JP3382077B2 - α−オレフイン低重合体の製造方法 - Google Patents
α−オレフイン低重合体の製造方法Info
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Description
重合体の製造方法に関するものであり、詳しくは、特
に、エチレンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフ
イン低重合体を高収率かつ高選択率で製造することが出
来る工業的有利なα−オレフイン低重合体の製造方法に
関するものである。
の低重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機
アルミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−1
8707号公報には、クロムを含むVIA族の遷移金属
化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから
成る触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方
法が記載されている。
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。
の方法によっても、ポリマーの副生は避けられず、特
に、α−オレフイン低重合体の工業的製造方法において
は、副生ポリマーを如何にして分離するかが重要な課題
である。本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、クロム系触媒を使用したα−オレフイ
ン低重合体の製造方法であって、コンパクト化されたプ
ロセスにより副生ポリマーを効率的に分離し得る様に改
良されたα−オレフイン低重合体の工業的に有利な製造
方法を提供することにある。
は、低重合反応器中において、少なくとも、クロム化合
物(a)、窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウ
ム化合物(c)の組み合わせから成るクロム系触媒を使
用し且つ反応溶媒の存在下にα−オレフインの低重合を
行い、得られた反応液を脱ガス塔に供給して未反応α−
オレフインを回収し、脱ガス塔からの反応液を生成物蒸
留塔に供給し、生成したα−オレフイン低重合体を留出
液として回収すると共に、副生ポリマー及び触媒成分を
共に濃縮して缶出液として回収し、しかも、低重合反応
器の出口から生成物蒸留塔の入口までのプロセスライン
において、副生ポリマー及び触媒成分を反応液中に分散
状態で維持することを特徴とするα−オレフイン低重合
体の製造方法に存する。
本発明においては、クロム系触媒として、少なくとも、
クロム化合物(a)、窒素含有化合物(b)及びアルキ
ルアルミニウム化合物(c)の組み合わせから成る触媒
系を使用する。そして、好ましい態様として、クロム化
合物(a)、窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニ
ウム化合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)の組み
合わせから成る触媒系を使用する。
一般式CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任
意の有機基または無機基もしくは陰性原子、nは1〜6
の整数を表し、そして、nが2以上の場合、Xは同一ま
たは相互に異なっていてもよい。クロムの価数は0〜6
価であり、上記の式中のnとしては2以上が好ましい。
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示れる。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基などが挙げられる。無機基としては、硝酸基、硫酸基
などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子としては、
酸素、ハロゲン等が挙げられる。
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)−t−ブトキシ
ド、クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III)
トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでP
hはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、ク
ロム(III) アセテート、クロム(III) −2−エチルヘキ
サノエート、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III)
ナフテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、
塩化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭
化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、
フッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。
ン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリ
ル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルアミン、
イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリ
ドン等が挙げられる。
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
スホルアミド、ヘキサメチルホスホラストリアミド、ト
リエチルホスファイト、トリブチルホスフィンオキシ
ド、トリエチルホスフィン等が例示される。一方、硫黄
含有化合物としては、二硫化炭素、ジメチルスルホキシ
ド、テトラメチレンスルホン、チオフェン、ジメチルス
ルフィド等が例示される。
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 −n−C4 H9 )、CrCl
3 ・(CH3 CO2 C2 H5 )、CrCl3 ・3(i−
C3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH2 )3
CH(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyr
idine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO)3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるのが好ましく、斯かる
態様によれば、クロム化合物の担体への担持を行わなく
とも高い触媒活性が得られる。そして、クロム化合物を
担体に担持させずに使用する場合は、複雑な操作を伴う
担体への担持を省略でき、しかも、担体の使用による総
触媒使用量(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う問
題をも回避することが出来る。
は、具体的には、アミン、アミド及びイミドの群から選
ばれる1種以上の化合物である。そして、本発明で使用
するアミンは、1級または2級のアミンである。1級ア
ミンとしては、エチルアミン、イソプロピルアミン、シ
クロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン、ナフ
チルアミン等が例示され、2級アミンとしては、ジエチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキシルア
ミン、ジベンジルアミン、ビス(トリメチルシリル)ア
ミン、モルホリン、イミダゾール、インドリン、インド
ール、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−
ジメチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,
3,4,5−テトラクロロピロール、2−アセチルピロ
ール、ピラゾール、ピロリジン等が例示される。
たは2級のアミンから誘導される金属アミドが挙げら
れ、例えば、上記の1級または2級のアミンとIA族、
IIA族、IIIB族およびIVB族から選択される金
属との反応により得られるアミドが挙げられる。斯かる
金属アミドとしては、具体的には、リチウムアミド、ナ
トリウムエチルアミド、カルシウムジエチルアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、カリウムベンジルアミ
ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチ
ウムインドリド、ナトリウムピロリド、リチウムピロリ
ド、カリウムピロリド、カリウムピロリジド、アルミニ
ウムジエチルピロリド、エチルアルミニウムジピロリ
ド、アルミニウムトリピロリド等が挙げられる。
2級のアミンから誘導される金属アミド又はこれらの混
合物が好適に使用される。特には、2級のアミンとして
は、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジ
メチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,
4,5−テトラクロロピロール、2−アセチルピロー
ル、2級のアミンから誘導される金属アミドとしては、
アルミニウムピロリド、エチルアルミニウムジピロリ
ド、アルミニウムトリピロリド、ナトリウムピロリド、
リチウムピロリド、カリウムピロリドが好適である。そ
して、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭化水素基を
有する誘導体が特に好ましい。
ミド化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R2 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、アシル基C(=O)R
3 (R3 はR1 と同じ定義であり、R1 と異なっていて
もよい)を表し、R1 とR2 は環を形成していてもよ
い。
子または周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる
金属元素であり、R4 及びR 5は、水素原子、炭素数1
〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基、または、ヘテロ元
素を含んでいてもよいアリール基を表し、R4 とR 5は
環を形成していてもよく、Aは不飽和結合を含んでいて
もよいアルキレン基を表す。
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R7 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、SO2 R8 基(R8 は
R6 と同じ定義であり、R6 と異なっていてもよい)を
表し、R6 とR7 は環を形成していてもよい。
アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチル
ヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−メ
チルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキサミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げられ。
イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジ
カルボキシミド、スクシンイミド、フタルイミド、マレ
イミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペルヒドロ
アゼシン−2,10−ジオン、および、これらと周期律
表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げられ
る。
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメタンスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との
塩が挙げられる。これらのアミド又はイミド化合物の
中、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に、
一般式(1)中のR2 がアシル基C(=O)R3 を表
し、R1 とR2 が環を形成しているイミド化合物が好ま
しい。
合物(c)としては、下記一般式(4)で示されるアル
キルアルミニウム化合物が好適に使用される。
が通常1〜15、好ましくは1〜8の炭化水素基であっ
て互いに同一であっても異なっていてもよく、Xはハロ
ゲン原子を表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、p
は0≦p<3、qは0≦q<3のそれぞれの数であっ
て、しかも、m+n+p+q=3である数を表す。
は、例えば、下記一般式(5) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(6)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(7)で示され
るアルコキシアルミニウム化合物、一般式(8)で示さ
れる水素化アルキルアルミニウム化合物などが挙げられ
る。なお、各式中のR1 、XおよびR2 の意義は前記と
同じである。
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。アルキルアルミニウ
ム化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
(d)としては、周期律表のIIIA、IIIB、IV
A、IVB、VA、VB族の群から選ばれる元素を含む
ハロゲン含有化合物が好適に使用される。そして、ハロ
ゲンとしては、塩素または臭素が好ましい。
は、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタ
ン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニ
ウム、三塩化ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、塩化ガリウム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン、ヘキサクロロベンゼン、1,3,5−トリ
クロロベンゼン、ヘキサクロロシクロヘキサン、トリチ
ルクロリド、四塩化シラン、トリメチルクロロシラン、
四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロ
リド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサ
クロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビス
マス、三臭化ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭
素、ブロモホルム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四
臭化ケイ素、ヘキサフルオロベンゼン、フッ化アルミニ
ウム等が挙げられる。
原子の数が多いものが好ましく、また、反応溶媒に可溶
の化合物が好ましい。特に好ましいハロゲン含有化合物
の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、四塩化チタン、四塩化ゲル
マニウム、四塩化スズ等が挙げられる。なお、ハロゲン
含有化合物は、2種以上の混合物として使用することも
出来る。
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することも出来る。
レフインそれ自体または主原料以外のα−オレフインを
使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が
4〜30のα−オレフインが使用されるが、常温で液状
のα−オレフインが特に好ましい。
0の鎖状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好ま
しい。これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの
副生を抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使
用した場合は、高い触媒活性が得られると言う利点があ
る。
において、前記のクロム系触媒を使用し且つ前記の反応
溶媒の存在下にα−オレフインの低重合を行う。反応器
としては、通常、パイプリアクターや一段または多段の
混合槽が使用される。パイプリアクターは、基本的に
は、直管またはコイル状もしくはU字型の曲管の一端か
ら反応成分を導入し、他端から反応生成物を流出させる
形式の反応装置である。多段混合槽は、基本的には、直
列形式に配置された複数の混合槽の第1槽に反応成分を
導入し、順次、後続の槽に移動させ、最終槽から反応生
成物を流出させる形式の反応装置である。
アルキルアルミニウム化合物(c)とが予め接触しない
態様でα−オレフインとクロム系触媒とを接触させるの
が好ましい。斯かる特定の接触態様により、選択的に三
量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘキセンを高
収率で得ることが出来る。
(1)触媒成分(b)〜(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触媒
成分(a)、(b)及び(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒
成分(a)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(b)及び(c)を導入する方法、(4)触媒
成分(c)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(a)及び(b)を導入する方法、(5)触媒
成分(a)及び(b)を含む溶液中に、α−オレフイ
ン、触媒成分(c)及び(d)を導入する方法、(6)
触媒成分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オレフイ
ン、触媒成分(a)及び(d)を導入する方法、(7)
触媒成分(c)を含む溶液中に、α−オレフイン、触媒
成分(a)、(b)及び(d)を導入する方法、(8)
触媒成分(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成
分(b)〜(d)を導入する方法、(9)α−オレフイ
ン及び各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独
立に反応系に導入する方法などによって行うことが出来
る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を使用し
て調製される。
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。しかし、上記の
特定の態様は、触媒の調製の際に要求される好ましい態
様であり、触媒が調製された後は無関係である。従っ
て、反応系から回収された触媒は、上記の好ましい態様
に反することなくリサイクルすることが出来る。
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
ニウム化合物を接触させた場合、クロム化合物に配位し
ている配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキ
ル基との間で配位子交換反応が進行すると考えられる。
そして、斯かる反応によって生成するアルキル−クロム
化合物は、通常の方法で得られるアルキル−クロム化合
物と異なり、それ自身不安定である。そのため、アルキ
ル−クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、そ
の結果、α−オレフインの低重合反応に不適当な脱メタ
ル化が惹起され、α−オレフインの低重合反応の活性が
低下する。
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、窒素含有
化合物の使用量は、クロム化合物1mol当たり、通常
0.001mol以上であり、好ましくは0.005〜
1000mol、更に好ましくは0.01〜100mo
lの範囲とされる。また、ハロゲン含有化合物の使用量
は、窒素含有化合物の使用量と同一の範囲とされる。
窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物
(c)及びハロゲン含有化合物(d)のモル比(a):
(b):(c):(d)は1:0.1〜10:1〜10
0:0.1〜20が好ましく、1:1〜5:5〜50:
1〜10が特に好ましい。斯かる特定条件の結合によ
り、α−オレフイン低重合体として、例えば、ヘキセン
を90%以上(全生成量に対する割合)の収率で製造す
ることが出来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純
度を99%以上に高めることが出来る。
は0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であ
る。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm2
の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2
の圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1分か
ら20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされ
る。
媒成分と共に濃縮して分離する点にある。副生ポリマー
の分離除去は固液分離装置によって行うことも出来る
が、その場合は、金属成分の分離とは別個に副生ポリマ
ー用の固液分離装置が必要となるのみならず、反応液中
の各成分の蒸留分離の際に受ける熱履歴によってメタル
化した金属成分の分離が極めて困難となる。
高沸点成分と金属成分とを分離しようとした場合、金属
成分は、加熱蒸発器の伝熱面に付着して実質的に分離不
可能となる。そして、伝熱面に付着した金属成分は、加
熱蒸発器の運転に支障を来す。これに対し、本発明の場
合、副生ポリマーを触媒成分と共に濃縮して分離するた
め、触媒成分は、副生ポリマーの可塑性によって極めて
容易に分離される。しかも、副生ポリマー用の固液分離
装置を省略でき、プロセスをコンパクト化することが出
来る。
の可塑性を利用した副生ポリマーと触媒成分との上記の
同時回収プロセスを効果的に実施するため、低重合反応
器の出口から生成物蒸留塔の入口までのプロセスライン
において、副生ポリマー及び触媒成分を反応液中に分散
状態で維持して、上記の同時回収プロセスに至るまでの
間の両者の損失を防止した点にある。
上記の様に副生ポリマー及び触媒成分を反応液中に分散
状態で維持することにより、これらの成分のプロセスラ
イン内(例えば配管や蒸留塔などの付帯設備)における
付着や析出に伴う種々のトラブルを回避した点にある。
散状態で維持する方法としては、(1)低重合反応器の
出口から生成物蒸留塔の入口までのプロセスラインにお
ける反応液の温度を副生ポリマーが析出しない温度に維
持する方法、(2)低重合反応器の気相中に水素を存在
させる方法、(3)低重合反応器の出口から生成物蒸留
塔の入口までのプロセスラインにおける反応液中に反応
溶媒に可溶で且つクロムに対して配位子形成能を有する
化合物を添加する方法が特に好適に採用されるが、α−
オレフインの重合分野において既に提案されている帯電
防止剤を反応液中に添加する方法も好適に使用し得る。
における副生ポリマーの分散状態を維持するための方法
であり、副生ポリマーが析出しない温度としては、通常
80℃以上、好ましくは80〜200℃、更に好ましく
は100〜150℃の温度が採用される。本発明の特に
好ましい実施態様に従って100〜150℃の温度を採
用しても、斯かる温度は、低重合反応器から導出される
反応液に適用されるため、反応成績が低下することはな
い。
ポリマーの性状を付着性の少ない粉状にすることによ
り、反応液中における副生ポリマーの分散状態を維持す
るための方法である。そして、当該(2)の方法の採用
により、触媒活性および三量体の選択率が向上する効果
も得られる。共存させる水素の量は、水素分圧として、
通常0.1〜100kg/cm2 、好ましくは0.1〜
80kg/cm2 の範囲、反応器の気相中の水素濃度と
して、通常0.1〜30体積%、好ましくは0.1〜1
5体積%の範囲とされる。
における触媒成分の分散状態を維持するための方法であ
るが、当該(3)の方法の採用により、副生するポリマ
ーの性状を付着性の少ない粉状にしてその分散状態を維
持する効果も有する。反応溶媒に可溶で且つクロムに対
して配位子形成能を有する化合物(以下、金属可溶化剤
と呼ぶ)としては、通常、−X−H官能基を有する低分
子化合物(但し、Xはヘテロ原子、Hは水素原子を表
す)又は活性メチレン基を有する低分子化合物が使用さ
れる。前者の例としては、アルコール類、フェノール
類、カルボン酸類、1級または2級アミン類、アンモニ
アが挙げられ、後者の例としては、アセチルアセトン等
が挙げられる。
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペ
ンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノー
ル、ノナノール、デカノール、ベンジルアルコール、エ
チレングリコール、トリメチレングリコール、プロパン
ジオール等が挙げられ、フェノール類の具体例として
は、フェノール、クレゾール、ヒドロキノン等が挙げら
れ、カルボン酸類の具体例としては、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン
酸、ノナン酸、デカン酸、安息香酸、フェニル酢酸、フ
タル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、サリチル酸な
どが挙げられ、1級または2級アミン類の具体例として
は、触媒の一成分として前述した各アミン類が挙げられ
る。
媒量の範囲に亘る広い範囲から選択することが出来る
が、溶媒中の濃度として、好ましくは0.001〜50
重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%の範囲で
ある。また、金属可溶化剤の添加時期は、反応液中の各
成分の蒸留分離前の任意の段階を選択することが出来
る。そして、蒸留分離工程が複数存在する場合は、金属
成分のメタル化が最も惹起され易い最終の蒸留工程の直
前に添加してもよいが、反応工程の直後に添加するのが
好ましい。
ら導出された反応液を脱ガス塔に供給して未反応α−オ
レフインを回収する。すなわち、本発明においては、脱
ガス操作を他の単位操作に先行して行う。従来、工業化
されているα−オレフィン低重合プロセスにおいて、副
生ポリマーの分離は、本発明の場合とことなり、触媒成
分とは別にして固液分離装置を使用して行われていた。
その場合、副生ポリマーの分離は、降圧することなく、
反応における圧力を殆ど維持したまま行われている。そ
の理由は、特に上記の従来法による1−ヘキセンの製造
においては、1−ヘキセンの収率が十分ではなく、15
重量%程度以上の多量の低沸点成分(1−ブテン)の副
生を伴い、従って、反応後に常圧付近まで降圧した場合
は、未反応エチレンからの1−ブテン(沸点:−6.4
7℃)の蒸留分離に必要な冷却負荷が大きくなるからで
ある。
後、降圧することなく、副生ポリマーの分離を行った
後、1−ブテンの蒸留分離を行い、その後の単位操作に
おいて漸次降圧せざるを得ない。しかしながら、副生ポ
リマーの分離を加圧状態で実施する方法は、特殊な固液
分離装置を必要とするばかりか、操作性も悪く、時とし
て、固液分離装置が副生ポリマーによって閉塞する等の
多大な不利益がある。
系によるα−オレフィンの低重合においては、1−ヘキ
セン以外のα−オレフイン低重合体、特に、1−ブテン
の副生が少なく、1−ヘキセンが高収率で得られるた
め、1−ブテンを回収する必要がないばかりか、常圧蒸
留で回収する場合においても、蒸留分離に必要な冷却負
荷を著しく軽減し得る。その結果、本発明においては、
脱ガス操作を他の単位操作に先行して行うことが出来る
のであるが、このことにより、上記従来法の煩雑な工程
およびその不利益を回避できるばかりでなく、後続の単
位操作を操作性に優れる常圧付近の温度で操作すること
が可能になるという利点が得られるのである。
15kg/cm2 G以下まで降圧して行われるが、高圧
容器の取扱上の法規の点からは、第2種高圧容器とされ
る1.9kg/cm2 G以下まで降圧するのが好まし
く、更には、0.2kg/cm2 G以下まで降圧するな
らば、殆ど常圧と同等の操作を行い得るため、一層好ま
しい。
反応液を生成物蒸留塔に供給し、生成したα−オレフイ
ン低重合体を留出液として回収すると共に、副生ポリマ
ー及び触媒成分を共に濃縮して缶出液として回収する。
本発明において、反応液からの副生ポリマー及び触媒成
分の濃縮分離は、脱ガスした反応液から低沸点の全成分
を単蒸留的に除去すると同時に行うことも出来、また、
脱ガスした反応液から逐次に各成分を蒸留分離する際の
最後の蒸留分離と同時に行うことも出来る。
合、α−オレフイン低重合体として1−ヘキセンが得ら
れるが、この場合は、反応後、脱エチレンを行い、次い
で、反応液から1−ヘキセン及び溶媒を蒸留分離すると
共に触媒成分を副生ポリエチレンと共に濃縮して分離す
る。そして、得られた副生ポリマーと触媒成分を含有す
る濃縮液をそのまま廃棄することが出来る。
においては、1−ブテンの副生が少なく、1−ヘキセン
が高収率で得られるため、脱ガス塔からの反応液を単一
の蒸留塔で処理することにより、1−ヘキセンと反応溶
媒と副生ポリマー及び触媒成分を含む高沸点成分とに分
離することが出来、その結果、最もコンパクト化された
経済性の高いプロセスを実現することが出来る。
触媒成分の各々の少なくとも一部について同時分離を行
うが、好ましくは触媒成分の全部について、より好まし
くは副生ポリマーと触媒成分の全部について同時分離を
行う。そして、何れの場合も、生成物蒸留塔から回収さ
れた副生ポリマー及び触媒成分を含む缶出液を加熱蒸発
器に供給し、高沸点成分を回収すると共に、副生ポリマ
ー及び触媒成分を更に濃縮して回収するのが好ましい。
種のものが使用し得る。例えば、円筒内型の伝熱面に対
して回転する掻き取り羽根などを備えた薄膜式蒸発器、
プレートフィン型加熱器を内蔵した蒸発器などを使用し
得る。プレート・フィン型加熱器を内蔵した蒸発器は、
高密度に配置されたフィンによって高粘度流体を瞬時に
加熱し、その中に含まれている揮発性物質を効率的に除
去することが出来る。
えば、三井造船(株)製の「ハイビスカスエバポレー
タ」(商品名)等が挙げられる。この様な加熱蒸発器を
使用した場合、内蔵されたプレート・フィン型加熱器で
濃縮された副生ポリマー及び触媒成分は、加熱蒸発器の
下部から副生ポリマーの可塑性によって流れ落ちて来
る。従って、適当に冷却した状態で切断して容易に回収
することが出来る。
器は、加熱蒸発器が十分な長さを持った加熱管と減圧保
持可能な捕集缶とを備えたモノチューブ型蒸発器であ
る。斯かる構造の加熱蒸発器としては、例えば、ホソカ
ワミカロン(株)製の「CRUX SYSTEM」(商
品名)等が挙げられる。この様なモノチューブ型蒸発器
は、加熱管で加熱・蒸発させた濃縮液を音速程度の高速
で捕集缶に噴出してその中に含まれる揮発性物質を効率
的に除去する。捕集缶内で濃縮された副生ポリマーと触
媒成分は、捕集室の下部から副生ポリマーの可塑性によ
り流れ落ちて来る。従って、適当に冷却した状態で切断
して容易に回収することが出来る。
は、必要に応じて精製される。精製には、通常、蒸留精
製が採用され、目的とする成分を高純度で回収すること
が出来る。本発明においては、特に、エチレンから高純
度の1−ヘキセンを工業的有利に製造することが出来
る。また、本発明の製造方法で得られた1−ヘキセンか
ら、公知の重合触媒を使用した重合反応により、有用な
樹脂であるL−LDPEを製造することが出来る。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
ストリーム)抜き出し部を備え且つ全段数30段の生成
物蒸留塔、蒸発器から成り、反応器と脱ガス槽との間に
は、脱ガスされたエチレンを反応器に循環する圧縮機を
備えたプロセスに従って、エチレンの連続低重合反応を
行った。なお、完全混合槽型反応器としては、2本の供
給管を備えた20Lのオートクレーブを使用し、蒸発器
としては、8mの長さの加熱管と減圧保持可能な捕集缶
とを備えたモノチューブ型蒸発器「CRUX SYST
EM」(ホソカワミカロン(株)製の商品名)を使用し
た。
チレンと共にクロム(III) −2−エチルヘキサノエート
(a)のn−ヘプタン溶液と1,1,2,2−テトラク
ロロエタン(d)のn−ヘプタン溶液とを連続的に供給
し、他方の供給管から2,5−ジメチルピロール(b)
のn−ヘプタン溶液とトリエチルアルミニウム(c)の
n−ヘプタン溶液とを連続的に供給した。(a):
(b):(c):(d)のモル比は1:3:15:2で
ある。
は、反応器と脱ガス塔の間に設けられた加熱器によって
100℃まで加熱されて脱ガス槽に供給された。脱ガス
された反応液は生成物蒸留塔に供給され、その塔底液は
蒸発器に供給されて濃縮された。生成物蒸留塔の塔底か
ら第8段目の側流抜き出し部から溶媒n−ヘプタンを、
第26段目の側流抜き出し部から製品ヘキセンをそれぞ
れサイドカットとして抜き出して回収し、塔頂からヘキ
センよりも低沸点の成分を留出させて回収した。
凝縮して回収され、副生ポリエチレンと共に濃縮された
触媒成分は、捕集室の下部から回収された。一方、脱ガ
ス槽にて脱ガスされたエチレンは、圧縮機にて昇圧され
て反応器に循環され、また、生成物蒸留塔から回収され
たn−ヘプタンは、循環パイプを経て反応器に循環され
た。表1に上記の各ユニットの運転条件を示す。また、
表2に上記のプロセスにおけるマスバランスを示す。な
お、表2中のCr(2EHA)3 はクロム(III) −2−エチルヘ
キサノエートを表す。
金属を含む触媒成分が副生ポリエチレンと共に濃縮され
た混合物として回収されるため、ポリエチレンの可塑性
により、捕集室の下部から自重により落下分離し、良好
に行われた。
積%となる様に水素を添加し、脱ガス槽に供給される反
応液の加熱を行わなかった以外は、実施例1と同様にし
てエチレンの連続低重合反応を行った。反応器から導出
される反応液中のポリエチレンの性状は粉末状であっ
た。表3に本実施例のマスバランスを示す。蒸発器の運
転は、実施例1と同様に良好であった。
タン酸(2−エチルヘキサン酸)を連続的に添加し、脱
ガス槽に供給される反応液の加熱を行わなかった以外
は、実施例1と同様にしてエチレンの連続低重合反応を
行った。金属可溶化剤の添加量は、脱ガス槽中の反応溶
媒中の濃度が0.022重量%となる量とした。
析出金属成分の分析を行ったが、析出金属成分は実質的
に存在していなかった。なお、析出金属成分の分析は、
濾紙(5A)でサンプルを濾過し、濾紙面をn−ヘプタ
ン溶液で洗浄した後、10重量%の硝酸水溶液で洗浄
し、硝酸水溶液中の金属成分の濃度を高周波プラズマ発
光分光法で測定する方法によって行った。また、脱ガス
槽から導出される反応液中のポリエチレンの性状は粉末
状であった。表4に本実施例のマスバランスを示す。蒸
発器の運転は実施例1と同様に良好であった。
して、1−ヘキサノール(実施例4)、ヘキシルアミン
(実施例5)、アンモニア(実施例6)、アセチルアセ
トン(実施例7)を使用した以外は、実施例3と同様に
してエチレンの連続低重合反応を行った結果、蒸発器の
運転は実施例3と同様に良好であった。なお、実施例3
と同様にして生成物蒸留塔の塔底液をサンプリングし、
析出金属成分の分析を行ったが、何れの実施例において
も、析出金属成分は実質的に存在していなかった。
過機を配置し、脱ガスされた反応液を濾過して副生ポリ
エチレンを分離した以外は、実施例1と同様にしてエチ
レンの連続低重合反応を行った。蒸発器の運転は、金属
を含む触媒成分がハルツ化して伝熱面に付着し、連続操
作が出来なかった。
触媒を使用したα−オレフイン低重合体の製造方法であ
って、コンパクト化されたプロセスにより副生ポリマー
を効率的に分離し得る様に改良されたα−オレフイン低
重合体の工業的に有利な製造方法が提供される。
Claims (11)
- 【請求項1】 低重合反応器中において、少なくとも、
クロム化合物(a)、窒素含有化合物(b)、アルキル
アルミニウム化合物(c)の組み合わせから成るクロム
系触媒を使用し且つ反応溶媒の存在下にα−オレフイン
の低重合を行い、得られた反応液を脱ガス塔に供給して
未反応α−オレフインを回収し、脱ガス塔からの反応液
を生成物蒸留塔に供給し、生成したα−オレフイン低重
合体を留出液として回収すると共に、副生ポリマー及び
触媒成分を共に濃縮して缶出液として回収し、しかも、
低重合反応器の出口から生成物蒸留塔の入口までのプロ
セスラインにおいて、副生ポリマー及び触媒成分を反応
液中に分散状態で維持することを特徴とするα−オレフ
イン低重合体の製造方法。 - 【請求項2】 クロム系触媒が上記の各成分以外にハロ
ゲン含有化合物(d)を触媒成分として含有する請求項
1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 単一の蒸留塔により、α−オレフイン低
重合体と反応溶媒と副生ポリマー及び触媒成分を含む高
沸点成分とに分離する請求項1又は2に記載の製造方
法。 - 【請求項4】 クロム化合物(a)とアルキルアルミニ
ウム化合物(c)とが予め接触しない態様でα−オレフ
インとクロム系触媒とを接触させてα−オレフインの低
重合を行う請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項5】 低重合反応器の出口から生成物蒸留塔の
入口までのプロセスラインにおける反応液の温度を副生
ポリマーが析出しない温度に維持する請求項1〜4の何
れかに記載の製造方法。 - 【請求項6】 低重合反応器の気相中に水素を存在させ
る請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項7】 低重合反応器の出口から生成物蒸留塔の
入口までのプロセスラインにおける反応液中に反応溶媒
に可溶で且つクロムに対して配位子形成能を有する化合
物を添加する請求項1〜6の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項8】 生成物蒸留塔から回収された副生ポリマ
ー及び触媒成分を含む缶出液を加熱蒸発器に供給し、高
沸点成分を回収すると共に、副生ポリマー及び触媒成分
を更に濃縮して回収する請求項1〜7の何れかに記載の
製造方法。 - 【請求項9】 加熱蒸発器が十分な長さを持った加熱管
と減圧保持可能な捕集缶とを備えたモノチューブ型蒸発
器である請求項8に記載のα−オレフイン低重合体の製
造方法。 - 【請求項10】α−オレフインがエチレンであり、α−
オレフイン低重合体が主として1−ヘキセンである請求
項1〜9の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項11】単一の蒸留塔により、1−ヘキセンと反
応溶媒と副生ポリマー及び触媒成分を含む高沸点成分と
に分離する請求項10に記載の製造方法。
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