TCAが、ほぼ一定に保持され得る。あるいは、例えば、トナー接触角TCAが、常に30度以下の小さな角度に設定され得る。
かかる構成によれば、トナーTの消費の進行にかかわらず、トナー溜まりTPからトナー副搬送面135a及びトナー主搬送面133aへのトナーTの供給が、安定的(かつ良好)に行われ得る。
(12)その他、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されているものは、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
本発明の一実施形態が適用されているレーザープリンタの概略構成を示す側断面図である。 図1に示されている静電潜像形成部及び現像装置を拡大した側断面図である。 図2における現像対向位置の近傍の部分を拡大した側断面図である。 図3に示されている電源回路が発生する電圧の波形を示したグラフである。 図2に示されている振動体及び振動体駆動部の一つの実施例の構成を示す、正面側(前側)から見た断面図である。 図3に示されている搬送配線基板におけるトナー主搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。 図2に示されている現像装置において、現像ケーシング内のトナーの貯留量(トナー溜まりの量)が減少した状態を示す側断面図である。 図2に示されている現像装置において、図7に示されている状態よりもさらにトナーの貯留量が減少した状態を示す側断面図である。 図5に示されている振動体駆動部の一つの変形例の構成を示す、上方から見た断面図である。 図5に示されている振動体駆動部の他の変形例の構成を示す、正面側(前側)から見た断面図である。 図5に示されている振動体の変形例の構成を示す、一部拡大平面図である。 図1に示されているレーザープリンタの一つの変形例の構成を示す側断面図である。 図2に示されている現像装置の一つの変形例の構成を示す側断面図である。 図2に示されている現像装置の他の変形例(図13に示されている現像装置のさらなる変形例)の構成を示す側断面図である。 図2に示されている現像装置の他の変形例の構成を示す側断面図である。 図2に示されている現像装置の他の変形例の構成を示す側断面図である。
符号の説明
100…レーザープリンタ(画像形成装置)
110…本体部(本体)
111…本体フレーム
120…静電潜像形成部
121…感光体ドラム(静電潜像担持体・現像剤担持体)
121a…ドラム本体
121b…感光体層
121b1…像担持面(潜像形成面・現像剤担持面)
130…現像装置(現像剤供給装置)
131…現像ケーシング(現像剤収容ケーシング)
131a…ケーシング上面カバー
131a1…現像部対向板
131a2…現像開口部(開口部)
131b…ケーシング底板
131b1…底板開口部
131c…ケーシング側板
131c1…側板貫通孔
131e…トナー収容空間
132…トナー電界搬送体(現像剤搬送体)
133…搬送配線基板
133a…トナー主搬送面(現像剤搬送面)
133b…搬送電極
134…搬送基板支持部材
135…対向配線基板
135a…トナー副搬送面
135b…対向電極
135e…ダイヤフラム部
136…振動体(現像剤加振部)
136a…振動ロッド
136b…振動ロッド
136b1…ロッド本体
136b2…突起羽根
136c…振動ワイヤ
136d…振動メッシュ
1361…下流側振動体(現像剤加振部)
1362…中間振動体(現像剤加振部)
1363…上流側振動体(現像剤加振部)
137…振動体駆動部(現像剤加振部)
137a…コイル
137a1…鉄芯
137b…ソレノイド
137b1…アクチュエータ
137c…ロッド励振部
137c1…圧電素子
137c2…振動伝達部
1371…下流側振動体駆動部(現像剤加振部)
1372…中間振動体駆動部(現像剤加振部)
1373…上流側振動体駆動部(現像剤加振部)
138a…弾性シール(弾性部材)
138a1…シール貫通孔
138b…弾性ダンパー(弾性部材)
138b1…凹部
139…ダイヤフラム加振部(現像剤加振部)
139a…分極膜
139b…分極膜駆動電極板
139c…ダイヤフラム側電極板
139d…ダイヤフラム対向電極板
139e…ダイヤフラム側アクチュエータ
139f…コイル
139g…ダイヤフラム直接加振器
180…制御部
182…トナー量センサ
DP…現像対向位置
LI…静電潜像
P…用紙
PP…用紙搬送経路
T…トナー(現像剤)
TP…トナー溜まり
TCA…トナー接触角
TPS…トナー溜まり上面
TTA…トナー搬送開始領域
TTD…トナー搬送方向(現像剤搬送方向)

Claims (7)

  1. 所定の主走査方向と平行に形成されていて電位分布による静電潜像が形成され得るように構成された潜像形成面を有するとともに、当該潜像形成面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように構成された、静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体と対向するように配置されていて、現像剤を帯電した状態で前記潜像形成面に供給し得るように構成された現像剤供給装置と、
    を備えた画像形成装置であって、
    前記現像剤供給装置は、
    前記静電潜像担持体と対向する位置に開口部が形成された箱状部材であって、前記現像剤を収容し得るように構成された現像剤収容ケーシングと、
    前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有し、前記開口部を挟んで前記現像剤搬送面が前記静電潜像担持体と対向するように前記現像剤収容ケーシング内に配置された現像剤搬送体と、
    前記潜像形成面と対向するように前記現像剤搬送面に沿って設けられ、進行波状の電圧が印加されることで前記現像剤を前記現像剤搬送面上にて所定の現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されていて、前記副走査方向に沿って配列された複数の搬送電極と、
    前記現像剤収容ケーシングの底板に沿って設けられているとともに前記現像剤搬送面の前記現像剤搬送方向における最上流部にて当該現像剤搬送面と対向する表面である現像剤副搬送面を有し、この現像剤副搬送面に沿って設けられていて進行波状の電圧が印加されることで前記現像剤を前記現像剤副搬送面に沿って搬送し得るように前記副走査方向に沿って配列された複数の対向電極を備えていて、前記現像剤搬送面の前記最上流部に向かって前記現像剤を搬送するために前記底板に設けられた対向配線基板と、
    少なくとも前記現像剤副搬送面の前記現像剤が搬送される方向における中間の位置にて当該現像剤副搬送面と離隔しつつ対向するように、前記現像剤収容ケーシングの内側の空間における底部に配置されていて、当該現像剤収容ケーシングによって揺動自在に支持されたワイヤ状又はロッド状の部材からなる振動体と、
    を備えていて、当該画像形成装置の本体に対して着脱可能に構成され、
    前記本体は、
    前記現像剤供給装置が装着された場合に前記現像剤収容ケーシングの外側にて前記振動体に対応する位置に設けられていて、前記振動体を加振し得るように構成された振動体加振部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    前記振動体が、前記主走査方向に沿った長手方向を有するロッド状の部材である振動ロッドから構成され、
    前記振動ロッドの前記主走査方向における両端部が、弾性部材を介して、前記現像剤収容ケーシングに支持されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記振動体加振部は、前記振動ロッドの前記主走査方向における端部にて、当該振動ロッドと磁気的に結合されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置であって、
    前記振動体は、前記現像剤副搬送面における前記現像剤の搬送開始領域を加振するように設けられたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 所定の主走査方向と平行な面であって現像剤が担持され得る現像剤担持面を有するとともに当該現像剤担持面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得る現像剤担持体に対して、前記現像剤を帯電した状態で所定の現像剤搬送方向に沿って供給し得るように構成された、現像剤供給装置において、
    前記現像剤担持体と対向する位置に開口部が形成された箱状部材であって、前記現像剤を収容し得るように構成された現像剤収容ケーシングと、
    前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有し、前記開口部を挟んで前記現像剤搬送面が前記現像剤担持体と対向するように前記現像剤収容ケーシング内に配置された現像剤搬送体と、
    前記現像剤担持面と対向するように前記現像剤搬送面に沿って設けられ、進行波状の電圧が印加されることで前記現像剤を前記現像剤搬送面上にて所定の現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されていて、前記副走査方向に沿って配列された複数の搬送電極と、
    前記現像剤収容ケーシングの底板に沿って設けられているとともに前記現像剤搬送面の前記現像剤搬送方向における最上流部にて当該現像剤搬送面と対向する表面である現像剤副搬送面を有し、この現像剤副搬送面に沿って設けられていて進行波状の電圧が印加されることで前記現像剤を前記現像剤副搬送面に沿って搬送し得るように前記副走査方向に沿って配列された複数の対向電極を備えていて、前記現像剤搬送面の前記最上流部に向かって前記現像剤を搬送するために前記底板に設けられた対向配線基板と、
    少なくとも前記現像剤副搬送面の前記現像剤が搬送される方向における中間の位置にて当該現像剤副搬送面と離隔しつつ対向するように、前記現像剤収容ケーシングの内側の空間における底部に配置されていて、当該現像剤収容ケーシングによって揺動自在に支持されたワイヤ状又はロッド状の部材からなる振動体と、
    を備えたことを特徴とする現像剤供給装置。
  6. 請求項5に記載の現像剤供給装置であって、
    前記振動体は、前記現像剤副搬送面における前記現像剤の搬送開始領域を加振するように設けられたことを特徴とする現像剤供給装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の現像剤供給装置であって、
    前記振動体が、前記主走査方向に沿った長手方向を有するロッド状の部材である振動ロッドから構成され、
    前記振動ロッドの前記主走査方向における両端部が、弾性部材を介して、前記現像剤収容ケーシングに支持されていることを特徴とする現像剤供給装置。
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